JP2001311921A - 波長光選択スイッチ、光アド・ドロップ装置ならびに光クロスコネクト装置 - Google Patents

波長光選択スイッチ、光アド・ドロップ装置ならびに光クロスコネクト装置

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JP2001311921A
JP2001311921A JP2000164195A JP2000164195A JP2001311921A JP 2001311921 A JP2001311921 A JP 2001311921A JP 2000164195 A JP2000164195 A JP 2000164195A JP 2000164195 A JP2000164195 A JP 2000164195A JP 2001311921 A JP2001311921 A JP 2001311921A
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port
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wavelength light
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Hideki Maeda
英樹 前田
Masatoyo Tsunoda
正豊 角田
Yasuhiko Tada
康彦 多田
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Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】選択され出力ポートから出力される光信号の波
長光に波形歪みなどの劣化を与えない波長光選択スイッ
チ、光アド・ドロップ装置、光クロスコネクト装置を提
供することを課題とする。 【解決手段】波長光選択スイッチ1は、光信号を2つに
分ける光分岐器2と、この光分岐器に接続され、第1お
よび第2入力ポート5a,5bおよび第1および第2出
力ポート6a,6bを有する光回路7とからなり、前記
光回路は、前記光信号の波長多重光を形成する各波長光
を少なくとも独立に遮断できるN個(N=1,2,…整
数)の遮断手段3と、前記入力ポートから前記遮断手段
を介して前記各出力ポートまでを経由する一方と他方の
光経路A,Bとを備え、前記一方の光経路は、N個の前
記遮断手段のうち、任意の前記遮断手段の組み合わせを
経由する経路からなり、前記他方の光経路は、前記遮断
手段の任意の組み合わせとは相補関係にある他の前記遮
断手段の組み合わせを経由する経路からなるように構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、波長多重伝送シ
ステムにおいて、個々の波長信号(波長光)ごとに経路
設定等の信号処理を行なうため、波長多重信号光から特
定の波長光を選択して取り出す波長光選択スイッチ、光
アド・ドロップ装置ならびに光クロスコネクト装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、波長多重信号光から特定の波長信
号(波長光)を取り出す装置としては、表面弾性波ガイ
ド領域を有する導波路を導波路型偏光ビーム分離器で挟
んだ構成のものや(参考文献:電子情報通信学会誌82
巻7号pp.772‐775)、また、位相推移器をアレイド・
ウェイブガイド・グレーティングで挟んだ構成のものや
(参考文献:IEEE Photon.Technol.Lett.,Vol.11,No.
5,pp.557-559)、さらに、液晶空間変調器を用いたもの
(参考文献:ECOC99Proceedings,pp.I-68‐I-69)な
ど、種々の構成が知られている。
【0003】その一例として、表面弾性波を用いた装置
の構成を図11に示す。ここでは、表面弾性波を用いた
装置100に、波長光λ1、λ2、λ3、λ4の4チャンネ
ルからなる波長多重信号光を入力し、波長光λ1、λ4
信号を第1出力ポート106から、波長光λ2、λ3の信
号を第2出力ポート107から選択して出力するものと
して説明する。
【0004】任意の偏光状態を持つ入射光は、導波路型
偏光ビーム分離器101によって、導波路に対して水平
の電界方向を持つTE波と、垂直の電界方向を持つTM
波に分離される。表面弾性波ガイド領域102には、発
信器103で励起された表面弾性波が伝播し、発信器1
03の周波数(f2,f3)に対応した波長光(λ2
λ3)の偏光状態が変更され、TE波はTM波にかつT
M波はTE波に変換される。そして、偏光状態が変更さ
れなかった波長光(λ1、λ4)は、導波路型偏光ビーム
分離器105の第1出力ポート106から、また、偏光
状態が変更された波長光(λ2、λ3)は第2出力ポート
107から出射される。
【0005】このように、表面弾性波を用いた装置10
0は、表面弾性波ガイド領域102に周波数の異なる複
数の表面弾性波を伝播させると、それぞれ周波数に対応
した複数の波長光の選択が可能となる。
【0006】なお、波長光選択スイッチは、光信号の幹
線経路から一旦所定の波長光を取り出して、後に光信号
の幹線経路に挿入する挿入光信号を入力する光アド・ド
ロップ装置の主要部分として用いられている。また、波
長光選択スイッチは、選択して出力した各光信号を所定
位置に供給する光クロスコネクト装置の主要部分として
も用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の装置の
構成では、以下に示すような問題点が存在していた。す
なわち、選択され出力ポートから出力される光信号に対
して従来の装置の構成では、帯域通過型の光フィルタと
して動作している。このとき理想的な帯域通過型の光フ
ィルタは、図4に点線Sで示すように矩形のスペクトル
通過特性を持つこと、および、通過帯域内で線形な位相
特性を持つ(すなわち、波長分散が無い)ことが望まれ
る。しかしながら、従来の装置では、図4に示す実線R
で表すように出力された光信号がリップルを有している
ため、信号スペクトルの一部が切り取られるフィルタリ
ング効果を受けてしまった。また、通過帯域内で波長分
散を有しているため、出力された光信号波形に歪みが発
生することになった。
【0008】また、従来の光アド・ドロップ装置では、
前記波長光選択スイッチを用いて選択された波長光に波
形歪みを生じた場合、つぎのような問題点が発生した。
すなわち、光アド・ドロップ装置を多段に接続すると、
