JP2001305113A - トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置 - Google Patents

トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置

Info

Publication number
JP2001305113A
JP2001305113A JP2000121161A JP2000121161A JP2001305113A JP 2001305113 A JP2001305113 A JP 2001305113A JP 2000121161 A JP2000121161 A JP 2000121161A JP 2000121161 A JP2000121161 A JP 2000121161A JP 2001305113 A JP2001305113 A JP 2001305113A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspection
paint
tunnel
hammering
detecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000121161A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Tomizawa
幸夫 富澤
Masaaki Hirayama
真明 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000121161A priority Critical patent/JP2001305113A/ja
Publication of JP2001305113A publication Critical patent/JP2001305113A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】視覚による検査と打音による検査を併用して、
トンネルの欠陥を、高速で、精度よく検出することがで
きるトンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置を提
供する。 【解決手段】まず、ラインセンサカメラ7A〜7Cによ
る検査によって、トンネルの壁面において、表面欠陥の
ある位置と共に、内部欠陥があると考えられ打音検査が
必要であると判断される要検査位置を検出し、その要検
査位置付近に塗料塗布装置によって塗料を塗布する。そ
の後、前記塗料が塗布された要検査位置付近について、
塗料を目印として、打検用ハンマーを有する検査ロボッ
トを用いて、打音検査を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トンネルの非破
壊検査方法及び非破壊検査装置、特に鉄道トンネルの壁
面の欠陥(空隙、亀裂等)を検出するためのものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄道トンネルでは、鉄筋コンクリートの
かぶり部分のコンクリート片や、漏水、又はコンクリー
ト劣化部の補修に使用したモルタル片が、軌道上に落下
する現象が発生し、これらの落下物が、レールの上に位
置したり、走行中の列車前面に当たった場合は、重大事
故につながるおそれがある。このような事態を回避し、
トンネルを常に健全な状態にしておくためには、トンネ
ルの壁面について定期的な検査が必要とされている。
【0003】そのようなトンネルの壁面の欠陥を検出す
るための検査方法として、従来より、例えば人間の目視
による検査や、トンネルの壁面を打撃してその打撃音を
聞いて判断する打音検査が知られているが、これらの検
査は、人間の視覚や聴覚に依存するので、判断が経験
的、感覚的になり、経験を積んだ技術者でなければ判断
することができない。また、目視による検査では、外部
に現れない内部欠陥については検査不能である。
【0004】そこで、トンネル全断面に対して非接触で
移動しながら、正確に効率的に欠陥を検出するために、
赤外線カメラを利用することが提案されている(JRE
A1999年 VOL.42 No.7)。すなわち、あらかじめ人
工太陽(例えばハロゲンランプ)を用いてトンネル壁面
を加熱し、壁面が冷めかけようとするとき、健全な部分
はトンネル覆工背面への熱伝導率が高いため、覆工表面
の温度が急速に低下するのに対し、欠陥があると欠陥が
覆工背面への熱伝導を遮るため、覆工表面の温度低下が
