JP2001324362A - 超音波流速測定方法 - Google Patents

超音波流速測定方法

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JP2001324362A
JP2001324362A JP2000141293A JP2000141293A JP2001324362A JP 2001324362 A JP2001324362 A JP 2001324362A JP 2000141293 A JP2000141293 A JP 2000141293A JP 2000141293 A JP2000141293 A JP 2000141293A JP 2001324362 A JP2001324362 A JP 2001324362A
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pulsation
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JP2000141293A
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Akio Kono
明夫 河野
Eiji Nakamura
英司 中村
Kazuo Eshita
和雄 江下
Tetsuya Yasuda
哲也 保田
Tadayuki Minami
忠幸 南
Shigeru Tagawa
滋 田川
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Osaka Gas Co Ltd
Kansai Gas Meter Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波の伝搬時間を精度良く求めることがで
き、ひいては高精度な流速測定が可能な超音波流速測定
方法の提供を目的とする。 【解決手段】 所定時間の測定タイミングごとに流体の
流量を測定する(通常時測定)(S1)。そして、所定
時間の判定タイミングごとに(S2でYES)、脈動判
定を行い(S3)、脈動が生じていないと判定した場合
には(S4でNO)、通常時測定に戻り(S1)、脈動
が生じていると判定した場合には(S4でYES)、脈
動補正に関する処理を行ったあと(S5)、脈動時測定
に移行する(S6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波を利用し
てガスその他の流体の流速を測定する超音波流速測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ガスそ
の他の流体の流量を求めるに際し、まず流体の流速を連
続的ないし定期的に測定し、これに基いて流量を演算す
ることが行われている。そして、このような流体の流速
測定方法の一つとして、超音波を利用した方法が知られ
ている。
【0003】かかる超音波流速測定方法の原理を、図6
にて説明すると次のとおりである。図6において、
(1)は内部をガス等の流体が流れる超音波流速測定管
である。この超音波流速測定管(1)内には、流れ方向
の上流側及び下流側に、所定距離を隔てて超音波振動子
(2)(3)が配置されている。この超音波振動子
(2)(3)は、駆動パルス発生回路(4)からの駆動
パルスにより駆動されて振動し、超音波を発生送信する
一方、送信されてきた超音波を受信するもので、その超
音波振動子(3)(2)が振動したときの受信波が受信
増幅回路(5)から出力されるものとなされている。
【0004】そして、上流側の超音波振動子(2)から
流れに対して順方向に送信された超音波が下流側の超音
波振動子(3)で受波されるまでの伝搬時間と、下流側
の超音波振動子(3)から流れに対して逆方向に送信さ
れた超音波が上流側の超音波振動子(2)で受信される
までの伝搬時間との差は、流速に関係することから、こ
の伝搬時間差をクロック波を利用する等して求めること
により流体の流速を測定するものとなされている。な
お、図6において、(6)は各超音波振動子(2)
(3)と駆動パルス発生回路(4)及び受信増幅回路
(5)の接続を切り替える切替回路であり、まず駆動パ
ルス発生回路(4)と上流側の超音波振動子(2)、下
流側の超音波振動子(3)と受信増幅回路(5)を接続
して、上流側から下流側への伝搬時間を測定したのち、
該切替回路(6)の作動により駆動パルス発生回路
(4)と下流側の超音波振動子(3)、上流側の超音波
振動子(2)と受信増幅回路(5)とが接続されるよう
に切替えて、下流側から上流側への伝搬時間を測定する
ものとなされている。
【0005】ところで、上述のような流速測定は所定時
間(例えば2秒)ごとに行うが、その際、少しでも正確
