JP2001316810A - スパッタリングターゲットとそれを用いたスパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリングターゲットとそれを用いたスパッタリング装置

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JP2001316810A
JP2001316810A JP2000136249A JP2000136249A JP2001316810A JP 2001316810 A JP2001316810 A JP 2001316810A JP 2000136249 A JP2000136249 A JP 2000136249A JP 2000136249 A JP2000136249 A JP 2000136249A JP 2001316810 A JP2001316810 A JP 2001316810A
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Yasuo Kosaka
泰郎 高阪
Yukinobu Suzuki
幸伸 鈴木
Naomi Fujioka
直美 藤岡
Takashi Watanabe
高志 渡辺
Takashi Ishigami
隆 石上
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタリングターゲットにおいて、スパッ
タ時にターゲット本体とターゲット押え治具との間の空
間で生じる異常放電を抑制し、これによりダストの発生
を低減する。 【解決手段】 ターゲット本体11とターゲット押え治
具13とバッキングプレート12とにより囲まれる空間
領域を低減したスパッタリングターゲットである。具体
的には、ターゲット本体11をバッキングプレート12
で支持すると共に、ターゲット押え治具13でターゲッ
ト本体11をバッキングプレート12に固定するスパッ
タリングターゲットであって、ターゲット本体11の外
周部にリング部材14を嵌め込み、このリング部材14
を上記した空間領域に配置する。あるいは、ターゲット
本体11の外周部との間の空間領域を実質的に占有する
ような形状を有するターゲット押え治具を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリングタ
ーゲットとそれを用いたスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体部品や液晶部品などにおいては、
配線や電極などとして利用される各種薄膜の形成にスパ
ッタリング法が適用されている。具体的には、半導体基
板やガラス基板などの被成膜基板上に、スパッタリング
法を適用してAl、Cu、Ti、Mo、W、Mo−W合
金などの導電性金属の薄膜、MoSi2、WSi2、Ti
Si2などの導電性金属化合物の薄膜、あるいはTi
N、TaNなどの金属化合物の薄膜を形成し、配線、電
極、バリア層などとして利用している。
【0003】スパッタリング法は、荷電粒子によりスパ
ッタリングターゲット表面を衝撃して、ターゲットから
スパッタ粒子を叩き出し、ターゲットと対向させて配置
した基板上にスパッタ粒子を堆積させて薄膜を形成する
成膜法である。このような成膜方法を適用する際に用い
られるスパッタリングターゲットとしては、成膜材料か
らなるターゲット本体を、バッキングプレートと呼ばれ
る基板で保持した構造が一般的である。
【0004】上記したバッキングプレートは、ターゲッ
ト本体を冷却すると共に、スパッタリング装置に固定す
るためのものであり、熱伝導率が高い無酸素銅やAl合
金により構成されており、さらにその内部には冷却ジャ
ケットなどが設けられている。ターゲット本体はバッキ
ングプレート上に接触させて治具により固定したり、あ
るいはろう接や拡散接合により接合している。
【0005】図6は従来の一般的なスパッタリングター
ゲットの概略構成を示す断面図であり、図7はその外周
部分を拡大して示す断面図である。これらの図におい
て、1は成膜材料からなるターゲット本体であり、この
ターゲット本体1はバッキングプレート2上に載置ない
しは接合配置されている。
【0006】さらに、ターゲット本体1の外周部はリン
グ状のターゲット押え治具3により保持されている。タ
ーゲット本体1をバッキングプレート2に接合しない場
合には、ターゲット本体1はターゲット押え治具3によ
ってバッキングプレート2に固定されている。ここで、
従来のターゲット押え治具3は、配置する際の容易さや
ターゲット本体1の大きさへの対応などを図るために、
ターゲット本体1の外径に対して十分に余裕を持たせた
内径を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のスパッタリングターゲットでは、ターゲ
ット本体1とターゲット押え治具3との間で異常放電が
生じやすく、この異常放電がダストの発生原因となって
いる。ダストは半導体素子などの製造歩留りの低下原因
となることから、ダストの発生原因となる異常放電の発
生を抑制することが求められている。
【0008】特に、最近の半導体素子においては、64
M、256M、1Gというような集積度を達成するために、配
線幅を0.3μm、さらには0.18μmというように、極めて
狭小化することが求められている。このように狭小化さ