波形歪みが累積して顕著となり伝送品質を劣化させた。
また、光アド・ドロップ装置を長距離伝送系で使用する
場合、伝送光ファイバの非線形効果により信号光スペク
トルに広がりが生じるため、波長光の通過性にリップル
などが生じていると、波形歪みが顕著になってしまっ
た。
【0009】さらに、従来の光クロスコネクト装置で
は、前記波長光選択スイッチ等を用いて構成されると、
装置が複雑になってしまった。また、選択された波長光
に波形歪みを生じた場合、信号劣化を生じた波長光を供
給してしまうという問題点を生じた。さらに、光クロス
コネクト装置は、複数を多段にして使用する場合、選択
された波長光に波形歪みを生じていると累積してその波
形歪みが顕著となる。さらに、長距離伝送系でも同様の
理由により波形歪みが顕著となってしまった。
【0010】本発明は、前記の問題点に鑑み創案された
ものであり、選択され出力ポートから出力される光信号
の波長光に波形歪みなどの劣化を与えない波長光選択ス
イッチ、また、その波長光選択スイッチを用いた光アド
・ドロップ装置ならびに光クロスコネクタ装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、つぎのような構成とした。すなわち、入力
される光信号を2つに分ける光分岐器と、この光分岐器
に接続され、2個の入力ポートおよび2個の出力ポート
を有する光回路とからなり、前記光回路は、前記光信号
の波長多重光を形成する各波長光を少なくとも独立に遮
断できるN個(N=1,2,…整数)の遮断手段と、前
記入力ポートから前記遮断手段を介して前記各出力ポー
トまでを経由する一方と他方の光経路とを備え、前記一
方の光経路は、N個の前記遮断手段のうち、任意の前記
遮断手段の組み合わせを経由する一方の前記入力ポート
および一方の前記出力ポートとを結ぶ経路からなり、前
記他方の光経路は、前記遮断手段の任意の組み合わせと
は相補関係にある他の前記遮断手段の組み合わせを経由
する他方の入力ポートおよび他方の出力ポートとを結ぶ
経路から構成した。
【0012】このように構成することにより、光分岐器
から分岐されて光回路に入力された光信号は、一方の光
経路を経由すると、その波長多重光を形成する各波長光
のうち、任意に組み合わせた遮断手段により遮断したい
各波長光が遮断された状態で選択された波長光が一方の
出力ポートから出力される。これと共に、他方の光経路
を経由する光信号は、前記一方の光信号とは相補関係に
ある遮断手段により前記一方の出力ポートから出力され
なかった波長光が他方の出力ポートから出力されること
になる。そして、選択したい波長光は、光経路中の遮断
手段を通過する際に、その波長形状に変化を与えること
は無く、リップルを生じない状態で両出力ポートから出
力することができる。なお、相補関係にある遮断手段と
は、一方で任意に組み合わせて使用しなかった、他のす
べての遮断手段のことをいう。
【0013】また、波長光選択スイッチは、入力される
光信号を2つに分ける光分岐器と、この光分岐器に接続
され、2個の入力ポートおよび2個の出力ポートを有す
る光回路とからなり、前記光回路は、前記一方または他
方の入力ポートから入力され前記一方または他方の出力
ポートから出力されるまでの光経路に設けられた前記光
信号の各波長光を少なくとも独立に遮断できるN個(N
=1,2,…整数)の遮断手段と、前記光信号の経由す
る一方または他方の光経路を切り替えるためのN+1個
の2×2光スイッチとを備え、前記2×2光スイッチ
は、第1ポートから第4ポートを有し、外部からの制御
に応じて、前記第1ポートおよび第2ポートを、前記第
3ポートおよび第4ポートに接続するバー状態、また
は、前記第1ポートおよび第2ポートを、前記第4ポー
トおよび第3ポートに接続するクロス状態のいずれかの
接続状態に設定し、j番目(j=1,2,…,n)の2
×2光スイッチの第3ポートおよび第4ポートと、j+
1番目の光スイッチの第1ポートおよび第2ポートを、
前記遮断手段を介して前記一方と他方の光経路に渡って
順次接続する構成とした。
【0014】このように構成することにより、光信号
は、一方と他方の光経路のどちらを選択して通過するか
を、あらかじめ2×2光スイッチにより設定することが
できる。そして、その光信号が一方と他方の光経路を経
由すると、遮断したい波長光を少なくとも独立して遮断
する遮断手段が相補関係となるように設定されることに
なり、一方と他方の出力ポートから選択した各波長光を
それぞれ出力することができる。そのため、光経路を設
定するための設定手段の構成を簡易なものにでき、ま
た、光信号が通過する光経路の切替操作を容易に行なう
ことができる。また、選択された波長光は、遮断手段を
通過する場合に波形が変わるような影響は受けることが
ない。
【0015】さらに、前記波長光選択スイッチの光回路
は、その両出力ポートの少なくとも一方に、出力される
光信号の光レベルを調整する光レベル調整手段を備える
構成とした。このように構成することにより、波長光選
択スイッチは、光分岐器の分岐比の違い、および光回路
の光経路の違いに起因する出力レベル偏差を補正するこ
とができる。
【0016】前記波長光選択スイッチと、この波長光選
択スイッチの後段に配置され、2個の合波入力ポート
と、合波出力ポートを有する光合波器とを備える光アド
・ドロップ装置であって、前記波長光選択スイッチから
光信号を出力する一方の出力ポートを、前記一方の合波
入力ポートに接続するとともに、前記波長光選択スイッ
チから光信号を出力する他方の出力ポートを、所定波長
の光信号を分離するために配置し、前記光合波器の他方
の合波入力ポートを、所定波長の光信号を挿入するため
に配置し、かつ、前記光合波器の合波出力ポートを波長
多重信号光の出力ポートとする光アド・ドロップ装置と
して構成した。
【0017】このように構成することで、選択される波
長光に波形歪みを生じることはなく、波長光選択スイッ
チの設定により、光アド・ドロップ装置への入力波長多
重光信号を任意の波長で分離・挿入することができる。
【0018】前記波長光選択スイッチを少なくとも2以
上並列して配置し、前記波長光選択スイッチのそれぞれ
の後段に、2個の合波入力ポートを有する光合波器を配
置する光クロスコネクト装置であって、前記波長光選択
スイッチの一方の出力ポートを、前記光合波器の任意の
位置となる一方の合波入力ポートに接続すると共に、前
記波長光選択スイッチの他方の出力ポートを前記光合波
器の任意の位置となる他方の合波入力ポートに接続する
光クロスコネクト装置として構成した。
