JP2001308677A - 電気信号用フィルタ - Google Patents

電気信号用フィルタ

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JP2001308677A
JP2001308677A JP2001074055A JP2001074055A JP2001308677A JP 2001308677 A JP2001308677 A JP 2001308677A JP 2001074055 A JP2001074055 A JP 2001074055A JP 2001074055 A JP2001074055 A JP 2001074055A JP 2001308677 A JP2001308677 A JP 2001308677A
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  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寄生容量に対して不感であり、僅かな開発コ
ストしか必要としない電気信号用フィルタを提供する。 【解決手段】 振動を検出するためにそれぞれ相反する
相で変位する振動波腹に対応する電極は、信号出力側の
分離された2つの端子に接続されている電気信号用フィ
ルタを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板と、この基板
に対して相対的に振動を発生させる振動体と、振動体の
振動の励振のために信号入力側に接続された電極および
振動体の振動の検出のために信号出力側に接続された電
極とを有しており、振動体はそれぞれ相反する相で変位
する少なくとも2つの振動波腹を有する電気信号用フィ
ルタに関する。
【0002】
【従来の技術】弱く減衰した振動可能構造体の機械的な
伝達特性のフィルタリング作用はかなり以前から知られ
ている。今日主として表面波フィルタは電子的なメッセ
ージ処理の分野で使用されている。この種のフィルタは
大抵の場合圧電材料から成っており、この材料の表面に
は櫛状に噛み合わされた電極が配置され、これらの電極
は材料の表面に櫛状構造部の長手方向で交番する符号を
有する電界を形成する。この電界は圧電性の材料変形を
引き起こし、これにより電極間に印加される電圧が適切
な周波数となると表面波が誘導される。このフィルタは
圧電性の基板材料の使用を必須のものとしているので、
半導体の構造内部へのモノリシックな集積には適さな
い。
【0003】したがって既に数年前から、マイクロメカ
ニカル構造で動作し、半導体材料から形成され、共振器
として駆動され、エレクトロメカニカルのフィルタ特性
を提示するフィルタが知られている。請求項1の上位概
念記載の構成を有するこの種のフィルタは、例えば K.W
ang, Y.Yu, A.C.Wong & C.T.C.Nguyen, "Free-Free Bea
m High-Q Micromechanical Resonators" から知られ
る。
【0004】この種の公知のマイクロメカニカル共振器
の問題点は、寄生的なクロストーク、すなわち寄生容量
に起因して共振器の信号入力側と信号出力側との間で信
号路が開放されることである。この寄生クロストークに
より入力信号が電気的に直接にフィルタの出力側へ重畳
結合され、フィルタ特性は部分的に大幅に抑圧されてし
まう。
【0005】この問題に対処するために、補償容量また
は差分コンデンサ装置および後置接続された差分回路を
備えたフィルタが開発された。この装置の作用は、18
0゜位相のずらされた信号が寄生容量と等しい容量を介
して供給され、これにより寄生的な信号をシミュレート
した信号が符号の反転した状態で得られる。この信号は
フィルタの出力信号に加算的に重畳され、これにより寄
生容量の影響が消去される。このために例えば、共振以
外の共振器の電気特性をシミュレートするダミー共振器
構造が構成される。
【0006】差分コンデンサ装置では、例えば振動的に
運動する物体の上方または下方に電極が配置されてい
る。この物体が上方へ向かって振動する場合、上方電極
への距離は小さくなり、このために上方電極と振動体と
の間の容量は大きくなり、同時に下方電極と振動体との
間の容量は小さくなる。寄生容量は適切な構造であれば
2つの電極に対して等しい。上方電極の信号と下方電極
の信号との差を形成することにより寄生容量の影響を大
幅に除去することができる。
【0007】ただし寄生容量の問題を解決するこれら2
