JP2001321173A - サルbウイルスの測定方法及びそれに用いられるプライマー - Google Patents
サルbウイルスの測定方法及びそれに用いられるプライマーInfo
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Abstract
れるがヒト単純ヘルペスウイルス由来の核酸は増幅され
ない、PCRにより検体中のBVを測定する方法及びそ
れに用いられるプライマーを提供すること。 【解決手段】 サルBウイルス(BV)由来の核酸は増幅さ
れるがヒト単純ヘルペスウイルス由来の核酸は増幅され
ない、特定の塩基配列を有するPCRプライマーのセッ
トを見出した。また、ベタイン存在下でPCRを行うこ
とにより、このPCRプライマーセットを用いてBVの増
幅が可能であった。
Description
erpesvirus simiae)(以下、「BV」と言うことがあ
る)の特異的な測定方法及びそれに用いられるプライマ
ーに関する。
タイプ1(HSV-1)及びタイプ2(HSV-2))と同様、アルフ
ァヘルペスウイルス亜科に属するウイルスである。この
ウイルスは、マカク猿における一般的な病原体である。
BVがサルに感染しても通常、無徴候であるが、ヒトに
感染すると、感染直後に適切な医療処置がとられない限
り、高い死亡率でヒトに死をもたらす。従って、BV感
染を正確かつ迅速に診断することは、BV−陽性サル又
は組織に接触する可能性がある研究者や動物世話係の人
々の安全にとって極めて重要である。
培養により行われている。しかしながら、スワブ培養に
は2〜3日かかり、また、物理的封じ込めレベル4の施
設が必要である。一方、各種ウイルスDNAの診断に、
迅速かつ安全なPCRが用いられるようになり、BVの
診断にもPCRを用いることが提案されている(Black,
D.H. et al., 1997, J. Vet. diagn. Invest. 9:225-23
1; Scinicariello, F.et al., J. Infect. Dis. 168:74
7-750; Scinicariello, F. et al., 1993, Lancet 341:
1660-1661; Slomka, M.J. et al., 1993, Arch. Virol.
131:89-99)。
を用いたこれらの公知方法のうち、Slomka, M.J. et a
l., 1993, Arch. Virol. 131:89-99に記載された方法
は、ヒトに対して最も多くの死をもたらしているアカゲ
ザル由来のウイルスを検出することができない。また、
他の方法では、BVの遺伝子と塩基配列が類似している
HSVの遺伝子も増幅されてしまい、増幅産物がBV由来
かHSV由来かを調べるために、増幅産物をさらに制限酵
素で処理してその切断パターンを調べる(RFLP)か、又は
放射標識プローブを用いたサザンハイブリダイゼーショ
ンを行わなければならず、そのための手間と時間がかか
っていた。もし、PCRにより、BV由来の核酸のみが
増幅され、HSV由来の核酸が増幅されなければ、増幅後
のRFLPやサザン法を行う必要がなくなり、より迅速な診
断が可能となり、有利である。
は増幅されるがHSV由来の核酸は増幅されない、PCR
により検体中のBVを測定する方法及びそれに用いられ
るプライマーを提供することである。
糖タンパクG(glycoprotein G)遺伝子(以下、「BVgG」
と言うことがある)が、対応するHSV遺伝子との相同性
が比較的低いことに気付き、この遺伝子中の適切な領域
とハイブリダイズするプライマーを用いてPCRを行う
ことにより上記本発明の目的を達成できるのではないか
と考えた。しかし、通常の条件でPCRを行うと、増幅
が起きなかった。これは、BVgG遺伝子中のシトシンとグ
アニンの含量が多いため、セルフライゲーションが起き
て増幅が進まないためと考えられた。そこで、シトシン
とグアニンの含量が多い核酸のPCRによる増幅に用い
ることが知られている、ベタインの存在下にPCRを行
