JP2001307977A - 荷電粒子線露光装置の設計方法、荷電粒子線露光装置、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置の設計方法、荷電粒子線露光装置、及び半導体デバイスの製造方法

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JP2001307977A
JP2001307977A JP2000082637A JP2000082637A JP2001307977A JP 2001307977 A JP2001307977 A JP 2001307977A JP 2000082637 A JP2000082637 A JP 2000082637A JP 2000082637 A JP2000082637 A JP 2000082637A JP 2001307977 A JP2001307977 A JP 2001307977A
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beam exposure
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particle beam
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Saori Fukui
里織 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局所解に陥ることを避けながら最適なパラメ
ータの組み合わせを見つけることができる荷電粒子線露
光装置の設計方法を提供する。 【解決手段】 6個の偏向器の組み合わせを個体とし、
各偏向器に流す電流の比と、各偏向器が作る磁場の方向
を遺伝子とみなし、各個体が12個の遺伝子を含む染色
体を有しているとする。初期値としてランダムな遺伝子
を持つ個体を所定数作り、評価関数の高い個体を所定数
選んで、選ばれたもの同士を掛け合わせ、遺伝子を混ぜ
合わさせたり入れ替えたりして新しい染色体を有する個
体を発生させ、そのうち評価関数の高いものを所定数残
す。これを繰り返して世代を重ねることにより、評価値
の高い個体を選定し、それにより荷電粒子線露光装置を
設計する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線を用い
てレチクルに形成されたパターンをウェハ等の感応基板
に露光転写する荷電粒子線露光装置の設計方法、及びこ
の設計方法によって設計された荷電粒子線露光装置、さ
らには、この荷電粒子線露光装置を使用した半導体デバ
イスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子線露光装置の露光方式は
おおむね以下の三種類に分類される。 (1)スポットビーム露光方式 (2)可変成形露光方式 (3)ブロック露光方式 これらの露光方式は従来の光による一括転写方式に比較
して、解像度において非常に優位性はあるが、スループ
ットにおいて大きく劣っていた。特に(1)、(2)の
露光方式では非常に小さいスポット径や矩形ビームでパ
ターンをなぞるようにして露光を行うため、スループッ
トは制限される。また、(3)のブロック露光方式はス
ループットを改善するために開発された方式であり、定
型化されたパターンをマスク化し、その部分については
一括露光することにより、スループットを改善してい
る。しかし、この方式においてもマスク化されるパター
ン数が制限されるため、可変成形露光方式を併用せざる
を得ず、そのためスループットは期待ほどには向上でき
ない。
【0003】このように、従来の荷電粒子線露光装置の
欠点であるスループットを向上させるために、レチクル
の一部を一括して試料上に投影露光する分割投影転写方
式の露光装置の開発が進められている。
【0004】この分割投影転写方式の露光装置を図5、
図6に従って説明する。図5は分割露光の単位を示す図
である。まず、転写体(通常はウェハ)上には複数のチ
ップが形成され、さらにチップはストライプに、ストラ
イプはサブフィールドに分割される。レチクル等の被転
写体も同様に分割されている。
【0005】分割投影露光装置では通常、図6に示すよ
うな方法で露光が行われる。まず、レチクルステージと
ウェハステージは対応するストライプの中心を縮小比に
従った速度で定速移動する。電子線はレチクル上のサブ
フィールドを照明し、レチクル上に形成されたパターン
は投影光学系によって試料上に投影露光される。
【0006】そして、電子線をレチクルステージの進行
方向と直角な方向に偏向させ、順次、一列に配置された
サブフィールドの投影露光を行う。一列のサブフィール
ドの投影露光が終了すると、次のサブフィールドの投影
露光を開始するが、その際図7に示すように電子線の偏
向方向を逆にして、順次サブフィールドの投影露光を行
うことにより、スループットを上げるようにしている。
【0007】このような方法で露光が行われるため、従
来の荷電粒子線露光装置と比較すると、サブフィールド
領域が一括露光され、またレチクルには露光すべきパタ
ーンがすべて形成されているため、非常にスループット
を向上させることができる。この露光装置で使用するレ
チクルは、光を使用した露光装置の場合とは異なり、サ
ブフィールド部(パターン部)とその周辺の梁部(以下
ストラットと呼ぶ)に分割されている。梁部はレチクル
自体の強度を保つためや、照明ビームが確実に露光すべ
きサブフィールドのみを選択するための目的で設けられ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特に、分割転写投影方
式のような転写型電子線露光装置の場合、照明系および
転写系のビーム電流を比較的大きくして露光することに
より高スループットを得る。しかし、大きな電流で露光
するためには、クーロン効果による像のボケを抑制する
ために一度の露光で転写する領域を広げ、かつ比較的高
い加速電圧で電子線を照射する必要がある。
【0009】また、できるだけ広い偏向範囲を確保する
ことによってもスループットを高めることができる。偏
向領域を広げれば、ストライプの幅を広げることがで
き、その分、感応基盤を機械的にスキップする時間また
はスキャンを折り返しする数が減る。よって、感応基板
ステージが静止または駆動するのにかかるオーバーヘッ
ド時間が減り、その分スループットが向上する。しかし
ながら、偏向すると投影レンズ系の中心から離れた部分
を電子線が通過するため、偏向収差が発生する。そのた
め偏向器の励磁電流を調整し、偏向収差が小さく済むよ
うな偏向軌道に設定する必要がある。
【0010】このように、荷電粒子線露光装置の光学系
を決定するパラメータは非常に数が多いので、最適なパ
ラメータの組み合わせを見つけることが困難である。こ
のようなパラメータを決定するソフトウェアは一応は開
発されているが、現在までに開発されているアルゴリズ
ムでは、局所解に陥ってしまって、さらに良い解にたど
り着けない場合が生じることが避けられなかった。よっ
て、初期設定を行うには、多くの経験と熟練を要すると
いう問題点があった。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、局所解に陥ることを避けながら最適なパラメー
タの組み合わせを見つけることができる荷電粒子線露光
装置の設計方法を提供し、さらに、この方法を使用して
