JP2001316404A - スチレン系樹脂の製造法 - Google Patents

スチレン系樹脂の製造法

Info

Publication number
JP2001316404A
JP2001316404A JP2000134357A JP2000134357A JP2001316404A JP 2001316404 A JP2001316404 A JP 2001316404A JP 2000134357 A JP2000134357 A JP 2000134357A JP 2000134357 A JP2000134357 A JP 2000134357A JP 2001316404 A JP2001316404 A JP 2001316404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
styrene
reactor
monomer
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000134357A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shirai
博史 白井
Takeshi Ikematsu
武司 池松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2000134357A priority Critical patent/JP2001316404A/ja
Publication of JP2001316404A publication Critical patent/JP2001316404A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F12/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F12/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F12/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
    • C08F12/06Hydrocarbons
    • C08F12/08Styrene

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合熱の除去能力の優れた実用上簡単な重合
装置を用いて、モノマー及びオリゴマーを低減させ、成
形性、熱安定性に優れ、印刷性という2次加工性にも優
れたスチレン系樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 フェニルアセチレン含有量が200pp
m以下のスチレン系モノマーを、特定の重合条件下、特
定の重合温度と滞留時間の範囲内で、有機リチウム開始
剤を用いてアニオン重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の重合条件下
での有機リチウム開始剤によるスチレン系樹脂のアニオ
ン重合による製造方法に関し、さらに詳しくは、高純度
のスチレン系モノマーを用いることにより、製品中のス
チレン系モノマー量及びダイマー、トリマーといったオ
リゴマー量が少なく、成形性、熱安定性に優れ且つ印刷
性にも優れたスチレン系樹脂を高効率に製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からラジカル重合法により製造され
るスチレン系樹脂は、種々の成形法、例えば射出成形、
押出成形、中空成形、真空成形、注入成形等の方法によ
って成形され、家庭電気器具、事務機器、家庭用品、食
品容器、包装材料、玩具等に幅広く用いられている。ス
チレン系樹脂は主として熱重合または開始剤を用いたラ
ジカル重合法により製造されている。主な製造プロセス
には塊状重合法及び懸濁重合法があるが、分散剤等の不
純物が混入しにくいことや、コスト的に有利なことから
塊状重合法が主流となっている。
【0003】しかしながら、これらのスチレンのラジカ
ル重合では一般にオリゴマーの生成を伴い、又、スチレ
ン系モノマーも残存し易いことは良く知られている。例
えば、Encyclopedia of Chemical Technology,Kirk-Oth
mer,Third Edition,JohnWily & Sons,21巻,817頁によれ
ば、100℃以上の熱重合では、スチレンダイマー、ス
チレントリマー等のオリゴマーの副生を伴い、その量は
約1wt%程度になるとされている。具体的なオリゴマ
ー成分としては、1−フェニル−4−(1'−フェニル
エチル)テトラリン、1,2−ジフェニルシクロブタ
ン、2,4−ジフェニル−1−ブテン、2,4,6−ト
リフェニル−1−ヘキセン等が存在するとされている。
【0004】塊状重合プロセスは通常80〜180℃で
重合を行い、次いで含まれる溶媒や未反応モノマーの大
部分は、回収工程で脱揮処理される。回収された溶媒や
未反応モノマー等はリサイクルされるが、一部のモノマ
ーやダイマー、トリマーといったオリゴマーは揮発しに
くく、一部製品樹脂中に残存する。このようにして製造
されたスチレン系樹脂を分析した結果、原料由来の不純
物、残留物及び重合中の副生物が含まれていた。具体的
には、スチレン、α―メチルスチレン、n−プロピルス
チレン、n−プロピルベンゼン、isoープロピルベン
ゼン、1,3−ジフェニルー1―ブテン、1,2−ジフ
ェニルシクロブタン、1−フェニルテトラリン、2,
4,6−トリフェニルー1ーヘキセン、1,3,5−ト
