JP2001320227A - マイクロ波アンテナ及びマイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロ波アンテナ及びマイクロ波プラズマ処理装置

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JP2001320227A JP2000139078A JP2000139078A JP2001320227A JP 2001320227 A JP2001320227 A JP 2001320227A JP 2000139078 A JP2000139078 A JP 2000139078A JP 2000139078 A JP2000139078 A JP 2000139078A JP 2001320227 A JP2001320227 A JP 2001320227A
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稔 本多
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敏幸 中村
Shigeki Honda
茂樹 本多
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弘司 福森
Jun Yamashita
潤 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続部でのマイクロ波の反射を抑制すること
が出来るマイクロ波アンテナの提供。 【解決手段】 マイクロ波を伝搬させる環状の第1管状
部11aと、第1管状部11a内へマイクロ波を導入す
べく第1管状部11aの側面に開設された1又は複数の
導入口と、この導入口に接続され、第1管状部内11a
へマイクロ波を供給する為の第2管状部16aと、第1
管状部11aに開設され、第1管状部11a内からマイ
クロ波を取り出す為の複数の開口15aとを備えたマイ
クロ波アンテナ。第1管状部11a及び第2管状部16
aの接続部に、この接続部及び第1管状部内11aで発
生する反射波を抑制することが可能なマイクロ波整合器
30を備える構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波を伝搬
させる環状の管状部と、その管状部内へマイクロ波を導
入すべくその管状部の側面に開設された導入口と、導入
口に接続され、環状の管状部へマイクロ波を供給する為
の管状部とを備えたマイクロ波アンテナ、及びこのマイ
クロ波アンテナが放射したマイクロ波を用いて生成した
プラズマによって、半導体基板又は液晶ディスプレイ用
ガラス基板等にエッチング又はアッシング等の処理を施
すマイクロ波プラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反応ガスに外部からエネルギーを与えて
生じるプラズマは、LSI又はLCD等の製造プロセス
において広く用いられている。特に、ドライエッチング
プロセスにおいて、プラズマの利用は不可欠の基本技術
となっている。一般にプラズマを生成させる励起手段に
は2.45GHzのマイクロ波を用いる場合と、13.
56MHzのRF(Radio Frequency )を用いる場合と
がある。前者は後者に比べて高密度のプラズマが得られ
るとともに、プラズマ発生のために電極を必要とせず、
従って電極からのコンタミネーションを防止できるとい
う利点がある。
【0003】ところが、マイクロ波を用いたプラズマ処
理装置にあっては、プラズマ生成領域の面積を広くし、
且つ密度が均一になるようにプラズマを発生させること
が困難であった。しかし、マイクロ波プラズマ処理装置
には前述したように種々の利点がある為、この装置によ
って大口径の半導体基板、LCD用ガラス基板等の処理
を実現することが要求されていた。この要求を満たす
為、本出願人は、特開平2000−106359号公報
において、図16の側断面図及び図17の平面図に示す
ような環状導波管型アンテナを用いたマイクロ波プラズ
マ処理装置を提案している。
【0004】このマイクロ波プラズマ処理装置は、有底
円筒形状の反応器1が、その全体がアルミニウムで形成
されている。反応器1の上部にはマイクロ波導入窓が開
設してあり、このマイクロ波導入窓は封止板4で気密状
態に封止されている。この封止板4は、耐熱性及びマイ
クロ波透過性を有すると共に誘電損失が小さい、石英ガ
ラス又はアルミナ等の誘電体で形成されている。
【0005】封止板4には、導電性金属を円形蓋状に成
形してなるカバー部材17が外嵌してあり、カバー部材
17は反応器1上に固定してある。カバー部材17の上
面には、反応器1内へマイクロ波を導入するためのアン
テナ10が設けてある。アンテナ10は、カバー部材1
7の上面に固定してあり、断面視がコ字状の部材を環状
に成形してなる環状導波管型アンテナ部11を備えてお
り、カバー部材17の環状導波管型アンテナ部11に対
向する部分には複数の開口15,15,…が開設してあ
る。
【0006】環状導波管型アンテナ部11は、反応器1
の内周面より少し内側に、反応器1の中心軸と同心円上
に設けてあり、その外周面に設けた導入口の周囲には環
状導波管型アンテナ部11へマイクロ波を導入するため
の導入部16が、環状導波管型アンテナ部11の直径方
向になるように連結してある。この導入部16及び環状
導波管型アンテナ部11内には、テフロン(登録商標)
のようなフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂又はポリスチレ
ン樹脂(好ましくはテフロン)等の誘電体14が内嵌し
てある。
【0007】導入部16にはマイクロ波発振器20から
延設した導波管21が連結してあり、マイクロ波発振器
20が発振したマイクロ波は、導波管21を経てアンテ
ナ10の導入部16に入射される。この入射波は、導入
部16から環状導波管型アンテナ部11へ導入される。
環状導波管型アンテナ部11へ導入されたマイクロ波
は、環状導波管型アンテナ部11を互いに逆方向へ進行
する進行波として、環状導波管型アンテナ部11内の誘
電体14中を伝搬し、両進行波は、環状導波管型アンテ
ナ部11の前記導入口に対向する位置で衝突して定在波
が生成される。この定在波によって、環状導波管型アン
テナ部11の内面に、所定の間隔で極大値を示す電流が
通流する。
【0008】このとき、環状導波管型アンテナ部11内
を伝搬するマイクロ波のモードを基本伝搬モードである
矩形TE10にするように、マイクロ波の周波数2.4
5GHzに応じて、環状導波管型アンテナ部11の寸法
を、高さ27mm,幅66.2mmになしてある。この
モードのマイクロ波は、エネルギーを殆ど損失すること
なく環状導波管型アンテナ部11内の誘電体14を伝搬
する。
【0009】また、直径が380mmの封止板4を用
い、環状導波管型アンテナ部11にεr(比誘電率)=
2.1のテフロン(登録商標)を内嵌した場合、環状導
波管型アンテナ部11の中心から環状導波管型アンテナ
部11の幅方向の中央までの寸法を、141mmになし
てある。この場合、環状導波管型アンテナ部11の幅方
向の中央を結ぶ円の周方向の長さ(略886mm)は、
環状導波管型アンテナ部11内を伝搬するマイクロ波の
波長(略110mm)の略整数倍である。その為、マイ
クロ波は環状導波管型アンテナ部11内で共振して、前
述した定在波は、その腹の位置で高電圧・低電流、節の
位置で低電圧・高電流となり、アンテナ10のQ値が向
