JP2001309753A - 犬特有の感染症の予防・治療用ドッグフード - Google Patents
犬特有の感染症の予防・治療用ドッグフードInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】抗生物質や合成抗菌剤に頼ることなく、従っ
て，薬剤の乱用による耐性菌の出現を来たすことの惧れ
がなく、且つ安全な犬特有の感染症の予防・治療用ドッ
グフードを提供する。又，日和見的な犬感染症を予防も
しくは罹患した場合でも症状を緩和させることができる
ペットフードを提供する 【解決手段】ビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理
物をドッグフードに添加して常食させることによって、
抗生物質や合成抗菌剤を使用することなく、感染症に罹
患した犬の疾病が治癒できる安全なドッグフード。本ド
ッグフードを常食させることによって、日和見的な犬感
染症の治療・予防が可能となる。
て，薬剤の乱用による耐性菌の出現を来たすことの惧れ
がなく、且つ安全な犬特有の感染症の予防・治療用ドッ
グフードを提供する。又，日和見的な犬感染症を予防も
しくは罹患した場合でも症状を緩和させることができる
ペットフードを提供する 【解決手段】ビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理
物をドッグフードに添加して常食させることによって、
抗生物質や合成抗菌剤を使用することなく、感染症に罹
患した犬の疾病が治癒できる安全なドッグフード。本ド
ッグフードを常食させることによって、日和見的な犬感
染症の治療・予防が可能となる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、犬特有の感染症の予
防・治療用ドッグフードに関する。更に詳しくは，従来
犬の感染症治療に使用されてきた抗生物質や合成抗菌剤
に頼ることなく、従って，薬剤の乱用による耐性菌の出
現を来たすことの惧れのない犬特有の感染症の予防・治
療用ドッグフードに関する。
防・治療用ドッグフードに関する。更に詳しくは，従来
犬の感染症治療に使用されてきた抗生物質や合成抗菌剤
に頼ることなく、従って，薬剤の乱用による耐性菌の出
現を来たすことの惧れのない犬特有の感染症の予防・治
療用ドッグフードに関する。
【０００２】
【従来の技術】犬の健康維持管理は日頃の食事や運動管
理などによって行うのが通常である。ある種の限定され
た疾病に対しては、獣医師による予防ワクチンを受ける
ことで一定期間、抵抗性を高めることができる。また、
皮膚病の場合は皮膚の清浄処置をする程度のものであ
る。また、犬が感染症を含む各種疾病等に罹患した場合
は抗生物質や合成抗菌剤を投与するなどの対症療法がと
られている。しかし、近年これらの薬剤を乱用すること
によって耐性菌が出現し、これらの薬剤が効かなくなる
という報告もなされている。現在のところ、これらの薬
剤を使用しないで感染症等の疾病を治療もしくは症状を
軽減させることは難しいとされている。
理などによって行うのが通常である。ある種の限定され
た疾病に対しては、獣医師による予防ワクチンを受ける
ことで一定期間、抵抗性を高めることができる。また、
皮膚病の場合は皮膚の清浄処置をする程度のものであ
る。また、犬が感染症を含む各種疾病等に罹患した場合
は抗生物質や合成抗菌剤を投与するなどの対症療法がと
られている。しかし、近年これらの薬剤を乱用すること
によって耐性菌が出現し、これらの薬剤が効かなくなる
という報告もなされている。現在のところ、これらの薬
剤を使用しないで感染症等の疾病を治療もしくは症状を
軽減させることは難しいとされている。
【０００３】
【本発明が解決しようとする課題】従来、犬の感染症治
療に使用されてきた抗生物質や合成抗菌剤に頼ることな
く、従って，薬剤の乱用による耐性菌の出現を来たすこ
との惧れがなく、且つ安全な犬特有の感染症の予防・治
療用ドッグフードを提供することであり，常食させるこ
とによって、日和見的な犬感染症を予防もしくは罹患し
た場合でも症状を緩和させることができるペットフード
