JP2001291808A - 積層放熱部材、パワー半導体装置およびそれらの製造方法 - Google Patents

積層放熱部材、パワー半導体装置およびそれらの製造方法

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JP2001291808A
JP2001291808A JP2001018637A JP2001018637A JP2001291808A JP 2001291808 A JP2001291808 A JP 2001291808A JP 2001018637 A JP2001018637 A JP 2001018637A JP 2001018637 A JP2001018637 A JP 2001018637A JP 2001291808 A JP2001291808 A JP 2001291808A
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heat radiating
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Kiyoshi Araki
清 新木
Masahiro Kida
雅裕 來田
Takahiro Ishikawa
貴浩 石川
Hiroki Bessho
裕樹 別所
Takuma Makino
琢磨 牧野
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NGK Insulators Ltd
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    • H01L2924/1305Bipolar Junction Transistor [BJT]
    • H01L2924/13055Insulated gate bipolar transistor [IGBT]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷熱サイクルによる熱応力によってクラック
が発生せず、かつ熱抵抗の低い、積層放熱部材、およ
び、パワー半導体装置の提供。 【解決手段】 所望によりろう材または金属との濡れ性
を確保するためにあらかじめ放熱板および/または絶縁
基板の接合面を表面処理する工程と、あらかじめろう材
または金属との濡れ性を確保するために表面処理された
セラミック粒子を放熱板と絶縁基板の間隙に載置させる
工程と、当該セラミック粒子の上および/または下にろ
う材を配置させる工程と、当該ろう材を当該ろう材の融
点より高い温度に加熱し溶融させる工程と、溶融させた
当該ろう材をセラミック粒子の間隙に浸透させ、当該ろ
う材と反応させ金属基複合材を製造する工程と、および
当該金属基複合材を介して放熱板と絶縁基板とを接合す
る工程、とを含む積層放熱部材の製造方法により製造さ
れうる、放熱板と、放熱板の上面に接合されている絶縁
基板と、前記絶縁基板の上面に設けられた電極とからな
る積層放熱部材により達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、積層放熱部
材、パワー半導体装置及びそれらの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】 従来から知られているパワー半導体装
置としては、例えば、図4に示したような主要部から構
成されるパワー半導体装置がある。図4において、10
1はパワー半導体装置、102はIGBT等から成る半
導体チップ、103は半導体チップ102で発生する熱
を放熱するための金属ベース板、104は半導体チップ
102を金属ベース板103から絶縁するための窒化ア
ルミニウム等からなるセラミック板、105aはセラミ
ック板104の上面に設けられた第1の金属電極、10
5bはセラミック板104の下面に設けられた第2の金
属電極、106aはセラミック板104と第2の金属電
極105aとを接着する第1のろうペースト、106b
はセラミック板104と第2の金属電極105bとを接
着する第2のろうペースト、107aは半導体チップ1
02と第1の金属電極105aとを接着する第1の半
田、107bは金属ベース板103と第1の金属電極1
05bとを接着する第2の半田、108aは半導体チッ
プ102に接続するアルミニウムから成る第1の金属ワ
イヤー、108bは第1の金属電極105aに接続する