若干遅くなるという原理を利用して、この時発生する健
全な部分と、欠陥がある部分との温度差を赤外線カメラ
で検出し、欠陥の有無を判定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな赤外線カメラを利用して欠陥の有無を検出するに
は、人工太陽を用いてトンネル壁面を加熱する必要があ
るため、その加熱にかなりの時間を要し、トンネル全体
について検査するのに長時間を要することとなり、検査
効率が悪かった。特に、このような検査作業は、夜間の
短時間内に完了し、多数のトンネルについて定期的に実
施する必要がある等の制約が多い。
【0006】この発明は、単一種類の検査によるのでは
なく、視覚による検査と打音による検査を併用して、ト
ンネルの欠陥を、高速で、精度よく検出することができ
るトンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置を提供
することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトンネルの
非破壊検査方法は、トンネルの壁面の欠陥を検出するト
ンネルの非破壊検査方法であって、まず、打音検査が必
要であると判断される要検査位置を、視覚による検査に
よって検出し、その要検査位置に塗料を塗布し、その
後、前記塗料が塗布された要検査位置付近について打音
検査を行うものである。ここで、視覚による検査には、
後述するようにラインセンサカメラ等の光学的手段を用
いる場合のほか、作業者(人間)が実際に壁面を見て目
視により検査する場合も含まれ、打音検査には、後述す
るように、打検用ハンマーを有する検査ロボットを用い
る場合のほか、作業者(人間)が実際に打検用ハンマー
で打撃を加えて検査する場合も含まれる。また、視覚に
よる検査と打音検査は連続して行う必要はなく、例えば
視覚による検査を定期的検査として数回行った後に、打
音検査を随時検査として1回行うというようにしてもよ
い。
【0008】このようにすれば、高速で短時間に検査可
能である視覚による検査によって、トンネルの壁面表面
の欠陥を検出すると共に、トンネルの壁面内部の欠陥が
あると考えられ打音検査が必要であると判断される要検
査位置を検出し、その要検査位置に、目印となる塗料を
塗布する。その後、前記塗料が塗布された要検査位置付
近について打音検査を行うことで、すべての部分につい
て打音検査を行う場合に比べて、大幅な検査時間の短縮
化を図って、表面欠陥だけでなく、内部欠陥まで検査す
ることができる。
【0009】その場合に、前記要検査位置に塗布される
塗料は、紫外線等の非可視光に反応する塗料であり、前
記塗料が塗布された要検査位置は、前記打音検査を行う
際に、前記非可視光を照射することにより検出するよう
にすることができる。
【0010】このようにすれば、塗料が塗布されても、
紫外線等の非可視光を照射しないと視認することができ
ないので、車両に乗っている乗客は塗料が塗布されてい
るのには気がつかず、乗客に不安感を与えるおそれがな
い。
【0011】また、本発明に係るトンネルの非破壊検査
方法は、検査台車を走行させつつトンネルの壁面の欠陥
を検出するトンネルの非破壊検査方法であって、前記検
査台車として、打音検査が必要であるとされる要検査位
置を視覚により検出する第1の検査位置検出手段、及び
前記要検査位置に塗料を塗布する塗料塗布装置が搭載さ
れた第1の検査台車と、前記塗料が塗布された要検査位
置を検出する第2の検査位置検出手段、及び打検用ハン
マーを有する検査ロボットが搭載された第2の検査台車
とを用い、まず、前記第1の検査台車を走行させて、前
記第1の検査位置検出手段により、打音検査が必要であ
るとされる要検査位置を検出し、その要検査位置に前記
塗料塗布装置によって塗料を塗布し、その後、前記第2
の検査台車を走行させて、前記第2の検査位置検出手段
にて前記塗料が塗布された要検査位置を検出し、その要
検査位置付近について前記検査用ロボットの打検用ハン
マーによって打音検査を行うものである。この場合、前
記検査台車は、駆動源を有し自力で走行するものであっ
てもよいし、他の駆動車両によって走行させるものであ
ってもよい。
【0012】このようにすれば、第1の検査台車を走行
させることにより第1の検査位置検出手段によって、ト
ンネルの壁面表面の欠陥を検出するほか、トンネルの壁
面において内部欠陥があると考えられ打音検査が必要で
あると判断される要検査位置を検出し、その要検査位置
に対し、塗料塗布装置により、目印となる塗料を塗布す