を提供することである。
療に使用されてきた抗生物質や合成抗菌剤に頼ることな
く、従って，薬剤の乱用による耐性菌の出現を来たすこ
との惧れがなく、且つ安全な犬特有の感染症の予防・治
療用ドッグフードを提供することであり，常食させるこ
とによって、日和見的な犬感染症を予防もしくは罹患し
た場合でも症状を緩和させることができるペットフード
を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは，上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果，ビフィズス
菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理物をドッグフードに添加
して常食させることによって、抗生物質の供与無しには
極めて重篤な病態にある感染症に罹患した犬の疾病が治
癒でき、また、日和見的な犬感染症の予防にもきめて有
効であることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成した。即ち，本発明は，ビフィズス菌、乳酸菌又は酵
母の菌体処理物を添加した犬特有の感染症の予防・治療
用ドッグフードである。更には，ビフィズス菌、乳酸菌
又は酵母の菌体処理物を添加した犬特有の感染症の予防
・治療用ドッグフードを常食させることによって、日和
見的な犬感染症の治療・予防方法である。
を解決するために鋭意研究を行った結果，ビフィズス
菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理物をドッグフードに添加
して常食させることによって、抗生物質の供与無しには
極めて重篤な病態にある感染症に罹患した犬の疾病が治
癒でき、また、日和見的な犬感染症の予防にもきめて有
効であることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成した。即ち，本発明は，ビフィズス菌、乳酸菌又は酵
母の菌体処理物を添加した犬特有の感染症の予防・治療
用ドッグフードである。更には，ビフィズス菌、乳酸菌
又は酵母の菌体処理物を添加した犬特有の感染症の予防
・治療用ドッグフードを常食させることによって、日和
見的な犬感染症の治療・予防方法である。
【０００５】
【発明の実施の態様】本発明の，犬特有の感染症の予防
・治療用ドッグフードに添加されるビフィズス菌、乳酸
菌又は酵母の菌体処理物としては、次のものが使用され
る。ビフィズス菌の菌体処理物としては，生菌のままか
又は死滅した菌体を界面活性剤処理して予め筴膜を除去
して乾燥した菌体処理物が有利に用いられる。この菌体
処理物の調製例としては，特開平２−１１５１９号公報
に記載された方法があげられる。
・治療用ドッグフードに添加されるビフィズス菌、乳酸
菌又は酵母の菌体処理物としては、次のものが使用され
る。ビフィズス菌の菌体処理物としては，生菌のままか
又は死滅した菌体を界面活性剤処理して予め筴膜を除去
して乾燥した菌体処理物が有利に用いられる。この菌体
処理物の調製例としては，特開平２−１１５１９号公報
に記載された方法があげられる。
【０００６】本発明の，乳酸菌の菌体処理物としては、
乳酸菌飲料として一般に入手できる生乳酸菌を含むヨー
グルト等を加熱した後、市販のプロテアーゼを加えて蛋
白質を可溶化した後乾燥、粉末化したものでよい。その
調製方法は、特開平８−89166号公報に記載された方法
を用いるのが良い。
乳酸菌飲料として一般に入手できる生乳酸菌を含むヨー
グルト等を加熱した後、市販のプロテアーゼを加えて蛋
白質を可溶化した後乾燥、粉末化したものでよい。その
調製方法は、特開平８−89166号公報に記載された方法
を用いるのが良い。
【０００７】本発明の，酵母菌の菌体処理物としては、
酵母細胞壁溶解酵素処理したものであって，特開平６−
２８０３３２号公報に記載されている、酵母細胞壁溶解
酵素で処理した後、適宜乾燥させた酵母菌体が有利に用
いられる。その酵母菌としては，サッカロミセス属、エ
ンドミコープス属、サッコロミコーデス属、ネマトスポ
