JP2001298296A - 電磁波シールドボード及びその施工方法 - Google Patents

電磁波シールドボード及びその施工方法

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JP2001298296A
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wave shield
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Yasushi Hasegawa
靖 長谷川
Jinko Tsunaki
仁孝 綱木
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Nisshinbo Holdings Inc
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NITSUSHINBOU TENPESUTO KK
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波シールド効果が充分で、軽量、かつ施
工性や加工性に優れ、不燃性である電磁波シールドボー
ド及びその施工方法の提供。 【解決手段】 フェノール樹脂、無機粉状体及び無機繊
維からなる不燃性のフェノール樹脂発泡板の少なくとも
片面に、難燃性の電磁波シールド金属化繊維織物を貼着
したことを特徴とする、軽量かつ施工性に優れ、不燃性
の電磁波シールドボード及びその施工方法により提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部屋等の空間の電
磁波を遮蔽するために用いられる電磁波シールドボー
ド、及びその施工方法に関し、さらに詳しくは、不燃性
のフェノール樹脂発泡板からなる基材に、特定の電磁波
シールド金属化繊維織物を貼着してなる、電磁波シール
ド効果が充分で、軽量、かつ施工性や加工性に優れ、不
燃性である電磁波シールドボード及びその施工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩により、電気、電
子、電波等を利用した数多くの電子機器が普及してい
る。これらの中には、人間や他の機器等に有害な影響を
与える電磁波を放射しているものがあるが、最近は、特
に問題視されるようになり、その防止対策は、極めて重
要となりつつある。電磁波障害への対策は、いろいろあ
るが、防止対策として本命視されているのが電磁波シー
ルド材である。電磁波シールド材とは、電子機器や建物
等をシールド材で被うことで、外部からの電磁波を内部
に進入させない、又は内部からの電磁波を遮断する材料
である。電磁波シールド材の一つの用途として、各種電
子機器やOA機器が配置されている多くの職場や部屋内
における、電磁波を遮蔽するボードがあり、その必要性
が強く叫ばれている。内外の研究機関からのデータによ
れば、人体がOA機器等から発せられる電磁波を長期間
に亙って受けつづけることは健康上の害があると言われ
ており、電磁波を遮蔽可能なボードの開発が急務となっ
ている。
【0003】しかし、従来の電磁波シールドボードは、
セメント系、珪酸カルシウム系や木材系などの基材に、
金属箔、金属板や金属金網などの電磁波シールド用金属
類を貼り付け、又は挟み込んだものが主流であり、主に
建材として使用されていた。このような従来の電磁波シ
ールド建材では、基材と、金属板等の電磁波シールド用
金属類が共に重量物であり、かつ施工性や加工性が悪い
という問題点があった。特に、金属板等は、施工性が悪
く、また、セメント系ボードは、高強度を保持している
反面、重量が極めて大であるため、現場での加工性や、
複雑な形状加工を行うに当たっては、熟練した技能が必
要であり、施工性が悪く、工期が長くなり工事費が増大
するという難点がある。また、防災性能面において、木
材系などを基材とする電磁波シールド建材は、不燃性や
難燃性、防腐性の点でも問題があった。さらに、従来の
電磁波シールドボードは、例えば、室内の美観の面で
も、問題があった。さらにまた、電磁波シールドボード
とは別に、電磁波シールド材、例えば金属板や電磁波シ
ールド布などを、直接壁面などへ貼り付ける施工方法で
は、施工性の点から電磁波シールド効果を充分に得るこ
とが難しく、仕上がり(美観)も良美でなく、また、借
家や賃貸の部屋の場合、壁などへの貼り付けができない
などの規制や難点があり、さらに、電磁波シールド布な
どを窓や壁の前に吊り下げる方法では、隙間が多く、電
磁波シールド効果は、不充分であるとの問題があった。
【0004】上記のような問題点があるために、電磁波
シールド材や電磁波シールドボードなどには、従来から
種々のものが提案されており、例えば、石膏材料の表面
にメッシュ状の電磁波シールド繊維を貼着し、この電磁
波シールド繊維上に他の石膏材料を積層して一体的に成
形したもの(特開平11−54982号公報)や、透明
な合成樹脂板と導電性を持ち電磁波シールド効果を有す
