JP2001296439A - 光学素子、光学素子の製造方法、及び光デバイス - Google Patents

光学素子、光学素子の製造方法、及び光デバイス

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JP2001296439A
JP2001296439A JP2000115726A JP2000115726A JP2001296439A JP 2001296439 A JP2001296439 A JP 2001296439A JP 2000115726 A JP2000115726 A JP 2000115726A JP 2000115726 A JP2000115726 A JP 2000115726A JP 2001296439 A JP2001296439 A JP 2001296439A
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optical waveguide
semiconductor laser
optical element
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Isao Tsuruma
功 鶴間
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サブマウントを用いることなく半導体レーザと
直接結合することができ、デバイスの部品点数の低減と
小型軽量化を図ることが可能な光学素子を提供する。 【解決手段】光導波路素子18は、光導波路12が形成
された光学結晶基板10の両端に、溝部16Aと溝部1
6Bとを備えており、溝部16Aと溝部16Bには光導
波路12が露出している。溝部16Aの底部には電極パ
ッド20が敷設されており、この電極パッド20上に
は、半導体レーザ22の発光部となる活性層26と露出
した光導波路12とが対向するように半導体レーザ22
が載置され、はんだ36により固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子、光学素
子の製造方法、及び光デバイスに関し、特に、光学結晶
基板に光導波路が形成された光学素子とその光学素子の
製造方法、及び光学結晶基板に光導波路が形成された光
学素子と半導体レーザとを直接結合した光デバイスに関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
光変調素子や第2高調波発生(SHG)素子等の光学結
晶基板に光導波路が形成された光導波路素子に、半導体
レーザからレーザ光を入射する方法としては、半導体レ
ーザと光導波路素子とを近接配置して光学的に結合する
直接結合という方法がある。半導体レーザの厚みは通常
0.1mm程度しかなく、半導体レーザの端面を光導波
路素子の端面に直接接着するのは困難である。このため
半導体レーザと光導波路素子とを直接結合する場合に
は、各素子をそれぞれサブマウント上に固定配置し、両
素子が近接するようにサブマウントの位置を調整してサ
ブマウント同士を接着し、両素子を光学的に結合させて
いた。
【0003】しかしながら、半導体レーザをサブマウン
トの所定位置に精度良く配置することは難しく、例え
ば、半導体レーザを載置したサブマウントの端面が半導
体レーザの端面より突出している場合には、半導体レー
ザの出射端面と光導波路端面との距離が離れるため光導
波路への入射効率が低下し、半導体レーザの端面がサブ
マウントの端面より突出している場合には、光軸調整の
際に半導体レーザの出射端面が光導波路端面と接触して
両素子の端面が破損するおそれがあり、デバイス製造の
歩留まりが低下する、という問題がある。
【0004】このように半導体レーザの出射端面と光導
波路端面とが接触して破損するのを防止するために、特
開平3−39913号公報には、半導体レーザの端面ま
たは光導波路端面に設けた間隙を挟んで、半導体レーザ
の端面と光導波路端面とをつき合わせた光波長変換素子
が提案されている。
【0005】しかしながら、半導体レーザの端面と光導
波路端面との間に設けられた間隙により両端面の破損を
防止することができても、両素子を配置したサブマウン
ト同士は半田や接着剤で接着されるので、半田や接着剤
の収縮により半導体レーザと光学素子との位置関係が変
化して、光導波路への入射効率の低下や光軸ずれが発生
する、という問題がある。
【0006】また、半導体レーザをサブマウントの所定
位置に精度良く配置するためには、サブマウント自体の