ラ属、キャンディダ属、トルロプシス属、プレタノミセ
ス属、ロドトルラ属に属する酵母が用いられる。
酵母細胞壁溶解酵素処理したものであって，特開平６−
２８０３３２号公報に記載されている、酵母細胞壁溶解
酵素で処理した後、適宜乾燥させた酵母菌体が有利に用
いられる。その酵母菌としては，サッカロミセス属、エ
ンドミコープス属、サッコロミコーデス属、ネマトスポ
ラ属、キャンディダ属、トルロプシス属、プレタノミセ
ス属、ロドトルラ属に属する酵母が用いられる。
【０００８】本発明においては、これらのビフィズス
菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理物を、通常１日１回体重
１ｋｇ当たり５〜５０ｇの範囲で、通常の市販ドッグフ
ードに混ぜて給与する。特に重篤な感染症に罹患してい
る場合には、１日数回与えても良い。通常７日間以上連
続給与により，相当感染症に罹患して重篤な状態であっ
ても治癒することが多い。
菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理物を、通常１日１回体重
１ｋｇ当たり５〜５０ｇの範囲で、通常の市販ドッグフ
ードに混ぜて給与する。特に重篤な感染症に罹患してい
る場合には、１日数回与えても良い。通常７日間以上連
続給与により，相当感染症に罹患して重篤な状態であっ
ても治癒することが多い。
【０００９】本発明のビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の
菌体処理物は、これを感染症に罹患している犬に供与し
たとき、その犬自体の抵抗力が増して抗病性が上がるこ
とによって，病気が治癒するものと考えられる。しかし
ながら，瀕死に近く、強力な抗生物質を供与しなければ
死亡してしまうような重篤な状態にあるものでさえ、本
発明のビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理物を与
えることによってこの病気が治癒される事実から，本発
明品は，極めて強力な抵抗力の回復力を与えるものと観
られる。
菌体処理物は、これを感染症に罹患している犬に供与し
たとき、その犬自体の抵抗力が増して抗病性が上がるこ
とによって，病気が治癒するものと考えられる。しかし
ながら，瀕死に近く、強力な抗生物質を供与しなければ
死亡してしまうような重篤な状態にあるものでさえ、本
発明のビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の菌体処理物を与
えることによってこの病気が治癒される事実から，本発
明品は，極めて強力な抵抗力の回復力を与えるものと観
られる。
【００１０】従って，限られた疾病にとどまらず、それ
以外の疾病に対しても、その犬自体の抵抗力が増して抗
病性をあげることが出来，たとえ感染症等の原因となる
細菌が体内に侵入しても、ある程度発症を抑えたり、仮
に発症しても症状を軽減することが可能である。特に、
幼弱または高齢などの抵抗力が弱い犬は感染症等に罹患
した場合は重篤な症状を引き起こすこともあるため、予
め抗病性を高めておくことにより抗生物質等の薬剤を多
量に投与しないでも回復に向かわせることが可能であ
る。即ち，本発明のドッグフードを常食させることによ
って、日和見的な犬感染症を予防もしくは罹患した場合
でも症状を緩和させることができ、犬の健康維持を図る
ことができるのである。
以外の疾病に対しても、その犬自体の抵抗力が増して抗
病性をあげることが出来，たとえ感染症等の原因となる
細菌が体内に侵入しても、ある程度発症を抑えたり、仮
に発症しても症状を軽減することが可能である。特に、
幼弱または高齢などの抵抗力が弱い犬は感染症等に罹患
した場合は重篤な症状を引き起こすこともあるため、予
め抗病性を高めておくことにより抗生物質等の薬剤を多
量に投与しないでも回復に向かわせることが可能であ
る。即ち，本発明のドッグフードを常食させることによ
って、日和見的な犬感染症を予防もしくは罹患した場合
でも症状を緩和させることができ、犬の健康維持を図る