つの手段は完全に満足のいくものではない。補償容量を
適用する際には、適切なダミー共振器を構成するために
寄生容量とその周波数特性とが正確に既知となっていな
くてはならない。これにかかる開発コストは大きく、所
定の共振器構造に対して見出されるダミー共振器の構造
を新たに構成される共振器に移し替えることは容易には
できない。
【0008】また容量差を利用する手法は、振動体の上
方および下方の種々の面への電極の配置を要求する。こ
の種の構成は確かに簡単に開発することはできるが、種
々の面に配置される電極が必須であることにより、この
種の共振器の製造を煩雑にし、コストを上昇させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、寄生
容量に対して不感であり、僅かな開発コストしか必要と
しない電気信号用フィルタを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題は、振動を検出
するためにそれぞれ相反する相で変位する振動波腹に対
応する電極は、信号出力側の分離された2つの端子に接
続されている電気信号用フィルタを構成して解決され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の特徴を
有する電気信号用フィルタは、公知の解決手段に比べて
寄生容量に対して不感であり、しかも僅かな開発コスト
しか要せず、製造が安価である利点を有する。
【0012】本発明が基礎としている概念は、それぞれ
相反する相で変位(Auslenkung)した振動波腹に対応す
る振動検出用の電極が信号出力側の分離された2つの端
子に接続されることである。これにより、電極をそれぞ
れ基板の振動体側に配置することができ、しかも電極と
振動体との間の容量はそのつど相反する相で変化する。
【0013】従属請求項には本発明の有利な実施形態が
示されている。
【0014】有利には運動する物体で観察される振動は
反対称である。すなわちこの振動は振動体の対称軸で鏡
映する際に符号を反転させる。電極は振動の対称面に関
してそれぞれ対称に配置されている。これにより振動体
の運動の振幅は電極の領域内ではそれぞれ等しい。
【0015】有利かつ最も簡単なケースでは振動は振動
体の基本撓み振動の第1次高調波である。
【0016】フィルタの有利な実施形態によれば、振動
の2つの波腹の間の領域に対応して制御電極が配置され
ており、この制御電極に振動体の共振周波数を同調させ
るための制御電位が印加される。この電極を用いれば、
フィルタの共振周波数を実際の要求に適合させることが
できる。そうでない場合には共振周波数はフィルタの製
造の際に固定に設定される。この種の制御電極を用いて
振動体の共振周波数をフィルタの製造後にも操作するこ
とができ、例えば回路内に組み込まれるフィルタを制御
電極に印加される電位を用いて微調整することができ
る。
【0017】振動の励振および検出の際の高度な対称性
のために、有利には、振動体の振動波腹の領域にそれぞ
れ1つずつ信号入力側に接続された振動を励振する電極
と、信号出力側の端子に接続された振動を検出する電極
とが配置されている。
【0018】これに代えて、振動波腹の領域に電極を配
置し、この電極を時間多重により振動励振のために信号
入力側の端子に接続し、かつ振動検出のために信号出力
側の端子に接続することもできる。この実施形態では、
効果の大きな容量分離が振動の励振と検出との間の時間
的な分離から得られる。
【0019】簡単かつ有利なフィルタの実施形態では、
運動体は少なくとも1つのビーム部を有しており、この
ビーム部は長手方向端部で基板に固定に接続されてい
る。
【0020】これに代えて、振動体が振動波節の個所で
把持するアームを介して基板に接続される少なくとも1
つのビーム部を有していてもよい。
【0021】特に良好な入力信号と出力信号との分離が
さらに、一方の部分体の個所にそれぞれ振動を励振する
ための少なくとも1つの電極を配置し、他方の部分体の
個所に振動を検出するための少なくとも1つの電極を配
置することにより達成される。このようにして得られる
励振電極と検出電極との空間的な分離により、励振電極
から検出電極への容量的な信号パンチスルーが効果的に
制限される。
【0022】有利には、2つの部分体は振動波節の領域
に配置されたアームを介して機械的に結合されている。
この結合は大きな利点を提供する。この結合部が部分体
の励振電極間の中央、しかも材料に起因するオーム抵抗
による電圧降下を部分体で補償し、かつ静電性の散乱電