加工精度を高め、高精度のアラインメント装置を用いて
配置位置を調整する必要があるが、製造コストが高くな
り、製造歩留まりが低下する、という問題がある。
【0007】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、本発明の目的は、サブマウン
トを用いることなく半導体レーザと直接結合することが
でき、デバイスの部品点数の低減と小型軽量化を図るこ
とが可能な光学素子とその光学素子の製造方法とを提供
することにある。また、本発明の他の目的は、サブマウ
ントを用いることなく半導体レーザと直接結合可能な光
学素子を、単一基板を用いて同時に多数製造することが
できる光学素子の製造方法を提供することにある。ま
た、本発明の更に他の目的は、サブマウントを用いるこ
となく半導体レーザと光学素子と直接結合され、製造工
程数が少なく製造が容易で、歩留まり良く製造すること
ができる光デバイスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の光学素子は、光導波路が形成され
た光学結晶基板の少なくとも一端側に、光導波路が露出
し、且つ半導体レーザを載置したときに半導体レーザの
発光部と露出した光導波路とが対向する深さの溝部が形
成されたことを特徴とする。
【0009】請求項1に記載の発明では、光導波路が形
成された光学結晶基板の少なくとも一端側に形成された
溝部は、光導波路が露出し、且つ半導体レーザを載置し
たときに半導体レーザの発光部と露出した光導波路とが
対向する深さを有しているので、この溝部に半導体レー
ザを載置することで、サブマウントを用いることなく半
導体レーザと光学素子とを直接結合することができ、デ
バイスの部品点数の低減と小型軽量化を図ることができ
る。
【0010】請求項2に記載の光学素子は、請求項1に
記載の発明において、前記溝部の光導波路側を深くした
ことを特徴とする。前記溝部の光導波路側を深くするこ
とで、半導体レーザの出射端面と光導波路が露出した光
学結晶基板の端面とが面で接触することとなり、半導体
レーザを光導波路に対して精度良く配置することができ
る。
【0011】請求項3に記載の光学素子は、請求項1ま
たは2に記載の発明において、前記光導波路の入射端面
または出射端面の少なくとも一方が、イオンビームまた
は収束イオンビームを用いたエッチングにより形成され
ることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明では、光導波路の入
射端面または出射端面の少なくとも一方が、イオンビー
ムまたは収束イオンビームを用いたエッチングにより形
成されるので、光学素子自体の端面とは独立に光導波路
の入射端面または出射端面端面を形成することが可能で
あり、且つ高精度での加工が可能である。
【0013】請求項4に記載の光学素子は、請求項1〜
3のいずれか1項に記載の発明において、前記光導波路
の入射端面及び出射端面の少なくとも一方に、反射率調
整用コートを設けたことを特徴とする。例えば、反射率
調整用コートにより基本波に対する反射率が低下するよ
うに反射率を調整すると、半導体レーザへの戻り光が防
止され、戻り光によるノイズの発生を防止することがで
きる。
【0014】請求項5に記載の光学素子は、請求項1〜
4のいずれか1項に記載の発明において、前記溝部の底
部に電極を設けたことを特徴とする。
【0015】請求項5に記載の発明では、溝部の底部に
電極が設けられているので、半導体レーザを載置したと
きに、この電極と半導体レーザとを容易に電気的に接続
することができる。
【0016】請求項6に記載の光学素子は、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の発明において、周期反転ドメ
イン第2高調波発生素子として構成したことを特徴とす
る。また、請求項7に記載の光学素子は、請求項1〜6
のいずれか1項に記載の発明において、電気光学素子と
して構成したことを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の光学素子の製造方法は、
光導波路が形成された光学結晶基板の少なくとも一端側
を除去して、光導波路を露出させ、且つ半導体レーザを
載置したときに半導体レーザの発光部と露出した光導波
路とが対向する深さとなるように溝部を形成して光学素
子を製造することを特徴とする。
【0018】請求項8に記載の発明では、光導波路が形
成された光学結晶基板の少なくとも一端側を除去するこ