ことができるのである。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施の態様を実施例により更
に詳細に説明するが，本発明はこれに限られるものでは
ない。 実施例１ 試験日程表（表１）にしたがって２〜３歳のビーグル犬
９頭のうち、３頭に本発明品を１日当り１０g／体重kg
の割合で市販ドッグフード（日本ヒルズ・コルゲート株
式会社、「サイエンス・ダイエット〈犬用〉メンテナン
ス ビーフ」）に、別の３頭については５０g／体重kgの
割合で混合したものを３０日間連続給与した。残りの３
頭については先の市販ドッグフードのみで同量給与し
た。次に、３０日間連続給与した後、表２〜３に示した
ように免疫能力の指標のひとつであるマクロファージ貪
食能を測定した結果、無給与群と給与群との間に統計的
に有意な差を認めた。さらに、表４から増体量及び増体
率においても有意な改善が認められた。
に詳細に説明するが，本発明はこれに限られるものでは
ない。 実施例１ 試験日程表（表１）にしたがって２〜３歳のビーグル犬
９頭のうち、３頭に本発明品を１日当り１０g／体重kg
の割合で市販ドッグフード（日本ヒルズ・コルゲート株
式会社、「サイエンス・ダイエット〈犬用〉メンテナン
ス ビーフ」）に、別の３頭については５０g／体重kgの
割合で混合したものを３０日間連続給与した。残りの３
頭については先の市販ドッグフードのみで同量給与し
た。次に、３０日間連続給与した後、表２〜３に示した
ように免疫能力の指標のひとつであるマクロファージ貪
食能を測定した結果、無給与群と給与群との間に統計的
に有意な差を認めた。さらに、表４から増体量及び増体
率においても有意な改善が認められた。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【表２】
【００１４】
【表３】
【００１５】
【表４】
【００１６】実施例２ 試験日程にしたがって２〜３歳のビーグル犬９頭のう
ち、６頭に本発明品を１日当り１０g／体重kgの割合で
市販ドッグフード（日本ヒルズ・コルゲート株式会社、
「サイエンス・ダイエット〈犬用〉メンテナンス ビー
フ」）に混合して、１４日間連続給与した。残りの３頭
については先の市販ドッグフードのみで同量給与した。
そして、黄色ブドウ球菌スタフィロコッカス アウレウ
スＫ−９７（本菌は工業技術院生命工学工業技術研究所
にＦＥＲＭ Ｐ−１７８２６として寄託されている）
（以下S. aureusと略す）の培養液（１０５CFU/ml）を
左後肢内側部に、大腸菌Ｋ−９８−１（本菌は工業技術
院生命工学工業技術研究所にＦＥＲＭ Ｐ−１７８２７
として寄託されている）（以下E. coli と略す）の培養
液（１０７CFU/ml）を右後肢内側部に皮下接種した。
ち、６頭に本発明品を１日当り１０g／体重kgの割合で
市販ドッグフード（日本ヒルズ・コルゲート株式会社、
「サイエンス・ダイエット〈犬用〉メンテナンス ビー
フ」）に混合して、１４日間連続給与した。残りの３頭
については先の市販ドッグフードのみで同量給与した。
そして、黄色ブドウ球菌スタフィロコッカス アウレウ
スＫ−９７（本菌は工業技術院生命工学工業技術研究所
にＦＥＲＭ Ｐ−１７８２６として寄託されている）
（以下S. aureusと略す）の培養液（１０５CFU/ml）を
左後肢内側部に、大腸菌Ｋ−９８−１（本菌は工業技術
院生命工学工業技術研究所にＦＥＲＭ Ｐ−１７８２７
として寄託されている）（以下E. coli と略す）の培養
液（１０７CFU/ml）を右後肢内側部に皮下接種した。
【００１７】その結果、表６~１０に示したように、
免疫能力の指標のひとつであるマクロファージ貪食能に
おいて無給与群と給与群との間に統計的に有意な差を認
めた他、攻撃後の総合臨床スコアと攻撃菌分離数及び
分離率、増体量及び増体率においても改善が認められ
た。
免疫能力の指標のひとつであるマクロファージ貪食能に
おいて無給与群と給与群との間に統計的に有意な差を認
めた他、攻撃後の総合臨床スコアと攻撃菌分離数及び
分離率、増体量及び増体率においても改善が認められ
た。
【００１８】
【表５】
【００１９】
【表６】
【００２０】
