JP2001303860A - 窓構造 - Google Patents

窓構造

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JP2001303860A JP2000125252A JP2000125252A JP2001303860A JP 2001303860 A JP2001303860 A JP 2001303860A JP 2000125252 A JP2000125252 A JP 2000125252A JP 2000125252 A JP2000125252 A JP 2000125252A JP 2001303860 A JP2001303860 A JP 2001303860A
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道裕 正影
Yoshiki Masuzaka
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Masao Misonoo
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  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低放射率板ガラスを使用して、窓としての熱
遮断性を維持できながら、日射を受けても戸体開閉をス
ムースに実施し易くする。 【解決手段】 少なくとも2枚の板ガラス5を厚み方向
に間隔をあけて一体的に形成してある複層ガラス4をサ
ッシュ枠3に嵌めて戸体2を構成し、戸体2の少なくと
も二つをすれ違い自在に配置し、各戸体2の一枚の板ガ
ラスを、他の板ガラス5Bより低い放射率の低放射率板
ガラス5Aに形成してある窓構造において、戸体厚み方
向に隣り合う一対の戸体2の内、窓外側に位置する外戸
体2Aaにおいては、低放射率板ガラス5Aを窓外側に
配置し、窓内側に位置する内戸体2Abにおいては、低
放射率板ガラス5Aを窓内側に配置してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、引き違い
戸や上げ下げ戸の窓構造に関し、更に詳しくは、少なく
とも2枚の板ガラスを厚み方向に間隔をあけて一体的に
形成してある複層ガラスをサッシュ枠に嵌めて戸体を構
成し、前記戸体の少なくとも二つをすれ違い自在に配置
し、前記各戸体の一枚の板ガラスを、他の板ガラスより
低い放射率の低放射率板ガラスに形成してある窓構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、複層ガラスは、二枚の板ガラ
ス間に介在空間を設けてあることによって、熱貫流率が
低く断熱性能に優れた戸体を構成することができるもの
であるが、一方では、板ガラスの放射率が高いため、例
えば、前記複層ガラスを一般の建物の窓ガラスに使用し
た場合には、冬季において屋内空間の温熱が赤外線の形
でガラスを経由して屋外空間に放散してしまうという現
象があり、これを防止するために、前記各戸体の一枚の
板ガラスを、他の板ガラスより低い放射率の低放射率板
ガラスに形成し、熱放射し難くしてあった。尚、ここで
放射率とは、熱線を受けて高温化した板ガラスから再び
熱が外部に放散される場合において、板ガラスに照射さ
れた全熱量のうち、当該板ガラスから再び放散される熱
量の比をいう。
【0003】そして、従来のこの種の窓構造としては、
図5に示すように、すれ違い自在に隣接させた戸体2A
夫々における低放射率板ガラス5Aと他の板ガラス5B
との配置は、何れの戸体2Aa・2Abとも同様になる
ように構成してあった。即ち、図5(イ)に示すよう
に、戸体2A厚み方向に隣り合う一対の戸体2Aa・2
Abの内、窓外側に位置する外戸体2Aa、及び、窓内
側に位置する内戸体2Abとも、前記低放射率板ガラス
5Aを窓内側に配置してあるか、図5(ロ)に示すよう
に、両戸体2Aa・2Abの内、前記外戸体2Aa、及
び、前記内戸体2Abとも、前記低放射率板ガラス5A
を窓外側に配置してあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記低放射率板ガラス
は、上述のように、放射率が他の板ガラスに比べて低
く、窓を通した内外の放熱は抑制されるものの、その他
の板ガラスに比べて近赤外線を吸収し易くなる傾向があ
り、低放射率板ガラスそのものが日射を受ける際に高温
となり易い。上述した従来の窓構造によれば、前記内戸
体と前記外戸体とが重なった状態における両戸体間の空
間(以後、単に介在空間という)には、何れかの戸体の
低放射率板ガラスが面することとなり、その結果、例え
ば、窓を開放する等して、内戸体と外戸体とが重なった
状態で日射を受けると、前記介在空間に面した低放射率
板ガラスが高温となり、それに伴って、前記介在空間に
熱がこもった状態となる。この傾向は、戸体が低放射率
板ガラスを使用した断熱性の良好な複層ガラスで構成さ
れているから、尚更、単板の板ガラスからなる戸体の場
合に比べてより顕著に表れる。従って、前記介在空間に