な超音波の伝搬時間を求めるために、超音波の伝搬時間
のサンプリングを任意のサンプリング間隔で行い、それ
らサンプリング値の平均値を超音波の伝搬時間として求
めていた。
【0006】しかしながら、流体が流れる配管中にはヒ
ートポンプなどの圧力により脈動が生ずる場合が多く、
一般に超音波の伝搬時間は脈動に従ってかなり大きくば
らついている。このため、そのような脈動が生じている
状態で超音波の伝搬時間のサンプリングを短いサンプリ
ング間隔で行うと、超音波の伝搬時間のサンプリング値
が偏ってしまう一方、超音波の伝搬時間のサンプリング
を長いサンプリング間隔で行うと、超音波の伝搬時間の
サンプリング値がばらついてしまい、このように超音波
の伝搬時間のサンプリングを任意のサンプリング間隔で
行うのでは、超音波の伝搬時間を精度良く求めることが
できないという問題があった。
【0007】もとより、超音波の伝搬時間のサンプリン
グを短いサンプリング間隔で長時間に亘って行えば、多
くのサンプリング値を得ることができ測定精度が向上す
るが、それではサンプリングで消費される電力が大きく
なり経済的でないという問題があった。
【0008】この発明は、上述の問題に鑑みてなされた
ものであって、消費電力を低くおさえつつ超音波の伝搬
時間を精度良く求めることができ、ひいては経済的で高
精度な流速測定が可能な超音波流速測定方法の提供を目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の目的
を達成するために、流体に脈動が生じているか否かを判
定し、脈動が生じていると判定した場合には、その脈動
を加味しつつ超音波の伝搬時間を求めようとするもので
ある。
【0010】すなわち、この発明は、超音波流速測定管
を流れる計測流体の上流側と下流側にそれぞれ超音波振
動子が配置され、前記各超音波振動子から相互に超音波
を発生送信するとともに、送信された超音波を相互に受
信し、各受信波の比較から求めた超音波の伝搬時間の差
に基づいて流速を測定する超音波流速測定方法におい
て、前記超音波の伝搬時間のサンプリングを複数回行
い、それら超音波の伝搬時間のサンプリング値における
最大値k1maxと最小値k1minの差と、それ以前に測定
した超音波の順方向の伝搬時間t1と逆方向の伝搬時間
2の差との比が所定比率以上である場合には流体に脈
動が生じていると判定する第1の処理と、前記第1の処
理において流体に脈動が生じていると判定した場合に、
前記サンプリング値の最大値k1maxおよび最小値k
1minに対応するサンプリング時間の差から脈動周期kTを
求め、該脈動周期kTに応じたサンプリング間隔ごとに超
音波の伝搬時間のサンプリングを再び行い、それら超音
波の伝搬時間のサンプリング値における最大値
L1max、最小値L1minおよび平均値L1meanに基づい
て脈動の波形歪み率θと適正サンプリング間隔Δtを求
める第2の処理と、前記適正サンプリング間隔Δtごと
に超音波の伝搬時間のサンプリングを複数回行い、それ
ら超音波の伝搬時間のサンプリング値における最大値m
1max、最小値m1minおよび前記波形歪み率θを上式
[1]に代入することによって超音波の伝搬時間t1
求める第3の処理とを有することを特徴とする。
【0011】これによれば、第1の処理において、流体
に脈動が生じているか否かを簡単かつ確実に判定するこ
とができる。そして、脈動が生じている場合には、第2
において脈動に対応した適正サンプリング間隔を求め、
第3の処理において適正サンプリング間隔ごとに超音波
の伝搬時間のサンプリングを行い、それらサンプリング
値に基づいて超音波の伝搬時間を求めるので、消費電力
を低くおさえつつ超音波の伝搬時間を精度良く求めるこ
とができる。
【0012】また、 前記第1の処理における超音波の
伝搬時間のサンプリングは、そのサンプリング間隔が段
階的に変化するものである場合、第1の処理における超
音波の伝搬時間は、脈動の周期が短い場合では、短いサ
ンプリング間隔によりサンプリングされ、脈動の周期が
長い場合では、長いサンプリング間隔によりサンプリン
グされるので、脈動判定を正確に行うことができる。
【0013】また、前記第2の処理における脈動の波形
歪み率θは、第2の処理でサンプリングした超音波の伝
搬時間の最大値L1max、最小値L1minおよび平均値L
1me anを上式[2]に代入することによって求められ
るものである場合、脈動の波形歪み率を正確に求めるこ
とができる。
【0014】また、前記第2の処理における適正サンプ
リング間隔Δtは、前記第2の処理でサンプリングした
超音波の伝搬時間の最大値L1max、最小値L1minに基
づいて求められた前記脈動周期LTを、上式[3]の条件
を満たすサンプリング回数Nで除算したものである場
