JP2001320707A - 画像伝送システム - Google Patents

画像伝送システム

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JP2001320707A
JP2001320707A JP2000136859A JP2000136859A JP2001320707A JP 2001320707 A JP2001320707 A JP 2001320707A JP 2000136859 A JP2000136859 A JP 2000136859A JP 2000136859 A JP2000136859 A JP 2000136859A JP 2001320707 A JP2001320707 A JP 2001320707A
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transmission
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JP2000136859A
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English (en)
Inventor
Yusuke Mizuno
雄介 水野
Tetsuo Tomokuni
哲男 友國
Eiji Baba
栄治 馬場
Akira Okamoto
彰 岡本
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MegaChips Corp
Original Assignee
MegaChips Corp
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Publication date
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高画質を維持しつつ、より効率的なビットレ
ートで伝送したり、伝送路の状態や受信側の性能・環境
等に応じた画像の伝送を行うことのできる画像伝送シス
テムを提供すること。 【解決手段】 送信装置2における画像変化検出部22
は、所定のカメラ21から得られる第1の画像を記憶部
23に格納する。その後、カメラ21から得られる第2
の画像を入力すると、画像変化検出部22は、第1の画
像と第2の画像との差分をとって画像の変化の有無を検
知し、その結果を変化部分抽出部24に与える。変化部
分抽出部24では、画像変化がある場合に、第1の画像
に対する第2の画像の変化部分を含む変化領域のみを抽
出する。この結果、送信装置2からは画像変化があった
場合に、その変化部分を含む変化領域のみが受信装置4
に送信される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、送信装置から受
信装置に画像を伝送する画像伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】静止画像圧縮方式の標準的な規格として
JPEG(Joint Photographic Expert Group)方式が
ある。一方、動画像圧縮方式ではMPEG(Motion Pic
ture Expert Group)方式がある。また、連続静止画に
おいて、一般にモーションJPEGと呼ばれる方式が知
られている。さらに、近年では、JPEG方式による圧
縮方法をウェーブレット変換等のアルゴリズムを利用し
て改良したJPEG2000と呼ばれる規格もまとめら
れつつある。
【0003】また、コンピュータネットワーク等を用い
て、モーションJPEG形式やMPEG形式の画像を遠
隔地に伝送する画像伝送システムとして、セキュリティ
監視システム等がある。
【0004】ネットワークによる画像伝送においては、
MPEG形式の画像データの方がモーションJPEG形
式の画像データよりもデータ量が少なく、ビットレート
等の面で優位である。このため、ビットレートの低減を
目指したTV電話やTV会議等の画像通信の用途におい
てはMPEG系(MPEG系画像圧縮方式を含んだプロ
トコルであるH.323やH.324等)の方式が利用
されることが多い。
【0005】一方、モーションJPEGの場合は、所定
のカメラで撮影した画像において対象物の動き等があっ
ても画質的な影響は受けにくく、また、伝送路の変動に
もフレームあたりの画質的な影響は受けにくい。さら
に、モーションJPEGの場合は、受信側で画像を保存
した後、特定の時点(フレーム)での画像を閲覧する際
に、MPEG方式よりも比較的簡単に閲覧することがで
きるため、優位である。このため、画質を優先する監視
システム等の用途においては、モーションJPEG系の
画像圧縮伝送方式が採用されることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MPE
G方式においては、画像差分圧縮伝送方式となることか
ら、所定のカメラで撮影した画像において対象物の動き
等に対し、ブロック状の歪みが発生しやすく、また、伝
送路の速度変動やノイズ等による妨害にも同様に画像が
乱れるという弱点がある。
【0007】また、モーションJPEG方式において
は、伝送するためのデータ量が多くなるため効率的なデ
ータ伝送を行うことができないという問題を有する。
【0008】さらに、上記のような画像伝送システムで
は、ネットワーク等の伝送路の状況や、受信側の再生環
境等を送信側で考慮することなく画像を送信するもので
あるため、効率的な画像伝送を行うことができないとい
う問題がある。
【0009】そこで、この発明は、高画質を維持しつ
つ、より効率的なビットレートで伝送したり、伝送路の
状態や受信側の性能・環境等に応じた画像の伝送を行う
ことのできる画像伝送システムを提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、送信装置から受信装置に
画像を伝送するシステムであって、前記送信装置が、所
定のカメラから得られる第1の画像と第2の画像との差
分をとって画像の変化の有無を検知し、前記変化がある
場合に、前記第1の画像に対する前記第2の画像の変化
部分を含む変化領域のみを抽出して前記受信装置に送信
することを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像伝送システムにおいて、前記受信装置が、前記変
化領域の受信に先立って前記送信装置から受信した前記
第1の画像を保持しており、前記変化領域を受信した場
合に、前記第1の画像と前記変化領域とを合成すること
により、前記第2の画像に対応する画像を生成すること
を特徴としている。
【0012】請求項3に記載の発明は、送信装置から受
信装置に画像を伝送するシステムであって、前記送信装
置が、所定のカメラから得られる第1の画像と第2の画