リフェニルベンゼン、1−フェニルー4ー(1'−フェ
ニルエチル)テトラリン等がこのようなスチレン系樹脂
に含まれることが判った。
【0005】この様なスチレン系樹脂中のモノマーやオ
リゴマーは、熱安定性の低下を招いたり、射出成形時に
油状物質として金型や成形品に付着して成形性の低下を
招くことがある。さらに、スチレン系樹脂中のモノマー
やオリゴマーは、成形品の内部から表面へ浸透する為
に、成形品の印刷面が剥離しやすいといった問題があ
る。一方、有機金属化合物を開始剤に用いたアニオン重
合によるポリスチレンの重合法も公知である(例えば、
Journal of Organometallic Chemisty.,10(1967)1-
6)。
【0006】アニオン重合法によれば、重合反応は実質
的にモノマーが存在する限り継続するので、製品中の未
反応モノマーを大幅に低減させることが可能となるが、
重合系中に水、アルコール等の活性水素化合物やアレン
類及びアルキン類等の不純物が存在すると重合末端のカ
ルバニオンが失活し、重合反応が途中で停止し、モノマ
ーが大量に残ったり、熱安定性を悪化させる低分子成分
等が大量に副生する。特にスチレンのアニオン重合にお
いては、スチレン製造工程で副生するフェニルアセチレ
ンのpKaは比較的高い(Accounts Chem.Res.,21,456
(1988))と見積もられており、重合反応を途中で失活さ
せる等の不純物として作用する。モノマーやダイマー、
トリマーといったオリゴマーを低減させたアニオン重合
によるポリスチレン系樹脂を得るには、これら不純物量
の管理を充分にしなければならない。
【0007】米国特許4725654号公報、米国特許
4572819号公報及び特公平6−17409号公報
には有機金属開始剤によるスチレン類のアニオン重合法
が提案されている。これらは、攪拌を有する反応槽に原
料を連続的に導入し、反応生成混合物を同速度で取りだ
し、生成樹脂の分子量を測定して、開始剤等の流量を制
御することにより、一定分子量の樹脂が得られるとして
いる。しかしながら、得られたポリマー中のオリゴマー
量に関する開示あるいは示唆は全くなされていない。
【0008】又、一般的にアニオン重合は溶液重合法で
行われるが、工業的にスチレン系樹脂を製造する場合、
高濃度での溶液重合がコスト的に有利である。重合を高
濃度の溶液重合で行う場合は、その重合熱の除去が問題
となる。米国特許3035033号公報にはアニオン重
合ポリスチレン製造用のループ型反応器が記載されてい
る。ループ型反応器は重合反応における除熱の効果には
優れているが、工業的規模での生産には、非常に大き
く、複雑な装置が要求され、実用上不向きである。又、
特開平6−192302号公報には、複数のピストンフ
ロー型反応器を用い、反応器間に熱交換器を配する製造
装置が記載されているが、この場合、高い添加率の重合
を行おうとすれば、ピストンフロー型反応器及び熱交換
器を数多く配置する必要があり、実用的には、複雑な運
転管理が要求され、且つ反応器内や熱交換器内等のクリ
ーニングといったメンテナンス上も好ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は従
来のラジカル重合によるスチレン系樹脂では達成出来な
い、製品中のモノマー量及びダイマーやトリマーといっ
たオリゴマー量を低減させ、成形性、熱安定性に優れ且
つ印刷性といった2次加工性にも優れたスチレン系樹脂
の製造法を提供する事を目的としてなされたものであ
る。さらに、本発明は、工業的に実施する上で、重合熱
の除去能力に優れた、出来るだけ簡単で小さい装置を用
い、簡単な運転管理下で生産でき、且つクリーニング等
のメンテナンスの容易なアニオン重合によるスチレン系
樹脂の製造法を提供することを目的としてなされたもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェニルアセ
チレンというアニオン重合に対する不純物量が一定量以
下のスチレン系モノマーを、有機金属開始剤を用いてア
ニオン重合するに際し、リフラックスコンデンサー付き
の完全混合槽型反応器内で、特定の重合温度と滞留時間
の範囲の中で前段重合を行い、続いてピストンフロー型
反応器で後段重合を行えば、従来のラジカル重合法やア
ニオン重合法では達成できなかった、製品中のモノマー
量及びダイマーやトリマーといったオリゴマー量を著し
く低減出来、成形性、熱安定性に優れ、且つ印刷性とい
う2次加工性にも優れたスチレン系樹脂が得られるとい
う驚くべき事実に基づいてなされたものである。
【0011】すなわち、本発明は、スチレン系モノマー
を有機リチウム開始剤を用いてアニオン重合するにあた
り、(a)フェニルアセチレン系化合物含量が200p
pm未満のスチレン系モノマーを用い(b)第一重合帯
域では、リフラックスコンデンサー付きの完全混合槽型
反応器で前段重合を行い(c)第一重合帯域での重合温
度(T/℃)と滞留時間(τ/分)が、下記式(1)の
関係にあり 0.5T−20≦τ≦0.75T+30 (1) (d)第二重合帯域では、ピストンフロー型反応器で後
段重合を行うことにより、得られるスチレン系樹脂中の
モノマー、ダイマー及びトリマーの合計量が1000p
pm未満であるスチレン系樹脂の製造方法に関するもの
である。
【0012】さらに、前記のスチレン系樹脂の製造方法
において、スチレン系モノマーが80〜10重量部、炭
化水素系溶媒が20〜90重量部のスチレン系モノマー
溶液をアニオン重合する方法に関するものである。さら
に、前記のスチレン系樹脂の製造方法において、第一重
