JP2001316347A - ナフタレン誘導体 - Google Patents

ナフタレン誘導体

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JP2001316347A
JP2001316347A JP2001050159A JP2001050159A JP2001316347A JP 2001316347 A JP2001316347 A JP 2001316347A JP 2001050159 A JP2001050159 A JP 2001050159A JP 2001050159 A JP2001050159 A JP 2001050159A JP 2001316347 A JP2001316347 A JP 2001316347A
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JP2001050159A
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Yoshitaka Saito
佳孝 斉藤
Shinji Ogawa
真治 小川
Hiroyuki Onishi
博之 大西
Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電流値、レスポンス等の液晶諸特性を大きく
低下させずに閾値電圧を低減する液晶材料、およびこれ
を構成材料とする液晶組成物を提供する。 【解決手段】 一般式(I) の化合物及びこれを構成要素とする液晶組成物。(R
はC1〜15のアルキル基などを、XはFなどを、Yは
CNなどを、環A′はシクロヘキサン環、ベンゼン環な
どを示す。)一般式Iの化合物の具体例には1,3−ジ
フルオロ−4−トランス−6−プロピル−5,6,7,
8−テトラヒドロナフタレン−2−カルボニトリル(I
b−5)がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気光学的液晶表示
材料として有用な液晶化合物、これを用いたネマチック
液晶組成物及び液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、電卓のディスプ
レイとして登場して以来、コンピューターの開発と歩み
を同じくして、TN-LCD(捻れネマチック液晶表示装置)か
ら、STN-LCDへと表示容量の拡大に対応してきた。STN-L
CDは、シェファー(Scheffer)等[SID '85 Digest, 120
頁(1985年)]、あるいは衣川等[SID '86 Digest, 122
頁(1986年)]によって、開発され、ワードプロセッサ、
パーソナルコンピュータなどの高情報処理用の表示に広
く普及しはじめている。最近、STN-LCDでの応答特性を
改善する目的でアクティブアドレッシング駆動方式が提
案されている。(Proc.12th International Display Res
earch Conference p.503 1992年)また、携帯用端末表示
(Personal Digital Assistance)ではより広い温度域で
良好な表示特性が要求されている。この様な液晶材料と
して粘性が低く、駆動電圧が低くなおかつ広い温度範囲
に対して一定値を保持することや、あるいは種々の時分
割に対応した周波数範囲で駆動電圧が変動しないことが
要求されている。しかし、表示素子に組み込んだときの
応答速度やコントラストなどはまだ十分とは言えず、現
在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案がなさ
れている。
【0003】近年携帯を目的としたノート型コンピュー
ターの需要が高まり、屋外での使用を可能とする広い使
用温度範囲や長時間のバッテリー駆動を可能とする低消
費電力の要請が強まっている。低消費電力には低電圧で
駆動できるしきい値電圧の低い液晶組成物が求められて
いる。しきい値電圧を低くするためには、誘電率異方性
Δεを大きくする材料が必要であるが、誘電率異方性が
大きい系では、粘性が増大し、レスポンスが悪化するこ
とに加え、周囲の汚染の影響を受けやすくなるため、高
抵抗を維持することが難しくなるという問題があった。
このため、TN、STN、AM-LCD等の液晶表示素子用液晶組
成物には、 (1) 屋外でも使用できる広い液晶温度範囲 (2) 高温条件でも使用できる安定性 (3) 低いしきい値電圧 (4) 高い電圧保持率 (5) 色づきを防ぎ、広い視角で最適なコントラストを得
るために調節可能なΔnが求められている。
【0004】従来の液晶組成物は、これらの要請に必ず
しも応えることができず、高温での電圧保持率の低下に
よるコントラスト低下、低温での結晶析出やスメクチッ
ク相の発現が見られた。また、屋外の高温やUV光・太陽
光暴露下に放置されると、保持率低下や表示不良がみら
れた。すなわち、低電圧駆動可能な低いしきい値電圧、
高いネマチック-アイソトロピック転移温度、低いクリ
スタル(若しくはスメクチック)転移温度、高速応答を可
能とする低粘性、かつ高温での高い保持率を同時に満足
する液晶組成物及び液晶表示素子はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにTN-LCDや
STN-LCDの重要な特性改善課題の一つにコントラストの
向上がある。LCDの急速な用途拡大に伴い、室内で使用
されるだけでなく、コンピューターの携帯端末ディスプ
レイ、車載用計器、屋外使用計測機のディスプレイのよ
うに、温度条件の過酷な屋外で使用されることが増加し
てきた。そのため、LCDが置かれる環境の温度変化によ
る表示コントラストの低下、低温における応答速度の低
下による表示品位の悪化が問題になってきている。ま
た、屋外での使用では高い信頼性も求められるようにな
ってきた。
【0006】周囲の温度変化によるLCD表示品位の低下
の原因は、様々な要因が上げられるが、ネマティック液
晶の弾性定数・誘電率などの温度変化と添加したカイラ
ル物質の固有ピッチの温度変化に起因する閾値電圧Vth
の温度変化を押されるため、カイラル物質の固有ピッチ
の温度変化を制御することにより、閾値電圧の温度依存
性を改善する提案(特開昭55-38869)はすでに知られてお
り、母体液晶とカイラル物質の組み合わせにより、その
効果が変化する事や、カイラル量を増やすことにより、
レスポンス等の表示特性に悪影響を及ぼすことが問題に
なっていた。
【0007】しかし、液晶中に含まれるイオン性物質の