像との差分をとって画像の変化の有無を検知し、前記変
化がない場合に前記第2の画像のデータ量を低減して前
記受信装置に送信し、前記変化がある場合に前記第2の
画像のデータ量を前記変化がない場合のデータ量よりも
多くして前記受信装置に送信することを特徴としてい
る。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の画像伝送システムにおいて、前記送信装置が、前記変
化がない場合に前記第2の画像の低周波成分を前記受信
装置に送信し、前記変化がある場合に前記第2の画像の
低周波成分と高周波成分とを前記受信装置に送信するこ
とを特徴としている。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
の画像伝送システムにおいて、前記送信装置が、前記変
化がない場合に前記第2の画像の圧縮率を高くして前記
受信装置に送信し、前記変化がある場合に前記第2の画
像の圧縮率を前記変化がない場合の前記圧縮率よりも低
くして前記受信装置に送信することを特徴としている。
【0015】請求項6に記載の発明は、送信装置から受
信装置に画像を伝送するシステムであって、前記送信装
置が、前記受信装置との間の伝送効率を示す複数のパラ
メータに基づいて所定のカメラから得られる前記画像の
データ量を変更し、前記受信装置に前記画像を送信する
ことを特徴としている。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の画像伝送システムにおいて、前記複数のパラメータ
が、前記カメラから得られる第1の画像と第2の画像と
の差分に基づく画像の変化の有無と、前記第2の画像の
前記データ量と、前記送信装置と前記受信装置との間の
伝送路のトラフィック量と、を含むことを特徴としてい
る。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項6又は請
求項7に記載の画像伝送システムにおいて、前記送信装
置が、前記複数のパラメータに基づいて前記伝送効率が
比較的低いと判断した場合に前記画像のデータ量を低減
し、前記伝送効率が比較的高いと判断した場合に前記画
像のデータ量を、前記伝送効率が比較的低いと判断した
場合よりも増加させることを特徴としている。
【0018】請求項9に記載の発明は、送信装置から受
信装置に画像を伝送するシステムであって、前記送信装
置が、原画像をウェーブレット変換することで変換画像
を生成する手段と、前記変換画像を記憶する記憶手段
と、前記受信装置に対して送信を行う際に、前記記憶手
段に記憶されている前記変換画像から任意の画像部分を
切り出して前記受信装置に送信する手段とを備えること
を特徴としている。
【0019】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の画像伝送システムにおいて、前記送信装置が、前記
受信装置からのリクエストに応じて前記画像部分の切り
出しを行うことを特徴としている。
【0020】請求項11に記載の発明は、請求項10に
記載の画像伝送システムにおいて、前記送信装置が、前
記受信装置の種類に応じて前記画像部分の切り出しを行
うことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。
【0022】<1.第1の実施の形態>図1は、第1の
実施の形態における画像伝送システム1の構成を示すブ
ロック図である。この画像伝送システム1は、送信装置
2と受信装置4とが伝送路3によって相互にデータ通信
可能なように構成されている。送信装置2及び受信装置
4は、一般的なコンピュータの構成によって実現可能で
ある。また、伝送路3は、有線式の伝送路だけでなく、
無線式の伝送路も含むものである。また、伝送路3中に
他の中継装置等が含まれていてもよい。
【0023】送信装置2は一般的なコンピュータによっ
て構成され、カメラ21、画像変化検出部22、記憶部
23、変化部分抽出部24、画像圧縮部25及び伝送部
26を備えて構成される。
【0024】カメラ21は、CCD撮像センサ等によっ
て撮影した画像をデータ化するために設けられたもので
ある。画像伝送システム1を全体として監視システム等
として機能させる場合には、カメラ21は監視対象とな
る部屋等が撮影可能となるように設置される。
【0025】画像変化検出部22、変化部分抽出部24
及び画像圧縮部25は、コンピュータにおけるCPUが
所定のプログラムを実行することで実現される機能であ
る。また、記憶部23は、コンピュータに設けられるメ
モリや磁気ディスク装置等によって構成される。さらに
伝送部26は伝送路3との間でデータを送受信するため
のインタフェースとなるものであり、例えばTCP/I
P等の所定の通信プロトコルに基づいたデータ伝送が行
われる。
【0026】また、受信装置4も一般的なコンピュータ
によって構成され、伝送部41、画像復元部42、記憶
部43、画像合成部44及び表示部45を備えて構成さ
れる。
【0027】伝送部41は伝送路3との間でデータを送
受信するためのインタフェースとなる。また、画像復元
部42及び画像合成部44はコンピュータにおけるCP
Uが所定のプログラムを実行することで実現される機能
であり、記憶部43はメモリや磁気ディスク装置等によ
って構成され、表示部45はCRTや液晶ディスプレイ
等によって構成される。
【0028】上記のような構成の画像伝送システム1に
おいて、送信装置2のカメラ21で撮影された画像を受
信装置4に伝送する際の動作について説明する。図2
は、この実施の形態における画像伝送の概念を示す図で
ある。
【0029】カメラ21は、所定のタイミングで、又は
連続的に画像の撮影を行う。そして、撮影の結果得られ
る画像は画像変化検出部22に与えられる。画像変化検
出部22は、記憶部23に画像が格納されているか否か
を判断し、記憶されていない場合には、カメラ21から
得られる画像を記憶部23に格納する。例えば、画像変
化検出部22は、カメラ21から得られる1枚目の画像
G1を記憶部23に格納する(図2参照)。
【0030】そして、画像変化検出部22は2枚目の画
像G2をカメラ21から入力すると、記憶部23に格納
した1枚目の画像G1を読み出し、1枚目の画像G1と
2枚目の画像G2との差分をとる。1枚目の画像G1と
2枚目の画像G2とに相違点があれば、差分画像にはそ
の相違点に基づく画像成分が抽出されることになる。一
方、1枚目の画像G1と2枚目の画像とに相違点がない
場合には、差分画像には何らの画像成分も抽出されな
い。ここに、画像伝送システム1が動作を開始してから
比較的初期の段階で得られる1枚目の画像G1と2枚目
画像G2とには相違点はないことが多い。
【0031】そして、画像変化検出部22が1枚目の画
像G1と2枚目の画像G2との間に変化がないと判断し
たときには、2枚目の画像G2(又は1枚目の画像G1
