JP2001317303A - 蒸気タービン - Google Patents

蒸気タービン

Info

Publication number
JP2001317303A
JP2001317303A JP2000138588A JP2000138588A JP2001317303A JP 2001317303 A JP2001317303 A JP 2001317303A JP 2000138588 A JP2000138588 A JP 2000138588A JP 2000138588 A JP2000138588 A JP 2000138588A JP 2001317303 A JP2001317303 A JP 2001317303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine
steam turbine
blade
seal fin
steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000138588A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Tanuma
唯士 田沼
Yoriji Murata
頼治 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000138588A priority Critical patent/JP2001317303A/ja
Publication of JP2001317303A publication Critical patent/JP2001317303A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】タービンケーシングとタービン動翼の頂部の隙
間から漏れる蒸気をより一層少なくさせた蒸気タービン
を提供する。 【解決手段】本発明に係る蒸気タービンは、タービン動
翼15の翼有効部19の頂部に曲面形状のシールフィン
27を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンに係
り、特にタービンケーシングとタービン動翼の頂部との
隙間から漏れる蒸気をより一層少なくさせた蒸気タービ
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】火力または原子力発電プラントに適用す
る蒸気タービンは、ボイラや原子炉等の蒸気発生器から
発生する多量の蒸気を効果的に電気エネルギに変換させ
る必要上、軸流タイプが多く、その構成として図6に示
すものが使用されている。
【0003】蒸気タービンは、筒状のタービンケーシン
グ1の中央に収容するタービン軸2の周方向に沿って配
列され、ダイアフラム外輪3とダイアフラム内輪4とで
支持されたタービンノズル5と、タービンノズル5の下
流側に位置し、タービン軸2の周方向に植設したタービ
ン動翼6とでタービン段落7を構成し、タービン段落7
をタービン軸2の軸方向に複数にして配列し、各タービ
ン段落7,7,…で蒸気STに膨張仕事をさせ、その
際、タービン軸2に動力(回転トルク)を発生させるよ
うになっている。
【0004】ところで、蒸気タービンは、蒸気STを各
タービン段落7,7,…で膨張仕事をさせる関係上、後
段落になるほど蒸気STの持つエネルギが低くなり、温
度の低下に伴って蒸気通路部が湿り域を形成している。
特に、原子力タービンの場合、最終のタービン段落は、
全流入蒸気量の数%の水滴を含んだ湿り域になってい
る。
【0005】また、蒸気タービンは、水滴を含む蒸気が
タービン動翼6を通過するとき、周方向速度成分を持っ
ているので、この周方向速度成分に基づいて遠心力が発
生する。この水滴を含む蒸気STは、遠心力によってタ
ービンノズル5を支持するダイアフラム外輪3側に集め
られる。ダイアフラム外輪3側に集められた水滴を含む
蒸気STは、ダイアフラム外輪3やタービンケーシング
1に沿って流れる間にやがて成長し、遂にタービン部品
を侵食したり、あるいは膨張仕事に何ら寄与しないまま
流れてタービン翼効率等を低下させる要因になるなどの
問題点を発生させていた。特に、この傾向は、最終のタ
ービン段落7から上流側に向う1〜2段落前までのター
ビン段落に多い。
【0006】このため、蒸気タービンは、図7に示すよ
うに、タービンノズル5を支持するダイアフラム外輪3