る。その後、第2の検査台車を走行させることにより第
2の検査位置検出手段によって、前記塗料が塗布された
要検査位置を検出し、その要検査位置付近について、検
査ロボットの打検用ハンマーによって打音検査が行われ
る。特に、検査ロボットによって打音検査を行うため、
一定強度の打撃を加える検査が可能となり、打音検査の
信頼性が向上するし、また、打検用ハンマーによって一
定強度の打撃を加えることができるので、検査結果を数
値化して比較する場合に有利となる。
【0013】この場合も、前記塗料塗布装置によって塗
布される塗料は、蛍光塗料であり、前記蛍光塗料が塗布
された要検査位置は、前記検査ロボットの打検用ハンマ
ーによって打音検査を行う際に、前記紫外線を照射する
ことにより検出するようにすることが望ましい。
【0014】また、前記検査ロボットとして、打検用ハ
ンマーによる打音による打撃波形を記録する記録機能を
備えるものを用いれば、記録したデータにより定量的に
評価することができる。
【0015】また、前記トンネルの非破壊検査方法を実
施するための用いる、トンネルの非破壊検査装置は、打
音検査が必要であると判断される要検査位置を検出する
検査位置検出手段と、この検査位置検出手段により検出
された要検査位置に、塗料を塗布する塗料塗布装置とを
備えるようにして構成することができる。
【0016】このようにすれば、予め検査位置検出手段
によって、トンネルの壁面において内部欠陥があると考
えられ打音検査が必要であると判断される要検査位置を
検出し、その要検査位置に、塗料塗布装置によって塗料
を塗布するので、前記要検査位置の検出を速やかに行う
ことができ、後から、打音検査をする際にも、要検査位
置を簡単に発見することができ、打音検査を効率よく実
行できる。
【0017】さらに、走行可能な台車と、前記検査位置
検出手段及び塗料塗布装置が搭載されている昇降台と、
前記台車と昇降台との間に設けられ前記昇降台を前記台
車に対して昇降させる昇降手段とを備えるようにするこ
とが望ましい。
【0018】このようにすれば、検査位置検出手段及び
塗料塗布装置の位置を昇降手段によって昇降させること
ができるので、それらの位置を、トンネルの高さ、要検
査位置に応じて柔軟に変化させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。
【0020】本発明に係るトンネルの非破壊検査方法
は、視覚情報と打撃波形情報とを併用して、トンネルの
壁面の欠陥を検出する方法であって、視覚による検査に
よって、トンネルの壁面の表面欠陥を検出すると共に、
内部欠陥があると考えられ打音検査が必要であるとされ
る要検査位置を検出し、その要検査位置に塗料をマーカ
ーとして塗布する定期的検査と、その定期的検査の後に
随時行う検査であり、前記マーカーとしての塗料が塗布
された要検査位置について打音検査を行う随時検査とか
らなる2段階の検査を実施するものである。ここで、視
覚による検査は、精度はあまりよくないが、高速度で短
時間に実施することができるので、定期的に実施する定
期的検査とする一方、打音による検査は、高精度である
が、低速度で長時間を要するので、時間に余裕があると
きに実施する随時検査としている。
【0021】前記定期的検査においては、図1に示す、
軌道1上を自走する検査車両2(駆動車両)に連結され
た第1の検査台車3が用いられる。第1の検査台車3
は、軌道1上を走行する台車4上には、昇降機構5(昇
降手段)により昇降可能とされる昇降台6が設けられて
いる。この昇降台6は、平板形状で、その上面に、3つ
のラインセンサカメラ、すなわち上部検査用ラインセン
サカメラ7A、中部検査用ラインセンサカメラ7B及び
下部検査用ラインセンサカメラ7Cが設けられ、それぞ
れのカメラ7A〜7Cの上側に、肉眼では識別できない
蛍光塗料を塗布するための塗布器8A〜8C(図2参
照)が一体に設けられている。塗布器8A〜8Cは、ト
ンネルの壁面において内部欠陥があると考えられ打音検
査の必要があると判断される要検査位置に、蛍光塗料を
吹き付けて塗布するものである塗料塗布装置である。な
お、前記各ラインセンサカメラ7A〜7Cは、図1に示
すように、トンネルの壁面の一定幅の部分Pについて検
査を行うものである。
【0022】それと共に、昇降台6上には、CCDカメ
ラ9が搭載され、CCDカメラ9からの信号は、図2に
示すように、検査員用のモニタ10に表示され、目視に
よる検査も同時に実施できるようになっている。CCD
カメラ9は、コンクリート表面を撮影し、画像データを