界を相互に最小化するポイントに正確に位置しているの
で、場合により励振によって誘導される部分体間の電荷
の流れは低減され、励振電極から検出電極への振動体を
介したクロストークを最大限に抑圧することができる。
【0023】有利には2つの部分体間の結合は剛性のも
のではなく、これらの2つの部分体は相互にルーズに結
合されている。というのは、それぞれの部分体の個所で
振動の2つの波腹の領域に配置された制御電極を用い
て、この電極に制御電位を印加することにより、部分体
の共振周波数を所定の限界範囲内で独立に調整可能にす
るためである。これによりフィルタ全体の共振幅が拡大
される。すなわちフィルタの透過特性ウィンドウの位置
だけでなくウィンドウ幅をも印加制御電圧によって制御
することができる。こうした効果は付加的に、振動運動
の温度によって発生しフィルタ品質にも影響を与える減
衰特性を補償するために利用することもできる。
【0024】本発明のフィルタは半導体材料から形成す
ることができるので、フィルタリングされる信号の前処
理および/または後処理のための回路を有利には同じ基
板上に集積することができる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を図示し、以下に詳細に説明
する。図中同じ機能を有する素子には同じ参照番号を付
してある。
【0026】図1には本発明の第1の実施例によるフィ
ルタの斜視図が示されている。フィルタは集積回路の製
造から知られるプロセス技術により半導体材料から製造
される。フィルタは平面形のほぼ絶縁された基板1を有
しており、この基板に複数の導電性の電極2〜6が例え
ば不純物導入または基板表面での金属の堆積により形成
されている。
【0027】各電極はフィルタの入力端子ないし出力端
子となるコンタクトバッド7を支承しており、このコン
タクトパッドはフィルタリングすべき信号を供給し、か
つフィルタリングされた信号を送出するために従来のボ
ンディング技術によって接続されている。前述の目的の
ために、2つの電極2、3のパッド7はそれぞれフィル
タの信号入力側を形成し、電極4、5のパッド7は信号
出力側を形成している。電極6は特別の機能を有してお
り、これについては後に詳述する。
【0028】直列に配置された2つのコンタクトパッド
7の間には梁状(ビーム状)または帯状の振動体8が基
板表面1から間隔を置いて延在している。振動体はその
長手方向端部9で中間層の支承部10を介して基板1に
接続されている。中間層は振動体8の下方のそれ以外の
個所では欠落している。同じ中間層10の支承部はコン
タクトパッド7にも含まれている。
【0029】振動体8は図中では正弦波状に撓んだ連な
りとして示されており、入力電極2、3に印加される信
号に適した周波数によって励振される振動運動がわか
る。振動の振幅はここでは解りやすくするために誇張し
て示してある。基板1に固定に接続されている長手方向
端部9には必ず撓み振動波節が位置する。他の波節11
は線形に振動体8の中央上方に存在する。波節11の両
側には相反する相で変位される振動波腹12、13が存
在する。図示の振動は振動体8の基本撓み振動(Grundb
iegeschwingung)の第1次高調波である。この振動は反
対称であり、すなわち波節11を通って延在する平面で
鏡映される際に変位によって符号が変化する。
【0030】高調波振動の励振は次のように行われる。
すなわち、電位を入力電極(例えば電極3)へ印加する
ことにより、反対の符号を有する静電電荷が振動体8内
で電極3に対して誘導される。ここから電極3と対向す
る振動体の波腹13との間に静電引力が発生する。ここ
で大小いずれにしろ引っ張り力が加わり始め、正弦波成
分と直流成分とが重畳されることにより正弦波状の力が
得られる。入力信号が所定の点を通過する際に振動体8
は再び伸展し、続いて入力信号の振動の第2の半周期で
反対方向へ発振する。
【0031】同じ振動運動が信号出力側に接続された電
極4、5でも発生する。図3の概略図に示されているよ
うに、電極2、3、4、5はそれぞれ2つのコンデンサ
、Cのプレートと等価である。コンデンサのキャ
パシタンスはそれぞれ電極4、5と波腹12との間の間
隔、または電極2、3と波腹12との間の間隔に相応し
て周期的に変化する。これら2つの間隔はそれぞれ相反
的に変化するので、C が最小である場合のコンデンサ
のキャパシタンスは最大となる(逆も同様であ
る)。ここから得られる電極4、5間の電位差はフィル
タの出力信号を形成し、この信号は電極4、5のコンタ
クトパッド7で取り出し可能である。コンタクトパッド