上する。
【0010】開口15,15,…は、カバー部材17の
環状導波管型アンテナ部11に対向する部分に、環状導
波管型アンテナ部11の直径方向へ、即ち環状導波管型
アンテナ部11内を伝搬するマイクロ波の進行方向に直
交するように短冊状に開設してある。環状導波管型アン
テナ部11が前述した寸法である場合、各開口15,1
5,…の長さは50mmであり、幅は20mmである。
各開口15,15,…は、カバー部材17に略放射状に
設けてある為、マイクロ波は反応器1内の全領域に均一
に導入される。
【0011】カバー部材17の略中央には、カバー部材
17及び封止板4を貫通する貫通孔が開設してあり、こ
の貫通孔に嵌合させたガス導入管5から処理室2内に所
要のガスが導入される。処理室2の底部壁中央には、試
料Wを載置する載置台3が設けてあり、載置台3にはマ
ッチングボックス6を介して高周波電源7が接続されて
いる。また、反応器1の底部壁には排気口8が開設して
あり、排気口8から処理室2の内気を排出するようにな
してある。
【0012】このようなマイクロ波プラズマ処理装置を
用いて試料Wの表面にエッチング処理を施すには、排気
口8から排気して処理室2内を所望の圧力まで減圧した
後、ガス導入管5から処理室2内に反応ガスを供給す
る。次いで、マイクロ波発振器20からマイクロ波を発
振させ、それを導波管21を経てアンテナ10に導入
し、そこに定在波を形成させる。この定在波は、アンテ
ナ10の開口15,15,…及び封止板4を透過して処
理室2内へ導入され、処理室2内にプラズマが生成さ
れ、このプラズマによって試料Wの表面をエッチングす
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波がマイクロ
波発振器20から導波管21を経て環状導波管型アンテ
ナ部11に導入されると、導波管21と環状導波管型ア
ンテナ部11との接続部において、マイクロ波の一部が
反射される。以下に、このマイクロ波の反射について説
明する。マイクロ波導入(伝送)側からアンテナ(負
荷)側を見込んだとき、マイクロ波導入(伝送)側の特
性インピーダンスZO に対してアンテナ(負荷)側全体
のインピーダンスZL が接続されているので、接続部に
おける反射係数SO は、次式で表される。 SO =(ZL −ZO )/(ZL +ZO
【0014】このとき、ZL =ZO となれば、反射係数
は0となり、この状態を無反射と呼び、整合が取れてい
ることを示す。しかし、通常は、ZL ≠ZO であるの
で、反射が生じる。反射係数SO が高くなるほど、マイ
クロ波電力はアンテナ(負荷)側へ効率良く供給され
ず、電源側へ戻り、ロスとなってしまう。環状導波管型
アンテナを用いた従来の技術では、通常マイクロ波電源
とアンテナ(負荷)との間の導波管21の部分に、マイ
クロ波整合器を設けており、接続部で反射された電力
は、マイクロ波整合器で再びアンテナ(負荷)側へ送り
返される。
【0015】環状導波管型アンテナ部11と導入部16
とは形状が大きく異なっている為、両者の接続部でのイ
ンピーダンスの不整合は極めて大きく、反射係数が極め
て高くなる。このように反射係数が高くなると、マイク
ロ波整合器とアンテナ(負荷)との間でマイクロ波は何
度も反射を繰り返し(多重反射)、環状導波管型アンテ
ナ部11に伝搬されるマイクロ波の割合が極めて低くな
ってしまう。その為、同じ密度のプラズマを得る為に、
より高出力のマイクロ波発振器が必要になり、装置の部
品コストが上昇する。さらに、接続部とマイクロ波整合
器との間で電界強度が高くなる為、マイクロ波整合器の
耐電力値を上げる必要が出て来る等の不都合も生じる。
【0016】また、環状導波管型アンテナ部11内に誘
電体14を挿入した場合には、誘電体14により電界強
度が上昇するので、前記多重反射による問題はより一層
大きくなる。さらに、多重反射による電界強度の上昇に
対する誘電体14の耐電圧も考慮して設計する必要が生
じ、装置の部品コストを上昇させる。一方、環状導波管
型アンテナ部11のインピーダンスの変化は、接続部で
のインピーダンスの不整合に影響する。特に、開口15
付近のインピーダンスの変化は、プラズマに近いことも
あり、不整合に大きく影響する。このインピーダンスの
変化は、メンテナンス等の為に環状導波管型アンテナを
取り外し、組立復旧する際に生じ易い。さらに、装置の
温度変化等により、環状導波管型アンテナ部11が膨張
/収縮することによっても、インピーダンスの変化が生
じ易い。
【0017】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであり、第1〜12発明では、接続部でのマ
イクロ波の反射を抑制することが出来るマイクロ波アン
テナを提供することを目的とする。第13,14発明で
は、より少ない入射マイクロ波電力でプラズマを効率良
く生成することが出来るマイクロ波プラズマ処理装置を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るマイクロ
波アンテナは、マイクロ波を伝搬させる環状の第1管状
部と、該第1管状部内へマイクロ波を導入すべく前記第
1管状部の側面に開設された1又は複数の導入口と、該
導入口に接続され、前記第1管状部内へマイクロ波を供
給する為の第2管状部と、前記第1管状部に開設され、
該第1管状部内からマイクロ波を取り出す為の複数の開
口とを備えたマイクロ波アンテナにおいて、前記第1管
状部及び前記第2管状部の接続部にマイクロ波整合器を
備えることを特徴とする。
【0019】このマイクロ波アンテナでは、第1管状部
がマイクロ波を伝搬させ、1又は複数の導入口が第1管
状部内へマイクロ波を導入すべく第1管状部の側面に開
設されている。第2管状部が、導入口に接続され、第1
管状部内へマイクロ波を供給し、複数の開口が、第1管
状部に開設され、第1管状部内からマイクロ波を取り出
す。第1管状部及び第2管状部の接続部に備えたマイク
ロ波整合器が、接続部及び第1管状部で発生する反射波
を抑制する。これにより、接続部でのマイクロ波の反射
を抑制することが出来、複数の開口から効率良くマイク
ロ波を取り出すことが出来る。
【0020】第2発明に係るマイクロ波アンテナは、マ
イクロ波を伝搬させる環状の第1管状部と、該第1管状
部内へマイクロ波を導入すべく前記第1管状部の側面に
開設された1又は複数の導入口と、該導入口に接続さ
れ、前記第1管状部内へマイクロ波を供給する為の第2
管状部と、前記第1管状部に開設され、該第1管状部内
からマイクロ波を取り出す為の複数の開口とを備えたマ
イクロ波アンテナにおいて、前記第1管状部及び前記第
2管状部の接続部からマイクロ波の略1波長分の長さの
範囲に、マイクロ波整合器を備えることを特徴とする。
【0021】このマイクロ波アンテナでは、第1管状部
がマイクロ波を伝搬させ、1又は複数の導入口が第1管
状部内へマイクロ波を導入すべく第1管状部の側面に開
設されている。第2管状部が、導入口に接続され、第1
管状部内へマイクロ波を供給し、複数の開口が、第1管
状部に開設され、第1管状部内からマイクロ波を取り出
す。第1管状部及び第2管状部の接続部からマイクロ波
の略1波長分の長さの範囲に備えたマイクロ波整合器
が、接続部及び第1管状部で発生する反射波を抑制す
る。これにより、接続部でのマイクロ波の反射を抑制す
ることが出来、複数の開口から効率良くマイクロ波を取
り出すことが出来る。
【0022】第3発明に係るマイクロ波アンテナは、マ