面した他の板ガラスや、サッシュ枠も温度が上がり、熱
歪みを生じて、隣接するサッシュ枠どうしが当接して、
戸体の開閉時に擦れて障害となる問題点があった。
【0005】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、低放射率板ガラスを使用して、窓としての熱遮断
性を維持できながら、日射を受けても戸体開閉をスムー
スに実施しやすい窓構造を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の特徴構
成は、図2・3・6に例示するごとく、少なくとも2枚
の板ガラス5を厚み方向に間隔をあけて一体的に形成し
てある複層ガラス4をサッシュ枠3に嵌めて戸体2を構
成し、前記戸体2の少なくとも二つをすれ違い自在に配
置し、前記各戸体2の一枚の板ガラスを、他の板ガラス
5Bより低い放射率の低放射率板ガラス5Aに形成して
ある窓構造において、戸体厚み方向に隣り合う一対の戸
体2の内、窓外側に位置する外戸体2Aaにおいては、
前記低放射率板ガラス5Aを窓外側に配置し、窓内側に
位置する内戸体2Abにおいては、前記低放射率板ガラ
ス5Aを窓内側に配置してあるところにある。
【0007】請求項1の発明の特徴構成によれば、前記
外戸体においては、前記低放射率板ガラスを窓外側に配
置し、前記内戸体においては、前記低放射率板ガラスを
窓内側に配置してあるから、前記介在空間には、前記他
の板ガラス(低放射率板ガラスより放射率が高い板ガラ
ス)が面することとなり、内戸体と外戸体とが重なった
状態で日射を受けたとしても、前記他の板ガラスそのも
のの温度上昇が低く、合わせて、前記介在空間の温度上
昇も低くなり易い。一方、近赤外線を吸収しやすい前記
低放射率板ガラスは、前記空間とは反対側の解放空間
(室外側や室内側の空間)に放熱できるから、結果的
に、各戸体の全体的な温度の上昇も緩和される。以上の
作用により、内戸体と外戸体とが重なった状態で日射を
受けたとしても、サッシュ枠が熱で変形して戸体の開閉
操作がし難くなるといったことを緩和でき、窓としての
熱遮断性を維持できながら、戸体開閉をスムースに実施
することが可能となる。
【0008】請求項2の発明の特徴構成は、前記複層ガ
ラス4は、板ガラス5間の空間を減圧してある真空複層
ガラスであるところにある。
【0009】請求項2の発明の特徴構成によれば、請求
項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加
えて、単なる複層ガラスに比べて、より断熱性能の高い
真空複層ガラスで構成してあることによって、戸体全体
とした断熱性能を維持したまま、上述の作用効果を、よ
り顕著に発揮することが可能となる。
【0010】請求項3の発明の特徴構成は、前記低放射
率板ガラス5Aは、フッ素を混入させた酸化錫を主成分
とする薄膜を前記板ガラス本体5bに一体化して形成し
てあるところにある。
【0011】請求項3の発明の特徴構成によれば、請求
項1又は2の何れかの発明による作用効果を叶えること
ができるのに加えて、例えば500〜700℃に加熱し
た板ガラスの表面に、四塩化錫(SnCl4 )又はジメ
チル錫ジクロライド((CH 3 2 SnCl2 )等の錫
の有機化合物を気化させたものを、窒素ガス等の搬送ガ
スによって吹き付けて前記薄膜を得ることができ、この
時、フッ素を膜に添加すると、より低い放射率の薄膜に
することができ、良好な低放射率板ガラスを構成するこ
とが可能となる。上記方法によって、例えば0.2〜
1.0μm(2000〜10000Å)程度の膜厚を有
し、透明で且つ導電性を示すフッ素含有酸化錫膜を得る
ことができる。この場合、膜中の伝導電子が赤外線を反
射する機能を有し、放射率がおよそ0.20〜0.15
程度となって断熱性に優れた窓構造を構成することがで
きる。
【0012】請求項4の発明の特徴構成は、前記低放射
率板ガラス5Aは、銀層を透明誘電体層で挟んで構成し
た複合層を少なくとも一組有する薄膜を、前記板ガラス
本体5bに一体化して形成してあるところにある。
【0013】請求項4の発明の特徴構成によれば、請求
項1又は2の何れかの発明による作用効果を叶えること
ができるのに加えて、銀層を透明誘電体層で挟んで構成
した少なくとも一組の複合層によって低放射率膜層を構
成することで、例えば日射中の赤外線を当該薄膜が良好
に反射し、屋内空間への赤外線の透過量を低く抑えるこ
とができる。銀は、導電性を有するため赤外線も良好に
反射するが、そのままでは可視光線の反射率が高く、窓
に必要不可欠な透明性を得ることができない。従って、
銀層を両側からTiO2 、ZnO、SnO2 等の透明誘
電体層で挟み、銀層の両側からの可視光反射を抑制すれ
ば、透明で且つ赤外線を反射する多層膜を得ることがで
きる。このようにして得た低放射率膜層Mの放射率は、
略0.10〜0.05であり、優れた断熱性能を発揮す
る。また、このような複合層を二層以上積層すること
で、低放射率膜層Mの放射率はさらに低減する。例え
ば、上記複合層を二組積層した場合の放射率は、約0.