【0019】このように構成されることにより、波長光
選択スイッチの設定により、波長光選択スイッチに入力
される波長多重光信号間の光信号を任意の波長で所定の
光伝送路に入れ替えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、波長光選択スイッチの
基本構成を示す模式図である。なお、波長光選択スイッ
チ1は、ここでは光信号の各波長光λ1、λ2、λ3、λ4
の4種類を用い、波長光λ1、λ4と波長光λ2、λ3とを
それぞれ分けて一方と他方の出力ポート6a,6bから
出力する場合について説明する。
【0021】図1に示すように、波長光選択スイッチ1
は、光信号を2つに分ける光分岐器2と、この光分岐器
2の出力側に接続される光回路7とを備えている。そし
て、光回路7は、光分岐器2の一方と他方の出力側に接
続する一方と他方の(第1、第2)入力ポート5a,5
bと、この第1、第2入力ポート5a,5bから入力し
た光信号を、出力する一方と他方の(第1、第2)出力
ポート6a,6bと、第1、第2入力ポート5a,5b
から第1、第2出力ポート6a,6bまで遮断手段3の
いずれかを通過させ光信号を経由する一方と他方の(第
1、第2)光経路A,Bとを備えている。
【0022】図1に示すように、光分岐器2は、入力し
た光信号を一方と他方に分岐する1×2光分岐器を使用
している。この光分岐器2の構成は、スラブ光導波路な
どの平面導波路であっても、また、ハーフミラーなどの
バルク状光学系であっても良く、送られて来る光信号を
一方と他方に分岐できるものであれば、特に限定される
ものではない。
【0023】図1に示すように、第1光経路Aおよび第
2光経路Bは、第1、第2出力ポート6a,6bにどの
波長光を選択して出力するかにより設定手段4を介して
設定されるものである。そして、ここでは設定手段4と
して外部からの制御により光信号の進行方向を経路中で
切り替える光スイッチを使用している。この光スイッチ
は、遮断手段3の各遮断手段3a,3b,3c,3dの
前後となる位置で、送られて来る光信号を各経路A,B
のどちらかに振り分けることのできる構成であれば、特
に限定されるものではない。
【0024】図1では、第1光経路Aを、第1入力ポー
ト5aから第2および第3遮断手段3b,3cを経由し
第1出力ポート6aから出力される経路とする。また、
第2光経路Bを、第2入力ポート5bから第1および第
4遮断手段3a,3dを経由し第2出力ポート6bから
出力される経路としている。
【0025】図1に示すように、遮断手段3は、第1な
いし第4遮断手段3a,3b,3c,3dを備えてい
る。そして、第1ないし第4遮断手段3a…3dは、波
長光λ 1…λ4の一つを独立して遮断するように構成され
ており、ここでは、独立の一つの波長光λ1を第1遮断
手段3aが、波長光λ2を第2遮断手段3bが、波長光
λ 3を第3遮断手段3cが、また、波長光λ4を第4遮断
手段3dが、それぞれの遮断するように構成されてい
る。
【0026】各遮断手段3a…3dは、例えば、ファイ
バーブラッググレーティングを用いることや、また、誘
電体多層膜を用いたノッチフィルタなどにすると都合が
良い。ここでは、各遮断手段3a…3dは、通過させる
波長光λ1…λ4を、光信号として認識できないように変
形させる構成にすることや、完全に遮断する構成とし、
通過させる他の波長光λ1…λ4に対して信号波形などに
悪影響を与えることがないものであれば、特にその構成
を限定されるものではない。
【0027】つぎに、図1に示す波長光選択スイッチ1
の作用を説明する。図1に示すように、光分岐器2に入
力される光信号の波長光λ1、λ2、λ3、λ4は、一方と
他方に分岐され、第1、第2入力ポート5a、5bから
入力される。
【0028】そして、第1光経路Aを経由する光信号
は、第2および第3遮断手段3b,3cによりその波長
光λ2、λ3が除去された状態で、波長光λ1、λ4が第1
出力ポート6aから出力される。また、第2光経路Bを
経由する光信号は、第1および第4遮断手段3a,3d
によりその波長光λ1、λ4が除去された状態で波長光λ
2、λ3が第2出力ポート6bから出力されることにな
る。ここで、各遮断手段3a…3dで遮断される以外の
各波長光λ1…λ4は、波長形状などに悪影響を及ぼすよ
うなことなく各遮断手段3a…3dを通過するため、矩
形のスペクトル通過特性および線形な位相特性を持った
状態で出力することができるものである。
【0029】なお、各出力ポート6a,6bから出力さ
れる各波長光λ1…λ4は、その組み合わせを、例えば、
波長光λ1と、波長λ2、λ3、λ4としたり、また、波長
光λ 1、λ2と、波長光λ3、λ4としたり、あるいは、波
長光λ1、λ2、λ3と、波長光λ4としたりすることな
ど、入力される光信号の各波長光を適宜選択することが
できる。もちろん、入力される光信号の波長光の数は、
ここでは4チャンネルを例示したが、特に限定されるも
のではない。
【0030】つぎに、この発明の波長光選択スイッチで
ある第2の実施の形態を、図2を参照して説明する。な
お、図2は波長光選択スイッチ11の全体を表す構成図
である。また、入力される光信号は、その波長光λ1
λ2、λ3、λ4が第1入力ポート15a,第2入力ポー
ト15bから入力され第1出力ポート16aから波長光
λ1、λ4が出力され、第2出力ポート16bから波長光
λ2、λ3が出力されるように設定した状態のものとして
説明する。
【0031】波長光選択スイッチ11は、入力する光信
号を分岐するための光分岐器12と、この光分岐器12
により分岐された光信号を入力して所定状態に選択して
出力する光回路17とを備えている。
【0032】光回路17は、分岐した光信号を入力する
ための第1(一方の)入力ポート15aおよび第2(他
方の)入力ポート15bと、両入力ポート15a,15
bから入力した光信号を選択して取り出すための第1
(一方の)出力ポート16aおよび第2(他方の)出力
ポート16bと、両入力ポート15a,15bから両出
力ポート16a,16bまでの光信号の経路に設けた設
定手段としてのN+1個(N=1,2,…整数)(ここ
ではN=4)の2×2光スイッチ14(第1ないし第5
光スイッチ14a,14b,14c,14d,14e)
およびN個(N=1,2,…整数)(ここではN=4)
の遮断手段13(第1ないし第4遮断手段13a,13
b,13c,13d)とを備えている。
【0033】そして、光回路17は前記各構成と併せ
て、第1入力ポート15aと第2入力ポート15bから
入力される光信号の内、選択したい各波長光λ1…λ