とタービン動翼6のシュラウド8との隙間9を狭くする
シールフィン10をシュラウド8に設け、蒸気STの通
り抜けを防止して蒸気STに、より一層多くの仕事をさ
せたり、あるいはタービン動翼6の前縁11に硬質金属
(図示せず)を施工し、侵食を抑制するなどの対策を行
っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】蒸気の通り抜けを防止
させる手段には、例えば特公平3−19882号公報が
開示されている。
【0008】この技術は、図8に示すように、タービン
動翼6と軸の周方向に隣接するタービン動翼6との間に
動翼カバー12,12,…を設け、各動翼カバー12,
12,…上に回転方向(図示しないタービン軸の周方向
の接線)に沿ってリブ14a,14a,…を設け、リブ
14aと隣接するリブ14aとが一直線状になるよう配
置形成したものである。
【0009】この技術によれば、サイドエントリータイ
プの動翼カバー12,12,…に設けたリブ14a,1
4a,…を回転方向に整列配置したので、効果的なシー
ルができ、蒸気の持つエネルギ損失をより一層少なくさ
せると記載している。
【0010】しかし、図8に示した蒸気タービンには、
幾つかの問題点が含まれている。
【0011】一般に、タービン動翼6は、タービン段落
7が最終段落に近付くと、蒸気の持つ比容積が大きくな
るので、翼長が大きくなる。翼長が大きくなると、蒸気
タービンは、タービン動翼6の相対流入角が翼根元(ル
ート部)から翼先端(チップ部)に向けて大きく変化す
るので、この変化に対応させて翼根元から翼先端にかけ
て大きな捩れを加えている。
【0012】捩れを加えたタービン動翼6は、運転中、
遠心力や蒸気の衝撃力等が加わって、いわゆるアンツイ
スト(捩れ戻り)を発生させることがよく知られてい
る。
【0013】アンツイストが発生した場合、図8に示し
たタービン動翼6,6,…では、リブ14a,14a,
…が接線方向(回転方向)に沿って一直線状に整備され
なくなることが考えられる。翼の綴りをスナッバーカバ
ー(翼から一体削り出しの動翼カバー)で互いを接触結
合させた長翼でも同様と考えられ、タービン動翼6,
6,…にアンツイストが発生すると、スナッバーカバー
13,13,…に設けたシールフィン14,14,…に
は図9および図10に示す二つの挙動が予想される。
【0014】ここで、図9は、タービン動翼6,6,の
実際のアンツツイスト角αが設計時に想定した値よりも
小さく、反時計回転方向CCWにアンツイストしたとき
で、破線が静止時のタービン動翼6,6およびスナッバ
ーカバー13,13の位置、実線が定格回転数運転時の
アンツイストがあったときのタービン動翼6,6および
スナッバーカバー13,13の位置、二点鎖線が設計時
に想定したタービン動翼6,6およびスナッバーカバー
13,13の位置をそれぞれ示している。
【0015】また、図10は、タービン動翼6,6の実
際のアンツイスト角βが設計時に想定した値を上廻り、
反時計方向CCWにアンツイストしたときで、上述と同
様に、破線が静止時のタービン動翼6,6およびスナッ
バーカバー13,13の位置、実線が定格回転数運転時
のアンツイストがあったときのタービン動翼6,6およ
びスナッバーカバー13,13の位置、一点鎖線が設計
時に想定したタービン動翼6,6およびスナッバーカバ
ー13,13の位置をそれぞれ示している。なお、図9
および図10は、ともに説明の便宜上、シールフィン1
4を、その中心位置だけ記載している。
【0016】今、定格回転数運転中、タービン動翼6,
6にアンツイストが発生すると、スナッバーカバー1
3,13は、図9に示すように、破線で示す静止時の位
置から実線で示す位置に回転変位する。このとき、上流
側UPSに位置するスナッバーカバー13と隣接する下
流側DNSに位置するスナッバーカバー13とに隙間S
が生ずるが、それで上流側UPSに位置するスナッバー
カバー13の下流端部が下流側DNSに位置するスナッ
バーカバー13の上流端部を僅かながら包囲するので主
流(駆動蒸気)STの漏れを少なくしている。
【0017】しかし、上流側UPSのタービン動翼6の
後縁側の水滴MSが隙間Sを介して下流側DNSのター
ビン動翼6の前縁側に漏れる問題点がある。また、その
とき、スナッバーカバー13に回転方向と逆向きの流体
力が加わり、ブレーキ損失が生じ、タービン出力を減少
させる問題点がある。
【0018】他方、タービン動翼6,6は、定格回転運
