JP2001317621A - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置

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JP2001317621A
JP2001317621A JP2000136264A JP2000136264A JP2001317621A JP 2001317621 A JP2001317621 A JP 2001317621A JP 2000136264 A JP2000136264 A JP 2000136264A JP 2000136264 A JP2000136264 A JP 2000136264A JP 2001317621 A JP2001317621 A JP 2001317621A
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oil
pressure
engagement element
flow rate
friction engagement
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JP2000136264A
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Inventor
Hiroyuki Yuasa
弘之 湯浅
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩擦係合要素を締結させるときのプリチャージ
において、プリチャージ時における条件に対応しつつ、
一定の所望状態でプリチャージを終了させることができ
るようにする。 【解決手段】摩擦係合要素の反力を、ライン圧PL,摩
擦係合要素への油の供給を制御するバルブの開口面積
A,油の温度に基づいて推定し、摩擦係合要素の反力が
所定値以下である間はプリチャージを継続させ(S11
01→S1102)、摩擦係合要素の反力が所定値を超
えたときに、プリチャージの完了を判定し、圧力制御へ
移行させる(S1101→S1103)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用自動変速機の
油圧制御装置に関し、詳しくは、クラッチ等の摩擦係合
要素を締結させるときに油を急速充填させるプリチャー
ジ制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両用の自動変速機におい
て、クラッチ等の摩擦係合要素を解放状態から締結させ
るときに、摩擦係合要素及び該摩擦係合要素に油を供給
する配管に対して油を急速充填するプリチャージを行っ
て、締結させる摩擦係合要素の油圧を締結制御の初期圧
にまで速やかに上昇させる構成が知られている。
【0003】前記プリチャージ制御を最適化する技術と
して、プリチャージ圧やプリチャージ時間を、スロット
ル開度,油温,車速等に応じて変更する構成が、特開平
7−027217号公報,特開平6−235451号公
報等に開示されている。
【0004】また、特開平5−106722号公報に
は、摩擦係合要素の掛け替えによる変速時に発生する引
き込みトルクが所定値になるように、プリチャージ圧を
学習制御する構成が開示されている。
【0005】更に、特開平5−312258号公報に
は、プリチャージ後の回転挙動(空吹け速さ)により、
プリチャージ時間を学習制御する構成が開示されてい
る。また、特開平7−174217号公報には、変速開
始からイナーシャフェーズ(回転変動開始)までの時間
を計測し、該計測時間と目標時間との差に基づき、プリ
チャージ時間を変更する構成が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にプリチャージ圧やプリチャージ時間を油温等に応じて
変更する構成とすれば、プリチャージ制御を条件変化に
対応して修正できるものの、個々の条件による補正要求
の傾向に従ったおおよその補正となってしまうため、複
数の条件変化に対してプリチャージ制御を精度良く修正
することが困難で、一定の所望状態でプリチャージを終
了させることができないという問題があった。
【0007】一方、プリチャージ後の回転・トルクの挙
動からプリチャージ制御の適性を評価して、その結果か
らプリチャージ制御を修正する構成であれば、複数のパ
ラメータの変化に対して要求されるプリチャージ制御を
判断できるものの、判断結果が適用されるのが次回以降
の変速となるため、変速毎の条件変化に対応できず、や
はり一定の所望状態でプリチャージを終了させることが
できないという問題があった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、プリチャージ制御中に条件変化に精度良く対応で
き、一定の所望状態でプリチャージを終了させることが
できる車両用自動変速機の油圧制御装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明では、締結させる摩擦係合要素の反力を推定し、該
反力が所定値を超えたときに摩擦係合要素への油の充填
完了を判定し、摩擦係合要素の油圧の制御に移行させる
構成とした。
【0010】かかる構成によると、摩擦係合要素への油
の充填に伴うピストンの変位に応じて変化する反力を推
定し、該反力が所定値を超えたときに油の充填完了(プ
