JP2001310177A - 廃棄物の溶融処理方法および溶融処理炉 - Google Patents

廃棄物の溶融処理方法および溶融処理炉

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JP2001310177A JP2000238908A JP2000238908A JP2001310177A JP 2001310177 A JP2001310177 A JP 2001310177A JP 2000238908 A JP2000238908 A JP 2000238908A JP 2000238908 A JP2000238908 A JP 2000238908A JP 2001310177 A JP2001310177 A JP 2001310177A
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秀実 小佐野
Nobuyoshi Nishihara
信義 西原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物を直接溶融するに当たり、処理費用
を低減する廃棄物の溶融処理方法と溶融処理炉の提供。 【解決手段】 炉頂に廃棄物の装入装置2を備え、シャ
フト炉1に単段または複数段の羽口3,4を配置した溶
融炉であって、該溶融炉の炉頂に黒鉛の装入装置13を
設けると共に、炉床部7に堆積した黒鉛12を誘導加熱
するために交番電流を通電する加熱コイル10をシャフ
ト炉下部の外周に設置し、羽口3,4から供給された空
気によって廃棄物を予熱、乾燥、熱分解させ、誘導加熱
によって高温状態となった黒鉛に廃棄物中の熱分解残渣
を接触させて溶融するものである。また、黒鉛の代わり
に、黒鉛とコークスを装入してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、産業廃
棄物、汚泥、最終処分場に埋め立てた廃棄物を掘り起こ
した廃棄物等の廃棄物を直接溶融してスラグを製造する
方法および処理炉に関するものである。本発明の方法に
よって製造したスラグは土木資材、道路舗装材、コンク
リート骨材等に利用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】現状は、大半の廃棄物は焼却方式で処理
されているが、焼却方式では焼却灰の処分場を必要とす
る等の欠点がある。特に大都市圏では焼却灰の処分場の
確保が困難であり、廃棄物の焼却炉で焼却した焼却灰を
溶融して減容化、または廃棄物を直接溶融する方法、さ
らには再資源化が可能な方式で処理する必要性が高まっ
ている。
【0003】廃棄物の焼却灰を溶融する方法として、ア
ーク炉で溶融する方法や誘導加熱で溶融する方法が特公
平4−81084号公報、特開平11−211032号
公報に開示されている。
【0004】廃棄物を焼却することなくシャフト炉で直
接溶融する方法が特公昭60−11766号公報に開示
されている。また、導電性の溶融用容器を誘導加熱する
ことにより、廃棄物を焼却、溶融する方法が特開平6−
273951号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
焼却灰を溶融する方式は、廃棄物を一旦焼却した後に溶
融するため二段階の処理が必要であり、焼却炉から排出
された焼却灰を冷却する設備、溶融炉まで搬送する設備
等多くの設備を設置しなければならない。
【0006】また後者のシャフト炉で直接溶融する方法
は、コークス等の燃料が必要なこと等の問題がある。導
電性の溶融用容器を誘導加熱する方法では、溶融物の伝
熱が非常に悪く熱が伝わらないため、発熱体である容器
から離れた中央部は温度が低く均一に溶融できない。必
然的に容器の直径に限界があり、1日に処理できる廃棄
物の量は数トンが限界であると考えられる。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するため
に、廃棄物を焼却することなく直接溶融するに当たり、
処理費用を低減するとともに、大量に排出される廃棄物
