JP5518597B2 - タービンエンジンに関するシステム及び装置並びにタービンエンジン用シール - Google Patents

タービンエンジンに関するシステム及び装置並びにタービンエンジン用シール Download PDF

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Description

本願は、広義には、タービンエンジンの効率及び/又は作動を改良するための方法、システム及び/又は装置に関する。なお、本明細書において、タービンエンジンとは、別段の記載がない限り、ガスタービンエンジン、航空機エンジン、蒸気タービンエンジンなどのあらゆる種類のタービン又は回転エンジンを包含する。さらに具体的には、本願は、特に限定されないが、タービンエンジン用の改良シールに関するシステム及び装置に関する。
タービンエンジンの性能は、漏洩及び/又は冷却空気の使用をどれだけ回避又は低減できるかによって大きく影響される。漏洩は一般に漏洩隙間の両側に存在する圧力差によって生じる。漏洩隙間の両側の圧力差を低減することは可能であるが、そのために作動流体速度成分の空力設計に望ましくない制約が課せられるおそれがある。隙間自体を減少させることは望ましいが、隙間をなくすのは、回転部品と静止部品とで必然的に熱特性が異なること並びに回転部品の遠心特性のため実際的ではない。さらに部品の製造公差と、熱的及び遠心特性を支配する運転条件の変動とを考慮すると、ある厳しい運転条件では漏洩隙間が形成されるのが一般的である。
ガスタービンエンジンの場合、高温ガス経路の極端な温度からタービン部品を保護するため、冷却空気が圧縮機からタービン部品に直接送られることが多い。冷却空気は部品を直接冷却するのに使用され、場合によっては、高温ガス経路沿いに存在する隙間を通して作動流体が流入するキャビティをパージするのに用いられることもある。一般に、キャビティをパージするには、冷却空気の流出(つまりキャビティから高温ガス経路への冷却空気の流れ)を生じさせ、この流出によって、隙間を通しての作動流体の流入を実質的に防ぐ。しかし、パージ流は、漏洩と同様に、タービンエンジンの性能及び効率に悪影響を与える。従って、パージ空気の使用は最小限に抑えるべきである。
米国特許第7320574号明細書
そこで、タービンエンジン内の隙間又はキャビティを封止するための改良システム及び装置が求められている。特に、漏洩及び/又は冷却空気の使用を低減する改良シールが求められている。
本願では、タービンエンジンの作動時に回転する部品に設けられた渦突出部(vortex protrusion)を含むタービンエンジンであって、作動時に部品が回転する際に渦流パターンを惹起するように構成された外表面を渦突出部が有している、タービンエンジンについて記載する。
本願では、タービンエンジンの作動時に回転する部品に設けられた渦突出部を含むタービンエンジンであって、作動時に部品が回転する際に渦流パターンを惹起するように構成された外表面を渦突出部が有しており、タービンエンジンが、シャンクと、シャンクに装着された翼形部と、翼形部の半径方向外端で支持される先端シュラウドと、先端シュラウドから略半径方向に延在するシールレールとを含むロータブレードを備えていて、渦突出部が、先端シュラウドの半径方向外表面とシールレールの半径方向に並んだ面のいずれかに取り付けられており、渦突出部が、惹起された渦流パターンによってシールレールの上流側からシールレールの下流側への作動流体の漏洩が抑止されるように配置されている、タービンエンジンについても記載する。
本願では、タービンエンジンの作動時に回転する部品に設けられた渦突出部を含むタービンエンジンであって、渦突出部が、作動時に部品が回転する際に渦流パターンを惹起するように構成された外表面を有しており、タービンエンジンが、ロータブレードをロータホイールに取り付けるためのダブテール及び翼形部とダブテールの間のシャンクを含むロータブレートを備えているとともに、ステータブレードを備えていて、ロータブレートとステータブレードの間の軸方向隙間によってトレンチキャビティが画成されており、渦突出部がロータブレードに取り付けられていて、惹起された渦流パターンによってトレンチキャビティへの作動流体の流入が抑止されるように構成及び配置されており、渦突出部が、非軸対称の突出部を含んでいて、渦突出部の外表面の輪郭が実質的に滑らかな曲線輪郭及び略部分的に螺旋形を有する。
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、図面及び特許請求の範囲と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができるであろう
本願の実施形態を利用し得る例示的なガスタービンエンジンの概略図である。 図1のガスタービンエンジンの圧縮機の断面図である。 図1のガスタービンエンジンのタービンの断面図である。 従来の設計によるタービンロータブレードの側面図である。 図4のタービンロータブレードの上面図である。 本発明の例示的な実施形態に係る渦突出部を備える先端シュラウド付きタービンロータブレードの斜視図である。 図6の先端シュラウド付きタービンロータブレードのもう一枚の斜視図である。 本発明の別の実施形態に係る渦突出部を備える先端シュラウド付きタービンロータブレードの斜視図である。 本願の例示的な実施形態に係る渦突出部を備える先端シュラウド付きタービンロータブレードそその周囲のタービンケーシングの概略断面図である。 従来の設計による例示的なタービン内に構成された数列のロータ及びステータブレードの反応方向内側部分の概略断面図である。 本発明の例示的な実施形態に係るトレンチキャビティと渦突出部の断面図である。 本発明の別の実施形態に係るトレンチキャビティと渦突出部の断面図である。
一般に、本発明の例示的な実施形態を例示するのに、ガス又は燃焼タービンエンジンを用いることができる。燃焼タービンエンジンは、圧縮機、燃焼器及びタービンを含む。圧縮機及びタービンは概して複数の段落に並べられたブレードの列を備える。各段は、周方向に離隔して配置された静止ステータブレード列と、中心軸つまりシャフトの周囲で回転するロータブレード列とを含む。作動時に、圧縮機ロータブレードは、シャフトの周囲で回転し、ステータブレードと協働して空気の流れを圧縮する。次いで、供給される圧縮空気は燃焼器で供給燃料を燃焼させるのに用いられる。燃焼で生じた高温膨張ガスの流れ(すなわち作動流体)が、エンジンのタービンセクションを通して膨張する。タービンを通る作動流体の流れによって、ロータブレードの回転が惹起される。ロータブレードは中心シャフトに結合していて、ロータブレードが回転するとシャフトも回転する。こうして、燃料に含まれていたエネルギーが回転シャフトの機械的エネルギーに変換され、これを、例えば圧縮機のロータブレードの回転(燃焼に必要とされる圧縮空気を供給させるため)及び発電機のコイルの回転(電力の発生のため)に使用することができる。
タービンエンジンの性能は、漏洩及び/又は冷却空気の使用をどれだけ回避又は低減できるかによって大きく影響される。漏洩はタービンエンジンの出力及び効率を低下させてしまう、この用語は一般に作動流体がタービンロータブレードの翼形部を迂回して仕事を抽出できなくなることをいう。漏洩の一つの起こり方は、作動流体がロータブレードの半径方向先端を越えて流れることである。これを防止するために、タービンロータブレードには、先端シュラウドとその外表面から略半径方向外側に突出するシールレールが設けられることが多い。シールレールは、タービンロータの略回転方向にみた先端シュラウドの両端間で略周方向に延在している。
シールレールはある程度の漏洩を抑止するが、ロータブレードの半径方向外側先端を越える漏洩は重大な問題として残る。ある従来の設計によれば、シールレールは、静止タービンケーシングに形成された溝の中へと、半径方向に延在する。作動時の摩擦を防ぐため、シールレールの半径方向先端と静止タービンケーシングの間のクリアランスは維持しなければならない。このクリアランス又は隙間によって漏洩が起こる。他の従来の設計では、シールレールは、動翼先端シュラウドと対向した静止ハニカムシュラウド中へと延在する。通例、様々な理由から、シールレールの前縁(負圧側とも呼ばれる)にカッタ歯を設けて、シールレールの幅よりも幅の広い静止シュラウドのハニカム経路内の溝を切り込むようにする。このわずかに広い経路のためクリアランス又は隙間が生じ、シールレール両側の高圧領域と低圧領域の間で漏洩流が生じるおそれがある。当業者には明らかであろうが、この種の漏洩は、タービンエンジンの性能及び効率に悪影響を与える。そこで、この種の隙間又はキャビティを封止して、漏洩を低減又は最小限に抑制できる改良された方法、システム及び/又は装置が求められている。
さらに、上述の通り、高温ガス経路の極端な温度から部品を保護するため、冷却空気が圧縮機からタービン部品に直接送られることが多い。冷却空気は部品を直接冷却するのに用いられることもあるし、作動流体がキャビティに流入しないようにキャビティをパージするのに用いられることもある。例えば、作動流体の極端な温度で損なわれやすい領域の一つは、高温ガス経路の略半径方向内側の空間である。この領域は、タービンの内部ホイールスペース又はホイールスペースと呼ばれ、回転ロータブレードが取り付けられたタービンホイール又はロータを含む。ロータブレードは、高温ガス経路の極端な温度に耐えるように設計されているが、概してロータはそのようには設計されておらず、高温ガス経路の作動流体がホイールスペースに流入するのを防ぐ必要がある。
しかし、回転ブレードとその周囲の静止部材との間には軸方向隙間が必然的に存在し、これらの隙間を通して作動流体がホイールスペースに到達しかねない。さらに、エンジンの暖機の仕方及び回転部品と静止部品との熱膨張差のため、エンジンの運転状態に応じてこれらの隙間は広がったり、縮んだりする。こうしたサイズの変動のため、これらの隙間を適切に封止するのは困難であり、そのため、高温ガスの流入を避けるには一般にタービンホイールスペースをパージしなければならない。
パージには、ホイールスペース内部の圧力を作動流体の圧力よりも高いレベルに保ち、パージ空気が軸方向隙間を通して高温ガス経路へと流れるようにする必要がある。通例、これは、圧縮機からの抽気をホイールスペースに直接送ることによって達成される。これによって、パージ空気の流出流れ(つまりホイールスペースから高温ガス経路へのパージ空気の流れ)が生じ、この隙間からの流出によって作動流体の流入が防止される。こうして、ホイールスペース内部の部品を作動流体の極端な温度から保護することができる。