合、脈動に応じて必要な適正なサンプリング回数が算出
されるので、脈動周期がそのサンプリング回数で除算さ
れることで適正サンプリング間隔を正確に求めることが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、この発明を実施するため
の超音波流速測定装置を示すものである。図1におい
て、(1)は超音波流速測定管、(2)(3)は流れ方
向の上流側および下流側に所定距離を隔てて配置された
超音波振動子、(4)は駆動パルスを発生するパルス発
生回路、(5)は超音波振動子(2)(3)で超音波を
受信したときに受信波を出力する受信増幅回路、(6)
は超音波振動子(2)(3)とパルス発生回路(4)お
よび受信増幅回路(5)の接続を切り替える切替回路で
あり、これらは図6に示したものと同じである。
【0016】そして、前記受信増幅回路(6)の出力側
にはマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)
(7)が設けられている。このマイコン(7)は、図1
に示すように、様々な処理を行う中央演算処理装置(以
下、CPUという)(8)と、随時書き込み読み出しメ
モリー(以下、RAMという)(9)と、読み出し専用
メモリー(以下、ROMという)(10)とを備え、前
記パルス発生回路(4)、切替回路(6)および受信増
幅回路(5)にそれぞれ接続されている。
【0017】このマイコン(8)は、図2に示すよう
に、前記CPU(9)、RAM(9)およびROM(1
0)を用いて、所定時間(例えば2秒)の測定タイミン
グごとに流体の流量を測定する(通常時測定)(S
1)。そして、所定時間(例えば60秒)の判定タイミ
ングごとに(S2でYES)、脈動判定を行い(S
3)、脈動が生じていないと判定した場合には(S4で
NO)、通常時測定に戻る(S1)。一方、脈動が生じ
ていると判定した場合には(S4でYES)、脈動補正
に関する処理を行ったあと(S5)、脈動時測定に移行
する(S6)。その後、脈動周期が変化している可能性
が低い場合は(S7でNO)、繰り返し脈動時測定を行
う一方、脈動周期が変化している可能性が高い場合は
(S7でNO)、再び脈動判定に戻る(S3)。
【0018】前記マイコン(8)による通常時測定につ
いて、図3に示すフローチャートを用いて具体的に説明
する。
【0019】マイコン(8)は、所定時間(例えば2
秒)の測定タイミングごとに(S11でYES)、駆動
パルス発生回路(4)に所定の信号を送信し、駆動パル
ス発生回路(4)から駆動パルスを発生せしめる。する
と、駆動パルスにより超音波振動子(2)が駆動されて
振動し、超音波を送信する一方、送信されてきた超音波
を超音波振動子(3)が受信する(S12)。
【0020】そして、その超音波振動子(3)が振動し
たときの受信波が受信回路(5)からそれぞれ出力され
るので、受信波が所定の閾値に到達した時点またはその
あとのゼロクロス時点を受信波の到達タイミングとして
特定し、超音波が送信された時点から受信波の到達タイ
ミングまでの時間を超音波の伝搬時間としてサンプリン
グする(S13)。
【0021】このような超音波の伝搬時間のサンプリン
グは、前記測定タイミングごとに複数回行われ、それら
サンプリング値の平均値を順方向の超音波の伝搬時間t
1としてを求める(S14)。
【0022】こうして順方向の超音波の伝搬時間t1
求めたあと、マイコン(8)は、切替回路(6)に信号
を送信して、該切替回路(6)により超音波振動子
(3)を送信側に、超音波振動子(2)を受信側に接続
を切り替え(S15)、上述と同様の処理(S12、S
13)を行うことにより逆方向の超音波の伝搬時間t2
を求める(S14)。
【0023】あとは、上述の順方向および逆方向の伝搬
時間は、流速に応じて変化する伝搬時間差(t2−t1
を生じているから、マイコン(8)はこの伝搬時間差
(t2−t1)に基づいて流速を求め、さらに必要に応じ
て流量を求める(S16)。
【0024】次に、前記マイコン(8)による脈動判定
に関する処理について説明する。
【0025】マイコン(8)は、図2に示すように、所
定時間(例えば60秒)の判定タイミングごとに(S2
でYES)、脈動判定を行う。この脈動判定では、まず
マイコン(8)により超音波の伝搬時間のサンプリング
を複数回行う。この実施形態では、サンプリング間隔
は、短いサンプリング間隔から長いサンプリング間隔へ
と段階的に変化するものとなされている。すなわち、下
表1に示すように、5ms間隔を16回、10ms間隔
を10回、20ms間隔を8回、40ms間隔を8回、
80ms間隔を8回と段階的に移行することにより合計
48回のサンプリングを行う。これにより、5ms間隔
では20Hz〜12.5Hz、10ms間隔では12.