ったところ増幅が起きた。そして、被検試料中にBVと
HSVの両者が共存する場合であっても、BVgG中の領域は
増幅されるが、HSV遺伝子中の領域は増幅されないよう
にすることが可能なプライマー領域の組合せを見出し、
これを実験的に確認して本願発明を完成した。
に示す塩基配列の連続する少なくとも15塩基から成る
核酸又は該核酸を構成する塩基の10%以下の数の塩基
が置換若しくは欠失し又は付加された塩基配列を有する
核酸であって、PCRのプライマーとして用いた場合に
サルBウイルスDNAを増幅可能な核酸から成る、サル
Bウイルス測定用の第1のフォワード側プライマーを提
供する。また、本発明は、配列表の配列番号3に示す塩
基配列の連続する少なくとも15塩基から成る核酸又は
該核酸を構成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若
しくは欠失し又は付加された塩基配列を有する核酸であ
って、PCRのプライマーとして用いた場合にサルBウ
イルスDNAを増幅可能な核酸から成る、サルBウイル
ス測定用の第1のリバース側プライマーを提供する。さ
らに、本発明は、配列表の配列番号5に示す塩基配列の
連続する少なくとも15塩基から成る核酸又は該核酸を
構成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若しくは欠
失し又は付加された塩基配列を有する核酸であって、P
CRのプライマーとして用いた場合にサルBウイルスD
NAを増幅可能な核酸から成る、サルBウイルス測定用
の第2のフォワード側プライマーを提供する。さらに、
本発明は、配列表の配列番号7に示す塩基配列の連続す
る少なくとも15塩基から成る核酸又は該核酸を構成す
る塩基の10%以下の数の塩基が置換若しくは欠失し又
は付加された塩基配列を有する核酸であって、PCRの
プライマーとして用いた場合にサルBウイルスDNAを
増幅可能な核酸から成る、サルBウイルス測定用の第2
のリバース側プライマーを提供する。さらに、本発明
は、上記第1のフォワード側プライマーと、上記第1の
リバース側プライマーを用いて、ベタインの存在下で被
検試料についてPCRを行い、増幅産物を測定すること
から成る、サルBウイルスの測定方法を提供する。さら
に、本発明は、上記第2のフォワード側プライマーと、
上記第2のリバース側プライマーを用いて、ベタインの
存在下で被検試料についてPCRを行い、増幅産物を測
定することから成る、サルBウイルスの測定方法を提供
する。
イマーは、配列表の配列番号1に示す塩基配列の連続す
る少なくとも15塩基から成る核酸であり、下記実施例
では、配列番号2に示す塩基配列を有する21塩基から
成る核酸(プライマーgGS4)を用いている。配列番号1に
示す塩基配列は、配列番号9に示すBVgGの塩基配列(Slo
mka, M.J. et al., J. Gen. Virol. 76(Pt)), 2161-216
8(1995); DDBJ Accession No.AB032191)の1063番目のヌ
クレオチド(本明細書において、「1063nt」と記載す
る。他のヌクレオチドの位置も同様な方法で記載する)
〜1103ntの領域に相当し、プライマーgGS4は、1073nt〜
1093ntの領域に相当する。第1のフォワード側プライマ
ーとしては、配列番号1に示される塩基配列の11nt〜31
ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含む核酸が
好ましく、プライマーgGS4が特に好ましい。なお、上記
した核酸を構成する塩基の10%以下の数の塩基が置換
若しくは欠失し又は付加された場合であっても、鋳型核
酸とハイブリダイズし、PCRのプライマーとして機能
する場合があるので、本発明の第1のフォワード側プラ
イマーは、上記した核酸を構成する塩基の10%以下の
数の塩基が置換若しくは欠失し又は付加された塩基配列
を有する核酸であって、PCRのプライマーとして用い
た場合にサルBウイルスDNAを増幅可能な核酸をも包
含する。