リチャージ完了)を判定し、その後、摩擦係合要素の油
圧を目標値に制御する油圧制御(目標油圧を指示圧とす
る制御)に移行させ、摩擦係合要素を油圧上昇を制御し
つつ締結させる。
【0011】尚、摩擦係合要素の反力とは、油の供給に
よるピストンの変位に応じて弾性変形するピストンのリ
ターンスプリングにより、ピストンを初期位置に戻そう
とする力である。
【0012】請求項2記載の発明では、前記摩擦係合要
素の反力を、油の元圧,摩擦係合要素への油の供給を制
御するバルブの開口面積,油の温度に基づいて推定する
構成とした。
【0013】かかる構成によると、摩擦係合要素に充填
される油の流量に関与する、油の元圧(ライン圧),バ
ルブの開口面積(バルブの制御値)及び油の温度に基づ
いて、摩擦係合要素の反力が推定される。
【0014】請求項3記載の発明では、前記油の温度に
基づいて油の粘度及び密度を推定する構成とした。かか
る構成によると、油の流量が、油の粘度・密度に影響を
受けて変化することから、油の温度から粘度及び密度を
推定し、油の元圧,バルブの開口面積及び油の粘度・密
度に基づいて、摩擦係合要素の反力を推定する。
【0015】請求項4記載の発明では、前記油の元圧、
摩擦係合要素への油の供給を制御するバルブの開口面
積、油の温度に基づいて、前記摩擦係合要素の反力と共
に、前記バルブを通過する油の流量及び摩擦係合要素の
油圧を推定する構成とした。
【0016】かかる構成によると、摩擦係合要素の反力
は、摩擦係合要素の油圧に相関し、また、摩擦係合要素
の油圧は、バルブを通過する油の流量に相関するので、
摩擦係合要素の反力を直接的に推定するのではなく、摩
擦係合要素の油圧及びバルブを通過する油の流量を並行
して推定し、推定結果を相互に利用し合うようにして、
最終的に摩擦係合要素の反力を推定させる。
【0017】請求項5記載の発明では、締結させる摩擦
係合要素に対して目標時間で油を充填させるための目標
流量を得るベく、摩擦係合要素の指示圧及び/又は油の
元圧を補正する構成とした。
【0018】かかる構成によると、油を充填させる容積
は摩擦係合要素毎に固定値であるから、目標時間が決ま
れば目標流量が決定されることになるが、ポンプの吐出
流量の変化、トルクコンバータ等へ供給される油の流量
の変化、漏れ流量の変化などによって目標流量を確保で
きなくなる場合があるので、その分、摩擦係合要素の指
示圧(バルブ制御値)及び/又は油の元圧(ライン圧)
を補正することで、目標時間で油の充填を完了できるよ
うにする。
【0019】請求項6記載の発明では、前記反力に基づ
いて油の充填完了が判定された時点から、摩擦係合要素
の指示圧を油圧制御の初期圧にまで徐々に変化させる構
成とした。
【0020】かかる構成によると、摩擦係合要素の反力
に基づいて充填完了を判定すると、油圧制御の初期値に
まで指示圧をステップ変化させるのではなく、充填時の
指示圧(プリチャージ圧)から油圧制御の初期圧にまで
指示圧を徐々に変化させる。
【0021】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、摩擦係合
要素の反力が所定値になる一定のタイミングでプリチャ
ージを終了させることができるという効果がある。
【0022】請求項2記載の発明によると、プリチャー
ジ時における油の元圧、温度、バルブ開口面積の条件に
対応して、実際に摩擦係合要素の反力が所定値になるタ
イミングを精度良く判定することができるという効果が
ある。
【0023】請求項3記載の発明によると、油の粘度・
密度の変化に応じて摩擦係合要素の反力を精度良く推定
できるという効果がある。請求項4記載の発明による
と、摩擦係合要素の反力を、バルブへの流入流量、摩擦
係合要素の油圧に基づいて精度良く推定することができ
るという効果がある。
【0024】請求項5記載の発明によると、摩擦係合要
素の反力が所定値となる一定のタイミングでプリチャー
ジを終了させることができると共に、プリチャージを略
目標時間で終了させることができるという効果がある。
【0025】請求項6記載の発明によると、摩擦係合要
素の油圧制御に乱れを生じさせることなく、実際の油圧
を油圧制御の初期圧にまで滑らかに変化させることがで
きるという効果がある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、実施の形態における車両用自動変速機の
変速機構を示すものであり、エンジン(図示省略)の出
力がトルクコンバータ1を介して変速機構2に伝達され
る構成となっている。
【0027】前記変速機構2は、2組の遊星歯車G1,
G2、3組の多板クラッチH/C,R/C,L/C、1
組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式ブレーキ
L&R/B、1組のワンウェイクラッチL/OWCで構
成される。
【0028】前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞ
れ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキ
ャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。前記遊
星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/
Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレ
ーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。
【0029】前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入
力軸INに直結される。前記遊星歯車組G1のキャリア
c1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸Iに結合可能
に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤr
2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキャ
リアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバース
ブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリアc
1を固定できるようになっている。
【0030】そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車
組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャ
リアc2とが一体的に直結されている。上記構成の変速
機構2において、1速〜4速及び後退は、図2に示すよ
うに、各クラッチ・ブレーキの締結状態の組み合わせに
よって実現される。
【0031】尚、図2において、丸印が締結状態を示
し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを
示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL
&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみ
の締結を示すものとする。
【0032】前記図2に示す各クラッチ・ブレーキの締
結状態の組み合わせによると、例えば、4速から3速へ
のダウンシフト時には、ブレーキバンド2&4/Bの解
放を行う共にロークラッチL/Cの締結を行い、3速か
ら2速へのダウンシフト時には、ハイクラッチH/Cの
解放を行うと共にブレーキバンド2&4/Bの締結を行
うことになり、2速から3速へのアップシフト時には、
ブレーキバンド2&4/Bの解放を行うと共にハイクラ
ッチH/Cの締結を行い、3速から4速へのアップシフ
ト時には、ロークラッチL/Cの解放を行うと共にブレ
ーキバンド2&4/Bの締結を行うことになる。
【0033】上記のように、クラッチ・ブレーキ(摩擦
係合要素)の締結と解放とを同時に制御して摩擦係合要
素の掛け替えを行う変速を掛け替え変速と称するものと
する。
【0034】前記各クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要
素)の締結・解放動作は、油圧によって制御され、各ク
ラッチ・ブレーキに対する供給油圧は、それぞれにソレ
ノイドバルブによって調整されるようになっており、図
3に示すような機構によって、各クラッチ・ブレーキに
対する油(ATF:オートマチック・トランスミッショ
ン・フルード)の供給が制御される。
【0035】図3において、エンジンによって回転駆動
されるオイルポンプ21から吐き出される油は、調圧機
構22によって所定のライン圧に調圧される。ライン圧
に調圧された油は、各摩擦係合要素23毎に設けられる
ソレノイドバルブ24を介して各摩擦係合要素23に供
給されると共に、前記トルクコンバータ1や潤滑経路に
も供給される。
【0036】前記ソレノイドバルブ24は、コントロー
ルユニット25によってそのON・OFFがデューティ
制御されるようになっており、前記コントロールユニッ
ト25には、油温を検出する油温センサ26,運転者に
よって操作されるアクセルの開度を検出するアクセル開
度センサ27,車両の走行速度を検出する車速センサ2
8,トルクコンバータ1のタービン回転速度を検出する
タービン回転センサ29,エンジン回転速度を検出する
エンジン回転センサ30等からの検出信号が入力され、
これらの検出結果に基づいて各ソレノイドバルブ24を
制御することで、各摩擦係合要素23の係合油圧を制御
する。
【0037】前記ソレノイドバルブ24は、図4に示す
ように、バルブボディ31と、該バルブボディ31内に
軸方向に摺動可能に嵌挿されるスプールバルブ32と、
該スプールバルブ32を軸方向に変位させるソレノイド
33とから構成される。
【0038】前記バルブボディ31には、前記調圧機構
22からの油圧通路34,ドレン通路35及び摩擦係合
要素23に対する供給路36が接続され、前記スプール
バルブ32が油圧通路34とドレン通路35とを選択的
に開口させることで、摩擦係合要素23に対して油を込
める動作と、油を抜く動作とが制御されるようになって
いる。
【0039】また、供給路36内の圧力が、オリフィス
37が設けられたフィードバック通路38を介して、ス
プールバルブ32に対し、油圧通路34を閉じドレン通
路35を開く方向(図で左向きの方向)に作用するよう
に構成されている。
【0040】更に、スプリング39は、スプールバルブ
32を図で右向きに付勢するように設けられている。従