には差分回路14が接続されており、この差分回路は2
つの電極4、5間の電位差ないし電流に比例する信号を
送出する。
【0032】振動体8の影響を受けずに直接に入力電極
3から隣接する出力電極4へ、または入力電極2から出
力電極5へ均一なクロックで結合される入力信号の成分
は差分回路14により消去される。
【0033】図2には本発明のフィルタの第2の実施例
が示されており、ここでは電極4、5が省略されてい
る。電極2、3は上述した実施例と同様にそれぞれ振動
体8の波腹12、13に対向して延在している。振動体
8の中央の波節11に対向する電極6も前述の場合と同
様に設けられている。この実施例では、電極2、3は時
間多重により振動体8の振動励振用の入力電極および振
動検出用の出力電極を使用している。つまり電極2、3
はサイクル的に交番変化して入力端子に並列接続される
か、または2つの出力端子に接続される。入力端子には
振動体の振動を励振するためのフィルタリングすべき信
号が印加され、出力端子では予め励振された振動体8の
振動によって誘導された発振性の電位が入力側から分離
された電極2、3で取り出し可能である。これらの出力
電位は電極2、3が入力信号から分離されている場合に
しか取り出し可能とならないので、入力信号による寄生
容量を介した出力信号の制御は排除されている。
【0034】図4に則してこれまで説明した2つの実施
例に共通する電極6の機能を説明する。
【0035】振動体8がその平衡状態から変位すると、
この振動体には弾性復原力Fが作用する。復原力は充
分に小さな変位については変位状態に対して線形に比例
すると見なすことができる。すなわち F=c・x となる。ここでcは振動体のばね定数、xは変位状態を
表している。
【0036】電極6にアースとは異なる電位Uが印加さ
れる場合、振動体8には静電引力が働くが、この力は近
似的に F=(1/2)UA/(x−x) によって定まる。ここでAは電極6に配向される振動体
8の面積であり、xは振動体と電極との間のコンタク
トに生じている変位状態の値である。電位Uが存在しな
い場合には振動体8の振動運動の周波数はばね定数cの
みによって定められる。電位Uが0でない場合には、図
4に示されているように、振動体の平衡状態は間隔Δx
だけ電極6の方向へオフセットされている。この新たな
平衡状態で振動体へ作用する力は機械的な復原力と静電
引力とから成る。復原力は変位xが大きくなるにつれて
増大し、静電引力は逆にふるまうので、新たな平衡位置
で作用する力全体の上昇分はF=F+Fとなり、
cよりも小さい。したがって振動体8の振動数は電極6
の電位が大きくなるにつれて低下する。つまりこの振動
数は電極6の電位により可変である。
【0037】この作用はフィルタを振動数に適合させる
微調整を行う際に利用される。この振動数は振動体8の
製造時のトレランスのために微調整を行わないかぎり達
成できない。同調は温度または他の周囲影響に起因する
フィルタの振動数の変化を補償することにより達成され
る。
【0038】図5、図6には本発明のフィルタの第3の
実施例が斜視図および分解立体図で示されている。この
実施例では振動体は平行な梁状の2つの部分体8a、8
bから成っており、これらの部分体は相互に中央の振動
波節11の領域で幅の狭いアーム8cを介して接続され
ている。
【0039】振動体8はそれぞれ個々の部分体8a、8
bの長手方向端部9の個所で基板1に接続されており、
それ以外の個所では狭い空隙によって基板1から分離さ
れている。部分体8a、8bの下方では基板1の表面に
電極2a、3a、6a;2b、3b、6bが延在してい
る。ここで電極2a、3aは対応する部分体8aの振動
波腹12の領域に位置し、電極2b、3bは対応する部
分体8bの振動波腹13の領域に位置し、電極6a、6
bは波節11の下方に位置している。電極2a、3aは
入力信号を印加するために設けられており、図1の実施
例に関して説明した電極2、3と同様である。電極2
b、3bは図1の実施例の電極4、5と同様に設けられ
ており、フィルタの出力端子に接続されている。したが
って電極2a、3aは部分体8aの基本撓み振動の第1
次高調波を励振する機能を有する。この振動は部分体8
aに波節11の領域で発振性の回転運動を生じさせる。
【0040】この回転運動はねじれモーメントをアーム
8cに生じさせ、このねじれモーメントがアームを介し
て第2の部分体8bへ伝わり、そこで同様に振動を励振
する。第2の部分体8bの振動は所属の電極2b、3b
によって検出される。