02〜0.05となり、複合層を一層だけ設ける場合に
比べてより優れた断熱効果を有する低放射率膜層を得る
ことができる。
【0014】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0016】図1〜3は、本発明に係る窓構造の一実施
形態を示すもので、窓Wは、窓枠1に、二枚の引き戸
(戸体2の一例)2Aを左右に引き違い自在に嵌め付け
て構成してある。
【0017】前記窓枠1は、建物の窓開口部に設けてあ
り、二つのレール1a上を前記引き戸2Aが各別にスラ
イドすることで、窓Wを開閉することができるように構
成してある。
【0018】前記引き戸2Aは、サッシュ枠3に複層ガ
ラス4を嵌めて構成してあり、サッシュ枠3に設けた戸
車3aが、前記レール1a上を転動できるように形成し
てある。因みに、前記複層ガラス4は、その外周縁部
に、断面「U」字形状の軟質弾性部材で構成されたグレ
ージングチャンネルGを、図4に示すように嵌め付けた
状態で前記サッシュ枠3に嵌め付けてあり、サッシュ枠
3への複層ガラス4の弾性支持と、サッシュ枠3と複層
ガラス4間のシール性の向上を図ってある。
【0019】前記複層ガラス4は、二枚の板ガラス5を
スペーサ6を介して厚み方向に間隔をあけた状態に一体
化して構成してあり、当該実施形態においては、両板ガ
ラス5間の中空部7は、乾燥空気が封入してある。更
に、前記スペーサ内部6aには、前記中空部7の乾燥状
態を維持し易いように、乾燥剤8を封入してある。そし
て、前記中空部7とスペーサ内部6aとは、前記スペー
サ6に設けた通気孔9を通して連通可能な状態に形成し
てある。また、複層ガラス4を構成する前記二枚の板ガ
ラス5は、透明のフロート板ガラスで構成してあり、二
枚の内の一方の板ガラスは、他の板ガラス5Bより放射
率が低い低放射率板ガラス5Aに構成してある。具体的
には、前記低放射率板ガラス5Aは、フッ素を混入させ
た酸化錫を主成分とする薄膜5aを板ガラス本体5bの
板面に、例えばスパッタリング法等の薄膜形成法によっ
て一体化して形成してある。因みに、前記薄膜5aは、
板ガラス本体5bの表裏面の内、前記中空部7側を向く
面に設けてあれば、複層ガラス4外部に露出しないか
ら、傷付き防止を図ることが可能となる。因みに、前記
低放射率板ガラス5A、及び、透明のフロート板ガラス
によって構成してある前記他の板ガラス5Bの日射吸収
性能は、それぞれ以下の程度である。
【0020】 低放射率板ガラスの日射吸収率=10〜40% 他の板ガラスの日射吸収率<低放射率板ガラスの日射吸
収率
【0021】但し、日射吸収率は、次式で求められる。 日射吸収率=1−(日射透過率+日射反射率) 日射透過率・日射反射率は、JISR−3106に基づ
いて求められる。
【0022】そして、前記低放射率板ガラス5Aの配置
に関しては、図2・3に示すように、厚み方向に隣り合
う二つの引き戸2Aの内、窓外側に位置する外引き戸
(外戸体に相当)2Aaにおいては、前記低放射率板ガ
ラス5Aを窓外側に配置し、窓内側に位置する内引き戸
(内戸体に相当)2Abにおいては、前記低放射率板ガ
ラス5Aを窓内側に配置してある。従って、外引き戸2
Aaと内引き戸2Abとが重なるように窓を開けた状態
においては、図3に示すように、窓外側から窓内側にか
けた各板ガラスの配置順序は、外引き戸2Aaの低放射
率板ガラス5A、前記中空部7を挟んで外引き戸2Aa
