JP2001311007A - 透過性フィルム及びその製品及び透過性フィルムの製造方法 - Google Patents

透過性フィルム及びその製品及び透過性フィルムの製造方法

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JP2001311007A
JP2001311007A JP2000129372A JP2000129372A JP2001311007A JP 2001311007 A JP2001311007 A JP 2001311007A JP 2000129372 A JP2000129372 A JP 2000129372A JP 2000129372 A JP2000129372 A JP 2000129372A JP 2001311007 A JP2001311007 A JP 2001311007A
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moisture vapor
permeable film
permeable
thermoplastic polymer
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Mack Amish Larry
マック アミッシュ ラリー
Hasky Timothy
ハスキー ティモシー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、水蒸気は透過させるが、総じて液
体状態の水は透過させない透過性フィルム及びその製品
及び透過性フィルムの製造方法を提供するものである。 【解決手段】 透過性フィルムは、湿分蒸気透過率(M
VTR)の高い樹脂1つと湿分蒸気透過率の低い樹脂1
つからなる2つの熱可塑性樹脂の均質なブレンドから構
成されている。このブレンドは、適切な取扱い特性と、
フィルム厚さ単位あたりのブレンド比によって決定され
たとおりの制御された湿分蒸気透過度合いを有するフィ
ルムに溶融押出しされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水蒸気は透過させ
るが、総じて液体状態の水は透過させない透過性フィル
ム及びその製品及びその透過性フィルムの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】透過性フィルムは以前から知られてお
り、装用者の皮膚表面から出る水蒸気を外部に逃す方法
として、防水服などの生産に長年にわたり使用されてい
る。水蒸気透過性フィルムは、微孔性フィルムあるいは
単一体フィルム(モノリシックフィルム)に大別されて
いる。前記微孔性フィルムは、特別な処理条件を使って
フィルムに数多くの孔を形成している。微孔性フィルム
を作る方法の1つは、米国特許3,870,593に記されてい
る。炭酸カルシウムなどの粉末状の不活物質を一定量フ
ィルムに組み込んだうえで、押出成形する。押出成形
後、フィルムを引っ張ることにより、充填材粒子の場所
に小さな孔を確立する。微孔性フィルム作成後、米国特
許4,308,303に記載されているように、フィルムを繊維
でコーティングして複合物を作ることもできる。微孔性
フィルムを布にラミネートする方法もよく知られてい
る。微孔性フィルムは、あらゆる気体、蒸気、その他病
原体のような物質を無差別に透過する性質をゆうするゆ
えに、最終用途には不適な場合や望ましくない場合があ
る。例えばこれらのフィルムは、一般にはウイルスの障
壁としては不適であり、血液曝露が頻繁にある医療業界
やその他の業界では、衣類やウイルス障壁はあるが良好
な透過性のあるその他の物品がはるかに望ましい。もう
1種類の透過性フィルムは、単一体フィルム(モノリシ
ックフィルム)と呼ばれ、フィルムには切れ目がなく、
孔が開いていない。単一体透過性フィルムは、化学吸着
により特定の気体や液体蒸気の移転、フィルム厚さを通
じた透過、反対表面からの放出を可能にする。湿分透過
率の高いフィルムについては、透過速度は非常に速く、
フィルムの片側の蒸気の濃度と圧力が相対的に高いと、
それによって推進される。この透過メカニズムは、米国
特許5,445,874に記載されている。これに記載されてい
るのは、特定のポリウレタン製の薄フィルムで、ヒトの
皮膚よりも湿分蒸気透過率(以下「MVTR」と称す)
が高いため、熱傷ドレッシングの外層として使用するこ
とができる。いくつかの熱可塑性樹脂が市販されてお
り、これを使えば、MVTRの高いフィルムの押出成形