しかし、ホイールスペースのパージには、かなりの犠牲が伴う。当業者には明らかであろうが、パージ空気は燃焼を迂回するので、その使用はタービンエンジンの性能及び効率に悪影響を与える。換言すれば、パージ空気のレベルが増すと、エンジンの出力及び効率が下がる。そのため、パージ空気の使用はできるだけ最小限に止めるべきである。そこで、そこで、作動流体が流入しないように隙間又はキャビティを封止して、パージ空気の使用を最小限に抑制できる改良された方法、システム及び/又は装置も求められている。
以下で詳しく説明する通り、本願では、上述のニーズ(すなわち、タービンエンジンにおける漏洩及び冷却空気の使用量を低減し、さらには、冷却空気の冷却特性の向上その他の有益な効果をもたらす改良シールに対するニーズ)に、渦層(vortex sheet)を生ずる空力翼の使用によって対処することを提案する。すなわち、タービンエンジンの回転部品からのトルクを、漏洩隙間又はパージ隙間又はそれらの近傍で流体の運動エネルギーに変換させて、シール特性を向上させる。さらに具体的には、特定の用途に固有の要件に応じて、漏洩又は冷却空気の使用を低減又は回避するため、付勢流体を使用してもよい。これは、以下でさらに詳しく説明する通り、本発明に係る渦突出部の使用よって達成できる。
以下、本発明の2通りの例示的用途を説明する。第1の用途では、タービンブレードの半径方向外端と静止シュラウドの間の隙間の封止性を高めて、他の有益な効果と併せて、漏洩を低減できるようにするため、例示的な実施形態に係る渦突出部を用いる。第2の例示的な用途では、高温ガス経路内の隙間の封止性を高めて、他の有益な効果と併せて、パージキャビティでの冷却空気の使用を低減できるようにするため、代替的な例示的な実施形態に係る渦突出部を使用する。
技術的背景として、ここで図を参照すると、図1〜図3に、本願の実施形態を利用し得る例示的なガスタービンエンジンを示す。本発明がこの種の使用に限定されないことは当業者には明らかであろう。上述の通り、本発明は、発電及び航空機に使用されるエンジンのようなガスタービンエンジン、蒸気タービンエンジンその他の回転エンジンに使用できる。図1は、ガスタービンエンジン50の概略図である。一般に、ガスタービンエンジンは、圧縮空気流の中での燃料の燃焼によって生じる加圧高温ガス流からエネルギーを抽出することによって作動する。図1に示すように、ガスタービンエンジン50は、共通のシャフト又はロータで下流タービンセクション又はタービン54と機械的に結合した軸流圧縮機52、及び圧縮機52とタービン54の間に位置する燃焼器56を備えている。
図2は、図1のガスタービンエンジンに使用し得る例示的な多段式軸流圧縮機52を示す図である。図に示すように、圧縮機52は複数の段落を含んでいてもよい。各段は、圧縮機ロータブレード60の列とその後の圧縮機ステータブレード62の列とを含む。例えば、第1段は、中心シャフトの周囲の圧縮機ロータブレード60の列と、次いで作動時にも静止したままの圧縮機ステータブレード62の列とを含む。圧縮機ステータブレード62は一般に互いに周方向に離隔して、回転軸の周囲に固定されている。圧縮機ロータブレード60は周方向に離隔してシャフトに取り付けられており、作動時にシャフトが回転すると、圧縮機ロータブレード60もその周囲で回転する。当業者には明らかであろうが、圧縮機ロータブレード60は、シャフトの回りを回転する際に、圧縮機52を流れる空気又は流体に運動エネルギーを付与するように構成されている。圧縮機52は、図2に示す段よりも多くの段を有していてもよい。追加の段は、周方向に離隔した複数の圧縮機ロータブレード60と、その後の周方向に離隔した複数の圧縮機ステータブレード62とを含む。
図3は、図1のガスタービンエンジンに使用し得る例示的なタービンセクション又はタービン54の部分図である。タービン54も複数の段落を含んでいてもよい。例示的な3つの段を示したが、タービン54に存在する段落の数はこれより多くても少なくてもよい。第1段は、作動時にシャフトの周囲で回転する複数のタービンバケット又はタービンロータブレード66と、作動時にも静止したままの複数のノズル又はタービンステータブレード68とを含む。タービンステータブレード68は一般に周方向に互いに離隔して、回転軸の周囲に固定されている。タービンロータブレード66は、シャフト(図示せず)の回りで回転させるためタービンホイール(図示せず)に装着される。タービン54の第2段も図示してある。第2段も同様に、周方向に離隔した複数のタービンステータブレード68と、その後の周方向に離隔した複数のタービンロータブレード66(これらも回転させるためタービンホイールに装着される)とを備えている。第3段も図示してあり、同様に、複数のタービンステータブレード68とタービンロータブレード66とを備える。タービンステータブレード68とタービンロータブレード66は、タービン54の高温ガス経路にある。高温ガス経路を通る高温ガスの流れの方向を矢印で示す。当業者には明らかであろうが、タービン54は、図3に示す段落以外の他の段落を有していてもよい。追加の段は各々タービンステータブレード68の列と、その後のタービンロータブレード66の列を含む。