赤、緑、青の三原色に分解し、さらに約1677万色で
表現して、ひび割れ箇所の細かな濃淡をモニター表示す
るものである。
【0023】前記各ラインセンサカメラ7A〜7Cから
の検査信号は、図2に示すように、パーソナルコンピュ
ータ11(以下、単にパソコンという)の入力ボード1
1Aに入力され、そのパソコン11において記録される
と共に一定の処理が施され、ディスプレイ12上に表面
欠陥の画像解析データが表示されるようになっている。
【0024】前記パソコン11は、前記入力ボード11
Aのほか、ラインセンサカメラ7A〜7Cからの画像デ
ータを記録し、蓄積するメモリ手段11Bと、このメモ
リ手段11Bに蓄積された画像データを、所定の分析プ
ラグラムによって自動分析する自動分析手段11Cとを
備える。
【0025】また、前記自動分析手段11Cは、所定の
プログラムに従って画像データを自動分析し、内部欠陥
があると考えられ、打音検査の必要があると判定された
要検査位置に対し、塗布器8A〜8Cに塗布信号を送
り、蛍光塗料を塗布する機能も併せて有する。
【0026】さらに、検査車両2の速度発電機13から
の信号が、波形整形回路14にてパルス波形に整形さ
れ、前記パソコン11のDIボード11Dに入力され、
前記自動分析手段11Cによる自動分析の際に、走行距
離データとして利用されるようになっている。
【0027】前記随時検査においては、図3に示す、前
記検査車両2に連結される第2の検査台車21が用いら
れる。第2の検査台車21は、軌道1上を走行する台車
22上に、昇降機構23により昇降可能とされる平板状
の昇降台24が設けられており、この点は前記第1の検
査台車3と同様である。昇降台24は、その上面に、打
検用ハンマー25aをエンドエフェクタとして有する検
査ロボット25、ラインセンサカメラ26、CCDカメ
ラ27及び紫外線ランプ28(図4参照)が搭載されて
いる。なお、検査ロボット25は、打音検査の際に打撃
波形を記録するセンサを有する。また、打検用ハンマー
25aとしては、例えばシュミットハンマーやインパル
スハンマー等の周知のハンマーが用いられる。シュミッ
トハンマーは、ハンマーにより衝撃を加えると、衝撃力
の大部分はコンクリートに吸収されず、ハンマーは反発
するので、その反発した距離とコンクリートの圧縮強度
との関係を表す強度換算曲線からコンクリートの圧縮強
度を求めるものである。
【0028】図4に示すとおり、紫外線ランプ28は、
蛍光塗料の塗布部分を、ラインセンサカメラ26及びC
CDカメラ27で判別しやすくするために、トンネル壁
面を照射するのに用いられるもので、ラインセンサカメ
ラ26に一体に設けられている。
【0029】この場合も、図4に示すように、CCDカ
メラ27からの信号が検査員用のモニタ10に表示さ
れ、目視による検査が同時にできるようになっている。
検査車両2の速度発電機13からの信号が、波形整形回
路14にてパルス波形に整形され、前記パソコン11の
DIボード11Dに入力され、走行距離データとされる
ようになっている。
【0030】一方、前記ラインセンサカメラ26からの
塗料検出信号及び打検用ハンマー25aからの打検デー
タ信号は、前記パソコン11の入力ボード11Aに入力
され、そのパソコン11において記録されると共に一定
の処理が施され、ディスプレイ12上に内部欠陥の画像
解析データが表示されるようになっている。
【0031】この場合は、前記パソコン11の自動分析
手段11Cは、ラインセンサカメラ26からの塗料検出
信号により、その塗料の塗布部分の画像データが呼び出
され、その画像データと打検用ハンマー25aからの打
検データとに基づいて、所定のプログラムに従って自動
分析するようになっている。
【0032】続いて、具体的な検査方法について説明す
る。 <定期的検査>この定期的検査は、ラインセンサカメラ
7A〜7CとCCDカメラ9とを利用した視覚による検
査であるので、高速で、短時間に行うことができるが、
中精度である。
【0033】まず、第1の検査台車3を検査車両2に連
結し、その後、第1の検査台車3において、昇降台6
を、昇降機構5を利用して、検査すべきトンネル高さに
合わせて概略調整する。
【0034】それから、検査車両2を走行させ、トンネ
ル内のひび割れWの位置及びその幅をラインセンサカメ
ラ7A〜7Cで撮影する。走行しながらの撮影であるの
で、高速度での撮影を実現できる。なお、検査車両2の
走行距離は、前述したように検査車両2の車輪に関連づ
けられた速度発電機13からの信号をパルス波形に整形
し、パソコン11に取り込むことで、走行距離データと