でもよい。)を背景画像(第1の画像)として記憶部2
3に格納する。さらに、画像変化検出部22は、背景画
像として特定された2枚目の画像G2を変化部分抽出部
24に与える。
【0032】変化部分抽出部24は、背景画像として特
定された画像G2を入力すると、背景画像についてはそ
のままの状態で画像圧縮部25に与える。
【0033】画像圧縮部25は変化部分抽出部24から
得られる背景画像を所定の圧縮率で画像圧縮を行う。こ
こでの圧縮は、JPEG方式による圧縮であってもよい
し、他の形式による画像圧縮であってもよい。そして画
像圧縮部25で生成される圧縮画像は伝送部26に与え
られ、伝送路3を介して受信装置4側に送られる。
【0034】受信装置4では、伝送部41で受信される
圧縮画像は、画像復元部42に与えられて、圧縮画像の
復元が行われる。背景画像が圧縮されて伝送されてきた
場合には、画像復元部42において背景画像が復元され
る。そして画像復元部42は復元された画像が背景画像
である判断すると、その背景画像を記憶部43に格納す
る。
【0035】一方、送信装置2側では、背景画像の伝送
後もカメラ21による画像撮影が継続的に行われる。画
像変化検出部22は、カメラ21から画像を入力するご
とに、記憶部23から背景画像を読み出し、背景画像
(第1の画像)と入力画像(第2の画像)との差分をと
って入力画像が背景画像と変化しているか否かを判断す
る。例えば、図2において入力画像G3がカメラ21か
ら得られた場合、背景画像G2と入力画像G3との差分
をとっても画像成分は抽出されないため、入力画像G3
には変化はないものと判断する。
【0036】そして、判断の結果、背景画像と入力画像
とは変化していない場合には、画像変化検出部22は変
化部分抽出部24に対して何らの信号も送出しない。
【0037】これに対して、図2に示す入力画像G4を
入力した場合のように、入力画像G4が背景画像G2に
対して変化している場合には、画像変化検出部22は入
力画像G4を変化部分抽出部24に与える。
【0038】変化部分抽出部24は、画像変化検出部2
2から画像を入力すると、記憶部23に格納されている
背景画像を読み出し、入力画像と背景画像との差分をと
って、変化した部分の画像成分のみを抽出する。図2に
おいては、変化部分抽出部24は背景画像G2と入力画
像G4とから変化領域となる画像成分B4を抽出するこ
ととなる。
【0039】さらに、変化部分抽出部24は抽出した画
像成分が1フレーム中のどの部分に位置するかを示す位
置情報を生成する。図2においては、画像成分B4が入
力画像G4のどの部分に位置する画像成分であるのかを
示す位置情報が生成されることとなる。
【0040】そして、抽出された画像成分B4及び位置
情報は画像圧縮部25に与えられる。画像圧縮部25は
画像成分B4を画像圧縮して圧縮画像を生成し、圧縮画
像と位置情報とを伝送部26に与える。そして、伝送部
26は伝送路3を介して受信装置4に圧縮画像と位置情
報とを送信する。
【0041】受信装置4においては、上記と同様に画像
復元部42で圧縮画像の復元が行われ、画像成分B4が
復元される。そして、画像復元部42は復元された画像
が1フレーム分の画像でなく、画像成分であると判断す
ると、その画像成分及び位置情報を画像合成部44に与
える。
【0042】画像合成部44は、画像成分及び位置情報
を入力すると、記憶部43から背景画像を読み出し、背
景画像と画像成分とを位置情報に基づいて合成する。こ
の結果、受信装置4ではカメラ21が撮影して得られた
入力画像G4にほぼ一致する合成画像G41を生成する
ことができる。そして、画像合成部44は合成画像G4
1を表示部45に表示させる。
【0043】一方、画像合成部44は、画像復元部42
から画像成分及び位置情報の入力がないときには、記憶
部43から背景画像を読み出してそれを表示部45に継
続的に表示させる。
【0044】以後、送信装置2側では、背景画像と入力
画像との間に差異がある場合に、変化領域となる画像成
分B5,B6のみを抽出するとともに、その画像成分の
フレーム中における位置情報を生成して、受信装置4側
に伝送する。この結果、受信装置4の表示部45には、
カメラ21によって撮影された移動物体(人物等)の画
像成分と背景画像とが合成された合成画像G51,G5
2が表示される。
【0045】さらに、その後、送信装置2のカメラ21
で得られた入力画像G7と背景画像G2とが一致するよ
うになると、送信装置2側において画像変化検出部22
は変化部分抽出部24に何らの信号も与えない。
【0046】そして、変化部分抽出部24は、画像成分
を抽出するための入力画像の入力が途絶えたことによ
り、所定のデータ(NULLデータ)NDを出力する。
このデータNDは伝送部26から伝送路3に出力され、
受信装置4側に送られる。受信装置4において、データ
NDが受信されると、合成すべき画像成分がなくなった
ことを認識し、再び記憶部43に格納されている背景画
像を表示部45に継続的に表示させる動作を行う。この
結果、表示部45には初期段階で得られた背景画像G2
が表示されることとなる。
【0047】このように、この実施の形態の画像伝送シ
ステム1では、送信装置2側で撮影して得られる現在の
画像と背景画像との差分をとって、変化があれば変化領
域を抽出するととともに、その変化領域だけを符号化し
て画像圧縮し、それを伝送するとともに、受信装置4側
で背景画像と変化領域との合成を行って表示するように
構成されている。このため、常に撮影された画像全体を
受信装置側に伝送する場合に比べて、伝送するためのデ
ータ量を極めて少なくすることができるとともに、受信
側のユーザが表示部45によって確認することが可能な
画像は、カメラ21で撮影された画像をほぼ同一であ
る。また、送信装置2において背景画像と撮影された画
像との間に変化がないと判断された場合には伝送路3に
画像が出力されることはない。したがって、この画像伝
送システム1は、高画質を維持しつつ、より効率的なビ
ットレートで画像の伝送を行うことが可能となってい
る。
【0048】また、送信装置2において移動物体等が検
出され、変化領域の画像成分を受信装置4側に伝送する
場合であっても、1フレーム分の画像よりはデータ量が
小さいので、常に撮影された画像全体(1フレーム分)
を受信装置側に伝送する場合に比べて、フレームレート
(単位時間当たりの送信枚数)を上げることができ、よ
り高画質な画像を受信装置4側で表示することができ
る。
【0049】なお、上記説明においては、画像伝送シス
テム1の初期段階で得られた画像を背景画像とする場合
を例示したが、背景画像に対して差異がある場合であっ
ても、現在の画像と最近の画像とが連続して差異のない
画像である場合には、それを新たな背景画像とすること
がより好ましい。例えば、送信装置2が倉庫内を監視す
るために設けられている場合、倉庫内に新たな荷物が搬
入されてきたり、又は初期段階には存在していた荷物が