れた高密度配線においては、例えば直径0.2μm程度の極
微小粒子が混入しても配線不良を引き起こすことから、
高集積化された半導体素子などの製造歩留りを高める上
で、ダストの発生量を大幅に低減する必要がある。そこ
で、ダスト発生の一因となっている異常放電を抑制する
ことが強く求められている。
【0009】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、スパッタ時に生じるターゲット本体と
ターゲット押え治具との間での異常放電を抑制し、これ
に基づいてダストの発生を低減することを可能にしたス
パッタリングターゲット、およびそれを用いたスパッタ
リング装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
異常放電の発生原因について鋭意検討した結果、図6お
よび図7に示したターゲット本体1とターゲット押え治
具3とバッキングプレート2とにより囲まれる空間部S
に、ガス成分が残存もしくは外部より導入され、このガ
ス成分とターゲット本体1の側面を含む部品との間で異
常放電が生じることを見出した。すなわち、上記した空
間部Sにターゲット本体1の上方で生じさせたプラズマ
が回り込んで異常放電を引き起こし、この異常放電がダ
ストの発生原因となっている。
【0011】本発明のスパッタリングターゲットは、上
記した異常放電の発生原因となっている、ターゲット本
体とターゲット押え治具とバッキングプレートとにより
囲まれる空間領域を低減することによって、異常放電に
起因するダスト発生を抑制することを可能にしたもので
ある。
【0012】すなわち、本発明における第1のスパッタ
リングターゲットは、請求項1に記載したように、ター
ゲット本体と、前記ターゲット本体を支持するバッキン
グプレートと、前記ターゲット本体の外周部外側に配置
され、前記ターゲット本体をその外周上部を保持して前
記バッキングプレートに固定するターゲット押え治具
と、前記ターゲット本体の外周部に嵌め込まれ、前記タ
ーゲット本体と前記ターゲット押え治具との間の空間領
域に配置されるリング部材とを具備することを特徴とし
ている。
【0013】また、本発明における第2のスパッタリン
グターゲットは、請求項4に記載したように、ターゲッ
ト本体と、前記ターゲット本体を支持するバッキングプ
レートと、前記ターゲット本体の外周部外側に配置さ
れ、前記ターゲット本体をその外周上部を保持して前記
バッキングプレートに固定するターゲット押え治具とを
具備するスパッタリングターゲットであって、前記ター
ゲット押え治具は前記ターゲット本体の外周部との間の
空間領域を実質的に占有するような形状を有することを
特徴としている。
【0014】本発明のスパッタリング装置は、請求項7
に記載したように、真空容器と、前記真空容器内に配置
される被成膜試料保持部と、前記真空容器内に前記被成
膜試料保持部と対向して配置されるターゲット部とを具
備するスパッタリング装置において、前記ターゲット部
は上記した本発明のスパッタリングターゲットを有する
ことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0016】図1は本発明の第1のスパッタリングター
ゲットの一実施形態の概略構成を示す断面図、図2はそ
の要部を拡大して示す断面図、図3はその組立状態を一
部断面で示す斜視図でする。これらの図において、11
は各種の金属材料や化合物材料などの成膜材料からな
る、例えば円板状のターゲット本体である。このターゲ
ット本体11は、バッキングプレート12により支持さ
れている。
【0017】バッキングプレート12は、ターゲット本
体11の支持部材であると共に、イオン衝撃(スパッタ
熱)によるターゲット本体11の温度上昇を抑制する冷
却部材としての機能を有するものである。このため、バ
ッキングプレート12の構成材料には、例えば熱伝導率
が高い無酸素銅やAl合金が用いられ、さらにバッキン
グプレート12には図示を省略した冷却管が内蔵されて
いる。
【0018】ターゲット本体11の外周部近傍の上面側
には、段差部11aが設けられている。そして、この段
差部11aをターゲット本体11の外周部外側に設置さ
れるターゲット押え治具13で保持することによって、
ターゲット本体11はバッキングプレート12上に固定
されている。ターゲット本体11とバッキングプレート
12とは予め接合しておいてもよく、この際の接合方法
としては例えばろう接や拡散接合(固相接合)などが用
いられる。
【0019】ターゲット押え治具13は断面逆L字状の
リング部材からなり、このリング部材はターゲット本体
11の外径に対して余裕を持たせた内径を有している。
このようなターゲット押え治具13は、図2および図3
に示したように、ターゲット本体11をバッキングプレ
ート12上に配置した後に、その上側からターゲット本
体11の段差部11aを押えるようにして設置される。
ターゲット押え治具13は、例えばバッキングプレート
12にネジ止めなどにより固定される。
【0020】上記したターゲット本体11の外径に対し
て余裕を持たせた内径を有するターゲット押え治具13
をそのまま使用すると、前述したようにターゲット本体
11とターゲット押え治具13とバッキングプレート1
2とにより囲まれる空間領域が大きくなり、この空間領