転中、図10に示すように、破線で示す静止時の位置か
ら設計で求めていた位置を超えて実線で示す位置にアン
ツイストした場合、上流側UPSに位置するスナッバー
カバー13と隣接する下流側DNSに位置するスナッバ
ーカバー13との隙間Sから主流STが漏れ、エネルギ
を有効に活用してより一層出力を向上させことができな
い。
【0019】このような問題点は、タービン動翼6,6
が長翼化すればするほど、またアンツイスト角が大きけ
れば大きいほど著しくなる。
【0020】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、タービン動翼の翼長が大きく、アンツイス
ト角が大きくなっても、前段落のタービン動翼の頂部か
ら次段落へ漏れて流れる水分を含む蒸気等を確実に防止
する蒸気タービンを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る蒸気タービ
ンは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載し
たように、定格回転数運転時、反時計方向にアンツイス
ト回転することを想定して、静止時、予め時計回転方向
に捩りを翼有効部に加えたタービン動翼をタービン段落
に組み込んだ蒸気タービンにおいて、上記翼有効部の頂
部に曲面形状のシールフィンを設けたものである。
【0022】また、本発明に係る蒸気タービンは、上述
の目的を達成するために、請求項2に記載したように、
曲面形状のシールフィンは、翼有効部から削り出され、
前縁の背側から外側に向う突出し片と、後縁の腹側から
外側に向う突出し片とで形成したスナッバーカバーに設
けたものである。
【0023】また、本発明に係る蒸気タービンは、上述
の目的を達成するために、請求項3に記載したように、
曲面形状のシールフィンは、上流側に向って凸状に形成
したものである。
【0024】また、本発明に係る蒸気タービンは、上述
の目的を達成するために、請求項4に記載したように、
曲面形状のシールフィンは、キャンバ高をcとし、ピッ
チをpとするとき、ピッチに対するキャンバ高さ比c/
pを、
【数3】0≦c/p<0.3 の範囲内に設定したものである。
【0025】また、本発明に係る蒸気タービンは、上述
の目的を達成するために、請求項5に記載したように、
定格回転数運転時、反時計回転方向にアンツイスト回転
することを想定して、静止時、予め時計回転方向に捩り
を翼有効部に加えたタービン動翼をタービン段落に組み
込んだ蒸気タービンにおいて、上記翼有効部の頂部の一
方に設けた曲面形状のシールフィンの端部と、上記翼有
効部の頂部の他方の隣りに設けた曲面形状のシールフィ
ンの端部との定格回転数運転時におけるギャップをΔc
とし、上記シールフィンのピッチをpとするとき、ギャ
ップ比Δc/pを、
【数4】0<Δc/p<0.05 の範囲内に設定したものである。
【0026】また、本発明に係る蒸気タービンは、上述
の目的を達成するために、請求項6に記載したように、
定格回転数運転時、反時計回転方向にアンツイスト回転
することを想定して、静止時、予め時計回転方向に捩り
を翼有効部に加えたタービン動翼をタービン段落に組み
込んだ蒸気タービンにおいて、上記翼有効部の頂部にシ
ールフィンを上流側に向って凸状に形成した曲面形状の
シールフィンと、この曲面形状のシールフィンに接続
し、上記翼有効部の後縁に向って真直ぐに延びる直線形
状のシールフィンとを組み合せて形成したものである。
【0027】また、本発明に係る蒸気タービンは、上述
の目的を達成するために、請求項7に記載したように、
シールフィンは、その曲面を少なくとも二つ以上の曲率
を用いて形成したものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る蒸気タービン
の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説
明する。
【0029】本実施形態に係る蒸気タービンは、主流
(駆動蒸気)の上流側に位置し、ダイアフラム外輪とダ
イアフラム内輪とで支持されたタービンノズルと、その
下流側に隣接して位置し、タービン軸に植え込んだター
ビン動翼とでタービン段落を構成し、このタービン動翼
をタービン軸の軸方向に複数に配置した軸流タイプにな
っている。
【0030】この軸流タイプの蒸気タービンを構成する