合帯域での重合温度が40〜120℃、第二重合帯域で
の重合温度が60〜150℃の範囲であるスチレン系樹
脂の製造方法に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わるスチレン系
樹脂の製造方法について詳細に説明する。本発明の方法
に用いられるアニオン重合開始剤としての有機リチウム
開始剤は、アルカリ金属であるリチウムの有機化合物で
あり、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリ
チウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム、エチル
リチウム、ベンジルリチウム、1,6−ジリチオヘキサ
ン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2
種以上を混合して用いても良い。好ましい有機リチウム
化合物としては、 n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、t−ブチルリチウムが挙げられる。
【0014】これらの有機リチウム化合物は、炭化水素
系溶媒、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ペンタ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒類、ベンゼン、ト
ルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素
溶媒類、テトラヒドロフラン、ジチルエーテル、ジメチ
ルエーテル等のエーテル類に溶解させて使用できる。有
機リチウム開始剤の使用量は得ようとするポリマーの分
子量に依存する。即ち、ポリマーの分子量はモノマー量
と有機リチウム開始剤の組成比で基本的には決まる。モ
ノマー100g当たりの有機リチウム使用量は0.05
〜20ミリモルの範囲である。好ましくは0.1〜10
ミリモル、特に好ましくは0.2〜2ミリモルの範囲で
ある。
【0015】本発明の方法に用いるスチレン系モノマー
としては、各種のものがあるが、具体例としてスチレ
ン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジ
メチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−
ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルス
チレン、o−エチルスチレン等のアルキルスチレン類が
挙げられる。これらスチレン系モノマーは単独で用いて
も良いし、2種以上を混合して用いても良い。最も好ま
しいスチレン系モノマーとしてはスチレンが挙げられ
る。
【0016】本発明においては、上記のようなスチレン
系モノマーの他に、アニオン共重合可能なモノマーを一
緒に用いることが出来る。共重合可能なモノマー類とし
ては、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルエ
チルベンゼン、ビニルキシレンなどの芳香族モノビニル
化合物や、1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジ
エン化合物及びメチルメタアクリル酸エステル類などを
挙げることが出来る。これらの共重合モノマーは、樹脂
の耐熱性、軟化温度、衝撃強度、剛性、加工性等を改良
あるいは調整する場合に有用である場合がある。
【0017】工業用原料あるいは市販のスチレン系モノ
マーには、対応するアセチレン類(スチレンの場合はフ
ェニルアセチレン)が含まれている。フェニルアセチレ
ンは、スチレンをモノマーとしてn−ブチルリチウムで
重合を行う場合、n−ブチルリチウムを失活させたり、
及び/又は連鎖移動剤として作用し、使用するn−ブチ
ルリチウムの効率が低下したり、及び/又は低分子ポリ
マーを生成させる。本発明のスチレン系樹脂を得るため
には、上記フェニルアセチレン系化合物がスチレン系モ
ノマーに対して200ppm未満であることが必須であ
る。好ましくは150ppm未満、最も好ましくは10
0ppm未満である。200ppmを越えるフェニルア
セチレン類を含むスチレン系モノマーを用いた場合は、
上記の問題が顕在化し、製品中の低分子成分等が増加し
て、成形加工時等の熱安定性が損なわれる。
【0018】本発明のスチレン系モノマーの重合プロセ
スは溶液重合で行われる。すなわち、スチレン系モノマ
ーを炭化水素系溶媒、例えば、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒類、ベンゼン、ト
ルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素
溶媒類に溶解させて重合を行う。好ましい溶媒類として
はシクロヘキサン、トルエン、エチルベンゼン、キシレ
ンであり、最も好ましくは、エチルベンゼン、トルエン
である。スチレン系モノマーと炭化水素系溶媒の使用量
はスチレン系モノマーが80〜10重量部、炭化水素系
溶媒が20〜90重量部である。好ましくはスチレン系
モノマーが60〜10重量部、炭化水素系溶媒が40〜
90重量部である。スチレン系モノマーが80重量部を
越える場合は、重合溶液の粘度上昇の為、攪拌や移送に
非常に大きな動力が必要となり、粘度を下げる為に重合
温度を上げると、反応速度が非常に早くなり除熱が困難
となったり、熱失活により重合が停止してしまう。10
重量部未満では、溶媒の回収に多量の熱エネルギーを必