して取得される。
【0035】この検査車両2の走行時において、CCD
カメラ9により、検査員による目視検査が行われる一
方、ラインセンサカメラ7A〜7Cからの画像データ
(表面欠陥データ)がパソコン11に取り込まれ、メモ
リ手段11Bに記録され、蓄積される。そして、この蓄
積された画像データが自動分析手段11Cによって自動
分析され、その分析結果として、ディスプレイ12上に
表面欠陥の画像解析データが表示される。
【0036】それと共に、その自動分析手段11Cの分
析結果として、亀裂などの表面欠陥があり、その亀裂の
長さなどから、内部欠陥があると考えられ後述する随時
検査(打音検査)が必要であると判定された要検査位置
には、ラインセンサカメラ7A〜7Cに搭載された塗布
器8A〜8Cにより、可視光に反応せず非可視光に反応
する塗料(例えば、紫外線のみに反応する蛍光塗料)が
吹き付けられ、塗布が実行される。この塗料が塗布され
た部分は、可視光の下では、単なるしみ程度にしか見え
ないものである。 <随時検査>この随時検査は、打検用ハンマー25aを
有する検査ロボット25による検査であり、高精度であ
るが、低速で、長時間を要する。
【0037】前記検査車両2から第1の検査台車3を取
り外し、それに代えて、第2の検査台車21を取り付け
る。その後、前述した場合と同様に、第2の検査台車2
1において、昇降台24を、検査すべきトンネルの高さ
に合わせて概略調整する。
【0038】それから、検査車両2を、紫外線ランプ2
8を壁面に照射させながら走行させることで、塗料が塗
布された要検査位置をラインセンサカメラ26にて探索
する。そして、要検査位置が検出されると、要検査位置
付近に、第2の検査台車21を停止させる。このとき、
定期的検査時に取り込まれた距離データと随時検査時に
取り込まれた距離データを利用して、停止位置の補正が
行われる。また、CCDカメラ27を用いて、検査員に
よる目視調整も併せて行われる。
【0039】そして、前記検査ロボット25が、塗料が
塗布された要検査位置を自動的に倣い制御し、検査ロボ
ット25のアーム先端部に取り付けられた打検用ハンマ
−25aにより、前記要検査位置について打音検査を行
う。この打音検査は、検査ロボット25を利用している
ので、トンネルの壁面を一定の強度で叩く検査が可能と
なり、信頼性が向上する。
【0040】この打音検査の結果は、打検データとして
パソコン11に取り込まれ、記録・蓄積され、自動分析
が実行される。また、検査ロボット25は、打音検査の
際の打撃波形を記録するセンサを有するので、打音検査
の際に同時に録音したデータについて例えばFFTアナ
ライザを用いて分析を行い、定量的に評価し、亀裂の程
度を判定することもできる。
【0041】その自動分析の結果が、トンネルの壁面の
内部欠陥の解析結果として、ディスプレイ12上に表示
される。
【0042】このような検査方法によれば、定期的検査
は、中精度ではあるものの、高速で検査時間が短くて済
むので、夜間の短時間内に検査を完了することができ、
多数のトンネルに対して無理なく実施できる。そして、
その後、時間的に余裕のあるときに、随時検査として打
音検査をするので、全軌道に亘って打音検査する場合に
比べて、時間を要する打音検査をする部分が少なくな
り、検査精度を低下させることなく、トンネルの壁面に
おける表面欠陥及び内部欠陥の検出に要する時間を大幅
に短縮できる。
【0043】また、検査台車3,21を検査車両2で移
動させて検査を行うようにしているので、検査台車3,
21を交換することにより、簡単に検査方式を変更でき
る。よって、複数種類の検査台車を準備しておけば、検
査台車を交換するだけで任意の検査を実行することがで
きるようになり、フレキシビリティーな検査を実現でき
る。
【0044】前記検査ロボット25は、自動的に、塗料
が塗布された要検査位置(欠陥部分)を倣い、検査する
ように制御されるため、トンネルの高さ、要検査位置が
異なる場合であっても、検査員による調整が不要であ
り、容易に検査をすることができる。
【0045】また、将来のさらなる高性能の非破壊検査
用センサが開発・実用化されてもエンドエフェクタを交
換するだけで対応可能であり、トータル的に低コスト化
が図れる。
【0046】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0047】本発明に係るトンネルの非破壊検査方法
は、視覚による検査によって打音検査が必要であると判
断される要検査位置を検出して、塗料を塗布し、その