が可能である。ポリウレタン、コポリエステル、ポリエ
ステルなどのエラストマーなどがその例である。これら
の樹脂は、防護服やその他の物品を作るために使用する
織布または不織布として、多孔性支持基材の上にコーテ
ィングした押出成形物とすることもできる。他のフィル
ム形成熱可塑性ポリマーと比較して相対的に高価である
ことを除いても、上記のポリマーが不適な最終用途がい
くつかある。このフィルムのMVTRを変更する方法
は、フィルムの厚さを増減させる方法である。フィルム
は薄くすればするほどそのMVTRは高くなる。フィル
ムによっては、押出しコーティングなどの方法によって
直接布にラミネートできない場合や、布とフィルムの間
の結合が使うにつれて過度に弱まる場合がある。また、
これらの透過性フィルムは、布と組み合わせた場合、ざ
らざらになり音が耳障りになる傾向があり、見かけ上も
好ましくない場合がある。こうした特性はすべて、製造
や最終用途としての適合性の観点からみて重要であるこ
とから、透過性単一体フィルムのいっそうの改善が必要
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明に基づけば、蒸
気通過単一体フィルムが得られ、そのフィルムは高温溶
融物として連続的に押出すことができる。この高温溶融
物をフィルムとして押出成形することもできるし、多孔
性布などの基材に直接押出し、すぐれた接着性を持たせ
ることもできる。フィルムは、少なくとも2種類の熱可
塑性ポリマーの均質かつ一様なブレンドから構成され
る。ポリマーの1つは、単独で使用し、薄フィルムに成
形した場合は、高い湿分蒸気透過率をを示すものであ
る。もう1つのポリマーは、単独で使用し、薄フィルム
に押出しまたは成形した場合は、低いMVTRを示すも
のである。比率を変えてブレンドすると、両ポリマーを
しのぐ望ましい特性と特徴を備えたフィルムにこのポリ
マーブレンドを高温溶融押出し成形することができる。
できあがったフィルムは、高MVTRフィルム単独の場
合と比較しても触り心地がやわらかで、布によく付く。
低MVTRポリマーを相当量含んでいるにもかかわら
ず、この合成フィルムは高いMVTRを維持し、透過性
物品への使用に提供している。本発明が発表される前に
知られていたフィルムの透過性の程度は主としてフィル
ムの厚さによって決定されていたのに対し、本発明の単
一体フィルムのMVTRは、ブレンド中の両ポリマーの
比率を調整することで、厚さ単位で固定することができ
る。この特徴は、特定のフィルム厚さが指定されている
ような、さまざまな最終用途にも役立つ。ポリマーの1
つは、ポリエステル樹脂、コポリエステ・エラストマ
ー、ポリウレタンの3つから構成されるグループから選
択する。もう1つのポリマーは、酢酸エチレンビニルや
アクリル酸エチレンメチルなどのエチレンエステルコポ
リマー群から選択する。これらのポリマーは、単独で使
用した場合は、MVTRは非常に低くなる。ブレンド中
の2つ目のポリマーの重さは、総重量に対して10〜8
0%まで可変である。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、高湿
分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと低湿分蒸気透過率熱可
塑性ポリマーのブレンドからなる透過性フィルムで、当
該ポリマーは単一体で熱押出し可能であることを特徴と
している。請求項2の発明は、10〜60%の高湿分蒸
気透過率熱可塑性ポリマーから構成されていることを特
徴としている。請求項3の発明は、40〜90%の低湿
分蒸気透過率熱可塑性ポリマーから構成されていること
を特徴としている。請求項4の発明は、前記高湿分蒸気
透過率熱可塑性ポリマーが、ポリウレタン、ポリエステ
ルおよびコポリマーからなるグループから選択されてい
ることを特徴としている。請求項5の発明は、前記低湿
分蒸気透過率熱可塑性ポリマーがエチレンエステルコポ
リマーであることを特徴としている。請求項6の発明
は、前記酢酸エチレンコポリマーがアクリル酸エチレン
メチルコポリマーと酢酸エチレンビニルコポリマーとか
ら構成されるグループから選択されていることを特徴と
している。請求項7の発明は、前記高湿分蒸気透過率熱
可塑性ポリマーの湿分蒸気透過率が、単独で25ミクロ
ン(μ)フィルムに成形した場合、500g/m2/24時
間を超えることを特徴としている。請求項8の発明は、
布にラミネートされたことを特徴としている。請求項9