要とする為、回収工程でのスチレン系樹脂にかかる熱履
歴が過大となり樹脂の熱分解等が促進される。
【0019】本発明のスチレン系樹脂の製造方法におい
て重合は2段階で行われる。すなわち、第一重合帯域で
は、リフラックスコンデンサー付きの完全混合槽型反応
器で、40〜120℃の温度で重合を行う。好ましくは
60〜100℃の温度で重合を行う。最も好ましくは7
0〜90℃である。重合温度が40℃未満であると粘度
上昇の為、攪拌や移送に非常に大きな動力が必要とな
り、120℃を越える温度では、重合速度が大きくなり
過ぎ除熱が困難となるほか、熱失活の為重合が停止した
り、低分子量成分が多量に副生する等の問題がある。
【0020】ここで言う完全混合は狭い意味に限定しな
い。開始剤が広い滞留時間分布をもち、これによりポリ
マーの分子量分布が顕著に広くなる程度の混合を想定し
ている。具体的には、得られるポリマーの分子量分布
(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5以上となる
混合条件を想定している。リフラックスコンデンサー
は、重合熱の除去の為必須であり、コンデンサーの能力
は、本発明の重合温度(T/℃)と滞留時間(τ/分)
が、下記式(1)を満足できる範囲内で設計できる。
【0021】 0.5T−20≦τ≦0.75T+30 (1) 第一重合帯域での重合を、用いる炭化水素系溶媒の沸点
より低い温度で行う場合は、所望する温度で、用いる溶
媒がリフラックスできるように重合槽内の圧力を調整す
る必要がある。又、重合熱除去の為にジャケット式やク
ーリングコイル式の冷却装置を併用してもかまわない。
【0022】第一重合帯域での、重合温度(T/℃)と
滞留時間(τ/分)は、本発明のスチレン系樹脂製造の
ためには非常に重要である。すなわち、重合温度(T/
℃)と滞留時間(τ/分)が、下記式(1)を満足でき
る範囲内で行うことが必須である。 0.5T−20≦τ≦0.75T+30 (1) 滞留時間が短すぎる場合すなわち、τ≦0.5T−20
の場合は重合の添加率が低下しすぎ、滞留時間が長すぎ
る場合すなわち、0.75T+30≦τの場合は、高温
でポリマーが長時間滞留するため、熱失活が起こりポリ
マーが着色する。
【0023】第二重合帯域では、ピストンフロー型反応
器で、60〜150℃の温度で重合を行う。重合温度が
60℃未満であると粘度上昇の為、攪拌や移送に非常に
大きな動力が必要となり、150℃を越える温度では、
重合速度が大きくなり過ぎ除熱が困難となるほか、熱失
活の為重合が停止したり、低分子量成分が多量に副生す
る等の問題がある。第二重合帯域で使用される重合器と
しては、塔型や管型などのピストンフロー型反応器を用
いることが出来る。塔型反応器としては攪拌翼が装着さ
れた塔高/塔径(L/D)比が3以上の反応器が好まし
い。又、管型反応器としては、いわゆるSMR型反応器
やスタティックミキサー型反応器等が例示できる。
【0024】重合後はポリマー末端には炭素−リチウム
結合が残る。これをこのまま残すと、仕上げ段階等で空
気酸化等を受け、得られるスチレン系樹脂の安定性低下
や着色の原因となる場合がある。重合後は、ポリマーの
活性末端、即ち炭素−リチウム結合を安定化させること
が好ましい。例えば水、アルコール、フェノール、カル
ボン酸等の酸素−水素結合を有する化合物の添加、エポ
キシ化合物、エステル化合物、ケトン化合物、カルボン
酸無水物、炭素−ハロゲン結合を有する化合物等も同様
な効果を期待できる。これらの添加物の使用量は炭素−
リチウム結合に当量から10倍当量程度が好ましい。あ
まりに多いとコスト的に不利なだけでなく、残存する添
加物の混入が障害になる場合も多い。
【0025】炭素−リチウム結合を利用して多官能化合
物でカップリング反応させ、ポリマー分子量を増大、さ
らにはポリマー鎖を分岐構造化させることもできる。こ
の様なカップリング反応に用いる多官能化合物は公知の
ものから選ぶことができる。多官能化合物とはポリハロ
ゲン化合物、ポリエポキシ化合物、モノまたはポリカル
ボン酸エステル、ポリケトン化合物、モノまたはポリカ
ルボン酸無水物等を挙げることができる。具体例として
はシリコンテトラクロライド、ジ(トリクロルシリル)
エタン、1,3,5−トリブロモベンゼン、エポキシ化
大豆油、テトラグリシジル1,3−ビスアミノメチルシ
クロヘキサン、シュウ酸ジメチル、トリメリット酸トリ
−2−エチルヘキシル、ピロメリット酸二無水物、ジエ
チルカーボネート等が挙げられる。
【0026】また、有機リチウム由来のアルカリ成分、
例えば酸化リチウムや水酸化リチウムを酸性化合物の添
加によって中和安定化させることもできる。この様な酸
性化合物の例として炭酸ガス、ホウ酸、各種カルボン酸
化合物等が挙げられる。これらの添加により、特に耐着
色性が改善できる場合がある。
【0027】本発明のスチレン系樹脂の製造法において
得られる樹脂は、その熱的あるいは機械的安定性、酸化
防止性、耐候性、耐光性を改善するために公知の安定剤
類を添加することができる。例えば、特開平7−292
188号公報によればポリスチレンの安定化方法とし
て、2,4,6−三置換フェノールの添加が有利である
ことが開示されている。2,4,6−三置換フェノール
の好ましい例として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、トリエチレングリコール−ビス−[3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、ペンタエリスト−ルテトラキス