搬出されるという事態も考えられる。このような場合
に、初期段階で得られた画像を背景画像とすると、荷物
の搬入又は搬出後は、常に変化領域の伝送が行われるこ
ととなる。したがって、カメラ21から得られる画像が
所定枚数連続して変化しない場合には、新たな背景画像
として設定し、それを送信装置2から受信装置4側に伝
送するように構成することが好ましい。
【0050】また、上記説明においては、移動物体のみ
を変化領域として抽出して伝送する例について説明した
が、少なくとも移動物体を含む例えば矩形枠を変化領域
として設定し、その矩形枠内の画像成分を受信装置側に
伝送するようにしてもよい。このように変化領域を移動
物体を含むように設定することで、例えば移動物体が矩
形枠内で微動するような場合には新たに位置情報等を生
成する必要がなく、送信装置2における処理の効率化が
図られる。
【0051】<2.第2の実施の形態>次に、第2の実
施の形態について説明する。図3は、第2の実施の形態
における画像伝送システム1aの構成を示すブロック図
である。なお、図3において第1の実施の形態と同様構
成部分には同一符号を付している。
【0052】送信装置2は一般的なコンピュータによっ
て構成され、カメラ21、画像変化検出部22、記憶部
23、画像変換部27、送信画像抽出部28及び伝送部
26を備えて構成される。また、受信装置4も一般的な
コンピュータによって構成され、伝送部41、画像復元
部42及び表示部45を備えて構成される。
【0053】上記のような構成の画像伝送システム1a
において、送信装置2のカメラ21で撮影された画像を
受信装置4に伝送する際の動作について説明する。図4
は、この実施の形態における画像伝送の概念を示す図で
ある。
【0054】カメラ21は、所定のタイミングで、又は
連続的に画像の撮影を行う。そして、撮影の結果得られ
る画像は画像変化検出部22に与えられる。画像変化検
出部22は、カメラ21から得られる画像を記憶部23
に格納するとともに、画像圧縮部25に与える。
【0055】また、画像変化検出部22は、記憶部23
に画像が格納されている1つ前の画像(すなわち、前回
格納した画像)を読み出す。そして、画像変化検出部2
2は、前回の画像(第1の画像)と今回の画像(第2の
画像)との差分をとることにより画像の変化の有無を調
べる。そして、画像変化検出部22は画像の変化の有無
についてを画像変換部27を介して送信画像抽出部28
に与える。
【0056】画像変換部27は画像変化検出部22を介
して得られる画像をウェーブレット変換し、変換画像を
生成する。ウェーブレット変換によって生成される変換
画像は、各周波数帯ごとに画像の横方向成分(水平方向
成分)、縦方向成分(垂直方向成分)、斜め方向成分が
抽出された画像となっている。そして生成される変換画
像は送信画像抽出部28に与えられる。
【0057】送信画像抽出部28では、画像変化検出部
22における画像変化の有無の判断に基づいて、変換画
像から画像の周波数成分を抽出する。例えば、画像変化
が有ると判断されていた場合、送信画像抽出部28は高
品質な画像伝送を行うために変換画像の低周波成分と高
周波成分との双方(すなわち、変換画像の全体)を抽出
する。一方、画像変化が無いと判断されていた場合、送
信画像抽出部28は変換画像の低周波成分のみを抽出す
る。一般に、低周波成分のみからなる画像は暈けた画像
となり、低周波成分と高周波成分とを含む画像は鮮鋭な
高品質な画像となる。そして、送信画像抽出部28は抽
出した画像成分を伝送部26に与えることにより、伝送
路3を介して受信装置4に送信する。
【0058】受信装置4では、画像復元部42が受信し
た画像成分に対して上記ウェーブレット変換の逆変換を
行うことによって画像の復元を行い、それを表示部45
に表示させる。ここに、受信した画像成分が低周波成分
のみからなる画像である場合、受信装置4に表示される
画像は暈けた画像となる。逆に、受信した画像成分が低
周波成分及び高周波成分を含む画像である場合、受信装
置4に表示される画像は鮮鋭な高品質な画像となる。
【0059】例えば、図4に示すように送信装置2側で
得られた画像G20が前回の画像と比較して変化がなか
った場合には、画像G20のうちの低周波成分のみが抽
出されて受信装置4側に伝送され、受信装置4において
は暈けた画像G21が表示される。一方、次に得られた
画像G22が前回の画像G20と比較して変化している
場合には、画像G22の全周波数帯の成分が受信装置4
側に伝送されるため、受信装置4においては送信装置2
側で得られた画像G22と同程度の画像G23が表示さ
れることとなる。
【0060】このように、この実施の形態の画像伝送シ
ステム1aでは、送信装置2側で撮影した画像に変化が
なければ、ウェーブレット変換して得られた変換画像の
低周波成分を中心に伝送することにより、データ量を少
なくした画像伝送を行う。一方、画像に変化がある場合
には、ウェーブレット変換して得られた変換画像の低周
波成分だけでなく高周波成分をも抽出して伝送すること
により、データ量を多くして高品質な画像の伝送を行
う。したがって、カメラ21による撮像範囲内に移動物
体等が侵入した場合等のように高品質な画像が必要なと
きには、高品質な画像が受信装置4で表示することがで
き、逆にカメラ21による撮像範囲内に変化がないよう
な場合には低品質な画像を送信することで、伝送路3に
送信されるデータ量を低減することができ、効率的な伝
送を行うことが可能である。
【0061】なお、上記説明においては、画像変換部2
7においてウェーブレット変換が行われる場合について
例示したが、これに限定されるものではない。例えば、
圧縮率を変化させることによっても、伝送すべきデータ
量を画像の変化の有無に応じて可変させることができ
る。具体的には、画像の変化がない場合には圧縮率を高
くして伝送する一方で、画像の変化がある場合には圧縮
率を低下させて伝送するのである。このように構成する
ことで、高品質な画像が必要なときには高品質な画像を
受信装置4に伝送することができるとともに、効率的な
伝送を実現することも可能である。
【0062】さらには、送信装置2から受信装置4に対
して画像を伝送する際のフレームレートを画像の変化の
有無に応じて可変させるように構成しても効率的な伝送
を実現することが可能である。
【0063】また、上記説明においては、前回の画像と
今回の画像との変化の有無を判断するように構成する例
について説明した。しかし、この場合であると、図5に
示すようにカメラ21の撮像範囲内に移動物体(人物
等)が侵入した時点では、受信装置4にて高品質な画像
が表示することができるが、その後、移動物体がしばら
く静止した状態でいると、前回の画像と今回の画像とが
一致することとなって画像の変化が検出されなくなり、
受信装置4の表示部45において暈けた画像が表示され
るという事態が生じる。したがって、このような事態を
