JP2001302647A - 2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の精製方法 - Google Patents

2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の精製方法

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JP2001302647A
JP2001302647A JP2000116372A JP2000116372A JP2001302647A JP 2001302647 A JP2001302647 A JP 2001302647A JP 2000116372 A JP2000116372 A JP 2000116372A JP 2000116372 A JP2000116372 A JP 2000116372A JP 2001302647 A JP2001302647 A JP 2001302647A
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Hiroyuki Shiraishi
浩之 白石
Shigeki Sakagami
茂樹 坂上
Muneaki Tanaka
宗明 田中
Hiroyuki Hata
啓之 畑
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抗菌剤、抗カビ剤等として有用な2−置換−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を簡便な工
程で、しかも高回収率で精製することができる方法を提
供すること。 【解決手段】一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のア
ルキル基を示す)で表される2−置換−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン類を含む溶液に酸を添加して
2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類
の酸塩を形成せしめ、前記酸塩を溶液から分離した後、
前記酸塩を解離させて、2−置換−1,2−ベンズイソ
チアゾール−3−オン類を得ることを特徴とする2−置
換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の精製
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−置換−1,2
−ベンズイソチアゾール−3−オン類の精製方法に関す
る。さらに詳しくは、抗菌剤、抗カビ剤等として有用な
2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類
の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−置換−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン類の製造方法としては、2−(アルキルチ
オ)ベンズアミド類とハロゲンを反応させる方法(特開
平7−330745号公報)、1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オン類とハロゲン化物を塩基の存在下に反
応させる方法(特開平8−277278号公報)、2−
クロロチオベンゾイルクロライドとアミン類を反応させ
る方法(英国特許848130号明細書)等の種々の方
法が知られている。
【0003】これらの製造方法によって製造された2−
置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類が液
体である場合、一般に蒸留または液体クロマトグラフィ
ー等によって精製されている。
【0004】しかしながら、2−置換−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン類は、高沸点のものが多く、
蒸留による精製方法は、工業的に有利な精製方法とはい
い難い。また、液体クロマトグラフィーを用いた精製方
法にはコストがかかるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗菌
剤、抗カビ剤等として有用な2−置換−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン類を簡便な工程で、しかも高
回収率で精製することができる方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I):
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 は炭素数1〜4の直鎖または
分岐鎖状のアルキル基を示す)で表される2−置換−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を含む溶液
に酸を添加して2−置換−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン類の酸塩を形成せしめ、前記酸塩を溶液か
ら分離した後、前記酸塩を解離させて、2−置換−1,
2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を得ることを特
徴とする2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3
−オン類の精製方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、まず一般式
(I)で表される2−置換−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3−オン類を含む溶液に酸を添加して2−置換−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の酸塩を形
成せしめ、溶液から分離する。
【0010】このように、2−置換−1,2−ベンズイ
ソチアゾール−3−オン類は、酸と容易に酸塩を形成す
る性質を有するので、生成した酸塩は、溶液から選択的
に分離することができるという格別顕著に優れた効果が
発現されるのである。
【0011】一般式(I)において、R1 は炭素数1〜
4の直鎖または分岐鎖状のアルキル基を示す。
【0012】炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアル
キル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基
等が挙げられる。
