JP2001311149A - 杭打機のリーダ構造 - Google Patents

杭打機のリーダ構造

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JP2001311149A
JP2001311149A JP2000126959A JP2000126959A JP2001311149A JP 2001311149 A JP2001311149 A JP 2001311149A JP 2000126959 A JP2000126959 A JP 2000126959A JP 2000126959 A JP2000126959 A JP 2000126959A JP 2001311149 A JP2001311149 A JP 2001311149A
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隆典 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接の収縮による撓み変形を抑える杭打機の
リーダ構造を提供すること。 【解決手段】 リーダ体10の中立軸NNを挟んで、一
対のガイドパイプ13,13を溶接した溶接部P2,P
3に対し、反対側にも他の溶接部P1を有する杭打機の
リーダ構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中への固化材散
布や杭打ちなどの基礎工事を行う作業装置の昇降を支持
する杭打機であって、昇降する作業装置の移動を案内す
るためのリーダの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】杭打機には、例えば図2に示すような構
造のものを挙げることができる。この杭打機50では、
クローラを備えた走行車51の旋回台52に、リーダ5
3がバックシリンダ54を介して支持されている。リー
ダ53は、メイン部材71にガイドパイプ72が一体に
なったものであり、そのガイドパイプ72に対して作業
装置60がスライドするように設けられている。
【0003】ここで示した作業装置60は、下端に固化
材噴射が可能な攪拌翼61を持った回転軸62が吊設さ
れ、その回転軸62に回転を与える油圧モータ63を備
えた地盤改良用のものである。その作業装置60は、リ
ーダ53内を通って上下に一周したローラチェーン55
に連結され、そのローラチェーン55の送りによって昇
降するように構成されている。また、杭打機50にはリ
ーダ53の下端にホルダ56が固定され、回転軸62
が、リーダ53と平行に上下動するようにそのホルダ5
6を貫通して支持されている。
【0004】ここで図3は、ガイドパイプと作業装置と
の係合状態を示した、図2におけるA−A矢視の一部断
面図である。リーダ53は、断面がコの字形をしたメイ
ン部材71の開口端部に塞ぎ板72を溶接した閉塞断面
のリーダ体70を形成し、そのメイン部材71に一対の
ガイドパイプ73,73を溶接した構造になっている。
一方、作業装置60は、ガイドギブ取付フレーム65に
対して一対のガイドギブ66,66が固定され、そのガ
イドギブ66,66が、ガイドパイプ73,73に両側
からスライド可能に係合している。更に、ガイドギブ取
付フレーム65にはローラチェーン55へ連結するため
のチェーン接続具67が設けられ、図2に示す回転軸6
2や回転用油圧モータ63と一体に構成されている。
【0005】そこで、このような作業装置60を備えた
杭打機50では、ローラチェーン55の送りによって作
業装置60が引っ張られ、そのガイドギブ66,66が
ガイドパイプ73,73をスライドしながらリーダ53
に沿って昇降する。そのため、図2に示すリーダ上端に
位置する作業装置60は、回転軸62を回転させながら
リーダ53下端のホルダ56に案内されて真っ直ぐに下
降し、攪拌翼61が地中所定深度にまで貫入する。そし
て、その貫入の際または上昇する引き抜きの際に攪拌翼
61部分から固化材が噴射され、軟弱地盤は、混合され
た土と固化材によって土中に固結された柱体構造が形成
され、強度、変形特性などの改良がなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た杭打機を構成する従来のリーダ構造には、リーダ製造
の際に溶接によって生じる歪みが問題となっていた。杭
打機のリーダ構造は、リーダ体に断面が丸形や四角形を
した既設管が使用されることもあるが、必要なサイズの
リーダ体を得ることができる点で、板材からコの字形に
曲げ加工したメイン部材に塞ぎ板を溶接して筒状にした
ものも杭打機には多く採用されている。そして、前述し
た杭打機50でも、こうしたリーダ53を採用し、メイ
ン部材71、塞ぎ板72及びガイドパイプ73,73を
構成部材とし、これらが図2に示すように溶接ポイント
P11〜P13において長手方向に連続的または断続的
に溶接されている。
【0007】ところが溶接は、その溶接部が溶接熱によ
る溶融及び凝固に伴って収縮を受けるため、図4に示す
ように全体が溶接側に撓んでしまい、前記従来例の場合
には全長10mのリーダ53に対してS=30mmもの
歪みが生じた。そして、このようにリーダ53が撓んで
しまうと、ガイドパイプ72,72とそれに係合したガ
イドギブ66,66とのクリアランスが無くなるので、
そのままではリーダ53に沿って昇降する作業装置60
の昇降動作、強いては工事そのものに支障を来すことに
なる。また、出来上がった柱体の形状にも、曲がった杭
になるなどの悪影響がある。そのため、従来構造のリー
ダを製造した場合、溶接作業後に必ず歪み取り作業が必
要となり、しかもその作業には多大な時間と労力を要
し、それがリーダ製造のコストアップの原因になってい
た。
【0008】そこで本発明は、かかる課題を解決すべ
く、溶接の収縮による撓み変形を抑える杭打機のリーダ
構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、起立したリー
ダに沿って作業装置を昇降させて所定の作業を行わせる
杭打機であって、筒形状をしたリーダ体と一対のガイド
パイプとを溶接して一体とする当該リーダの構造におい
て、前記リーダ体が、前記一対のガイドパイプを溶接す
る溶接部に対し、中立軸を挟んで反対側に他の溶接部を
有することを特徴とする。また、本発明は、前記リーダ