回避するために、一度画像の変化が有りと判断される
と、その後、変化なしと判断された場合であっても少な
くとも一定時間は高品質な画像を伝送し続けるように構
成するか、あるいは、その検出した移動物体が画像中か
ら消滅するまで高品質な画像を伝送し続けるように構成
することが好ましい。
【0064】<3.第3の実施の形態>次に、第3の実
施の形態について説明する。図6は、第3の実施の形態
における画像伝送システム1bの構成を示すブロック図
である。なお、図6において上記各実施の形態と同様構
成部分には同一符号を付している。
【0065】送信装置2は一般的なコンピュータによっ
て構成され、カメラ21、画像変化検出部22、記憶部
23、パラメータ解析部29、伝送状況判断部31、圧
縮率調整部32、画像圧縮部25及び伝送部26を備え
て構成される。また、受信装置4も一般的なコンピュー
タによって構成され、伝送部41、画像復元部42、表
示部45に加えて、伝送状況監視部46を備えて構成さ
れる。
【0066】この実施の形態の画像伝送システム1bに
おいては、送信装置2と受信装置4との間の伝送効率に
関係するパラメータに基づいて伝送すべき画像のデータ
量を可変させるように構成されている。この画像伝送シ
ステム1bによる送信装置がカメラ21で撮影された画
像を受信装置4に伝送する際の動作について説明する。
【0067】画像変化検出部22は、上記各実施の形態
と同様に、記憶部23に格納されている画像(第1の画
像)とカメラ21から得られる画像(第2の画像)とに
基づいて画像の変化を検出するものであり、画像の変化
の有無に関するパラメータP1はパラメータ解析部29
に与えられる。例えば、画像変化がある場合にパラメー
タP1は「1」となり、画像変化がない場合にパラメー
タP1は「0」となる。
【0068】また、パラメータ解析部29には、圧縮率
調整部32から所定の圧縮率に基づいて画像圧縮を行っ
た場合のデータ量の多寡に関するパラメータP2が入力
されるとともに、伝送状況判断部31から伝送路3のト
ラフィック量の多少(混んでいるか、空いているか)に
関するパラメータP3が入力される。
【0069】圧縮率調整部32は、画像圧縮部25にお
ける画像の圧縮率を任意に調整することが可能となって
おり、画像圧縮部25では圧縮率調整部32によって指
示される圧縮率に基づいて画像圧縮が行われる。そして
圧縮率調整部32は、現在、画像圧縮部25に対して指
示している圧縮率が基準となる圧縮率よりも高いか低い
かを判断することにより、画像圧縮後のデータ量の多寡
を判断するように構成されている。そして圧縮率調整部
32は、画像圧縮後のデータ量の多寡に応じてパラメー
タP2を決定し、パラメータ解析部29に与えるように
構成されている。例えば、データ量が多くなる場合にパ
ラメータP2は「1」となり、データ量が少なくなる場
合にパラメータP2は「0」となる。
【0070】伝送状況判断部31は受信装置4側に設け
られた伝送状況監視部46から得られる情報に基づいて
パラメータP3を設定する。
【0071】伝送状況監視部46は伝送部41を介して
常に伝送路3の状況を監視しており、伝送部41にて受
信するデータのビットレートを検出する。そして、検出
されたビットレートは伝送部41及び伝送路3を介して
送信装置2側に送られ、伝送状況判断部31に入力され
る。
【0072】そして、伝送状況判断部31は受信装置4
より入力するビットレートが所定値以上であるか未満で
あるかを判断することにより、伝送路3のトラフィック
量の多寡を判断してパラメータP3を決定する。例え
ば、トラフィック量が多い場合にパラメータP3は
「1」となり、トラフィック量が少ない場合にパラメー
タP3は「0」となる。そして決定されたパラメータP
3は、パラメータ解析部29に与えられる。
【0073】パラメータ解析部29は、各パラメータP
1,P2,P3を入力すると、それぞれのパラメータに
基づいて画像データ量の適応値Hを求める。各パラメー
タP1,P2,P3と適応値Hとの関係の一例を示すと
表1のようになる。
【0074】
【表1】
【0075】適応値Hは「−1,0,1」の3値をとる
ようになっており、「−1」の場合には伝送すべき画像
のデータ量を低減することが必要であることを示す。ま
た、「0」の場合には伝送すべき画像のデータ量が適当
であることを示しており、「1」の場合には伝送すべき
画像のデータ量をさらに増加させても伝送効率は低下し
ないことを示している。
【0076】表1に示すように、画像変化がある場合で
あっても、データ量が多く、かつ、トラフィック量も多
い場合には、伝送効率が低下する可能性があることから
伝送すべき画像のデータ量を低減させるべく、適応値H
は「−1」となる。つまり、画像変化がある場合には、
画像中に移動物体が存在するということに相当するた
め、可能な限りの画像を受信装置4側に伝送することが
望ましいのであるが、データ量が多く、かつ、トラフィ
ック量も多い状態では効率的な画像伝送を行うことがで
きないので適応値Hを下げることによって画像のデータ
量を低減させることとしている。
【0077】また、画像変化がある場合であって、他の
状態である場合には、画像のデータ量を下げることなく
高品質な画像を受信装置4側に送信するように適応値H
(「0」又は「1」)が決定される。
【0078】一方、画像変化がない場合であって、デー
タ量が少ない場合には、伝送すべき画像は重要な画像で
はないことから可能な限りデータ量は低減させることが
望ましいのであるが、当初よりデータ量が少ないことか
ら、一定レベル以上の画像劣化を回避するために、デー
タ量の低減をそれ以上行わないようにすべく、適応値H
は「0」となる。
【0079】また、画像変化がない場合であって、他の
状態である場合には、伝送効率の向上を図るためにデー
タ量を低減させるような適応値H(「−1」)が決定さ
れる。
【0080】パラメータ解析部29は、上記のような関
係に基づいて適応値Hを決定する。なお、表1のような
関係をメモリ等に格納しておき、各パラメータを入力と
して適応値Hが出力されるように構成してもよいが、簡
単な演算によって適応値Hを求めるようにしてもよい。
例えば、画像変化がある場合には、H=P1−(P2+
P3)によって適応値Hが求められ、また、画像変化が
ない場合には、H=−P2によって適応値Hが求められ
る。
【0081】そして、上記のようにして求められた適応
値Hは圧縮率調整部32に与えられる。圧縮率調整部3
2は現在設定されている圧縮率を適応値Hに基づいて高
くしたり、低くしたり、又は維持する。具体的には、複
数のパラメータに基づいて伝送効率が比較的低いと判断
された場合には、画像のデータ量を低減するように、圧
縮率が設定される。反対に、伝送効率が比較的高いと判
断された場合には、画像のデータ量を、伝送効率が比較
的低いと判断した場合よりも増加させるように圧縮率が
設定される。