るメッシュ状シートとが接着層をもって積層一体化した
もの(特開平8−183132号公報)、ボード建材
に、金属めっきが施された不織布を張り合わされたもの
(特開平7−259291号公報)、2枚の板材間に表
面が金属メッキを施された炭素繊維不織布の導電性シー
トを配したもの(特許第2634484号公報)などが
提案されている。
【0005】しかしながら、これらの提案にも拘わら
ず、未だ上記の欠点をなくした、すなわち、軽量かつ施
工性や加工性に優れ、不燃性である電磁波シールドボー
ドは、見当らない。そのため、電磁波シールド効果が充
分で、施工が容易で、移設可能であり、軽量を特徴とし
た、不燃性の電磁波シールドボードの開発が強く望まれ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の電磁波シールドボードなどがもつ問題点を解消
し、電磁波シールド効果が充分で、軽量、かつ施工性や
加工性に優れ、不燃性である電磁波シールドボードを提
供することにある。また、これまでは、使用を諦めてい
た場所への施工が可能となるばかりでなく、従来考えら
れていなかった多くの用途に、適用することのできる電
磁波シールドボードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に対し鋭意研究を重ねた結果、建材ボードの中から、特
に、特定の軽量で高剛性かつ耐候性のよい不燃ボードを
選択し、電磁波シールド材として、特定の難燃性電磁波
シールド金属化繊維織物を用い、この二つを貼り合わせ
たものを電磁波シールドボードとして用いると、電磁波
シールド効果が充分で、軽量、かつ施工性や加工性に優
れ、不燃性であるものが得られ、電磁波シールドボード
として優れたものであることを見出した。本発明は、こ
れらの知見に基づいて完成に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明によれば、フェノール樹
脂、無機粉状体及び無機繊維からなる不燃性のフェノー
ル樹脂発泡板の少なくとも片面に、難燃性の電磁波シー
ルド金属化繊維織物を貼着したことを特徴とする、軽量
かつ施工性に優れ、不燃性の電磁波シールドボードが提
供される。
【0009】また、本発明によれば、更に、電磁波シー
ルドボードに、化粧シートを貼着したことを特徴とする
上記の電磁波シールドボードが提供される。
【0010】さらに、本発明によれば、電磁波シールド
金属化繊維織物は、合成繊維製織物に表面樹脂処理した
後、その上に導電性金属を無電解メッキ加工した導電布
であることを特徴とする、上記の電磁波シールドボード
が提供される。
【0011】一方、本発明によれば、上記のいずれかに
記載の電磁波シールドボードを、順次、導電性の金属フ
レームにはめ込み又は取付けることにより、電磁波シー
ルドボード間を導電状態にさせることを特徴とする、電
磁波遮蔽効果の保持された電磁波シールドボードの施工
方法が提供される。
【0012】また、本発明によれば、電磁波シールドボ
ードが着脱可能にはめ込まれてなる上記の電磁波シール
ドボードの施工方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0014】1.電磁波シールド材 本発明の電磁波シールドボードに用いられる電磁波シー
ルド材は、軽量でかつ耐久性、柔軟性に優れた金属化繊
維織物から構成される。本発明においては、金属化繊維
織物の製法自体は重要ではなく、いかなる製法で得られ
た金属化繊維織物であっても使用することができる。
【0015】こうした金属化繊維織物の中でも、例え
ば、ポリエステル等の合成繊維製織物等に表面樹脂処理
した後、その上にニッケル、又は銅、ニッケルのような
導電性金属を15〜30重量%無電解メッキ加工した導
電布、或いは、ポリエステル等の合成繊維製メッシュ織
物等に銅、又は銅、ニッケルのような導電性金属を無電
解メッキし、更に表面樹脂処理を施した導電メッシュな
どは、軽量でありかつ耐久性と柔軟性に優れるため、本
発明の電磁波シールド材として適している。そして、こ
れらの内、前者の導電布は、美観及び施工性の面から、
特に好ましく、具体的に該当するものとしては、例え
ば、「デンジークロス」(日清紡績株式会社製)という
商品名の柔軟性導電布などが挙げられる。
【0016】これらの金属化繊維織物は、いずれもその
金属膜によって電磁波を反射する特性を有し、例えば、
「デンジークロスMT3−NF」及び「デンジークロス
MT3−ND」は、UL94−VTM0相当の難燃性を
も有する。金属化繊維織物の電磁波シールド・レベル
は、電磁波遮蔽効果として、電界シールド効果の測定に
おいて、100KHz〜1000MHzの周波数範囲で
40〜70dBであり、透過電磁波は、基準(入力)電
磁波に対して少なくとも電力比10−2以下になるもの
である。
【0017】2.フェノール樹脂発泡板 本発明のフェノール樹脂発泡板は、フェノール樹脂と無
機粉状体とを混合発泡させ、無機繊維で補強することに