イクロ波を伝搬させる環状の第1管状部と、該第1管状
部内へマイクロ波を導入すべく前記第1管状部の側面に
開設された1又は複数の導入口と、該導入口に接続さ
れ、前記第1管状部内へマイクロ波を供給する為の第2
管状部と、前記第1管状部に開設され、該第1管状部内
からマイクロ波を取り出す為の複数の開口とを備えたマ
イクロ波アンテナにおいて、前記第1管状部の、該第1
管状部及び前記第2管状部の接続部と対向する側面に、
マイクロ波整合器を備えることを特徴とする。
【0023】このマイクロ波アンテナでは、第1管状部
がマイクロ波を伝搬させ、1又は複数の導入口が第1管
状部内へマイクロ波を導入すべく第1管状部の側面に開
設されている。第2管状部が、導入口に接続され、第1
管状部内へマイクロ波を供給し、複数の開口が、第1管
状部に開設され、第1管状部内からマイクロ波を取り出
す。第1管状部の、第1管状部及び第2管状部の接続部
と対向する周面に備えたマイクロ波整合器が、接続部及
び第1管状部で発生する反射波を抑制する。これによ
り、接続部でのマイクロ波の反射を抑制することが出
来、複数の開口から効率良くマイクロ波を取り出すこと
が出来る。
【0024】第4発明に係るマイクロ波アンテナは、前
記マイクロ波整合器は、導波管と、該導波管の一端を短
絡する為の短絡板とを有し、該短絡板の前記導波管内の
位置を可変することが出来ることを特徴とする。
【0025】このマイクロ波アンテナでは、マイクロ波
整合器は、導波管と、導波管の一端を短絡する為の短絡
板とを有し、短絡板の導波管内の位置を可変することが
出来る。これにより、短絡板の導波管内の位置を調節し
て、接続部でのインピーダンス不整合を広範囲に除去す
ることが出来るので、接続部でのマイクロ波の反射を抑
制することが出来、複数の開口部から効率良くマイクロ
波を取り出すことが出来る。
【0026】第5発明に係るマイクロ波アンテナは、前
記マイクロ波整合器は、前記第1管状部内、前記第2管
状部内、又は前記接続部内に挿入される導体棒を有し、
該導体棒の挿入量を可変することが出来ることを特徴と
する。
【0027】このマイクロ波アンテナでは、マイクロ波
整合器は、導体棒が、第1管状部内、第2管状部内、又
は接続部内に挿入され、導体棒の挿入量を可変すること
が出来る。これにより、導体棒の挿入量を調節して、接
続部でのインピーダンス不整合を広範囲に除去すること
が出来るので、接続部でのマイクロ波の反射を抑制する
ことが出来、複数の開口から効率良くマイクロ波を取り
出すことが出来る。
【0028】第6発明に係るマイクロ波アンテナは、反
射波の量を検出する検出器と、前記マイクロ波整合器の
前記短絡板を駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する
制御部とを更に備え、該制御部は、前記反射波の量を抑
制するように制御することが可能なことを特徴とする。
【0029】このマイクロ波アンテナでは、検出器が反
射波の量を検出し、駆動部がマイクロ波整合器の短絡板
を駆動し、制御部が駆動部を、反射波の量を抑制するよ
うに制御する。これにより、マイクロ波プラズマ処理装
置に使用された場合に、プラズマの負荷インピーダンス
の変動に応じて、短絡板の導波管内の位置を調節し、マ
イクロ波の反射を抑制することが出来、複数の開口から
効率良くマイクロ波を取り出すことが出来る。
【0030】第7発明に係るマイクロ波アンテナは、反
射波の量を検出する検出器と、前記マイクロ波整合器の
前記導体棒を駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する
制御部とを更に備え、該制御部は、前記反射波の量を抑
制するように制御することが可能なことを特徴とする。
【0031】このマイクロ波アンテナでは、検出器が反
射波の量を検出し、駆動部がマイクロ波整合器の導体棒
を駆動し、制御部が駆動部を、反射波の量を抑制するよ
うに制御する。これにより、マイクロ波プラズマ処理装
置に使用された場合に、プラズマの負荷インピーダンス
の変動に応じて、導体棒の挿入量を調節し、マイクロ波
の反射を抑制することが出来、複数の開口から効率良く
マイクロ波を取り出すことが出来る。
【0032】第8発明に係るマイクロ波アンテナは、前
記第1管状部は、内部に誘電体を有することを特徴とす
る。
【0033】このマイクロ波アンテナでは、第1管状部
は内部に誘電体を有するので、アンテナに導入されたマ
イクロ波は、その波長が1/√(εr)倍だけ短くなる
(εrは誘電体の比誘電率)。従って、同じ直径の第1
管状部を用いた場合、誘電体を挿入してあるときの方
が、誘電体を挿入していないときより、第1管状部の壁
面に通流する電流が極大になる位置が多くなり、その
分、開口を多く開設することが出来、マイクロ波を均一
に取り出すことが出来る。また、誘電体を挿入してある
ときの方が、誘電体の開口での電界が高くなり、複数の
開口からより効率良くマイクロ波を取り出すことが出来
る。
【0034】第9発明に係るマイクロ波アンテナは、前
記第1管状部は、前記開口が開設された第1側面と、該
第1側面に直交し、互いに対向する2つの第2側面とが
一体成形され、該第2側面に直交する第3側面が該第2
側面に着脱可能に取り付けてあることを特徴とする。
【0035】このマイクロ波アンテナでは、第1管状部
は、開口が開設された第1側面と、第1側面に直交し、
互いに対向する2つの第2側面とが一体成形され、第2
側面に直交する第3側面が第2側面に着脱可能に取り付
けてある。これにより、第1管状部の内部に誘電体を挿
入した場合でも、第3側面を着脱することにより、誘電
体の交換作業が可能になり、さらに誘電体と第1管状部
との機械的精度の向上を図ることが出来る。また、開口
が開設された第1側面と第2側面との組立誤差による第
1管状部のインピーダンスのずれに起因する接続部のイ
ンピーダンス整合の不安定さを除去することが出来、接
続部のインピーダンス整合を良好に取ることが出来る。
【0036】第10発明に係るマイクロ波アンテナは、
マイクロ波を伝搬させる環状の第1管状部と、該第1管
状部内へマイクロ波を導入すべく前記第1管状部の側面
に開設された1又は複数の導入口と、該導入口に接続さ
れ、前記第1管状部内へマイクロ波を供給する為の第2
管状部と、前記第1管状部に開設され、該第1管状部内
からマイクロ波を取り出す為の複数の開口とを備えたマ
イクロ波アンテナにおいて、前記第1管状部は、前記開
口が開設された第1側面と、該第1側面に直交し、互い
に対向する2つの第2側面とが一体成形され、該第2側
面に直交する第3側面が該第2側面に着脱可能に取り付
けてあることを特徴とする。
【0037】このマイクロ波アンテナでは、第1管状部
がマイクロ波を伝搬させ、1又は複数の導入口が第1管
状部内へマイクロ波を導入すべく第1管状部の側面に開
設されている。第2管状部が、導入口に接続され、第1
管状部内へマイクロ波を供給し、複数の開口が、第1管
状部に開設され、第1管状部内からマイクロ波を取り出
す。第1管状部は、開口が開設された第1側面と、第1
側面に直交し、互いに対向する2つの第2側面とが一体
成形され、第2側面に直交する第3側面が第2側面に着
脱可能に取り付けてある。
【0038】これにより、第1管状部の内部に誘電体を
挿入した場合でも、第3側面を着脱することにより、誘
電体の交換作業が可能になり、さらに誘電体と第1管状
部との機械的精度の向上を図ることが出来る。また、開
口が開設された第1側面と第2側面との組立誤差による