使用に際して、軸流圧縮機52内部で圧縮機ロータブレード60が回転すると、空気の流れが圧縮される。燃焼器56において、圧縮空気を燃料と混合して点火すると、エネルギーが放出される。燃焼器56で生じた高温ガスの流れは、作動流体と呼ばれ、タービンロータブレード66へと導かれ、作動流体の流れによってタービンロータブレード66がシャフトの回りを回転する。こうして、作動流体の流れのエネルギーは、回転ブレード及び回転シャフト(ロータブレードとシャフトとは連結されている)の機械的エネルギーへと変換される。シャフトの機械的エネルギーは、圧縮機ロータブレード60の回転の駆動(必要な圧縮空気の供給のため)及び発電機の駆動(電力の発生のため)などに使用することができる。
ここで、本願発明を明確に表現するため、機械部品又はタービンエンジンの部材について言及及び説明するための技術用語を選択することが必要とされる場合がある。一般的な技術用語を、それらの一般に認められた意味で用いるようにできるだけ心がけた。ただし、そのような用語はいずれも広義の意味で用いられ、本明細書で意図されている意味及び特許請求の範囲に記載された技術的範囲が不当に限定されてしまうように狭義に解釈すべきではない。ある部品が幾つかの異なる名称で呼ばれることがあるのは当業者には明らかであろう。また、単一部品として記載したものが、幾つかの部品を含んでいて、別の文脈で幾つかの部品からなると記載されることもあり、或いは複数の部品からなると記載したものが、単一部品として作られたり、場合によっては、単一部品と記載されることもある。そこで、本明細書に記載された発明の技術的範囲を理解するに当たっては、用語及び記載だけでなく、本明細書に記載された部品の構造、構成、機能及び/又は用途にも注意を払うべきである。
さらに、本明細書では幾つかの記述用語を用いることがある。これらの用語の意味として、以下の定義を挙げる。「ロータブレード」という用語は、特記しない限り、圧縮機52又はタービン54のいずれかの回転ブレードを意味し、圧縮機ロータブレード60及びタービンロータブレード66を共に包含する。「ステータブレード」という用語は、特記しない限り、圧縮機52又はタービン54のいずれかの静止ブレードを意味し、圧縮機ステータブレード62及びタービンステータブレード68を共に包含する。「ブレード」という用語は、本明細書では、いずれかの種類のブレードをいうために用いられる。すなわち、特記しない限り、「ブレード」という用語には、圧縮機ロータブレード60、圧縮機ステータブレード62、タービンロータブレード66及びタービンステータブレード68を始めとするあらゆる種類のタービンエンジンブレードが包含される。さらに、本明細書において、「下流」及び「上流」は、タービンを通る作動流体の流れに関する方向を示す用語である。例えば、「下流」という用語は流れの方向を意味し、「上流」という用語は、タービンを通る流れと逆方向を意味する。これらの用語に関連して、「後方」及び/又は「後縁」という用語は、下流方向、下流端及び/又は標記の部品の下流端の方向をいう。また「前方」及び/又は「前縁」という用語は、上流方向、上流端及び/又は標記の部品の上流端の方向をいう。「半径方向」という用語は、軸に垂直な運動又は位置をいう。軸に対して半径方向の異なる位置にある複数の部分について記載しなければならないことも多い。こうした場合、第1の部品が第2の部品よりも軸の近くにあれば、本明細書では、第1の部品は第2の部品の「内側(inboard)」又は「半径方向内側」にあるという。一方、第1の部品が第2の部品よりも軸から離れていれば、本明細書では、第1の部品は第2の部品の「外側(outboard)」又は「半径方向外側」にあるという。「軸方向」とは軸に平行な運動又は位置をいう。「周方向」とは軸の周囲の運動又は位置をいう。
次に図4〜図9を参照して、本発明の一実施形態に係る渦突出部の第1の例示的な用途について説明する。図4及び図5は、典型的な先端シュラウド付きタービンロータブレード100を示す。タービンロータブレード100は翼形部102を含んでいるが、翼形部102は、上述の通り、作動流体の流れを遮る能動部品である。図に示すように、先端シュラウド104は、翼形部102の先端に配置することができる。先端シュラウド104は、実質的に、その中央部が翼形部102によって支持された平板である。先端シュラウド104の上面に沿ってシールレール106を配置してもよい。シールレール106は、上述の通り、先端シュラウド104と周囲の部品(用途によっては、上述の通り、静止ハニカム又はアブレイダブルシュラウドを含んでいることがある)の内面との隙間を通過する作動流体の流れを抑止するために設けられる。しかし、既に述べた通り、幾つかの実用的問題のため、シールレール106は漏洩に対する有効なシールとはならない。
図6〜図8は、本発明の例示的な実施形態に係る渦突出部110を備える先端シュラウド付きタービンロータブレードを示す。図に示すように、渦突出部110は、シールレール106の略半径方向に並んだ面(本明細書では、シールレールの側面と呼ぶ。)に取り付けてもよい。図に示すように、渦突出部110は、シールレール106の両側つまり上流側及び下流側に取り付けてもよいが、他の実施形態では、渦突出部110は、シールレール106の片側だけに用いてもよい。一般に、図に示すように、渦突出部110は、作動時にシールレール106の各々の側で渦流パターンを惹起するように構成された非軸対称の突出部である。以下でさらに詳しく説明する通り、渦流を用いれば、シールレール106を越える漏洩流を妨害、防止又は抑止して、タービンエンジンの効率を改善することができる。