設計・製作された荷電粒子線露光装置、この荷電粒子線
露光装置を使用した半導体デバイスの製造方法を提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、レチクル上のパターンを感応基板上に
転写する方式の荷電粒子線露光装置を構成している部品
のパラメータを決定するに当たって、(a) 前記部品の組
み合わせを種とみなし、(b) 前記種における、決定した
い複数の部品のパラメータの組み合わせを染色体、個々
のパラメータを遺伝子とみなし、(c) 任意の方法により
初期値となる遺伝子を決定してA種類の種を形成し、
(d) 各々の種について、荷電粒子線露光装置の特性値に
関連する評価値を求め、(e) 評価値の大きいB種類(B
≦A)の種を選択し、(f) 選択されたB種類の種の中か
ら、所定の法則に従ってC個の個体を選択して1組とな
し、これをD組作り、(g) 選択された各組内の個体の染
色体間で、一部又は全部の遺伝子を混ぜ合わせるか、又
は一部の遺伝子を交換するかして新しい染色体を有する
1種類の種を作ることにより、全部でD種類の種を形成
し、(h) 以下、AをDに代えて前記(d)の工程に戻って
(d)から(g)までの工程を繰り返し、その途中、(d)の工
程で評価値が所定値以上となる種が現れたとき又は上記
の過程を所定回数繰り返したとき、その時点で繰り返し
計算を止め、最も大きい評価値の種に対応する部品のパ
ラメータの組み合わせを採用する工程を有してなること
を特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法(請求項
1)である。
【0013】本明細書でいう「種」とは、荷電粒子線を
構成している部品のうちパラメータを決定したい部品の
組み合わせによってできるものであり、個々の種は、そ
の遺伝子であるパラメータの組み合わせによって決定さ
れる。すなわち、全く同じ遺伝子配列を有するものが同
一の種であり、遺伝子配列が一つでも異なるもの同士は
異なる種である。
【0014】また、本明細書でいう「個体」とは、それ
が属する種と同じ遺伝子配列を持つ単体(1個の、当該
種によって決まるパラメータを有する部品の組み合わ
せ)を言う。
【0015】本手段においては、最適解を求めるに際し
て、遺伝的手法を取り入れている。すなわち、いくつか
の種の中から評価関数によって決まる評価値の高いもの
を選択し、選択された種の中から、親となる個体を所定
の法則によって選択し、それらを掛け合わせて新しい種
(子)を作り、その中から評価値の高いものを選択し
て、選択された種の中から、親となる個体を所定の法則
によって選択し、それらを掛け合わせて新しい種(孫)
を作るという過程を繰り返して、評価値の高いものを順
次残していく。その掛け合せの際、一部又は全部の遺伝
子を混ぜ合わせるか、又は一部の遺伝子を交換するかし
ているので、広い範囲の種に対する評価が可能となり、
局所解に陥ることが避けられる。また、掛け合わせの対
象として評価値の高いものを残しているので、それらが
掛け合わさってできた子には、さらに評価値の高いもの
ができる可能性が高く、最適解が求まりやすい。
【0016】本手段において、「一部又は全部の遺伝子
を混ぜ合わせるか、又は一部の遺伝子を交換するかす
る」というのは、これらのうちのいずれか一方を行う場
合、両者を組み合わせて行う場合の両方を指し、ある組
については前者を、他の組については後者を行う場合、
1組内で両者を組み合わせて行う場合等、いろいろな組
み合わせを含むものである。
【0017】また、新しく形成されたD種類の種の中に
は、偶然に同じ染色体を持つものが複数含まれる場合が
考えられるが、これらはことなる種とみなすことにす
る。このような考え方は以下の各手段について同様であ
る。
【0018】なお、生物においては、遺伝子の交換や混
ぜ合わせを行うのは、1組のオスとメスの間においてで
あるが、本手段においては、2つの個体間において遺伝
子の交換や混ぜ合わせを行う場合のみならず、3つ以上
の個体間において遺伝子の交換や混ぜ合わせを行う場合
を含むものである。3つ以上の個体間において遺伝子の
交換を行うとは、例えば、A、B、Cの個体があった場
合に、Aの遺伝子の一部をBに、Bの遺伝子の一部をC
に、Cの遺伝子の一部をAにというように、順に遺伝子
を置き換えるようなことである。3つ以上の個体間にお
いて遺伝子の混ぜ合わせを行うとは、各々の遺伝子を、
3つ以上の個体の遺伝子を独立変数とする計算式によっ
て計算されるものに置き換えるようなことである。
【0019】本手段においては、(e)の工程において、
評価値が大きいものが選択されるようにしているが、評
価関数の作り方によっては評価値の低いものを残すこと
もある。これらは自明な変換であり、均等であることは
明らかであって、このようなものも本発明の技術的範囲
に含まれるものである。また、評価値の低いものを残す
場合、第2の手段(請求項2以下)において、それに応
じて方法を変更しなければならないものも生じるが、こ
れらの変更も自明であって、均等であることは明らかで
あるので、それぞれの技術的範囲に含まれるものであ
る。
【0020】さらに、繰り返しの各段階において、Bと
Cの値を変更することも考えられるが、このようなこと
を行っても、本手段の技術的思想と何ら代わるものでも
なく、本手段の均等手段であることは明らかである。
(これらのことは、他の手段についても同様であるの
で、以下においては特に断らない。) 又、本明細書に記載される各発明において「レチクル」
とはマスクを含む概念である。
【0021】さらに、本明細書において、荷電粒子線露
光装置を構成している部品とは、必ずしも全部品を指す
ものではなく、まとめて最適なパラメータを決定したい
部品の集合であればよい。また、荷電粒子線露光装置を
構成している部品のうち最適なパラメータを決定したい
部品をいくつかの組み合わせからなる集団に分割し、各
々の集団内で本発明に係る荷電粒子線露光装置の設計方
法を使用して最適パラメータを定めるようにしてもよ
い。このようにすると、各々の集団間でのパラメータに
干渉が無い場合には、全体をまとめたものに対して本発
明に係る荷電粒子線露光装置の設計方法を使用して最適
パラメータを決定するよりも、組み合わせの数を少なく
することができ、最適化を行なうことが容易になる。
【0022】これは、見方を変えてみると、全体をまと
めたものに対して複数の染色体を仮定し、染色体ごとに
本発明に係る荷電粒子線露光装置の設計方法を使用して
最適パラメータを決定することに対応する。
【0023】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記工程(f)においてC個の
個体を選択するとき、それぞれ、評価値の高い種が高い
確率で選ばれるようにすることを特徴とするもの(請求
項2)である。
【0024】本手段においては、評価値の高い種の個体
がそれぞれ親として高い確率で選ばれるので、評価値の
高い種同士が掛け合わされる可能性が高くなり、次世代
にさらに評価値の高いものが生まれる確率を高くするこ
とができる。
【0025】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第2の手段であって、前記確率が、B種類の種の評
価値の総和に対する当該種の評価値の比であることを特
徴とするもの(請求項3)である。
【0026】本手段においては、親として選択される個
体が、その評価値に比例した確率で選ばれるので、評価