5Hz〜6.25Hz、20ms間隔では6.25Hz
〜3.125Hz、40ms間隔では3.125Hz〜
1.56Hz、80ms間隔では1.56Hz〜0.7
8Hzの脈動周期にそれぞれ対応するので、流体に生じ
る脈動のほとんどの周期(1Hz〜20Hz)がカバー
され、脈動判定を正確に行うことができる。
【0026】
【表1】
【0027】そして、上述の超音波の伝搬時間のサンプ
リング値に基づいて超音波の伝搬時間の最大値k1max
および最小値k1minを求め、下式[4]に示すよう
に、超音波の伝搬時間の最大値k1maxおよび最小値k
1minの差と、前回の測定タイミングに得られた順方向の
伝搬時間t1および逆方向の伝搬時間t2の差との比率β
が5%以上であるかどうかにより脈動の有無を判定する
(S3)。 (kt1maxkt1min)/(t2−t1)=β・・・[4] すなわち、前記比率βが5%以上である場合は脈動があ
ると判定し(S4でYES)、脈動補正に関する処理に
移行する一方、前記比率が5%未満である場合は脈動な
しと判定し(S4でNO)、上述の通常時測定に戻る。
これによれば、流体に脈動が生じているかどうかを簡単
かつ確実に判定することができる。なお、前記比率βは
5%に設定したが、それ以外の比率に設定してもよい。
また、上述の伝搬時間k1maxk1min、t1、t2にお
いて、kは脈動判定で用いた伝搬時間、1は順方向の伝
搬時間、2は逆方向の伝搬時間、maxは伝搬時間の最大
値、minは伝搬時間の最小値をそれぞれ示す添え字であ
る。
【0028】前記マイコン(8)による脈動補正に関す
る処理を、図4に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0029】まず、マイコン(8)は、脈動判定(S
3)で測定した超音波の伝搬時間のサンプリング値に基
づいて最大ピーク値k1peakと最小ピーク値k1botom
を求め、それら最大ピーク値k1peakと最小ピーク値k
1botomに対応する時間を2倍したものを暫定的に脈動
周期kTとみなし、サンプリング間隔を脈動周期kTの1
/16として、脈動周期kTの2周期分にわたって合計
32回の超音波の伝搬時間のサンプリングを行う(S5
1)。
【0030】そして、上述の処理(S51)で求めた超
音波の伝搬時間のサンプリング値に基づいて、超音波の
伝搬時間の隣り合う最大ピーク値L1peakjおよびL
1peakj +1を求め、最大ピーク値間(または最小ピーク値
間)に対応する時間を新たな脈動周期LTとみなす(S5
2)。なお、Lは脈動補正に関する処理で求めた数値で
あることを示す添え字である。
【0031】また、上述の処理(S51)で求めた超音
波の伝搬時間のサンプリング値に基づいて、超音波の伝
搬時間の最大値L1maxおよび最小値L1minを求めると
ともに、初めの最大ピーク値k1peakに対応する時間と
最小ピーク値k1botomに対応する時間の中間点を起点
として、脈動周期LT間における16個の超音波の伝搬時
間のサンプリング値の平均値L1meanを求める(S5
3)。
【0032】そして、これら超音波の伝搬時間の最大値
L1max、最小値L1minおよび平均値L1meanを下式
[5]に代入し、比率γが3%以下の場合には(S54
でNO)、脈動に波形歪みが生じていないとみなし波形
歪み率=0とする一方、比率γが3%より大きい場合に
は(S54でYES)、超音波の伝搬時間の最大値L1
max、最小値L1minおよび平均値L1meanを下式[2]
に代入することにより脈動の波形歪み率θを求める(S
55)。なお、比率γを3%に設定したが、それ以外の
比率に設定してもよい。 γ=[(Lt1maxLt1min)/2−Lt1mean]/(t2−t1)・・・[5] θ=[(Lt1maxLt1min)/2−Lt1mean]/(Lt1maxLt1min)・・・[2] そして、脈動時の適正なサンプリング回数を下式[3]
の条件を満たす整数Nから求め、上述の処理(S52)
で求めた脈動周期LTをそのサンプリング回数Nで除算す
ることにより脈動時の適正なサンプリング間隔Δtを求