タービン段落のうち、タービン動翼15,15は、図1
に示すように、タービン軸16に植設された植込み部1
7,17と、蒸気通路18を形成する翼有効部19,1
9と、翼有効部19,19の頂部に設けられ運転中に発
生する振動を抑制するスナッバーカバー20,20と、
翼有効部19,19の中間に設けられ運転中に発生する
振動を抑制するラグ部21,21とを備え、蒸気通路1
8を流れる蒸気を次段落のタービンノズル(図示せず)
に案内している。
【0031】また、翼有効部19,19の頂部に設けら
れたスナッバーカバー20,20は、翼素(プロファイ
ル)から一体削り出され、前縁22,22および後縁2
3,23のそれぞれから外側に向う突出し片24a,2
4bを備え、一方の突出し片24aと他方の隣りの突出
し片24bとの接触面積をより多くし、より多くした接
触面積に伴う摩擦力を巧みに利用して運転中に発生する
振動を抑制するようになっている。
【0032】また、スナッバーカバー20,20は、図
2に示すように、タービン動翼15,15の前縁22,
22の背側25,25から外側に向う突出し片24a,
24aと、その後縁23,23の腹側26,26から外
側に向う突出し片24b,24bとのそれぞれに間断な
く連続的に形成したシールフィン27,27を備えてい
る。
【0033】シールフィン27,27は、主流(タービ
ン駆動蒸気)STの上流側UPSに向って凸状で、少な
くとも二つ以上の曲率を用いて曲面に形成される。シー
ルフィン27,27を主流STの上流側UPSに向って
凸状の曲面に形成したのは以下の理由に基づく。
【0034】一般に、タービン動翼15,15は、定格
回転数になると、遠心力により翼有効部19,19が反
時計回転方向にアンツイスト回転(捩り戻り)するの
で、翼有効部19,19に予め経験的に知られたアンツ
イスト角だけ時計回転方向に向って捩りを加えた、いわ
ゆるオフセットにして組み立てられている。
【0035】本実施形態では、翼有効部19,19のア
ンツイストを考慮したオフセットに伴って、各スナッバ
ーカバー20,20に設けたシールフィン27,27の
寸法・形状を次のように設定している。
【0036】主流STの上流側UPSのシールフィン2
7とその下流側DNSのシールフィン27とは、静止
時、図2の破線で示すように、その端部p,p間を
開口させておき、定格回転数運転時、図2の実線で示す
ように、その端部p,p間を点接触させるために、
主流STの上流側UPSに向って凸状の曲面を全域に亘
って形成したものである。
【0037】その際、各シールフィン27,27は、図
3に示すように、キャンバ高さをc、ピッチをpとする
とき、ピッチに対するキャンバ高さ比c/pを、
【数5】0≦c/p<0.3 ……(1) を満たす範囲内に設定される。
【0038】このピッチに対するキャンバ高さ比c/p
は、図3で示すピッチ−キャンバ高さ比線図から求めた
ものである。このピッチ−キャンバ高さ比線図は、実験
値をプロットしてまとめたもので、縦軸に損失の変動値
を示し、横軸にピッチ−キャンバ高さ比c/pを示し、
基準線Eを従来のタービン動翼におけるシールフィン
の損失値を基準にしている。なお、ピッチ−キャンバ高
さ比c/pは0.3を超えると、渦が発生し、損失が大
きくなることを示している。
【0039】もっとも、上式(1)は、各シールフィン
27,27の形状・寸法が設計値とおりに製作された場
合であって、現実には製作誤差、組立て誤差や長年の使
用による損耗等が考えられる。
【0040】本実施形態は、このような点を考慮したも
ので、図4で示すように、主流STの上流側UPSのシ
ールフィン27の端部pとその下流側DNSのシール
フィン27の端部pとのずれをΔcとし、各シールフ
ィン27,27のピッチをpとすると、ずれ比Δc/p
を、
【数6】0<Δc/p<0.05 ……(2) の範囲内に設定したものである。
【0041】上式(2)は、図4に示すように、実験値
をプロットしてまとめたずれ比線図から求めたもので、
縦軸に損失値を、横軸にずれ比Δc/pを、基準線E
を損失許容値を基準にしている。
【0042】各シールフィン27,27のずれ比Δc/
pが上式(2)の0.05を超えた場合、損失が大きく
なるので、交換時期の基準にされる。
【0043】このように、本実施形態は、主流STの上
流側UPSのシールフィン27とその下流側DNSのシ
ールフィン27とのそれぞれの端部p,pを、静止
時、開口させておき、定格回転数運転時、接触させるた