【0013】2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オン類の具体例としては、例えば、2−メチル−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、2−エチル
−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、2−n−
プロピル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、
2−イソプロピル−1,2−ベンズイソチアゾール−3
−オン、2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン、2−イソブチル−1,2−ベンズイソチ
アゾール−3−オン、2−sec−ブチル−1,2−ベ
ンズイソチアゾール−3−オン、2−tert−ブチル
−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン等が挙げら
れる。
【0014】2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オン類を含む溶液としては、特に限定されず、公
知の製造方法によって得られる反応液等が挙げられる。
例えば、2−(アルキルチオ)ベンズアミド類と塩素ま
たは臭素等のハロゲンとを反応させて得られた2−置換
−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を含む反
応液、1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類とア
ルキルハロゲン化物を塩基の存在下に反応させて得られ
る2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン
類を含む反応液等が挙げられる。
【0015】本発明に用いられる酸としては、特に限定
されず、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、過
塩素酸等の鉱酸、酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸等
を挙げることができる。中でも、鉱酸、とりわけ塩酸が
好ましい。
【0016】酸は、通常、水溶液として使用することが
できる。酸の水溶液における酸濃度は、用いる酸の種類
によって異なるので一概には決定することができない。
例えば、酸の水溶液として、塩酸を用いる場合には、そ
の塩化水素濃度は、通常、2−置換−1,2−ベンズイ
ソチアゾール−3−オン類の酸塩の形成のしやすさおよ
び未反応の酸が残存しないようにする観点から、12〜
36重量%、好ましくは20〜36重量%であることが
望ましい。
【0017】酸の添加量は、酸の種類等によって異なる
ので一概には決定することができない。通常、酸の添加
量は、溶液中の2−置換−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン類1モルに対して80〜5000g、好ま
しくは100〜4000g、さらに好ましくは130〜
2000gであることが望ましい。酸の添加量が80g
未満である場合、2−置換−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3−オン類の酸塩を溶液から分離しにくくなる傾
向があり、添加量が5000gを越える場合、容積効率
が低下する傾向がある。
【0018】2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オン類を含む溶液に酸を添加して、酸塩を形成せ
しめる際の温度は、通常−10℃〜90℃、好ましくは
10℃〜70℃であることが望ましい。温度が−10℃
未満である場合、添加した酸の粘性が高くなる傾向があ
り、90℃を越える場合、次の分離効率が低下する傾向
がある。
【0019】かくして得られた2−置換−1,2−ベン
ズイソチアゾール−3−オン類の酸塩は分液により水層
に回収され、水層は溶液から分離される。
【0020】水層には、2−置換−1,2−ベンズイソ
チアゾール−3−オン類の酸塩が含まれている。この酸
塩は、水層から単離した後に解離させてもよく、あるい
は水層をそのままの状態で解離させてもよい。
【0021】2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オン類の酸塩を解離させて遊離の2−置換−1,
2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を得る方法に
は、特に限定がない。しかし、2−置換−1,2−ベン
ズイソチアゾール−3−オン類の酸塩に水またはアルカ
リを添加して該酸塩を解離させる方法は、本発明におい
て好適に使用しうる方法である。
【0022】2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オン類の酸塩に水を添加して該酸塩を解離させる
方法を採用する場合、該酸塩は、単離されていてもよ
く、あるいは前記水層のままであってもよいが、水層を
利用するほうが生産性が向上するので好ましい。
【0023】水の添加量は、水を添加して得られる水溶
液における酸の濃度が10重量%以下となるように調整
することが、生成した酸塩を十分に解離させる観点から
好ましい。
【0024】なお、水を添加する際の酸塩の温度は、0
〜90℃程度であることが好ましい。
【0025】また、2−置換−1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オン類の酸塩にアルカリを添加して該酸塩
を解離させる方法を採用する場合、前記した酸塩に水を
添加して該酸塩を解離させる方法と同様、該酸塩は、単
離されていてもよく、あるいは前記水層のままであって
もよいが、水層を利用するほうが生産性が向上するので
好ましい。
【0026】アルカリとしては、特に限定されず、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸
化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属
の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の
アルカリ金属の炭酸水素塩等を挙げることができる。中
でも、アルカリ金属の水酸化物、とりわけ水酸化ナトリ
ウムが好ましい。アルカリは、固体で添加してもよく、
あるいは水溶液として添加してもよい。水溶液として添
加する場合には、その濃度は、通常10〜40重量%程
度であることが好ましい。
【0027】アルカリの添加量は、酸塩を十分に解離さ
せ、かつ多量に使用することによる経済性が低下するの
を回避する観点から、2−置換−1,2−ベンズイソチ
アゾール−3−オン類1モルに対して0.6〜5モル、
好ましくは0.8〜4モル、さらに好ましくは1〜2モ