第1管状部のインピーダンスのずれに起因する接続部の
インピーダンス整合の不安定さを除去することが出来、
接続部のインピーダンス整合を良好に取ることが出来
る。
【0039】第11発明に係るマイクロ波アンテナは、
前記第3側面は、前記第2側面をなす壁に複数のねじに
より取り付けられ、該ねじの取り付け位置は、前記壁の
厚さの中心から前記第1管状部の内部寄りであることを
特徴とする。
【0040】このマイクロ波アンテナでは、第3側面
は、第2側面をなす壁に複数のねじにより取り付けら
れ、ねじの取り付け位置は、第2側面をなす壁の厚さの
中心から第1管状部の内部寄りである。これにより、第
3側面と第2側面をなす壁とを強固に接続出来るので、
第3側面を着脱しても、また、環状導波管型アンテナの
温度が変化しても、インピーダンスのずれが抑制され、
接続部のインピーダンス整合の不安定さを除去すること
が出来、接続部のインピーダンス整合を良好に取ること
が出来る。
【0041】第12発明に係るマイクロ波アンテナは、
前記第2側面をなす壁と前記第3側面とは、前記第1管
状部の外部方向に、接触しない為の空間を有しているこ
とを特徴とする。
【0042】このマイクロ波アンテナでは、第2側面を
なす壁と第3側面とは、第1管状部の外部方向に、接触
しない為の空間を有している。これにより、第3側面と
第2側面をなす壁とを強固に接続出来るので、第3側面
を着脱しても、また、環状導波管型アンテナの温度が変
化しても、インピーダンスのずれが抑制され、接続部の
インピーダンス整合の不安定さを除去することが出来、
接続部のインピーダンス整合を良好に取ることが出来
る。
【0043】第13発明に係るマイクロ波プラズマ処理
装置は、一部を封止部材で封止してなる容器内へ、前記
封止部材を透過させてマイクロ波を導入し、該マイクロ
波によりプラズマを生成し、生成したプラズマにより被
処理物を処理するマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、請求項1〜12の何れかに記載されたマイクロ波ア
ンテナを備え、該マイクロ波アンテナの前記開口が前記
封止部材に対向していることを特徴とする。
【0044】このマイクロ波プラズマ処理装置では、一
部を封止部材で封止してなる容器内へ、封止部材を透過
させてマイクロ波を導入し、マイクロ波によりプラズマ
を生成し、生成したプラズマにより被処理物を処理す
る。請求項1〜12の何れかに記載されたマイクロ波ア
ンテナの開口が封止部材に対向している。これにより、
より少ない入射マイクロ波電力でプラズマを効率良く生
成することが出来るマイクロ波プラズマ処理装置を実現
することが出来る。
【0045】第14発明に係るマイクロ波プラズマ処理
装置は、前記マイクロ波アンテナの前記開口が開設され
た第1側面をなす部分は、マイクロ波が外部へ漏洩しな
いように、前記封止部材を覆うべくなしてあることを特
徴とする。
【0046】このマイクロ波プラズマ処理装置では、マ
イクロ波アンテナの開口が開設された第1側面をなす部
分は、マイクロ波が外部へ漏洩しないように、封止部材
を覆うべくなしてあるので、マイクロ波アンテナの第1
管状部の第1側面と封止部材を覆う為のカバー部材との
組立誤差による第1管状部のインピーダンスのずれに起
因する接続部のインピーダンス整合の不安定さを除去す
ることが出来、また、マイクロ波の外部への漏洩を防止
出来る。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
それを示す図面に基づき説明する。 実施の形態1.図1は本発明に係るマイクロ波アンテナ
及びマイクロ波プラズマ処理装置の構造を示す側断面図
であり、図2は図1に示したマイクロ波アンテナ及びマ
イクロ波プラズマ処理装置の平面図である。このマイク
ロ波プラズマ処理装置は、その全体がアルミニウムで形
成された有底円筒形状の反応器1aの上部に、マイクロ
波導入窓が開設してあり、このマイクロ波導入窓は封止
板4(封止部材)で気密状態に封止されている。この封
止板4は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有すると共に
誘電損失が小さい石英ガラス又はアルミナ等の誘電体で
形成されている。
【0048】封止板4には、アンテナ10aが取り付け
られている。アンテナ10aは、封止板4を覆うカバー
部17a(第1側面)、外側壁部12a(第2側面)、
内側壁部13a(第2側面)及び上蓋23a(第3側
面)を有し、これらカバー部17a、外側壁部12a、
内側壁部13a及び上蓋23aにより、内部にマイクロ
波を伝搬可能な環状導波管型アンテナ部11a(第1管
状部)を構成する。この内、カバー部17a、外側壁部
12a及び内側壁部13aは、アルミニウムブロックか
ら削り出されて一体として製作されている。
【0049】カバー部17aには、環状導波管型アンテ
ナ部11aからマイクロ波を取り出す為の複数の開口1
5a,15a,…が、環状導波管型アンテナ部11aの
直径方向に短冊状に開設してある。尚、カバー部17
a、外側壁部12a及び内側壁部13aは、上述したよ
うに一体として製作する他、別々に製作し、溶接、ロウ
付け、圧入等の容易に分離が出来ないような強固な方法
で一体としても良い。
【0050】外側壁部12a及び内側壁部13aは、反
応器1aの中心軸と同心に設けてあり、外側壁部12a
に設けた導入口の周囲には環状導波管型アンテナ部11
aへマイクロ波を導入するための導入部16a(第2管
状部)が、環状導波管型アンテナ部11aの直径方向に
なるように連結してある。この導入部16a及び環状導
波管型アンテナ部11a内には、テフロン(登録商標)
のようなフッ素樹脂,ポリエチレン樹脂又はポリスチレ
ン樹脂(好ましくはテフロン)等の誘電体14が内嵌し
てある。
【0051】図3(a)は、上蓋23a周辺の拡大断面
図である。カバー部17a、外側壁部12a、内側壁部
13a及び上蓋23aは、マイクロ波の損失をを抑制す
る為、電気伝導率が良いアルミニウムで製作されてお
り、上蓋23aは、ねじ36aで外側壁部12a及び内
側壁部13aに取り付けられる。ねじ36aは、耐久性
を考慮してステンレス製を用いる。
【0052】一方、カバー部17a、外側壁部12a、
内側壁部13a及び上蓋23aは、プラズマによる加
熱、図示しないヒータによる加熱、及び放射による冷却
により、相当の範囲で温度が変化する。その為、各部材
の膨張収縮が生じるが、アルミニウムとステンレスとの
熱膨張率の差により、カバー部17a、外側壁部12
a、内側壁部13a及び上蓋23aとねじ36aとで歪
みが生じ、その歪みが蓄積される。歪みが蓄積される
と、外側壁部12a及び内側壁部13aと上蓋23aと
の間の位置関係にずれが生じたり、両者間に隙間が開い
たりすることがあり、その為、インピーダンスが変化す
る等の不都合が生じる。
【0053】そこで、カバー部17a、外側壁部12a
及び内側壁部13aを一体として製作し、それに上蓋2
3aをねじ36aで取り付ける構造としてあるが、これ
により、以下の利点が生じる。 (1)ねじ36aの長さを短くすることが出来、アルミ
ニウムとステンレスとの熱膨張率の差に起因する歪みを
小さくすることが出来る。 (2)ねじ36a止め位置を、外側壁部12a及び内側
壁部13aの各幅の各中心よりも、マイクロ波導波路側
にすることが出来、外側壁部12a及び内側壁部13a
と上蓋23aとの結合をマイクロ波導波路側でより強固
にすることが出来、熱歪みによるインピーダンスの変化