域にプラズマが回り込んで異常放電を引き起こすことに
なる。そこで、この実施形態のスパッタリングターゲッ
トにおいては、上記した空間領域を埋めるようにリング
部材14を配置している。
【0021】すなわち、ターゲット本体11の外周部に
は、上記したターゲット本体11とターゲット押え治具
13とバッキングプレート12とにより囲まれる空間領
域を占有するように、予めリング部材14が嵌め込まれ
ている。リング部材14は、例えばターゲット本体11
に圧入したり、また焼き嵌めするなどによって、ターゲ
ット本体11の外周部に嵌め込まれている。
【0022】上記したリング部材14の外径は、ターゲ
ット押え治具13を設置する際に問題とならない程度の
クリアランスが得られればよく、具体的にはプラズマの
回り込みによる異常放電の抑制効果を十分に得る上で、
リング部材14の外周部とターゲット押え治具13の内
周部との間の間隙が5mm以下となるような外径とするこ
とが好ましい。上記した間隙は3mm以下とすることがさ
らに好ましく、より好ましくは1mm以下である。
【0023】なお、ここで言う間隙とは、リング部材1
4とターゲット押え治具13とが円形の場合、それらの
中心軸を合せた際のリング部材14とターゲット押え治
具13との間隙であり、片側での間隙ということができ
る。
【0024】このように、ターゲット本体11とターゲ
ット押え治具13とバッキングプレート12とにより囲
まれる空間領域を、予めターゲット本体11の外周部に
嵌め込んだリング部材14で埋めて、空間領域の減少を
図ることによって、この空間領域へのプラズマの回り込
みによる異常放電の発生を抑制することができる。従っ
て、異常放電に起因するダストの発生を大幅に抑えるこ
とが可能となる。
【0025】また、空間領域の発生を抑制するリング部
材14は、熱伝導性に優れる金属材料、具体的には熱伝
導率が200W/m K以上の金属材料で構成することが好まし
い。リング部材14の熱伝導率は220W/m K以上であるこ
とがさらに好ましく、より好ましくは250W/m K以上であ
る。リング部材14に好適な金属材料としては、Al、
Cuおよびこれらを主とする合金などが挙げられる。こ
のような高熱伝導性の金属材料からなるリング部材14
はターゲット本体11の冷却に寄与することから、ター
ゲット本体11の表面温度の上昇に伴うダストの発生が
さらに抑制され、ダストの低減効果がより一層顕著とな
る。なお、熱伝導率はJIS B1611-1997に準拠したレーザ
ーフラッシュ法で測定するものとし、少なくとも任意の
4点を測定した結果の平均値とする。
【0026】次に、本発明の第2のスパッタリングター
ゲットの実施形態について、図4を参照して説明する。
図4は本発明の第2のスパッタリングターゲットの一実
施形態の要部構造を示す断面図である。なお、この実施
形態のスパッタリングターゲットの全体構造は図1とお
およそ同様である。
【0027】図4に示すスパッタリングターゲットにお
いて、ターゲット本体11とバッキングプレート12の
構成は前述した第1の実施形態と同様であるが、この実
施形態ではターゲット押え治具13の形状を、ターゲッ
ト本体11とターゲット押え治具13とバッキングプレ
ート12とにより囲まれる空間領域を占有するような形
状としている。
【0028】すなわち、ターゲット押え治具13は、タ
ーゲット本体11の外周部との間の間隙が十分に小さく
なるような内周形状を有している。断面逆L字状のリン
グ部材からなるターゲット押え治具13の内径は、それ
をターゲット本体11の外周部外側に設置する際に、タ
ーゲット本体11の外周部との間で問題とならない程度
のクリアランスが得られる範囲で十分小さく設定されて
いる。具体的には、プラズマの回り込みによる異常放電
の抑制効果を十分に得る上で、ターゲット押え治具13
の内周部とターゲット本体11の外周部との間の間隙t
が5mm以下となるような内径とすることが好ましい。上
記した間隙tは3mm以下とすることがさらに好ましく、
より好ましくは1mm以下である。
【0029】なお、ここで言う間隙とは、ターゲット本
体11とターゲット押え治具13とが円形の場合、それ
らの中心軸を合せた際のターゲット本体11とターゲッ
ト押え治具13との間隙であり、片側での間隙というこ
とができる。
【0030】このように、ターゲット本体11とターゲ
ット押え治具13とバッキングプレート12とにより囲
まれる空間領域を、ターゲット押え治具13の内周側形
状を変更してターゲット押え治具13により埋め、上記
した空間領域の減少を図ることによって、この空間領域
へのプラズマの回り込みによる異常放電の発生を抑制す
ることができる。従って、異常放電に起因するダストの
発生を大幅に抑えることが可能となる。
【0031】次に、本発明のスパッタリング装置の実施
形態について説明する。図5は本発明のスパッタリング
装置の一実施形態の概略構成を示す図である。同図にお
いて、11はバッキングプレート12にターゲット押え
治具13により固定されたターゲット本体である。そし
て、ターゲット本体11の外周部にはリング部材14が
予め嵌め込まれており、このリング部材14によりター
ゲット本体11とターゲット押え治具13とバッキング
プレート12とにより囲まれる空間領域の減少を図って
いる。
【0032】なお、図5は上記した空間領域をリング部