【0041】この実施例の利点は、2つの部分体8a、
8b間のアーム8cにより2つの部分体ひいては電極2
a、2b;3a、3bを相互に大きな間隔を置いて配置
できるため、入力電極2a、3aから対向する出力電極
2b、3bへの容量パンチスルー(kapazitiver Durchg
riff)を基板1の材料を介して低減できる点である。さ
らに振動体そのものを介した容量パンチスルーも阻止さ
れる。これは入力信号によって誘導される電荷のオフセ
ットがほぼ部分体8aに制限されるためであり、誘導さ
れた電荷の交換は細長いアーム8cを介して狭い範囲で
しか生じない。
【0042】容量パンチスルーを低減するために、この
実施例で示されている電極装置では、制御電極6a、6
bの線路16がそれぞれ対向する入力電極2a、2bな
いし3a、3b間に延在し、入力電極および出力電極が
相互に電気的に遮蔽されるという事実を利用している。
【0043】各部分体8a、8bには固有の制御電極6
a、6bが対応している。2つの制御電極には異なる電
位が印加される。これにより一方では2つの部分体をそ
れぞれ異なる共振周波数へ調整することができる。
【0044】このようにフィルタが透過する帯域幅はそ
れぞれの適用分野に適合化させて狭くすることもできる
し、また広げることもできる。これは2つの共振周波数
の差を調整して小さくするか、または大きくすることに
より行われる。2つに分割された振動体と2つの制御電
極6a、6bとを用いれば、フィルタの透過領域の中心
周波数を制御することができるだけでなく、その帯域幅
を可変にすることもできる。
【0045】本発明のフィルタの別の実施例が図7に示
されている。前述の実施例と同様に、振動体8は2つの
部分体8a、8bを有しており、これらの部分体は基板
1の表面上方に間隔を置いて保持されている。梁状の部
分体8a、8bは細長いねじれ性のアーム8c、8dを
介して基板1の表面上のパッド15に接続され、かつ相
互接続されている。これらのアーム8c、8dは部分体
の長手方向端部からそれぞれ部分体の長さの約1/4に
相応する間隔で部分体8a、8bの長手方向端部を把持
している。
【0046】入力電極2a、3aは基板1の表面上で部
分体8aの中央領域の下方および長手方向端部の下方に
配置されている。入力電極は第1の部分体8aの基本振
動を励振し、この基本振動はそれぞれ長手方向端部およ
び中央部に波腹を有し、アーム8c、8dの領域に波節
を有する。アーム8cは振動から生じるねじれモーメン
トを第2の部分体8bへ伝達し、これにより第2の部分
体は相応の振動で励振される。この振動は出力電極2
b、3bによって取り出し可能である。これらの電極は
電極3a、2aの配置状態に相応に部分体8bの中央部
および長手方向端部の下方に配置されている。この実施
例においても、アーム8cを用いた空間的な分離による
入力電極と出力電極との間の効果的な容量分離と、この
アームの幅の狭い形状による部分体8a、8b間の電荷
交換の低減とが達成される。
【0047】前述した実施例の場合と同様に(図示され
ていない)制御電極がそれぞれ振動波節の領域で部分体
の下方に配置されており、これにより共振周波数を制御
することができる。
【0048】本発明を特に有利な実施例に則して説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々に
修正可能である。
【0049】特に図示のジオメトリは例として実施した
にすぎず、相応に適切な他のジオメトリに置換すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】簡単な振動体を備えた本発明のフィルタの概略
的な斜視図である。
【図2】簡単な振動体を備えたフィルタの第2の実施例
である。
【図3】本発明のフィルタを用いてフィルタリングされ
た信号を獲得する手段の基本概略図である。
【図4】振動体に作用する制御電位がない場合の変位の
関数としての振動体の復原力と、非振動性の制御電位が
作用する際の変位の関数としての復原力とを示した図で
ある。
【図5】本発明のフィルタの第3の実施例の斜視図であ
る。
【図6】本発明のフィルタの第3の実施例の分解立体図
である。
【図7】本発明のフィルタの更なる実施例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2〜6、2a、2b;3a、3b;6a、6b 電極 7、15 コンタクトパッド 8;8a、8b 振動体 8c、8d アーム 9 長手方向端部 10 支承部 11 波節 12、13 波腹 14 差分回路