を防止することが出来る。
【0054】(3)図3(b)に示すように、外側壁部
12c及び内側壁部13cと上蓋23aとの接触部分
を、外側壁部12c及び内側壁部13cの各幅の各中心
よりも、マイクロ波導波路側のみとすることが出来、ま
た、外側壁部12c及び内側壁部13cと上蓋23aと
の結合を強固にすることが出来、熱歪みによるインピー
ダンスの変化を防止することが出来る。 (4)カバー部17a、外側壁部12a,c及び内側壁
部13a,cが一体であるので、熱歪み及びメンテナン
ス等によるインピーダンスの変化を防止することが出来
る。
【0055】環状導波管型アンテナ部11aと導入部1
6aとの接続部(導入口)の導波管偏平面(E面)上に
は、断面形状が導入部16aと同様の導波管構造である
マイクロ波整合器30(Eチューナ)が、図4のアンテ
ナ10aの平面図及び側断面図(カバー部17aは省
略)に示すように、導入部16aと直角になるように設
けてある。
【0056】マイクロ波整合器30は、導波管内にその
位置が可変であり、導波管のインピーダンスを調節する
為の短絡板31を有し、短絡板31は、支持棒32を介
して、駆動部33により駆動されてその位置が調節され
る。短絡板31の可動原点は、図5に示すように、誘電
体14の表面から26mm(オフセット)であり、それ
より誘電体14の表面から離れる方向へ可動する。マイ
クロ波整合器30の内断面は、長辺96mm、短辺27
mmであり、短絡板31の可動範囲は0〜80mmであ
り、長辺がマイクロ波進行方向に直交するように配置し
てある。
【0057】導入部16aには、マイクロ波発振器20
から延設した導波管21が連結してある。導波管21に
は方向性結合器35が取り付てあり、方向性結合器35
は、環状導波管型アンテナ部11aと導入部16aとの
接続部からのマイクロ波の反射量を検出し、その検出信
号を制御部34に与える。制御部34は、与えられた検
出信号により、前述した駆動部33をフィードバック制
御し、マイクロ波の反射量が最小となるように、短絡板
31の位置を制御する。
【0058】マイクロ波発振器20が発振したマイクロ
波は、導波管21を経てアンテナ10aの導入部16a
に入射される。この入射波は、導入部16aから環状導
波管型アンテナ部11aへ導入される。環状導波管型ア
ンテナ部11aへ導入されたマイクロ波は、環状導波管
型アンテナ部11aを互いに逆方向へ進行する進行波と
して、環状導波管型アンテナ部11a内の誘電体14中
を伝搬し、両進行波は、環状導波管型アンテナ部11a
の前記導入口に対向する位置で衝突して定在波が生成さ
れる。この定在波によって、環状導波管型アンテナ部1
1aの内面に、所定の間隔で極大値を示す電流が通流す
る。
【0059】このとき、環状導波管型アンテナ部11a
内を伝搬するマイクロ波のモードを基本伝搬モードであ
る矩形TE10にすべく、マイクロ波の周波数2.45
GHzに応じて、環状導波管型アンテナ部12aの寸法
を、高さ27mm,幅70mmになしてある。このモー
ドのマイクロ波は、エネルギーを殆ど損失することなく
環状導波管型アンテナ部11a内の誘電体14を伝搬す
る。
【0060】また、直径400mm、厚さ27mmの封
止板4を用い、環状導波管型アンテナ部11aに比誘電
率εr=2.1のテフロン(登録商標)を内嵌した場
合、環状導波管型アンテナ部11aの中心から環状導波
管型アンテナ部11aの幅方向の中央までの寸法を、3
70mmになしてある。この場合、環状導波管型アンテ
ナ部11aの幅方向の中央を結ぶ円の周方向の長さは、
環状導波管型アンテナ部11a内を伝搬するマイクロ波
の波長の略整数倍である。そのため、マイクロ波は環状
導波管型アンテナ部11a内で共振して、前述した定在
波は、その腹の位置で高電圧・低電流、節の位置で低電
圧・高電流となり、アンテナ10aのQ値が向上する。
【0061】各開口15a,15a,…は、複数の強電
界強度の領域の間の略中央に位置しており、各開口15
a,15a,…から強電界強度の電界が漏出し、この電
界は封止板4を透過して反応器1a内へ導入される。つ
まり、反応器1a内へプラズマを生成するマイクロ波が
導入される。
【0062】反応器1aの側壁には、側壁を貫通する貫
通孔が開設してあり、この貫通孔に嵌合させたガス導入
口22から反応器1aの処理室2a内に所要のガスが導
入される。処理室2aの底部壁中央には、試料Wを載置
する載置台3が設けてあり、載置台3にはマッチングボ
ックス6を介して高周波電源7が接続されている。載置
台3と上述した封止板4との距離は120mmである。
また、反応器1aの底部壁には排気口8が開設してあ
り、排気口8から処理室2の内気を排出するように構成
してある。
【0063】このようなマイクロ波プラズマ処理装置を
用いて試料Wの表面にエッチング処理を施すには、排気
口8から排気して処理室2a内を所望の圧力まで減圧し
た後、ガス導入口22から処理室2a内に反応ガスを供
給する。次いで、マイクロ波発振器20からマイクロ波
を発振させ、それを導波管21を経てアンテナ10aに
導入し、そこに定在波を形成させる。この定在波は、ア
ンテナ10aの開口15a,15a,…及び封止板4を
透過して処理室2a内へ導入され、処理室2a内にプラ
ズマが生成され、このプラズマによって試料Wの表面を
エッチングする。
【0064】このとき、方向性結合器35は、環状導波
管型アンテナ部11aと導入部16aとの接続部からの
マイクロ波の反射量を検出し、その検出信号を制御部3
4に与える。制御部34は、与えられた検出信号によ
り、駆動部33をフィードバック制御し、マイクロ波の
反射量が最小となるように、マイクロ波整合器30の短
絡板31の位置を制御する。
【0065】図6,7は、環状導波管型アンテナ部11
aと導入部16aとの接続部にマイクロ波整合器30を
付加したことによる効果を示すグラフである。処理室2
a内にプロセスプラズマを生成させたときの、マイクロ
波整合器30の短絡板31の位置に対する電圧反射係数
|Γ|を、方向性結合器35の検出値により計算した。
ここで、プラズマの生成条件は、図6において、ガス種
はアルゴン、圧力は5.33Pa.マイクロ波電力は1
kWであり、図7において、ガス種はC4 8/CO/
2 /Arの混合ガス、圧力は5.33Pa.マイクロ
波電力は2kWである。
【0066】グラフから分かるように、マイクロ波整合
器(Eチューナ)付円環状アンテナでは、マイクロ波整
合器の短絡板の位置を変化させることで、電圧反射係数
Γが極小値を持って変化することが分かる。特にアルゴ
ンプラズマの場合では、短絡板の位置が25mm(アン
テナの誘電体表面からの距離が51mm)のとき、反射
が略0になった。すなわち、反射電力が抑制されて、ア
ンテナ及びマイクロ波発振器間での多重反射が抑制され
ている。従って、マイクロ波の多重反射によるエネルギ
ー損失を出来るだけ抑制して、アンテナ周方向へマイク
ロ波を伝搬させながら、開口を通じて効率良くマイクロ
波をプラズマへ供給することが出来る。一方、従来のマ
イクロ波プラズマ装置では、マイクロ波整合器を調整し
ても、電圧反射係数を低くすることが困難であった。
【0067】このマイクロ波プラズマ処理装置では、従
来のマイクロ波プラズマ処理装置のように、マイクロ波
発振器とアンテナとの間にスタブ等のチューナを設けな
くても良好にマッチングを取ることも可能である。勿
論、マイクロ波発振器とアンテナとの間にチューナを設
けることにより、例えばプラズマ処理条件を大きく変化