配列表の配列番号3に示す塩基配列の連続する少なくと
も15塩基から成る核酸であり、下記実施例では、配列
番号4に示す塩基配列を有する18塩基から成る核酸
(プライマーgGAS4)を用いている。配列番号3に示す塩
基配列は、配列番号9に示すBVgGの塩基配列の1254nt〜
1291ntの領域に相補的であり、プライマーgGAS4は、126
4nt〜1281ntの領域に相補的である。第1のリバース側
プライマーとしては、配列番号3に示される塩基配列の
11nt〜28ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含
む核酸が好ましく、プライマーgGAS4が特に好ましい。
なお、上記した核酸を構成する塩基の10%以下の数の
塩基が置換若しくは欠失し又は付加された場合であって
も、鋳型核酸とハイブリダイズし、PCRのプライマー
として機能する場合があるので、本発明の第1のリバー
ス側プライマーは、上記した核酸を構成する塩基の10
%以下の数の塩基が置換若しくは欠失し又は付加された
塩基配列を有する核酸であって、PCRのプライマーと
して用いた場合にサルBウイルスDNAを増幅可能な核
酸をも包含する。
は、配列表の配列番号5に示す塩基配列の連続する少な
くとも15塩基から成る核酸であり、下記実施例では、
配列番号6に示す塩基配列を有する21塩基から成る核
酸(プライマーgGS5)を用いている。配列番号5に示す塩
基配列は、配列番号9に示すBVgGの塩基配列の1330nt〜
1369ntの領域に相当し、プライマーgGS5は、1340nt〜13
59ntの領域に相当する。第2のフォワード側プライマー
としては、配列番号5に示される塩基配列の11nt〜30nt
の範囲内の連続する少なくとも15塩基を含む核酸が好
ましく、プライマーgGS5が特に好ましい。なお、上記し
た核酸を構成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若
しくは欠失し又は付加された場合であっても、鋳型核酸
とハイブリダイズし、PCRのプライマーとして機能す
る場合があるので、本発明の第2のフォワード側プライ
マーは、上記した核酸を構成する塩基の10%以下の数
の塩基が置換若しくは欠失し又は付加された塩基配列を
有する核酸であって、PCRのプライマーとして用いた
場合にサルBウイルスDNAを増幅可能な核酸をも包含
する。
配列表の配列番号7に示す塩基配列の連続する少なくと
も15塩基から成る核酸であり、下記実施例では、配列
番号8に示す塩基配列を有する18塩基から成る核酸
(プライマーgGAS5)を用いている。配列番号7に示す塩
基配列は、配列番号9に示すBVgGの塩基配列の1503nt〜
1540ntの領域に相補的であり、プライマーgGAS5は、151
3nt〜1530ntの領域に相補的である。第2のリバース側
プライマーとしては、配列番号7に示される塩基配列の
11nt〜28ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含
む核酸が好ましく、プライマーgGAS5が特に好ましい。
なお、上記した核酸を構成する塩基の10%以下の数の
塩基が置換若しくは欠失し又は付加された場合であって
も、鋳型核酸とハイブリダイズし、PCRのプライマー
として機能する場合があるので、本発明の第2のリバー
ス側プライマーは、上記した核酸を構成する塩基の10
%以下の数の塩基が置換若しくは欠失し又は付加された
塩基配列を有する核酸であって、PCRのプライマーと
して用いた場合にサルBウイルスDNAを増幅可能な核
酸をも包含する。
NA合成装置等を用いて容易に化学合成することができ
る。
フォワード側プライマーと、上記第1のリバース側プラ
イマーを用いて、ベタインの存在下で被検試料について
PCRを行う。あるいは、上記第2のフォワード側プラ
イマーと、上記第2のリバース側プライマーを用いて、
ベタインの存在下で被検試料についてPCRを行う。こ
こで、ベタインとは、1-カルボキシ-N,N,N-トリメチル
メタンアンモニウム分子内塩を意味する。PCR反応液