の実情に合った廃棄物の溶融処理方法及び溶融処理炉を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を触決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、廃棄物を黒鉛と共にシャフト炉に装入
し、炉下部の単段または複数段の羽口から空気または酸
素富化空気を吹き込み装入された廃棄物を還元燃焼せし
め、炉上部のシャフト部で炉内に装入された廃棄物を順
次、予熱、乾燥、熱分解させてガス化すると共に、熱分
解残渣を炉下の外周に設置した加熱コイルに交番電流を
通電することにより炉内下部に堆積した前記黒鉛を誘導
加熱し、廃棄物の熱分解残渣を溶融処理する廃棄物の溶
融処理方法及び溶融処理炉である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する。
溶融炉はシャフト炉で構成され、炉本体は上部から下部
に向かって、予熱帯、乾燥帯、熱分解帯、溶融帯を形成
しており、溶融炉上部から黒鉛と共に供給した廃棄物
は、炉内を降下する過程で順次予熱、乾燥、熱分解し
て、ガス化成分をガス化させた後熱分解残渣を炉底部で
溶融する。予熱、乾燥、熱分解の加熱源としては、炉本
体下部から空気または酸素を富化した空気を吹き込み、
廃棄物中の可燃物質を部分的に燃やすことで還元燃焼さ
せ、この時発生する高温ガスが炉内を上昇して、炉上部
から供給された廃棄物を予熱、乾燥、熱分解する。
【0010】一方溶融帯では、廃棄物の燃焼残渣と黒鉛
が炉床部へ下りて堆積し、該黒鉛を誘導加熱した熱と、
廃棄物自身が熱分解残渣となる過程で昇温された熱を足
し合わせた熱で熱分解残渣を溶融する。この場合の熱分
解残渣とは可燃物が熱分解してできた残渣の他に、瓦礫
類、陶磁器類、ビン類、金属類等の不燃物も含む。誘導
加熱に使用する電気は、廃棄物中の可燃物質を部分的に
燃やし還元燃焼させることで可燃性の熱分解ガスを発生
させ、溶融炉の後段に設けた二次燃焼炉で完全燃焼し、
その次に設けたボイラーと発電機で回収した電気エネル
ギーを使用する。
【0011】従来の技術では炉床部でコークスを下段羽
口から吹き込まれた酸素富化空気で燃焼させ、燃焼熱で
焼却灰を燃焼させていたが、誘導加熱で黒鉛を加熱する
ことにより燃料の消費を大幅に低減し、処理費用が低減
できる。さらに、下段羽口から吹き込む空気に富化する
酸素を低減または不要とすることができる。
【0012】上記方法でも、黒鉛は若干消費されるが、
黒鉛と共にコークスを装入することで安価なコークスが
選択的に消費され、処理費用を更に低減できる。コーク
スは黒鉛に比べ比抵抗が高く、誘導加熱されにくいが、
コークスと黒鉛を加えたものの内のコークスの重量が3
0%以内であれば問題は生じない。
【0013】また、副資材として、石灰石等の溶融物の
粘性調整材を装入することで、溶融物の粘性が低減し、
加熱温度を低くしても溶融物の排出性が良好となるた
め、電力消費量を低減出来る。石灰石の装入量として
は、溶融物の成分でCaO÷SiOが0.7〜1.2
になるように調整するのがよい。
【0014】本発明は炉内に堆積した、黒鉛または黒鉛
とコークスを被加熱物として誘導加熱することにより、
熱分解残渣が直接被加熱物と接触して溶融するため、容
器を誘導加熱するのとは異なり、炉の直径に制限がな
く、廃棄物の1日当たりの処理量は数百トンも可能であ
る。また、容器の発熱がないため、耐火物の消耗も少な
い。
【0015】電気を使った加熱方法として、通電加熱等
の方法があるが、溶融炉の炉壁を貫通して電極を設置す
る必要があり、構造が複雑となり、さらに消耗した電極
の交換が煩雑であるが、誘導加熱の場合はそのような問
題もない。さらに、アーク炉で焼却灰を溶融する場合と
比較して、黒鉛または黒鉛とコークスを使用したシャフ
ト炉方式の溶融炉では炉内を還元雰囲気にすることがで
きる。還元雰囲気では、スラグ中の鉛等の重金属を揮発
させて低減することが知られているため、スラグを有効
利用する場合に、環境に対する悪影響の心配がない。従
って本発明は、スラグ中の重金属低減というシャフト炉
の長所を生かしつつ電気を使用した場合の長所を兼ね備
えた廃棄物の溶融炉である。
【0016】従来の焼却灰を誘導加熱する技術では、廃
棄物の焼却灰を対象としているため、溶融炉内の構成が
本発明とは異なる。従来技術では焼却灰を溶融している