[3−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、n−オクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドキシフェニル)プロピオネート、2−t
−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5
−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレー
ト、2[1−(2−ヒドロキシ3,5−ジ−t−ペンチ
ルフェニル)]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルア
クリレート、テトラキス[メチレン3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、3,9ビス[2−{3−(t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピニルオキ
シ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−
テトラオキザ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリ
ス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベ
ンジル)−s−トリアジン−2,4,6(1H,2H,
3H)−トリオン、1,1,4−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)等が挙げられる。
【0028】これらの安定剤は、ポリマー回収後混合す
ることもできるが、重合後溶液の段階での添加が混合が
容易であること、溶媒回収工程での劣化を押さえること
ができる点で好ましい。得られた重合溶液は、重合終了
後、未反応モノマーや溶媒を回収するために、ポリマー
から揮発除去されペレット化できる。揮発除去には公知
の方法が利用できる。揮発除去装置としては、例えば真
空タンクにフラッシュさせる方法および押出機による脱
揮の方法等が好ましく利用できる。溶媒の揮発性にもよ
るが、一般には温度を180〜260℃、真空度100
Pa〜50kPaにて溶媒や残存モノマー等の揮発性成
分を揮発除去させる。揮発除去装置を直列に接続し、2
段に並べる方法も 効果的である。また、1段目と2段
目の間に水を添加して2段目のモノマーの揮発能力を高
める方法も利用できる。
【0029】本発明の方法によって得られるスチレン系
樹脂に含まれるモノマー、オリゴマー、トリマーの合計
量は1000ppm未満でなければならない。好ましく
は500ppm未満、さらに好ましくは200ppm未
満である。低分子量成分の量が多いと、熱安定性や成形
性が低下する。本発明によって得られるスチレン系樹脂
は、一般には重量平均分子量100,000〜500,
000のものであり、必要に応じて通常用いられる種々
の添加剤、例えば、安定剤、染料、顔料、充填剤、滑
剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤などを添
加して成形材料とすることができる。
【0030】又、本発明によって得られるスチレン系樹
脂に、所望によりラジカル重合で得られる汎用ポリスチ
レンやハイインパクトポリスチレン、他の熱可塑性樹
脂、例えばスチレンーブタジエンブロック共重合体やそ
の水素化物、ポリフェニレンエーテル、ABS等を配合
することが出来る。又、本発明によって得られるスチレ
ン系樹脂は、従来公知の方法、例えば、射出成形、押出
成形、中空成形、真空成形、注入成形等の方法によって
成形することが出来る。
【0031】この様にして得られた本発明のスチレン系
樹脂は成形性、熱安定性及び印刷性に優れているので、
家庭電気器具、事務機器、家庭用品、食品容器、各種包
装材料、玩具等に幅広く利用できる。以下実施例により
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0032】樹脂中のスチレンモノマー、ダイマー及び
トリマーの定量はガスクロマトグラフィーを用いて行っ
た。ここで、ダイマーは1,2−ジフェニルシクロブタ
ン、2,4−ジフェニル−1−ブテンの合計量として、
又、トリマーは1−フェニル−4−(1'−フェニルエ
チル)テトラリン、2,4,6−トリフェニル−1−ヘ
キセンの合計量として求めた。分子量及び分子量分布は
GPC法により35℃において、テトラヒドロフランを
測定溶媒として、UV/RIにより検出し、ポリスチレ
ン換算により求めた。
【0033】
【実施例1】攪拌機を備えたジャケット付きの容量12
Lの完全混合型のリアクターの上部に伝熱面積0.2m
3のリフラックスコンデンサーを装着し、第一反応器と
した。さらに、攪拌機を備えた容積4Lのピストンフロ
ー型反応器(L/D=3.5)を、第一反応器の下流側
に直列に配列し第二反応器とした。第一反応器及び第二
反応器の内部を減圧脱気し、槽内を窒素雰囲気とした。
【0034】予め、重合禁止剤(ターシャリーブチルカ
テコール)及び水を除去した脱気スチレン(該スチレン
中のフェニルアセチレンは43ppmであった)を50
重量部、重合溶媒として脱気精製したエチルベンゼンの
50重量部を、調合タンクで混合した。第一反応器及び
第二反応器は反応槽の温度を80℃にセットした。調合
タンクからスチレンモノマーとエチルベンゼンの混合液
を8L/hの流量でフィードした。第一反応器の槽内の
保有量を8Lに制御した。第一反応器を減圧し、圧力を