って、前記スプリング39の付勢力に抗してソレノイド
33の電磁力が作用することで、スプールバルブ32が
図で左方向に変位する構成であり、ソレノイド33の電
磁力が大きくすることで、スプールバルブ32が図でよ
り左側に変位し、ドレンを多くする。
【0041】本実施形態における掛け替え変速では、図
5に示すように、解放させる摩擦係合要素の係合油圧を
徐々に減少させつつ、締結させる摩擦係合要素の係合油
圧を徐々に増大させ、解放側摩擦係合要素から締結側摩
擦係合要素へのトルクの掛け替えが行われるようにす
る。
【0042】また、摩擦係合要素の締結動作を必要とす
る変速要求が発生すると、まず、締結制御の初期圧より
も高い指示圧を出力することで、締結させる摩擦係合要
素に対して急速に油を充填させるプリチャージを行っ
て、摩擦係合要素に対して油を充填し、その後に係合油
圧を徐々に増大制御するようになっており、以下では、
このプリチャージについて詳述する。
【0043】図6のフローチャートは、前記プリチャー
ジ制御のメインルーチンを示すものである。尚、プリチ
ャージ制御(流量制御)は変速判断に基づき開始され、
後述するように、締結側のクラッチ反力が所定値を超え
たときに終了判断されて圧力制御に移行する一方、プリ
チャージ制御(流量制御)中に、タービン回転速度が第
1基準速度を下回ったとき(トルク引け発生時)及びタ
ービン回転速度が第2基準速度(>第1基準速度)を上
回ったとき(空吹け発生時)には、強制的に圧力制御に
移行させるようになっている。
【0044】ステップS1では、締結する摩擦係合要素
に対して供給される油の目標流量を演算する。前記ステ
ップS1の目標流量の演算を、図7のフローチャートに
詳細に示してある。
【0045】ステップS101では、油を充填させる容
積Vc(cc)を、配管容積と摩擦係合要素の容積との合
計として設定する。尚、前記充填容積Vcは、締結させ
る摩擦係合要素毎に予め記憶させておき、締結させる摩
擦係合要素に応じて記憶値を参照するものとすれば良
い。
【0046】ステップS102では、充填を完了させる
目標時間(目標充填時間)Tgt-TIME(sec)を設定す
る。前記目標充填時間Tgt-TIMEは、固定値であっても良
いが、図8に示すように、油温(ATF温度)に応じて
変更することが好ましい。油温(ATF温度)に応じて
目標充填時間Tgt-TIMEを設定する場合には、図8に示す
ように、油の粘性が低下する油温が高いときほど、目標
充填時間Tgt-TIMEを短くすると良い。
【0047】ステップS103では、目標流量Tgt-Q(c
c/sec)を、前記充填容積Vcと目標充填時間Tgt-TIME
とから、下式に従って演算する。 目標流量Tgt-Q=[充填容積Vc]/[目標充填時間Tgt
-TIME] ステップS2では、吐出可能流量Can-Q(cc/sec)を演
算する。
【0048】具体的には、図9に示すように、基準ライ
ン圧PL(Kpa)とエンジン回転速度(rpm)とに応じて
予め吐出可能流量Can-Q(cc/sec)を記憶したマップを
参照し、そのときの基準ライン圧PL及びエンジン回転
速度(rpm)に対応する吐出可能流量Can-Q(cc/sec)を
検索する。
【0049】本実施形態において、オイルポンプ21は
エンジンによって駆動されるから、前記エンジン回転速
度(rpm)は、オイルポンプ21の回転速度に比例する
値として用いている。従って、オイルポンプ21の回転
速度を求めて、吐出可能流量Can-Qの演算に用いても良
い。
【0050】ステップS3では、吐出可能流量Can-Qの
中から、前記トルクコンバータ1や潤滑回路に供給され
る油の流量を必要流量Require-Q(cc/sec)として演算
する。
【0051】具体的には、図10に示すように、エンジ
ン回転速度(rpm)に応じて予め必要流量Require-Q(cc
/sec)を記憶したテーブルを参照し、そのときのエンジ
ン回転速度(rpm)に対応する必要流量Require-Q(cc/s
ec)を検索する。
【0052】トルクコンバータ1や潤滑経路に供給され
る油の流量は、エンジン回転速度(rpm)が高くなるほ
ど増大するので、前記必要流量Require-Q(cc/sec)
は、エンジン回転速度(rpm)が高くなるほど大きな値
に設定されるようにしてある。
【0053】ステップS4では、吐出可能流量Can-Qか
らの漏れによる損失分を漏れ流量Leak-Q(cc/sec)とし
て演算する。具体的には、図11に示すように、油温
(ATF温度)に応じて予め漏れ流量Leak-Q(cc/sec)
を記憶したテーブルを参照し、そのときの油温に対応す
る漏れ流量Leak-Q(cc/sec)を検索する。
【0054】油温が高い場合には、油の粘性が低下して
油の漏れ量が増大するので、前記漏れ流量Leak-Q(cc/s
ec)は、油温が高いほど大きな値に設定される。ステッ
プS5では、前記吐出可能流量Can-Qから、前記必要流
量Require-Q及び漏れ流量Leak-Qを減算して、その結果
を、締結側の摩擦係合要素に実際に供給できる限界流量
Limit-Q(cc/sec)とする。
【0055】Limit-Q(cc/sec)=[Can-Q]−([Requ
ire-Q]+[Leak-Q]) ステップS6では、前記目標流量Tgt-Qと限界流量Limit
-Qとの偏差に応じて、ライン圧PLの補正を行う。
【0056】具体的には、図12に示すように、前記目