易動度の温度変化により電流値が増加するため、液晶に
かかる実効値電圧がイオンにより消費され、コントラス
ト及び信頼性を低下させることに起因する改善策は知ら
れていない。この観点から、従来から広く用いられてい
るエステル結合を有する化合物の使用量を減らす必要が
あるが、それによって生じる閾値電圧の増加が問題にな
っていた。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、電流
値、レスポンス等の液晶諸特性を大きく低下させること
なく、閾値電圧を低減する液晶材料を提供することにあ
り、これを構成材料とする液晶組成物を提供し、また、
この液晶組成物を使用した液晶表示素子を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の液晶化合物、これを用いた液晶組
成物さらにこの組成物により構成される液晶表示素子を
見いだした。
【0010】すなわち、一般式(I)
【0011】
【化9】
【0012】(式中R1は、炭素数1〜15のアルキル基また
は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、この基を非置換
であるか、あるいは置換基として少なくとも1個のハロ
ゲンを有しており、そしてこれらの基中に存在する1個
または2個以上のCH2基はそれぞれ独立してO原子が相互
に直接結合しないものとして -O-、-S-、-CO-、-COO-、
-OCO-、-OCO-O-により置き換えられても良い。環A'はシ
クロへキサン環(この環中に存在する1個のCH2基または
隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及びまたは-S-
に置き換えられてもよい)もしくはベンゼン環(この環中
に存在する1個のCH2基または隣接していない2個以上のC
H2基は -N- に置き換えられてもよい)を表し、-CNまた
はハロゲンで置換されていても良い。X及びX'はそれぞ
れ独立してF、ClもしくはHを表すが、X及びX'が同時にH
とはならず、Yは、-F、-Cl、-CF3、-OCF 3、-OCHF2、-OC
H2F、-COOH、-CNもしくはR1と同じ定義を表す。)で表さ
れるナフタレン誘導体及び一般式(I)で表される化合物
を少なくとも1種含有する液晶組成物を提供し、これを
用いた液晶表示素子も提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一例について説明
する。
【0014】本発明の一般式(I)化合物において、R
1は、置換されていても良い炭素数1〜15のアルキル基ま
たは炭素数2〜15のアルケニル基を表すが、炭素数1〜10
のアルキル基もしくは炭素数2〜10のアルケニル基が好
ましく、非置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基もしく
は炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、非置換の
直鎖状炭素数1〜5のアルキル基もしくは炭素数2〜5のア
ルケニル基が特に好ましく、アルケニル基では以下式
(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
【0015】
【化10】 (構造式は右端で環に連結しているものとする。)
【0016】環A'は、置換されていても良いシクロへキ
サン環もしくはベンゼン環を表すが、シクロへキサン環
もしくは非置換もしくはF置換のベンゼン環が好まし
い。X及びX'はそれぞれ独立してF、ClもしくはHを表す
が、Xは-F、Clを表し、X'が-F、ClもしくはHを表すこと
が好ましく、Xは-Fを表し、X'が-FもしくはHを表すこと
がさらに好ましい。Yは、-F、-Cl、-CF3、-OCF3、-OCHF
2、-OCH2F、-COOH、-CNもしくはR1と同じ定義を表す
が、-F、-CF3、-OCF3、-OCHF2、-CNが好ましく、-F及び
-CNがより好ましい。
【0017】これらの中でも、次に示す一般式(Ia)〜(I
e)が特に好ましく、この中でも、一般式(Ib)および(Id)
が好ましい。
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】(式中、Raは一般式(I)におけるR1と同じ意
味を表す。)一般式(I)は一般式(IV)
【0021】
【化13】
【0022】(式中、X、X'、Yは一般式(I)と同じ意味を
表す。)をハロゲン化して一般式(V)
【0023】
【化14】
【0024】(式中、X、X'、Yは一般式(I)と同じ意味を
表す。)の酸ハライドを製造する、これにルイス酸存在
下エチレンガスを反応させることにより一般式(VI)
【0025】
【化15】
【0026】(式中、X、X'、Yは一般式(I)と同じ意味を
表す。)の化合物を製造する。これに、一般式(VII)
【0027】
【化16】
【0028】(式中、Rは一般式(I)と同じ意味を表し、M
はMgX(Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表す。)も
しくはLi等の金属原子を表す。)の化合物を反応させた
後、水酸基を脱水することにより一般式(VIII)
【0029】
【化17】
【0030】(式中、R、X、X'、Yは一般式(I)と同じ意
味を表す。)を得る。この化合物を還元することによっ
て、一般式(I)の環A'がシクロヘキサン環の化合物を得
ることができる。また、DDQ、クロラニル等の脱水素剤
もしくは、二重結合に臭素等を付加した後脱離させるこ
とによって、一般式(I)の環A'がベンゼン環の化合物を
得ることができる。
【0031】前述の方法で製造できる一般式(I)のY=Hの
化合物のハロゲンのα位の水素をアルキルリチウム等の
塩基を用いて引き抜いた後、炭酸ガスを反応させて一般
式(IX)
【0032】
【化18】
【0033】(式中、X、X'、Yは一般式(I)と同じ意味を
表す。)を得る。これを、酸ハライドとした後アンモニ
アを反応させた後、オキシ塩化リン等で脱水することで
一般式(I)、Y=CNの化合物を製造することができる。
【0034】第一成分として一般式(I)から選ばれる化
合物を1種もしくは2種以上を含有するが、1種もしくは2
種が好ましい。さらに、第二成分として一般式(II)、(I
II)
【化19】
【0035】(式中、R2、R3、R4はそれぞれ独立的にフ
ッ素置換されていても良い炭素原子数1〜16のアルキル
基またはアルコキシル基、炭素原子数2〜16のアルケニ