ため、別に廃棄物を焼却するための焼却炉を設置する必
要がある。本発明では、廃棄物を事前に焼却炉で焼却処
理することなく、予熱帯、乾燥帯、熱分解帯を有するシ
ャフト部を設けることで廃棄物を直接、一つのプロセス
で溶融処理を行うことができる。また、従来技術では溶
融炉内に空気を供給して、焼却灰の未燃分を酸化燃焼さ
せているが、本発明は、廃棄物を部分燃焼させて炉内を
還元雰囲気とし、可燃性の熱分解ガスを発生させること
で、溶融炉の後段に設けた二次燃焼炉でガスを補助燃料
なしに容易に完全燃焼でき、その結果、次に設けたボイ
ラーと発電機で電気エネルギーを回収することが可能に
なる。本発明は、廃棄物の溶融熱源としては廃棄物の持
つ発熱量を直接、および回収した電気の形態で利用する
ことができるという効果を有する。
【0017】
【実施例】実施例1 廃棄物を溶融処理する実施例として、黒鉛を用いて廃棄
物を直接溶融処理する場合を図1に示す。該直接溶融処
理装置は、シャフト炉1、廃棄物装入装置2、上段羽口
3、下段羽口4、シャフト部5、朝顔部6、炉床部7、
ガス排出管8、スラグ排出口9、加熱コイル10、高周
波電源11、黒鉛装入装置13で構成される。
【0018】図1において、シャフト炉1の炉上部か
ら、廃棄物装入装置2、黒鉛装入装置13から装入され
る。廃棄物としては都市ごみを処理した。表1に溶融処
理した都市ごみの性状を示す。
【0019】
【表1】 シャフト炉1はシャフト部5,朝顔部6および炉床部7
から構成され、朝顔部の周辺に設けられた上段羽口3お
よび炉床部7の周辺に設けられた下段羽口4から空気を
供給する。廃棄物の処理量は560kg/h、黒鉛は廃
棄物の約1%であり、空気は上段羽口から200Nm
/h、下段羽口400Nm/hを供給した。
【0020】溶融炉に装入された廃棄物および黒鉛は炉
内で充填層を形成し、上段羽口3、および下段羽口4か
ら吹き込まれた空気により、廃棄物の可燃分が燃焼す
る。該燃焼ガスは溶融炉内を炉底部から上昇し、燃焼ガ
スの顕熱により廃棄物を予熱、乾燥、熱分解する。廃棄
物の乾燥、熱分解の過程で発生した水蒸気、熱分解ガス
および微細なダストはガス排出管8から排出される。
【0021】一方、廃棄物の熱分解残渣と黒鉛は高温に
加熱され炉床部7へと下りていく。床部の外周に設置し
た加熱コイル10に高周波電源11から交番電流を通電
して、炉床部に堆積した黒鉛12を誘導加熱し、高温状
態の黒鉛12に廃棄物中の熱分解残渣を接触させて溶融
する。熱分解残渣は1300℃から1750℃に加熱さ
れ溶融状態となって、スラグ排出口9から炉外へ排出さ
れる。また、誘導加熱の電力としては、ガス排出管から
排出されたガスを燃焼させ、その熱でボイラーで蒸気を
発生させて発電したものを利用した。
【0022】スラグ排出口9から排出された溶融状態の
スラグは水冷されて、砂状の細かい粒子となる。また、
溶融状態のスラグ中には溶融メタルが含まれているが、
メタルもスラグと同様に細かい粒子状となる。スラグは
インターロッキングブロック等のコンクリート2次製品
の骨材や土本資材などとして利用する。
【0023】図3は従来の技術のシャフト炉方式の直接
溶融炉であり、図1と同一の構成には同一符号で示して
いる。従来の方法で同一の廃棄物を処理した場合は、コ
ークスが廃棄物に対して6%程度必要であり、また酸素
を下段羽口から45Nm程度富化して送風することが
必要であった。この従来の方式と比較して、実施例に示
したように本発明の方法ではコークス消費量及び酸素を
低減できる。
【0024】処理対象の廃棄物として、都市ごみに焼却
灰を混合した廃棄物および、都市ごみに汚泥を混合した
廃棄物をそれぞれ処理したが、前記と同様の効果が得ら
れた。
【0025】誘導加熱用コイルとしては、廃棄物の処理
量の大きい炉では図4に示すような水冷ジャケット構造
の巻数が1回のものを使用した。即ち、1日の廃棄物の
処理量が200トン程度の大型炉では、炉底の直径が2
m程度となり、コイルを複数回巻くとコイルの延べ長さ
が長くなり、電気抵抗が大きくなり、コイルの付加電圧
が高くなるなどの、問題が生じるため巻数を1回とし
た。また、コイルの冷却方法としては銅板に水冷用のチ
ューブを溶接する方法や、図示したように水冷ジャケッ
ト構造とする方法がある。水冷ジャケット構造の場合、
