JP2001303489A - 模様付け生分解性水切りゴミ袋用シート、及びその製造方法、並びに模様付け生分解性水切りゴミ袋 - Google Patents

模様付け生分解性水切りゴミ袋用シート、及びその製造方法、並びに模様付け生分解性水切りゴミ袋

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JP2001303489A
JP2001303489A JP2000122733A JP2000122733A JP2001303489A JP 2001303489 A JP2001303489 A JP 2001303489A JP 2000122733 A JP2000122733 A JP 2000122733A JP 2000122733 A JP2000122733 A JP 2000122733A JP 2001303489 A JP2001303489 A JP 2001303489A
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Masakazu Kashiwai
正和 柏井
Michio Fujimura
道夫 藤村
Yasusuke Isobe
泰佐 磯部
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JAPAN PAPERBOARD IND CO Ltd
JAPAN PAPERBOARD IND CO Ltd TH
NANGOKU PULP KOGYO KK
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JAPAN PAPERBOARD IND CO Ltd
JAPAN PAPERBOARD IND CO Ltd TH
NANGOKU PULP KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械抄き和紙製造技術により、通常のヒート
シール型製袋機により製袋される坪量14〜20g/m
2の高い湿潤強度及び高い水切り性を有する模様付け生
分解性水切りゴミ袋用シート、及びその製造方法、並び
に模様付け生分解性水切りゴミ袋を提案する。 【解決手段】 複合ポリ乳酸繊維40〜60重量%、木
材パルプ及びマニラ麻繊維60〜40重量%からなる原
料を用いて形成された坪量14〜20g/m2の模様付
け生分解性水切りゴミ袋用シートであり、複数の孔を均
一に形成した模様付けが施されており、隣接する孔の中
心間隔が4〜6mmであって、径が3.1〜5.0mm
であり、且つ開孔率が25〜49%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械抄き和紙製造
技術により、通常のヒートシール型製袋機により製袋さ
れる坪量14〜20g/m2の高い湿潤強度及び高い水
切り性を有する模様付け生分解性水切りゴミ袋用シー
ト、及びその製造方法、並びに模様付け生分解性水切り
ゴミ袋に関する。
【0002】
【従来の技術】台所、調理場等の三角コーナー、或いは
排水口に使用される水切り袋用シートとしては、生分解
性を有する複合ポリ乳酸繊維を使用した水切り袋用シー
トが既に特開平11−300901号公報に開示されて
いるが、水切りゴミ袋とするための製袋手段については
何等掲載されていない。しかも複合ポリ乳酸繊維は現在
のところ繊度2.2dtex程度のものしか製品化されてい
ないため、シート地合は緻密となり、湿潤引張り強さは
あるものの水切り性は著しく悪いものであった。したが
って、生分解性水切りゴミ袋として実用的に使用しうる
ものは提供されていないのが現状である。
【0003】一方、従来の水切りゴミ袋の製袋方法とし
ては、使用されている素材により、例えば天然繊維、再
生繊維、ビニロン繊維、ポリアクリロニトリル系繊維な
どを主体としたものは合成樹脂系接着剤による方法が、
またポリオレフィン、ポリエステル系繊維、ナイロン繊
維などを主体としたものはヒートシールによる方法が採
られてきた。地球環境保護に貢献する生分解性水切りゴ
ミ袋を考える場合、水切りゴミ袋用シートは生分解性素
材で形成できたとしても、製袋方法として合成樹脂系接