とにより、半導体レーザを載置可能な溝部を形成するの
で、サブマウントを用いることなく半導体レーザと直接
結合可能な光学素子を作製することができる。
【0019】請求項9に記載の光学素子の製造方法は、
光導波路が形成された光学結晶基板に複数の光学素子構
造を形成した後、複数の光学素子構造が形成された光学
結晶基板を素子単位に分離して光学素子を製造する光学
素子の製造方法において、光学結晶基板に形成された素
子単位の光導波路の少なくとも一端側を除去して、光導
波路を露出させ、且つ半導体レーザを載置したときに半
導体レーザの発光部と露出した光導波路とが対向する深
さとなるように溝部を形成して光学素子を製造すること
を特徴とする。
【0020】請求項9に記載の発明では、光導波路が形
成された光学結晶基板に複数の光学素子構造を形成した
後、複数の光学素子構造が形成された光学結晶基板を素
子単位に分離して光学素子を製造する光学素子の製造方
法において、光学結晶基板に形成された素子単位の光導
波路の少なくとも一端側を除去することにより、各光学
素子構造について半導体レーザを載置可能な溝部を形成
するので、サブマウントを用いることなく半導体レーザ
と直接結合可能な光学素子を、単一基板を用いて同時に
多数製造することができる。
【0021】請求項10に記載の光学素子の製造方法
は、請求項8または9に記載の発明において、前記溝部
を、サンドブラスト、イオンビームエッチング、及び収
束イオンビームエッチングのいずれかにより形成するこ
とを特徴とする。また、請求項11に記載の光学素子の
製造方法は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の発
明において、前記光導波路の入射端面または出射端面の
少なくとも一方を、ダイシング、イオンビームエッチン
グ、及び収束イオンビームエッチングのいずれかにより
形成することを特徴とする。
【0022】溝部をイオンビームまたは収束イオンビー
ムを用いたエッチングにより形成する場合には、同時に
光導波路の入射端面または出射端面を形成することが可
能であり、且つ高精度での加工が可能である。一方、溝
部をサンドブラストにより形成する場合には、光導波路
の入射端面または出射端面だけをダイシング、イオンビ
ームエッチング、及び収束イオンビームエッチングのい
ずれかにより形成すれば良く、加工時間を短縮すること
ができる。なお、素子単位に分離する前に光導波路の入
射端面または出射端面を形成することにより、多数の光
学素子について同時に端面を形成することができ、製造
工程をより簡略化することができる。また、素子単位に
分離する前に反射率調整用コートを形成することによ
り、多数の光学素子について同時に反射率調整用コート
を形成することができ、製造工程をより一層簡略化する
ことができる。
【0023】請求項12に記載の光デバイスは、請求項
1〜7のいずれか1項に記載の光学素子と、前記溝部に
光学素子と光軸を合せて載置され、前記光学素子と直接
結合された半導体レーザと、を含んで構成したことを特
徴とする。
【0024】請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学
素子の溝部に、半導体レーザを光学素子と光軸を合せて
載置することにより、半導体レーザと光学素子とが直接
結合された光デバイスを容易に製造することができる。
即ち、半導体レーザと光学素子とを直接結合する際に、
サブマウントを用いる必要がないので、サブマウントに
半導体レーザや光学素子を精密固定する工程が不要であ
り、少ない製造工程数で歩留まり良く光デバイスを製造
することができる。
【0025】請求項13に記載の光デバイスは、請求項
12に記載の発明において、前記半導体レーザの上部に
放熱のためのヒートシンクを設けたことを特徴とする。
【0026】請求項13に記載の発明では、半導体レー
ザの上部に放熱のためのヒートシンクを設けられるが、
半導体レーザと光学素子とをレンズ等を用いずに直接結
合しているので、半導体レーザ上にヒートシンクを設置
しても、半導体レーザからの出射光がヒートシンクの端
部により反射されるいわゆる「蹴られ」が発生すること
がない。このため結合効率を損なうことなく、効率良く
半導体レーザを冷却することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
光学素子、光学素子の製造方法、及び光デバイスの実施
の形態について詳細に説明する。 (第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態に係る