耐火物を冷却することができ、耐火物の寿命を延ばすこ
とができる。
【0026】スラグ排出口は水冷ジャケットの一部を開
口して設置した。
【0027】実施例2 実施例1で示した黒鉛の代わりに、黒鉛とコークスを装
入し、同様に実施する場合を図2に示し、図1と同一の
構成には同一符号を付している。実施例1の設備にコー
クス装入装置14を設置した。黒鉛とコークスの割合は
9:1で実施した。
【0028】廃棄物の熱分解残渣と黒鉛は高温に加熱さ
れ炉床部7へと下りていく。床部の外周に設置した加熱
コイル10に高周波電源11から交番電流を通電して、
炉床部に堆積した黒鉛とコークス12を誘導加熱し、高
温状態の黒鉛とコークス12に廃棄物中の熱分解残渣を
接触させて溶融する。灰分および非燃焼物は1300℃
から1750℃に加熱され溶融状態となって、スラグ排
出口9から炉外へ排出される。
【0029】本実施例では、黒鉛はほとんど消費され
ず、コークスが選択的に消費されていた。また、黒鉛と
コークスの割合は7:3まで同様の効果を得ることを確
認した。
【0030】実施例3 実施例1、2で示した黒鉛または黒鉛とコークスに加え
石灰石を装入した。石灰石は、スラグの成分でCaO÷
SiOが0.7〜1.2になるように調整した。
【0031】石灰石を装入することで、溶融物の粘性が
低減し、加熱温度を低くしても溶融物の排出性が良好で
あった。
【0032】実施例1、2、3において、下段羽口に少
量の酸素を富化して下段羽口近傍で黒鉛または黒鉛とコ
ークスを燃焼させ、熱分解残渣を溶融させ、コークスの
誘導加熱による熱で溶融した溶融物の昇温、保温を行う
ことも可能である。利用できる電力量によって黒鉛また
は黒鉛とコークスの燃焼と誘導加熱の最適な割合を選択
することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によって、以下の効果を実現する
ことができる。
【0034】1)廃棄物を焼却した後にアーク炉や誘導
加熱炉で焼却灰を溶融する方法と比較して本発明の方法
は廃棄物を直接溶融でき、設備構成が簡素で経済的であ
る。さらに、焼却灰のハンドリングが不要であるばかり
でなく、焼却灰を一旦冷却して溶融する方法と比較して
熱効率がよい。
【0035】2)廃棄物を焼却することなくシャフト炉
で直接溶融する場合、黒鉛またはコークスを誘導加熱し
て灰分を溶融することによって、燃料の消費量を低減
し、羽口から送風する空気に富化する酸素を低減または
不要とすることが可能である。また、誘導加熱の電力投
入量を調節することにより、溶融スラグの温度を容易に
調節することができる。 3)シャフト炉式の溶融炉において電気を使った加熱方
法として、通電加熱等の方法があるが、溶融炉の炉壁を
貫通して電極を設置する必要があり、構造が複雑とな
り、さらに消耗した電極の交換が煩雑であるが、誘導加
熱の場合はそのような問題もない。
【0036】4)黒鉛またはコークスを使用したシャフ
ト炉方式の溶融炉では炉内を還元雰囲気にすることがで
き、溶融後のスラグ中の鉛等の重金属を揮発させて低減
することができるため、スラグを有効利用する場合に、
環境に対する悪影響の心配がない。従って本発明は、ス
ラグ中の重金属低減というシャフト炉の長所を生かしつ
つ電気を使用した場合の長所を兼ね備えた廃棄物の溶融
炉である。
【0037】5)黒鉛またはコークスを誘導加熱する電
力としては、廃棄物の保有する発熱量を利用して発電し
て有効利用することによって、外部から買電する必要が
ない。
【0038】6)溶融処理後のスラグを再資源化するこ
とにより、スラグの処分場が不要となるだけでなく、天
然砂の採掘による自然破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるシャフト炉方式の直接溶融炉
を示す図である。
【図2】 本発明に係わる他のシャフト炉方式の直接溶
融炉を示す図である。
【図3】 従来の技術のシャフト炉方式の直接溶融炉を
示す図である。
【図4】 本発明に係わるシャフト炉方式の直接溶解炉
を示す図である。
【符号の説明】
1 シャフト炉、2 廃棄物装入装置、3 上段羽口、
4 下段羽口、5 シャフト部、6 朝顔部、7 炉床
部、8 ガス排出管、9 スラグ排出口、10 加熱コ