中のベタイン濃度は0.5M〜2.0Mが好ましく、さらに好ま
しくは0.8M〜1.8Mであり、さらに好ましくは1.3M〜1.7M
である。ベタイン濃度が0.5M未満の場合には、測定可能
な程度に増幅が起きにくく、2.0Mを超える場合にも感度
が低下する。反応溶液がベタインを含むこと以外は、常
法によりPCRを行うことができる。PCRの方法自体
は周知であり、そのための試薬キット及び装置が市販さ
れているので、それらを用いて容易に行うことができ
る。なお、PCRの条件の一例が下記実施例に詳細に記
載されている。
りたいいずれのものであってもよく、血液等の体液を挙
げることができる。血液からのDNAの抽出は、常法に
より行うことができる。
る。これは、増幅産物を電気泳動にかけ、エチジウムブ
ロミド等で染色して増幅バンドを検出する常法により容
易に行うことができる。また、検出される増幅バンドの
強度に基づき、被検試料中のBVウイルス量を半定量す
ることも可能である。さらに、増幅産物にハイブリダイ
ズするオリゴヌクレオチドであって、レポーター蛍光色
素とクエンチャー蛍光色素が結合されたプローブの存在
下にPCRを行う、いわゆるリアルタイムPCRに行え
ば、増幅産物を定量することができる。従って、本明細
書で言う、ウイルスの「測定」には、定性的な検出の
他、上記のような半定量的又は定量的な検出も包含され
る。
方法のように、第1のフォワード側プライマーであるプ
ライマーgGS4と第1のリバース側プライマーであるプラ
イマーgGAS4とを用いてPCRを行った場合には、BVgG
(配列番号9)の1073nt〜1281ntの209bpの断片が増幅
される。また、第2のフォワード側プライマーであるgG
S5と第2のリバース側プライマーであるgGAS5とを用い
てPCRを行った場合にはBVgGの1340nt〜1530ntの191b
pの断片が増幅される。なお、下記実施例において具体
的に記載されている通り、BVと類似したゲノミックD
NAの塩基配列を有するHSV-1及びHSV-2が被検試料中に
存在している場合であっても、本発明の方法によれば、
BVのみが増幅され、HSV-1及びHSV-2は増幅されない。
説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
単層培養されているベロ細胞中で増殖させた。ソラレン
存在下で紫外線照射後、ビリオンを回収し、ヨウ化ナト
リウム法(Ishizawa, M. et al., 1991, Nucleic Acids
Res. 19:5792)によりウイルスDNAを精製した。すな
わち、ウイルスタンパク質を4.5Mヨウ化ナトリウムで可
溶化し、次いで、ウイルスDNAを、50%イソプロパ
ノール中でグリコーゲンと共に共沈殿させることにより
精製した。
セット、又はプライマーgGS5とプライマーgGAS5のセッ
トを用いてPCRを行った。Clonetech社製のAdvantage
-GCキットを用い、5% DMSO、1μlのBV DNA溶
液、及び各0.4μMのフォワード側及びリバース側プラ
イマーを含む50μlのPCR混合物を調製した。なお、
ベタイン濃度は0、0.5M、1.0M又は1.5Mとした。なお、
この反応溶液1μlは、800TCID50(50%組織培養感染
価)のビリオンから抽出されたBV DNAを含むと見
積もられた。PCRは、最初に94℃、5分間の変性工
程を行った後、94℃、1分間の変性工程、55℃、1
分間のアニーリング工程、72℃、1分間の伸長工程か
ら成るサイクルを35回繰り返し、最後に72℃、7分
間の伸長工程を行うことにより行った。PCR産物を5
%アクリルアミドゲル電気泳動にかけ、SYBR Green I
(Molecular Probes社製)で染色後、波長234nmの紫外
線を照射して増幅バンドを可視化した。なお、分子量マ
ーカーとしては、φX174ファージのHaeIII消化物を用い
た。
合もベタイン濃度0の時は増幅バンドは全く検出されな
かったが、gGS4-gGAS4セットの場合は、ベタイン濃度1.