の前記他の板ガラス5B、両引き戸2Aa・2Ab間の
介在空間Vを挟んで内引き戸2Abの前記他の板ガラス
5B、前記中空部7を挟んで内引き戸2Abの低放射率
板ガラス5Aという順となる。
【0023】本実施形態における窓構造によれば、窓を
閉めてある状態においては、複層ガラス4が備えた良好
な熱遮断性によって、断熱性の高い窓構造とすることが
できる一方、両引き戸2Aa・2Abが重なるように窓
を開けてある状態においては、日照を受けても、熱吸収
しやすい前記低放射率板ガラス5Aは、前記介在空間V
からは離間して窓外(室外)側、又は、窓内(室内)側
に露出し、自由に放熱できるため、窓に熱がこもり難い
窓構造とすることができる。従って、断熱性に富むと共
に、日照による両引き戸の熱変形が生じ難く、開閉操作
をスムースに実施し易い窓を提供することが可能とな
る。
【0024】
【実施例】外引き戸2Aaと内引き戸2Abとを介在空
間V(空気層)を挟んだ状態に重ねた窓に対して、窓外
(室外)側温度30℃、窓内(室内)側温度25℃とな
る日射環境下での各板ガラス温度や空間温度の測定を実
施した結果を図6〜8に示す。
【0025】各引き戸は、それぞれ3ミリ厚の前記低放
射率板ガラス5Aと前記他の板ガラス5Bとから構成し
てあり、図6〜8の各(イ)・(ロ)に示すものは、両
板ガラス5A・5B間の中空部7が、乾燥空気封入空間
に構成してある(所謂、複層ガラス)引き戸の一対から
なる窓の測定結果であり、図6〜8の各(ハ)に示すも
のは、前記中空部7を、減圧空間(圧力が1.33Pa
(0.01Torrに相当)以下に保持)に構成してあ
る(所謂、真空複層ガラス)引き戸の一対からなる窓の
測定結果である。また、前記乾燥空気封入空間は、12
mm厚みに、前記減圧空間は、0.2mm厚みに、前記
介在空間Vは、30mm厚みに設定してある。
【0026】そして、各板ガラスの配置は、窓外側から
低放射率板ガラス5A、他の板ガラス5B、他の板ガラ
ス5B、低放射率板ガラス5Aの順による配置(図6参
照)のもの、及び、他の板ガラス5B、低放射率板ガラ
ス5A、他の板ガラス5B、低放射率板ガラス5Aの順
による配置(図7参照)のもの、他の板ガラス5B、低
放射率板ガラス5A、低放射率板ガラス5A、他の板ガ
ラス5Bの順による配置(図8参照)のものについて夫
々温度測定を実施した。因みに、前記図6に記載のもの
が、本発明による窓構造に該当する。
【0027】また、前記低放射率板ガラス5Aとして
は、先の実施形態で説明したように薄膜5aを板ガラス
本体5bの面上に一体化して構成してあるが、具体的に
は、図6・8に示すものについては、加熱した板ガラス
本体5bの上に四塩化錫(Sncl4 )、ジメチル錫ジ
クロライド((CH3 2 SnCl2 )の他、モノメチ
ル錫トリクロライド(CH3 SnCl3 )、モノブチル
錫トリクロライド(C49 SnCl3 )等の錫の有機
化合物を、蒸気または霧状にして噴霧することによっ
て、前記薄膜5aを板ガラス本体5bに一体化してあ
る。噴霧に際しては、例えば、フッ化水酸(HF)、ト
リフルオロ酢酸(CF3 COOH)、フロンガス等のフ
ッ素化合物を適宜混合させるとさらに高い赤外線反射機
能を得ることができる。膜厚は、0.2〜1.0μm
(2000〜10000Å)に形成するのが好ましく、
これによって得られた板ガラスの放射率は、およそ0.