値の高い種を優先的に親として選択することが容易であ
る。
【0027】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、
(g)の工程において、得られたD組の種のうち評価値の
低い所定数E(E<D)の種を、(e)の工程で得られた
種のうち評価値の高い当該所定数Eの種に置き換えるこ
とを特徴とするもの(請求項4)である。
【0028】遺伝子の混ぜ合わせや交換を行って新しい
遺伝子を得た場合、得られた全ての新しい遺伝子を持つ
個体(子)が元の個体(親)より低い評価値を持つよう
な事態が発生する可能性がある。このような場合は、劣
化が起こるので、本手段においては、新しく選択された
群の中に、親を評価値の高い順に所定数だけ無条件で残
すことにより劣化を防ぐことができる。なお、本手段に
おいては、所定数だけの親を残す場合、選択された子の
数をその分だけ減らしている。
【0029】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、
(g)の工程において、得られたD組の種に加えて、(e)の
工程で得られた種のうち評価値の高い所定数Fの種を加
えて(D+F)組の種を作り、(h)の行程においてAを
(D+F)に代えることを特徴とするもの(請求項5)
である。
【0030】本手段は、前記第4の手段と基本思想は同
じであるが、加えた親の種の数だけ子の種の数を減らす
ことなく、両者を合わせたものを新しい親の種として採
用するようにしている。よって、前記第4の手段と同じ
作用効果が得られる。
【0031】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、遺
伝子を混ぜ合わせて新しい遺伝子を作る方法が、新しい
遺伝子を、混ぜ合わせる個体の遺伝子の、当該個体の評
価値で重み付けされた加重平均とする方法であることを
特徴とするもの(請求項6)である。
【0032】本手段においては、親となる個体の遺伝子
が、それぞれの評価値で重み付けされて加重平均されて
子の遺伝子となるので、評価値の高かったほうの遺伝子
(パラメータ)の影響を大きく残すことができ、評価値
の高い個体が形成される確率が高くなる。
【0033】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第1の手段から第6の手段における前記(g)の工程
を、(g') 選択された各組内の個体の染色体間で、一部
又は全部の遺伝子を混ぜ合わせるか、又は一部の遺伝子
を交換するかして新しい染色体を有する1種類の種を作
ることにより、全部でD種類の種を形成した後、その一
部又は全部の種の遺伝子を所定値だけ、若しくは所定範
囲内の値からランダムに選ばれた値だけ、又は所定範囲
内の値からランダムに選ばれた値に変化させ、新しい染
色体を有するD種類の種を形成し、とする工程に代えた
ことを特徴とするもの(請求項7)である。
【0034】本手段において試みているのは突然変異で
あり、一部又は全部の種の遺伝子(パラメータ)の一部
又は全部を所定値だけ、若しくは所定範囲内の値からラ
ンダムに選ばれた値だけ、又はランダムに選ばれた値に
変化させることにより、性質が大きく異なった染色体を
有するものを作り出す。これにより、探索の範囲を広く
するようにして、局所解に陥る可能性を少なくしてい
る。ただし、ランダムに選ぶ値も設計上考えられる範囲
内に制限して、設計できないようなパラメータの組み合
わせが生まれることを防止している。
【0035】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第7の手段であって、一部又は全部の遺伝子を混ぜ
合わせるか、又は一部の遺伝子を交換するかして新しい
染色体を作った後に遺伝子を変化させる種は、評価値が
高い所定数の種を除いた個体から選択されることを特徴
とするもの(請求項8)である。
【0036】前記第7の手段で突然変異を与えると、せ
っかく高い評価値を持つ種が得られた場合に、突然変異
により低い評価値を持つものに代わる可能性がある。本
手段においては、一部又は全部の遺伝子を混ぜ合わせる
か、又は一部の遺伝子を交換するかして新しい染色体を
作った後に、新しい個体の評価値を求め、評価値の高い
ものから所定数の種については、突然変異を与える対象
から除外しているので、このようなことが発生するのを
防止することができる。
【0037】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第1の手段から第8の手段のいずれかにおける、前
記(h)の工程に代えて(h') 以下、AをCに代えて前記
(d)の工程に戻って(d)から(g)までの工程を繰り返し、
その途中、(d)の工程で評価値が所定値以上となるもの
が現れたとき又は上記の過程を所定回数繰り返したと
き、評価値の求め方を代えて、その時点で得られた種を
初期値として再び(d)の工程から繰り返し計算を開始
し、以上の工程を評価値の求め方の数だけ繰り返して行
い、最後の評価値の求め方を適用した場合において(d)
の工程で評価値が所定値以上となるものが現れたとき又
は上記の過程を所定回数繰り返したとき、その時点で繰
り返し計算を止め、最も大きい評価値の種に対応する部
品のパラメータの組み合わせを採用する工程を用いるこ
とを特徴とするもの(請求項9)である。
【0038】設計上目的とする値が複数ある場合は、こ
れらの複数の値を含む評価値を設定してこれを使用して
もよいが、このような場合には、所定の評価値が得られ
ても、個々の目的とする値が必要な範囲に入らない可能
性がある。本手段においては、複数の評価関数を設け、
そのうちの一つを使用して繰り返し計算により評価値の
高い種の組み合わせを求め、次の段階でこれらを初期値
として別の評価関数を使用して同様の計算を行い、これ
を繰り返して全ての評価関数を使用しての繰り返し計算
が終わった段階で、最適の種を採用するようにしてい
る。このようにすれば、全ての目的とする数値を満足す
るものを得ることができる可能性が大きくなる。
【0039】前記課題を解決するための第10の手段
は、前記第1の手段から第9の手段によって個体を選択
した後、当該個体において、選択された一部のパラメー
タ又は全てのパラメータについて、山登り法により、評
価値が最高となるパラメータの組み合わせを求め、その
組み合わせを最終的なパラメータとして採用することを
特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法(請求項1
0)である。
【0040】前記第1の手段から第9の手段の最大の特
徴は、偶然性を加味することにより広い範囲の探索を行
うことができ、局所解に陥ることを防止することができ
る点であるが、その反面、偶然性に基づいているために
収束が遅く、かつ最適解に近づかない可能性があるとい
う弱点も有している。そこで、本手段においては、前記
第1の手段から第8の手段を採用するときの計算の打ち
切り条件を比較的ゆるくしておいて局所解に陥ることを
避けながら最適解の近くまで探索を行い、その後は山登
り方で探索を行うようにしている。よって、局所解に陥
るのを避け、かつ、前記第1の手段から第8の手段に比
して最適な条件を求めることができる。
【0041】前記課題を解決するための第11の手段
は、前記第1の手段から第10の手段のいずれかによっ
て設計され、製造された荷電粒子線露光装置(請求項1