光デバイスは、本発明の光学素子の実施の形態である光
導波路素子を用いたものであり、図1(A)及び(B)
にその概略構成を示す通り、光導波路素子18と半導体
レーザ22とから構成されている。光導波路素子18
は、光導波路12が形成された光学結晶基板10の両端
に、溝部16Aと溝部16Bとを備えており、溝部16
Aと溝部16Bには光導波路12が露出している。溝部
16Aの底部には電極パッド20が敷設されており、こ
の電極パッド20上には、半導体レーザ22の発光部と
なる活性層26と露出した光導波路12とが対向するよ
うに半導体レーザ22が載置され、はんだ36により固
定されている。以下、この光デバイスの構成をその製造
工程に従い詳細に説明する。
【0028】まず、図2に示すように、LiNbO3
らなる光学結晶基板10の基板表面近傍に、プロトン交
換により光導波路12を所定間隔隔てて形成し、光導波
路基板24Lを作製する。次に、この光導波路基板24
Lの表面に厚さ50μmのドライフィルムをラミネート
し、溝部形成部分が露出するようにパターニングしてマ
スクを形成する。このマスクを用いたサンドブラストに
より露出部分を所定深さまで除去して、図3(A)及び
(B)に示すように、溝部16を形成する。例えば、半
導体レーザ20の底面から活性層26までの厚さに電極
パッド20及びはんだ36の厚さを加えた厚さが約10
0μmだとすると、露出部分を表面からこれと同じ深さ
(約100μm)まで除去するようにすれば、半導体レ
ーザ22の活性層26と光導波路12とが対向するよう
に溝部16を形成することができる。なお、ドライフィ
ルムは、溝部16を形成した後に除去する。
【0029】次に、溝部16が形成された光導波路基板
24Lを、収束イオンビーム(FIB)加工装置を用い
て加工する。FIB加工装置は、FIBを照射して加工
を行う加工部と、加工時に発生する2次イオンを検出し
て走査型イオン顕微鏡(SIM)による試料表面像(以
下、「2次イオン像」と称する)を観測する加工観測部
とから構成されている。加工部にはxy方向に移動可能
な試料台と試料台に載置された試料にFIBを照射する
照射装置とが備えられ、加工観測部には2次イオン像を
表示するモニタが備えられている。なお、FIBにはエ
ネルギー25〜30keVのGaイオンビームを用いる
ことができる。
【0030】光導波路基板24LをこのFIB加工装置
の試料台に載せ、試料台をxy面内で移動して、FIB
をx方向に主走査すると共にy方向に副走査し、図4
(A)及び(B)に示すように、光導波路12の入射側
端面が露出している溝部16の壁面を、加工後の端面が
光導波路12に垂直な壁面27となるように、溝部16
の深さ以上の深さで光導波路12の導波方向に数μmに
渡って除去し、溝部16の底部に溝28を形成すると共
に、光導波路12の両端部14A及び14Bの近傍を、
光導波路12の導波方向に数μmに渡って除去して、入
射端面30A及び出射端面30Bを形成する。
【0031】なお、壁面27を形成する場合には、スル
ープットの大きい条件で加工を行い、入射端面30A及
び出射端面30Bを形成する場合には、ビーム電流を低
下させた高精度の加工条件で加工を行うようにすること
で、全加工工程を通してスループットの向上と加工精度
の向上とを図ることができる。また、ダイシングソーを
用いて壁面27を形成することもできる。
【0032】次に、図5に示すように、光導波路12の
入射端面30Aに反射率調整用コート32Aを形成し、
出射端面30Bに反射率調整用コート32Bを形成す
る。この反射率調整用コート32Aは、図6(A)及び
(B)に示すように、光導波路12の表面をレジスト保
護膜34で覆い、図7(A)に示すように、入射端面3
0Aが斜め上方から蒸着されるように光導波路基板24
Lを蒸着源が所定位置に配置された蒸着装置(図示せ
ず)内に配置して、入射端面30A上にSiO2または
TiO2等の誘電体膜を堆積させて形成する。また、反
射率調整用コート32Bは、図7(B)に示すように、
出射端面30Bが斜め上方から蒸着されるように光導波
路基板24Lを180°回転させて蒸着装置(図示せ
ず)内に配置する以外は、反射率調整用コート32Aと
同様にして形成する。なお、レジスト保護膜34は、反
射率調整用コート32A、32B形成後にレジスト剥離
液を用いて除去する。
【0033】次に、図8(A)及び(B)に示すよう
に、溝部16の底部の所定範囲に、Ti、Pt、Auの
各金属をこの順に蒸着し、Ti(30nm)/Pt(8