めに、主流STの上流側UPSに向って凸状の曲面に形
成するとともに、キャンバ高さ比c/pを、0≦c/p
<0.3の範囲内に設定したので、水分を含む蒸気の漏
れを確実に防止することができ、従来に較べてより一層
の多くの膨張仕事をさせて出力を増加させることができ
る。
【0044】また、本実施形態は、定格回転数運転時、
ずれ比Δc/pを、0<Δc/p≦0.05の範囲に設
定したので、ずれ比Δc/pが0.05を超えたとき、
シールフィン27,27の交換時期を明確にすることが
でき、交換時期の明確化に伴って常に水分を含む蒸気漏
れを確実に防止することができる。
【0045】図5は、本発明に係る蒸気タービンの第2
実施形態に適用するタービン軸に植え込まれたタービン
動翼と隣接するタービン動翼とを配置した概略平面図で
ある。
【0046】本実施形態に係る蒸気タービンは、タービ
ン動翼15,15の前縁22,22の背側25,25か
ら外側に向う突出し片24a,24aと、その後縁2
3,23の腹側26,26から外側に向う突出し片24
b,24bとで構成するスナッバーカバー20,20
に、主流STの上流側UPSに向って凸状で、少なくと
も二つ以上の曲率を用いて曲面に形成した曲面形状のシ
ールフィン27a,27aと、曲面形状のシールフィン
27a,27aに接続し、後縁23,23に向って直線
状に延びる直線形状のシールフィン27b,27bとを
組み合せたシールフィン27を設けたものである。
【0047】今、蒸気タービンは、定格回転数運転時に
発生するアンツイストを考慮し、翼有効部に捩りを加え
てオフセットし、図示の破線の位置(静止状態)にター
ビン動翼15,15をセットする。
【0048】図示の破線の位置にセットされたタービン
動翼15,15は、定格回転数運転に至ると、アンツイ
ストし、図示の実線の位置に回転変位する。このとき、
主流STの下流側DNSのスナッバーカバー20に設け
たシールフィン27のうち、曲面形状のシールフィン2
7aの曲率を大きくしているので、その上流側UPSの
スナバーカバー20に設けたシールフィン27のうち、
直線形状のシールフィン27bに製作誤差や長年の使用
による損傷が発生したとしても、曲率の大きな曲面形状
のシールフィン27aでカバーさせて、上流側UPSの
直線形状のシールフィン27bの点pと下流側DNS
の曲面形状のシールフィン27aの点p とを接触させ
ることができ、水滴を含む蒸気の漏れを確実に防止する
ことができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係る蒸気
タービンは、タービン動翼の頂部に、主流の上流側に向
って凸状の曲面に形成したシールフィンおよびその曲面
に直線を組み合せたシールフィンのうち、いずれか一方
を設け、曲面を巧みに利用して製作誤差、組立て誤差、
長年の使用による損耗に基づくシールフィンの隙間をカ
バーさせたので、水滴を含む蒸気のタービン動翼の頂部
からの漏れを確実に防止することができ、漏れ蒸気の防
止に伴ってタービン出力をより一層増加させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸気タービンに適用するタービン
動翼を示す一部切欠斜視図。
【図2】本発明に係る蒸気タービンの第1実施形態に適
用するタービン軸に植え込まれたタービン動翼と隣接す
るタービン動翼との配置を示す概略平面図。
【図3】本発明に係る蒸気タービンに適用するシールフ
ィンのピッチとキャンバ高さ比とを設定するピッチ−キ
ャンバ高さ比線図。
【図4】本発明に係る蒸気タービンに適用する主流の上
流側のシールフィンとその下流側のシールフィンとのギ
ャップの許容値を設定するずれ比線図。
【図5】本発明に係る蒸気タービンの第2実施形態に適
用するタービン軸に植え込まれたタービン動翼と隣接す
るタービン動翼との配置を示す概略平面図。
【図6】従来の蒸気タービンの軸流タイプを示す概略断
面図。
【図7】従来の蒸気タービンに適用するタービン動翼の
頂部を示す部分断面図。
【図8】従来の蒸気タービンに適用するタービン動翼の
頂部に設けたシールフィンを説明するために用いた概略
平面図。
【図9】従来の蒸気タービンに適用するタービン動翼の
アンツイスト角が設計で求めた角度まで達していない場
合のタービン動翼の挙動を説明するために用いた図。
【図10】従来の蒸気タービンに適用するタービン動翼
のアンツイスト角が設計で求めた角度を超えた場合のタ