着剤などによる方法をとれば生分解性水切りゴミ袋とし
ては不完全なものとなり、かといって生分解性素材では
あるが、デンプン、カゼイン、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコールなどは耐水性がなく製袋用
接着剤として使用できるものではなかった。
【0004】また、水切りのために複数の孔を形成した
水切り袋が例えば特開平5−132103号公報等に開
示されているが、そもそもこれはポリプロピレンやナイ
ロン等の熱溶融性繊維を用いたものであって、複数の孔
の規定としては、具体的には直径0.7〜2.0mmの
大きさの孔を、100cm2当たり25〜400個形成
することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、通常
のヒートシール型製袋機により容易に製袋でき、高い湿
潤強度及び高い水切り性を有する生分解性水切りゴミ袋
を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述のように従来より製
造されている生分解性を有する水切り袋用シートは、複
合ポリ乳酸繊維を混抄して抄造されている。この複合ポ
リ乳酸繊維とは、芯成分として融点が120℃以上の生
分解性を有するポリ乳酸重合体、鞘成分として融点が1
00℃以上で、前記芯成分より融点が20℃以上低融点
の生分解性を有する乳酸のL体とD体の重合体を使用し
て得られる芯鞘型複合繊維をいう。本発明ではこの生分
解性素材である複合ポリ乳酸繊維の鞘部融点が130℃
であり熱可塑性を有することに着目し、複合ポリ乳酸繊
維を40〜60重量%配合とすることによって、製袋用
接着剤を使用せず複合ポリ乳酸繊維自体が有する熱可塑
性を応用しヒートシールタイプの完全生分解性水切りゴ
ミ袋を提供するものである。さらに現在のところ複合ポ
リ乳酸繊維は繊度2.2dtex程度のものしか製品化され
ていないため、シート地合は緻密となり湿潤引張り強さ
はあるものの水切り性は著しく悪いものとなってしま
い、生分解性水切りゴミ袋として実用上使用できるもの
ではなかったが、複数の孔を均一に特定の配置密度、及
び開孔率にて形成することにより、水切りゴミ袋用紙と
してのシート強度、湿潤強度を保ちながら、水切り性を
大きく改善し得ることを見出した。
【0007】即ち本発明は、複合ポリ乳酸繊維40〜6
0重量%、木材パルプ及びマニラ麻繊維60〜40重量
%からなる原料を用いて形成された坪量14〜20g/
2の模様付け生分解性水切りゴミ袋用シートであり、
複数の孔を均一に形成した模様付けが施されており、隣
接する孔の中心間隔が4〜6mmであって、径が3.1
〜5.0mmであり、且つ開孔率が25〜49%である
ことを特徴とする模様付け生分解性水切りゴミ袋用シー
トに関するものである。尚、上述の孔とは、所謂プラス
チックシート等に形成されるような貫通孔とは異なり、
繊維密度が他に比べて著しく低い部分を示すものであ
る。
【0008】特に孔が円孔であって、隣接する円孔の中
心間隔が4〜6mmであって、径が3.1〜3.9mm
であり、且つ開孔率が30〜48%であることが望まし
い。
【0009】また、本発明は、前記構成の模様付け生分
解性水切りゴミ袋用シートの製造方法をも提案するもの
であり、複数の孔形成用の突起を均一に形成した模様付
けが施されており、隣接する突起の中心間隔が4〜6m
mであって、突起径が3.1〜5.0mmであり、且つ
突起面積率が25〜49%である模様付けした円網又は
短網又は長網を使用し、複合ポリ乳酸繊維40〜60重
量%、木材パルプ及びマニラ麻繊維60〜40重量%か
らなる原料を用いて湿式抄紙することを特徴とする。
【0010】さらに、本発明は、前述の模様付け生分解
性水切りゴミ袋用シートを、或いは前述の製造方法によ
って得られた模様付け生分解性水切りゴミ袋用シート
を、ヒートシール型製袋機により製袋したことを特徴と
する模様付け生分解性水切りゴミ袋をも提案する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の模様付け生分解性水切り
ゴミ袋は、一般家庭用水切りゴミ袋として三角コーナー