アルミニウムから成る第2の金属ワイヤー、109は半
導体チップ102、セラミック板104、第1の金属電
極105a及び第2の金属電極105b等を覆い、封止
するシリコンゲルである。
【0003】 この様な構成を有する従来のパワー半導
体装置は、通常以下のような方法により製造される。従
来のパワー半導体装置101を製造する場合、先ず、第
1、第2のろうペースト106a、106bとなるろう
ペーストを、セラミック板104の両面に所定の厚さで
印刷する。そして、第1、第2の金属電極105a、1
05bとなる2枚の金属電極を、セラミック板104の
両面に印刷されたろうペースト上に載せ、所定の温度、
例えば、約850℃で熱処理することにより、セラミッ
ク板104の両面に第1、第2の金属電極を接着する。
【0004】 その後、両面に金属電極が接着されたセ
ラミック板104を、第2の半田107bとなる高温半
田(融点:約260℃)により、金属ベース板103に
接着し、半導体チップ102を、第1の半田107aと
なる低温半田(融点:約150℃)により、両面に金属
電極が接着されたセラミック板104に接着する。そし
て、第1の金属ワイヤー108aとなる金属ワイヤー
を、半導体チップ102にワイヤーボンディングにより
接続し、第2の金属ワイヤー108bとなる金属ワイヤ
ーを、第1の金属電極105aとなる金属電極にワイヤ
ーボンディングにより接続する。
【0005】 通常は、半導体チップ102、セラミッ
ク板104、第1の金属電極105a及び第2の金属電
極105b等が搭載された金属ベース板103をパッケ
ージ内に収納する。そして、シリコンゲル109をパッ
ケージ内に真空注入し、加熱硬化することにより、半導
体チップ102、セラミック板104、第1の金属電極
105aおよび第2の金属電極105b等をシリコンゲ
ル109で覆い、封止する。このようにして、従来のパ
ワー半導体装置101を製造する。
【0006】 しかし、絶縁基板(104)と金属電極
(105a、b)をろう材(106a、b)を介して接
合するため、低熱膨張の絶縁基板と高熱膨張のろう材、
金属電極との熱膨張差に起因してクラックが発生する。
また、絶縁基板(104)と放熱板(103)が半田を
介して接続されているため、熱抵抗が高いという問題が
ある。
【0007】 一方、絶縁基板と放熱板との接合に半田
を使用しない例としては、特開平11−269577号
公報で提案されているように、ヒートシンク機能を付与
する金属基複合材を、セラミック分散材と溶融金属との
反応を利用した化学的な方法により形成する方法がある
が、この場合には、溶融金属をセラミック分散材に高圧
注入するために、高価な設備が必要となりコスト高にな
るという問題がある。また、溶融金属をセラミック分散
材に含浸させながら、反応させる場合も考えられるが、
この場合は、浸透速度が遅いといった問題が存在する。
この場合、絶縁基板と放熱板としての金属基複合材を、
金属膜を介して接続するか、あるいは、絶縁基板と金属
膜との接合界面に前記絶縁基板の焼結助剤を含む化合物
を介在させて接続するため、半田で接続する場合に比べ
て、熱伝導性は良好である。しかしながら、低熱膨張の
絶縁基板と、高熱膨張の金属膜あるいは前記絶縁基板の
焼結助剤を含む化合物を介在させた金属膜との熱膨張差
に起因するクラックの発生を回避できないことがある。
【0008】 ところで、金属製の放熱板を使用しない
例としては、例えば、金属セラミック複合体として知ら
れているアルミニウム−炭化珪素複合体等が挙げられ
る。前記複合体は、一般に、セラミック粒子、セラミッ
ク繊維、ウィスカーなどの成形体(プリフォーム)を作
製し、次に溶融金属を含浸し、これを冷却することによ
り作製される。溶融金属を含浸する方法としては、粉末
冶金法に基づく方法、例えばダイキャスト法(特開平5
−508350号公報)や溶湯鍛造法(まてりあ、第3
6巻、第1号、1997、40−46ページ)などの高
圧鋳造による方法、自発浸透による方法(特開平2−1
97368号公報)等の各種の方法が知られている。
【0009】 一方、パワー半導体装置としては、例え
ば、IGBT等からなる半導体チップ、半導体チップか
ら発生する熱を放熱するための銅等からなる厚さ4mm
程度の金属ベース板、半導体チップを金属ベース板から
絶縁するための窒化アルミニウム等からなる厚さ0.6
mm程度のセラミック板からなるものが知られている。