ル基、炭素原子数3〜16のアルケニルオキシ基、または
炭素原子数1〜10のアルコキシル基で置換された炭素原
子数1〜12のアルキル基を表し、環A、環B、環C、環D及
び環Eはそれぞれ独立的にフッ素原子により置換されて
いてもよい1,4-フェニレン基、2-メチル-1,4-フェニレ
ン基、3-メチル-1,4-フェニレン基、ナフタレン-2,6-ジ
イル基、フェナントレン-2,7-ジイル基、フルオレン-2,
7-ジイル基、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1,2,
3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒド
ロナフタレン-2,6-ジイル基、トランス-1,3-ジオキサン
-2,5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-
2,5-ジイル基、ピラジン-2,5-ジイル基またはピリダジ
ン-2,5-ジイル基を表し、l、mはそれぞれ独立的に0、1
もしくは2を表し、Z1、Z2、Z3、Z4はそれぞれ独立的に
単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH 2O-または-C≡C
-を表し、X2はシアノ基、フッ素原子、塩素原子、トリ
フルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、ジフルオ
ロメトキシ基、水素原子、3,3,3-トリフルオロエトキシ
基、R'または-OR'を表し、R'は炭素原子数1〜12の直鎖
状アルキル基または、2〜12の直鎖状アルケニル基を表
し、X1、X3は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表
す。)から選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を含有
するが、3種以上が好ましく、3種〜20種がさらに好まし
く、5種〜15種が特に好ましく、その中に一般式(II)の
化合物を少なくとも2種以上含むことがより好ましい。
また、Δnは0.07〜0.24の範囲であることを特徴とする
が、0.08〜0.22が好ましい。R2、R3、R4はそれぞれ独立
的にフッ素置換されていても良い炭素原子数1〜16のア
ルキル基またはアルコキシル基、炭素原子数2〜16のア
ルケニル基、炭素原子数3〜16のアルケニルオキシ基、
または炭素原子数1〜10のアルコキシル基で置換された
炭素原子数1〜12のアルキル基を表すが、炭素原子数1〜
16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基が好
ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8
のアルケニル基がより好ましく、炭素原子数1〜5のアル
キル基もしくはアルケニル基として式(a)〜(e)が特に好
ましい。環A、環B、環C、環D及び環Eはそれぞれ独立的
にフッ素原子により置換されていてもよい1,4-フェニレ
ン基、2-メチル-1,4-フェニレン基、3-メチル-1,4-フェ
ニレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、フェナントレン-
2,7-ジイル基、フルオレン-2,7-ジイル基、トランス-1,
4-シクロヘキシレン基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレ
ン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル
基、トランス-1,3ジオキサン-2,5-ジイル基、ピリジン-
2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ピラジン-2,
5-ジイル基またはピリダジン-2,5-ジイル基を表すが、
1,4-フェニレン基、トランス-1,4-シクロヘキシレン基
が好ましく、環A、B、D、Eにおいてはトランス-1,4-シ
クロヘキシレン基がより好ましく、環Cにおいては1,4-
フェニレン基がより好ましい。l、mはそれぞれ独立的に
0、1もしくは2を表すが、0もしくは1が好ましい。Z1、Z
2、Z3、Z4はそれぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、-(CH2)
4-、-OCH2-、-CH 2O-または-C≡C-表すが、Z1、Z2において
は単結合もしくは-CH2CH2-が好ましく、単結合がより好
ましい。Z3、Z4においては単結合もしくは-C≡C-が好ま
しく、単結合がより好ましい。X2はシアノ基、フッ素原
子、塩素原子、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロ
メチル基、ジフルオロメトキシ基、水素原子、3,3,3-ト
リフルオロエトキシ基、R'または-OR'を表し、R'は炭素
原子数1〜12の直鎖状アルキル基または、2〜12の直鎖状
アルケニル基を表すが、シアノ基、フッ素原子、トリフ
ルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基が好ましく、
フッ素原子、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメト
キシ基がより好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
X1、X3は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表す
が、水素原子、フッ素原子が好ましく、フッ素原子が特
に好ましい。
【0036】本発明の液晶組成物は、一般式(I)から選
ばれる化合物を少なくとも1種を含有するが、1種もしく
は2種が好ましい。
【0037】本発明の液晶組成物の別の形態として、第
一成分として本発明の一般式(I)から選ばれる化合物を1
種もしくは2種以上を含有し、第二成分として一般式(I
I)、(III)から選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を
含有し、屈折率の異方性(Δn)が0.07〜0.24の範囲であ
ることを特徴とするが、一般式(I)の含有率は5〜25質量
%が好ましく、5〜20質量%が特に好ましく、一般式(II)
もしくは一般式(III)の含有率は5〜95質量%であるが、1