1)である。
【0042】本手段においては、荷電粒子線露光装置を
構成する部品のパラメータが最適値に設計されているの
で、歪やボケの小さいものとすることができ、微細な線
幅を有するパターンを正確に露光転写することができ
る。
【0043】前記課題を解決するための第12の手段
は、分割投影転写方式の電子線露光装置であって、加速
電圧が15KeV以上、レチクル上でのサブフィールドのサ
イズが1.2mm以下、レチクル上での電子線の開き角が
1.8mrad以下、鏡筒長が561mm以上、6個の偏向器を有
し、各偏向器のコイル内径が34.2mm〜37.4mm、コイル外
径が47.6mm〜58.2mm、光軸方向の長さが66.4mm〜71.2m
m、コイルの角度が12°、60°、72°である照明系を有
するものにおいて、各偏向器に流す電流の比と、各偏向
器が発生する磁場の向き、各偏向器の光軸方向の位置が
以下の表1の標準値に対して、表2の範囲にあることを
特徴とする荷電粒子線露光装置(請求項12)である。
ただし、表2の電流比、磁場の角度は表1の値に対する
%、位置は、成形開口の位置を0とし、電子線の進行方
向を正としたシステム軸での位置(mm)である。
【0044】
【表5】(表1)
【0045】
【表6】(表2)
【0046】本手段によれば、与えられた条件の下で、
成形開口からの電子線の出射角≦1mradの範囲におい
て、レチクルへの電子線の入射角≦0.125mrad、ボケ≦
1μm、サブフィールドでの歪≦5μmを共に満足するこ
とができる。なお、本明細書において「成形開口からの
電子線の出射角」とは、成形開口のシステム軸から出射
する軸上偏向軌道が、成形開口面においてシステム軸と
なす角、「レチクルへの電子線の入射角」とは、当該軸
上偏向軌道がレチクル面において、入射点を通りシステ
ム軸と平行な線となす角、「レチクルでの電子線の開き
角」とは、成形開口のシステム軸から(1,0)方向に
出射する電子の軌道、すなわち収束軌道(Wa軌道)が
レチクル面でシステム軸となす角、「鏡筒長」とは、成
形開口からレチクルまでの距離をいう。
【0047】前記課題を解決するための第13の手段
は、分割投影転写方式の電子線露光装置であって、加速
電圧が15KeV以上、レチクル上でのサブフィールドのサ
イズが1.8mm以下、レチクル上での電子線の開き角が
2.5mrad以下、鏡筒長が528mm以上、6個の偏向器を有
し、各偏向器のコイル内径が34.2mm〜38.2mm、コイル外
径が46.8mm〜58.2mm、光軸方向の長さが66.4mm〜71.2m
m、コイルの角度が12°、60°、72°である照明系を有
するものにおいて、各偏向器に流す電流の比と、各偏向
器が発生する磁場の向き、各偏向器の光軸方向の位置が
以下の表3の標準値に対して、表4の範囲にあることを
特徴とする荷電粒子線露光装置(請求項13)である。
ただし、表4の電流比、磁場の角度は表3の値に対する
%、位置は、成形開口の位置を0とし、電子線の進行方
向を正としたシステム軸での位置(mm)である。
【0048】
【表7】(表3)
【0049】
【表8】(表4)
【0050】本手段においても、与えられた条件の下
で、成形開口からの電子線の出射角≦1mradの範囲にお
いて、レチクルへの電子線の入射角≦0.125mrad、ボケ
≦1μm、サブフィールドでの歪≦5μmを共に満足する
ことができる。
【0051】前記課題を解決するための第14の手段
は、前記第11の手段から第13の手段のいずれかであ
る荷電粒子線露光装置によりレチクルに形成された回路
パターンをウェハに露光転写するプロセスを有してなる
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法(請求項1
4)である。
【0052】本手段によれば、微細な線幅を有するパタ
ーンを正確に露光転写することができるので、高集積度
の半導体デバイスを歩留良く製造することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例に
ついて、図および数式を用いて説明する。図1は、本発
明の実施の形態を適用する電子線露光装置の照明光学系
を示す概要図である。図1において、1、2はレンズ、
3は成形開口、4はレチクル、5はアパーチャー、6は
光軸、7は偏向器、8は電子線の軌道である。
【0054】レチクル4の大きさに合うように成形開口
3でカットされた電子線は、2つのレンズ1,2によっ
てレチクル上に結像される。偏向器7はアパーチャー5
より成形開口3側にC1〜C3の3個が、アパーチャー
5よりレチクル4側にP1〜P3の3個が設けられてい
る。これらの偏向器は、成形開口3の所定の位置から出
発した電子線が、所定の電子線の軌道8上に乗って、ア
パーチャー5を通過し、レチクル4の所定の位置に結像
するように電子線を偏向させるほか、像の歪みや収差を
取り除く作用を行っている。
【0055】本実施の形態においては、成形開口3とア
パーチャー5間の距離を330mm、アパーチャー5とレチ
クル4間の距離を330mmとしている。2つのレンズの内
径は75mm、外径は128mm、ポールピースの厚さは10mm、
光軸方向の長さは78mm、光軸方向中心位置は、それぞれ
成形開口3より165mm、495mmとしている。電子線の加速
電圧は100(kev)、パターンサイズは250μm、偏向ベ
クトルは(12.35,2.1)、ビームサイズは1mmのように
設定する。
【0056】偏向器C1〜P3の内径は35mm、外径は50
mm、光軸方向長さは68mm、コイル角度は12°、60°、72
°の物を用いる。また、偏向器の成形開口3からの距離
は、C1が108mm、C2が183mm、C3が258mm、P1が4
00mm、P2が475mm、P3が550mmとする。
【0057】偏向器の電流比(第1偏向器C1の電流を
1としたときの電流比)と角度(偏向器によって形成さ
れる磁場の方向で、x軸正方向を0°、y軸正方向を90
°とした角度)をそれぞれ遺伝子とみなし、6個の偏向
器の電流比と角度を組み合わせたものを1つの種(1染
色体)とみなす。すなわち、j番目の種(特定の偏向器
の設定条件に対応)に対する染色体は、図2に示すよう
に、12個の遺伝子からなるものとみなされる。図2に
おいて、添え字のjはj番目の個体の染色体であること
を示し、括弧中の数字は、線源側からの偏向器の設置順
に対応している。すなわち、Ij(2)は偏向器C2の電流
比、θj(5)は偏向器P2が発生する磁場の角度を示す。
(Ij(1)は基準となるので常に1である。)
【0058】第1の実施の形態においては、設計条件と
して、収差を所定値以下とすることとし、評価値を計算
するための評価関数Hを、収差をAbとして、 H= 1/(c + a*Ab) …(1) とする。ここで、cは発散しないように入れた適当な定
数であり、aは収束しやすいように適当に決めた重みで
ある。
【0059】始めに、初期条件として図2に示す各遺伝
子Ij(1)〜θj(6)を決定する必要があるが、なるべく広
範囲から探索が行えるようにするために、これらの値は
実用上考えられる範囲からランダムに選択する。本実施
の形態では、j=1〜8とする。そして、決定されたこ
れらの遺伝子を採用したときに生じる収差Abを各染色体
j(Ij(1)〜θj(6))に付いて計算し、それから各評価
値Hを計算して、Hの大きいものから4つの種を代表と
して選択する。
【0060】次に、この4つの種から親となる個体を選