0nm)/Au(300nm)の金属多層膜からなる電
極パッド20を形成する。電極パッド20を形成した後
に、光導波路基板24Lをダイシングソーで素子単位に
切断し、図9に示すテラス付き光導波路素子18が得ら
れる。なお、溝部16は、ダイシングソーで素子単位に
切断することにより、光導波路12の入射端面30A側
に位置する溝部16Aと出射端面30B側に位置する溝
部16Bとに分離される。
【0034】次に、半導体レーザ22を溝部16Aに配
置する。この半導体レーザ22の配置位置は、光導波路
素子18の光出力が最大となるように決定される。図1
0に示すように、光導波路素子18の出射側に、集光レ
ンズ40及びフォトダイオードやCCD等のディテクタ
42を配置して、光導波路素子18からのレーザ光出力
をディテクタ42でモニタできるように準備する。そし
て、はんだ36を陰極となるプローブを接続した電極パ
ッド20上に載せて、コレット38で半導体レーザ22
をはんだ36上に保持し、光軸方向には半導体レーザ2
2の出射端面が壁面27に突き当たる位置まで接近させ
る。このように半導体レーザ22をはんだ36上に保持
しておいて、光学結晶基板10をはんだ36の溶融温度
(100〜200℃)に加熱し、陽極であるコレット3
8と電極パッド20に接続したプローブとの間にパルス
電圧を印加して、半導体レーザ22を発光させ、光導波
路素子18からのレーザ光出力をディテクタ42でモニ
タしながら、光出力が最大となるように半導体レーザ2
2の配置位置を調整する。はんだ36は冷却により収縮
するので、この収縮率を考慮して光出力が最大となる位
置から鉛直方向に少し離した位置に半導体レーザ22を
保持して冷却し、半導体レーザ22を溝部16Aに固定
する。
【0035】最後に、半導体レーザ22を溝部16Aに
固定配置した光導波路素子18を、ステム(図示せず)
上に設置して、半導体レーザ22のp側電極にワイヤ4
4をボンディングすると共に、n側電極に電気的に接続
された電極パッド20にワイヤ44をボンディングし
て、図1(A)及び(B)に示す、本実施の形態の光デ
バイスが得られる。
【0036】本実施の形態では、光導波路が形成された
光学結晶基板の入射端に、光導波路が露出し、且つ半導
体レーザを載置したときに半導体レーザの発光部と露出
した光導波路とが対向する深さの溝部を形成し、この溝
部に半導体レーザを配置するので、サブマウントを用い
ることなく、半導体レーザと光導波路素子とを直接結合
することができる。また、サブマウントを用いる必要が
無いので、光デバイスの小型化を図ることができると共
に、サブマウント自体の加工精度を高めたり、高精度の
アラインメント装置を用いてサブマウント上の素子の配
置位置を調整する必要がなく、高い歩留まりでの製造が
可能になり、製造コストも削減することができる。
【0037】また、FIBを用いて、溝部の壁面である
光導波路素子の入射側の端面、光導波路の入射端面、及
び出射端面を形成するので、高精度での加工が可能であ
る。また、FIBを用いて、光導波路素子の端面とは別
に光導波路の端部近傍のみを局所的に加工することがで
きるので、光導波路素子の端面より内側に光導波路の光
入出射用端面を形成することができ、半導体レーザの出
射端面及び光導波路の入射端面が接触や摺動による損傷
を受け難くなる。従って、半導体レーザと光導波路素子
との光軸合せも高い歩留まりで行うことができる。(第
2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態に係る光デ
バイスは、半導体レーザ上に放熱のためのヒートシンク
を設置した以外は、第1の実施の形態に係る光デバイス
と同じ構成であるため、同一部分については同じ符号を
付して説明を省略する。
【0038】図11に示すように、半導体レーザ22上
には、ヒートシンク46の底面が半導体レーザ22の上
面に直接接触するように設置されている。ヒートシンク
46の底面は半導体レーザ22の上面を覆い、ヒートシ
ンク46の端面は半導体レーザ22の出射端面より光軸
方向に突出している。
【0039】本実施の形態では、第1の実施の形態と同
様の効果が得られるほか、半導体レーザと光導波路素子
とをレンズ等を用いずに直接結合しているので、半導体
レーザ上にヒートシンクを設置しても、半導体レーザか
らの出射光がヒートシンクの端部により反射されるいわ
ゆる「蹴られ」が発生することがなく、ヒートシンクの
設置に当り高精度でのアラインメントは不要である。こ
のため結合効率を損なうことなく、効率良く半導体レー