4を、両出力ポート16a,16bの一方から出力する
ように設定した第1、第2(一方と他方の)光経路A,
Bとを適宜設定するように構成されている。
【0034】各遮断手段13a…13dは、例えば、フ
ァイバーブラッググレーティングを用いることや、ま
た、誘電体多層膜を用いたノッチフィルタなどにすると
都合が良い。ここでは、各遮断手段13a…13dは、
遮断させる波長光λ1…λ4を、光信号として認識できな
いように変形させる構成にすることや、完全に遮断する
構成とし、通過させる他の波長光λ1…λ4に対して信号
波形などに悪影響を与えることがないものであれば、特
にその構成を限定されるものではない。
【0035】各光スイッチ14a…14eは、それぞれ
が第1ポートから第4ポートP1,P2,P3,P4を備え
ている。そして、この各光スイッチ14a…14eは、
第1ポートP1および第2ポートP2を第3ポートP3
よび第4ポートP4に接続するバー状態と、第1ポート
1および第2ポートP2を第4ポートP4および第3ポ
ートP3に接続するクロス状態のいずれかに、外部から
の信号により設定することができるように構成されてい
る。
【0036】さらに、各光スイッチ14a…14eは、
そのj番目(j=1,2,…n)(ここではj=1,
2,3,4)の第3ポートP3に、j+1番目の第1ポ
ートP1が光導波路により接続され(隣り合う位置関
係)、そのj番目の第4ポートP4に、j+1番目の第
2ポートP2が光導波路により接続されるように配置さ
れている。さらに、各光スイッチ14a…14eの第3
ポートP3と第1ポートP1との間には、各遮断手段13
a…13dが介在するように接続されている。
【0037】ここでは、各光スイッチ14a…14e
は、各遮断手段13a…13dの前後となる位置で、第
1入力ポート15aから第1出力ポート16aまで直線
的に接続された光導波路と、第2入力ポート15bから
第2出力ポート16bまで直線的に接続された光導波路
とに渡って接続されている。そして、各遮断手段13a
…13dは、第1入力ポート15aから第1出力ポート
16aまで直線的に接続された光導波路側に配置された
状態としている。
【0038】なお、前記したように入力される光信号の
波長光λ1…λ4のうち、第1出力ポート16aから波長
光λ1、λ4を出力し、第2出力ポート16bから波長光
λ2、λ3を出力するように光経路を設定するため、3番
目に配置した第3光スイッチ14cをバー状態とし、残
りの光スイッチ14a,14b,14d,14eをクロ
ス状態として設定している。
【0039】そのため、第1光経路Aは、第1入力ポー
ト15a、1番目の第1光スイッチ14a、2番目の第
2光スイッチ14bを通過し、第2遮断手段13b、3
番目の第3光スイッチ14c、第3遮断手段13c、4
番目の第4光スイッチ14d、5番目の第5光スイッチ
14eを介して第1出力ポート16aを経由する経路で
構成されている。
【0040】また、第2光経路Bは、第2入力ポート1
5b、1番目の第1光スイッチ14a、第1遮断手段1
3a、2番目の第2光スイッチ14b、3番目の第3光
スイッチ14cを通過し、4番目の第4光スイッチ14
dおよび第4遮断手段13d、5番目の第5光スイッチ
14eを介して第2出力ポート16bを経由する経路で
構成されている。
【0041】つぎに、波長光選択スイッチ11の作用を
説明する。入力される光信号の各波長光λ1…λ4は、光
分岐器12により分岐され両入力ポート15a,15b
からそれぞれ光回路17に入力される。第1入力ポート
15aから入力された波長光λ1…λ4は、第1光経路を
経由する場合、はじめに第1光スイッチ14aがクロス
状態であるため、第1光スイッチ14aの第1ポートP
1から第4ポートP4を通り、第1遮断手段13aを経由
することなく通過する。
【0042】つづいて、第2光スイッチ14bはクロス
状態で、第3光スイッチ14cがバー状態であるため、
波長光λ1…λ4が、第2光スイッチ14bの第2ポート
2から第3ポートP3を通り、第2遮断手段13bを経
由し波長光λ2が遮断され、第3スイッチ14cの第1
ポートP1から第3ポートP3を通り、第3遮断手段13
cを経由することで波長光λ3が遮断される。
【0043】そして、第4、第5光スイッチ14d,1
4eがクロス状態であるため、第4光スイッチ14dの
第1ポートP1から第4ポートP4を通り、かつ、第5光
スイッチ14eの第2ポートP2から第3ポートP3を通
り、遮断されなかった波長光λ1、λ4は第4遮断手段1
3dを経由することなく通過し、第1出力ポート16a
から出力される。
【0044】一方、第2入力ポート15bから入力され
た光信号の波長光λ1…λ4は、前記した第1光経路Aの
説明と同様(各光スイッチ14a…14eの状態)に、
第2光経路Bを経由して各光スイッチ14a…14eお
よび、第1遮断手段13aおよび第4遮断手段13dを
介して第2出力ポートから、波長光λ1、λ4が遮断さ
れ、選択された波長光λ2、λ3だけが出力される。
【0045】そして、波長光選択スイッチ11は、選択
された波長光λ1、λ4、および波長光λ2、λ3が、その
第1および第2光経路A,Bを経由し、選択されて各出
力ポート16a,16bに出力される場合、経由する各
遮断手段13a…13dでは波形が変わるような影響を
受けずに、図4の点線で示す波形Sの状態で出力するこ
とができる。
【0046】さらに、図3で示すように、光信号の波長
光λ1…λ8の内、光経路で複数の任意の波長光λ1…λ8
および独立の各波長光λ1(λ2、…λ8)を遮断する遮
断手段23を使用する構成としても良い。なお、図3で
は、独立の各波長光λ1(λ2、…λ8)を遮断する遮断
手段を混在した状態の波長光選択スイッチ21として説
明する。そして、ここで扱う光信号の波長光は、OLE_LI
NK1λ1…λ8OLE_LINK1を入力して、一方の出力ポートか
らλ4、λ6、λ8を、他方の出力ポートからλ3、λ5
λ7を出力する場合について説明する。また、図3では
図2で説明した光分岐器および設定手段としての2×2
光スイッチと同じ構成のものを用い、その説明を省略す
る。
【0047】波長光選択スイッチ21は、光分岐器22
および光回路27を備えている。そして、遮断手段23
の内、第1遮断手段23a、第2遮断手段23bは、光
信号の波長光λ1…λ8のうち、複数のものを相補関係の
組み合わせとなるように遮断するように構成されてい
る。ここでは、第1遮断手段23aが、偶数チャネルの
波長光λ2、λ4、λ6、λ8を遮断し、また、第2遮断手