ルであることが望ましい。
【0028】なお、アルカリを添加する際の酸塩の温度
は、−10〜90℃程度であることが好ましい。
【0029】次に、解離した2−置換−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン類は、例えば、有機溶媒等で
抽出した後、該有機溶媒を留去する方法等により、単離
することができる。
【0030】有機溶媒としては、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン、n−ヘプタン等の炭化水素類、ジクロロエタ
ン、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の芳香族
炭化水素類等を挙げることができる。中でも、芳香族炭
化水素類、とりわけトルエン、クロロベンゼンが好まし
い。
【0031】有機溶媒の使用量は、通常、2−置換−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類に対して
0.2〜20倍重量であることが好ましい。
【0032】有機溶媒の留去は、例えば、常圧または減
圧下で蒸留する方法等によって容易に行なうことができ
る。
【0033】かくして、高純度を有する2−置換−1,
2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を効率よく得る
ことができる。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0035】製造例1 攪拌器、温度計、冷却管およびガス導入管を備えた50
0mL容の4つ口フラスコにN−n−ブチル−(メチル
チオ)ベンズアミド111.7g(0.5モル)および
トルエン80gを仕込み、攪拌しながら50〜60℃で
2時間を要して塩素39.1g(0.55モル)を吹き
込んだ。その後、70〜80℃に加熱し、1時間反応さ
せて、2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オンを含む反応液191gを得た。
【0036】得られた反応液を、減圧下、50〜60℃
で溶存ガスを除去した後、濃縮して粗生成物113gを
得た。得られた粗生成物中の2−n−ブチル−1,2−
ベンズイソチアゾール−3−オンの含量は、内部標準法
を用いて高速液体クロマトグラフィーにより測定した結
果、99.4g(0.48モル)であった。得られた粗
生成物における2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチ
アゾール−3−オンの純度は88%であった。
【0037】製造例2 攪拌器、温度計、冷却管および滴下ロートを備えた50
0mL容の4つ口フラスコに1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3−オン75.6g(0.5モル)および水10
0gを仕込み、攪拌しながら30〜50℃で1時間を要
して30重量%水酸化ナトリウム水溶液73.3g
(0.55モル)を滴下した。滴下後、反応液にトルエ
ン100gを添加し、80〜85℃に加熱した後、攪拌
しながら1時間を要してエチルブロマイド59.9g
(0.55モル)を滴下した。その後、80〜85℃で
6時間反応させた。反応終了後、分液して2−エチル−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンを含む反応液
205gを得た。
【0038】得られた反応液を、濃縮して粗生成物91
gを得た。得られた粗生成物中の2−エチル−1,2−
ベンズイソチアゾール−3−オンの含量は、内部標準法
を用いて高速液体クロマトグラフィーにより測定した結
果、73.5g(0.41モル)であった。得られた粗
生成物における2−エチル−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3−オンの純度は81%であった。
【0039】製造例3 攪拌器、温度計、冷却管および滴下ロートを備えた10
00mL容の4つ口フラスコに2−クロロチオ−ベンゾ
イルクロライド103.5g(0.5モル)および1,
2−ジクロロエタン250gを仕込み、攪拌しながら2
5〜30℃で0.5時間を要してn−ブチルアミン4
0.2g(0.55モル)をピリジン250gに溶解さ
せた溶液を滴下し、同温度で15分間反応させた。その
後、70〜80℃で10分間反応させた。得られた反応
液を3mol/L塩酸1250g中に添加して分液し、
2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−
オンを含む反応液356.5gを得た。
【0040】得られた反応液を、濃縮して粗生成物10
9gを得た。得られた粗生成物中の2−n−ブチル−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの含量は、内
部標準法を用いて高速液体クロマトグラフィーにより測
定した結果、88.3g(0.43モル)であった。得
られた粗生成物における2−n−ブチル−1,2−ベン
ズイソチアゾール−3−オンの純度は81%であった。
【0041】実施例1 攪拌器、温度計、冷却管および滴下ロートを備えた50
0mL容の4つ口フラスコに製造例1で得られた2−n
−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン9
9.4g(0.48モル)を含む反応液191gを仕込
み、攪拌しながら30〜40℃で0.5時間を要して3
5重量%塩酸75g(0.72モル)を滴下した。滴下
後、10〜20℃に冷却してトルエン層と水層に分液
し、2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−
3−オン塩酸塩を含む水層を得た。
【0042】得られた水層に30〜40℃で水100g
およびトルエン60gを添加し、分液して得られたトル
エン層の溶媒を留去することにより、2−n−ブチル−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン98.4g
(0.47モル)を得た。
【0043】得られた2−n−ブチル−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマト
グラフィーにより測定した結果、99%であり、反応液
中の2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−
3−オンに対する回収率は98.0%であった。
【0044】実施例2 攪拌器、温度計、冷却管および滴下ロートを備えた50
0mL容の4つ口フラスコに製造例2で得られた2−エ
チル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン73.