5〜85質量%が好ましく、25〜85質量%が特に好ましい
く、一般式(I)の化合物の含有率が5〜40質量%の範囲
で、さらに一般式(II)もしくは一般式(III)の化合物の
中から選んだ1種もしくは2種以上を含有し、選んだ化合
物の含有率がそれぞれ5〜95質量%の範囲であることが好
ましい。
【0038】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(II)の化合物として、環Aおよび環Bがトランス-1,4
-シクロヘキシレン基であり、Z1、Z2が単結合の一般式
(II-a)
【0039】
【化20】
【0040】(式中、R5、R6はR2、R3と同じ意味を表
し、環Fは1,4-フェニレン基またはトランス-1,4-シクロ
ヘキシレン基を表し、nは0もしくは1を表す。)から選ば
れる1種もしくは2種以上の化合物を含有することを特徴
とするが、一般式(I)の化合物を1種もしくは2種以上を
含有しその含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般
式(II-a)の化合物を1種もしくは2種以上を含有しその含
有率が5〜95質量%の範囲であることが好ましく、一般式
(I)の化合物を1種もしくは2種含有しその含有率が5〜25
質量%がより好ましく、5〜20質量%が特に好ましく、一
般式(II-a)の化合物を2種以上含有しその含有率が5〜95
質量%であることが好ましく、15〜85質量%が好ましく、
25〜85質量%が特に好ましい。
【0041】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(III)の化合物として、環Dがトランス-1,4-シクロ
ヘキシレン基であり、Z3、Z4が単結合であり、m=1の一
般式(III-a)
【0042】
【化21】
【0043】(式中、R7は炭素原子数1〜8のアルキル基
または、2〜8のアルケニル基を表し、環Gは1,4-フェニ
レン基またはトランス-1,4-シクロヘキシレン基を表
し、X5はシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメトキシ
基、ジフルオロメトキシ基を表し、X4、X6はそれぞれ独
立的に水素原子またはフッ素原子を表す。)から選ばれ
る1種もしくは2種以上の化合物を含有することを特徴と
するが、一般式(I)の化合物を1種もしくは2種以上を含
有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ第二
成分として一般式(III-a)の化合物を1種もしくは2種以
上を含有し、その含有率が5〜95質量%の範囲であること
が好ましく、一般式(I)の化合物を1種もしくは2種含有
しその含有率が5〜25質量%がより好ましく、5〜15質量%
が特に好ましく、一般式(III-a)の化合物を2種以上含有
しその含有率が5〜95質量%であることが好ましく、15〜
85質量%がより好ましく、25〜85質量%が特に好ましい。
【0044】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(I)の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、その
含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般式(II-b)
【0045】
【化22】
【0046】(式中、R8、R9はそれぞれ独立的炭素原子
数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル
基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物
を含有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、さらに一
般式(II-c)
【0047】
【化23】
【0048】(式中、R10、R11はそれぞれ独立的に炭素
原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケ
ニル基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化
合物を含有しその含有率が5〜60質量%の範囲であること
を特徴とするが、一般式(II-b)から選ばれる1種もしく
は2種以上の化合物を含有し、その含有率が5〜25質量%
が好ましい、さらに一般式(II-c)から選ばれる1種もし
くは2種以上の化合物を含有しその含有率が5〜60質量%
の範囲であるが、5〜50質量%が好ましく5〜40質量%であ
ることがより好ましい。式中R8、R9、R10、R11はそれぞ
れ独立的に炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子
数2〜8のアルケニル基を表すが、炭素原子数1〜5のアル
キル基もしくはアルケニル基として式(a)〜(e)が特に好
ましい。
【0049】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(I)の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、その
含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般式(III-a)
の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、その含有率が
5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般式(II-b)もしくは一
般式(II-c)の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、そ
の含有率が5〜60質量%の範囲であるが、一般式(I)の化
合物を1種もしくは2種含有しその含有率が5〜20質量%の
範囲であることが好ましく、一般式(III-a)の含有率が5
〜35質量%の範囲であることが好ましく、5〜25質量%の
範囲であることがより好ましく、一般式(II-b)もしくは
一般式(II-c)の含有率が5〜55質量%の範囲であることが
好ましく、5〜45質量%の範囲であることがより好まし
い。
【0050】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(I)の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、その