渦突出部110は数多くの形態及び形状をとることができ、本願に示す例は限定的なものではない。一般に、渦突出部110は、周方向及び半径方向にも延在する軸方向突出部からなる。実施形態によっては、図6及び図7に示すように、渦突出部110は、ある軸に沿って捩れ又は湾曲した薄肉フィンからなるものでもよい。以下でさらに詳しく説明する通り、これによって、略部分的螺旋形を有する外表面が形成される。さらに、渦突出部110は、運動時又は空気の流れに付されたときに、この外表面が周囲の作動流体と相互作用してそこに渦流パターンを惹起するように配置すればよい。なお、別の実施形態(図示せず)では、渦突出部110の外表面は、滑らかな曲線輪郭ではなく、図6及び図7に示す湾曲した実施例と同様の渦流パターンを生じる直線セグメントで構成してもよい。
図6及び図7は、渦突出部110を例示的な先端シュラウド付きタービンブレードに配置したものを別方向からみた図である。これらの渦突出部110は上流渦突出部112及び下流渦突出部114と呼ぶことができる。図に示すように、これらの渦突出部112,114は各々、略矩形であって、ある軸に沿って捩れている。捩れの軸は、図に示すように、周方向に整列した軸であってもよい。捩れ度は用途に応じて変更し得る。本願では、捩れ度は、渦突出部110の捩れの軸に略垂直な渦突出部の2辺間のオフセット角によって表すことができる。二辺の一方又は両方が湾曲している場合には、その辺の2つの角を結ぶ基準線を用いて角度を求めることができる。図6及び図7に示すように、この基準線を、対向する辺を表す基準線と比較して角度θを求めればよく、本願では、この角度を渦突出部110に関する捩れ度として定義する。実施形態によっては、渦突出部110は、形成される角度θが約10〜80度の範囲内となる捩れ度を有する。さらに好ましくは、他の実施形態では、渦突出部110は、形成される角度θが約30〜60度の範囲内となる捩れ度を有する。さらに好ましくは、その他の実施形態では、渦突出部110は、形成される角度θが約45度となるような捩れ度を有している。
上流渦突出部112と下流渦突出部114は、図に示すように、形状及び形態は類似しているが、各々所望の結果をもたらすように異なる配向及び態様で取り付けてもよい。各々略矩形の形状であり、4辺(又は縁)を有する。4辺は、ロータブレードにおけるそれらの配向及び配置並びに作動時のロータブレードの回転方向が定まれば、それらによって表すことができる。(なお、図6及び図7では、ロータブレードの回転方向は矢印115で示す。)。上流渦突出部112は、回転方向に面した縁又は前方縁116と、内側縁117と、後方縁118と、外側縁119とを含む。上流渦突出部112は、図に示すように、その2つの縁に沿ってシールレール106に取り付けることができる。その2つの縁は、図に示すように、前方縁116と内側縁117とすることができる。渦突出部110の捩れ形状は、図に示すように、2つの取付け縁がなす角と対角線上の反対の角(つまり外側縁119と後方縁118とがなす角)をシールレール106の側面から離れるように構成することによって形成し得る。さらに具体的には、前方縁116は略直線状であってシールレール106の側面と平行であるが、外側縁119と後方縁118との間に形成される角を、図に示すように、シールレール106の側面から遠ざかるように曲げることによって、後方縁118が湾曲していてもよい。この種の構成は、半径方向に並んだシールレール106に平行な前方縁116と、(先端シュラウド104の後縁の後方から見たときに)前方縁116に対して略反時計方向に捩られた後方縁118を与える。
下流渦突出部114は、図に示すように、回転方向に面した縁又は前方縁120と、内側縁121と、後方縁122と、外側縁123とを含むと記載できる。下流渦突出部114は、図に示すように、1つの縁に沿ってシールレール106に取り付けてもよい。この縁は、図に示すように、内側縁121とすることができる。渦突出部110の捩れ形状は、図に示すように、後方縁122と外側縁123との間に形成される角が、先端シュラウド104の半径方向外表面の外側に位置するように構成することによって形成し得る。さらに具体的には、前方縁120は略直線状であってシールレール106の側面に垂直であるが、外側縁123と後方縁122の間に形成される角を、図に示すように、半径方向外側にずらすことによって、後方縁122が湾曲していてもよい。この種の構成は、先端シュラウド104の外表面に平行な前方縁120と、(先端シュラウド104の後縁の後方から見たときに)前方縁120に対して略反時計方向に捩られた後方縁122を与える。
別の実施形態(図示せず)では、下流渦突出部114は、先端シュラウドの半径方向外表面とつながっていてもよい。この場合、下流渦突出部114は同じくシールレール106の側面に連結してもよいし、或いは先端シュラウド104によって完全に支持されるようにしてもよい。他の実施形態(図示せず)では、下流渦突出部114は、シールレール106とは分離して、先端シュラウドの半径方向外表面によって完全に支持されるようにしてもよい。