後、前記塗料が塗布された要検査位置付近について打音
検査を行うようにしているので、すべての部分について
打音検査を行う場合に比べて、大幅な検査時間の短縮化
を図ることができる。よって、トンネル覆工部の非破壊
検査作業を、夜間の短時間に完了し、多数のトンネルに
ついて定期的に実施することも可能となる。
【0048】その場合に、前記打音検査が必要であると
される要検査位置に塗布される塗料を、紫外線等の非可
視光に反応する塗料とし、前記塗料が塗布された要検査
位置を、前記打音検査を行う際に、前記非可視光を照射
することにより検出するようにすれば、塗料が塗布され
ても、紫外線等の非可視光を照射しないと視認すること
ができないので、車両に乗っている乗客は塗料が塗布さ
れているのには気がつかず、不安感を与えるおそれがな
い。
【0049】また、本発明に係るトンネルの非破壊検査
方法は、第1の検査台車を走行させることにより、打音
検査が必要であると判断される要検査位置を検出し、そ
の要検査位置に、塗料塗布装置により塗料を塗布し、そ
の後、第2の検査台車を走行させることにより、前記塗
料が塗布された要検査位置付近について、検査ロボット
の打検用ハンマーによって打音検査を行うようにしてい
るので、検査台車を利用することで、前記視覚による検
査及び打音検査を効率よく実行することができ、従来と
同程度に亀裂を検出することができる。
【0050】この場合、前記検査ロボットとして、打検
用ハンマーによる打撃波形を記録する記録機能を備える
ものを用いれば、記録したデータにより定量的に評価す
ることができる。
【0051】本発明に係るトンネルの非破壊検査装置
は、打音検査が必要であると判断される要検査位置を検
出し、その要検査位置に、塗料塗布装置によって塗料を
塗布するようにしているので、打音検査をする際に、前
記塗料をマーカーとして、要検査位置を簡単に発見する
ことができ、打音検査を効率よく実行できる。
【0052】さらに、走行可能な台車上に、検査位置検
出手段及び塗料塗布装置が搭載されている昇降台を昇降
可能に設けるようにすれば、検査位置検出手段及び塗料
塗布装置の位置を昇降手段によって簡単に昇降させるこ
とができ、その位置を、トンネルの高さ、要検査位置に
応じて柔軟に変化させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネルの非破壊検査方法の定期
的検査を実施するのに用いる非破壊検査装置の概略構成
を示す説明図である。
【図2】図1に示す非破壊検査装置の制御系統を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明に係るトンネルの非破壊検査方法の随時
検査を実施するのに用いる非破壊検査装置の概略構成を
示す説明図である。
【図4】図3に示す非破壊検査装置の制御系統を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 軌道 2 検査車両 3 第1の検査台車 4 台車 5 昇降機構 6 昇降台 7A 上部検査用ラインセンサカメラ 7B 中部検査用ラインセンサカメラ 7C 下部検査用ラインセンサカメラ 8A 塗布器 8B 塗布器 8C 塗布器 9 CCDカメラ 11 パソコン 11A 入力ボード 11B 画像データ蓄積メモリ 11C 自動分析手段 11D DIボード 12 ディスプレイ 13 速度発電機 14 波形整形回路 21 第2の検査台車 22 台車 23 昇降機構 24 昇降台 25 検査ロボット 25a 打検用ハンマー 26 ラインセンサカメラ 27 CCDカメラ 28 紫外線ランプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの壁面の欠陥を検出するトンネ
    ルの非破壊検査方法であって、 まず、打音検査が必要であると判断される要検査位置
    を、視覚による検査によって検出し、その要検査位置に
    塗料を塗布し、 その後、前記塗料が塗布された要検査位置付近について
    打音検査を行うことを特徴とするトンネルの非破壊検査
    方法。
  2. 【請求項2】 前記要検査位置に塗布される塗料は、紫
    外線等の非可視光に反応する塗料であり、 前記塗料が塗布された要検査位置は、前記打音検査を行
    う際に、前記非可視光を照射することにより検出するも
    のである請求項1記載のトンネルの非破壊検査方法。
  3. 【請求項3】 検査台車を走行させつつトンネルの壁面
    の欠陥を検出するトンネルの非破壊検査方法であって、 前記検査台車として、打音検査が必要であるとされる要