【表７】
【００２１】
【表８】
【００２２】
【表９】
【００２３】
【表１０】
【００２４】実施例３ 表１１の試験日程にしたがって攻撃菌別に２〜３歳のビ
ーグル犬６頭のうち、３頭に本発明品を１日当り１０g
／体重kgの割合で１４日間連続給与した。残りの３頭に
ついては通常食のみで同量給与した。そして、黄色ブド
ウ球菌S. aureusＫ−９７（ＦＥＲＭ Ｐ−１７８２
６）の培養液（１０５CFU/ml）あるいは、大腸菌（E. c
oli） Ｋ−９８−１（ＦＥＲＭ Ｐ−１７８２７）の培
養液（１０ ７CFU/ml）を右後肢内側部に皮下接種した。
その結果、表１２〜１４に示したように、無給与群と給
与群との間に攻撃後の総合臨床スコアと攻撃菌分離数及
び分離率において改善が認められた。
ーグル犬６頭のうち、３頭に本発明品を１日当り１０g
／体重kgの割合で１４日間連続給与した。残りの３頭に
ついては通常食のみで同量給与した。そして、黄色ブド
ウ球菌S. aureusＫ−９７（ＦＥＲＭ Ｐ−１７８２
６）の培養液（１０５CFU/ml）あるいは、大腸菌（E. c
oli） Ｋ−９８−１（ＦＥＲＭ Ｐ−１７８２７）の培
養液（１０ ７CFU/ml）を右後肢内側部に皮下接種した。
その結果、表１２〜１４に示したように、無給与群と給
与群との間に攻撃後の総合臨床スコアと攻撃菌分離数及
び分離率において改善が認められた。
【００２５】
【表１１】
【００２６】
【表１２】
【００２７】
【表１３】
【００２８】実施例４ 平成１１年３月頃、神奈川県内の小型犬を中心に繁殖販
売しているＡ犬舎にて、ケンネルコフが流行していた。
この時期、ミニチュアダックスフンド種の仔犬が１胎６
頭生まれ、これを試験に供した。生後４０日、母乳から
離乳食に切り替えると同時に、６頭のうち３頭（試験
群）には、１日の合計量が体重あたり１０ｇ量となるよ
う、本発明品を離乳食と同時に与えはじめ、残る３頭
（対照群）には離乳食しか与えず、同一サークル内で生
育させ、両群を比較した。なお、母乳（初乳）から得た
免疫抗体は、生後６０日程度で消滅すると云われている
ことから、一般的に生後５０〜６０日目に１回目のワク
チン接種を行うのが良いとされている。更に、その３０
日後に再度ワクチン接種をすると、各種病原体に対して
素早い二次応答を示すことも知られている。本実施例に
おいても、生後５５日目に、全犬に対して７種混合ワク
チン（販売：共立商事株式会社）「ドヒバック７」を接
種した。さらに生後９６日目に、同じワクチンを全犬に
対して接種しておいた。
売しているＡ犬舎にて、ケンネルコフが流行していた。
この時期、ミニチュアダックスフンド種の仔犬が１胎６
頭生まれ、これを試験に供した。生後４０日、母乳から
離乳食に切り替えると同時に、６頭のうち３頭（試験
群）には、１日の合計量が体重あたり１０ｇ量となるよ
う、本発明品を離乳食と同時に与えはじめ、残る３頭
（対照群）には離乳食しか与えず、同一サークル内で生
育させ、両群を比較した。なお、母乳（初乳）から得た
免疫抗体は、生後６０日程度で消滅すると云われている
ことから、一般的に生後５０〜６０日目に１回目のワク
チン接種を行うのが良いとされている。更に、その３０
日後に再度ワクチン接種をすると、各種病原体に対して
素早い二次応答を示すことも知られている。本実施例に
おいても、生後５５日目に、全犬に対して７種混合ワク
チン（販売：共立商事株式会社）「ドヒバック７」を接
種した。さらに生後９６日目に、同じワクチンを全犬に
対して接種しておいた。
【００２９】その結果、予防接種の約３週間後、生後１
２０日目ごろから対照群の３頭が呼吸時に咽頭部から異
音を発生させながら、むせ返すしぐさを示すようにな
り、数日後には典型的なケンネルコフ様の乾いた咳を繰
り返すようになった。この時点で、対照群の薬物治療を
開始し、最終的に対照群の全ての犬が完治したと診断さ
れたのは、治療を開始してから５０日後であった。一
方、試験群は健康を保ち、潜伏期間といわれる、対照群
が咳をし始めた約１０日後も健康であったことから、た
とえ二次感染が起こったとしても、ケンネルコフに対し
て抵抗性を示したことが伺えた。