ービン動翼の挙動を説明するために用いた図。
【符号の説明】
1 タービンケーシング 2 タービン軸 3 ダイアフラム外輪 4 ダイアフラム内輪 5 タービンノズル 6 タービン動翼 7 タービン段落 8 シュラウド 9 隙間 10 シールフィン 11 前縁 12 動翼カバー 13 スナッバーカバー 14 シールフィン 14a リブ 15 タービン動翼 16 タービン軸 17 植込み部 18 蒸気通路 19 翼有効部 20 スナッハーカバー 21 ラグ部 22 前縁 23 後縁 24a,24b 突出し片 25 背側 26 腹側 27 シールフィン 27a 曲面形状のシールフィン 27b 直線形状のシールフィン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定格回転数運転時、反時計方向にアンツ
    イスト回転することを想定して、静止時、予め時計回転
    方向に捩りを翼有効部に加えたタービン動翼をタービン
    段落に組み込んだ蒸気タービンにおいて、上記翼有効部
    の頂部に曲面形状のシールフィンを設けたことを特徴と
    する蒸気タービン。
  2. 【請求項2】 曲面形状のシールフィンは、翼有効部か
    ら削り出され、前縁の背側から外側に向う突出し片と、
    後縁の腹側から外側に向う突出し片とで形成したスナッ
    バーカバーに設けたことを特徴とする請求項1記載の蒸
    気タービン。
  3. 【請求項3】 曲面形状のシールフィンは、上流側に向
    って凸状に形成したことを特徴とする請求項1記載の蒸
    気タービン。
  4. 【請求項4】 曲面形状のシールフィンは、キャンバ高
    をcとし、ピッチをpとするとき、ピッチに対するキャ
    ンバ高さ比c/pを、 【数1】0≦c/p<0.3 の範囲内に設定したことを特徴とする請求項1記載の蒸
    気タービン。
  5. 【請求項5】 定格回転数運転時、反時計回転方向にア
    ンツイスト回転することを想定して、静止時、予め時計
    回転方向に捩りを翼有効部に加えたタービン動翼をター
    ビン段落に組み込んだ蒸気タービンにおいて、上記翼有
    効部の頂部の一方に設けた曲面形状のシールフィンの端
    部と、上記翼有効部の頂部の他方の隣りに設けた曲面形
    状のシールフィンの端部との定格回転数運転時における
    ギャップをΔcとし、上記シールフィンのピッチをpと
    するとき、ギャップ比Δc/pを、 【数2】0<Δc/p<0.05 の範囲内に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
  6. 【請求項6】 定格回転数運転時、反時計回転方向にア
    ンツイスト回転することを想定して、静止時、予め時計
    回転方向に捩りを翼有効部に加えたタービン動翼をター
    ビン段落に組み込んだ蒸気タービンにおいて、上記翼有
    効部の頂部にシールフィンを上流側に向って凸状に形成
    した曲面形状のシールフィンと、この曲面形状のシール
    フィンに接続し、上記翼有効部の後縁に向って真直ぐに
    延びる直線形状のシールフィンとを組み合せて形成した
    ことを特徴とする蒸気タービン。
  7. 【請求項7】 シールフィンは、その曲面を少なくとも
    二つ以上の曲率を用いて形成したことを特徴とする請求
    項1または6記載の蒸気タービン。
JP2000138588A 2000-05-11 2000-05-11 蒸気タービン Pending JP2001317303A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000138588A JP2001317303A (ja) 2000-05-11 2000-05-11 蒸気タービン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000138588A JP2001317303A (ja) 2000-05-11 2000-05-11 蒸気タービン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001317303A true JP2001317303A (ja) 2001-11-16

Family