段23bが、奇数チャネルの波長光λ1、λ3、λ5、λ7
を遮断するように構成されている。そして、第3遮断手
段23cおよび第4遮断手段23dは、それぞれ独立し
た波長光λ2と波長光λ1を遮断するように構成されてい
る。
【0048】なお、各遮断手段23a等は、一定間隔で
決められている任意の組み合わせとなる波長光であれ
ば、複数のものを遮断できるものである。図3では1チ
ャンネル間隔(あるいは奇数、偶数)ごとに遮断できる
ものとしたが、例えば、2チャンネル間隔、3チャンネ
ル間隔などであっても構わないものである。ここで使用
される遮断手段23としては、例えば、ファイバーブラ
ッググレーティングを用いることや、また、誘電体多層
膜を用いたノッチフィルタなどにすると都合が良い。も
ちろん、遮断手段23は、遮断させる波長光λ1…λ
8を、光信号として認識できないように変形させる構成
とすることや、完全に遮断する構成とし、通過させる他
の波長光λ1…λ8に対して信号波形などに悪影響を与え
ることがないものであれば、特にその構成を限定される
ものではない。
【0049】そして、波長光選択スイッチ21の第1光
経路Aは、第1入力ポート25a、第1光スイッチ24
a、第2遮断手段23b、第2光スイッチ24b、第3
遮断手段23cおよび第3光スイッチ24cを経由して
第1出力ポート26aまでの経路としている。一方、第
2光経路Bは、第2入力ポート25b、第1光スイッチ
24a、第1遮断手段23a、第2光スイッチ24b、
第4遮断手段23dおよび第3光スイッチ24cを経由
して第2出力ポート26bまでの経路としている。
【0050】前記したように構成することで波長光選択
スイッチ21は、図1または図2の構成と比べて選択す
る波長光の自由度は制限されるが、簡単な構成で光信号
の波長光を選択して出力することが可能となる。
【0051】なお、図1ないし図3で説明した波長光選
択スイッチでは、第1入力ポートから入力された波長光
を第1出力ポート側から出力するように説明したが、出
力する出力ポートはどちら側であっても良い。
【0052】そして、出力ポートから出力される各波長
光の組み合わせは、例えば、光波長が4チャネルの場合
であれば、波長光λ1と、波長λ2、λ3、λ4としたり、
波長光λ1、λ2と、波長光λ3、λ4としたり、あるい
は、波長光λ1、λ2、λ3と、波長光λ4としたりするこ
となど、入力される光信号の各波長光を、各光スイッチ
を操作することで適宜選択することができる。もちろ
ん、入力される光信号の波長光のチャンネル数が増えて
も4チャネルの場合で例示したようにその組み合わせは
相補関係となるように適宜選択して出力することができ
るもので、特に限定されるものではない。
【0053】さらに、各遮断手段は、昇順に配置される
必要や、また、一方の直線的に接続された光導波路側に
配置される必要はなく、設定する光経路内で選択した以
外の波長光を適切に遮断できる構成であれば、限定され
るものではない。
【0054】つぎに、本発明における第3の実施の形態
を、図5(a),(b)を参照して説明する。なお、前
記構成と同じ構成の部材は同じ符号を付して説明を省略
する。また、ここでは光信号の各波長光λ1、λ2
λ3、λ4の4種類を用い、波長光λ1、λ4と波長光
λ2、λ3とをそれぞれ分けて出力する場合について説明
する。
【0055】図5(a)に示すように、波長光選択スイ
ッチ30は、入力される光信号を2つに分ける光分岐器
2と、この光分岐器2の後段に配置された光回路37
(7,17,27)と、この光回路37の出力ポート3
6a,36bの少なくとも一方に(ここでは第1出力ポ
ート側)接続された光レベル調整器38と、この光レベ
ル調整器38(光レベル調整手段)からの出力および前
記他方の出力ポート36bからの出力をスイッチ出力と
する一方のスイッチ出力ポート39aおよび他方のスイ
ッチ出力ポート39bとを有している。
【0056】光レベル調整器38は、第1出力ポート3
6aから出力された波長光λ1、λ4の光レベル偏差を補
正するためのものであり、例えば、光可変減衰器および
光増幅器などが用いられ、出力される信号の全波長域に
対して減衰あるいは増幅を行なって光レベルの調整を行
なうものである。なお、この光レベル調整器38は、他
方のスイッチ出力ポート39bから出力される波長光λ
2、λ3の光レベル(振幅の特性の大きさ)と出力が同一
になるように調整を行なう。このとき、他方のスイッチ
出力ポート39bから出力される波長光(ここでは
λ2、λ3)の光レベルは、光スペクトラムアナライザな
どにより測定され、その測定された測定値に基づいて光
レベル調整器38を操作し、他方のスイッチ出力ポート
39bから出力される光レベルに一方のスイッチ出力ポ
ート39aから出力される波長光の光レベルを合わせて
いる。
【0057】そのため、光分岐器2の分岐比に起因する
光レベル偏差、あるいは、光回路37の光経路の違いに
起因する光レベル偏差が生じる場合であっても、両スイ
ッチ出力ポート39a,39bから出力される一方と他
方の波長光λ1、λ4、および波長光λ2、λ3は、光レベ
ルが同じ状態で出力されることができる。
【0058】なお、図5(b)に示すように、波長光選
択スイッチ30Aは、光レベル調整器38を、光回路3
7の両出力ポート光36a、36bの後段に接続する構
成としても良い。このように光レベル調整器38を光回
路37の両出力ポート光36a、36bが備えているこ
とから、光回路37の両出力ポート光36a、36bか
ら出力される波長光λ1、λ4と波長光λ2、λ3とのどち
らか側の光レベルに合わせることや、また、波長光
λ1、λ4と波長光とλ2、λ3を同一で任意の光レベルに
合わせて調整することができる。
【0059】つぎに、図6ないし図7を参照して本発明
における光アド・ドロップ装置の実施の形態を説明す
る。なお、前記構成と同じ構成の部材は同じ符号を付し
て説明を省略する。また、ここでは光信号の各波長光λ
1、λ2、λ3、λ4の4種類を用い、波長光λ1、λ4と波
長光λ2、λ3とを波長光選択スイッチでそれぞれ分け、
波長光λ2、λ3を分離し、その後波長光λ2、λ3を挿入
し、波長多重信号光λ1、λ2、λ3、λ4として出力する
場合について説明する。
【0060】図6に示すように、光アド・ドロップ装置
40は、波長光選択スイッチ31(1,11,21)
と、この波長光選択スイッチ31の後段に配置された光
合波器44とを備えている。そして、波長光選択スイッ
チ31は、その一方の出力ポート31aを、光合波器4
4の一方の合波入力ポート44aに接続し、その他方の