定するのであるが、このとき、個体が選定される確率
が、前記4つの種の評価値Hに比例するようにする。す
なわち、例えば種1から種4までの評価値がそれぞれ
1、5、2、3であるとすると、この評価値の和は11
であるので、それぞれが選択される確率が1/11、5/11、
2/11、3/11であるようにする。
【0061】このような確率でオスとなる個体を8個選
び、それぞれに対応するメスとなる個体を同じ確率で1
個ずつ選ぶ。次に、対となったオスの遺伝子とメスの遺
伝子を混ぜ合わせて新しい遺伝子を作り、この遺伝子か
らなる染色体をもった新しい個体(子)を発生させる。
遺伝子を混ぜ合わせる方法としては、オスの遺伝子の値
をGM、評価値をHM、メスの遺伝子の値をGF、評価値
をHFとすると、新しい遺伝子GCの値を、 GC = (HM*GM+HF*GF)/(HM+HF) …(2) のように決めてもよいし、単純に GC = (GM+GF)/2 …(3) のように決めてもよい。また、これらの両方を使用して
もよい。
【0062】前記のようにして遺伝子を混ぜ合わせたと
すると、新しい遺伝子配列を持った染色体を有する8個
の個体(種)が誕生する。これらの種について収差Abを
計算し、(1)式より評価値Hを求める。そして、評価値
Hが所定値以上、すなわち収差Abが所定値以下となる種
があれば、そこで計算を打ち切り、その種すなわちパラ
メータの組み合わせを設計条件として採用する。もし、
これらの条件を満たすものが2つ以上あれば、そのうち
で評価値の一番大きなものを採用する。
【0063】新しい8個の種の評価値がいずれも所定値
未満であった場合には、これら8個の内から、評価値の
高い順に4個の種を採用する。そして、この4つの種か
ら、以前と同じようにしてオスとなる個体、メスとなる
個体を8個ずつ選び出して同じ操作を行う。この操作
を、評価値Hが所定値以上、すなわち収差Abが所定値以
下となる個体が現れるまで繰り返す。
【0064】以上の実施の形態においては、初期条件に
おいても、新しい種が得られた場合においても、8つの
種から評価値が高いものを4種選び出して、それを親の
種としているが、8種全体を親の種として採用するよう
にしてもよい。このようにすると、収束性は悪くなる
が、局所解に陥る可能性を少なくすることができる。
又、この実施の形態のように、初期条件及び新しい種が
得られた場合に、その中から評価値の高い種を選び出し
て親とすることにすれば、その種の中から具体的な親を
選定する場合に、必ずしも評価値が高い種が多く選ばれ
るような選定方法をとらなくてもよい。
【0065】これに対して、初期条件の種及び新しくえ
ら得た種の全てを親の主として採用するときは、親とな
る個体を選定する場合に、評価値が高い種が多く選ばれ
るようにする必要がある。
【0066】第2の実施の形態においては、8個のオス
の個体とそれに対応するメスの個体を選定する過程まで
は前記第1の実施の形態と同じである。しかし、新しい
個体を発生させるのに遺伝子を混ぜ合わせて新しい遺伝
子を作るのではなく、オスの染色体とメスの染色体との
間で遺伝子を交換し合って新しい遺伝子を作る。すなわ
ち、オスの染色体、メスの染色体はそれぞれ12個の遺
伝子を持っているのであるが、たとえばその1/2すなわ
ち6個の遺伝子をランダムに選び、対応する遺伝子をお
互いに交換し合って新しい染色体をもった8つの種を作
る。その後の過程は第1の実施の形態に示したものと同
じである。
【0067】以上の実施の形態において、そして、新し
い種8と、元の種16の合計24種について、評価値を
計算し、そのうち評価値の高いもの4種を次世代の親と
して残すようにしてもよい。このようにすると、元の種
(親)が新しい種(子)との比較の対象になっているの
で、選ばれた種のうち一番高い評価値が、以前の評価値
より下がることが無い。
【0068】そこで第3の実施の形態においては、第1
の実施の形態で、新しい8個の種が選定されたとき、元
となった種のうち評価値の一番高かったものを加えて9
種のグループを作り、これらの評価値を比べて、評価値
の高いものから4種を、次世代の親として採用するよう
にしている。このようにすれば、世代が下っても、前の
世代より評価値の最高値が下がることが無くなる。ま
た、このようにする代わりに、次世代のものを評価値の
高い順に3個選び、元の世代のうち評価値の一番高いも
のとの合計4個を次世代の親の種として採用するように
してもよい。
【0069】以上の実施の形態においては、遺伝子の混
ぜ合わせ又は入れ替えというランダムな手法を採用して
いるので、広い範囲にわたって探索を行うことができる
が、これでも不十分な場合においては、遺伝子に突然変
異を起こすことにより、探索範囲を広げることができ
る。これは、前記いずれの実施の形態においても適用で
きることであるが、新しく形成された遺伝子を、ある確
率で変化させることによって実現できる。
【0070】すなわち、新しく形成された染色体全部の
中の遺伝子の中からある確率で特定の個体を選定し、そ
の一部又は全部の遺伝子(パラメータ)に所定の数を加
えたり、その遺伝子を特定の値で置き換えたりすればよ
い。このとき、突然変異で形成された遺伝子のパラメー
タが不適当なものとなる場合は、上限又は下限の値に設
定する。また、評価値の高いものが突然変異で劣化して
しまわないように、突然変異を起こさせる個体は、評価
値の高い所定数の個体を除外したものから選択するよう
にしてもよい。
【0071】以上のようにして、最適なパラメータの組
み合わせを決定した後で、さらに山登り法によりより良
いパラメータの組み合わせを求めることが有効である。
すなわち、前述のパラメータ(Ij(1),θj(1),…,I
j(6),θj(6))のパラメータの組み合わせがある場合、
前記の方法で求められた最適な組み合わせを、(I0(1),
θ 0(1),…,I0(6),θ0(6))としてこれを初期値とす
る。そして、まず、I0(1)の値を単位量だけプラス側と
マイナス側に動かし、評価値が増えれば、その値を採用
してI01(1)とする。増えなければI01(1)=I0(1)とす
る。次にθ0(1)の値を単位量だけプラス側とマイナス側
に動かし、評価値が増えれば、その値を採用してθ
01(1)とする。増えなければθ01(1)=θ0(1)とする。こ
の動作をθ0(6)まで順に行う。
【0072】さらにI01(1)の値を単位量だけプラス側
とマイナス側に動かし、評価値が増えれば、その値を採
用してI02(1)とする。増えなければI02(1)=I01(1)
とする。次にθ01(1)の値を単位量だけプラス側とマイ
ナス側に動かし、評価値が増えれば、その値を採用して
θ02(1)とする。増えなければθ02(1)=θ01(1)とす
る。この動作をθ01(6)まで順に行う。この動作を、評
価値が増えなくなるまで繰り返し、評価値が最高となっ
たパラメータの組み合わせを採用する。このような方法
のほか、既存の山登り法のソフトウェアを任意に選んで
使用することができる。
【0073】以下、本発明に係る半導体デバイスの製造
方法の実施の形態の例を説明する。図3は、本発明の半
導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートであ
る。この例の製造工程は以下の各主工程を含む。 ウェハを製造するウェハ製造工程(又はウェハを準備
するウェハ準備工程) 露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程(又