標流量Tgt-Qと限界流量Limit-Qとの偏差に応じて予めラ
イン圧補正値HOSEI-P(Kpa)を記憶したテーブルを参照
し、前記偏差に対応するライン圧補正値HOSEI-Pを検索
する。
【0057】ライン圧PLを増大させると流量が増える
ことから、目標流量Tgt-Qに対して限界流量Limit-Qが少
ないときほど、ライン圧PLが増大補正されるように前
記補正値HOSEI-Pが設定され、基本のライン圧PLに前
記ライン圧補正値HOSEI-Pを加算した結果を、最終的な
ライン圧PL(充填制御量)とする。そして、前記最終
的なライン圧PL(充填制御量)に基づいて前記調圧機
構22を制御する。
【0058】ステップS7では、前記目標流量Tgt-Qと
限界流量Limit-Qとの偏差、及び、油温に基づき、プリ
チャージ油圧(プリチャージにおける目標クラッチ圧
力)P-PRI(Kpa)を設定する。
【0059】具体的には、図13に示すように、目標流
量Tgt-Qと限界流量Limit-Qとの偏差、及び、油温に応じ
て予めプリチャージ油圧P-PRIを記憶したマップを参照
し、そのときの偏差及び油温に対応するプリチャージ油
圧P-PRIを検索する。
【0060】ここで、目標流量Tgt-Qに対して限界流量L
imit-Qが少ないときほど、プリチャージ油圧P-PRIが高
く設定され、かつ、油温が低く粘性が高いときほどプリ
チャージ油圧P-PRIが高く設定される。
【0061】尚、前記目標流量Tgt-Qと限界流量Limit-Q
との偏差に基づく補正を、ライン圧PLとプリチャージ
油圧P-PRIとのいずれか一方にのみ施す構成としても良
い。前記プリチャージ油圧P-PRI(充填制御量)は、プ
リチャージ(流量制御)の終了が判断されるまで継続的
に出力され、その後、目標クラッチ圧力(指示圧)を圧
力制御の初期圧まで低下させた後、目標クラッチ圧力
(指示圧)を所定のランプ勾配で徐々に増大させて摩擦
係合要素を締結させる圧力制御に移行させる(図5参
照)。
【0062】本実施の形態では、プリチャージ(流量制
御)の終了が判断されたときに、所定時間TIMER1でプリ
チャージ油圧P-PRIから圧力制御の初期圧まで徐々に変
化させるようにしてある。
【0063】具体的には、圧力制御の初期圧をP-RTN-
α、プリチャージ(流量制御)の終了判断からの経過時
間をt、ゲインをαとしたときに、所定時間TIMER1内の
指示圧Pc0を、 Pc0=P-PRI×(1−α×t1/2) として求める。
【0064】前記ゲインαは、前記経過時間tを所定時
間TIMER1としたときに、指示圧Pc0=初期圧P-RTN-α
となるように設定される値である。上記のようにしてプ
リチャージ油圧P-PRIから初期圧P-RTN-αまで滑らかに
変化させる構成にすることで、実際の油圧を初期圧P-RT
N-αまで滑らかに変化させることができる。
【0065】ここまでの制御は、図14の制御ブロック
図に示される。即ち、目標充填時間と容積(体積)とか
ら目標流量を求める一方、基準ライン圧とエンジン回転
速度とから吐出可能流量を、エンジン回転速度からトル
クコンバータ等に供給する必要流量を求め、更に、油温
から漏れ流量を求める。
【0066】そして、吐出可能流量から必要流量及び漏
れ流量を減算した結果を、摩擦係合要素に対し供給可能
な限界流量とし、前記目標流量と前記限界流量との偏差
に応じてライン圧を補正し、また、プリチャージ油圧
(プリチャージ時の目標油圧)を設定することで、前記
目標流量の確保、即ち、目標充填時間での充填完了を図
る。
【0067】ここで、前述のように、前記目標流量と前
記限界流量との偏差に応じた補正は、ライン圧とプリチ
ャージ油圧とのいずれか一方についてのみ行わせる構成
としても良く、また、前記目標流量と前記限界流量との
偏差が所定値以上であるか否かを判別し、例えば前記偏
差が所定値未満であればプリチャージ油圧を補正し、前
記偏差が所定値以上であればライン圧(及びプリチャー
ジ油圧)を補正するなど、偏差の大きさに応じて補正対
象(補正する充填制御量)を切り換える構成としても良
い。
【0068】図6のフローチャートにおいて、ステップ
S8以降では、プリチャージ制御(流量制御)から圧力
制御への移行判断のための処理が行われる。ステップS
8では、前記ソレノイドバルブ24に対する流入流量Q
sを演算する。
【0069】前記ソレノイド流入流量Qsは、油の流量
係数をC、ソレノイドバルブ24で制御される油圧通路
34の開口面積をA、ライン圧(元圧)をPL、クラッ
チ油圧をReal-Pc、油の密度をρとすると、 Qs=C・A・{(PL−Real-Pc)/ρ}1/2………(1) として演算される。
【0070】そこで、ステップS8では、図15のフロ
ーチャートに示すようにして、前記ソレノイド流入流量
Qsを演算する。以下、図16の制御ブロック図を参照
しつつ、前記図15のフローチャートに従ってソレノイ
ド流入流量Qsの算出について説明する。
【0071】ステップS801では、開口面積Aを求め
るために、まず、ソレノイド変位量X(cm)を演算す
る。本実施形態では、目標クラッチ油圧(指示圧)が決
定され、該目標クラッチ油圧(指示圧)に応じたデュー
ティでソレノイドバルブ24を駆動する。そこで、その
ときの目標クラッチ油圧(指示圧)から、図17に示す
ようなテーブルを参照して、ソレノイドの駆動デューテ
ィDUTY(%)を求める。
【0072】次いで、図18に示すようなテーブルによ