    検査位置を視覚により検出する第1の検査位置検出手
    段、及び前記要検査位置に塗料を塗布する塗料塗布装置
    が搭載された第1の検査台車と、前記塗料が塗布された
    要検査位置を検出する第2の検査位置検出手段、及び打
    検用ハンマーを有する検査ロボットが搭載された第2の
    検査台車を用い、 まず、前記第1の検査台車を走行させて、前記第1の検
    査位置検出手段により、打音検査が必要であるとされる
    要検査位置を検出し、その要検査位置に前記塗料塗布装
    置によって塗料を塗布し、 その後、前記第2の検査台車を走行させて、前記第2の
    検査位置検出手段にて前記塗料が塗布された要検査位置
    を検出し、その要検査位置付近について前記検査用ロボ
    ットの打検用ハンマーによって打音検査を行うことを特
    徴とするトンネルの非破壊検査方法。
  4. 【請求項4】 前記塗料塗布装置によって塗布される塗
    料は、蛍光塗料であり、 前記蛍光塗料が塗布された要検査位置は、前記検査ロボ
    ットの打検用ハンマーによって打音検査を行う際に、前
    記紫外線を照射することにより検出するものである請求
    項3記載のトンネルの非破壊検査方法。
  5. 【請求項5】 前記検査ロボットは、打検用ハンマーに
    よる打音による打撃波形を記録する記録機能を備えるも
    のである請求項4記載のトンネルの非破壊検査方法。
  6. 【請求項6】 トンネルの壁面内部の欠陥を検出するの
    に用いられるトンネルの非破壊検査装置であって、 打音検査が必要であると判断される要検査位置を検出す
    る検査位置検出手段と、 この検査位置検出手段により検出された要検査位置に、
    塗料を塗布する塗料塗布装置とを備えることを特徴とす
    るトンネルの非破壊検査装置。
  7. 【請求項7】 さらに、走行可能な台車と、前記検査位
    置検出手段及び塗料塗布装置が搭載されている昇降台
    と、前記台車と昇降台との間に設けられ前記昇降台を前
    記台車に対して昇降させる昇降手段とを備える請求項6
    記載のトンネルの非破壊検査装置。
JP2000121161A 2000-04-21 2000-04-21 トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置 Pending JP2001305113A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000121161A JP2001305113A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000121161A JP2001305113A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001305113A true JP2001305113A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18631855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000121161A Pending JP2001305113A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001305113A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012002507A (ja) * 2010-06-14 2012-01-05 Kubota Corp 管の欠陥検査装置および検査方法
KR101447012B1 (ko) * 2012-06-22 2014-10-07 한국원자력연구원 금속합금 구조재의 응력부식균열에 대한 비파괴적 평가방법 및 그 금속구조재의 잔여수명 평가방법
JP2019082403A (ja) * 2017-10-30 2019-05-30 オリンパス株式会社 検査装置および検査方法
FR3100919A1 (fr) * 2019-09-13 2021-03-19 Technical Manufacturing Corporation Dispositifs et procédés d’inspection pour des plateaux de précision à isolation antivibratoire