させるような場合等においても、より広い負荷範囲でマ
ッチングを良好に取ることが出来る。
【0068】尚、このマイクロ波プラズマ処理装置で
は、環状導波管型アンテナ部11aと導入部16aとの
接続部(導入口)の導波管偏平面(E面)上に、マイク
ロ波整合器30(Eチューナ)を設けてあるが、接続部
からマイクロ波の1波長内外の長さの範囲内に、マイク
ロ波整合器を設けても良い。導波管の形状が大きく異な
る接続部からマイクロ波の略1波長分の長さの範囲内
に、マイクロ波整合器を設けることによっても、接続部
でのマイクロ波の反射を効果的に抑制することが可能で
ある。
【0069】図8(a)は、接続部からマイクロ波の1
波長分(λg)離れた導入部16aの偏平面(E面)上
にマイクロ波整合器30(Eチューナ)を設けたアンテ
ナの例を示す平面図である。図8(b)は、接続部から
マイクロ波の1波長分(λg)離れた上蓋23aの2箇
所にマイクロ波整合器30(Eチューナ)を設けたアン
テナの例を示す平面図である。これらのアンテナによっ
ても、接続部からのマイクロ波の反射を効果的に抑制す
ることが出来る。
【0070】実施の形態2.図9は本発明に係るマイク
ロ波アンテナ及びマイクロ波プラズマ処理装置の構造を
示す側断面図であり、図10は図9に示したマイクロ波
アンテナ及びマイクロ波プラズマ処理装置の平面図であ
る。このマイクロ波プラズマ処理装置は、封止板4にア
ンテナ10bが取り付けられている。アンテナ10b
は、封止板4を覆うカバー部17b(第1側面)、外側
壁部12b(第2側面)、内側壁部13b(第2側面)
及び上蓋23b(第3側面)を有し、これらカバー部1
7b、外側壁部12b、内側壁部13b及び上蓋23b
により、内部にマイクロ波を伝搬可能な環状導波管型ア
ンテナ部11b(第1管状部)を構成する。
【0071】この内、カバー部17b、外側壁部12b
及び内側壁部13bは、アルミニウムブロックから削り
出されて一体として製作されている。カバー部17bに
は、環状導波管型アンテナ部11bからマイクロ波を取
り出す為の複数の開口15a,15a,…が、環状導波
管型アンテナ部11bの直径方向に短冊状に開設してあ
る。
【0072】外側壁部12b及び内側壁部13bは、反
応器1aの中心軸と同心に設けてあり、外側壁部12b
に設けた導入口の周囲には環状導波管型アンテナ部11
bへマイクロ波を導入するための導入部16b(第2管
状部)が、環状導波管型アンテナ部11bの直径方向に
なるように連結してある。この導入部16b及び環状導
波管型アンテナ部11b内には、テフロン(登録商標)
のようなフッ素樹脂,ポリエチレン樹脂又はポリスチレ
ン樹脂(好ましくはテフロン)等の誘電体14が内嵌し
てある。
【0073】環状導波管型アンテナ部11bと導入部1
6bとの接続部(導入口)に対向する内側壁部13bの
面(H面)には、断面形状が導入部16bと同様の導波
管構造であるマイクロ波整合器40(Hチューナ)が、
図11のアンテナ10bの平面図及び側断面図(カバー
部材17bは省略)に示すように、導入部16bと直角
になるように設けてある。
【0074】マイクロ波整合器40は、導波管内にその
位置が可変であり、導波管のインピーダンスを調節する
為の短絡板41を有し、短絡板41は、支持棒42を介
して、駆動部43により駆動されてその位置が調節され
る。短絡板41の駆動原点は、図12に示すように、誘
電体14の表面から53mm(オフセット)であり、そ
れより誘電体14の表面から離れる方向へ可動する。マ
イクロ波整合器40の内断面は、長辺96mm、短辺2
7mmであり、短絡板41の可動範囲は0〜80mmで
ある。
【0075】導入部16bには、マイクロ波発振器20
から延設した導波管21が連結してある。導波管21に
は方向性結合器35が取り付てあり、方向性結合器35
は、環状導波管型アンテナ部11bと導入部16bとの
接続部からのマイクロ波の反射量を検出し、その検出信
号を制御部44に与える。制御部44は、与えられた検
出信号により、前述した駆動部43をフィードバック制
御し、マイクロ波の反射量が最小となるように、短絡板
41の位置を制御する。
【0076】マイクロ波発振器20が発振したマイクロ
波は、導波管21を経てアンテナ10bの導入部16b
に入射される。この入射波は、導入部16bから環状導
波管型アンテナ部11bへ導入される。環状導波管型ア
ンテナ部11bへ導入されたマイクロ波は、環状導波管
型アンテナ部11bを互いに逆方向へ進行する進行波と
して、環状導波管型アンテナ部11b内の誘電体14中
を伝搬し、両進行波は、環状導波管型アンテナ部11b
の前記導入口に対向する位置で衝突して定在波が生成さ
れる。この定在波によって、環状導波管型アンテナ部1
1bの内面に、所定の間隔で極大値を示す電流が通流す
る。その他の構造は、上述した実施の形態のマイクロ波
プラズマ処理装置の構造と同様であるので、同一箇所に
は同一符号を付して説明を省略する。
【0077】このようなマイクロ波プラズマ処理装置を
用いて試料Wの表面にエッチング処理を施すには、排気
口8から排気して処理室2a内を所望の圧力まで減圧し
た後、ガス導入口22から処理室2a内に反応ガスを供
給する。次いで、マイクロ波発振器20からマイクロ波
を発振させ、それを導波管21を経てアンテナ10bに
導入し、そこに定在波を形成させる。この定在波は、ア
ンテナ10bの開口15a,15a,…及び封止板4を
透過して処理室2a内へ導入され、処理室2a内にプラ
ズマが生成され、このプラズマによって試料Wの表面を
エッチングする。
【0078】このとき、方向性結合器35は、環状導波
管型アンテナ部11bと導入部16bとの接続部からの
マイクロ波の反射量を検出し、その検出信号を制御部4
4に与える。制御部44は、与えられた検出信号によ
り、駆動部43をフィードバック制御し、マイクロ波の
反射量が最小となるように、マイクロ波整合器40の短
絡板41の位置を制御する。
【0079】このマイクロ波プラズマ処理装置では、従
来の装置のように、マイクロ波発振器とアンテナとの間
にスタブ等のチューナを設けなくても良好にマッチング
を取ることも可能である。勿論、マイクロ波発振器とア
ンテナとの間にチューナを設けることにより、例えばプ
ラズマ処理条件を大きく変化させるような場合等におい
ても、より広い負荷範囲でマッチングを良好に取ること
が出来る。
【0080】尚、このマイクロ波プラズマ処理装置で
は、環状導波管型アンテナ部11bと導入部16bとの
接続部(導入口)に対向する内側壁13bの面(H面)
に、マイクロ波整合器40(Hチューナ)を設けてある
が、接続部からマイクロ波の1波長内外の長さの範囲内
に、マイクロ波整合器を設けても良い。導波管の形状が
大きく異なる接続部からマイクロ波の略1波長分の長さ
の範囲内に、マイクロ波整合器を設けることによって
も、接続部でのマイクロ波の反射を効果的に抑制するこ
とが可能である。
【0081】図13(a)は、接続部からマイクロ波の
1波長分(λg)離れた導入部16bの垂直面(H面)
上にマイクロ波整合器40(Hチューナ)を設けたアン
テナの例を示す平面図である。図13(b)は、接続部
からマイクロ波の1波長分(λg)離れた内側壁13b
の2箇所にマイクロ波整合器40(Hチューナ)を設け
たアンテナの例を示す平面図である。これらのアンテナ
によっても、接続部からのマイクロ波の反射を効果的に
抑制することが出来る。
【0082】尚、上述した実施の形態1,2では、前者
では、マイクロ波整合器30(Eチューナ)を環状導波