より製造されるが、従来から基材として使用されていた
石膏ボード、珪酸カルシュウム板等の無機質不燃板、難
燃木材、難燃インシュレーションボード、高密度フェノ
ールフォーム板などに較べ、軽量断熱耐火ボードである
という点で優れている。そして、このような軽量断熱耐
火ボードに該当するものとしては、例えば、「ファイヤ
ロックFK」(日東紡績株式会社製)という商品名のガ
ラス繊維混入無機質フェノール樹脂発泡板などが挙げら
れる。
【0018】本発明のフェノール樹脂発泡板を製造する
際、原料に用いられるフェノール樹脂としては、レゾー
ル型フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、及びノボラ
ック型フェノール樹脂などを挙げることができる。レゾ
ール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類
を水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アミン等のアル
カリ性触媒を用いて常法により得られる液状のフェノー
ル樹脂である。また、変性フェノール樹脂は、前記レゾ
ール型フェノール樹脂または酢酸塩触媒で得られるベン
ジリック型フェノール樹脂をイソシアネート化合物、ポ
リエステル樹脂系プレポリマー、フェノール樹脂系プレ
ポリマー、エポキシ樹脂系プレポリマーなどで変性させ
たタイプである。さらに、ノボラック型フェノール樹脂
は、フェノール類とアルデヒド類を、シュウ酸触媒を用
いて得られる固形状タイプのものである。
【0019】また、原料に用いられる無機粉状体として
は、例えば、炭酸カルシウム、硅砂、マイクロシリカ、
マイカ、水酸化アルミニウム等を挙げることができる。
無機繊維としては、例えばガラス繊維、ケイ酸マグネシ
ウム繊維、或いはガラスウール、スラグウール、ロック
ウール等を使用することができる。
【0020】フェノール樹脂発泡板の主要成分は、上述
の通りであるが、この主要成分の他に、本発明の機能・
効果を損なわない範囲でその他の添加剤、例えばポリオ
レフィン系熱融着繊維等の結合剤、アクリルアミド、硫
酸バンド等の定着剤、パラフィンワックス、ワックスエ
マルジョン、シリコンエマルジョン等の撥水剤等を適宜
添加することができる。
【0021】本発明の電磁波シールドボードに用いられ
るフェノール樹脂発泡板は、軽量かつ高強度で、難燃性
が高いことを要するため、その性状や性能としては、密
度は、400kg/m程度又はそれ以下であり、曲げ
強度は、130〜135(縦)、80〜85(横)kg
/cm程度又はそれ以上であることが好ましい。さら
に、不燃性については、建設省の防火性基準の不燃材料
相当品である。
【0022】本発明においては、電磁波シールドボード
の美観を高める目的のために、電磁波シールドボードの
表面に、化粧シート、すなわち化粧紙や、天然木突板、
化粧合板等のフェイス材を、酢酸ビニル系接着剤、レゾ
ルシノール系接着剤、高分子イソシアネート系接着剤等
の接着剤で貼着してもよい。そして、このような化粧紙
やフェイス材を接着することにより、木材本来の木質
感、暖かみが得られ、電磁波シールドボードとしては、
意匠性に優れたものになる。
【0023】上記の化粧紙としては、特に限定されず、
通常、壁紙、折り紙等と呼ばれている化粧紙であれば、
任意のものが使用できる。また、上記の天然木突板、化
粧合板等のフェイス材としては、木材を切削することに
より得られるロータリー単板、ハーフラウンド単板、ス
ライスド単板、ソーン単板、及び木材質特有の美観を表
すことを主たる目的として表面に単板を貼り合わせた天
然木化粧板であって、表面に塗装等の加工を施したもの
や普通合板の表面にオーバーレイ、プリント、塗装等の
加工を施したものが挙げられる。
【0024】3.電磁波シールドボード 本発明の電磁波シールドボードは、フェノール樹脂発泡
板の少なくとも片面に、電磁波シールド材として金属化
繊維織物を貼り合わせることにより調製される。その
際、貼着に用いられる接着剤としては、特に限定されな
いが、例えば、アクリル樹脂系、EVA(エチレン−酢
酸ビニル)系、エチレンプロピレンジェンターポリマー
(EPDM)系、塩ビ−酢ビ共重合体系、ポリウレタン
系、ビニルエーテル系、天然ゴム、ポリイソブチレン、
SBR、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴ
ム、塩化ゴム等のゴム系、シリコーン系及びポリビニル
ブチラールなどが挙げられ、使用環境や要求特性に合わ
せて、適宜、選択・組み合わせて使用することができ
る。中でも、耐劣化性や耐候性の点から、エチレンプロ
ピレン系のEPDM、EVA(エチレン−酢酸ビニル)
系や化学構造的に飽和している熱可塑性エラストマー系
の接着剤が好ましい。なお、これらの接着剤には、粘着
付与剤、可塑剤、粘度調整剤、品質安定剤、架橋剤、充
填剤などを必要に応じて添加し、使用できる。
【0025】不燃建材ボードの片面と金属化繊維織物と