って、前記ソレノイドの駆動デューティDUTYを、ソ
レノイドの駆動電流I(A)に変換する。更に、前記ソ
レノイドの駆動電流I(A)を、図19に示すようなテ
ーブルによって、ソレノイドの吸引力Fsol(Kgf)に変
換する。
【0073】ここで、スプールバルブ32は、図20に
示すように、スプリング39による荷重と、ソレノイド
の吸引力(電磁力)Fsol(Kgf)及びフィードバック通
路38を介するフィードバック力とがバランスする位置
に変位する。
【0074】従って、スプリング39のセット荷重をF
set(Kgf)、スプリング39のばね定数をKx、クラッ
チ油圧をReal-Pc、フィードバック力が作用するスプー
ルバルブ32の面積をAfbとすると、 Fset+Kx・X=Fsol+Real-Pc・Afb という式が成り立つことになり、上式から、ソレノイド
変位量X(cm)が、 X=(Fsol+Real-Pc・Afb−Fset)/Kx として求められることになる。
【0075】尚、クラッチ油圧Real-Pcの算出について
は後述する。上記のようにして、ソレノイド変位量X
(cm)を求めると、次のステップS802では、ソレノ
イドバルブ24の開口面積A(油圧供給口の開口面積)
を、ソレノイド変位量X(cm)から求める。
【0076】具体的には、図21に示すように、予めソ
レノイド変位量Xと開口面積Aとの相関を示すテーブル
を記憶しておき、そのときのソレノイド変位量Xを前記
テーブルによって開口面積Aに変換する。
【0077】続いてステップS803では、流量係数C
の演算を行う。この流量係数Cの演算は、図22のブロ
ック図に示すようにして行われる。まず、油温に応じて
予め粘度μを記憶したテーブルを参照して、そのときの
油温での粘度μを求め、この粘度μと基準油温(例えば
80℃)での粘度μとの比を演算する。
【0078】そして、基準油温(例えば80℃)での流量
係数Cと前記粘度μの比と基づき、そのときの油温に対
応する流量係数Cを求める。そして、ステップS804
では、上記のようにして求めた開口面積A,流量係数C
及び油温に応じた密度ρ、更に、後述するようにして求
められるクラッチ油圧Real-Pcに基づき、ソレノイド流
入流量Qsを前記(1)式に従って算出する。
【0079】図6のフローチャートにおいて、ステップ
S8でソレノイド流入流量Qsを算出すると、次のステ
ップS9では、クラッチ流入流量(ソレノイド吐出流
量)Qcを演算し、ステップS10では、体積弾性係数
Kを演算し、ステップS11では、クラッチ反力(摩擦
係合要素のリターンスプリングによるリターン力)を演
算する。
【0080】前記クラッチ流入流量(ソレノイド吐出流
量)Qc、クラッチ油圧Real-Pc及びクラッチ反力は、
下式(2)〜(7)の連立方程式を解くことで算出する
ことができる。
【0081】 Mc・ΔΔYc+Cc・ΔYc+Kc・(Yc+Yco)= Ac・ΔReal-Pc …(2) Vc=Vo+Ac・Yc …(3) Qs−Qc=Vc/K・ΔReal-Pc …(4) Qc=Ac・ΔYc …(5) Real-Pc=Σ(ΔReal-Pc) …(6) Total-Qc=Σ(Qc) …(7) 上式で、Ycはクラッチ変位量(cm)、ΔYcはクラッ
チ変位量の微分値(cm/10msec)、ΔΔYcはクラッチ
変位量の微分値の微分値(cm/10msec2)、Acはクラッ
チピストン受圧面積(cm2)、Ccは流量係数、Mcはク
ラッチピストン荷重(Kg)、Kcはクラッチピストンば
ね定数(Kg/cm)、Kは体積弾性係数(Kgf/cm2)、Vc
は容量(cc)、Ycoはクラッチピストン初期セット変位
(cm)、Total-Qcは積算ソレノイド吐出流量、ΔReal-P
cはクラッチ油圧Real-Pcの微分値、Voは初期容量(c
c)である。
【0082】尚、クラッチピストン受圧面積Ac、初期
容量Vo、クラッチピストン荷重Mc、クラッチピスト
ンのリターンスプリングのばね定数Kc、クラッチピス
トン初期セット変位Ycoは、予め与えられる固定値であ
る。
【0083】また、体積弾性係数Kは、下式に従って演
算される。 K=Vo/(Vo−Total-Qc)・ΔReal-Pc …(8) 油(ATF)の体積弾性係数Kは一定であるが、実際に
は油に空気が混入することで見掛け上の体積弾性係数K
が変化するので、容積変化に対する圧力変化率から前記
見掛け上の体積弾性係数Kを算出するようにしてある。
【0084】図23の制御ブロック図に示すように、前
記(4)式(連続の式)に、ソレノイド流入流量Qs、
クラッチ流入流量(ソレノイド吐出流量)Qc、容量V
c、体積弾性係数Kを代入することで、クラッチ油圧の
微分値ΔReal-Pcが求められ、このクラッチ油圧の微分
値ΔReal-Pcを積分することで、クラッチ油圧Real-Pcが
求められる。
【0085】上記クラッチ油圧の微分値ΔReal-Pcの演
算に用いられる体積弾性係数Kは、前記(8)式から求
められた見掛け上の体積弾性係数Kであり、体積弾性係
数Kは、前記クラッチ油圧の微分値ΔReal-Pc(前回
値)を用いて演算される。
【0086】一方、(2)式に示される運動方程式は、 Mc・ΔΔYc=Ac・ΔReal-Pc−Cc・ΔYc−K
c・(Yc+Yco) と書き換えることができ、上式からMc・ΔΔYcが求
められれば、クラッチピストン荷重Mcは既知の値であ
るから、ΔΔYcが求められる。
【0087】そして、ΔΔYcを積分することでΔYc