【0082】そして、画像圧縮部25は、圧縮率調整部
32から指示される圧縮率に基づいて、カメラ21から
得られる画像(第2の画像)に対する圧縮処理を行う。
そして、その結果生成される圧縮画像を伝送部26に与
えることで、伝送路3を介して受信装置4に伝送する。
【0083】受信装置4では、画像復元部42が圧縮画
像の復元を行い、復元された画像を表示部45に表示さ
せる。
【0084】このように、この実施の形態では、送信装
置2が受信装置4との間の伝送効率を示す複数のパラメ
ータに基づいてカメラから得られる画像のデータ量を変
更して、受信装置4に対して画像を送信するように構成
されているため、伝送効率を低下させることなく画像伝
送を行うことが可能となっている。
【0085】特に、複数のパラメータとして、画像変化
の有無、送信する画像のデータ量、及び伝送路3のトラ
フィック量という3つのパラメータを用いることで、必
要な画像については可能な限り高品質で送信するととも
に、伝送効率の向上を図ることが可能となっている。た
だし、複数のパラメータとして、他のパラメータをさら
に考慮するようにしてもよい。
【0086】なお、上記説明においては、適応値Hに基
づいて画像の圧縮率を変更することにより、画像のデー
タ量の変更を行っていたが、例えば、フレームレートを
変更したり、又は画像サイズを変更することにより、送
信データのデータ量を変更するように構成してもよい。
【0087】<4.第4の実施の形態>次に、第4の実
施の形態について説明する。図7は、第4の実施の形態
における画像伝送システム1cの構成を示すブロック図
である。なお、図7においても上記各実施の形態と同様
構成部分には同一符号を付している。
【0088】送信装置2は一般的なコンピュータによっ
て構成され、原画像入力部33、ウェーブレット変換部
34、変換画像記憶部35、リクエスト解析部36、画
像切り出し部37、画像圧縮部25及び画像送信部38
を備えて構成される。また、受信装置4も一般的なコン
ピュータによって構成され、リクエスト送信部48、画
像復元部42、画像復元部42及び表示部45を備えて
構成される。
【0089】この実施の形態の画像伝送システム1cに
おいては、送信装置2において原画像を予めウェーブレ
ット変換した変換画像を保持しておき、受信装置4から
のリクエストに応じて変換画像中から必要な解像度とな
る画像部分のみを切り出して受信装置4側に送信するよ
うに構成されている。この画像伝送システム1cにおい
て画像を伝送する際の動作について説明する。
【0090】送信装置2において、原画像入力部33が
原画像を入力すると、その原画像をウェーブレット変換
部34に与える。ウェーブレット変換部34では原画像
に対してウェーブレット変換を施し、その結果生成され
る変換画像を磁気ディスク装置やメモリ等によって構成
される変換画像記憶部35に格納する。すなわち、送信
装置2においては、原画像の送信要求が受信装置4側か
ら得られたか否かにかかわらず、原画像の入力とともに
ウェーブレット変換を施してその変換画像を全て変換画
像記憶部35に格納しておくように構成されている。
【0091】図8は、画像のウェーブレット変換の概念
を示す図である。図8に示すように、原画像Q1に対し
てウェーブレット変換が行われると、変換画像Q2が生
成される。原画像Q1と変換画像Q2との画像サイズは
同一であるが、変換画像Q2には原画像Q1の有する周
波数成分ごとに複数の画像成分が含まれる。すなわち、
変換画像Q2において画像成分B1は原画像Q1の縦方
向成分に関する最も高域の画像成分となる。また、画像
成分B2は原画像Q1の斜め方向成分に関する最も高域
の画像成分となり、画像成分B3は原画像Q1の横方向
成分に関する最も高域の画像成分となる。そして、画像
成分C1,C2,C3は、画像成分B1,B2,B3よ
りも1段階低域となる縦、斜め、横方向成分に関する画
像成分である。同様に、画像成分D1,D2,D3につ
いても、画像成分C1,C2,C3よりもさらに1段階
低域となる縦、斜め、横方向成分に関する画像成分であ
る。以下、このような周波数域ごとの画像成分が、左上
部分に位置する最も低域となる成分から高域側へと順次
連なって変換画像Q2が構成される。
【0092】したがって、原画像Q1(すなわち、Aと
いう原画像)と変換画像Q2との関係は、A=B1+B
2+B3+(C1+C2+C3+(D1+D2+D3+
(E1+E2+E3+(…、というように表すことがで
きる。ここで、変換画像Q2から、C1+C2+C3+
(D1+D2+D3+(…という画像成分を切り出す
と、原画像Q1に対して1/4サイズの縮小画像(サム
ネイル画像)となり、また、D1+D2+D3+(E1
+E2+E3+(…という画像成分を切り出すと、原画
像Q1に対して1/16サイズの縮小画像となる。
【0093】このことから、原画像Q1が例えば102
4×1024の画像サイズを有する場合であって、変換
画像Q2中から1/4サイズである512×512の縮
小画像を抽出したい場合には、C1+C2+C3+(D
1+D2+D3+(…という画像成分を切り出せばよ
い。また、1/16サイズである256×256の縮小
画像を抽出したい場合には、D1+D2+D3+(E1
+E2+E3+(…という画像成分を切り出せばよい。
つまり、原画像Q1をウェーブレット変換して変換画像
Q2を生成しておくことにより、比較的簡単に縮小画像
を抽出することができるのである。
【0094】なお、原画像Q1が1024×1024の
画像サイズである場合に限られず、画像サイズが2のべ
き乗でないときも容易に縮小画像を抽出することができ
る。
【0095】そして、この実施の形態では、変換画像Q
2が変換画像記憶部35に格納されることになる。
【0096】一方、受信装置4においては、リクエスト
送信部48が例えば表示部45において表示可能な画像
サイズを示した情報をリクエスト情報として送信装置2
側に伝送路3を介して送信する。
【0097】送信装置2のリクエスト解析部36は受信
装置4側で要求される画像サイズを認識し、その画像サ
イズを画像切り出し部37に与える。
【0098】画像切り出し部37は変換画像記憶部35
にアクセスし、リクエスト解析部36から得られる画像
サイズに基づいて変換画像のうちの必要な画像成分を切
り出して前記画像サイズに応じた画像部分の抽出を行
う。そして抽出した画像成分は画像圧縮部25に与えら
れる。
【0099】画像圧縮部25は画像切り出し部37から
得られる画像成分を所定の圧縮率で圧縮し、それを画像
送信部38に与えることで伝送路3を介して受信装置4
側に送信する。
【0100】受信装置4においては画像受信部47で圧
縮されたデータを受信すると、それを画像復元部42に
送る。画像復元部42では圧縮された画像成分を復元す
るとともに、ウェーブレット変換の逆変換を行って原画
像の縮小画像を生成する。そして、その縮小画像を表示
部45に表示させる。