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)と、該基板(1)に対して相
    対的に振動を発生させる振動体(8;8a、8b)と、
    振動体の振動の励振のために信号入力側(7)に接続さ
    れた電極および振動体の振動の検出のために信号出力側
    (7)に接続された電極(2、3、4、5)とを有して
    おり、 前記振動体はそれぞれ相反する相で変位する少なくとも
    2つの振動波腹(12、13)を有する、電気信号用フ
    ィルタにおいて、 振動を検出するためにそれぞれ相反する相で変位する振
    動波腹(12または13)に対応する電極(4、5;
    2、3)は、信号出力側の分離された2つの端子(7)
    に接続されている、ことを特徴とする電気信号用フィル
    タ。
  2. 【請求項2】 電極(2、3、4、5)は振動体(8)
    に面した基板(1)の同じ表面に配置されている、請求
    項1記載のフィルタ。
  3. 【請求項3】 振動は反対称であり、電極(2、3、
    4、5)はそれぞれ振動の対称面に関して対称に配置さ
    れている、請求項1または2記載のフィルタ。
  4. 【請求項4】 振動は振動体の基本撓み振動の第1次高
    調波である、請求項1から3までのいずれか1項記載の
    フィルタ。
  5. 【請求項5】 振動の2つの波腹(12、13)の間の
    領域(11)に対応して制御電極(6)が配置されてお
    り、該制御電極には振動体の共振周波数を同調させるた
    めの制御電位が印加される、請求項1から4までのいず
    れか1項記載のフィルタ。
  6. 【請求項6】 振動波腹(12、13)の領域にそれぞ
    れ、信号入力側に接続された振動を励振する電極(2;
    3)と、信号出力側の端子に接続された振動を検出する
    電極(4;5)とが配置されている、請求項1から5ま
    でのいずれか1項記載のフィルタ。
  7. 【請求項7】 振動波腹(12、13)の領域に電極
    (2、3、図2)が配置されており、該電極は時間多重
    により振動を励振するために信号入力側の端子に接続さ
    れ、かつ振動を検出するために信号出力側の端子に接続
    される、請求項1から5までのいずれか1項記載のフィ
    ルタ。
  8. 【請求項8】 振動体(8)は長手方向端部(9)の個
    所で基板(1)に接続された少なくとも1つのビーム部
    を有する、請求項1から7までのいずれか1項記載のフ
    ィルタ。
  9. 【請求項9】 振動体(8)は振動波節の個所で把持用
    のアーム(8d)を介して基板(1)に接続された少な
    くとも1つのビーム部を有する、請求項1から7までの
    いずれか1項記載のフィルタ。
  10. 【請求項10】 有利には請求項1から9までのいずれ
    か1項記載のフィルタにおいて、 振動体(8)が結合された2つの部分体(8a、8b)
    を有しており、 一方の部分体(8a)の個所にはそれぞれ信号入力側に
    接続された振動を励振するための少なくとも1つの電極
    (2a、3a)が配置されており、 他方の部分体(8b)の個所には信号出力側に接続され
    た振動を検出するための少なくとも1つの電極(2b、
    3b)が配置されている、ことを特徴とするフィルタ。
  11. 【請求項11】 2つの部分体(8a、8b)は振動波
    節の領域に配置されている少なくとも1つのアーム(8
    c)を介して結合されている、請求項10記載のフィル
    タ。
  12. 【請求項12】 各部分体(8a、8b)に対して振動
    の2つの波腹の間の領域に制御電極(6a、6b)が配
    置されており、該制御電極には部分体(8a、8b)の
    共振周波数を同調させるための制御電位が印加される、
    請求項10または11記載のフィルタ。
  13. 【請求項13】 基板および振動体は一体に半導体材料
    から形成されている、請求項10から12までのいずれ
    か1項記載のフィルタ。
  14. 【請求項14】 フィルタリングすべき信号の前処理お
    よび/または後処理のための回路が基板(1)に集積さ
    れている、請求項1から13までのいずれか1項記載の
    フィルタ。
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