15kPaに保ち、エチルベンゼンをリフラックスさせ
て重合温度を80℃に保持した。n−ブチルリチウム
を、スチレンモノマー100g当り、0.85ミリモル
に相当する量で第一反応器にフィードした。この条件で
の第一反応器での平均滞留時間は60分である。
【0035】第一反応器から流出した反応液は、引き続
き第二反応器に導入し、ピストンフローで通過させた。
第一反応器から流出した時点でのモノマーからポリマー
への転化率は平均98.5%、第二反応器の通過後の転
化率は99.99%以上であった。得られたポリマー溶
液はリチウム量の10倍当量のメタノールを添加するこ
とによりアニオン活性末端を失活させた。その後、ポリ
マー溶液にはポリマー100g当たり、0.05gの酸
化防止剤を加えた後、減圧したフラッシングタンクとベ
ント付き押出機で揮発成分を除去し、ペレット化した。
【0036】このようにして得られたスチレン系樹脂の
分子量、分子量分布、モノマー、オリゴマー(ダイマー
およびトリマー)の含有量を定量した。結果を表1に示
す。さらに得られたスチレン系樹脂を280℃に加熱し
たメルトインデクサー中に10分間滞留させた後の、モ
ノマー及びオリゴマー量を定量した。結果を表1に示
す。
【0037】
【実施例2】第一反応器での平均滞留時間を85分とし
た以外は実施例1と同様に実施した。このようにして得
られたスチレン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマ
ー、オリゴマー(ダイマーおよびトリマー)の含有量を
定量した。結果を表1に示す。さらに得られたスチレン
系樹脂を280℃に加熱したメルトインデクサー中に1
0分間滞留させた後の、モノマー及びオリゴマー量を定
量した。結果を表1に示す。
【0038】
【実施例3】第一反応器での重合温度を100℃とした
以外は実施例1と同様に実施した。このようにして得ら
れたスチレン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマー、
オリゴマー(ダイマーおよびトリマー)の含有量を定量
した。結果を表1に示す。さらに得られたスチレン系樹
脂を280℃に加熱したメルトインデクサー中に10分
間滞留させた後の、モノマー及びオリゴマー量を定量し
た。結果を表1に示す。
【0039】
【実施例4】スチレンモノマーと重合溶媒であるエチル
ベンゼンの組成比を75/25重量比とした以外は実施
例1と同様に実施した。このようにして得られたスチレ
ン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマー、オリゴマー
(ダイマーおよびトリマー)の含有量を定量した。結果
を表1に示す。さらに得られたスチレン系樹脂を280
℃に加熱したメルトインデクサー中に10分間滞留させ
た後の、モノマー及びオリゴマー量を定量した。結果を
表1に示す。
【0040】
【比較例1】第二反応器を除いて、第一反応器のみを用
いる以外は実施例1と同様に実施した。このようにして
得られたスチレン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマ
ー、オリゴマー(ダイマーおよびトリマー)の含有量を
定量した。結果を表1に示す。さらに得られたスチレン
系樹脂を280℃に加熱したメルトインデクサー中に1
0分間滞留させた後の、モノマー及びオリゴマー量を定
量した。結果を表1に示す。
【0041】
【比較例2】攪拌機を備えたジャケット付きの容量12
Lの完全混合型のリアクターの上部の伝熱面積0.2m
3のリフラックスコンデンサーを外し、第一反応器とし
た。さらに、攪拌機を備えた容積4Lのピストンフロー
型反応器(L/D=3.5)を、第一反応器の下流側に
直列に配列し第二反応器とした。第一反応器及び第二反
応器の内部を減圧脱気し、槽内を窒素雰囲気とした。
【0042】予め、重合禁止剤(ターシャリーブチルカ
テコール)及び水を除去した脱気スチレン(該スチレン
中のフェニルアセチレンは43ppmであった)を50
重量部、重合溶媒として脱気精製したエチルベンゼンの
50重量部を、調合タンクで混合した。第一反応器及び
第二反応器は反応槽の温度を80℃にセットした。調合
タンクからスチレンモノマーとエチルベンゼンの混合液
を8L/hの流量でフィードした。第一反応器の槽内の
保有量を8Lに制御した。第一反応器の重合熱の除去を
ジャケットへの冷却水の通水のみで行った。
【0043】n−ブチルリチウムを、スチレンモノマー
100g当り、0.85ミリモルに相当する量で第一反
応器にフィードした。第一反応器から流出した反応液
は、引き続き第二反応器に導入し、ピストンフローで通
過させた。第一反応器の槽内の温度は徐々に上昇し、8
0℃を保持できず、132℃に達した。この状態で重合
を継続した。
【0044】得られたポリマー溶液はリチウム量の10
倍当量のメタノールを添加することによりアニオン活性
末端を失活させた。その後、ポリマー溶液にはポリマー
100g当たり、0.05gの酸化防止剤を加えた後、
減圧したフラッシングタンクとベント付き押出機で揮発
成分を除去し、ペレット化した。このようにして得られ
たスチレン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマー、オ
リゴマー(ダイマーおよびトリマー)の含有量を定量し
た。結果を表1に示す。さらに得られたスチレン系樹脂
を280℃に加熱したメルトインデクサー中に10分間
滞留させた後の、モノマー及びオリゴマー量を定量し
た。結果を表1に示す。