別の実施形態では、渦突出部110は、比較的薄肉のフィンではなく、厚肉又は中実の本体をもつ突出部としてもよい。このタイプの上流渦突出部112及び下流渦突出部114を図8に示す。図に示すように、これらの渦突出部110の各々は、図6及び図7の実施形態で示したものと同様の曲線輪郭をもつ外表面を有する。その結果、図8の渦突出部112,114は、図6及び図7に示す薄肉フィンタイプと同様に作用する。厚肉本体は、取付けに利用できる面積が大きく、渦突出部110と先端シュラウドなどの表面との結合を強めることができるという点で、幾つかの用途では有益である。或いは、厚肉本体は、突出部を、それと連結すべき部品との一体部品として簡便に製造することができるという利点ももたらす。なお、比較的薄肉のフィンを含むものとして本明細書で説明した他のすべての実施形態は、図8に示す厚肉本体に設けてもよいことは明らかであろう。
図9は、使用中の上流渦突出部112及び下流渦突出部114を示す概略図である。従来の設計でよくみられるように、シールレール106は、先端シュラウド104から半径方向外側に延在して、タービンケーシング126に形成された凹部又は溝125に部分的に延びている。(なお、上述のように、場合によっては、シールレール106は、アブレイダブルハニカム材料に溝を切るのに使用してもよい。この構成で形成されるシールも、前述の通り、漏洩を起こすおそれがある。当業者には明らかであろうが、本発明は、この種の構成にも使用できる。)。使用に際して、漏洩は一般にシールレール106と溝125の間に存在する隙間を通して流れる。当業者には明らかであろうが、ロータブレードの回転並びに上流渦突出部112及び下流渦突出部114の構成及び配置によって、それぞれ矢印127及び矢印128で示す渦流パターンが生じる。さらに具体的には、上流渦突出部112によって惹起される流れは、矢印127で示すように、一般に外側に弧を描くように流れる渦巻き流を生じて、溝125に向かって隙間を通過しようとする作動流体の流れに対する抵抗を生じる。すなわち、惹起された渦流パターン127は、隙間へと向う作動流体に少なくとも部分的に対向するように渦を巻く。
下流渦突出部114によって惹起される流れ(矢印128で示す)は、隙間の背後つまり下流側から隙間を通過する流れに対向する点を除いて、同様に作用する。さらに具体的には、下流渦突出部114によって惹起される流れは、矢印128で示すように、一般に外側に弧を描くように流れる渦巻き流を生じて、隙間を通過使用とする作動流体に対する抵抗を生じる。すなわち、惹起された渦流パターン128は、現に隙間を通過して流れる作動流体に少なくとも部分的に対向するように渦を巻く。
再び図を参照すると、本願の一実施形態に係る渦突出部の第2の例示的な用途が示してある。図10は、従来の設計による例示的なタービンにおいて構成し得る数列のブレードの半径方向内側部分の概略断面図である。当業者には明らかであろうが、この図は、2列のロータブレード66と2列のステータブレード68の半径方向内側の構造を示す。各ロータブレード66は、一般に、高温ガス経路にあってタービンの作動流体(その流れの方向を矢印131で示す)と相互作用する翼形部102と、ロータブレード66をロータホイール134に取り付けるダブテール132と、翼形部102とダブテール132の間のシャンク136と呼ばれる部分とを含む。本明細書において、シャンク136とは、取付け手段(図示した例ではダブテール132)と翼形部102との間にあるロータブレード66の部分をいう。各ステータブレード68は、一般に、高温ガス経路にあって作動流体と相互作用するステータ翼形部又は翼形部140と、翼形部140の半径方向内側の内側側壁142と、内側側壁142の半径方向内側のダイアフラム144とを含む。典型的には、内側側壁142は翼形部140と一体であり、高温ガス経路の内側境界をなす。ダイアフラム144は典型的には内側側壁142に取り付けられ(内側側壁142と一体に形成することもできるが)、半径方向内側に延在して回転機構とのシール146を形成する。
明らかであろうが、高温ガス経路の半径方向内側縁に沿って軸方向隙間が存在する。一般に、これらの隙間(本明細書では「トレンチキャビティ150」という。)は、回転部材(ロータブレード66)と静止部材(すなわちステータブレード68)との間で維持しなければならないスペースのために存在する。エンジンの暖機の仕方、様々な負荷条件での運転、部品間の熱膨張係数の差のため、トレンチキャビティ150の幅(つまり、隙間の軸方向距離)は概して変動する。すなわち、トレンチキャビティ150は、エンジンの運転状態に応じて伸び縮みする。回転部材が静止部材と擦れ合うのは極めて望ましくないので、エンジンは、あらゆる作動状態でトレンチキャビティ150で少なくとも若干のスペースが維持されるように、設計しなければならない。そのため、ある作動状態では比較的狭い開口を有し、他の作動状態では比較的広い開口を有するトレンチキャビティ150となる。無論、トレンチキャビティ150の開口が比較的広いと、タービンホイールスペースに流入する作動流体の量が増すので、望ましくない。