管型アンテナ部11aに1台使用し、後者では、マイク
ロ波整合器40(Hチューナ)を環状導波管型アンテナ
部11bに1台使用しているが、図14のアンテナ10
cの平面図及び側断面図に示すように、環状導波管型ア
ンテナ部11cと導入部16cとの接続部(導入口)の
導波管偏平面(E面)上に、マイクロ波整合器30(E
チューナ)を導入部16cと直角になるように設け、環
状導波管型アンテナ部11cと導入部16cとの接続部
(導入口)に対向する内側壁13bの面(H面)に、マ
イクロ波整合器40(Hチューナ)を導入部13cと直
角になるように設けても、同様の効果を得ることが出来
る。また、さらに、図4,8,11,13,14に示し
たアンテナの構成の内から、自由に選択して組み合わせ
ても良い。
【0083】また、環状導波管型アンテナ部と導入部と
の接続部(導入口)が複数存在する場合には、それぞれ
にマイクロ波整合器を設けることにより、同様の効果を
得ることが出来る。また、上述した実施の形態1,2で
は、マイクロ波整合器は、短絡板の位置を可変とするタ
イプを使用したが、導波管内への導体棒の挿入量を可変
とするタイプを使用しても、同様の効果を得ることが出
来る。
【0084】また、さらに、図15に示すように、環状
導波管型アンテナ部11dと導入部16dとの接続部
(導入口)を環状導波管型アンテナ部11dの上蓋に設
け、導入部16dを上蓋に垂直に設けた場合でも、接続
部付近にマイクロ波整合器50を設けることにより、接
続部からのマイクロ波の反射を効果的に抑制することが
出来る。
【0085】
【発明の効果】第1〜3発明に係るマイクロ波アンテナ
によれば、接続部でのマイクロ波の反射を抑制すること
が出来、複数の開口から効率良くマイクロ波を取り出す
ことが出来る。
【0086】第4発明に係るマイクロ波アンテナによれ
ば、短絡板の導波管内の位置を調節して、接続部でのイ
ンピーダンス不整合を広範囲に除去することが出来るの
で、接続部でのマイクロ波の反射を抑制することが出
来、複数の開口部から効率良くマイクロ波を取り出すこ
とが出来る。
【0087】第5発明に係るマイクロ波アンテナによれ
ば、導体棒の挿入量を調節して、接続部でのインピーダ
ンス不整合を広範囲に除去することが出来るので、接続
部でのマイクロ波の反射を抑制することが出来、複数の
開口から効率良くマイクロ波を取り出すことが出来る。
【0088】第6発明に係るマイクロ波アンテナによれ
ば、マイクロ波プラズマ処理装置に使用された場合に、
プラズマの負荷インピーダンスの変動に応じて、短絡板
の導波管内の位置を調節し、マイクロ波の反射を抑制す
ることが出来、複数の開口から効率良くマイクロ波を取
り出すことが出来る。
【0089】第7発明に係るマイクロ波アンテナによれ
ば、マイクロ波プラズマ処理装置に使用された場合に、
プラズマの負荷インピーダンスの変動に応じて、導体棒
の挿入量を調節し、マイクロ波の反射を抑制することが
出来、複数の開口から効率良くマイクロ波を取り出すこ
とが出来る。
【0090】第8発明に係るマイクロ波アンテナによれ
ば、アンテナに導入されたマイクロ波は、その波長が1
/√(εr)倍だけ短くなる(εrは誘電体の比誘電
率)。従って、同じ直径の第1管状部を用いた場合、誘
電体を挿入してあるときの方が、誘電体を挿入していな
いときより、第1管状部の壁面に通流する電流が極大に
なる位置が多くなり、その分、開口を多く開設すること
が出来、マイクロ波を均一に取り出すことが出来る。ま
た、誘電体を挿入してあるときの方が、誘電体の開口で
の電界が高くなり、複数の開口からより効率良くマイク
ロ波を取り出すことが出来る。
【0091】第9,10発明に係るマイクロ波アンテナ
によれば、第1管状部の内部に誘電体を挿入した場合で
も、第3側面を着脱することにより、誘電体の交換作業
が可能になり、さらに誘電体と第1管状部との機械的精
度の向上を図ることが出来る。また、開口が開設された
第1側面と第2側面との組立誤差による第1管状部内導
波路のインピーダンスのずれに起因する接続部のインピ
ーダンス整合の不安定さを除去することが出来、接続部
のインピーダンス整合を良好に取ることが出来る。
【0092】第11,12発明に係るマイクロ波アンテ
ナによれば、第3側面と第2側面をなす壁とを強固に接
続出来るので、第3側面を着脱しても、また、環状導波
管型アンテナの温度が変化しても、インピーダンスのず
れが抑制され、接続部のインピーダンス整合の不安定さ
を除去することが出来、接続部のインピーダンス整合を
良好に取ることが出来る。
【0093】第13発明に係るマイクロ波プラズマ処理
装置によれば、より少ない入射マイクロ波電力でプラズ
マを効率良く生成することが出来るマイクロ波プラズマ
処理装置を実現することが出来る。
【0094】第14発明に係るマイクロ波プラズマ処理
装置によれば、マイクロ波アンテナの第1管状部の第1
側面と封止部材を覆う為のカバー部材との組立誤差によ
る第1管状部のインピーダンスのずれに起因する接続部
のインピーダンス整合の不安定さを除去することが出
来、また、マイクロ波の外部への漏洩を防止出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ波アンテナ及びマイクロ
波プラズマ処理装置の構造を示す側断面図である。
【図2】図1に示したマイクロ波アンテナ及びマイクロ
波プラズマ処理装置の平面図である。
【図3】上蓋周辺の拡大断面図である。
【図4】アンテナの平面図及び側断面図である。
【図5】マイクロ波整合器の構造を示す側断面図であ
る。
【図6】環状導波管型アンテナ部と導入部との接続部に
マイクロ波整合器を付加したことによる効果を示すグラ
フである。
【図7】環状導波管型アンテナ部と導入部との接続部に
マイクロ波整合器を付加したことによる効果を示すグラ
フである。
【図8】接続部からマイクロ波の1波長分離れた位置に
マイクロ波整合器を設けたアンテナの例を示す平面図で
ある。
【図9】本発明に係るマイクロ波アンテナ及びマイクロ
波プラズマ処理装置の構造を示す側断面図である。
【図10】図9に示したマイクロ波アンテナ及びマイク
ロ波プラズマ処理装置の平面図である。
【図11】アンテナの平面図及び側断面図である。
【図12】マイクロ波整合器の構造を示す側断面図であ
る。
【図13】接続部からマイクロ波の1波長分離れた位置
にマイクロ波整合器を設けたアンテナの例を示す平面図
である。
【図14】アンテナの平面図及び側断面図である。
【図15】環状導波管型アンテナ部と導入部との接続部
を環状導波管型アンテナ部の上蓋に設け、導入部を上蓋
に垂直に設けた場合を示す側断面図である。
【図16】従来のマイクロ波プラズマ処理装置の構造を
示す側断面図である。
【図17】従来のマイクロ波プラズマ処理装置の構造を
示す平面図である。
【符号の説明】
1a 反応器 2a 処理室 3 載置台 4 封止板(封止部材) 10a,10b,10c アンテナ 11a,11b,11c,11d 環状導波管型アンテ
ナ部(第1管状部) 12a,12b,12c 外側壁部(第2側面) 13a,13b,13c 内側壁部(第2側面) 14 誘電体 15a 開口 16a,16b,16c,16d 導入部(第2管状