出力ポート31bを、所定波長の波長光(例えばλ2
λ3)を分離する出力ポートとして配置している。さら
に、光合波器44は、その他方の合波入力ポート44b
を所定波長の波長光(例えばλ2、λ3)を挿入するため
に配置し、その合波出力ポート44cを波長多重信号光
(λ1、λ2、λ3、λ4)の出力ポートとして用いる構成
としている。
【0061】図6に示すように、波長光選択スイッチ3
1の他方の出力ポート31bは、所定波長の波長光
λ2、λ3を一旦取り出して分離するためのものであり、
ここでは分離した波長光λ2、λ3を受信機42に送信し
ている。受信機42は、送られてきた波長光λ2、λ3
それぞれ受信する受信部42a,42bを備えており、
ここでは、波長光λ2、λ3に対応するように構成されて
いる。受信機42は、もちろん、他の波長光(例えば、
λ1、λ4など)に対応できるように、あらかじめ複数の
受信部(図示せず)を備える構成としても良い。
【0062】図6に示すように、光合波器44の他方の
合波入力ポート44bは、外部から挿入されて来る波長
光λ2、λ3を入力するための入力ポートとして用いら
れ、ここでは送信機43の各波長光に対応する送信部4
3a,43bから送られてくる波長光λ2、λ3を入力す
るように構成されている。なお、送信機43は、ここで
は、挿入する波長光λ2、λ3に対応するように構成され
ているが、送信機43は、もちろん、他の波長光(例え
ば、λ1、λ4やそれ以外の波長光など)に対応できるよ
うに、あらかじめ複数の送信部(図示せず)を備える構
成としても良い。
【0063】図6に示すように、光合波器44は、両合
波入力ポート44a,44bから入力された波長光
λ1、λ4、波長光λ2、λ3を合波して波長多重信号光λ
1、λ2、λ3、λ4として合波出力ポート44cから出力
し、その出力された波長多重信号光λ1、λ2、λ3、λ4
を光アド・ドロップ装置40からの出力光信号とするよ
うに構成されている。
【0064】なお、ここでは、光アド・ドロップ装置4
0の波長光選択スイッチ31から分離する波長光を波長
光λ2、λ3としているが、波長光選択スイッチ31に入
力された波長光であれば、その内の任意の波長光とする
ことができる。また、光アド・ドロップ装置40の波長
光選択スイッチ31から光合波器44に直接入力する波
長光を波長光λ1、λ4としているが、任意の波長光とし
ても良い。また、光合波器44に挿入される波長光を、
波長光λ2、λ3としているが、波長光λ2、λ3に新たな
光信号を付加したものや、また、一以上の全く別の波長
光であっても良い。
【0065】さらに、図7に示すように、光アド・ドロ
ップ装置40Aは、その光合波器44の各合波入力ポー
ト44a,44bの直前に光レベル調整器38を有する
構成としても良い。このように、光レベル調整器38を
有するため、波長光選択スイッチ31の一方のスイッチ
出力ポート31aからの波長光λ1、λ4と、送信機43
から送られて来る波長光λ2、λ3との光レベル偏差を補
正することができる。また、一方の波長光の光レベルに
他方の波長光の光レベルを調整することや、その逆の調
整を行なうことや、さらに、両方の光レベルを任意に調
整することもできる。
【0066】なお、光アド・ドロップ装置40Aは、光
回路37の一方の出力ポート36aから合波入力ポート
44aまでの経路内であれば任意の位置に、光レベル調
整器38を一つ設ける構成としても良い(図7で一方の
光レベル調整器38がない状態)。光アド・ドロップ装
置40Aは、光レベル調整器38を一つ設ける構成のも
のでは、他方の光経路を経由する波長光の光レベルに合
わせる調整を行い、光レベル偏差を補正することができ
る。
【0067】つぎに、図8ないし図10を参照して本発
明における光クロスコネクト装置の実施の形態を説明す
る。なお、前記構成と同じ構成の部材は同じ符号を付し
て説明を省略する。また、ここでは光信号の各波長光A
λ1、Aλ2、Aλ3、Aλ4とBλ1、Bλ2、Bλ3、B
λ4の8種類を用い、一方の(第1)光合波器44A
(44)から波長光Aλ1、Bλ2、Bλ3、Aλ4とを出
力し、他方の(第2)光合波器44B(44)から波長
光波長光Bλ1、Aλ2、Aλ3、Bλ4を出力する構成と
して説明する。
【0068】図8に示すように、光クロスコネクト装置
50は、波長光選択スイッチ31を少なくとも2以上並
列して配置し、各波長光選択スイッチ31の後段に光合
波器44を配置して構成されるものである。なお、ここ
では光クロスコネクト装置50は、説明を分かり易くす
るため、第1および第2波長光選択スイッチ31A、3
1Bおよび第1および第2光合波器44A,44Bの構
成として説明する。
【0069】図8に示すように、第1および第2波長光
選択スイッチ31A,31Bは、光分岐器2と、光回路
37(7,17,27)とをそれぞれ備えている。そし
て、第1波長光選択スイッチ31Aは、その一方のスイ
ッチ出力ポート31a1を、第1光合波器44Aの一方
の合波入力ポート44a1に接続経路SK1を介して接
続している。さらに、第1波長光選択スイッチ31A
は、その他方のスイッチ出力ポート31b1を、第2光
合波器44Bの一方の合波入力ポート44a2に接続経
路SK2を介して接続している。
【0070】さらに、第2波長光選択スイッチ31B
は、その一方のスイッチ出力ポート31a2を、第1光
合波器44Aの他方の合波入力ポート44b1に接続経
路SK3を介して接続している。そして、第2波長光選
択スイッチ31Bは、その他方のスイッチ出力ポート3
1b2を、第2光合波器44Bの他方の合波入力ポート
44b2に接続経路SK4を介して接続している。
【0071】なお、図8に示すように、波長光選択スイ
ッチ31Aは、ここではそのスイッチ出力ポート31a
1から光回路37を介して波長光Aλ1、Aλ4を出力
し、そのスイッチ出力ポート31b1から波長光Aλ2
Aλ3を出力するように設定されている。また、他方の
波長光選択スイッチ31Bは、ここではそのスイッチ出
力ポート31a2から光回路37を介して波長光Bλ2
Bλ3を出力し、そのスイッチ出力ポート31b2から波
長光Bλ1、Bλ4を出力するように設定されている。
【0072】図8に示すように、光クロスコネクト装置
50は、接続経路SK1、SK3を介して第1光合波器
44Aに入力された波長光Aλ1、Aλ4と波長光B
λ2、Bλ3が合波され、第1光合波器44Aの合波出力
ポート44c1から波長光Aλ1、Bλ2、Bλ3、Aλ4
が出力される。また、光クロスコネクト装置50は、接