含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般式(III-a)
の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、その含有率が
5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般式(II-b)及び一般式
(II-c)の化合物を1種もしくは2種以上を含有し、その含
有率がそれぞれ5〜40質量%の範囲であるが、一般式(I)
の化合物を1種もしくは2種含有しその含有率が5〜20質
量%の範囲であることが好ましく、一般式(II-b)及び一
般式(II-c)の化合物をそれぞれ1種以上含有しその含有
率が5〜20質量%の範囲であり、一般式(III-a)の化合物
を2種以上含有しその含有率が5〜25質量%の範囲である
ことが好ましい。
【0051】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(III)もしくは(III-a)として一般式(III-b)
【0052】
【化24】
【0053】(式中、R12は炭素原子数1〜16のアルキル
基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)から
選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有し、その含
有率が5〜40質量%の範囲であることを特徴とするが、一
般式(III-b)の化合物を1〜10種含有しその含有率が5〜3
5質量%の範囲であることが好ましく、1〜5種を含有しそ
の含有率が5〜30質量%の範囲であることがより好まし
い。式中R12は炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素
原子数2〜8のアルケニル基を表すが、炭素原子数1〜5の
アルキル基もしくはアルケニル基として式(a)〜(e)が特
に好ましい。
【0054】本発明の液晶組成物の別の形態として、一
般式(III)もしくは(III-a)として一般式(III-c)
【0055】
【化25】
【0056】(式中、R12は炭素原子数1〜16のアルキル
基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)から
選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有しその含有
率が5〜40質量%の範囲であるが、一般式(III-c)の化合
物を1〜10種含有しその含有率が5〜35質量%の範囲であ
ることが好ましく、1〜5種を含有しその含有率が5〜30
質量%の範囲であることがより好ましい。式中R12は炭素
原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケ
ニル基を表すが、炭素原子数1〜5のアルキル基もしくは
アルケニル基として式(a)〜(e)が特に好ましい。
【0057】本発明は、上記液晶組成物を用いた液晶表
示素子に有用であるが、ねじれ角が220°〜270°である
ことを特徴とする超捩れネマチック(STN)液晶表示素
子、アクティブマトリックス(AM)液晶表示素子、イン−
プレーン スイッチング(IPS)液晶表示素子が好ましい
が、AM-LCDに特に有用であり、透過型あるいは反射型の
液晶表示素子に用いることができる。本発明の液晶組成
物は、上記の化合物以外に、通常のネマチック液晶、ス
メクチック液晶、コレステリック液晶などを含有してい
てもよい。
【0058】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、以下の実施例及び比較例の組成物における
「%」は『質量%』を意味する。
【0059】実施例中、測定した特性は以下の通りであ
る。 TN-I :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃) T→N :固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃) Vth :セル厚6μmのTN-LCDを構成した時のしきい値電圧(V) Δε :誘電異方性 Δn :複屈折率 τr=τd :応答速度 (msec)
【0060】(実施例1) 1,3-ジフルオロ-4-トランス-6
-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボ
ニトリル(Ib-5)の合成
【0061】
【化26】
【0062】(a) 5,7-ジフルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-ナ
フタレン-2-オンの合成 3,5-ジフルオロフェニル酢酸150g及び塩化チオニル207g
を窒素雰囲気4時間還流した。過剰の塩化チオニルを減
圧溜去した後、氷冷下、塩化アルミニウム133gのジクロ
ロメタン900ml懸濁溶液に滴下した。20分の撹拌の後、
エチレンガスを吹き入れ、さらに5時間撹拌した後、稀
塩酸を加え、有機層を分離した後、水層はトルエンで抽
出した。有機層を併せ、水、飽和重曹水、水、飽和食塩
水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥させ、
溶媒を溜去し、蒸留(115℃、66.66Pa)により精製して5,
7-ジフルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-ナフタレン-2-オン102g
を得た。
【0063】(b) 5,7-ジフルオロ-トランス-2-プロピ
ル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンの合成 アリルマグネシウムクロリド(2.0M、THF溶液)151mlにト
ルエン150mlを加えた後減圧して大部分のTHFを留去し
た。これに、5,6,7-トリフルオロ-3,4-ジヒドロ-1H-ナ
フタレン-2-オン50gのトルエン150ml溶液を40分間かけ
滴下した。さらに3時間撹拌後、10%塩酸120mlを加え、
トルエンで抽出した。水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し後、溶媒を溜去し粗体58.1gを得た。得られた
粗体45gをエタノール180mlに溶解し、5%パラジウム/炭