【0101】このように、この実施の形態の画像伝送シ
ステム1cでは、原画像をウェーブレット変換した変換
画像を送信装置2にて保有しておけば、任意の画像サイ
ズを簡単かつ効率的に抽出することができるため、画像
送信の際の送信装置2側の処理を効率化することができ
る。すなわち、受信装置4側からリクエストがあったと
きに原画像を縮小化し、その後にウェーブレット変換し
て画像伝送を行う場合に比べて、このシステム1cでは
送信の際にウェーブレット変換を行う必要がないのでリ
クエスト受信から画像伝送開始までの時間が大幅に短縮
されることになり、効率的な処理が実現できるのであ
る。
【0102】また、この実施の形態のシステム1cで
は、変換画像を保持しておけば原画像については保持し
ておく必要がなく、ウェーブレット変換後に消去しても
よいという点で有効である。
【0103】したがって、この実施の形態の画像伝送シ
ステム1cは、リクエストがあってから画像伝送を行う
までの処理効率が向上し、その結果、画像の伝送効率が
向上するのである。
【0104】なお、上記説明においては、受信装置4が
画像サイズに関する情報を送信装置2側に送信する例に
ついて説明したが、リクエスト情報として受信装置4の
種類を送信装置2側に送信するように構成してもよい。
受信装置4がいわゆるパソコン等のコンピュータである
場合には、表示部45における解像度は高いため、例え
ば1024×1024の画像サイズを有する画像成分を
伝送することができる。また、受信装置4がテレビジョ
ン(TV)受像器等のような装置である場合には、例え
ば512×512の画像サイズを有する画像成分を伝送
することができる。また、受信装置4がカーナビゲーシ
ョンシステム等の装置である場合には、例えば128×
128の画像サイズを有する画像成分を伝送することが
できる。さらに、受信装置4が携帯電話機等の小型装置
である場合には、例えば64×64の画像サイズを有す
る画像成分を伝送することができる。このように、受信
装置4がリクエスト情報として装置の種類を示した情報
を送信することにより、送信装置2側のリクエスト解析
部36が受信装置4の種類に適合した画像サイズを特定
するように構成することもできる。このように構成すれ
ば、画像切り出し部37では、受信装置4の種類に適合
した画像サイズを有する画像成分の切り出しが行われる
こととなる。
【0105】<5.変形例>以上、この発明に関するい
くつかの実施の形態について説明したが、この発明は、
上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0106】例えば、上記各実施の形態に説明した個別
の内容を他の実施の形態における構成に組み込んだ画像
伝送システムを構成してもよい。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、所定のカメラから得られる第1の画像と
第2の画像との差分をとって画像の変化の有無を検知
し、画像変化がある場合に、第1の画像に対する第2の
画像の変化部分を含む変化領域のみを抽出して受信装置
に送信するように構成されているため、高画質を維持し
つつ、効率的なビットレートで画像伝送を行うことが可
能である。
【0108】請求項2に記載の発明によれば、受信装置
が、変化領域の受信に先立って送信装置から受信した第
1の画像を保持しており、変化領域を受信した場合に、
第1の画像と変化領域とを合成することにより、第2の
画像に対応する画像を生成するように構成されているた
め、受信装置側で第2の画像に対応する画像を高画質で
確認することができる。
【0109】請求項3に記載の発明によれば、所定のカ
メラから得られる第1の画像と第2の画像との差分をと
って画像の変化の有無を検知し、画像変化がない場合に
第2の画像のデータ量を低減して受信装置に送信し、画
像変化がある場合に第2の画像のデータ量を変化がない
場合のデータ量よりも多くして受信装置に送信するよう
に構成されているため、必要な画像の高画質を維持しつ
つ、効率的なビットレートでの画像伝送を行うことがで
きる。
【0110】請求項4に記載の発明によれば、送信装置
が、画像変化がない場合に第2の画像の低周波成分を受
信装置に送信し、画像変化がある場合に第2の画像の低
周波成分と高周波成分とを受信装置に送信するように構
成されているため、第2の画像の高画質を維持しつつ、
効率的なビットレートでの画像伝送を行うことができ
る。
【0111】請求項5に記載の発明によれば、送信装置
が、画像変化がない場合に第2の画像の圧縮率を高くし
て受信装置に送信し、画像変化がある場合に第2の画像
の圧縮率を画像変化がない場合の圧縮率よりも低くして
受信装置に送信するように構成されているため、第2の
画像の高画質を維持しつつ、効率的なビットレートでの
画像伝送を行うことができる。
【0112】請求項6に記載の発明によれば、送信装置
が、受信装置との間の伝送効率を示す複数のパラメータ
に基づいて所定のカメラから得られる画像のデータ量を
変更し、受信装置に画像を送信するように構成されてい
るため、伝送効率を低下させることのないような画像伝
送を実現することができる。
【0113】請求項7に記載の発明によれば、伝送路の
状況等に応じて、伝送効率を低下させることのないよう
な画像伝送を実現することができる。
【0114】請求項8に記載の発明によれば、送信装置
が、複数のパラメータに基づいて伝送効率が比較的低い
と判断した場合に画像のデータ量を低減し、伝送効率が
比較的高いと判断した場合に画像のデータ量を、伝送効
率が比較的低いと判断した場合よりも増加させるため、
画質を維持しつつ、効率的に画像伝送を行うことができ
る。
【0115】請求項9に記載の発明によれば、送信装置
が、受信装置に対して送信を行う際に、原画像をウェー
ブレット変換して生成された変換画像から任意の画像部
分を切り出して受信装置に送信するため、画像伝送の際
の送信装置の処理を効率的に行うことができ、その結
果、画像の伝送効率を向上させることができる。
【0116】請求項10に記載の発明によれば、送信装
置が、受信装置からのリクエストに応じて画像部分の切
り出しを行うため、受信装置の性能や環境等に応じた画
像伝送を行うことができる。
【0117】請求項11に記載の発明によれば、送信装
置が、受信装置の種類に応じて画像部分の切り出しを行
うため、受信装置の性能や環境等に応じた画像伝送を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における画像伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態における画像伝送の概念を示
す図である。
【図3】第2の実施の形態における画像伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図4】第2の実施の形態における画像伝送の概念を示