続経路SK2、SK4を介して第2光合波器44Bに入
力された波長光Aλ2、Aλ3と波長光Bλ1、Bλ4が合
波され、第2合波器44Bの合波出力ポート44c2
ら波長光Bλ1、Aλ2、Aλ3、Bλ4として出力され
る。
【0073】なお、光クロスコネクト装置50は、出力
する各波長光Aλ1、Bλ2、Bλ3、Aλ4、波長光Bλ
1、Aλ2、Aλ3、Bλ4について光経路内で、波形歪み
が生じるような影響を受けることがなく、任意の波長光
を選択して組み合わせ出力することができる。
【0074】また、図9に示すように、光クロスコネク
ト装置50Aは、並列する波長光選択スイッチ31の接
続経路SK1〜SK4(図9では接続経路SK3、SK
4)の経路内で、光合波器44A,44Bの少なくとも
一方の合波入力ポートから入力される波長光の光レベル
を調整できる光レベル調整器38を備えるように構成す
ると都合がよい。もちろん、図10に示すように、光ク
ロスコネクト装置50Bにおいてすべての接続経路SK
1〜SK4の経路内に光レベル調整器38を備える構成
としても良い。
【0075】このように、光クロスコネクト装置50
A、50Bは、光レベル調整器38を備えることで、出
力される任意に選択された波長光の光レベル偏差を補償
して同じ光レベルの波長光を出力できるため都合がよ
い。
【0076】なお、前記した光アド・ドロップ装置およ
び光クロスコネクト装置は、複数を並列あるいは多段に
して使用することができるものである。さらに、光クロ
スコネクト装置は、接続経路は任意に設定でき、選択す
る波長光も任意に設定することができるものである。さ
らに、光アド・ドロップ装置および光クロスコネクト装
置は、光回路37の出力ポート36a,36bから光合
波器44の合波入力ポート44a,44bまでの光経路
(接続経路など)の構成が、光ファイバや、平面導波路
あるいは反射鏡を用いて空気中を光信号(波長光)が送
信される構成にするなど、特に限定されるものではな
い。
【0077】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成しているた
め以下の優れた効果を奏する。 (1)波長光選択スイッチは、光信号の波長光のうち、
一方と他方の光経路を経由することで、任意に組み合わ
せた遮断手段と、これらと相補関係にある遮断手段によ
り、それぞれ一方と他方の出力ポートから選択された波
長光が出力されることになる。そして、選択したい波長
光は、光経路中の各遮断手段を通過する際に、その波長
形状に変化を与えることは無く、リップルを生じない状
態で両出力ポートから出力することができる。したがっ
て、矩形のスペクトル通過特性を持つこと、および、通
過帯域内で線形な位相特性(すなわち、波長分散が無
い)を持った状態で光信号の波長光を出力することが実
現できる。
【0078】(2)波長光選択スイッチは、外部からの
制御により、任意の組み合わせの遮断手段を経由する一
方の光経路と、これと相補関係にある組み合わせの遮断
手段を経由する他方の光経路と設定手段を介して設定す
ることができる。しかも遮断手段が遮断されない波長光
には影響をあたえないので、出力される波長光の信号波
形に劣化を与えずに取り出すことが可能である。
【0079】(3)波長光選択スイッチは、光経路に設
けた遮断手段が複数の波長光を遮断できる構成とするこ
とで、独立して切断するものに比べると選択する自由度
は制限されるが、光スイッチおよび遮断手段の設置数を
最小限とすることができる。また、光導波路の距離を独
立して遮断するものに比べて短くすることが可能とな
る。
【0080】(4)波長光選択スイッチは、光回路の出
力ポート側に光レベル調整器を備える構成としているた
め、光分岐器の分岐比に起因して出力される光レベルの
異なる場合や、また、光経路の違いに起因する光レベル
偏差を補正して光レベルを調整することが可能となる。
【0081】(5)光アド・ドロップ装置は、波長光の
信号変形を劣化させない波長光選択スイッチと、光合波
器により構成されることから、構成が簡易で、かつ、任
意に選択して取り出す波長多重信号光に劣化を与えるこ
とがなく出力できる装置の構成を実現できる。また、光
アド・ドロップ装置は、光レベル調整器を備える構成と
することで、光レベル偏差を補正して波長多重信号光を
出力することもできる。さらに、光アド・ドロップ装置
は、複数を並列してあるいは多段にして使用する構成と
しても、波形歪みの累積がほとんどない。また、長距離
伝送系に使用して非線形効果による信号光スペクトル広
がりが生じても、波長光の通過特性にリップルなどが生
じないため、出力される波長多重信号光の信号波形に劣
化を与えずに取り出すことが可能である。
【0082】(6)光クロスコネクト装置は、波長光の
信号変形を劣化させない波長光選択スイッチと、光合波
器により構成されることから、構成が簡易で、かつ、任
意に選択して取り出す波長光に劣化を与えることがなく
出力できる装置の構成を実現できる。また、光クロスコ
ネクト装置は、光レベル調整器を備える構成とすること
で、光レベル偏差を補正して波長多重信号光を出力する
こともできる。さらに、光クロスコネクト装置は、複数
を並列してあるいは多段にして使用する構成としても、
波形歪みの累積がほとんどない。また、長距離伝送系に
使用して非線形効果による信号光スペクトル広がりが生
じても、波長光の通過特性にリップルなどが生じないた
め、出力される波長光の信号波形に劣化を与えずに取り
出すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる第1の実施の形態を示す波長
光選択スイッチを表す模式図である。
【図2】 本発明にかかる第2の実施の形態を示す波長
光選択スイッチを表す模式図である。
【図3】 本発明の応用例を示す波長光選択スイッチを
表す模式図である。
【図4】 出力される波長光の状態を示す模式図であ
る。
【図5】 (a),(b)は、本発明にかかる第3の実
施の形態を示す波長光選択スイッチを表す模式図であ
る。
【図6】 本発明にかかる第4の実施の形態である光ア
ド・ドロップ装置を表す模式図である。
【図7】 本発明にかかる光アド・ドロップ装置の応用
例を表す模式図である。
【図8】 本発明にかかる第5の実施の形態を示す光ク
ロスコネクト装置を表す模式図である。
【図9】 本発明にかかる光クロスコネクト装置の応用
例を表す模式図である。
【図10】 本発明にかかる光クロスコネクト装置の他
の応用例を表す模式図である。
【図11】 従来の波長光選択スイッチを表す模式図で