用、排水口用の2形態をとるものである。三角コーナー
用及び排水口用は、袋の形状、寸法が異なるだけで模様
付けシートとしては同じものを使用しても良いし、或い
は本発明に規定する範囲内で三角コーナー用には比較的
小さな模様付けを、排水口用には比較的大きな模様付け
を施したシートを使用した方が良い。
【0012】本発明の模様付け生分解性水切りゴミ袋用
シート及びゴミ袋においては、前述のように隣接する孔
の中心間隔が4〜6mmであって、径が3.1〜5.0
mmであり、且つ開孔率が25〜49%である模様付け
が施されている。一般的に水切り性と湿潤強度とは相反
する傾向があり、大きな孔が多数(高い配置密度で)形
成されている場合は水切り性は良くなるが、湿潤強度が
低下し、逆に小さな孔が少数(低い配置密度で)形成さ
れている場合は湿潤強度は高くなるが、水切り性は悪く
なる。
【0013】前述の3つの条件の範囲は、隣接する孔の
中心間隔から自動的に配置密度が設定され、孔の径から
一つ一つの孔の面積が自動的に設定され、開孔率は単位
面積あたりに存在する孔の合計面積を示すから、基本的
には3つの条件のうち2つを設定すれば自動的に残りの
1つの条件が設定される。但し、3つの条件のうち2つ
を設定した場合に残りの1つの条件が範囲外になる場合
もある。これは1つの条件が、2つの条件の設定を制限
していることを示す。即ち本発明に規定した範囲のう
ち、隣接する孔の中心間隔及び孔の径が範囲内であって
も、開孔率が前記範囲よりも低い場合には、湿潤強度は
高いが、水切り性が悪く、高い場合には、水切り性は良
いが、湿潤強度は低いものとなる。また、本発明に規定
した範囲のうち、隣接する孔の中心間隔及び開孔率が範
囲内であっても、孔の径が前記範囲よりも小さい場合に
は、湿潤強度は高いが、水切り性が悪く、大きい場合に
は、水切り性は良いが、湿潤強度は低く、ゴミのもれが
懸念されるものとなる。さらに、本発明に規定した範囲
のうち、孔の径及び開孔率が範囲内であっても、隣接す
る孔の中心間隔が前記範囲よりも低い場合には、水切り
性は良いが、湿潤強度は低く、高い場合には、湿潤強度
は高いが、水切り性が悪いものとなる。
【0014】孔の形状については特に限定するものでは
なく、円形、楕円形、四角形、五角形、六角形、それ以
上の多角形等適宜に設定すれば良いが、隅角及び方向性
が存在しない円形状の孔(円孔)が最も望ましい。
【0015】特に孔を円孔とする場合には、隣接する円
孔の中心間隔が4〜6mmであるという条件は同様であ
るが、径が3.1〜3.9mmであり、且つ開孔率が3
0〜48%であることが望ましい。またこの場合、図1
に示すように流れ方向に対して隣接する円孔が45゜傾
くように配置させても良いし、或いは図2に示すように
流れ方向に対して隣接する円孔が平行及び直交するよう
に配置させても良い。
【0016】また、特に孔を正方形状の角孔とする場合
には、隣接する孔の中心間隔が4〜6mmであるという
条件は同様であるが、対角線が3.53〜4.95mm
(この場合、一辺が2.5〜3.5mmとなる)であ
り、且つ開孔率が25〜49%であることが望ましい。
またこの場合も前記と同様に図3に示すように流れ方向
に対して隣接する角孔が45゜傾くように配置させても
良いし、或いは図4に示すように流れ方向に対して隣接
する角孔が平行及び直交するように配置させても良い。
【0017】前述のように、従来のポリプロピレンやナ
イロン等の熱溶融性繊維を用いた水切り袋としては、直
径0.7〜2.0mmの大きさの孔を、100cm2
たり25〜400個形成していたが、例えば直径0.7
mmの円孔を100cm2当たり25個形成した場合の
開孔率を求めると0.096%であり、直径2.0mm
の円孔を100cm2当たり400個形成した場合の開
孔率を求めると12.6%である。また、孔を100c
2当たり25〜400個形成するということは、隣接
する孔の中心間隔が5〜20mmであることを示してい
る。したがって、この従来の水切り袋の模様パターンの
条件と、本発明における模様パターンの条件とを比較す
ると、隣接する孔の中心間隔の範囲が一部共通するだけ
で、孔の径及び開孔率が明らかに異なる。即ち本発明に
おける模様パターンの孔の径は3.1〜5.0mmであ