ザを冷却することができる。
【0040】上記第1及び第2の実施の形態では、加工
時間を短縮するため、溝部の形成をサンドブラストで行
い、溝部の壁面である光導波路素子の入射側の端面、光
導波路の入射端面、及び出射端面をFIB加工により形
成したが、溝部の形成をイオンミリング等のイオンビー
ムエッチングやFIB加工により行うこともできる。な
お、イオンビームエッチングやFIB加工により行う場
合には、溝部形成工程と上記の端面形成工程とを別々に
行う必要はなく、溝部形成と同時に端面形成も行なうこ
とができる。
【0041】上記第1及び第2の実施の形態では、光学
素子として、光学結晶基板上に光導波路が設けられただ
けの光導波路素子を用いる例について説明したが、図1
2に示すように、光学素子として、例えば、MgOドー
プのLiNbO3等の光学結晶基板10Aにプロトン交
換型光導波路12Aと反転ドメイングレーティング50
を形成したSHG素子52を用いてもよい。SHG素子
52を用いる場合には、出力光の波長制御が難しいの
で、半導体レーザ22としては、図12に示すように、
駆動用電極の外に波長制御用電極54を備えたDBRレ
ーザを用いるのが好ましい。また、図13に示すよう
に、光学素子として、例えば、MgOドープのLiNb
3等の光学結晶基板10Bにプロトン交換型光導波路
12Bにより方向性結合器が形成された光変調素子56
を用いてもよい。なお、第1の実施の形態に係る光デバ
イスと同じ構成部分については同じ符号を付して説明を
省略する。
【0042】
【発明の効果】本発明の光学素子は、光導波路が形成さ
れた光学結晶基板の少なくとも一端側に、半導体レーザ
を載置可能な溝部が形成されているので、この溝部に半
導体レーザを載置することで、サブマウントを用いるこ
となく半導体レーザと直接結合することができ、デバイ
スの部品点数の低減と小型軽量化を図ることができる、
という効果を奏する。
【0043】本発明の光学素子の製造方法は、光導波路
が形成された光学結晶基板の少なくとも一端側を除去し
て、半導体レーザを載置可能な溝部を形成することによ
り、サブマウントを用いることなく半導体レーザと直接
結合可能な光学素子を製造することができる、という効
果を奏する。特に、光導波路が形成された光学結晶基板
に複数の光学素子構造を形成した後、複数の光学素子構
造が形成された光学結晶基板を素子単位に分離して光学
素子を製造する場合には、光学結晶基板に形成された素
子単位の光導波路の少なくとも一端側を除去して、半導
体レーザを載置可能な溝部を形成することにより、単一
基板を用いて同時に多数の光学素子を製造することがで
きる、という効果を奏する。
【0044】本発明の光デバイスは、サブマウントを用
いることなく半導体レーザと光学素子と直接結合されて
おり、製造工程数が少なく製造が容易で、歩留まり良く
製造することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1の実施の形態に係る光デバイスの
平面図であり、(B)は(A)のA−A線断面図であ
る。
【図2】 第1の実施の形態に係る光デバイスの製造工
程を説明するための平面図である。
【図3】(A)は第1の実施の形態に係る光デバイスの
製造工程を説明するための平面図であり、(B)は
(A)の光導波路に沿った部分断面図である。
【図4】(A)は第1の実施の形態に係る光デバイスの
製造工程を説明するための平面図であり、(B)は
(A)の光導波路に沿った部分断面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る光デバイスの製造工程
を説明するための光導波路に沿った部分断面図である。
【図6】(A)は第1の実施の形態に係る光デバイスの
製造工程を説明するための平面図であり、(B)は
(A)の光導波路に沿った部分断面図である。
【図7】(A)及び(B)は第1の実施の形態に係る光
デバイスの製造工程を説明するための光導波路に沿った
部分断面図である。
【図8】(A)は第1の実施の形態に係る光デバイスの
製造工程を説明するための平面図であり、(B)は
(A)の光導波路に沿った部分断面図である。
【図9】第1の実施の形態に係る光デバイスを構成する
光導波路素子の光導波路に沿った断面図である。
【図10】第1の実施の形態に係る光デバイスの製造工
程を説明するための光導波路に沿った断面図である。
【図11】第2の実施の形態に係る光デバイスの光導波
路に沿った断面図である。
【図12】第1の実施の形態に係る光デバイスの変形例
を示す平面図である。