の発明は、前記布が不織布であることを特徴としてい
る。請求項10の発明は、多孔布と同布にラミネートさ
れたフィルムからなる複合透過材で、同フィルムは少な
くとも2つの熱可塑性ポリマーのブレンドから構成さ
れ、湿分蒸気透過率が500g/m2/日を超えることを特
徴としている。請求項11の発明は、布が不織布である
ことを特徴としている。請求項12の発明は、前記繊維
がポリエステルを含むことを特徴としている。請求項1
3の発明は、前記繊維がポリオレフィンを含むことを特
徴としている。請求項14の発明は、既知の厚さの透過
性フィルムの製造方法で、高湿分蒸気透過率値を有する
熱可塑性樹脂と低湿分蒸気透過率値を持つ熱可塑性樹脂
とをブレンド、溶融し、溶融した樹脂を一定厚さの単一
体フィルムに押出し、高湿分蒸気透過率、低湿分蒸気透
過率両熱可塑性樹脂の比率を調整することにより一定厚
さのフィルムにおいて所望の湿分蒸気透過率を得る段階
を含むことを特徴としている。請求項15の発明は、ポ
リウレタン、ポリエステルおよびコポリエステルからな
るグループから選択されている高湿分蒸気透過率熱可塑
性ポリマーと、アクリル酸エチレンメチルと酢酸エチレ
ンビニルとから構成されるグループから選択されている
低湿分蒸気透過率両熱可塑性エチレンエステル・コポリ
マーを重量換算で10〜90%の割合でブレンドしたも
のから構成されており、同ブレンドが単一体の無孔フィ
ルムに押出し可能であり、湿分蒸気透過率が500g/m
2/24時間を越えることを特徴としている。請求項16
の発明は、布にラミネートされたことを特徴としてい
る。
【0005】
【発明の実施のための形態】ここで使用しているよう
に、湿分蒸気透過率(MVTR)という用語は、24時
間すなわち1日、フィルム1m2当たり透過する湿分の
グラム数で表され、グラム数は、この分野で熟練した人
々に知られている標準的な試験方法よって決定される。
ここで使用する標準的な手順は、ASTM E96, 1980改訂、
手順D、方法X1.15「90°Fでの水方法」と呼ばれている
ものである。ここで使用されている「ブレンド」という
語は、融和性のある2つの熱可塑性ポリマーを均質に混
ぜ合わせたものを指す。この2つのポリマーは、いっし
ょに溶融し冷却することにより、薄い連続したフィルム
のような単一体(モノリシック)な構造を形成すること
ができる。多くの熱可塑性ポリマーは、うまく混合でき
ず、加熱し、押出機を通すと、分離する傾向がある。
「低MVTRポリマーまたはフィルム」という語は、熱
可塑性ポリマーを意味し、押出されて厚さ1 milから約
25μ(ミクロン)のフィルムになる場合には、MVT
Rは350g/m2/日になる。「高MVTRポリマーまた
はフィルム」という語は、厚さ1 milすなわち約25μ
のフィルムに押出されるか、型に取るかした場合、熱可
塑性ポリマーのMVTRが500g/m2/日を越えること
を意味する。本発明は、高MVTR熱可塑性樹脂と低M
VTR熱可塑性樹脂の混合使用を意図している。2つの
樹脂はいっしょに溶融されて、フィルム単独か布の上に
形成される層のいずれかとして、押出されるか型に取ら
れて薄いフィルムになる。高MVTR樹脂を単独で使用
してフィルムを形成すると、多くの場合、フィルムのM
VTRが過度に大きくなり、これを解決するには、フィ
ルムを厚くする他なくなる。これは費用増につながる。
ここで述べている樹脂のブレンドを用いれば、ポリマー
の割合を調整することで、指定した厚さで思いどおりの
MVTR等級を実現することができる。望ましい具体化
としては、低MVTR樹脂を重量換算で高MVTR樹脂
90%に対し10%の量を混ぜ合わせてブレンドを作
る。高MVTR樹脂のレベルが10%を大幅に下回る
と、ブレンドのMVTRは低くなりすぎることが分かっ
ている。また、一般的には、フィルムが薄くなればなる
ほど、MVTRは高くなる。厚さは、実際の利用上の理
由、コストなどによって決定される。上記のブレンド割
合の範囲内での実際的な考慮事項としては、単独で使用
するか布に貼った層として使用する場合のフィルムの耐
久性、従来の設備を使ってフィルムを作れる最小限の厚
さなどがある。最小厚さは、5〜10μの単位であり、
最大厚さは75μまで増やすことができる。低MVTR
樹脂の量を増やした薄フィルムを、ダイアパーのような
単独使用衣類用の外部障壁として使用することも考えら
れる。厚いフィルムは、耐久性が重要なファクターにな
ってくる物品での使用が考えられる。望ましい厚さは1
0〜40μの単位である。フィルムの厚さとMVTRが