が求められ、ΔYcを積分することでYcが求められ
る。ΔYcが求められると、クラッチピストン受圧面積
Acは既知の値であるから、前記(5)式からクラッチ
流入流量(ソレノイド吐出流量)Qcが求められる。
【0088】また、ΔYcから、(2)式に示される運
動方程式におけるCc・ΔYcが求められる。更に、Y
cからは、(3)式に従って油の充填によって変化する
容量Vc、及び、(2)式に示される運動方程式におけ
るKc・(Yc+Yco)が求められる。
【0089】ここで、クラッチの解放状態では、ソレノ
イド開口面積A=0、容量Vc=Vo、クラッチ変位量
Yc=0、クラッチ油圧Real-Pc=0、ソレノイド流入
流量Qs=0、クラッチ流入流量(ソレノイド吐出流
量)Qc=0となるから、係る状態を初期値として演算
を繰り返すことで、プリチャージに伴って変化するクラ
ッチ流入流量(ソレノイド吐出流量)Qc、クラッチ油
圧Real-Pc、クラッチ反力を示すKc・(Yc+Yco)
が求められる。
【0090】上記のように、クラッチ油圧の微分値ΔRe
al-Pcの演算に、(8)式から演算される見掛け上の体
積弾性係数Kを用いれば、油に対して空気が混じっても
クラッチ油圧の微分値ΔReal-Pc及びクラッチ油圧Real-
Pcを正しく演算でき、以って、クラッチ反力Kc・(Y
c+Yco)が正しく演算されるので、後述するクラッチ
反力Kc・(Yc+Yco)に基づくプリチャージの終了
判断を精度良く行わせることができる。
【0091】尚、見掛け上の体積弾性係数Kが小さいと
きほど、クラッチ油圧の微分値ΔReal-Pcがより小さく
算出され、クラッチ反力Kc・(Yc+Yco)の算出結
果も小さくなるので、結果的に、見掛け上の体積弾性係
数Kが小さいときほど、プリチャージ時間がより長く補
正されることになる。
【0092】尚、図23のブロック図では、微分値を記
号の上に付したドットで示してあり、2つのドットが付
された記号は、微分値の微分値であることを示す。ステ
ップS12では、油を充填させる流量制御から、摩擦係
合要素の係合圧(伝達トルク容量)を目標圧に制御する
圧力制御への切換えを判断する。
【0093】具体的には、図24のフローチャートに示
すように、まず、ステップS1101で前記クラッチ反
力Kc・(Yc+Yco)と所定値とを比較し、クラッチ
反力Kc・(Yc+Yco)が所定値以下であれば、ステ
ップS1102へ進んで流量制御(プリチャージ)を継
続させ、指示圧としてプリチャージ油圧P-PRIを出力さ
せる。
【0094】一方、クラッチ反力Kc・(Yc+Yco)
が所定値を超えたときには、クラッチピストンが油の充
填により所期量だけ変位したことを示し、このときプリ
チャージの完了を判断し、ステップS1103へ進ん
で、クラッチ油圧を目標圧に制御する圧力制御に移行さ
せる。
【0095】上記のように、クラッチ反力Kc・(Yc
+Yco)に基づいて圧力制御への移行を判断させる構成
であれば、クラッチ反力の変化に応じて常に一定のタイ
ミングでプリチャージを終了させることができる。
【0096】ステップS1103で、流量(プリチャー
ジ)制御から圧力制御への移行が判断されると、前述の
ように、初期圧P-RTN-αにまで指示圧を徐々に低下させ
た後、所定のランプで締結側の指示圧を増大させて摩擦
係合要素を締結させる。
【0097】プリチャージ圧から初期圧P-RTN-αにまで
指示圧を徐々に低下させるようにすることで、指示圧を
徐々に低下させている間で、摩擦係合要素の実際の油圧
が初期圧P-RTN-αまで滑らかに収束性良く変化し、初期
圧P-RTN-αを実圧とする圧力制御を行わせることができ
る。
【0098】前記ランプ制御においては、変速機の入力
軸トルクに見合う伝達トルク容量の分担を、解放側から
締結側に徐々に移すように目標クラッチ油圧(指示圧)
を決定し、該目標クラッチ油圧を制御デューティに変換
し、該制御デューティをソレノイドバルブ24に出力す
る。
【0099】尚、油温(粘度)によって指示圧に対して
実際に得られる油圧が変化するので、前記目標クラッチ
油圧(指示圧)を油温に応じて補正すると良い。但し、
プリチャージ制御後の圧力制御の内容を、上記のものに
限定するものではなく、摩擦係合要素を締結するときに
プリチャージを行わせるものであれば、上記のプリチャ
ージ制御を適用することができ、それによって同様の効
果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における自動変速機の変速機構を示
す図。
【図2】前記変速機構における摩擦係合要素の締結状態
の組み合わせと変速段との相関を示す図。
【図3】前記自動変速機の油圧制御系を示すシステム
図。
【図4】前記油圧制御系におけるソレノイドバルブの詳
細を示す断面図。
【図5】実施の形態における摩擦係合要素の掛け替えに
よる変速の様子を示すタイムチャート。
【図6】実施の形態におけるプリチャージ制御のメイン
ルーチンを示すフローチャート。
【図7】実施の形態のプリチャージ制御における目標流
量の演算ルーチンを示すフローチャート。
【図8】実施の形態における油温→目標充填時間のテー
ブルを示す線図。
【図9】実施の形態におけるライン圧及びエンジン回転
速度→吐出可能流量のマップを示す線図。
【図10】実施の形態における油温→必要流量のテーブ
ルを示す線図。
【図11】実施の形態における油温→漏れ流量のテーブ