【図13】第1の実施の形態に係る光デバイスの他の変
形例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 光学結晶基板 12 光導波路 16A、16B 溝部 18 光導波路素子 20 電極パッド 22 半導体レーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 5/026 G02B 6/12 M Fターム(参考) 2H043 AE18 AE23 2H047 KA04 KA11 KA15 MA07 PA13 PA21 PA24 QA03 TA01 2K002 AB12 BA03 CA03 DA06 EA07 FA26 FA27 HA20 5F073 AA61 AB11 AB23 DA24 DA30 FA05 FA06 FA11 FA27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導波路が形成された光学結晶基板の少な
    くとも一端側に、光導波路が露出し、且つ半導体レーザ
    を載置したときに半導体レーザの発光部と露出した光導
    波路とが対向する深さの溝部が形成された光学素子。
  2. 【請求項2】前記溝部の光導波路側を深くした請求項1
    に記載の光学素子。
  3. 【請求項3】前記光導波路の入射端面または出射端面の
    少なくとも一方が、イオンビームまたは収束イオンビー
    ムを用いたエッチングにより形成される請求項1または
    2に記載の光学素子。
  4. 【請求項4】前記光導波路の入射端面及び出射端面の少
    なくとも一方に、反射率調整用コートを設けた請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 【請求項5】前記溝部の底部に電極を設けた請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の光学素子。
  6. 【請求項6】周期反転ドメイン第2高調波発生素子とし
    て構成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素
    子。
  7. 【請求項7】電気光学素子として構成した請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の光学素子。
  8. 【請求項8】光導波路が形成された光学結晶基板の少な
    くとも一端側を除去して、光導波路を露出させ、且つ半
    導体レーザを載置したときに半導体レーザの発光部と露
    出した光導波路とが対向する深さとなるように溝部を形
    成して光学素子を製造する光学素子の製造方法。
  9. 【請求項9】光導波路が形成された光学結晶基板に複数
    の光学素子構造を形成した後、複数の光学素子構造が形
    成された光学結晶基板を素子単位に分離して光学素子を
    製造する光学素子の製造方法において、 光学結晶基板に形成された素子単位の光導波路の少なく
    とも一端側を除去して、光導波路を露出させ、且つ半導
    体レーザを載置したときに半導体レーザの発光部と露出
    した光導波路とが対向する深さとなるように溝部を形成
    して光学素子を製造することを特徴とする光学素子の製
    造方法。
  10. 【請求項10】前記溝部を、サンドブラスト、イオンビ
    ームエッチング、及び収束イオンビームエッチングのい
    ずれかにより形成する請求項8または9に記載の光学素
    子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記光導波路の入射端面または出射端面
    の少なくとも一方を、ダイシング、イオンビームエッチ
    ング、及び収束イオンビームエッチングのいずれかによ
    り形成する請求項8〜10のいずれか1項に記載の光学
    素子の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜7のいずれか1項に記載の光
    学素子と、 前記溝部に光学素子と光軸を合せて載置され、前記光学
    素子と直接結合された半導体レーザと、 を含む光デバイス。
  13. 【請求項13】前記半導体レーザの上部に放熱のための
    ヒートシンクを設けた請求項12に記載の光デバイス。
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