最終用途によって決定される場合、高MVTR樹脂と低
MVTR樹脂の割合を調整すれば、思いどおりのMVT
Rを得ることができる。以下の例はそれを具体的に示し
たものである。高MVTR樹脂の具体例としては、ポリ
ウレタン、コポリエステル、ポリエステル・エラストマ
ーなどがあり、これらは25μのフィルムで、そのMV
TRは500以上である。低MVTR樹脂の具体例とし
ては、エチレンコポリマー、特にアクリル酸エチルメチ
ルと酢酸エチルビニルを数単位含んだエチレンコポリマ
ーなどがある。これら2種類のポリマーは、均一にブレ
ンドでき、これを溶融し、加熱した押出機、さらにはス
ロットダイを通すことによって、隙間や重層のない単一
体フィルムを作ることができる。最終用途では、フィル
ムを多孔質の布にラミネートする場合が多い。フィルム
を別に作って、接着剤を使って布にラミネートすること
ができるが、溶融層を直接布に押出しコーティングする
のが最も望ましい。これは、2つの回転ロールの間に布
を通し、ロール間またはその近くで布にフィルムを押し
だせば簡単に行なうことができる。高MVTR樹脂だけ
から作ったフィルムに比べて、本発明のブレンドは、天
然、合成両方の繊維やより糸など、さまざまな布基材に
よく接着することが確認されている。布は、織布タイ
プ、不織布タイプいずれでもかまわない。不織布タイプ
には、連続フィラメントのスパンボンド布、熱融解、接
着剤、あるいはハイドロエンタングルメントや針縫いな
どの機械的方法により結合した不織繊維布などがある。
さまざまな不織布が市販されており、それらは、ポリエ
チレンやポリプロピレンを含めた、ポリエステル、ナイ
ロン、ポリオレフィンのようなポリマー繊維やポリマー
フィラメントから構成されるものが一般的であるので、
布の基礎重量は決定的ではなく、製品の最終用途によっ
て異なる。スパンボンド−メルトブロー−スパンバンド
布などの複合布を使用することもできるし、フィルム
は、メリヤスの裏地として利用することも考えられる。
さらに詳しい説明は、以下の例の中に記されている。 例1 この例で使用されている樹脂システムは、ポリエステル
エラストマー(DutchState MinesのArnitel PL380)と
酢酸エチレンビニルコポリマー(AT PlasticsのAteva 1
815)の混合であった。ポリエステルエラストマーの2
5μ(ミクロン)フィルムのMVTRは、2000g/m2/2
4時間を超えている。25μフィルムの酢酸エチレンビ
ニルコポリマーのMVTRは、100g/m2/24時間未
満である。PL380は、湿分の取り込みを防止するために
密封されたバッグからミキサに送った。1815は密封され
ていない箱からミキサに加えた。押出機直上のチャンバ
内で、連続的重量測定ブレンダを使って重量比で60%
と40%の割合でPL380と1815を結合させた。押出機
は、標準単一スクリュー押出機を使用し、その後にスク
リーンパック計量ポンプとコートハンガー・スロットダ
イを続けた。押出温度の範囲は、押出機第2ゾーンにお
ける375°Fからダイにおける450°Fまでであった。ブレ
ンドは型に取ってフィルムにした。フィルムはダイから
出た時点ではまだ溶融段階にある。ブレンドしたポリマ
ーの溶融ブランケットは、2つのロール間で引き出し
た。ロールの1つは、185°Fにまで加熱したスムーズロ
ールを使用した。もう1つのロールは、ラバーコートさ
れたロールで、温度は約50°Fに維持した。ロールの間
から出た時点で固体状態になったフィルムを約40°Fに
維持されたチルロール上を通して、急冷工程を完了させ
た。25μのフィルムをこのような方法で型に取った結
果、MVTRは1200g/m2/日となった。 例2 この例は、混合フィルムを不織布に直接ラミネートする
例である。布は、ThePolymer Group(PGI Nonwovens)
が販売しているポリエステル繊維製のカード接着剤結合
不織布、Duratex 6864を使用した。布は、キャストステ
ーションの上に置いたロールからほどいて、加熱したス
ムーズロールに送り、ロール間を通した。加熱ロールの
温度を210°Fとした点を除いて、例1の同じ工程条件を
使用した。ダイと布との接触場所は、ロール前、ロール
間、チルロール間に調整でき、次第にフィルムの接着度
合いが低くなる。この例では、溶融フィルムをロール間
に送った。フィルムの厚さはロール速度によって制御
し、ダイからの押出しが一定速度であると仮定した。こ
の例では、ライン速度を速めて、厚さ約18μ(0.7 mi
l)の固体フィルムコーティングを得た。MVTRは1