す図である。
【図5】第2の実施の形態における画像伝送の改良を説
明する図である。
【図6】第3の実施の形態における画像伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図7】第4の実施の形態における画像伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図8】画像のウェーブレット変換の概念を示す図であ
る。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 画像伝送システム 2 送信装置 3 伝送路 4 受信装置 21 カメラ 22 画像変化検出部 23,43 記憶部 24 変化部分抽出部 25 画像圧縮部 27 画像変換部 28 送信画像抽出部 29 パラメータ解析部 31 伝送状況判断部 32 圧縮率調整部 34 ウェーブレット変換部 35 変換画像記憶部 36 リクエスト解析部 37 画像切り出し部 42 画像復元部 44 画像合成部 45 表示部 46 伝送状況監視部 48 リクエスト送信部 Q1 原画像 Q2 変換画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 栄治 大阪市淀川区宮原4丁目1番6号 株式会 社メガチップス内 (72)発明者 岡本 彰 大阪市淀川区宮原4丁目1番6号 株式会 社メガチップス内 Fターム(参考) 5C059 KK01 KK23 MA12 MA24 PP04 PP29 SS14 TA18 TB04 TC14 TC38 TD05 UA02 UA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信装置から受信装置に画像を伝送する
    システムであって、 前記送信装置は、所定のカメラから得られる第1の画像
    と第2の画像との差分をとって画像の変化の有無を検知
    し、前記変化がある場合に、前記第1の画像に対する前
    記第2の画像の変化部分を含む変化領域のみを抽出して
    前記受信装置に送信することを特徴とする画像伝送シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像伝送システムにお
    いて、 前記受信装置は、前記変化領域の受信に先立って前記送
    信装置から受信した前記第1の画像を保持しており、前
    記変化領域を受信した場合に、前記第1の画像と前記変
    化領域とを合成することにより、前記第2の画像に対応
    する画像を生成することを特徴とする画像伝送システ
    ム。
  3. 【請求項3】 送信装置から受信装置に画像を伝送する
    システムであって、 前記送信装置は、所定のカメラから得られる第1の画像
    と第2の画像との差分をとって画像の変化の有無を検知
    し、前記変化がない場合に前記第2の画像のデータ量を
    低減して前記受信装置に送信し、前記変化がある場合に
    前記第2の画像のデータ量を前記変化がない場合のデー
    タ量よりも多くして前記受信装置に送信することを特徴
    とする画像伝送システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像伝送システムにお
    いて、 前記送信装置は、前記変化がない場合に前記第2の画像
    の低周波成分を前記受信装置に送信し、前記変化がある
    場合に前記第2の画像の低周波成分と高周波成分とを前
    記受信装置に送信することを特徴とする画像伝送システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の画像伝送システムにお
    いて、 前記送信装置は、前記変化がない場合に前記第2の画像
    の圧縮率を高くして前記受信装置に送信し、前記変化が
    ある場合に前記第2の画像の圧縮率を前記変化がない場
    合の前記圧縮率よりも低くして前記受信装置に送信する
    ことを特徴とする画像伝送システム。
  6. 【請求項6】 送信装置から受信装置に画像を伝送する
    システムであって、 前記送信装置は、前記受信装置との間の伝送効率を示す
    複数のパラメータに基づいて所定のカメラから得られる
    前記画像のデータ量を変更し、前記受信装置に前記画像
    を送信することを特徴とする画像伝送システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の画像伝送システムにお
    いて、 前記複数のパラメータは、前記カメラから得られる第1
    の画像と第2の画像との差分に基づく画像の変化の有無
    と、前記第2の画像の前記データ量と、前記送信装置と
    前記受信装置との間の伝送路のトラフィック量と、を含
    むことを特徴とする画像伝送システム。
  8. 【請求項8】 請求項6又は請求項7に記載の画像伝送
    システムにおいて、 前記送信装置は、前記複数のパラメータに基づいて前記
    伝送効率が比較的低いと判断した場合に前記画像のデー
    タ量を低減し、前記伝送効率が比較的高いと判断した場
    合に前記画像のデータ量を、前記伝送効率が比較的低い
    と判断した場合よりも増加させることを特徴とする画像
    伝送システム。
  9. 【請求項9】 送信装置から受信装置に画像を伝送する
    システムであって、 前記送信装置は、 原画像をウェーブレット変換することで変換画像を生成
    する手段と、 前記変換画像を記憶する記憶手段と、 前記受信装置に対して送信を行う際に、前記記憶手段に
    記憶されている前記変換画像から任意の画像部分を切り
    出して前記受信装置に送信する手段と、を備えることを
    特徴とする画像伝送システム。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の画像伝送システムに
    おいて、 前記送信装置は、前記受信装置からのリクエストに応じ
    て前記画像部分の切り出しを行うことを特徴とする画像
    伝送システム。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の画像伝送システム
    において、 前記送信装置は、前記受信装置の種類に応じて前記画像
    部分の切り出しを行うことを特徴とする画像伝送システ
    ム。
JP2000136859A 2000-05-10 2000-05-10 画像伝送システム Pending JP2001320707A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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