２０日目ごろから対照群の３頭が呼吸時に咽頭部から異
音を発生させながら、むせ返すしぐさを示すようにな
り、数日後には典型的なケンネルコフ様の乾いた咳を繰
り返すようになった。この時点で、対照群の薬物治療を
開始し、最終的に対照群の全ての犬が完治したと診断さ
れたのは、治療を開始してから５０日後であった。一
方、試験群は健康を保ち、潜伏期間といわれる、対照群
が咳をし始めた約１０日後も健康であったことから、た
とえ二次感染が起こったとしても、ケンネルコフに対し
て抵抗性を示したことが伺えた。
【００３０】実施例５ 平成１１年９月頃、千葉県内で仔犬を繁殖販売している
Ｂ犬舎にて、授乳中の母親犬がケンネルコフに罹患した
（出産後３９日前後）。この時、母親犬が授乳していた
のは１胎９頭で、これを試験に供した。母親犬の罹患を
発見したと同時に、仔犬を隔離し、人口哺乳を開始し
た。生後４５日目に、哺乳から離乳食に切り替えると同
時に、９頭のうち５頭（試験群）には、１日の合計量が
体重あたり１０ｇ量となるよう、本発明品を離乳食と同
時に与えはじめ、残る４頭（対照群）には離乳食しか与
えず、同一サークル内で生育させ、両群を比較した。母
親犬が感染していたことから、母乳から得られた免疫機
能がなくなるまで様子を観察し、予防接種はみあわせる
ことにした。
Ｂ犬舎にて、授乳中の母親犬がケンネルコフに罹患した
（出産後３９日前後）。この時、母親犬が授乳していた
のは１胎９頭で、これを試験に供した。母親犬の罹患を
発見したと同時に、仔犬を隔離し、人口哺乳を開始し
た。生後４５日目に、哺乳から離乳食に切り替えると同
時に、９頭のうち５頭（試験群）には、１日の合計量が
体重あたり１０ｇ量となるよう、本発明品を離乳食と同
時に与えはじめ、残る４頭（対照群）には離乳食しか与
えず、同一サークル内で生育させ、両群を比較した。母
親犬が感染していたことから、母乳から得られた免疫機
能がなくなるまで様子を観察し、予防接種はみあわせる
ことにした。
【００３１】その結果、生後６０日目ごろから対照群の
４頭が呼吸時に咽頭部から異音を発生させながら、むせ
返すしぐさを示すようになり、数日後には典型的なケン
ネルコフ様の乾いた咳を繰り返すようになった。この時
点で、対照群の薬物治療を開始したが、このうち２頭が
６８日目,７０日目に相次いで死亡した。また、この他
の対照群の２頭も薬物治療期間中に歩行が困難になり、
ついで立脚困難になり、この時点で薬物投与を中止し
た。この後は自然治癒を待つこととし、最終的にこの２
頭の犬が完治したと診断されたのは、症状を発してから
４０日後であった。
４頭が呼吸時に咽頭部から異音を発生させながら、むせ
返すしぐさを示すようになり、数日後には典型的なケン
ネルコフ様の乾いた咳を繰り返すようになった。この時
点で、対照群の薬物治療を開始したが、このうち２頭が
６８日目,７０日目に相次いで死亡した。また、この他
の対照群の２頭も薬物治療期間中に歩行が困難になり、
ついで立脚困難になり、この時点で薬物投与を中止し
た。この後は自然治癒を待つこととし、最終的にこの２
頭の犬が完治したと診断されたのは、症状を発してから
４０日後であった。
【００３２】一方、試験群のうち４頭は健康を保ち、対
照群が咳をし始めた約１０日後も健康であったことか
ら、たとえ二次感染が起こったとしても、ケンネルコフ
に対して抵抗性を示したことが伺えた。なお、試験群の
うち１頭だけは、やや咳が続いたものの、大きく体調を
崩すに至らず、約２０日程度の症状を発するにとどまっ
た。
照群が咳をし始めた約１０日後も健康であったことか
ら、たとえ二次感染が起こったとしても、ケンネルコフ
に対して抵抗性を示したことが伺えた。なお、試験群の
うち１頭だけは、やや咳が続いたものの、大きく体調を
崩すに至らず、約２０日程度の症状を発するにとどまっ
た。
【００３３】
【発明の効果】ビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の菌体処
理物をドッグフードに添加して常食させることによっ
て、抗生物質や合成抗菌剤を使用することなく、感染症
に罹患した犬の疾病が治癒できる安全なドッグフードが