そして、セラミック板上面には銅等からなる厚さ0.4
mm程度の第1の金属電極が所定の厚さの第1のろう材
を介して接着されている。前記金属電極の上面には厚さ
0.2mm程度の半田を介して、半導体チップが接着さ
れている。セラミック板の下面には銅等からなる厚さ
0.2mm程度の第2の金属電極が所定の厚さの第2の
ろう材を介して接着されている。前記セラミック板の下
面および第2の金属電極は、半田ないしはろう材を介し
て放熱板と接合されている。
【0010】 しかし、絶縁性のセラミック基板と放熱
板とが半田を介して接続されているため、放熱性が低い
という問題がある。さらに、絶縁性のセラミック基板と
金属製のヒートシンク材とを活性金属法等でのろう材を
介して接合する際には、両材料間での熱膨張係数差が大
きいために接合時における熱応力に起因したクラックが
絶縁性のセラミック基板側に発生する。また、ろう付け
以外での応力緩衝層等を設けた多層型での半田付け接合
体では、冷却−加熱という熱サイクルに曝された場合の
耐久特性が低くなるのに加え、放熱性の妨げになる接合
界面が増加することによって熱抵抗が大きくなる。ま
た、多層構造を採用して応力緩和を図っているので、製
造工程数が必然的に増えるため、結果として製品コスト
の増大を招くという欠点がある。
【0011】 一方、異種部材同士の接合方法として
は、本願と同一出願人に係る特開平11−228245
号公報に、セラミック製の微粒子と硬質ろう材からなる
熱応力を低下させることができる接着剤組成物の利用が
開示されているが、その目的とするところは、異種部材
同士を接合させてなる機密性を要する部材の作製時にお
ける、主として接合後の冷却操作中における接合強度の
低下防止、クラックの発生防止等を目的とするものであ
り、ヒートシンク、積層放熱部材、パワー半導体装置等
のような、冷却操作を伴う高温−低温が頻繁に繰り返さ
れるいわゆる厳しい熱サイクル下での接合部近傍での耐
剥離性、クラック発生防止効果などの使用環境での耐久
性の改善を示唆する開示はない。まして、放熱性を実質
的に低下させることなく、ヒートシンクの接合層、積層
放熱部材、パワー半導体装置として機能しうることを示
唆する記載もない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】 上述のごとく、絶縁
基板と放熱板との間の熱膨張率の差異に起因するクラッ
クの発生が実質的になく、放熱性、熱サイクル特性に優
れたパワー半導体装置としての積層放熱部材、および同
積層放熱部材の製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、上記の
目的を達成するために種々検討の結果、特定のセラミッ
ク分散材とろう材とを使用して、金属基複合材を形成
し、この金属基複合材を介して絶縁基板と放熱板を接合
することにより、絶縁基板と放熱板との間の熱膨張率の
差異に起因するクラックの発生が実質的になく、放熱性
に優れた積層放熱部材が製造できることを見いだして、
本発明を完成させたものである。
【0014】 すなわち、本発明によれば、第1に、放
熱板と、放熱板の上面に接合されている絶縁基板と、上
記絶縁基板の上面に設けられた電極とからなる積層放熱
部材であって、上記放熱板と上記絶縁基板が、セラミッ
ク粒子を分散させた金属基複合材層を介して接合されて
いることを特徴とする積層放熱部材が提供される。さら
に、前記金属基複合材層が、所望によりろう材または金
属との濡れ性を確保するためにあらかじめ接合面を表面
処理されていてもよい放熱板と所望によりろう材または
金属との濡れ性を確保するためにあらかじめ接合面を表
面処理されていてもよい絶縁基板との間隙にて、あらか
じめろう材または金属との濡れ性を確保するために表面
処理されたセラミック分散粒子と、前記セラミック分散
粒子の間隙に溶融浸透されたろう材または金属とを反応
させて製造された金属基複合材層であることを特徴とす
る、積層放熱部材が提供される。
【0015】 また、前記金属基複合材層が、セラミッ
ク分散粒子と、前記セラミック分散粒子の間隙に溶融浸
透されたろう材または金属とを反応させて製造された金
属基複合材層であって、前記ろう材または金属がさらに
Ti、Zr、Nb、TaおよびHfからなる群から選ば
れた活性金属を含有しているか、または、前記活性金属
粉末を前記セラミック分散粒子の間隙中にあらかじめ分
散させておいて製造される金属基複合材層であることを