0M及び1.5Mの場合、gGS5-gGAS5セットの場合はベタイン
濃度1.5Mの場合に増幅バンドが明瞭に検出された。上記
以外の場合は増幅バンドは薄かった。従って、実施例2
以降では、ベタイン濃度を1.5Mとした。gGS4-gGAS4セッ
トを用いた場合には、209bpの断片が増幅され、gGS5-gG
AS5セットの場合には191bpの増幅バンドが観察された。
さらに、これらの増幅バンドを切り出して常法によりD
NAを抽出し、その塩基配列を決定したところ、gGS4-g
GAS4セットを用いて増幅された断片は、配列番号9の10
73nt〜1281ntの塩基配列を有しており、gGS5-gGAS5セッ
トを用いて増幅された断片は配列番号9の1340nt〜1530
ntの塩基配列を有していた。従って、上記の方法によ
り、BVgG遺伝子中の意図した領域が増幅されたことが証
明された。
SV-2(UW268株)を常法により増殖させ、ウイルスDNA
を実施例1と同様にヨウ化ナトリウム法により精製し
た。実施例1と同様に、ヒヒHPV2、アフリカミドリザル
AS8、あるいは800TCID50のHSV-1又はHSV-2を含むPCR
混合溶液を調製し、実施例1と同様にしてPCRを行っ
た。その結果、いずれのプライマーセットを用いた場合
にも増幅は起きなかった。
マーとして、HSV-1及びHSV-2ならびにBVを増幅させるこ
とが知られているBV1(配列番号10)及びBV2(配列番
号11)(Scinicariello, F. et al., J. Infect. Dis.
168:747-750; Scinicariello, F. et al., 1993, Lanc
et 341:1660-1661)を用いて上記と同様にPCRを行っ
た。その結果、報告されている通り、128bpの増幅断片
が観察された。よって、PCR溶液中にヒヒHPV2、アフ
リカミドリザルAS8、HSV-1及びHSV-2が含まれていたこ
とが明らかになり、偽陰性の可能性が排除された。
ために、実施例1のPCR溶液にヒヒHPV2、アフリカミ
ドリザルAS8、あるいは各800 TCID50のHSV-1及びHSV-2
とを添加した混合溶液、並びに実施例1のPCR溶液に
1000コピーのB型肝炎ウイルスゲノミックDNAを添加
した混合溶液について実施例1と同様にしてPCRを行
った。
セットの場合は209bpの断片のみが増幅され、gGS5-gGAS
5セットの場合は191bpの断片のみが増幅された。これに
より、本発明の方法によれば、被検試料中にヒヒHPV2、
アフリカミドリザルAS8、HSV-1若しくはHSV-2又はB型
肝炎ウイルスが共存している場合であっても、BVgG遺伝
子中の上記領域のみが増幅されることが証明された。
について実施例1と同様にPCRを行った。その結果、
10倍希釈の場合、gGS4-gGAS4セットを用いた場合は20
9bpのバンドが明瞭に増幅バンドが検出され、gGS5-gGAS
5セットを用いた場合は191bpの薄い増幅バンドが検出さ
れた。100倍希釈の場合には、いずれのプライマーセ
ットを用いても増幅バンドは検出されなかった。このこ
とから、上記方法により、80 TCID50のウイルスDNA
は検出可能であるが8 TCID50のウイルスDNAは検出で
きないことがわかった。この感度は、Scinicariello et
al.(上掲)の方法による感度と同程度である。
に、かつ、高感度に測定することができる方法及びその
ためのプライマーが初めて提供された。本発明の方法に
よれば、被検試料中にBVが存在する場合にのみ増幅が
起き、存在しない場合には増幅が起きないので、増幅が
起きたか否かを調べるだけで被検試料中にBVが存在す
るか否かを知ることができる。特に、BVと各遺伝子の
塩基配列が類似しているHSV-1及びHSV-2が被検試料中に
共存している場合であっても、BVgG遺伝子中の断片のみ
が増幅され、HSV-1やHSV-2由来の断片の増幅は起きな
い。従って、HSV-1又はHSV-2の増幅と区別するためにP
CR後にRFLPや、サザン分析を行う必要がなく、迅速か
つ簡便に測定を行うことができる。従って、本発明は、
ヒトがBVに感染した場合のように、緊急を要する診断
に大きな威力を発揮するものと考えられる。
Claims (17)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1に示す塩基配列の連
続する少なくとも15塩基から成る核酸又は該核酸を構
成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若しくは欠失