得られる。本ドッグフードを常食させることによって、
日和見的な犬感染症の治療・予防が可能となる。
理物をドッグフードに添加して常食させることによっ
て、抗生物質や合成抗菌剤を使用することなく、感染症
に罹患した犬の疾病が治癒できる安全なドッグフードが
得られる。本ドッグフードを常食させることによって、
日和見的な犬感染症の治療・予防が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） //(Ｃ１２Ｎ 1/16 (Ｃ１２Ｎ 1/16 Ｃ１２Ｒ 1:645） Ｃ１２Ｒ 1:645） (Ｃ１２Ｎ 1/20 (Ｃ１２Ｎ 1/20 Ｃ１２Ｒ 1:01） Ｃ１２Ｒ 1:01） (72)発明者 田辺 博 埼玉県上福岡市滝２−２−15 (72)発明者 清水 明文 東京都三鷹市下連雀３−15−２ Ｆターム(参考） 2B005 AA05 AA06 2B150 AA06 AB10 AC01 AC05 AC24 AC25 AC27 BB03 DD11 DD12 DD20 4B065 AA01X AA21X AA30X AA49X BA21 BD08 BD44 CA43
Claims (5)
- 【請求項１】 ビフィズス菌、乳酸菌又は酵母の菌体処
理物を含有する犬特有の感染症の予防・治療用ドッグフ
ード。 - 【請求項２】 ビフィズス菌の菌体処理物が、該菌体の
筴膜を除去したものである請求項１記載のドッグフー
ド。 - 【請求項３】 乳酸菌の菌体処理物が、ヨーグルトを加
熱後酵素処理したものである請求項１記載のドッグフー
ド。 - 【請求項４】 酵母の菌体処理物が酵母細胞壁溶解酵素
処理したものである請求項１記載のドッグフード。 - 【請求項５】 請求項１記載のドッグフードを、１日１
回体重１ｋｇ当たり５〜５０ｇの給与を少なくとも７日
間以上給与することを特徴とする犬特有の感染症の予防
・治療方法。
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|---|---|---|---|
| JP2000130775A JP2001309753A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 犬特有の感染症の予防・治療用ドッグフード |
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|---|---|
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ID=18639801
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|---|---|---|---|
| JP2000130775A Pending JP2001309753A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 犬特有の感染症の予防・治療用ドッグフード |
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|---|---|
| JP (1) | JP2001309753A (ja) |
Cited By (10)
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-
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- 2000-04-28 JP JP2000130775A patent/JP2001309753A/ja active Pending
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| US10709156B2 (en) | 2008-07-07 | 2020-07-14 | Mars, Incorporated | Pet supplement and methods of making |
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