素(含水)9.0gを加え、オートクレーブ中、水素圧500kPa
で撹拌した。室温で2時間撹拌後、触媒をセライト濾過
により除き濃縮後、トルエン200ml及びp-トルエンスル
ホン酸1水和物0.25gを加え、水を除きながら2時間加熱
還流した。水の溜出がなくなってから、室温に戻し、水
を加え、有機層を分離した。有機層を飽和重曹水、水、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し6,8-
ジフルオロ-トランス-3-プロピル-1,2-ジヒドロナフタ
レンの粗体を得た。溶媒を溜去し全量をエタノール160m
lに溶解し、5%パラジウム/炭素(含水)4.0gを加え、オー
トクレーブ中、水素圧400kPaで撹拌した。室温で1時間
撹拌後、触媒をセライト濾過により除き、溶媒を溜去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で
精製し、さらに蒸留(90℃、42.7Pa)により精製して、5,
7-ジフルオロ-トランス-2-プロピル-1,2,3,4-テトラヒ
ドロナフタレン20.8gを得た。
【0064】(c) 1,3-ジフルオロ-トランス-6-プロピ
ル-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボニトリル
の合成 5,7-ジフルオロ-トランス-2-プロピル-1,2,3,4-テトラ
ヒドロナフタレン 20.8gをテトラヒドロフラン120mlに
溶解し、-70℃に冷却した。n-ブチルリチウム n-ヘキ
サン溶液(1.5mol/l) 67mlを液温が-60℃以下を保つ速度
で滴下した。さらに30分撹拌後、二酸化炭素を液温が-6
0℃以下を保つ速度で系内に導入した。発熱が収まった
後、室温に戻し、10%塩酸 50mlを加え、酢酸エチル 250
mlで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を溜去し、1,3-ジフル
オロ-トランス-6-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロナフ
タレン-2-カルボン酸 26.4gを得た。
【0065】1,3-ジフルオロ-トランス-6-プロピル-5,
6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸全量に塩
化チオニル 50mlを加え7.5時間加熱還流させた。室温ま
で放冷し、減圧下、過剰の塩化チオニルを溜去し、ジク
ロロメタン 120mlを加え10℃以下に冷却した。撹拌下、
液温を20℃以下に保つ速度で、アンモニアを液中に導入
した。発熱が収まった後、減圧下に溶媒を溜去し、N,N-
ジメチルホルムアミド120mlを加え10℃以下に冷却し
た。液温が10℃以下を保つ速度でオキシ塩化リン22.8g
を滴下した。室温に戻し、溶液を砕いた氷に注ぎ、析出
した結晶を濾過した。得られた結晶を水で洗浄し、減圧
下で乾燥した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒:トルエン)で精製し、1,3-ジフルオロ-トランス-
6-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボ
ニトリルを得た。さらにエタノールから再結晶し、精製
物15.6gを得た。この化合物の融点は35℃であった。 MS:m/e=235(M+)
【0066】(実施例2) 1,3-ジフルオロ-6-プロピルナ
フタレン-2-カルボニトリル(Id-5)の合成
【0067】
【化27】
【0068】6,8-ジフルオロ-トランス-3-プロピル-1,2
-ジヒドロナフタレンのTHF溶液に臭素を滴下した。亜硫
酸水素ナトリウム水溶液を加え残留するヨウ素を分解
後、ヘキサンを加え有機層を分離した。有機層を飽和重
曹水、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマト(ヘキサン)に
よって精製して1,3-ジフルオロ-6-プロピルナフタレン
を得た。1,3-ジフルオロ-6-プロピルナフタレンを実施
例1(c)と同様にして1,3-ジフルオロ-6-プロピルナフタ
レン-2-カルボニトリルを得た。
【0069】(実施例3、比較例1)汎用のp型ホスト液晶
組成物(H)
【0070】
【化28】
【0071】この(H)は116.7℃以下でネマチック相を示
し、その融点は11.0℃である。(H)をセル厚6.0μmのTN
セルに充填して液晶素子を作成し、20℃での電気光学特
性は以下のとおりであった。 閾値電圧(Vth) 2.14V 誘電率異方性(Δε) 4.8 屈折率異方性(Δn) 0.090
【0072】次に、この(H)の80質量%と実施例2で得ら
れた本発明の化合物(Ib-5)の20質量%からなる液晶組成
物(H-1)を調製し、セル厚6.0μmのTNセルに充填して液
晶素子を作成し、20℃でその電気光学特性を測定したと
ころ、以下のとおりであった。 閾値電圧(Vth) 1.12V 誘電率異方性(Δε) 8.1 屈折率異方性(Δn) 0.082 この結果から、化合物(Ib-5)は極めて大きい閾値電圧の
低減効果を有することが分かる。次に、比較例として
(H)の80質量%と(R)
【0073】
【化29】
【0074】の20質量%からなる液晶組成物(R-1)を調製
し、セル厚6.0μmのTNセルに充填して液晶素子を作成
し、20℃でその電気光学特性を測定したところ、以下の
とおりであった。 閾値電圧(Vth) 1.39V 誘電率異方性(Δε) 8.6 屈折率異方性(Δn) 0.104 この結果から、(R)は閾値電圧の低減効果で化合物(Ib-
5)におよばないことが解る。
【0075】(実施例4)液晶組成物の調製 以下の組成からなるホスト液晶組成物(H')
【0076】
【化30】
【0077】を調製した。ここで(H')の物性値は以下の
通りである。 ネマチック相上限温度(TN-I): 75.0℃ 固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→
N):-70℃ 閾値電圧(Vth) : 1.49V 誘電率異方性(Δε) : 10.3 屈折率異方性(Δn) : 0.142 この母体液晶(H')90%と実施例1で得られた(Ib-5)10%
からなる液晶組成物(M-2)を調製した。この組成物の物
性値は以下の通りである。 ネマチック相上限温度(TN-I): 63.5℃ 固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→