し又は付加された塩基配列を有する核酸であって、PC
Rのプライマーとして用いた場合にサルBウイルスDN
Aを増幅可能な核酸から成る、サルBウイルス測定用フ
ォワード側プライマー。 - 【請求項2】 配列番号1に示される塩基配列の11nt〜
31ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含む請求
項1記載のプライマー。 - 【請求項3】 配列表の配列番号2に示される塩基配列
を有する21塩基の核酸から成る請求項2記載のプライ
マー。 - 【請求項4】 配列表の配列番号3に示す塩基配列の連
続する少なくとも15塩基から成る核酸又は該核酸を構
成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若しくは欠失
し又は付加された塩基配列を有する核酸であって、PC
Rのプライマーとして用いた場合にサルBウイルスDN
Aを増幅可能な核酸から成る、サルBウイルス測定用リ
バース側プライマー。 - 【請求項5】 配列番号3に示される塩基配列の11nt〜
28ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含む請求
項2記載のプライマー。 - 【請求項6】 配列表の配列番号4に示される塩基配列
を有する18塩基の核酸から成る請求項5記載のプライ
マー。 - 【請求項7】 配列表の配列番号5に示す塩基配列の連
続する少なくとも15塩基から成る核酸又は該核酸を構
成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若しくは欠失
し又は付加された塩基配列を有する核酸であって、PC
Rのプライマーとして用いた場合にサルBウイルスDN
Aを増幅可能な核酸から成る、サルBウイルス測定用フ
ォワード側プライマー。 - 【請求項8】 配列番号5に示される塩基配列の11nt〜
30ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含む請求
項7記載のプライマー。 - 【請求項9】 配列表の配列番号6に示される塩基配列
を有する20塩基の核酸から成る請求項8記載のプライ
マー。 - 【請求項10】 配列表の配列番号7に示す塩基配列の
連続する少なくとも15塩基から成る核酸又は該核酸を
構成する塩基の10%以下の数の塩基が置換若しくは欠
失し又は付加された塩基配列を有する核酸であって、P
CRのプライマーとして用いた場合にサルBウイルスD
NAを増幅可能な核酸から成る、サルBウイルス測定用
リバース側プライマー。 - 【請求項11】 配列番号7に示される塩基配列の11nt
〜28ntの範囲内の連続する少なくとも15塩基を含む請
求項10記載のプライマー。 - 【請求項12】 配列表の配列番号8に示される塩基配
列を有する18塩基の核酸から成る請求項5記載のプラ
イマー。 - 【請求項13】 請求項1ないし3のいずれか1項に記
載のフォワード側プライマーと、請求項4ないし6のい
ずれか1項に記載のリバース側プライマーを用いて、ベ
タインの存在下で被検試料についてPCRを行い、増幅
産物を測定することから成る、サルBウイルスの測定方
法。 - 【請求項14】 フォワード側プライマーが請求項3記
載のプライマーであり、リバース側プライマーが請求項
6記載のプライマーである請求項13記載の方法。 - 【請求項15】 請求項7ないし9のいずれか1項に記
載のフォワード側プライマーと、請求項10ないし12
のいずれか1項に記載のリバース側プライマーを用い
て、ベタインの存在下で被検試料についてPCRを行
い、増幅産物を測定することから成る、サルBウイルス
の測定方法。 - 【請求項16】 フォワード側プライマーが請求項9記
載のプライマーであり、リバース側プライマーが請求項
12記載のプライマーである請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 PCR反応液中のベタインの濃度が0.
5〜2.0Mである請求項13ないし16のいずれか1項に
記載の方法。
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CN114085931A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-02-25 | 中国水产科学研究院黄海水产研究所 | 检测鲍疱疹病毒的引物组及其在构建病毒检测方法和试剂盒中的应用 |
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