るから、従来の径の上限値2.0mmよりも明らかに大
きい。また、本発明における模様パターンの開孔率は2
5〜49%であるから、従来の開孔率の上限値12.6
%よりも明らかに大きい。このように本発明における模
様パターンは、従来の模様パターンの規定に比べて著し
く径が大きく、且つ開孔率が高いので、水切り性に優れ
ていることが明らかである。この理由は、本発明におけ
る孔は、貫通孔とは異なり、繊維密度が他に比べて著し
く低い部分を示すものであって、繊維が孔部に橋架け状
態となっているため、本発明の孔は従来の貫通孔よりも
大きくてもゴミのもれを防止すると共に湿潤強度の向上
に寄与しているものである。
【0018】また、本発明の製造方法に用いる円網又は
短網又は長網を構成するワイヤーの材質はブロンズ製が
最も優れ、ステンレス製、プラスチック製ワイヤーは模
様付けに使用する(孔形成用の突起を構成する)紫外線
硬化樹脂又は熱硬化樹脂の定着において劣るものであ
る。またワイヤーメッシュは90〜100メッシュのも
のが優れ、50〜60メッシュのものは目が荒すぎるた
め模様付け適性の劣るものである。このような紫外線硬
化樹脂又は熱硬化樹脂を使用してのワイヤーへの模様付
け技術は京和写真巧芸株式会社(京都市)及び有限会社
小関商店(静岡市)に負うものである。
【0019】
【実施例】[実施例1]表1に示される原料を用い、隣
接する孔形成用の突起の中心間隔が5.0mmであっ
て、一つ一つの突起の直径が3.5mmであるように模
様付けを施した通常の90メッシュのブロンズ製平織ワ
イヤーを使用した円網抄紙機で抄速70〜80m/mi
nにて抄造された坪量16g/m2の原紙を、西村製作
所株式会社製仕上げスリッター機で500mm幅にスリ
ットし、西部機械株式会社製ヒートシール型製袋機に掛
け、幅13.6cm、カット長26cmのガセット折り
排水口用水切りゴミ袋を作製した。得られた水切りゴミ
袋には、複数の孔を均一に形成した模様付けが施されて
おり、隣接する円孔の中心間隔が5.0mmであって、
径が3.5mmであり、開孔率が38.5%である模様
付けが施されていた。
【表1】
【0020】[比較例1]表2に示される原料を用い、
前記実施例1と同様にして排水口用水切りゴミ袋を作製
した。
【表2】
【0021】[比較例2]表3に示される原料を用い、
前記実施例1と同様にして排水口用水切りゴミ袋を作製
した。
【表3】
【0022】前記実施例1及び前記比較例1、2につい
て紙質特性値を測定するとともに破袋テスト、生分解性
テストを行った。その結果を表4に示した。 * 破袋テスト:水切りゴミ袋に石灰石小石(高知県地
方でごく普通に入手できる長径2cm程度、短径1cm
程度、重量約3.8gのもの)を約1.2kg充填し、
袋ごと水に濡らした後に持ち上げ3〜5cm軽く上下に
4〜5回振り、底シール部、縦シール部及びシートの状
態を観察する。 * 生分解性テスト:破袋テストに供した袋サンプル1
枚から小石を取り除き、乾燥させ、水分を除いた後、家
庭用生ゴミ処理機(松下電工(株)製生ゴミイーター)
に投入し、シート形状がほぼ完全に崩壊するまでの所要
日数をみる。
【表4】
【0023】表4より明らかなように、複合ポリ乳酸繊
維(テラマックS95)を50重量%混抄した本発明の
実施例1は、破袋もなく水切りゴミ袋としての充分なシ
ート強度及びシール強度を有していることが確認され、
生分解性速度(崩壊日数)も優れていた。これに対し、
テラマックS95を30重量%混抄した比較例1は、シ
ート強度はあるものの、シール部の接合強度が弱いため
破袋テストでは底シール部が開いてしまった。またテラ
マックS95を70重量%混抄した比較例2は、シール
部の接合強度は充分あるもののシートが脆くなるため、
破袋テストでは破れてしまった。したがって良好なヒー
トシールタイプの生分解性水切りゴミ袋を得るためには
テラマックS95を40〜60重量%、さらに好ましく
はコスト面をも考慮して45〜50重量%とすることが
必要であると言える。
【0024】[比較例3]前記実施例1と同様に表1に
示される原料を用い、隣接する孔形成用の突起の中心間
隔が5.0mmであって、一つ一つの突起の直径が3.