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012002507A (ja) * 2010-06-14 2012-01-05 Kubota Corp 管の欠陥検査装置および検査方法
KR101447012B1 (ko) * 2012-06-22 2014-10-07 한국원자력연구원 금속합금 구조재의 응력부식균열에 대한 비파괴적 평가방법 및 그 금속구조재의 잔여수명 평가방법
US9562843B2 (en) 2012-06-22 2017-02-07 Korea Atomic Energy Research Institute Method of non-destructive evaluation of intergranular stress corrosion cracking (IGSSC) in structural components made of metal alloys, and the method of lifetime evaluation of the structural components
JP2019082403A (ja) * 2017-10-30 2019-05-30 オリンパス株式会社 検査装置および検査方法
FR3100919A1 (fr) * 2019-09-13 2021-03-19 Technical Manufacturing Corporation Dispositifs et procédés d’inspection pour des plateaux de précision à isolation antivibratoire
US11898926B2 (en) 2019-09-13 2024-02-13 Technical Manufacturing Corporation Inspection apparatus and methods for precision vibration-isolation tabletops

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9414026B2 (en) System and method for automated crack inspection and repair
JP5531148B1 (ja) 構造物の点検装置
EP3578962B1 (en) In-motion high-speed non-destructive evaluation for railcar axles
CN107200038B (zh) 一种车辆检修装置及检修方法
US20070051891A1 (en) Systems and methods for inspecting coatings
JPH08278116A (ja) ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置
JP2009014357A (ja) 表面検査装置及び表面検査方法
CN112326669A (zh) 一种涂层缺陷检测与标记系统及方法
KR102277632B1 (ko) 철도 터널의 통합 안전진단 기능을 갖춘 자율 주행형 진단 어셈블리
JP3886875B2 (ja) トンネル覆工の内部欠陥検査装置
JP2001305113A (ja) トンネルの非破壊検査方法及び非破壊検査装置
KR20140036897A (ko) 강교량의 통합형 도장 진단 및 보수 시스템 및 그 방법
CN207379946U (zh) 一种轨道交通机车/车辆轮对探伤试验台
CN207008009U (zh) 一种缺陷检测维修系统以及维修装置
CN109084998A (zh) 车辆安全自动检测系统及方法
JP2002156347A (ja) 構造物検査装置、構造物検査用搬送車、及び、構造物検査方法
CN112502053A (zh) 一种桥梁养护病害记录、识别及处理措施指导方法
JP2001039690A (ja) 構造物点検車
CN110987171A (zh) 场地照明自动检测车及检测方法
CN117157446A (zh) 外墙修补装置及外墙修补方法
CN210774526U (zh) 一种叉车底盘漏油检查装置
KR100359386B1 (ko) 비젼 시스템을 이용한 교량의 결함조사 방법 및 장치
JP6482248B2 (ja) 狭隙間点検装置
JPH0596980A (ja) 架線検査装置
KR200236696Y1 (ko) 콘크리트 구조물의 크랙 검출 및 영상처리장치