20〜0.15である。一方、前記図7に示すものにつ
いては、板ガラス本体5bの表面に、酸化錫、酸化亜鉛
等の酸化物膜を第一層としてスパッタリング法によって
形成し、次に、銀あるいは前述と同じ酸化物膜を第二層
として積層して、低放射率板ガラス5Aを形成してあ
る。この場合には、前記第一層は0.01〜0.05μ
m(100〜500Å)に形成し、銀の層は0.005
〜0.02μm(50〜200Å)に、さらに、第2層
目の酸化物膜は0.01〜0.05μm(100〜50
0Å)程度に形成する。このようにして得られた板ガラ
スの放射率は0.10〜0.05である。
【0028】以上の測定結果より、本発明による窓構造
に相当する(図6参照)については、他の窓構造に比べ
て、各板ガラスや空間の温度上昇が全般に少なく、且
つ、各板ガラスどうしの温度のバラツキも少ないから、
サッシュ枠の熱歪みも生じ難い状態となっている。一
方、低放射率板ガラス5Aどうしが、介在空間Vに面す
る状態に形成してある構造のもの(図8参照)において
は、前記介在空間Vの温度が他のものに比べて一番高
く、引き戸の表裏面での温度差が大きいことから、サッ
シュの変形の可能性が非常に高いものである。また、低
放射率板ガラス5Aと前記他の板ガラス5Bとが交互に
位置する構造のもの(図7参照)においても、上述の低
放射率板ガラス5Aどうしが介在空間Vに面する状態の
ものと同様の傾向が強い。よって、本実施形態の窓構造
であれば、屋外空間と屋内空間との間で生じる熱貫流と
赤外線の透過とをより確実に抑えることができる断熱窓
を構成できながら、太陽光を受けてサッシュ枠が変形し
てスムースに開閉できなくなるといったことを防止する
ことができる。
【0029】〔別実施形態〕 〈1〉 前記戸体2は、先の実施形態で説明したように
左右に引き違い自在に形成された一対の引き戸2Aに限
るものではなく、上下にすれ違い自在に設けられた上げ
下げ窓に用いる上げ下げ戸であってもよく、それらを含
めて戸体という。 〈2〉 前記低放射率板ガラス5Aは、先の実施形態に
おいては、フッ素を混入させた酸化錫を主成分とする薄
膜5aを板ガラス本体5bに一体的に設けて構成した例
を示したが、本構成に限られるものではなく、例えば、
銀層を透明誘電体層で挟んで構成した複合層を少なくと
も一組有する薄膜を板ガラス本体5bに一体化して構成
してあるものであってもよい。要するに、放射率が0.
2以下程度となるものであればよく、それらを含めて低
放射率板ガラスと総称する。尚、銀は、導電性を有する
ため赤外線も良好に反射するが、そのままでは可視光線
の反射率が高く、窓に必要不可欠な透明性を得ることが
できない。従って、銀層を両側からTiO2 、ZnO、
SnO2 等の透明誘電体層で挟み、銀層の両側からの可
視光反射を抑制すれば、透明で且つ赤外線を反射する多
層膜を得ることができる。このような多層膜は、各層の
厳密な膜厚管理が必要であるため、一般的には物理蒸着
法、工業的には大面積に処理可能なスパッタリング法に
よって膜を形成するのが一般的である。上記銀層が良好
な透明性を有するためには、銀層の膜厚が重要なパラメ
ーターとなる。具体的には、前記銀層は、0.005〜
0.02μm(50〜200Å)の厚みに形成する。一
方、前記銀層を挟む両側の透明誘電体層の膜厚は屈折率
によって最適化すれば良く、例えば、0.01〜0.0
5μm(100〜500Å)の範囲で設定する。このよ
うにして得た低放射率板ガラスの放射率は、略0.10
〜0.05であり、これは、上記酸化錫薄膜を設けた低
放射率板ガラスが有する放射率よりも優れている。ただ
し、銀層は、空気中の水分等によって容易に凝集劣化
し、外観および放射率が劣化するので、保管等に際して
の取扱いには注意を要する。また、前記低放射率の薄膜
5aは、上記のような多層膜を、更に二層以上積層すれ
ば、より優れた特性を得ることも可能である。その場
合、夫々の複合層を形成する個々の膜の膜厚は、複合層
を一層だけで構成する場合に比べて、より厳密に設定す
る必要がある。上記複合層を二組積層した場合には放射
率が約0.02〜0.05となり、断熱性能がさらに優
れた低放射率板ガラスを得ることができる。ただし、銀
層中の伝導電子は波長1〜2μm程度の近赤外線を僅か
に吸収する。この近赤外線領域は、地上に照射される太
陽光のエネルギーの約50%を占める。そのため、低放
射率の薄膜5aを有しないソーダライムフロートガラス
等に比べて日射を吸収し易く、日照時の温度上昇が大き
くなる。 〈3〉 前記中空部7には、所謂複層ガラスの場合、乾