の接着剤による貼着は、接着をはかろうとするいずれか
の片面又はそれらの両面に、スプレッターやスプレー等
既存の方法により接着剤を塗布し、ホットプレス(熱プ
レス)、コールドプレス等で圧締して行うことができ
る。
【0026】4.電磁波シールドボードの施工方法 本発明の電磁波シールドボードは、軽量であるため、種
々の施工方法を採ることができるが、中でも、その特性
を最大限に活かし、単純構造の金属フレームへのはめ込
み方式で着脱可能な施工方法が好ましく用いることがで
きる。
【0027】以下、代表的な施工方法を挙げ、本発明の
特徴を具体的に説明する。 (1)既設又は新設の壁へ、電磁波シールドボードを施
工する場合 電磁波シールド材の金属化繊維織物である導電布面を
表(室内の方)側に向ける場合は、導電布面が表側に向
くようにして、取付けた又は予め取付けておいた金属角
フレーム等へ電磁波シールドボードを順次はめ込む。こ
の場合は、美観の点から、導電布面の仕上げがよく、壁
紙の替わりとなることが重要である。 フェノール樹脂発泡板に、化粧紙や、天然木突板、化
粧合板等のフェイス材を接着している場合は、導電布面
を壁側に向け、化粧シート面を表側に向くようにして、
上記と同様に、取付けた又は予め取付けておいた金属
角フレーム等へ電磁波シールドボードを順次はめ込む。
【0028】(2)独立した部屋や小部屋等へ電磁波シ
ールドボードを施工する場合 予め金属角フレーム等で骨格を形成した後、金属角フレ
ームへ電磁波シールドボードを順次はめ込み取付ける。
この場合、導電布面は、内外のどちら側でもよく、適宜
好ましいと思われる側へ向けられる。
【0029】(3)部屋の間仕切りとして使用する場合 部屋の間仕切りとして、新たに金属角フレーム等で骨格
を形成した後、金属角フレームへ電磁波シールドボード
を順次取付ける。
【0030】本発明の電磁波シールドボードの施工方法
においては、電磁波シールドボード間の連結に、金属
(角)フレームを用いることに特徴がある。この金属フ
レームを用いることにより、着脱可能なようにはめ込み
取り付けることができるとともに、電磁波シールドボー
ド間の連結部分が金属フレームにより連続して導通が有
り、電磁波シールド効果が保持される。電磁波を遮蔽す
るために、この金属フレームには、導電性である必要が
あり、材質として特に限定されないが、アルミニウムや
鉄などが用いられる。取り扱い性などの点から、軽量の
アルミニウムが好ましく用いられる。
【0031】上記のような、単純構造のはめ込み方式で
着脱可能な施工方法とすることにより、構造が簡素化
し、特に熟練技を必要としないため、材料を購入したユ
ーザーが施工できるものとなっている。
【0032】本発明により得られた電磁波シールドボー
ドは、前述したように、種々の特徴や利点を有してい
る。すなわち、最も大きな特徴は、電磁波シールド効果
が充分保持され、軽量、かつ施工性に優れ、不燃性であ
ることである。そのため、本発明により得られた電磁波
シールドボードは、それらの特徴を活かし、会議室、O
A室、賃貸の事務所、スタジオ、録音室、測定室、検査
室、工場内の簡易シールドを要する場所、検査用箱、及
びパーティション等の各種施工場所や用途に用いること
ができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明について、図面を用いた実施例
によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実
施例に特に限定されるものではない。
【0034】[実施例1][電磁波シールドボード及び
その製法の概要(図1)] 図1の(a)は、軽量の不燃建材ボード1の片面に、電
磁波シールド布(電磁波シールド効果のある金属化繊維
織物)2を、接着剤3として酢酸ビニル系エマルジョン
タイプを用い、90℃で1分間の熱プレスをかけて貼着
した電磁波シールドボードである。なお、不燃建材ボー
ド1として、日東紡績株式会社製のガラス繊維混入無機
質フェノール樹脂発泡板(商品名:ファイヤロックF
K)と、電磁波シールド布2として、日清紡績株式会社
製造の金属化繊維織物(商品名:デンジークロスMT3
−ND)とを用いた。
【0035】図1の(b)は、(a)と同様に、片面に
化粧シート4を接着した不燃建材ボード1の他の片面
に、電磁波シールド布(電磁波シールド効果のある金属
化繊維織物)2を接着した電磁波シールドボードであ
る。
【0036】図1の(a)(b)の電界シールド性能
は、両者とも、KEC法により測定した。測定機器とし
ては、電磁シールド特性試験器としてアンリツ社製MA
8602Bを、またスペクトラムアナライザーとしてア
ドバンテスト社製TR4173を使用した。結果は、5
00MHzにおいて、60DBであった。この結果よ
り、本発明の電磁波シールドボードの電磁波シールド効
果は、優れていると判断される。また、この電磁波シー
ルドボードは、軽量であり、取り扱い性に優れ、主成分
である不燃建材ボードと電磁波シールド布が共に不燃性
(又は難燃性)であり、不燃材料相当品であった。