特徴とする積層放熱部材、絶縁基板が窒化アルミニウ
ム、または窒化珪素であることを特徴とする積層放熱部
材、および絶縁基板と、前記絶縁基板の上面に設けられ
た電極とが、セラミック粒子を分散させた金属基複合材
層を介して接合されていることを特徴とする積層放熱部
材が提供される。
【0016】 さらに、本発明によれば、第2に、回路
電極と、放熱板と絶縁基板とからなる積層放熱部材と、
同積層放熱部材に形成されている前記回路電極に接合さ
れた半導体チップと、前記半導体チップに電気的に接続
された金属ワイヤーとからなり、前記回路電極に電気的
に接続された金属ワイヤーと、前記半導体チップ、前記
積層放熱部材、および前記回路電極とは絶縁封止材によ
り封止されているパワー半導体装置であって、前記積層
放熱部材は、上記の積層放熱部材のいずれかであること
を特徴とするパワー半導体装置が提供される。
【0017】 また、本発明によれば、第3に、放熱板
と、放熱板の上面に接合されている絶縁基板と、上記絶
縁基板の上面に設けられた電極とからなる積層放熱部材
の製造法であって、所望によりろう材または金属との濡
れ性を確保するためにあらかじめ放熱板および/または
絶縁基板の接合面を表面処理する工程と、あらかじめろ
う材または金属との濡れ性を確保するために表面処理さ
れたセラミック粒子を放熱板と絶縁基板の間隙に載置さ
せる工程と、当該セラミック粒子の上および/または下
にろう材を配置させる工程と、当該ろう材を当該ろう材
の融点より高い温度に加熱し溶融させる工程と、溶融さ
せた当該ろう材をセラミック粒子の間隙に浸透させ、当
該ろう材と反応させ金属基複合材を製造する工程と、お
よび当該金属基複合材を介して放熱板と絶縁基板とを接
合する工程、とを含むことを特徴とする積層放熱部材の
製造方法が提供される。
【0018】 さらに、セラミック粒子および/または
絶縁基板および/または放熱板への、濡れ性確保のため
の表面処理が、少なくとも一部表面への金属による被覆
処理であり、当該処理が無電解メッキ法、メッキ法、C
VD、またはPVDのいずれかであることを特徴とする
積層放熱部材の製造方法、および、放熱板と、放熱板の
上面に接合されている絶縁基板と、上記絶縁基板の上面
に設けられた電極とからなる積層放熱部材の製造法であ
って、セラミック粒子を放熱板と絶縁基板の間隙に載置
させる工程と、当該セラミック粒子の上および/または
下にTi、Zr、Nb、TaおよびHfからなる群から
選ばれた活性金属を含有したろう材を配置させる工程
と、当該ろう材を当該ろう材の融点より高い温度に加熱
し溶融させる工程と、溶融させた当該ろう材をセラミッ
ク粒子の間隙に浸透させ、当該ろう材と反応させ金属基
複合材を製造する工程と、および当該金属基複合材を介
して放熱板と絶縁基板とを接合する工程、とを含むこと
を特徴とする積層放熱部材の製造方法が提供される。
【0019】 さらにまた、放熱板と、放熱板の上面に
接合されている絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設け
られた電極とからなる積層放熱部材の製造法であって、
Ti、Zr、Nb、TaおよびHfからなる群から選ば
れた活性金属粉末とセラミック粒子を放熱板と絶縁基板
の間隙に載置させる工程と、当該セラミック粒子の上お
よび/または下にろう材を配置させる工程と、当該ろう
材を当該ろう材の融点より高い温度に加熱し溶融させる
工程と、溶融させた当該ろう材をセラミック粒子の間隙
に浸透させ、当該ろう材と反応させ金属基複合材を製造
する工程と、および当該金属基複合材を介して放熱板と
絶縁基板とを接合する工程、とを含むことを特徴とする
積層放熱部材の製造方法が提供される。
【0020】 加えて、放熱板と、放熱板の上面に接合
されている絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられ
た電極とからなる積層放熱部材の製造法であって、絶縁
基板を凝固型内に設置する工程と、セラミック粒子を絶
縁基板の一方の面に載置させる工程と、凝固型に溶融金
属を流し込み、当該セラミック粒子に溶融金属を含浸さ
せ、含浸と同時にセラミック粒子が存在しない部分まで
溶融金属を流し込む工程と、溶融金属を凝固させセラミ
ック粒子が存在しない部分で放熱板を形成する工程、と
を含むことを特徴とする積層放熱部材の製造方法、およ
び、金属基複合材を介して放熱板と絶縁基板とを接合す