ルを示す線図。
【図12】実施の形態における(目標流量−限界流量)
→ライン圧補正値のテーブルを示す線図。
【図13】実施の形態における(目標流量−限界流量)
及び油温→プリチャージ油圧のマップを示す線図。
【図14】実施の形態で目標流量と限界流量との偏差に
応じたプリチャージ制御を示すブロック図。
【図15】実施の形態のプリチャージ制御におけるソレ
ノイド流入流量の演算ルーチンを示すフローチャート。
【図16】実施の形態のプリチャージ制御におけるソレ
ノイド流入流量の演算制御を示すブロック図。
【図17】実施の形態における目標クラッチ圧力→ソレ
ノイド駆動デューティのテーブルを示す線図。
【図18】実施の形態におけるソレノイド駆動デューテ
ィ→ソレノイド駆動電流のテーブルを示す線図。
【図19】実施の形態におけるソレノイド駆動電流→ソ
レノイド吸引力のテーブルを示す線図。
【図20】ソレノイドバルブの荷重バランス状態を示す
状態図。
【図21】実施の形態におけるソレノイド変位→開口面
積のテーブルを示す線図。
【図22】実施の形態における流量係数の演算制御を示
すブロック図。
【図23】実施の形態におけるクラッチ流入流量,クラ
ッチ油圧及びクラッチ反力の演算制御を示すブロック
図。
【図24】実施の形態における流量制御→圧力制御の切
換え判断を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…トルクコンバータ 2…変速機構 21…オイルポンプ 22…調圧機構 23…摩擦係合要素 24…ソレノイドバルブ 25…コントロールユニット 26…油温センサ 27…アクセル開度センサ 28…車速センサ 29…タービン回転センサ 30…エンジン回転センサ 31…バルブボディ 32…スプールバルブ 33…ソレノイド 34…油圧通路 35…ドレン通路 36…供給路 37…オリフィス 38…フィードバック通路 39…スプリング G1,G2…遊星歯車 H/C…ハイクラッチ R/C…リバースクラッチ L/C…ロークラッチ 2&4/B…2速/4速バンドブレーキ L&R/B…ロー&リバースブレーキ
フロントページの続き Fターム(参考) 3J552 MA02 MA12 MA26 NA01 NB01 PA20 PA51 PA54 PA57 RA02 RA13 SA08 SA09 SA52 SA59 TA01 TA10 TB05 TB07 VA02W VA07Y VA32Z VA48W VA50W VA50Y VA53W VA53Z VA76Y VA77Y VA79W VB01Z VC01Z VC03Z VD02Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦係合要素の締結・解放を油圧で制御し
    て変速を行わせる車両用自動変速機の油圧制御装置にお
    いて、 締結させる摩擦係合要素の反力を推定し、該反力が所定
    値を超えたときに摩擦係合要素への油の充填完了を判定
    し、摩擦係合要素の油圧の制御に移行させることを特徴
    とする車両用自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記摩擦係合要素の反力を、油の元圧,摩
    擦係合要素への油の供給を制御するバルブの開口面積,
    油の温度に基づいて推定することを特徴とする請求項1
    記載の車両用自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記油の温度に基づいて油の粘度及び密度
    を推定することを特徴とする請求項2記載の車両用自動
    変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】前記油の元圧、摩擦係合要素への油の供給
    を制御するバルブの開口面積、油の温度に基づいて、前
    記摩擦係合要素の反力と共に、前記バルブを通過する油
    の流量及び摩擦係合要素の油圧を推定することを特徴と
    する請求項2又は3記載の車両用自動変速機の油圧制御
    装置。
  5. 【請求項5】締結させる摩擦係合要素に対して目標時間
    で油を充填させるための目標流量を得るベく、摩擦係合
    要素の指示圧及び/又は油の元圧を補正することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用自動
    変速機の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】前記反力に基づいて油の充填完了が判定さ
    れた時点から、摩擦係合要素の指示圧を油圧制御の初期
    圧にまで徐々に変化させることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1つに記載の車両用自動変速機の油圧制御
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2053277A3 (en) * 2007-10-23 2015-11-04 GM Global Technology Operations LLC Method for model based clutch control and torque estimation

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