0mmであるように模様付けを施した通常の90メッシ
ュのブロンズ製平織ワイヤーを使用した円網抄紙機にて
抄造した以外は、前記実施例1と同様にして排水口用水
切りゴミ袋を作製した。得られた水切りゴミ袋には、複
数の孔を均一に形成した模様付けが施されており、隣接
する円孔の中心間隔が5.0mmであって、径が3.0
mmであり、開孔率が28.3%である模様付けが施さ
れていた。
【0025】[比較例4]前記実施例1と同様に表1に
示される原料を用い、隣接する孔形成用の突起の中心間
隔が5.0mmであって、一つ一つの突起の直径が4.
0mmであるように模様付けを施した通常の90メッシ
ュのブロンズ製平織ワイヤーを使用した円網抄紙機にて
抄造した以外は、前記実施例1と同様にして排水口用水
切りゴミ袋を作製した。得られた水切りゴミ袋には、複
数の孔を均一に形成した模様付けが施されており、隣接
する円孔の中心間隔が5.0mmであって、径が4.0
mmであり、開孔率が50.3%である模様付けが施さ
れていた。
【0026】[比較例5]前記実施例1と同様に表1に
示される原料を用い、模様なしの通常の90メッシュの
ブロンズ製平織ワイヤーを使用した円網抄紙機にて抄造
した以外は、前記実施例1と同様にして排水口用水切り
ゴミ袋を作製した。
【0027】前記実施例1及び前記比較例3〜5につい
て紙質特性値を測定するとともに水切り性テストを行っ
た。紙質特性値及び水切り性テストの結果を表5に示し
た。 * 水切り性テスト:図5に示すアルミニウム製ロート
の上に平織16メッシュのステンレス製ワイヤーを素材
とした直径14cm、深さ18cmの底付き円筒状網
に、通常の使用方法に従って水切りゴミ袋をセットした
状態で乗せ、このものにCMC+米ぬか液(第一工業製
薬株式会社製セロゲンWS−C10g及び市販米ぬかの
25〜50メッシュ粒径物10gを水に溶解および分散
させたもの)1Lを一気に注ぎ込み、メスシリンダー内
に溜まってくる液量を経時毎に読みとる。本テスト方法
は、一般家庭で廃棄されるカレー液、ラーメン汁などを
CMC溶液で、米粒、みそ汁大豆粒などを米ぬかで代用
する実際の使用条件と相関性の高い、且つ再現性に優れ
たテスト方法である。
【表5】
【0028】表5より明らかなように模様なしの比較例
5は、複数の孔を均一に形成した模様付けが施されてい
る本発明の実施例1及び比較例3,4より水切り性が悪
かった。特に、模様パターンにおける円孔の径を3.5
mmとした実施例1は、隣接する円孔の中心間隔5mm
及び開孔率38.5%及び径3.5mmの何れについて
も本発明の範囲内であるため、シート強度も、水切り性
も著しく高いものであった。これに対し、模様パターン
における円孔の径を3.0mmとした比較例3は、隣接
する円孔の中心間隔5mm及び開孔率28.3%につい
ては本発明の範囲内であるものの、径は範囲(3.1〜
5.0mm)外であるため、シート強度は向上するが、
水切り性が低下する傾向がみられた。また、模様パター
ンにおける円孔の径を4.0mmとした比較例4は、隣
接する円孔の中心間隔5mm及び径4.0mmについて
は本発明の範囲内であるものの、開孔率50.3%は範
囲(25〜49%)外であるため、水切り性は向上する
が、シート強度には顕著な低下傾向がみられた。したが
って、この条件(隣接する円孔の中心間隔5mm)にお
いて、シート強度と水切り性のバランスを考えると、径
3.1〜3.9mm、或いは開孔率30〜48%のパタ
ーンが最適条件であると言える。
【0029】以上本発明の実施例を示したが、本発明は
前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲
に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施する
ことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の模様付け
生分解性水切りゴミ袋用シートは、通常のヒートシール
型製袋機により容易に製袋することができ、高い湿潤強
度及び高い水切り性を有する模様付け生分解性水切りゴ
ミ袋とすることができる。また、本発明の模様付け生分
解性水切りゴミ袋用シートの製造方法は、特殊な設備を
導入することもなく、通常の設備を用いて実施すること