はマスクを準備するマスク準備工程) ウェハに必要な加工処理を行うウェハブロセッシング
工程 ウェハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動
作可能にならしめるチップ組立工程 できたチップを検査するチップ検査工程 なお、それぞれの工程はさらにいくつかのサブ工程から
なっている。
【0074】これらの主工程の中で、半導体のデバイス
の性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェハプロセッ
シング工程である。この工程では、設計された回路パタ
ーンをウェハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動
作するチップを多数形成する。このウェハプロセッシン
グ工程は以下の各工程を含む。 絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、あるいは電極部を
形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDや
スパッタリング等を用いる) この薄膜層やウェハ基板を酸化する酸化工程 薄膜層やウェハ基板等を選択的に加工するためにマス
ク(レチクル)を用いてレジストのパターンを形成する
リソグラフィー工程 レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエ
ッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる) イオン・不純物注入拡散工程 レジスト剥離工程 さらに加工されたウェハを検査する検査工程 なお、ウェハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り
返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造す
る。
【0075】図4は、図3のウェハプロセッシング工程
の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャート
である。このリソグラフィー工程は以下の各工程を含
む。 前段の工程で回路パターンが形成されたウェハ上にレ
ジストをコートするレジスト塗布工程 レジストを露光する露光工程 露光されたレジストを現像してレジストのパターンを
得る現像工程 現像されたレジストパターンを安定化させるためのア
ニール工程 以上の半導体デバイス製造工程、ウェハプロセッシング
工程、リソグラフィー工程については、周知のものであ
り、これ以上の説明を要しないであろう。
【0076】本手段においては、露光工程に、前記のよ
うな手法で設計された荷電粒子線露光装置を使用してい
るので、精度の高い露光転写を行うことができ、その結
果、集積度の高い半導体デバイスを製造することができ
る。
【0077】
【実施例】(実施例1)本発明の方法を用いて、電子線
露光装置の偏向器の設計を行なった。偏向器としては、
図1に示すようにアパーチャ5より上側に3個、下側に
3個設けるものとし、各偏向器の電流比と磁場の角度を
遺伝子として、合計12個の遺伝子を有する染色体を考
えた(第1偏向器の電流値は基準となるのでこの遺伝子
の値は常に1とする)。なお、前提とした電子線光学系
の鏡筒長は660mm、電子線の加速電圧は100KeV、レチク
ル上の電子線の開き角は1.5mrad、レチクル上のサブフ
ィールドサイズは1mm、レンズは2個とし、2個とも
コイルの内径75mm、コイルの外径128mm、光軸方向の長
さ78mmのものを使用し、それぞれの光軸方向中心位置は
165mm、495mm(成形開口面を0とし、電子線の進行方向
側を正とする)とした。
【0078】各偏向器の寸法、構造、設置位置は発明の
実施の形態で述べたものと同じとした。また、電子軌道
の拘束条件としては、偏向ベクトルが(12.35,2.1)、す
なわち、システム軸(z軸)上から発した電子線が、レ
チクル面でx軸方向12.35mm、y軸方向2.1mmの場所に到
達する条件とした。
【0079】初期値として60個の種を選び、各染色体
を構成する遺伝子の値としては、実際に考えられる範囲
の値をランダムに選択した。評価関数としては、 1/{10-5+(成形開口からの出射角)} を採用した(成形開口からの出射角の単位は°であ
る)。60個の種について、この評価値を計算し、ま
ず、評価値の1番高い種は、無条件に次世代に残すこと
にした。次に、この評価値に比例する確率に従って、オ
スとなる個体とメスとなる個体を1体ずつ選び出し、各
遺伝子について、前記(2)式に従って遺伝子を混ぜ合わ
せ、新しい遺伝子を有する個体1個を発生させた。この
ような新しい個体の発生手順を59回繰り返し、新しく
発生した59個の個体と残した1個の個体で新しい60
個の集団を作った。
【0080】そしてこの新しい60個の個体について、
0〜1までの乱数を割り当て、割り当てられた値が0.12
以下のもの、0.88以上の個体に対して、上側3つの偏向
器(C1〜C3)の電流比と磁場の角度について突然変
異を与えた。すなわち、割り当てられた値が0.12以下の
ものについては、電流比には-0.5〜0.5の間の乱数を加
え、磁場の角度には−5〜5の間の乱数を加えた。又、
割り当てられた値が0.88以上のものについては、電流比
には-0.5〜0.5の間の乱数を加え、磁場の角度には−5
〜5の間の乱数を加えた。下側3つの偏向器のパラメー
タについて突然変異を与えなかったのは、前記評価関数
への寄与が余りないからである。
【0081】その後、これらの60個の個体を次世代の
親の種として、評価値の計算以後の上記の手順を29回
繰り返した。このようにして、合計30回の遺伝子の組
換えを行った結果発生した60個の個体(種)に対し
て、評価値を 1/{1+(サブフィールドでの歪)+(ボケ)} に代え、上記のような遺伝子の組換えをさらに30回行
った(サブフィールドでの歪の単位はμm、ボケの単位
はμmである)。
【0082】この場合には、毎回新しく得られた60個
の個体に対し、0〜1までの乱数を割り当て、割り当て
られた値が0.15以下のもの、0.85以上の個体に対して、
下側3つの偏向器(P1〜P3)の電流比と磁場の角度
について突然変異を与えた。すなわち、割り当てられた
値が0.15以下のものについては、電流比、磁場の角度と
も-0.5〜0.5の間の乱数を加えた。又、割り当てられた
値が0.85以上のものについては、電流比、磁場の角度と
も、磁場の角度には-0.5〜0.5の間の乱数を加えた。
【0083】ただし、30回目には突然変異を与えるこ
とを止め、遺伝子の組換えが終了した後で評価値を再計
算して、評価値の一番大きなものを選択した。上側3つ
の偏向器のパラメータに対して突然変異を与えなかった
のは、前段階で最適な解に近い解が得られているはずで
あるので、突然変異を与えることにより前段階の評価値
を悪化させないようにするためである。
【0084】その後、選択された個体に対して、評価値
を 1/{10-5+(レチクルへの入射角)} として、6番目すなわち最もレチクル側にある偏向器に
ついて山登り法によりこの評価値を最大にする電流比と
磁場の角度を求めた(レチクルへの入射角の単位は°で
ある)。その結果、下記の表1のような最適値が求まっ
た。
【0085】
【表9】(表1)
【0086】次に、この値を中心にして、電流比と磁場