N):-70℃ 閾値電圧(Vth) : 1.37V 誘電率異方性(Δε) : 12.1 屈折率異方性(Δn) : 0.132
【0078】(実施例5、比較例2)液晶組成物の調製 化合物(Ia-10)を含有する以下の組成からなる液晶組成
物(M-3)を調製した。
【0079】
【化31】
【0080】また比較例として一般式(I)の化合物を含
有しない以下の組成からなる液晶組成物(R-3)を調製し
た。
【0081】
【化32】
【0082】この液晶組成物を用いて液晶表示素子を作
成し、この諸特性を測定した結果を以下の表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】表1に示すように、実施例5の液晶組成物
は、比較例の組成物に較べて極めて低い閾値電圧を有
し、屈折率の異方性も大幅に低減する効果を有すること
が分かる。
【0085】
【発明の効果】本発明の液晶材料によって、極めて低い
閾値電圧を有する液晶組成物が得られた。また、この組
成物を用いて優れた液晶表示素子を作成することができ
た。この液晶材料はSTNおよびAM-LCDとして非常に実用
的である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 19/32 C09K 19/32 19/34 19/34 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中R1は、炭素数1〜15のアルキル基または炭素数2〜1
    5のアルケニル基を表し、この基を非置換であるか、あ
    るいは置換基として少なくとも1個のハロゲンを有して
    おり、そしてこれらの基中に存在する1個または2個以上
    のCH2基はそれぞれ独立してO原子が相互に直接結合しな
    いものとして -O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCO-O-
    により置き換えられても良い。環A'はシクロへキサン環
    (この環中に存在する1個のCH2基または隣接していない2
    個以上のCH2基は -O- 及びまたは-S- に置き換えられて
    もよい)もしくはベンゼン環(この環中に存在する1個のC
    H2基または隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置
    き換えられてもよい)を表し、-CNまたはハロゲンで置換
    されていても良い。X及びX'はそれぞれ独立してF、Clも
    しくはHを表すが、X及びX'が同時にHとはならず、Yは、
    -F、-Cl、-CF3、-OCF 3、-OCHF2、-OCH2F、-COOH、-CNも
    しくはR1と同じ定義を表す。)で表されるナフタレン誘
    導体。
  2. 【請求項2】 環A'がシクロへキサン環を表すところの
    請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 環A'がベンゼン環を表すところの請求項
    1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 XがFを表し、X'がFもしくはHを表すとこ
    ろの請求項1〜3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 X及びX'がFを表し、Yが-CNを表すところ
    の請求項1〜4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の一般式(I)で表される
    化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
  7. 【請求項7】 第一成分として請求項1〜5記載の一般式
    (I)から選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を含有
    し、第二成分として一般式(II)、(III) 【化2】 (式中、R2、R3、R4はそれぞれ独立的にフッ素置換され
    ていても良い炭素原子数1〜16のアルキル基またはアル
    コキシル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原
    子数3〜16のアルケニルオキシ基、または炭素原子数1〜
    10のアルコキシル基で置換された炭素原子数1〜12のア
    ルキル基を表し、環A、環B、環C、環D及び環Eはそれぞ
    れ独立的にフッ素原子により置換されていてもよい1,4-
    フェニレン基、2-メチル-1,4-フェニレン基、3-メチル-
    1,4-フェニレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、フェナ
    ントレン-2,7-ジイル基、フルオレン-2,7-ジイル基、ト
    ランス-1,4-シクロヘキシレン基、1,2,3,4-テトラヒド
    ロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,
    6-ジイル基、トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、
    ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ピ
    ラジン-2,5-ジイル基またはピリダジン-2,5-ジイル基を
    表し、l、mはそれぞれ独立的に0、1もしくは2を表し、Z
    1、Z2、Z3、Z4はそれぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、-
    (CH2)4-、-OCH2-、-CH 2O-または-C≡C-を表し、X2はシア
    ノ基、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ
    基、トリフルオロメチル基、ジフルオロメトキシ基、水
    素原子、3,3,3-トリフルオロエトキシ基、R'または-OR'
    を表し、R'は炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基また
    は、2〜12の直鎖状アルケニル基を表し、X1、X3は水素
    原子、フッ素原子または塩素原子を表す。)から選ばれ
    る化合物を1種もしくは2種以上を含有し、屈折率の異方