【0037】[実施例2][部屋の間仕切りとしての施
工例(図2)] 図2は、部屋の間仕切りとしての使用した場合のコーナ
ー部を示す施工例である。アルミニウム製の金属角フレ
ーム5で骨格を形成し、その金属角フレーム5へ、不燃
建材ボード1に電磁波シールド布2を貼着した電磁波シ
ールドボードをはめ込み、又は取付けたものである。
尚、不燃建材ボード1と電磁波シールド布2は、図1と
同じものを用いた。
【0038】電磁波シールドボード間の連結部分は、溝
付き金属角フレーム5で導電状態(電気的に連結した状
態)になっており、電磁波シールド効果が保持される。
そのため、アルミニウム製の溝付き金属角フレーム5で
骨格を形成した各々全ての面は、電気的に連続した状態
になっており、電磁波の漏洩する欠陥を残すことなく、
遮蔽面を形成されていることになる。また、電磁波シー
ルドボードが軽量であり、金属フレームにはめ込むだけ
で、電磁波シールド効果が充分保持されるため、施工が
容易であることから、施工能率が向上するばかりか施工
コストも低廉になし得る。
【0039】
【発明の効果】本発明の電磁波シールドボードは、不燃
性、防腐性を有するとともに、加工が容易であり、軽量
であるため、電子機器を配設する室の内壁、天井、床の
表面等に適用することにより充分な電磁波の遮蔽効果が
得られ、また、低コストで、その施工が容易となり多く
の時間を掛けなくて済む。また、美観の点で導電布面が
壁紙の替わりとなる程の仕上げであるため、又は、電磁
波シールドボードの導電布面とは別の片面に、化粧シー
トを施すようにすれば、更に壁紙等の施工をしなくとも
美麗な部屋が得られる。このように施工が容易であるこ
とから、施工能率が向上するばかりか施工コストも低廉
になし得るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、電磁波シールドボードの断面図であ
る。
【図2】図2は、電磁波シールドボードの施工方法を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 不燃建材ボード 2 電磁波シールド布(材) 3 接着剤 4 化粧シート 5 溝付き金属角フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 綱木 仁孝 東京都足立区西新井栄町1丁目18番1号 日清紡テンペスト株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DH01 FA41 GA12 GA29 GA42 HD02 HD11 JA22 JA25 JA26 MA01 5E321 AA11 AA44 BB25 BB34 CC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂、無機粉状体及び無機繊
    維からなる不燃性のフェノール樹脂発泡板の少なくとも
    片面に、難燃性の電磁波シールド金属化繊維織物を貼着
    したことを特徴とする、軽量かつ施工性に優れ、不燃性
    の電磁波シールドボード。
  2. 【請求項2】 更に、電磁波シールドボードに、化粧シ
    ートを貼着したことを特徴とする請求項1記載の電磁波
    シールドボード。
  3. 【請求項3】 電磁波シールド金属化繊維織物は、合成
    繊維製織物に表面樹脂処理した後、その上に導電性金属
    を無電解メッキ加工した導電布であることを特徴とする
    請求項1乃至2の何れかに記載の電磁波シールドボー
    ド。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の電磁
    波シールドボードを、順次、導電性の金属フレームには
    め込み又は取付けることにより、電磁波シールドボード
    間を導電状態にさせることを特徴とする、電磁波遮蔽効
    果の保持された電磁波シールドボードの施工方法。
  5. 【請求項5】 上記電磁波シールドボードが着脱可能に
    はめ込まれてなる請求項4記載の電磁波シールドボード
    の施工方法。
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ES2188410A1 (es) * 2001-11-08 2003-06-16 Diez Abel Martinez Composicion de un material de blindaje para parametros de edificaciones afectadas por la emision de ondas de telefonia movil.
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JP7231295B1 (ja) 2022-09-04 2023-03-01 信男 中川 部屋構造および施工方法

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