体が、断面がコの字形をしたメイン部材の両角部に前記
一対のガイドパイプを溶接し、前記他の溶接部として当
該メイン部材の開口端部側に塞ぎ板を溶接したものであ
ることが好ましい。
【0010】よって、本発明によれば、例えば断面コの
字形をしたメイン部材の角部と端部とに溶接を施す構造
とすることにより、リーダ体の中立軸を挟んで一対のガ
イドパイプの反対側に溶接部が設けられる。そのため、
各溶接部に収縮が生じてリーダを撓めようとする曲げモ
ーメントが作用するが、リーダ全体では逆向きに作用す
る曲げモーメント同士が互いに相殺され、結果的に溶接
の収縮による撓み変形を抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る杭打機のリー
ダ構造の一実施形態について、図面を参照して説明す
る。なお、本実施形態のリーダ構造は、前述した杭打機
50(図2参照)を含む、各種作業装置を昇降させて所
定の作業を行わせる杭打機一般のリーダに対応するもの
である。以下、杭打機本体を省略してリーダについて説
明するが、杭打機の具体的な構造は例えば前述した図2
に示すようなものである。
【0012】図1は、本実施形態のリーダ構造を示し
た、杭打機を構成するリーダの断面図である。このリー
ダ1は、前記従来例と同様に、断面がコの字形をした溝
形状のメイン部材11と、その開口端部側を塞ぐ塞ぎ板
12と、一対のガイドパイプ13,13とを構成部材と
し、メイン部材11と塞ぎ板12とで形成した閉塞断面
のリーダ体10の角部にガイドパイプ13,13を配置
した構造のものである。しかし、このリーダ1は、従来
のものとは異なり、一対のガイドパイプ13,13をメ
イン部材11の両角部に配置させて溶接した点に特徴を
有する。即ち、本実施形態では、メイン部材11に溶接
するガイドパイプ13,13と塞ぎ板12とを、リーダ
体10の中立軸NNを挟んで両側に分け、溶接ポイント
を分散するようにした。
【0013】このような構造としたのは、従来のリーダ
53に生じた撓みが、溶接部の収縮によって作用する曲
げモーメントによるものと考えられるからである。そし
て、こうした観点から見た従来のリーダ53は(図3参
照)、溶接ポイントP11〜P13がリーダ体70の中
立軸に対して片側に偏った構造となっており、曲げモー
メントが一方向にのみ作用してしまっている。
【0014】そこで本実施形態では、ガイドパイプ1
3,13と塞ぎ板12との溶接箇所がリーダ体10の中
立軸NNを挟んで両側に位置する構造とした。具体的に
は、塞ぎ板12を断面コの字形をしたメイン部材11の
開口端部側に溶接ポイントP1で溶接し、ガイドパイプ
13,13をメイン部材11の両角部に溶接ポイントP
2,P3で溶接するようにした。これにより、溶接ポイ
ントP1と溶接ポイントP2,P3とがリーダ体10の
中立軸NNを挟んで対峙位置するようになった。
【0015】従って、リーダ1には各溶接ポイントP1
〜P3で収縮が生じ、それらによる曲げモーメントも作
用するが、リーダ1全体では、溶接ポイントP1と溶接
ポイントP2,P3との収縮による曲げモーメントが逆
向きに作用するため、それらが互いに相殺される。それ
により、本構造のリーダ1では、溶接によって生じる歪
みをリーダ自らが修正し、従来S=30mm(図4参
照)もあった歪みが7mm程度にまで抑えられた。その
結果、これまでリーダ製造後に行っていた歪み取り作業
を大幅に時間短縮することができ、リーダ製造のコスト
ダウンを図ることができた。
【0016】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更
が可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明は、リーダ体を、一対のガイドパ
イプを溶接した溶接部に対し、中立軸を挟んで反対側に
も他の溶接部を有するリーダ構造としたので、溶接の収
縮による撓み変形を抑えることが可能となった。また、
本発明では、リーダ体を、断面がコの字形をしたメイン
部材の両角部に一対のガイドパイプを溶接し、そのメイ
ン部材の開口端部側に塞ぎ板を溶接するリーダ構造とし
たので、溶接の収縮による撓み変形を抑えることが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る杭打機のリーダ構造の一実施形態
を示したリーダの断面図である。
【図2】地盤改良装置を備えた杭打機の側面図である。
【図3】ガイドパイプと作業装置との係合状態を示し
た、図2のA−A矢視の一部断面図である。
【図4】従来構造のリーダに生じる撓みを示した図であ
る。
【符号の説明】
1 リーダ 10 リーダ体 11 メイン部材 12 塞ぎ板 13 ガイドパイプ 50 杭打機 60 作業装置 NN 中立軸 P1,P2,P3 溶接ポイント

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起立したリーダに沿って作業装置を昇降
    させて所定の作業を行わせる杭打機であって、筒形状を
    したリーダ体と一対のガイドパイプとを溶接して一体と
    する当該リーダの構造において、 前記リーダ体が、前記一対のガイドパイプを溶接する溶
    接部に対し、中立軸を挟んで反対側に他の溶接部を有す
    ることを特徴とする杭打機のリーダ構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する杭打機のリーダ構造
    において、 前記リーダ体が、断面がコの字形をしたメイン部材の両
    角部に前記一対のガイドパイプを溶接し、前記他の溶接
    部として当該メイン部材の開口端部側に塞ぎ板を溶接し
    たものであることを特徴とする杭打機のリーダ構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114628A (ja) * 2007-11-01 2009-05-28 Hitachi Constr Mach Co Ltd リーダと杭打用アタッチメント
CN103742510A (zh) * 2013-12-25 2014-04-23 柳州正菱集团有限公司 封板

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