る熱処理時に、同時に絶縁基板と電極とをろう材または
金属基複合材を介して接合する工程を更に含むことを特
徴とする積層放熱部材の製造方法が提供される。
【0021】 また、金属基複合材を介して接合された
放熱板と絶縁基板に対し、絶縁基板と電極とを、ろう材
または金属基複合材を介して、前記放熱板と絶縁基板と
の接合工程より低い温度の熱処理により接合する工程を
更に含むことを特徴とする積層放熱部材の製造方法、お
よび、金属基複合材を介して接合された放熱板と絶縁基
板に対し、絶縁基板上に、前記放熱板と絶縁基板との接
合工程より低い温度で電極を形成する工程をさらに含む
こと特徴とする、積層放熱部材の製造方法、前記低い温
度で電極を形成する工程が、無電解メッキ法、メッキ
法、CVD、PVD法、または、溶射法のいずれか、も
しくは、それらの組み合わせであることを特徴とする積
層放熱部材の製造方法が提供される。
【0022】 さらに、本発明によれば、第4に、放熱
板と、放熱板の上面に接合されている絶縁基板と、上記
絶縁基板の上面に設けられた電極とからなり、前記放熱
板と前記絶縁基板とは、セラミック粒子を分散させた金
属基複合材層を介して接合されている積層放熱部材の電
極に半導体チップを接合する工程と、半導体チップおよ
び電極にそれぞれ金属ワイヤーを電気的に接続する工程
と、前記半導体チップ、前記積層放熱部材、前記回路電
極をパッケージに収納後にパッケージ内に絶縁封止材を
設ける工程、とを含むことを特徴とするパワー半導体装
置の製造方法が提供される。さらに、前記積層放熱部材
が上記の第3の側面として記載のいずれかの方法で作製
されたものであることを特徴とするパワー半導体装置の
製造方法が提供される。
【0023】 上記の本発明に従えば、絶縁基板と放熱
板との接合は、上記の如く金属基複合材層を介して行わ
れる。即ち、所望によりろう材または金属との濡れ性を
確保するためにあらかじめ放熱板および/または絶縁基
板の接合面を表面処理する工程と、あらかじめろう材ま
たは金属との濡れ性を確保するために表面処理されたセ
ラミック粒子を放熱板と絶縁基板の間隙に載置させる工
程と、当該セラミック粒子の上および/または下にろう
材を配置させる工程と、当該ろう材を当該ろう材の融点
より高い温度に加熱し溶融させる工程と、溶融させた当
該ろう材をセラミック粒子の間隙に浸透させ、当該ろう
材と反応させることにより製造される、熱抵抗が低く、
放熱性の高い金属基複合材層を接合層として形成し、こ
の金属基複合材層を介して放熱板を接合させることによ
り、所望とする熱伝導性、熱サイクル特性に優れた積層
放熱部材およびパワー半導体装置を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】 以下本発明について、より具体
的に説明することとする。なお、本願明細書において、
金属基複合材層とは、特定の表面処理が施されたセラミ
ック粒子であって特定の熱応力を低下させることが可能
なセラミック粒子とろう材とを溶融混合することにより
製造され得る複合部材からなる層をいう。
【0025】 本発明に係るパワー半導体装置としての
積層放熱部材は、所望により予めメッキ処理されていて
もよい放熱板のメッキ面に、同じく予めメッキ処理され
たセラミック製分散材、例えば、Ni−Bメッキが施さ
れたSiC粒子を載置し、圧力をかけて厚みを薄くし、
粒子の充填率を向上させ、その上面に、ろう材、例え
ば、アルミろう材であるBA4004(Al−10Si
−1.5Mg)シートを戴置し、その上に、両面にメッ
キ処理が施された絶縁基板を載置し、更にその上面に、
予めメッキ処理されたセラミック分散材、例えば、上記
Ni−Bメッキが施されたSiC粒子を載置し、圧力を
かけて厚みを薄くし、粒子の充填率を向上させ、その上
面にろう材、例えば、アルミろう材であるBA4004
(Al−10Si−1.5Mg)シートを戴置し、次い
で、更にその上面に回路形成用の薄い銅板を戴置する。
次いで、真空下、所定の温度で加熱処理して各部材を金
属基複合材層を介して接合することにより、製造するこ
とができる。
【0026】 本発明においては、絶縁基板としては、
厚さ0.1〜2mmのセラミック製の基板、望ましく
は、0.1〜2mmの窒化アルミ、窒化珪素等のセラミ
ック製の基板が使用される。特に、熱伝導性の点、接合
強度確保の点からは、特開平4−212441号公報に