ある。
【符号の説明】
1,11,21 波長光選択スイッチ 2,12,22 光分岐器 3,13,23 遮断手段 3a,13a,23a 第1遮断手段案 3b,13b,23b 第2遮断手段案 3c,13c,23c 第3遮断手段案 3d,13d,23d 第4遮断手段案 4 設定手段 5a,15a,25a 第1入力ポート(一方の入力ポ
ート) 5b,15b,25b 第2入力ポート(他方の入力ポ
ート) 6a,16a,26a 第1出力ポート(一方の出力ポ
ート) 6b,16b,26b 第2出力ポート(他方の出力ポ
ート) 7,17,27 光回路 14,24 2×2光スイッチ(設定手段) 14a,24a 第1光スイッチ 14b,24b 第2光スイッチ 14c,24c 第3光スイッチ 14d,24d 第4光スイッチ 30,30A,31,31A,31B 波長光選択ス
イッチ 31a,31b,31a1,31b1,31a2,31b2
スイッチ出力ポート 34,44,44A,44B 光合波器 34a,44a,44a1,44a2 一方の(第1、
第2)合波入力ポート 34b,44b,44b1,44b2 他方の(第1、
第2)合波入力ポート 34c,44c,44c1,44c2 (第1、第2)
合波出力ポート 38 光レベル調整器(光レベル調整
手段) 39a,39b スイッチ出力ポート 40、40A 光アド・ドロップ装置 50,50A,50B 光クロスコネクト装置
フロントページの続き (72)発明者 多田 康彦 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H079 BA01 CA05 CA07 EA09 GA01 GA03 GA05 2K002 AA02 AB01 AB05 AB34 DA10 EA07 5K002 BA06 CA01 DA02 DA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される光信号を2つに分ける光分岐
    器と、この光分岐器に接続され、2個の入力ポートおよ
    び2個の出力ポートを有する光回路とからなり、 前記光回路は、前記光信号の波長多重光を形成する各波
    長光を少なくとも独立に遮断できるN個(N=1,2,
    …整数)の遮断手段と、前記入力ポートから前記遮断手
    段を介して前記各出力ポートまでを経由する一方と他方
    の光経路とを備え、 前記一方の光経路は、N個の前記遮断手段のうち、任意
    の前記遮断手段の組み合わせを経由する一方の前記入力
    ポートおよび一方の前記出力ポートとを結ぶ経路からな
    り、 前記他方の光経路は、前記遮断手段の任意の組み合わせ
    とは相補関係にある他の前記遮断手段の組み合わせを経
    由する他方の入力ポートおよび他方の出力ポートとを結
    ぶ経路からなることを特徴とする波長光選択スイッチ。
  2. 【請求項2】 入力される光信号を2つに分ける光分岐
    器と、この光分岐器に接続され、2個の入力ポートおよ
    び2個の出力ポートを有する光回路とからなり、 前記光回路は、前記一方または他方の入力ポートから入
    力され前記一方または他方の出力ポートから出力される
    までの光経路に設けられた前記光信号の各波長光を少な
    くとも独立に遮断できるN個(N=1,2,…整数)の
    遮断手段と、前記光信号の経由する一方または他方の光
    経路を切り替えるためのN+1個の2×2光スイッチと
    を備え、 前記2×2光スイッチは、第1ポートから第4ポートを
    有し、外部からの制御に応じて、前記第1ポートおよび
    第2ポートを、前記第3ポートおよび第4ポートに接続
    するバー状態、または、前記第1ポートおよび第2ポー
    トを、前記第4ポートおよび第3ポートに接続するクロ
    ス状態のいずれかの接続状態に設定し、 j番目(j=1,2,…,n)の2×2光スイッチの第
    3ポートおよび第4ポートと、j+1番目の光スイッチ
    の第1ポートおよび第2ポートを、前記遮断手段を介し
    て前記一方と他方の光経路に渡って順次接続することを
    特徴とする波長光選択スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記光回路は、その両出力ポートの少な
    くとも一方に、出力される波長光の光レベルを調整する
    光レベル調整手段を備えることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の波長光選択スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載の波長光選択スイッチと、この波長光選択スイッ
    チの後段に配置され、2個の合波入力ポートと、合波出
    力ポートを有する光合波器とを備える光アド・ドロップ
    装置であって、 前記波長光選択スイッチから波長光を出力する一方の出
    力ポートを、前記一方の合波入力ポートに接続するとと
    もに、前記波長光選択スイッチから波長光を出力する他
    方の出力ポートを、所定波長の波長光を分離するために
    配置し、 前記光合波器の他方の合波入力ポートを、所定波長の光
    信号を挿入するために配置し、かつ、前記光合波器の合
    波出力ポートを波長多重信号光の出力ポートとすること
    を特徴とする光アド・ドロップ装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載の波長光選択スイッチを少なくとも2以上並列し
    て配置し、前記波長光選択スイッチのそれぞれの後段
    に、2個の合波入力ポートを有する光合波器を配置する
    光クロスコネクト装置であって、 前記波長光選択スイッチの一方の出力ポートを、前記光
    合波器の任意の位置となる一方の合波入力ポートに接続
    すると共に、前記波長光選択スイッチの他方の出力ポー
    トを前記光合波器の任意の位置となる他方の合波入力ポ
    ートに接続することを特徴とする光クロスコネクト装
    置。
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JP2007067757A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光分岐挿入スイッチ

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