める(S56)。 1−cos(360/2N)>δ0/ε・・・[3] 上式[5]の条件を満たす整数Nより適正なサンプリン
グ回数が求まるのは以下の理由による。
【0033】測定誤差δは、t1max の誤差を Δt1ma
x 、t1minの誤差を Δt1min とすると、|Δt1max
−Δt1min|≦|Δt1max | +|Δt1min|であるか
ら、 δ = ( Δ t1max−Δt1min)/(t2−t1)≦( Δ t1max
+Δt1min )/(t2−t1)<δ0 = 0.3/100 であればよい。1 周期の分割をN とすると脈動波形が正
弦波とすると誤差は(Δt1max+ Δ t1min)/(t1max −t
1min ) < 1 - cos[360/(2×N)] と表される。ここで
ε= (t1max−t1min ) /(t2−t1) とおくと ( Δt1max+ Δt1min )/(t2−t1) =[(t1max−t1min )
/(t2−t1)][( Δt1max+ Δt1min )/(t1max −t1min )]
= ε ×{1 - cos[360/(2×N)] }< δ0 これより1−cos[360/(2×N)] > δ0/ε からN を求
めることができる。
【0034】次に、脈動時測定について、図5に示すフ
ローチャートを用いて説明する。
【0035】マイコン(8)は、所定時間(例えば2
秒)の測定タイミングごとに(S61でYES)、駆動
パルス発生回路(4)に所定の信号を送信し、駆動パル
ス発生回路(4)から駆動パルスを発生せしめる。する
と、駆動パルスにより超音波振動子(2)が駆動されて
振動し、超音波を送信する一方、送信されてきた超音波
を超音波振動子(3)が受信する(S62)。
【0036】そして、その超音波振動子(3)が振動し
たときの受信波が受信回路(5)からそれぞれ出力され
るので、受信波が所定の閾値に到達した時点またはその
あとのゼロクロス時点を受信波の到達タイミングとして
特定し、超音波が送信された時点から受信波の到達タイ
ミングまでの時間を超音波の伝搬時間としてサンプリン
グする(S63)。
【0037】このときの超音波の伝搬時間のサンプリン
グは、上述の脈動補正に関する処理(S5)で求めた適
正なサンプリング間隔Δt、かつ適正サンプリング回数
N×1.5回のサンプリング回数で行う。なお、サンプ
リング回数をN回とせずにN×1.5回としたのは、サ
ンプリング回数を若干多くすることによって測定の万全
を期すためである。
【0038】そして、上述の処理(S63)で求めた超
音波の伝搬時間のサンプリング値に基づいて、超音波の
伝搬時間の最大値m1maxおよび最小値m1minを求め、
それら最大値m1maxおよび最小値m1minと、脈動補正
に関する処理(S5)で求めた波形歪み率θとを下式
[1]に代入することによって、順方向の超音波の伝搬
時間t1を求める(S64)。なお、mは脈動時測定で
求めた数値であることを示す添え字である。 t1=(mt1maxmt1min)/2+(mt1maxmt1min)θ・・・[1] こうして順方向の超音波の伝搬時間t1を求めたあと、
マイコン(8)は、切替回路(6)に信号を送信して、
該切替回路(6)により超音波振動子(3)を送信側
に、超音波振動子(2)を受信側に接続を切り替え(S
65)、上述と同様の処理(S62、S63)を行い、
下式[1’]により逆方向の超音波の伝搬時間t2を求
める(S64)。 t2=(mt2max+mt2min)/2+(mt2max−mt2min)θ・・・[1’] そして、上述の順方向および逆方向の伝搬時間は、流速
に応じて変化する伝搬時間差(t2−t1)を生じている
から、マイコン(8)はこの伝搬時間差(t2−t1)に
基づいて流速を求め、さらに必要に応じて流量を求める
(S66)。
【0039】あとは、図2に示すように、流体の脈動周
期が変化しているか否かを検出し、脈動周期が変化して
いる可能性が低い場合は(S7でNO)、脈動時測定を
繰り返す一方、脈動周期が変化している可能性が高い場
合は(S7でYES)、再び脈動判定に戻る(S3)。