材14により減少させた例(図1ないし図3)を示して
いるが、ターゲット押え治具13の内周側形状を変更し
て空間領域を減少させたスパッタリングターゲット(図
4)を同様に使用することができることは言うまでもな
い。
【0033】上記した成膜源としてのターゲット本体1
1の外周部下方には、アースシールド15が設けられて
おり、その下方にはさらに上部防着板16および下部防
着板17が配置されている。
【0034】被成膜試料である基板18は、ターゲット
本体11と対向配置するように、被成膜試料保持部であ
るプラテンリング19により保持されている。これらは
図示を省略した真空容器内に配置されており、真空容器
にはスパッタガスを導入するためのガス供給系(図示せ
ず)と真空容器内を所定の真空状態まで排気する排気系
(図示せず)とが接続されている。
【0035】上述したスパッタリング装置においては、
ターゲット本体11とターゲット押え治具13とバッキ
ングプレート12とにより囲まれる空間領域を減少させ
ているため、この空間領域へのプラズマの回り込みによ
る異常放電の発生が有効に抑制される。これによって、
異常放電に起因するダストの発生量、さらには基板18
上に形成される膜中への混入量を大幅に抑制することが
可能となる。
【0036】従って、64M、256M、1Gというような高集
積度の半導体素子の配線膜、すなわち配線幅が0.2μm以
下というように狭小でかつ高密度の配線網を形成する配
線膜であっても、ダストの混入が抑制されることから、
配線不良の発生を低減することが可能となる。
【0037】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0038】実施例1 まず、TiターゲットとなるTi円板とバッキングプレ
ートとなるAl合金(6061)板とをホットプレスにより拡
散接合した。これらを所望のターゲット形状およびバッ
キングプレート形状に機械加工した。具体的には、Ti
ターゲットは外径250mm、厚さ10mmとし、さらに外周上
部に段差部を設けた。また、バッキングプレートは外径
300mmとした。
【0039】次に、外径260mm×内径250mm×厚さ14mmの
無酸素Cu製リングを作製し、このCu製リングを上記
したTiターゲットの外周部分に圧入した。この後、外
径300mm×内径264mmの断面逆L字状のSUS製リング
(熱伝導率=16W/m K)をターゲット押え治具として用い
て、Tiターゲットの外周上部の段差部を押えるように
設置して、一体型のTiスパッタリングターゲットを作
製した。なお、熱伝導率はJIS B1611-1997に準拠したレ
ーザーフラッシュ法を用い、熱定数測定装置TC-3000型
(真空履行(株)社製)で測定し、任意の4点を測定し
た結果の平均値である。
【0040】上記したTiスパッタリングターゲットを
スパッタリング装置にセットし、マグネトロンスパッタ
リングを行って、6インチウェハー上にTi薄膜を形成
した。このようにして得たTi薄膜上の直径0.2μm以上
のダスト(パーティクル)数を測定した。このような操
作を複数回行い、それぞれダスト数を調べた。その結果
を表1に示す。
【0041】実施例2 まず、TiターゲットとなるTi円板とバッキングプレ
ートとなるAl合金(6061)板とをホットプレスにより拡
散接合した。これらを所望のターゲット形状およびバッ
キングプレート形状に機械加工した。具体的には、Ti
ターゲットは外径250mm、厚さ10mmとし、さらに外周上
部に段差部を設けた。また、バッキングプレートは外径
300mmとした。
【0042】次に、外径300mm×内径258mmの断面逆L字
状のSUS製リングをターゲット押え治具として用い
て、Tiターゲットの外周上部の段差部を押えるように
設置して、一体型のTiスパッタリングターゲットを作
製した。この際のターゲット押え治具の内周部とTiタ
ーゲットの外周部との間の間隙は4mmである。
【0043】上記したTiスパッタリングターゲットを
スパッタリング装置にセットし、マグネトロンスパッタ
リングを行って、6インチウェハー上にTi薄膜を形成
した。このようにして得たTi薄膜上の直径0.2μm以上
のダスト(パーティクル)数を測定した。このような操
作を複数回行い、それぞれダスト数を調べた。その結果
を表1に示す。
【0044】比較例1 Tiターゲットの外周部分にCu製リングを圧入しない
以外は、実施例1と同一構成の一体型Tiスパッタリン
グターゲットを作製した。この際のターゲット押え治具
の内周部とTiターゲットの外周部との間の間隙は7mm
である。そして、このスパッタリングターゲットについ
ても、実施例1と同様にしてダスト(パーティクル)数
を測定した。その結果を表1に併せて示す。
【0045】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1および実施例2によ
るスパッタリングターゲットターゲットによれば、ター
ゲット押え治具のTiターゲットとの間に空間が形成さ
れている比較例1のスパッタリングターゲットに比べ
て、ダスト発生量を低減することが可能であることが分
かる。また、Tiターゲットの外周部分にCu製リング
を圧入した実施例1は、ターゲット押え治具の形状によ
り空間領域を減少させた実施例2よりダスト発生量がさ