部) 17a,17b カバー部(第1側面) 20 マイクロ波発振器 21 導波管 22 ガス導入口 23a,23b 上蓋(第3側面) 30 マイクロ波整合器(Eチューナ) 31,41 短絡板 32,42 支持棒 33,43 駆動部 34,44 制御部 35 方向性結合器(検出器) 36a ねじ 40 マイクロ波整合器(Hチューナ) 50 マイクロ波整合器 W 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 敏雄 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属工 業株式会社エレクトロニクス技術研究所内 (72)発明者 中村 敏幸 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属工 業株式会社半導体装置事業部内 (72)発明者 本多 茂樹 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属工 業株式会社半導体装置事業部内 (72)発明者 福森 弘司 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属工 業株式会社半導体装置事業部内 (72)発明者 山下 潤 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属工 業株式会社半導体装置事業部内 Fターム(参考) 4G075 AA24 BC06 CA26 CA47 DA02 EB01 EB41 EC06 EC30 EE02 5F004 AA16 BA20 BB14 BB16 BB18 BB32 CA03 DA23 5J045 AA01 BA02 DA04 HA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波を伝搬させる環状の第1管状
    部と、該第1管状部内へマイクロ波を導入すべく前記第
    1管状部の側面に開設された1又は複数の導入口と、該
    導入口に接続され、前記第1管状部内へマイクロ波を供
    給する為の第2管状部と、前記第1管状部に開設され、
    該第1管状部内からマイクロ波を取り出す為の複数の開
    口とを備えたマイクロ波アンテナにおいて、 前記第1管状部及び前記第2管状部の接続部にマイクロ
    波整合器を備えることを特徴とするマイクロ波アンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 マイクロ波を伝搬させる環状の第1管状
    部と、該第1管状部内へマイクロ波を導入すべく前記第
    1管状部の側面に開設された1又は複数の導入口と、該
    導入口に接続され、前記第1管状部内へマイクロ波を供
    給する為の第2管状部と、前記第1管状部に開設され、
    該第1管状部内からマイクロ波を取り出す為の複数の開
    口とを備えたマイクロ波アンテナにおいて、 前記第1管状部及び前記第2管状部の接続部からマイク
    ロ波の略1波長分の長さの範囲に、マイクロ波整合器を
    備えることを特徴とするマイクロ波アンテナ。
  3. 【請求項3】 マイクロ波を伝搬させる環状の第1管状
    部と、該第1管状部内へマイクロ波を導入すべく前記第
    1管状部の側面に開設された1又は複数の導入口と、該
    導入口に接続され、前記第1管状部内へマイクロ波を供
    給する為の第2管状部と、前記第1管状部に開設され、
    該第1管状部内からマイクロ波を取り出す為の複数の開
    口とを備えたマイクロ波アンテナにおいて、 前記第1管状部の、該第1管状部及び前記第2管状部の
    接続部と対向する側面に、マイクロ波整合器を備えるこ
    とを特徴とするマイクロ波アンテナ。
  4. 【請求項4】 前記マイクロ波整合器は、導波管と、該
    導波管の一端を短絡する為の短絡板とを有し、該短絡板
    の前記導波管内の位置を可変することが出来る請求項1
    〜3の何れかに記載のマイクロ波アンテナ。
  5. 【請求項5】 前記マイクロ波整合器は、前記第1管状
    部内、前記第2管状部内、又は前記接続部内に挿入され
    る導体棒を有し、該導体棒の挿入量を可変することが出
    来る請求項1〜3の何れかに記載のマイクロ波アンテ
    ナ。
  6. 【請求項6】 反射波の量を検出する検出器と、前記マ
    イクロ波整合器の前記短絡板を駆動する駆動部と、前記
    駆動部を制御する制御部とを更に備え、該制御部は、前
    記反射波の量を抑制するように制御することが可能な請
    求項4記載のマイクロ波アンテナ。
  7. 【請求項7】 反射波の量を検出する検出器と、前記マ
    イクロ波整合器の前記導体棒を駆動する駆動部と、前記
    駆動部を制御する制御部とを更に備え、該制御部は、前
    記反射波の量を抑制するように制御することが可能な請
    求項5記載のマイクロ波アンテナ。
  8. 【請求項8】 前記第1管状部は、内部に誘電体を有す
    る請求項1〜7の何れかに記載のマイクロ波アンテナ。
  9. 【請求項9】 前記第1管状部は、前記開口が開設され
    た第1側面と、該第1側面に直交し、互いに対向する2
    つの第2側面とが一体成形され、該第2側面に直交する
    第3側面が該第2側面に着脱可能に取り付けてある請求
    項1〜8記載のマイクロ波アンテナ。
  10. 【請求項10】 マイクロ波を伝搬させる環状の第1管
    状部と、該第1管状部内へマイクロ波を導入すべく前記
    第1管状部の側面に開設された1又は複数の導入口と、
    該導入口に接続され、前記第1管状部内へマイクロ波を
    供給する為の第2管状部と、前記第1管状部に開設さ
    れ、該第1管状部内からマイクロ波を取り出す為の複数
    の開口とを備えたマイクロ波アンテナにおいて、 前記第1管状部は、前記開口が開設された第1側面と、
    該第1側面に直交し、互いに対向する2つの第2側面と
    が一体成形され、該第2側面に直交する第3側面が該第
    2側面に着脱可能に取り付けてあることを特徴とするマ
    イクロ波アンテナ。
  11. 【請求項11】 前記第3側面は、前記第2側面をなす
    壁に複数のねじにより取り付けられ、該ねじの取り付け
    位置は、前記壁の厚さの中心から前記第1管状部の内部
    寄りである請求項9又は10記載のマイクロ波アンテ
    ナ。
  12. 【請求項12】 前記第2側面をなす壁と前記第3側面
    とは、前記第1管状部の外部方向に、接触しない為の空
    間を有している請求項9〜11の何れかに記載のマイク
    ロ波アンテナ。
  13. 【請求項13】 一部を封止部材で封止してなる容器内
    へ、前記封止部材を透過させてマイクロ波を導入し、該
    マイクロ波によりプラズマを生成し、生成したプラズマ
    により被処理物を処理するマイクロ波プラズマ処理装置
    において、 請求項1〜12の何れかに記載されたマイクロ波アンテ
    ナを備え、該マイクロ波アンテナの前記開口が前記封止
    部材に対向していることを特徴とするマイクロ波プラズ
    マ処理装置。
  14. 【請求項14】 前記マイクロ波アンテナの前記開口が
    開設された第1側面をなす部分は、マイクロ波が外部へ
    漏洩しないように、前記封止部材を覆うべくなしてある
    請求項13記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
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