イル 11 高周波電源、12 黒鉛または黒鉛コーク
ス、13 黒鉛装入装置、14 コークス装入装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27B 1/00 F27B 1/09 4K063 1/09 1/16 1/16 1/20 1/20 1/22 1/22 F27D 11/06 Z F27D 11/06 17/00 101A 17/00 101 B09B 3/00 303K Fターム(参考) 3K061 AA16 AB03 AC01 BA05 CA13 DA05 4D004 AA02 AA46 AA50 AC08 BA02 BA03 CA27 CA29 CA42 CB01 CB33 CC01 CC02 CC11 4D059 AA00 BB04 BB05 BB06 BB11 BB17 BB18 BD01 BD24 CA06 CB01 CC03 CC04 DA47 DA51 DA57 DA58 4K045 AA01 AA04 BA10 GB05 GB12 GB13 LA02 LA03 4K056 AA05 AA19 BA01 BB01 BB07 CA20 DA13 DA39 4K063 AA04 AA12 BA13 CA01 FA32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物をシャフト炉に装入し、炉下部の
    単段または複数段の羽口から空気または酸素富化空気を
    吹き込み装入された廃棄物を還元燃焼せしめ、炉上部の
    シャフト部で炉内に装入された廃棄物を順次、予熱、乾
    燥、熱分解させガス化した後、廃棄物の熱分解残渣を溶
    融処理する方法において、廃棄物を黒鉛と共に炉内に装
    入し、予熱、乾燥、熱分解させて熱分解残渣とし、該熱
    分解残渣を炉内に堆積した前記黒鉛を誘導加熱すること
    により溶融処理することを特徴とする廃棄物の溶融処理
    方法。
  2. 【請求項2】 廃棄物をシャフト炉に装入し、炉下部の
    単段または復数段の羽口から空気または酸素富化空気を
    吹き込み装入された廃棄物を還元燃焼せしめ、炉上部の
    シャフト部で炉内に装入された廃棄物を順次、予熱、乾
    燥、熱分解させガス化した後、廃棄物の熱分解残渣を溶
    融処理する方法において、廃棄物と黒鉛とコークスを炉
    内に装入し、予熱、乾燥、熱分解させて熱分解残渣と
    し、該熱分解残渣を炉内に堆積した黒鉛とコークスを誘
    導加熱することにより溶融処理することを特徴とする廃
    棄物の溶融処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の廃棄物の溶融処理
    方法において、石灰石等の副資材を装入する廃棄物の溶
    融処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の廃棄物の溶融処理
    方法において、ガス化したガスをシャフト炉から排出し
    たのち燃焼せしめ、この熱を利用して発電し、該発電し
    た電気を誘導加熱の電源とすることを特徴とする廃棄物
    の溶融処理方法。
  5. 【請求項5】 戸頂に廃棄物の装入装置を備え、炉内部
    には予熱帯、乾燥帯、熱分解帯を有し、炉体下部に単段
    または複数段の羽口を備えたシャフト炉式の廃棄物溶融
    炉において、炉頂に黒鉛の装入装置を設置すると共に、
    誘導加熱するための交番電流を通電する加熱コイルを炉
    下部の外周に設置したことを特徴とする廃棄物の溶融処
    理炉。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の廃棄物の溶融処理炉にお
    いて、炉頂部にコークスの装入装置を併設したことを特
    徴とする廃物の溶融処理炉。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の廃棄物の溶融処理
    炉において、石灰石の装入装置を併設したことを特徴と
    する廃棄物の溶融処理炉。
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