の角度、偏向器位置をそれぞれ変化させ、加速電圧を15
KeVまで、サブフィールドのサイズを1.2mmまで、レチ
クル上での電子線の開き角を1.8mradまで、鏡筒長を561
mmまで、各偏向器のコイル内径を34.2mm〜37.4mm、コイ
ル外径を47.6mm〜58.2mm、光軸方向の長さを66.4mm〜7
1.2mmの範囲で独立に変化させたあらゆる組み合わせに
ついて、成形開口からの電子線の出射角≦1mrad、レチ
クルへの電子線の入射角≦0.125mrad、ボケ≦1μm、サ
ブフィールドでの歪≦5μmが共に満足される範囲を求
めた。その結果、以下の範囲を得た。(単位は電流比と
磁場の角度については、表1の値に対する%、位置につ
いては、成形開口面からの距離でmmである。)
【0087】
【表10】(表2)
【0088】(実施例2)実施例1と同じ条件を前提と
して、同じ方法で最適な偏向器の条件を求めた。ただ
し、実施例1において使用した評価値 1/{1+(サブフィールドでの歪)+(ボケ)} の代わりに、
【0089】
【数1】1/{1+|4.9−(サブフィールドでの歪)
|+|0.9−ボケ|} を使用した。その結果、最適な偏向器の条件の組み合わ
せとして、以下の値を得た。
【0090】
【表11】(表3)
【0091】次に、この値を中心にして、電流比と磁場
の角度、偏向器位置をそれぞれ変化させ、加速電圧を15
KeVまで、サブフィールドのサイズを1.8mmまで、レチ
クル上での電子線の開き角を2.5mradまで、鏡筒長を528
mmまで、各偏向器のコイル内径を34.2mm〜38.2mm、コイ
ル外径を46.8mm〜58.2mm、光軸方向の長さを66.4mm〜7
1.2mmの範囲で独立に変化させたあらゆる組み合わせに
ついて、成形開口からの電子線の出射角≦1mrad、レチ
クルへの電子線の入射角≦0.125mrad、ボケ≦1μm、サ
ブフィールドでの歪≦5μmが共に満足される範囲を求
めた。その結果、以下の範囲を得た。(単位は電流比と
磁場の角度については、表3の値に対する%、位置につ
いては、成形開口面からの距離でmmである。)
【0092】
【表12】(表4)
【0093】表5に、実施例1、実施例2の結果と、従
来の方法により求めた偏向器の設計条件を示す。ただ
し、偏向器の電流比は、偏向器全体に対するマスター電
流を1として正規化してある。
【0094】実施例1と比較例を比べてみると、電子線
の成形開口からの出射角、ボケに関しては比較例の方が
良いが、実施例1の値でも十分許容範囲に入っている。
電力についてみると、部分的な最大電力は約57%、全電
力では約34%、実施例1の方が小さくなっている。
【0095】同様、実施例2と比較例を比べてみると、
電子線の成形開口からの出射角、ボケ、サブフィールド
での歪に関しては比較例の方が良いが、実施例2の値で
も十分許容範囲に入っている。電力についてみると、部
分的な最大電力は約26%、全電力では約28%、実施例2
の方が小さくなっている。
【0096】
【表13】(表5)
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明においては、広い範囲の種に対する評価
が可能となり、局所解に陥ることが避けられると共に、
最適解が求まりやすい。また、初期値を自由に選択する
ことができるので、初期値の選択に経験や熟練を要しな
い。
【0098】請求項2に係る発明においては、評価値の
高い個体同士が掛け合わされる可能性が高くなり、次世
代にさらに評価値の高いものが生まれる確率を高くする
ことができる。請求項3に係る発明においては、評価値
の高いものを優先的に選択することが容易である。
【0099】請求項4に係る発明、請求項5に係る発明
においては、新しく選択された群の中に、親を評価値の
高い順に所定数だけ無条件で残すことにより劣化を防ぐ
ことができる。請求項6に係る発明においては、評価値
の高かったほうの遺伝子(パラメータ)の影響を大きく
残すことができ、評価値の高い個体が形成される確率が
高くなる。
【0100】請求項7に係る発明においては、探索の範
囲を広くするようにして、局所解に陥る可能性を少なく
することができる。請求項8に係る発明においては、高
い評価値を持つ個体が、突然変異により低い評価値を持
つものに代わる可能性を避けることができる。
【0101】請求項9に係る発明においては、目的とす
る値が複数ある場合に、各々の値を目標値内に入れるよ
うな探索を行うことができる。請求項10に係る発明に
おいては、局所解に陥るのを避け、かつ、前記第1の手
段から第9の手段に比して最適なパラメータを求めるこ
とができる。
【0102】請求項11に係る発明においては、歪やボ
ケの小さいものとすることができ、微細な線幅を有する
パターンを正確に露光転写することができる。
【0103】請求項12に係る発明、請求項13に係る
発明においては、与えられた条件の下で、成形開口から
の電子線の出射角≦1mradの範囲において、レチクルへ
の電子線の入射角≦0.125mrad、ボケ≦1μm、サブフィ
ールドでの歪≦5μmを共に満足することができる。
【0104】請求項14に係る発明においては、高集積
度の半導体デバイスを歩留良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である電子線露光装置の照
明光学系を示す概要図である。
【図2】6つの偏向器で構成されている照明系を個体と
みなした時の図である。
【図3】本発明に係る荷電粒子線露光装置を使用した半
導体デバイスの製造方法を示す図である。
【図4】リソグラフィープロセスを示す図である。
【図5】分割投影転写方式における分割露光の単位を示
す図である。
【図6】分割投影転写方式における転写方法を示す図で
ある。
【符号の説明】
1、2・・・レンズ 3・・・成形開口 4・・・レチクル 5・・・アパーチャー 6・・・光軸 7・・・偏向器 8・・・電子線の偏向軌道

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レチクル上のパターンを感応基板上に転
    写する方式の荷電粒子線露光装置を構成している部品の
    パラメータを決定するに当たって、(a) 前記部品の組み
    合わせを種とみなし、(b) 前記種における、決定したい
    複数の部品のパラメータの組み合わせを染色体、個々の
    パラメータを遺伝子とみなし、(c) 任意の方法により初
    期値となる遺伝子を決定してA種類の種を形成し、(d)
    各々の種について、荷電粒子線露光装置の特性値に関連
    する評価値を求め、(e) 評価値の大きいB種類(B≦
    A)の種を選択し、(f) 選択されたB種類の種の中か
    ら、所定の法則に従ってC個の個体を選択して1組とな
    し、これをD組作り、(g) 選択された各組内の個体の染
    色体間で、一部又は全部の遺伝子を混ぜ合わせるか、又
    は一部の遺伝子を交換するかして新しい染色体を有する
    1種類の種を作ることにより、全部でD種類の種を形成
    し、(h) 以下、AをDに代えて前記(d)の工程に戻って
    (d)から(g)までの工程を繰り返し、その途中、(d)の工
    程で評価値が所定値以上となる種が現れたとき又は上記
    の過程を所定回数繰り返したとき、その時点で繰り返し
    計算を止め、最も大きい評価値の種に対応する部品のパ