自明であろうが、トレンチキャビティ150は、一般に、高温ガス経路の半径方向内側境界に沿って回転部材が静止部材と隣接する各々の箇所に存在する。すなわち、図に示すように、トレンチキャビティ150は、ロータブレード66の後縁とステータブレード68の前縁の間、並びにステータブレード68の後縁とロータブレード66の前縁の間に形成される。通例、ロータブレード66に関して、シャンク136は、トレンチキャビティ150の一方の縁を画成し、ステータブレード68に関して、内側側壁142がトレンチキャビティ150の他方の縁を画成する。エンジェルウィング突起(単にエンジェルウィングともいう。)152がロータブレード66のシャンク136に設けられることが多い。各エンジェルウィング152は、ステータブレード68に形成されたステータ突起154と適合させてもよい。ステータ突起154は、内側側壁142又は(図に示すように)ダイアフラム144のいずれかに形成することができる。典型的には、エンジェルウィング152は図に示すようにステータ突起154の内側に形成される。2組以上のエンジェルウィング152/ステータ突起154対が存在してもよい。一般に、第1のエンジェルウィング152の内側で、トレンチキャビティ150はホイールスペースキャビティ156へと移行するといわれる。
上述の通り、高温ガス経路の作動流体がトレンチキャビティ150及びホイールスペースキャビティ156に入ると、極端な温度のためこの領域の部品を損傷しかねないので、その流入を防ぐのが望ましい。エンジェルウィング152及びステータ突起154は、流入を制限するために形成される。しかし、トレンチキャビティ150開口幅が変動すること及びエンジェルウィング152/ステータ突起154の効果が比較的乏しいことから、圧縮機から抽気した比較的高レベルの圧縮空気でキャビティをパージしないと、作動流体がホイールスペースキャビティ156に規則的に流入してしまう。上述の通り、パージ空気はエンジンの性能及び効率に悪影響を与えるので、その使用量はできるだけ低減すべきである。
図11及び図12は、本願の実施形態に係るタービンロータブレード66に取り付けることのできる渦突出部160を示す。図11及び12の渦突出部160は、トレンチキャビティ150への流入を抑止してパージ空気の使用を低減するのに使用できる。一般に、トレンチキャビティ渦突出部160は、(図11及び図12に示すように)薄肉のフィン又は(図8に示す実施形態と同様の)肉厚の中実な本体としての構成を始めとして、上述の例示的渦突出部112,114について述べたいずれの特性を有していてもよい。実施形態によっては、図に示すように、図11及図び12のトレンチキャビティ渦突出部160は、形態、形状及び設置方向の点で下流渦突出部114について述べたものと同様であってもよい。
トレンチキャビティ150で使用する場合、渦突出部160は、ロータブレード66のシャンク136に取り付けてもよい。ある好ましい実施形態では、トレンチキャビティ渦突出部160は、図11に示すように、トレンチキャビティ150の開口の内側ではあるが、開口の近傍に取り付けてもよい。別の実施形態では、トレンチキャビティの渦突出部110は、エンジェルウィング152の内側に取り付けてもよい。好ましい実施形態では、図12に示すように、渦突出部160はエンジェルウィング152の遠位端に取り付けてもよい。
トレンチキャビティ渦突出部160は、図6、図7及び図8の下流渦突出部114に関して図示又は説明したように、1辺に沿って、(図11に示すように)シャンク136の外側部分(つまりエンジェルウィング152の外側)又は(図12に示すように)エンジェルウィング152に取り付けてもよい。この1辺は内側縁とも呼ばれる。トレンチキャビティ渦突出部160の捩れ形状は、図に示すように、後方/外側の角を略外側方向に湾曲させることによって形成することができる。さらに具体的には、トレンチキャビティ渦突出部160の前方縁は略直線状であってシャンク136の側面に垂直であるが、後方縁を湾曲させて、下流渦突出部114に関して述べたように、後方/外側の角が略半径方向外側方向に曲がるようにしもよい。この種の構成は、直線状である前方縁と、(シャンク136の後方から見たときに)前方縁に対して略反時計方向に捩られた後方縁とを与える。
従来のタービンエンジンでは、作動流体はトレンチキャビティ150からホイールスペースキャビティ156に流入するおそれがある。上述の通り、この流入は、トレンチキャビティ渦突出部160の使用によって低減することができる。当業者には明らかであろうが、ロータブレードの回転及びトレンチキャビティ渦突出部160の構成及び配置によって、矢印170で示す渦流パターンが生じる。さらに具体的には、トレンチキャビティ渦突出部160によって惹起される流れ(矢印170で示す)は、一般に外側に弧を描くように流れる渦巻き流を生じて、トレンチキャビティ150の開口に向って流れようとする作動流体に対する抵抗を生じる。すなわち、惹起された渦流パターン170は、トレンチキャビティ150の開口へと向う作動流体に少なくとも部分的に対向する、或いは既にトレンチキャビティ150内にある作動流体がそれ以上侵入するの少なくとも部分的に対向するように、渦を巻く。