この実施形態では、脈動周期の変化の有無は下式[6]
に基づいて行うものとし、下式[6]の条件を満たす場
合は脈動周期が変化している可能性が高いとみなす一
方、下式[6]の条件を満たさない場合は脈動周期が変
化している可能性が低いとみなす。 (mt1maxmt1min)>[(mt1maxmt1min)の前回値]×η・・・[6] (η=1.1〜1.5) このように、流体に脈動が生じているか否かを判定した
あと、脈動に対応した適正サンプリング間隔Δtを求
め、適正サンプリング間隔Δtごとに超音波の伝搬時間
のサンプリングを行い、それらサンプリング値に基づい
て超音波の伝搬時間t1、t2を求めるので、消費電力を
低くおさえつつ超音波の伝搬時間を精度良く求めること
ができる。
【0040】なお、この実施形態では、脈動判定を所定
時間(60秒)の判定タイミングごとに行うものとした
が、通常時測定において脈動の兆候がある場合に脈動判
定に移行するものとしてもよい。脈動の兆候は、たとえ
ば順方向および逆方向の超音波の伝搬時間差が前回の伝
搬時間差に対して一定値以上異なるかどうかによって検
知する。
【0041】脈動判定において順方向の超音波の伝搬時
間を基準としたが、逆方向の超音波の伝搬時間を基準に
してもよい。ただ、順方向の超音波の方が逆方向の超音
波よりも安定で、しかも脈動の影響は順方向および逆方
向のいずれにも同じパターンで現れるので、順方向の超
音波の伝搬時間を基準にする方が望ましい。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、第1の処
理において、流体に脈動が生じているか否かを簡単かつ
確実に判定することができる。そして、脈動が生じてい
る場合には、第2において脈動に対応した適正サンプリ
ング間隔を求め、第3の処理において適正サンプリング
間隔ごとに超音波の伝搬時間のサンプリングを行い、そ
れらサンプリング値に基づいて超音波の伝搬時間を求め
るので、消費電力を低くおさえつつ超音波の伝搬時間を
精度良く求めることができ、ひいては経済的で高精度な
流速測定が可能となる。
【0043】請求項2に係る発明によれば、第1の処理
における超音波の伝搬時間は、脈動の周期が短い場合で
は、短いサンプリング間隔によりサンプリングされ、脈
動の周期が長い場合では、長いサンプリング間隔により
サンプリングされるので、脈動判定を正確に行うことが
できる。
【0044】請求項3に係る発明によれば、脈動の波形
歪み率を正確に求めることができる。
【0045】請求項4に係る発明によれば、脈動に応じ
て必要な適正なサンプリング回数が算出されるので、脈
動周期がそのサンプリング回数で除算されることで適正
サンプリング間隔を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を実施するための超音波
流速測定装置の一例を示すブロック図である。
【図2】マイコンが行う処理を示すフローチャート図で
ある。
【図3】通常時測定を示すフローチャート図である。
【図4】脈動補正に関する処理を示すフローチャート図
である。
【図5】脈動時測定を示すフローチャート図である。
【図6】従来の超音波流速測定装置を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1・・・超音波流速測定管 2、3・・・超音波振動子 4・・・パルス発生回路 5・・・受信回路 6・・・切替回路 7・・・マイコン 8・・・CPU 9・・・RAM 10・・・ROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 英司 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 (72)発明者 江下 和雄 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 (72)発明者 保田 哲也 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 (72)発明者 南 忠幸 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 田川 滋 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 2F035 DA19 DA22 GA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波流速測定管を流れる計測流体の上流