5g(0.41モル)を含む反応液205.0gを仕込
み、攪拌しながら50〜60℃で0.5時間を要して3
5重量%塩酸75g(0.72モル)を滴下した。滴下
後、10〜20℃に冷却して、トルエン層と水層に分液
し、2−エチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−
オン塩酸塩を含む水層を得た。
【0045】得られた水層に30〜40℃で30重量%
水酸化ナトリウム水溶液101.3g(0.76モル)
およびトルエン100gを添加し、分液して得られたト
ルエン層の溶媒を留去することにより、2−エチル−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン72.0g
(0.40モル)を得た。
【0046】得られた2−エチル−1,2−ベンズイソ
チアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラ
フィーにより測定した結果、99%であり、反応液中の
2−エチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン
に対する回収率は97.0%であった。
【0047】実施例3 攪拌器、温度計、冷却管および滴下ロートを備えた10
00mL容の4つ口フラスコに製造例3で得られた2−
n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン
88.3g(0.43モル)を含む反応液356.5g
を仕込み、攪拌しながら30〜40℃で0.5時間を要
して35重量%塩酸75g(0.72モル)を滴下し
た。滴下後、10〜20℃に冷却して、有機層と水層に
分液し、2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン塩酸塩を含む水層を得た。
【0048】得られた水層に30〜40℃で水200g
およびトルエン60gを添加し、分液し得られたトルエ
ン層の溶媒を留去することにより、2−n−ブチル−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン88.1g
(0.42モル)を得た。
【0049】得られた2−n−ブチル−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマト
グラフィーにより測定した結果、98重量%であり、反
応混合物中の2−n−ブチル−1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オンに対する回収率は97.8%であっ
た。
【0050】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、抗菌剤、抗
カビ剤等として有用な2−置換−1,2−ベンズイソチ
アゾール−3−オン類を簡便な工程で、高純度かつ高回
収率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 宗明 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 (72)発明者 畑 啓之 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 Fターム(参考) 4C033 AA01 AA06 AA09 AA18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のア
    ルキル基を示す)で表される2−置換−1,2−ベンズ
    イソチアゾール−3−オン類を含む溶液に酸を添加して
    2−置換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類
    の酸塩を形成せしめ、前記酸塩を溶液から分離した後、
    前記酸塩を解離させて、2−置換−1,2−ベンズイソ
    チアゾール−3−オン類を得ることを特徴とする2−置
    換−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の精製
    方法。
  2. 【請求項2】 酸が、鉱酸である請求項1記載の精製方
    法。
  3. 【請求項3】 鉱酸が塩酸である請求項2記載の精製方
    法。
  4. 【請求項4】 塩酸の濃度が、12〜36重量%である
    請求項3記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 酸の添加量が、2−置換−1,2−ベン
    ズイソチアゾール−3−オン類1モルに対して80〜5
    000gである請求項1〜4いずれか記載の精製方法。
  6. 【請求項6】 2−置換−1,2−ベンズイソチアゾー
    ル−3−オン類の酸塩に水またはアルカリを添加して該
    酸塩を解離させる請求項1〜5いずれか記載の精製方
    法。
  7. 【請求項7】 2−置換−1,2−ベンズイソチアゾー
    ル−3−オン類の酸塩に水を添加し、得られる水溶液に
    おける酸の濃度が10重量%以下となるように調整する
    請求項6記載の精製方法。
  8. 【請求項8】 アルカリが、アルカリ金属の水酸化物で
    ある請求項6記載の精製方法。
  9. 【請求項9】 アルカリ金属の水酸物が、水酸化ナトリ
    ウムである請求項8記載の精製方法。
  10. 【請求項10】 2−置換−1,2−ベンズイソチアゾ
    ール−3−オン類1モルに対してアルカリを0.6〜5
    モル添加する請求項6、8または9記載の精製方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102807532A (zh) * 2012-08-15 2012-12-05 连云港市三联化工有限公司 2-丁基-1,2-苯并异噻唑啉-3-酮的合成方法
CN104130206A (zh) * 2014-08-15 2014-11-05 大连百傲化学股份有限公司 2-丁基-1,2-苯并异噻唑啉-3-酮的合成方法
CN105241978A (zh) * 2015-10-30 2016-01-13 常州久日化学有限公司 一种2-异丙基硫杂蒽酮反应中间体含量的测定方法

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