図12の渦突出部160に関しては、この位置でのトレンチキャビティ150の狭さ及びエンジェルウィング152とステータ突起154との間に形成される軸方向通路の狭さの点から、この位置の渦突出部160は流入の防止に特に有効となろう。矢印171で示すように、この位置で、渦突出部160は、作動流体の流入に対向するとともに、ホイールスペースキャビティからトレンチキャビティ150及び/又はトレンチキャビティ150から高温ガス経路へのパージ空気の流出を促進し補助する渦又は渦流パターンを生じる。こうして、パージ空気の使用を低減してエンジン性能を向上させることができる。
当業者には明らかであろうが、幾つかの実施形態に関して述べた様々な特徴及び構成を選択的に適用することによって、本発明の他の実施形態を構成することができる。当業者の能力を考慮に入れるとともに簡略化のため、本明細書では、詳細を繰返して説明することは避けたが、幾つかの請求項に包含される組合せ及び実施形態はすべて本願の一部をなす。さらに、本発明の例示的な実施形態に関する以上の説明から、様々な改良、変更及び修正が当業者には自明であろう。かかる改良、変更及び修正も、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲に属する。さらに、以上の説明は、本願の実施形態に関するものにすぎず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲及びその均等の範囲内で、数多くの変更及び修正をなすことができる。

Claims (8)

  1. タービンエンジン(50)の作動時に回転する部品に設けられた渦突出部(110)を備えるタービンエンジン(50)であって、
    作動時に上記部品が回転するときに渦流パターンを惹起するように構成された外表面を上記渦突出部(110)が有しており、
    当該タービンエンジン(50)が、シャンク(136)と、シャンク(136)に装着された翼形部(102)と、翼形部(102)の半径方向外端で支持される先端シュラウド(104)と、先端シュラウド(104)から半径方向に延在するシールレール(106)とを含むロータブレード(66)を備えていて、
    渦突出部(110)が、先端シュラウド(104)の半径方向外表面とシールレール(106)の半径方向に並んだ面のいずれかに取り付けられており、
    渦突出部が、惹起された渦流パターンによってシールレール(106)の上流側からシールレール(106)の下流側への作動流体の漏洩が抑止されるように配置されており、 当該タービンエンジン(50)が、上流渦突出部(112)と下流渦突出部(114)の少なくともいずれかを備えていて、
    上流渦突出部(112)が、シールレール(106)の上流に取り付けられ、前方縁(116)と内側縁(117)と後方縁(118)と外側縁(119)とを含む渦突出部(110)からなっていて、上流渦突出部(112)が、前方縁(116)と内側縁(117)の少なくとも一方に沿って取り付けられており、後方縁(118)が前方縁(116)に対して捩られており、
    下流渦突出部(114)が、シールレール(106)の下流に取り付けられ、前方縁(120)と内側縁(121)と後方縁(122)と外側縁(123)とを含む渦突出部(110)からなっていて、下流渦突出部(114)が、内側縁(121)に沿って取り付けられており、後方縁(122)が前方縁(120)に対して捩られている、
    タービンエンジン(50)。
  2. 前記渦突出部(110)が肉フィン及び厚肉中実本体のいずれかからな、請求項1記載のタービンエンジン(50)。
  3. 前記渦突出部(110)が非軸対称の突出部を含み、渦突出部(110)の外表面の輪郭が滑らかな曲線輪郭及び部分的な螺旋形を有する、請求項1又は請求項2記載のタービンエンジン(50)。
  4. 前記渦突出部(110)が、ある軸に沿って捩れた薄肉フィンを含んでいて、渦突出部(110)が、捩れの軸が方向に整列するように配置されている、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のタービンエンジン(50)。
  5. 捩れ度が0〜0度の範囲内である、請求項記載のタービンエンジン(50)。
  6. 捩れ度が30〜60度の範囲内である、請求項記載のタービンエンジン(50)。
  7. 前記上流渦突出部(112)が、惹起された渦流パターンによって、シールレール(106)と静止部品との間の隙間に向う作動流体の流れに対する抵抗を生じるように構成及び配置されており、
    前記下流渦突出部(114)が、惹起された渦流パターンによって、シールレール(106)と静止部品の間の隙間からの作動流体の流れに対する抵抗を生じるように構成及び配置されている、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のタービンエンジン(50)。
  8. 前記渦突出部(110)が、惹起された渦流パターンによって隙間からの作動流体の漏洩が抑止されるように配置されている、請求項1記載のタービンエンジン(50)。
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