    側と下流側にそれぞれ超音波振動子が配置され、前記各
    超音波振動子から相互に超音波を発生送信するととも
    に、送信された超音波を相互に受信し、各受信波の比較
    から求めた超音波の伝搬時間の差に基づいて流速を測定
    する超音波流速測定方法において、 前記超音波の伝搬時間のサンプリングを複数回行い、そ
    れら超音波の伝搬時間のサンプリング値における最大値
    k1maxと最小値k1minの差と、それ以前に測定した超
    音波の順方向の伝搬時間t1と逆方向の伝搬時間t2の差
    との比が所定比率以上である場合には流体に脈動が生じ
    ていると判定する第1の処理と、 前記第1の処理において流体に脈動が生じていると判定
    した場合に、前記サンプリング値の最大値k1maxおよ
    び最小値k1minに対応するサンプリング時間の差から
    脈動周期kTを求め、該脈動周期kTに応じたサンプリング
    間隔ごとに超音波の伝搬時間のサンプリングを再び行
    い、それら超音波の伝搬時間のサンプリング値における
    最大値L1max、最小値L1minおよび平均値L1mean
    基づいて脈動の波形歪み率θと適正サンプリング間隔Δ
    tを求める第2の処理と、 前記適正サンプリング間隔Δtごとに超音波の伝搬時間
    のサンプリングを複数回行い、それら超音波の伝搬時間
    のサンプリング値における最大値m1max、最小値m
    1minおよび前記波形歪み率θを下式[1]に代入するこ
    とによって超音波の伝搬時間t1を求める第3の処理と
    を有することを特徴とする超音波流速測定方法。 t1=(mt1maxmt1min)/2+(mt1maxmt1min)θ・・・[1]
  2. 【請求項2】 前記第1の処理における超音波の伝搬時
    間のサンプリングは、そのサンプリング間隔が段階的に
    変化するものである請求項1に記載の超音波流速測定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2の処理における脈動の波形歪み
    率θは、第2の処理でサンプリングした超音波の伝搬時
    間の最大値L1max、最小値L1minおよび平均値L
    1meanを下式[2]に代入することによって求められる
    ものである請求項1または請求項2に記載の超音波流速
    測定方法。 θ=[(Lt1maxLt1min)/2−Lt1mean]/(Lt1maxLt1min)・・・[2]
  4. 【請求項4】 前記第2の処理における適正サンプリン
    グ間隔Δtは、前記第2の処理でサンプリングした超音
    波の伝搬時間の最大値L1max、最小値L1m inに基づい
    て求められた前記脈動周期LTを、下式[3]の条件を満
    たすサンプリング回数Nで除算したものである請求項1
    ないし請求項3に記載の超音波流速測定方法。 1−cos(360/2N)>所定比率・・・[3]
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006292377A (ja) * 2005-04-05 2006-10-26 Tokyo Gas Co Ltd 超音波式ガスメータ
CN113155214B (zh) * 2021-05-12 2023-04-07 郑州安然测控技术股份有限公司 一种超声波燃气表计量数据采样方法及装置

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