    性(Δn)が0.07〜0.24の範囲であることを特徴とする液
    晶組成物。
  8. 【請求項8】 一般式(I)の化合物の含有率が5〜40質量
    %の範囲で、さらに一般式(II)もしくは一般式(III)の化
    合物の中から選んだ1種もしくは2種以上を含有し、選ん
    だ化合物の含有率がそれぞれ5〜95質量%の範囲であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】 一般式(II)の化合物として、環Aおよび
    環Bがトランス-1,4-シクロヘキシレン基であり、Z1、Z2
    が単結合の一般式(II-a) 【化3】 (式中、R5、R6はR2、R3と同じ意味を表し、環Fは1,4-フ
    ェニレン基またはトランス-1,4-シクロヘキシレン基を
    表し、nは0もしくは1を表す。)から選ばれる1種もしく
    は2種以上の化合物を含有することを特徴とする請求項
    7、8記載の液晶組成物。
  10. 【請求項10】 一般式(I)の含有率が5〜40質量%の範
    囲で、なおかつ第二成分として一般式(II-a)の化合物を
    1種もしくは2種以上を含有しその含有率が5〜95質量%の
    範囲であることを特徴とする請求項9記載の液晶組成
    物。
  11. 【請求項11】 一般式(III)の化合物として、環Dがト
    ランス-1,4-シクロヘキシレン基であり、Z3、Z4が単結
    合であり、m=1の一般式(III-a) 【化4】 (式中、R7は炭素原子数1〜8のアルキル基または、2〜8
    のアルケニル基を表し、環Gは1,4-フェニレン基または
    トランス-1,4-シクロヘキシレン基を表し、X5はシアノ
    基、フッ素原子、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロ
    メトキシ基を表し、X4、X6はそれぞれ独立的に水素原子
    またはフッ素原子を表す。)から選ばれる1種もしくは2
    種以上の化合物を含有することを特徴とする請求項7〜1
    0記載の液晶組成物。
  12. 【請求項12】 一般式(I)の含有率が5〜40質量%の範
    囲で、なおかつ一般式(III-a)の化合物を1種もしくは2
    種以上を含有し、その含有率が5〜95質量%の範囲である
    ことを特徴とする請求項11記載の液晶組成物。
  13. 【請求項13】 一般式(I)の化合物を1種もしくは2種
    以上を含有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、なお
    かつ一般式(II-b) 【化5】 (式中、R8、R9はそれぞれ独立的炭素原子数1〜8のアル
    キル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)
    から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有し、そ
    の含有率が5〜40質量%の範囲で、さらに一般式(II-c) 【化6】 (式中、R10、R11はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8の
    アルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
    す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有
    しその含有率が5〜60質量%の範囲であることを特徴とす
    る請求項6〜12記載の液晶組成物。
  14. 【請求項14】 一般式(I)の化合物を1種もしくは2種
    以上を含有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、なお
    かつ一般式(III-a)の化合物を1種もしくは2種以上を含
    有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般
    式(II-b)もしくは一般式(II-c)の化合物を1種もしくは2
    種以上を含有し、その含有率が5〜60質量%の範囲である
    ことを特徴とする請求項6〜13記載の液晶組成物。
  15. 【請求項15】 一般式(I)の化合物を1種もしくは2種
    以上を含有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、なお
    かつ一般式(III-a)の化合物を1種もしくは2種以上を含
    有し、その含有率が5〜40質量%の範囲で、なおかつ一般
    式(II-b)及び一般式(II-c)の化合物を1種もしくは2種以
    上を含有し、その含有率がそれぞれ5〜40質量%の範囲で
    あることを特徴とする請求項6〜14記載の液晶組成物。
  16. 【請求項16】 一般式(III)もしくは(III-a)として一
    般式(III-b) 【化7】 (式中、R12は炭素原子数1〜16のアルキル基または炭素
    原子数2〜8のアルケニル基を表す。)から選ばれる1種も
    しくは2種以上の化合物を含有し、その含有率が5〜40質
    量%の範囲であることを特徴とする請求項6〜15記載の液
    晶組成物。
  17. 【請求項17】 一般式(III)もしくは(III-a)として一
    般式(III-c) 【化8】 (式中、R12は炭素原子数1〜16のアルキル基または炭素
    原子数2〜8のアルケニル基を表す。)から選ばれる1種も
    しくは2種以上の化合物を含有しその含有率が5〜40質量
    %の範囲であることを特徴とする請求項6〜15記載の液晶
    組成物。
  18. 【請求項18】 請求項6〜17記載の液晶組成物を用い
    た液晶表示素子。
  19. 【請求項19】 請求項6〜17記載の液晶組成物を用い
    た、ねじれ角が220°〜270°であることを特徴とする超
    捩れネマチック(STN)液晶表示素子。
  20. 【請求項20】 請求項6〜17記載の液晶組成物を用い
    たアクティブマトリックス(AM)液晶表示素子。
  21. 【請求項21】 請求項6〜17記載の液晶組成物を用い
    たイン−プレーンスイッチング(IPS)液晶表示素子。
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