350g/m2/日であった。 例3 例2とほぼ同じ処理条件を使って、それぞれ別個に布を
100パーセントPL380と100%Ateva 1815でコーテ
ィングした。PL380サンプルのMVTRは高かったが、
取扱い中に積層剥離を起こした。また、コーティングの
美観がよくなく、固かった。Ateva 1815サンプルは、布
との接着性に優れていたが、MVTRは100g/m2/
日であった。 例4 この例は、ブレンド比率を変えて、一定厚さのフィルム
の透過性度合い、すなわちMVTRを制御できることを
示す例である。ポリマー特性は図1で示された表1に示
したとおりである。単一体フィルムは、3つのポリマー
それぞれの滑らかな系、次いでEMAポリマー、EVAポリマ
ーいずれかとArnitelとのブレンドを使って作成した。
試験したブレンド比は、非透過性ポリマーを20%から
60%とし、透過性コポリエステルでバランスを取っ
た。もう1つの変数は、フィルムの基本重量で、15g
smまたは30gsmとした。図2で示された表2は、
対応するμ単位のフィルムゲージ(マイクロメータ)で
さまざまな系に使用できる。フィルムはすべて、ASTM B
96(1980年改訂)手順D、方法X1.1590「90°Fでの水方
法」にしたがって3回、MVTRを試験した。
【0006】
【発明の効果】本発明に基づけば、蒸気通過単一体フィ
ルムが得られ、その透過性フィルムは高温溶融物として
連続的に押出すことができる。この高温溶融物をフィル
ムとして押出成形することもできるし、多孔性布などの
基材に直接押出し、すぐれた接着性を持たせることもで
きるという優れた効果を有する。フィルムは、少なくと
も2種類の熱可塑性ポリマーの均質かつ一様なブレンド
から構成される。ポリマーの1つは、単独で使用し、薄
フィルムに成形した場合は、高い湿分蒸気透過率を示す
という効果を有する。もう1つのポリマーは、単独で使
用し、薄フィルムに押出しまたは成形した場合は、低い
MVTRを示すものである。比率を変えてブレンドする
と、両ポリマーをしのぐ望ましい特性と特徴を備えたフ
ィルムにこのポリマーブレンドを高温溶融押出し成形す
ることができるという効果を有する。できあがったフィ
ルムは、高MVTRフィルム単独の場合と比較しても触
り心地がやわらかで、布によく付く。低MVTRポリマ
ーを相当量含んでいるにもかかわらず、この合成フィル
ムは高いMVTRを維持し、透過性製品への使用に適し
ているという効果を有する。本発明が発表される前に知
られていたフィルムの透過性の程度は主としてフィルム
の厚さによって決定されていたのに対し、本発明の単一
体フィルムのMVTRは、ブレンド中の両ポリマーの比
率を調整することで、厚さ単位で固定することができる
という効果を有する。この特徴は、特定のフィルム厚さ
が指定されているような、さまざまな最終用途にも役立
つという効果を有する。ポリマーの1つは、ポリエステ
ル樹脂、コポリエステ・エラストマー、ポリウレタンの
3つから構成されるグループから選択する。もう1つの
ポリマーは、酢酸エチレンビニルやアクリル酸エチレン
メチルなどのエチレンエステルコポリマー群から選択す
る。これらのポリマーは、単独で使用した場合は、MV
TRは非常に低くなる。ブレンド中の2つ目のポリマー
の重さは、総重量に対して10〜80%まで可変である
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロトタイプ作成に使用したポリマー特性を表
す。
【図2】プィルムの場合の蒸気透過性を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 31/02 C08L 31/02 33/08 33/08 67/00 67/00 75/04 75/04 (72)発明者 ティモシー ハスキー アメリカ合衆国 30024 ジョージア州 スワニー、ホワイトスタッグコート、515 Fターム(参考) 4F071 AA28X AA33X AA43 AA53 AF08 AH19 BB06 BC01 BC12 4F100 AK01A AK03B AK04A AK04J AK25A AK25J AK41A AK41B AK41J AK51A AK68A AL01A AL05A AL09 BA03 BA07 DG01B DG11B DG15B EH17A EH232 JA20A JB16A JD04 JD04A JD05 YY00A 4J002 BF01W BG04W CF03X CK02X GK01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと低
    湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーのブレンドからなる透
    過性フィルムで、当該ポリマーは単一体で熱押出し可能
    であることを特徴とする透過性フィルム。
  2. 【請求項2】 10〜60%の高湿分蒸気透過率熱可塑
    性ポリマーから構成されていることを特徴とする請求項
    1の透過性フィルム。
  3. 【請求項3】 40〜90%の低湿分蒸気透過率熱可塑
    性ポリマーから構成されていることを特徴とする請求項
    1の透過性フィルム。
  4. 【請求項4】 前記高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマー
    が、ポリウレタン、ポリエステルおよびコポリマーから
    なるグループから選択されていることを特徴とする請求
    項1の透過性フィルム。
  5. 【請求項5】 前記低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマー
    がエチレンエステルコポリマーであることを特徴とする
    請求項1の透過性フィルム。
  6. 【請求項6】 前記酢酸エチレンコポリマーがアクリル
    酸エチレンメチルコポリマーと酢酸エチレンビニルコポ
    リマーとから構成されるグループから選択されているこ
    とを特徴とする請求項5の透過性フィルム。
  7. 【請求項7】 前記高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマー
    の湿分蒸気透過率が、単独で25ミクロン(μ)フィル
    ムに成形した場合、500g/m2/24時間を超えること
    を特徴とする請求項1の透過性フィルム。
  8. 【請求項8】 布にラミネートされたことを特徴とする
    請求項1の透過性フィルム。
  9. 【請求項9】 前記布が不織布であることを特徴とする
    請求項8の透過性フィルム。
  10. 【請求項10】 多孔布と同布にラミネートされたフィ
    ルムからなる複合透過材で、同フィルムは少なくとも2
    つの熱可塑性ポリマーのブレンドから構成され、湿分蒸
    気透過率が500g/m2/日を超えるものであることを特
    徴とする製品。
  11. 【請求項11】 布が不織布であることを特徴とする請
    求項10の製品。
  12. 【請求項12】 前記繊維がポリエステルを含むことを
    特徴とする請求項11の製品。
  13. 【請求項13】 前記繊維がポリオレフィンを含むこと
    を特徴とする請求項11の製品。
  14. 【請求項14】 既知の厚さの透過性フィルムの製造方
    法で、高湿分蒸気透過率値を有する熱可塑性樹脂と低湿
    分蒸気透過率値を持つ熱可塑性樹脂とをブレンド、溶融
    し、溶融した樹脂を一定厚さの単一体に押出し、高湿分
    蒸気透過率、低湿分蒸気透過率両熱可塑性樹脂の比率を
    調整することにより一定厚さのフィルムにおいて所望の
    湿分蒸気透過率を得る段階を含むことを特徴とする透過
    性フィルムの製造方法。
  15. 【請求項15】 ポリウレタン、ポリエステルおよびコ
    ポリエステルからなるグループから選択されている高湿
    分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと、アクリル酸エチレン
    メチルと酢酸エチレンビニルとから構成されるグループ
    から選択されている低湿分蒸気透過率両熱可塑性エチレ
    ンエステル・コポリマーを重量換算で10〜90%の割
    合でブレンドしたものから構成されており、同ブレンド
    が単一体の無孔フィルムに押出し可能であり、湿分蒸気
    透過率が500g/m2/24時間を越えることを特徴とす
    る透過性フィルム。
  16. 【請求項16】 布にラミネートされたことを特徴とす
    る請求項15の透過性フィルム。
JP2000129372A 2000-04-28 2000-04-28 透過性フィルム及びその製品及び透過性フィルムの製造方法 Pending JP2001311007A (ja)

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