ID=18646178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000138588A Pending JP2001317303A (ja) 2000-05-11 2000-05-11 蒸気タービン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001317303A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036203A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 General Electric Co <Ge> ロータブレード
JP2012047106A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 動翼及び回転機械
JP2020066994A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 株式会社東芝 動翼翼列

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036203A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 General Electric Co <Ge> ロータブレード
JP2013256961A (ja) * 2007-07-31 2013-12-26 General Electric Co <Ge> ロータブレード
JP2012047106A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 動翼及び回転機械
JP2020066994A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 株式会社東芝 動翼翼列
JP7034886B2 (ja) 2018-10-22 2022-03-14 株式会社東芝 動翼翼列

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5518597B2 (ja) タービンエンジンに関するシステム及び装置並びにタービンエンジン用シール
EP0745755B1 (en) Flow directing element for a turbine engine
KR100248129B1 (ko) 축류 유체기계용 날개
JP5946707B2 (ja) 軸流タービン動翼
US8075272B2 (en) Steam turbine rotating blade for a low pressure section of a steam turbine engine
JP2008545097A (ja) タービン機械翼
US8845295B2 (en) Turbine bucket
JP5603800B2 (ja) タービン静翼、およびそれを用いた蒸気タービン設備
JP3178327B2 (ja) 蒸気タービン
JPH04262002A (ja) 蒸気タービンの静翼構造
JP2001055902A (ja) タービン動翼
CA2731092A1 (en) Axial turbomachine with low tip clearance losses
EP2236755A2 (en) Steam turbine rotating blade with mid-span shroud for low pressure application
WO2015137393A1 (ja) シュラウド、動翼体、及び回転機械
KR100720909B1 (ko) 회전익 날개 끝 간극유동 손실 방지용 임펄스 터빈
JP2001317303A (ja) 蒸気タービン
JP4051132B2 (ja) タービン動翼
JP2007056824A (ja) 軸流タービンの静翼、動翼ならびにこれらの静翼および動翼を備えた軸流タービン
CN112610283B (zh) 一种采用端壁分区造型设计的涡轮叶栅
JPH11229805A (ja) タービン動翼及び蒸気タービン
CN111287801B (zh) 蒸汽轮机
JP2000073702A (ja) 軸流タービン
JPH10318117A (ja) 流体機械の羽根車
JP2003090279A (ja) 水力回転機械用ベーン
JPH11173104A (ja) タービン動翼