【0045】
【比較例3】フェニルアセチレンを220ppm含むス
チレンモノマーを用いた以外は実施例1と同様に実施し
た。このようにして得られたスチレン系樹脂の分子量、
分子量分布、モノマー、オリゴマー(ダイマーおよびト
リマー)の含有量を定量した。結果を表1に示す。さら
に得られたスチレン系樹脂を280℃に加熱したメルト
インデクサー中に10分間滞留させた後の、モノマー及
びオリゴマー量を定量した。結果を表1に示す。
【0046】
【比較例4】第一反応器での平均滞留時間を110分と
した以外は実施例1と同様に実施した。このようにして
得られたスチレン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマ
ー、オリゴマー(ダイマーおよびトリマー)の含有量を
定量した。結果を表1に示す。さらに得られたスチレン
系樹脂を280℃に加熱したメルトインデクサー中に1
0分間滞留させた後の、モノマー及びオリゴマー量を定
量した。結果を表1に示す。
【0047】
【比較例5】攪拌機を備えたジャケット付きの容量12
Lの完全混合型のリアクターを第一反応器とした。さら
に、攪拌機を備えた容積4Lのピストンフロー型反応器
(L/D=3.5)を、第一反応器の下流側に直列に配
列し第二反応器とした。第一反応器及び第二反応器の内
部を減圧脱気し、槽内を窒素雰囲気とした。予め、重合
禁止剤(ターシャリーブチルカテコール)及び水を除去
した脱気スチレン(該スチレン中のフェニルアセチレン
は43ppmであった)を90重量部、重合溶媒として
脱気精製したエチルベンゼンの10重量部を、調合タン
クで混合した。
【0048】第一反応器の反応槽を140℃及び第二反
応器は反応槽の温度を180℃にセットした。調合タン
クからスチレンモノマーとエチルベンゼンの混合液を
1.3L/hの流量でフィードし、熱ラジカル重合を行
った。第一反応器の槽内の保有量を8Lに制御した。第
一反応器から流出した反応液は、引き続き第二反応器に
導入し、ピストンフローで通過させた。
【0049】その後、ポリマー溶液にはポリマー100
g当たり、0.05gの酸化防止剤を加えた後、減圧し
たフラッシングタンクとベント付き押出機で揮発成分を
除去し、ペレット化した。このようにして得られたスチ
レン系樹脂の分子量、分子量分布、モノマー、オリゴマ
ー(ダイマーおよびトリマー)の含有量を定量した。結
果を表1に示す。さらに得られたスチレン系樹脂を28
0℃に加熱したメルトインデクサー中に10分間滞留さ
せた後の、モノマー及びオリゴマー量を定量し、熱安定
性を評価した。
【0050】さらに得られたスチレン系樹脂を用いて
1.2mm厚のシートを樹脂温度240℃、金型温度5
0℃で射出成形した。成形性は成形シートのフローマー
クの状態で評価した。また印刷性は、上記成形シート上
にポリスチレン用の印刷インキをシルクスクリーン印刷
し、90℃で2時間乾燥させ、さらに25℃で24時間
放置した後、セロハンテープを密着させ、そのテープを
剥がすことにより、印刷面の剥離状況を観察して評価し
た。結果を表2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】(表中、成形性の評価は、○:フローマー
クが全く認められない、△:フローマークが僅かに認め
られる、×:フローマークが顕著に認められる。印刷性
の評価は、○;印刷面の剥離が全く認められない、△:
印刷面の剥離が僅かに認められる、×:印刷面の剥離が
顕著に認められる。)
【0054】
【発明の効果】本発明の方法によって得られたスチレン
系樹脂は、製品中のモノマー量及びオリゴマー量の合計
量が1000ppm未満であり、成形性及び熱安定性に
も優れ、且つ印刷性という2次加工性にも優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系モノマーを有機リチウム開始
    剤を用いてアニオン重合するにあたり、(a)フェニル
    アセチレン系化合物含量が200ppm未満のスチレン
    系モノマーを用い(b)第一重合帯域では、リフラック
    スコンデンサー付きの完全混合槽型反応器で前段重合を
    行い(c)第一重合帯域での重合温度(T/℃)と滞留
    時間(τ/分)が、下記式(1)の関係にあり 0.5T−20≦τ≦0.75T+30 (1) (d)第二重合帯域では、ピストンフロー型反応器で後
    段重合を行うことによる、得られるスチレン系樹脂中の
    モノマー、ダイマー及びトリマーの合計量が1000p
    pm未満であるスチレン系樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 スチレン系モノマーが80〜10重量
    部、炭化水素系溶媒が20〜90重量部のスチレン系モ
    ノマー溶液をアニオン重合する請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 第一重合帯域での重合温度が40〜12
    0℃、第二重合帯域での重合温度が60〜150℃の範
    囲である請求項1及び2記載の製造法。
JP2000134357A 2000-05-08 2000-05-08 スチレン系樹脂の製造法 Pending JP2001316404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000134357A JP2001316404A (ja) 2000-05-08 2000-05-08 スチレン系樹脂の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000134357A JP2001316404A (ja) 2000-05-08 2000-05-08 スチレン系樹脂の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001316404A true JP2001316404A (ja) 2001-11-13