ができるので、実用的価値が高いものである。そして、
本発明による模様付け生分解性水切りゴミ袋を使用する
ことにより、一般家庭に広く普及している台所用水切り
ゴミ袋なども使用後、焼却ゴミとすることなく家庭用生
ゴミ処理機やコンポスト、または土中に埋設することに
より完全生分解することが可能となり、地球環境保護及
び焼却生ゴミ減量効果において環境負荷軽減に大いに貢
献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における模様付けパターンの一例を示す
平面図である。
【図2】本発明における模様付けパターンの他の一例を
示す平面図である。
【図3】本発明における模様付けパターンの他の一例を
示す平面図である。
【図4】本発明における模様付けパターンの他の一例を
示す平面図である。
【図5】本発明の実施例にて使用した生分解性水切りゴ
ミ袋の水切り性テスト装置を示す斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 13/24 D21H 13/24 (72)発明者 藤村 道夫 高知県吾川郡伊野町幸町66 南国パルプ工 業株式会社内 (72)発明者 磯部 泰佐 東京都千代田区神田須田町1−3 日本板 紙株式会社内 Fターム(参考) 3E023 FA02 FA03 FA10 3E064 BA60 BB01 BC18 BC20 EA07 EA22 EA30 FA01 GA01 HD02 HE01 4L055 AF08 AF33 AF47 EA04 EA06 EA08 FA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合ポリ乳酸繊維40〜60重量%、木
    材パルプ及びマニラ麻繊維60〜40重量%からなる原
    料を用いて形成された坪量14〜20g/m2の模様付
    け生分解性水切りゴミ袋用シートであり、 複数の孔を均一に形成した模様付けが施されており、隣
    接する孔の中心間隔が4〜6mmであって、径が3.1
    〜5.0mmであり、且つ開孔率が25〜49%である
    ことを特徴とする模様付け生分解性水切りゴミ袋用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 孔は円孔であって、隣接する円孔の中心
    間隔が4〜6mmであって、径が3.1〜3.9mmで
    あり、且つ開孔率が30〜48%であることを特徴とす
    る請求項1に記載の模様付け生分解性水切りゴミ袋用シ
    ート。
  3. 【請求項3】 複数の孔形成用の突起を均一に形成した
    模様付けが施されており、隣接する突起の中心間隔が4
    〜6mmであって、突起径が3.1〜5.0mmであ
    り、且つ突起面積率が25〜49%である模様付けした
    円網又は短網又は長網を使用し、複合ポリ乳酸繊維40
    〜60重量%、木材パルプ及びマニラ麻繊維60〜40
    重量%からなる原料を用いて湿式抄紙することを特徴と
    する模様付け生分解性水切りゴミ袋用シートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の模様付け
    生分解性水切りゴミ袋用シートをヒートシール型製袋機
    により製袋したことを特徴とする模様付け生分解性水切
    りゴミ袋。
JP2000122733A 2000-04-24 2000-04-24 模様付け生分解性水切りゴミ袋用シート、及びその製造方法、並びに模様付け生分解性水切りゴミ袋 Pending JP2001303489A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7988905B2 (en) * 2004-03-17 2011-08-02 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Process for producing woody molding
CN111172810A (zh) * 2020-01-07 2020-05-19 华南理工大学 一种可生物完全降解热封纸及其制备方法与应用

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