開示の窒化珪素および特開2001−10865公報に
開示の窒化珪素が好適に使用される。絶縁基板として
は、あらかじめろう材との濡れ性を確保するために表面
処理を施したものが好適に使用される。熱応力を低下さ
せるセラミック粒子からなる分散材としては、粒子径5
〜200μm、より望ましくは10〜50μmの粒径の
SiC、AlN、Si34、Al23等のセラミック粒
子が使用される。通常は、ろう材との濡れ性を確保する
ために表面処理を施したものを、例えば、耐熱性の容器
に収納した絶縁基板上に均一に敷詰めて使用する。
【0027】 勿論、絶縁基板と放熱板との接合に際し
ては、接合層を形成するために、セラミック分散材と共
にAl、Al合金、銅、銅合金から選ばれた少なくとも
一種の金属または金属合金からなるろう材を使用する。
放熱板と絶縁基板との間には上記ろう材を上記セラミッ
ク分散材の粒子上および/または下に載置したものを挟
み、これを溶融して接合層となる金属基複合材を形成す
る。通常は、このろう材を耐熱性の容器に収納した放熱
板上に均一に敷詰められたセラミック分散材上に載置
し、更に絶縁基板を搭載し、これを加熱、溶融させて該
セラミック分散材の間隙に浸透させて、凝固させること
により、目的とする接合層、すなわち、金属基複合材を
形成する。この際、真空もしくは不活性雰囲気の炉中
で、上記金属または合金の融点よりも50〜100℃高
い温度まで昇温することにより行うのが好ましい。上記
金属または合金の流入による接合層の形成は、上述の反
応を利用する類似の従来技術と比較して、短時間で完了
できるので、該温度での保持時間は10分以下でよい。
【0028】 この際、絶縁基板、放熱板あるいはセラ
ミック粒子である分散材の表面処理としては、無電解メ
ッキ法、メッキ法、CVD(化学蒸着法)、PVD(物
理蒸着法)等によりNi、Cu、Pd等の層をセラミッ
ク分散材の表面に形成すればよい。なお、PVDには、
具体的には、スパッタリング、真空蒸着、イオンプレー
ティング等の方法があり、この中の何れを採用してもよ
い。ただし、主としてAl合金をろう材として使用する
場合には、無電解Niメッキが好適に利用できる。この
際、メッキ層の厚みは、1μm以下、より望ましくは
0.5μm程度とするとよい。0.5μm以下であると
ろう材の浸透が好適に起こらず、1μm以上とすると多
量の金属間化合物(Al3Ni)生成により熱伝導率の
劣化が見られるからである。
【0029】 前記の濡れ性確保にはろう材からなる金
属溶湯中にTi、Nb、Hf、Ta、Zr等の活性金属
を添加し、絶縁基板、セラミック分散材の表面に、これ
ら活性金属の窒化物、酸化物、または炭化物を形成させ
る方法を利用することもできる。この活性金属の添加量
は、ろう材に対して0.5〜20重量%が適当である。
ろう材中にあらかじめ添加しておくことも可能である
が、セラミック分散材中に該活性金属の微粒子を添加し
ておくほうが活性金属の添加量を低く押さえることがで
きるので、得られる複合材の熱伝導率を高く維持できる
ので好ましい。この際に、セラミック分散材の表面に前
記のメッキ処理等を施しておく手法と併用することもで
きる。
【0030】 セラミック分散材および溶融ろう材とを
反応、複合化させる際に、無電解メッキ、メッキ、CV
D、スパッタリング、真空蒸着またはイオンプレーティ
ング等のPDV法等により表面処理されたものを使用す
るには、表面処理層と溶融金属とが接触、反応する際に
発生する局部的な発熱反応(燃焼合成反応)を生じる。
例えば、表面処理層が無電解Ni−Bメッキで、溶融金
属がAl系合金の場合、 Al+Ni→Al3Ni といった反応式よりNiアルミナイドを生成し、生成熱
が発熱反応となる。従って、圧力をほとんど必要とせ
ず、また上述のような局部的な発熱反応によりセラミッ
ク分散材/溶融金属との間での濡れ性が大きく改善され
るために、溶融金属の浸透速度が早められ、非常に短時
間にて当該金属基複合材を形成することが可能となる。
【0031】 また、セラミック分散材とろう材を構成
する金属の溶融物とを複合化させるに際して、活性金属
を利用する場合には、活性金属(Ti、Zr、Nb、T
a、Hf等)が酸素、窒素および炭素に対して非常に活
性なことから、セラミック分散材と溶融金属との濡れ性
が、溶融金属中に活性金属が固溶されることによって向
上され、微視的にはセラミック分散材表面での活性金属
含有溶湯との界面反応が起こる。すなわち、セラミック