    ラメータの組み合わせを採用する工程を有してなること
    を特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子線露光装置の
    設計方法であって、前記工程(f)においてC個の個体を
    選択するとき、それぞれ、評価値の高い種が高い確率で
    選ばれるようにすることを特徴とする荷電粒子線露光装
    置の設計方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の荷電粒子線露光装置の
    設計方法であって、前記確率が、B種類の種の評価値の
    総和に対する当該種の評価値の比であることを特徴とす
    る荷電粒子線露光装置の設計方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置の設計方法であって、
    (g)の工程において、得られたD組の種のうち評価値の
    低い所定数E(E<D)の種を、(e)の工程で得られた
    種のうち評価値の高い当該所定数Eの種に置き換えるこ
    とを特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置の設計方法であって、
    (g)の工程において、得られたD組の種に加えて、(e)の
    工程で得られた種のうち評価値の高い所定数Fの種を加
    えて(D+F)組の種を作り、(h)の行程においてAを
    (D+F)に代えることを特徴とする荷電粒子線露光装
    置の設計方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置の設計方法であって、遺
    伝子を混ぜ合わせて新しい遺伝子を作る方法が、新しい
    遺伝子を、混ぜ合わせる個体の遺伝子の、当該個体の評
    価値で重み付けされた加重平均とする方法であることを
    特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6の荷電粒子線露光
    装置の設計方法における前記(g)の工程を、(g') 選択
    された各組内の個体の染色体間で、一部又は全部の遺伝
    子を混ぜ合わせるか、又は一部の遺伝子を交換するかし
    て新しい染色体を有する1種類の種を作ることにより、
    全部でD種類の種を形成した後、その一部又は全部の種
    の遺伝子を所定値だけ、若しくは所定範囲内の値からラ
    ンダムに選ばれた値だけ、又は所定範囲内の値からラン
    ダムに選ばれた値に変化させ、新しい染色体を有するD
    種類の種を形成し、とする工程に代えたことを特徴とす
    る荷電粒子線露光装置の設計方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の荷電粒子線露光装置の
    設計方法であって、一部又は全部の遺伝子を混ぜ合わせ
    るか、又は一部の遺伝子を交換するかして新しい染色体
    を作った後に遺伝子を変化させる種は、評価値が高い所
    定数の種を除いた個体から選択されることを特徴とする
    荷電粒子線露光装置の設計方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置の設計方法における、前
    記(h)の工程に代えて(h') 以下、AをDに代えて前記
    (d)の工程に戻って(d)から(g)までの工程を繰り返し、
    その途中、(d)の工程で評価値が所定値以上となるもの
    が現れたとき又は上記の過程を所定回数繰り返したと
    き、評価値の求め方を代えて、その時点で得られた種を
    初期値として再び(d)の工程から繰り返し計算を開始
    し、以上の工程を評価値の求め方の数だけ繰り返して行
    い、最後の評価値の求め方を適用した場合において(d)
    の工程で評価値が所定値以上となるものが現れたとき又
    は上記の過程を所定回数繰り返したとき、その時点で繰
    り返し計算を止め、最も大きい評価値の種に対応する部
    品のパラメータの組み合わせを採用する工程を用いるこ
    とを特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のうちいずれか
    1項に記載の荷電粒子線露光装置の設計方法によって個
    体を選択した後、当該個体において、選択された一部の
    パラメータ又は全てのパラメータについて、山登り法に
    より、評価値が最高となるパラメータの組み合わせを求
    め、その組み合わせを最終的なパラメータとして採用す
    ることを特徴とする荷電粒子線露光装置の設計方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10のうちいずれ
    かの設計方法に基づいて設計され、製造された荷電粒子
    線露光装置。
  12. 【請求項12】 分割投影転写方式の電子線露光装置で
    あって、加速電圧が15KeV以上、レチクル上でのサブフ
    ィールドのサイズが1.2mm以下、レチクル上での電子
    線の開き角が1.8mrad以下、鏡筒長が561mm以上、6個の
    偏向器を有し、各偏向器のコイル内径が34.2mm〜37.4m
    m、コイル外径が47.6mm〜58.2mm、光軸方向の長さが66.
    4mm〜71.2mm、コイルの角度が12°、60°、72°である
    照明系を有するものにおいて、各偏向器に流す電流の比
    と、各偏向器が発生する磁場の向き、各偏向器の光軸方
    向の位置が以下の表1の標準値に対して、表2の範囲に
    あることを特徴とする荷電粒子線露光装置。ただし、表
    2の電流比、磁場の角度は表1の値に対する%、位置
    は、成形開口の位置を0とし、電子線の進行方向を正と
    したシステム軸での位置(mm)である。 【表1】(表1) 【表2】(表2)
  13. 【請求項13】 分割投影転写方式の電子線露光装置で
    あって、加速電圧が15KeV以上、レチクル上でのサブフ
    ィールドのサイズが1.8mm以下、レチクル上での電子
    線の開き角が2.5mrad以下、鏡筒長が528mm以上、6個の
    偏向器を有し、各偏向器のコイル内径が34.2mm〜38.2m
    m、コイル外径が46.8mm〜58.2mm、光軸方向の長さが66.
    4mm〜71.2mm、コイルの角度が12°、60°、72°である
    照明系を有するものにおいて、各偏向器に流す電流の比
    と、各偏向器が発生する磁場の向き、各偏向器の光軸方
    向の位置が以下の表3の標準値に対して、表4の範囲に
    あることを特徴とする荷電粒子線露光装置。ただし、表
    4の電流比、磁場の角度は表3の値に対する%、位置
    は、成形開口の位置を0とし、電子線の進行方向を正と
    したシステム軸での位置(mm)である。 【表3】(表3) 【表4】(表4)
  14. 【請求項14】 請求項11から請求項13のうちいず
    れか1項に記載の荷電粒子線露光装置によりレチクルに
    形成された回路パターンをウェハに露光転写するプロセ
    スを有してなることを特徴とする半導体デバイスの製造
    方法。
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