燥空気を封入するが、その他のものとして、アルゴンあ
るいはクリプトン等のガスを封入しておいてもよい。こ
れらの希ガスは、前記中空部7の内部で対流し難いた
め、二枚の板ガラス間での熱伝達を抑制し、断熱効果を
高めることができる。また、上記ガスを封入しておけ
ば、前記中空部7の内部で結露が生じるのをより確実に
防止して、長期にわたって清浄なガラス表面を維持する
ことができる。また、複層ガラスとしては、これら以外
にも、両板ガラス間の空間を減圧して断熱効果を高めた
所謂真空複層ガラスであってもよい。 〈4〉 前記板ガラス5は、先の実施形態で説明した厚
み3mmのものに限るものではなく、他の厚みの板ガラ
ス5であってもよい。また、板ガラスの種別は任意に選
定することが可能であり、例えば型板ガラス、すりガラ
ス(表面処理により光を拡散させる機能を付与したガラ
ス)、網入りガラス又は強化ガラスや熱線吸収、紫外線
吸収、熱線反射等の機能を付与した板ガラスや、それら
との組み合わせであってもよい。 〈5〉 また、ガラスの組成については、ソーダ珪酸ガ
ラス(ソーダ石灰シリカガラス)や、ホウ珪酸ガラス、
アルミノ珪酸ガラスの他、各種結晶化ガラスであっても
よい。 〈6〉 前記複層ガラス4は、長さや巾寸法が同じ板ガ
ラス5を組み合わせて構成してもよいし、長さや巾寸法
が異なる板ガラス5を組み合わせて構成してもよく、両
板ガラス5の重ね方は、端縁部どうしが揃う状態あるい
は揃わない状態の何れの状態に重ね合わせるものであっ
てもよい。また、前記低放射率板ガラス5Aと前記他の
板ガラス5Bとの厚み寸法が異なるものを組み合わせて
戸体を構成してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る窓構造の概要を示す
正面図
【図2】本発明の一実施形態に係る窓構造の概要を示す
上面視断面図
【図3】本発明の一実施形態に係る窓構造の概要を示す
上面視断面図
【図4】戸体の要部を示す断面図
【図5】従来の窓構造を示す上面視断面図
【図6】戸体の温度上昇試験結果に関する説明図
【図7】戸体の温度上昇試験結果に関する説明図
【図8】戸体の温度上昇試験結果に関する説明図
【符号の説明】
2 戸体 2Aa 外戸体に相当 2Ab 内戸体に相当 3 サッシュ枠 4 複層ガラス 5 板ガラス 5A 低放射率板ガラス 5B 他の板ガラス 5b 板ガラス本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増坂 吉己 大阪府大阪市中央区道修町三丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 御園生 雅郎 大阪府大阪市中央区道修町三丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2E014 AA03 FA00 FB00 2E016 AA03 BA01 CA01 CB01 CC02 EA01 4G061 AA20 BA01 CD21 DA09 DA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚の板ガラスを厚み方向に
    間隔をあけて一体的に形成してある複層ガラスをサッシ
    ュ枠に嵌めて戸体を構成し、前記戸体の少なくとも二つ
    をすれ違い自在に配置し、前記各戸体の一枚の板ガラス
    を、他の板ガラスより低い放射率の低放射率板ガラスに
    形成してある窓構造であって、 戸体厚み方向に隣り合う一対の戸体の内、窓外側に位置
    する外戸体においては、前記低放射率板ガラスを窓外側
    に配置し、窓内側に位置する内戸体においては、前記低
    放射率板ガラスを窓内側に配置してある窓構造。
  2. 【請求項2】 前記複層ガラスは、板ガラス間の空間を
    減圧してある真空複層ガラスである請求項1に記載の窓
    構造。
  3. 【請求項3】 前記低放射率板ガラスは、フッ素を混入
    させた酸化錫を主成分とする薄膜を板ガラス本体に一体
    化して形成してある請求項1又は2の何れかに記載の窓
    構造。
  4. 【請求項4】 前記低放射率板ガラスは、銀層を透明誘
    電体層で挟んで構成した複合層を少なくとも一組有する
    薄膜を、前記板ガラス本体に一体化して形成してある請
    求項1又は2の何れかに記載の窓構造。
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