Family

ID=18642650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000134357A Pending JP2001316404A (ja) 2000-05-08 2000-05-08 スチレン系樹脂の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001316404A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002251009A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Daicel Chem Ind Ltd フォトレジスト用重合性不飽和化合物
WO2010071152A1 (ja) * 2008-12-17 2010-06-24 電気化学工業株式会社 光学用成形体及びそれを用いた導光板及び光拡散体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002251009A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Daicel Chem Ind Ltd フォトレジスト用重合性不飽和化合物
WO2010071152A1 (ja) * 2008-12-17 2010-06-24 電気化学工業株式会社 光学用成形体及びそれを用いた導光板及び光拡散体
KR20110105810A (ko) * 2008-12-17 2011-09-27 덴키 가가쿠 고교 가부시기가이샤 광학용 성형체 및 그것을 이용한 도광판 및 광 확산체
JP5597550B2 (ja) * 2008-12-17 2014-10-01 電気化学工業株式会社 光学用成形体及びそれを用いた導光板及び光拡散体
KR101653849B1 (ko) 2008-12-17 2016-09-02 덴카 주식회사 광학용 성형체 및 그것을 이용한 도광판 및 광 확산체

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3953522B2 (ja) 熱可塑性成形材料
US6429273B1 (en) Process for the preparation of vinylic polymers, polymerization initiator for vinylic monomers, and styrene resin composition
US20120245285A1 (en) Methods of making styrenic polymeric compositions and methods of using same
US6759498B2 (en) Process for producing styrene resin reduced in content of low-molecular ingredient
JP4868658B2 (ja) 低分子成分の少ないスチレン系樹脂の製造方法
JP2001316404A (ja) スチレン系樹脂の製造法
JP4327239B2 (ja) α−メチルスチレンの製造方法、及び該α−メチルスチレンを用いた耐熱性スチレン系共重合体の製造方法
JP2001316540A (ja) スチレン系樹脂組成物
JP2001323018A (ja) 低分子量成分の少ないスチレン系樹脂の製造方法
JP2001341246A (ja) スチレン系樹脂積層シート
JP2001316542A (ja) アニオン重合スチレン系樹脂組成物
JPS6215084B2 (ja)
JP2001316541A (ja) ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JP2001316417A (ja) ポリスチレン系樹脂の製造方法
JP2001316403A (ja) 加工性に優れたスチレン系樹脂の製造方法
JP4925391B2 (ja) 耐熱性スチレン系樹脂組成物
JPH04175304A (ja) ブロック共重合体の製造方法
JPH10510567A (ja) 耐衝撃性に変性されたポリスチレン成形材料の製法
JP2003213059A (ja) スチレン系樹脂材料
JP2001342208A (ja) スチレン系樹脂シート
JP5105676B2 (ja) スチレン樹脂の製造方法
JP2002053719A (ja) スチレン系樹脂組成物
JP2001342207A (ja) スチレン系樹脂容器
RU2421477C2 (ru) СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ α-МЕТИЛСТИРОЛА И СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ ТЕРМОСТОЙКОГО СОПОЛИМЕРА НА ОСНОВЕ СТИРОЛА С ИСПОЛЬЗОВАНИЕМ α-МЕТИЛСТИРОЛА
CN117777340A (zh) 苯乙烯系共聚物、进料液及苯乙烯系共聚物的制造方法