らに少ないことが分かる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスパッタ
リングターゲットによれば、ターゲット本体とターゲッ
ト押え治具とにより形成される空間領域を低減している
ため、この空間領域に起因する異常放電が抑制され、そ
の結果として異常放電に基づくダスト発生を有効に抑制
することができる。従って、そのようなスパッタリング
ターゲットを用いた本発明のスパッタリング装置によれ
ば、配線膜などの不良発生原因となる膜中へのダストの
混入を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1のスパッタリングターゲットの
一実施形態の概略構造を示す断面図である。
【図2】 図1に示すスパッタリングターゲットの要部
を拡大して示す断面図である。
【図3】 図1に示すスパッタリングターゲットの組立
状態を一部断面で示す斜視図である。
【図4】 本発明の第2のスパッタリングターゲットの
一実施形態の要部構造を示す断面図である。
【図5】 本発明のスパッタリング装置の一実施形態の
概略構成を示す図である。
【図6】 従来の代表的なスパッタリングターゲットの
概略構造を示す断面図である。
【図7】 図6に示すスパッタリングターゲットの要部
を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
11……ターゲット本体 12……バッキングプレート 13……ターゲット押え治具 14……リング部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 直美 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 渡辺 高志 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 石上 隆 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 4K029 CA05 DA09 DC03 DC23 DC24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲット本体と、 前記ターゲット本体を支持するバッキングプレートと、 前記ターゲット本体の外周部外側に配置され、前記ター
    ゲット本体をその外周上部を保持して前記バッキングプ
    レートに固定するターゲット押え治具と、 前記ターゲット本体の外周部に嵌め込まれ、前記ターゲ
    ット本体と前記ターゲット押え治具との間の空間領域に
    配置されるリング部材とを具備することを特徴とするス
    パッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスパッタリングターゲッ
    トにおいて、 前記リング部材は、熱伝導率が200W/m K以上の金属材料
    からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスパッタリングターゲッ
    トにおいて、 前記リング部材は、Cu、Alまたはこれらを含む合金
    からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  4. 【請求項4】 ターゲット本体と、 前記ターゲット本体を支持するバッキングプレートと、 前記ターゲット本体の外周部外側に配置され、前記ター
    ゲット本体をその外周上部を保持して前記バッキングプ
    レートに固定するターゲット押え治具とを具備するスパ
    ッタリングターゲットであって、 前記ターゲット押え治具は、前記ターゲット本体の外周
    部との間の空間領域を実質的に占有するような形状を有
    することを特徴とするスパッタリングターゲット。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のスパッタリングターゲッ
    トにおいて、 前記ターゲット押え治具は、その内周部と前記ターゲッ
    ト本体の外周部との間の隙間が5mm以下となる形状を有
    することを特徴とするスパッタリングターゲット。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    記載のスパッタリングターゲットにおいて、 前記ターゲット本体と前記バッキングプレートとはろう
    接または拡散接合のいずれかにより接合されていること
    を特徴とするスパッタリングターゲット。
  7. 【請求項7】 真空容器と、前記真空容器内に配置され
    る被成膜試料保持部と、前記真空容器内に前記被成膜試
    料保持部と対向して配置されるターゲット部とを具備す
    るスパッタリング装置において、 前記ターゲット部は、請求項1ないし請求項5のいずれ
    か1項記載のスパッタリングターゲットを有することを
    特徴とするスパッタリング装置。
JP2000136249A 2000-05-09 2000-05-09 スパッタリングターゲットとそれを用いたスパッタリング装置 Withdrawn JP2001316810A (ja)

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