分散材がSiC、溶融金属がCu−Ti合金の場合、 SiC+Ti → TiC+Si(銅中) という反応により、TiC生成に伴なう発熱反応が生じ
る。かくして、この局部的発熱により、上記同様、溶融
金属の浸透速度を早め、非常に短時間で当該金属基複合
材を製造することが可能となる。
【0032】 放熱板としては、通常、パワー半導体装
置用に使用される銅、アルミニウム、銀等の金属製板や
Cu−Be等の合金、あるいはCu−Mo、Cu−Si
C等の複合材製の板が好適に使用される。複合材製の放
熱板の接合に際しては、セラミック粒子からなる分散材
などと同様に上記の方法により、表面処理したものを使
用することが好ましい。放熱板の仕様については、特に
なく、他のパワー半導体装置用に使用されるものと同様
であれば、特に問題なく使用できる。上記以外のその他
の各種部材については、当然のことながら、通常、パワ
ー半導体装置用に使用されるものであれば、問題なく使
用できる。
【0033】 なお、本発明においては、電極は、例え
ば実施例1等と同様に、放熱板と絶縁基板との接合の際
に同時に形成することができ、あるいは、別途形成して
もよい。別途形成する場合は、前記放熱板と前記絶縁基
板との接合温度より低温で溶融するろう材を用いてろう
接合できる。この際、前記放熱板と前記絶縁基板との接
合と同様に金属基複合材層を介して接合してもよい。ま
た、別途成形する方法として、接合ではなく、印刷、溶
射、メッキ等により新たに電極を作製することもでき
る。
【0034】
【実施例】 以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明
する。勿論、本発明は、この実施例によりいかなる制限
を受けるものでないことはいうまでもない。
【0035】 以下の実施例においては、特性の測定は
以下に記載の方法により行った。
【0036】(熱サイクル特性)大気中で、−40℃に
保持した低温槽に30分間保持した後、25℃に保持し
た恒温槽内に10分間放置し、さらに恒温槽の温度を1
25℃に昇温後30分間保持した後、恒温槽の温度を2
5℃に下げ、この温度で10分間放置する操作を1サイ
クルとして、各試料毎に5個用意し、その内の1個で
も、絶縁基板にクラックが発生するか、あるいは放熱板
の接合部での剥離が生じた時点でのサイクル数をもっ
て、各試料の熱サイクル特性を評価した。
【0037】(熱抵抗特性)図1に示した水冷モジュー
ルを作製し、絶縁基板の回路形成部表面にヒータをAg
ペーストで接着した。水温24℃、流量2l/分で冷却
水を循環させて、ヒータ面と試料/流水界面の温度を測
定し、試料の熱抵抗を計算した。熱抵抗は比較例1の場
合を1.0とした相対評価を行った。
【0038】(実施例1) (Niメッキ法/上部電極同時接合)絶縁基板として
は、市販の窒化珪素粉体にY23、MgOを焼結助剤と
して添加し、所定の温度で所定の時間焼成することによ
り、90W/mKの熱伝導率を有する、50×40×
0.3tmmの窒化珪素製絶縁基板を作製した。これと
は別に、特開平11−29379号公報に記載の方法に
より、250W/mKの熱伝導率を有する、Cu−Si
C複合材(80×50×3tmm)からなる放熱板を作
製した。
【0039】 これとは別に、市販のSiC粒子(平均
粒径約50μm)に湿式無電解メッキにより、粉体粒子
表面に約0.5μm厚みのNi−Bメッキを施した。一
方、前記窒化珪素絶縁基板の両面に約1μm厚みで無電
解Ni−Bメッキを施した。前記Cu−SiC放熱板の
片面上にも、約1μm厚みで無電解Ni−Bメッキを施
した。前記Cu−SiC放熱板のNi−Bメッキ面に、
前記Ni−Bメッキ処理したSiC粒子を載置し、圧力
をかけて厚みを薄くし、粒子の充填率を向上させ、その
上面に、Alろう材シート(BA4004:Al−10
Si−1.5Mg)を戴置し、その上に、両面にNi−
Bメッキを施した窒化珪素絶縁基板を載置した。さら
に、その上面に、前記Ni−BメッキSiC粒子を載置
し、圧力をかけて厚みを薄くし、粒子の充填率を向上さ
せ、その上面に市販のアルミろう材シート(BA400
4:Al−10Si−1.5Mg)を戴置した。次い
で、更にその上面に0.3mm厚の銅板を戴置した。
【0040】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、15℃/min.の昇温速度で700℃まで昇温
し、700℃で3分間保持した後、2℃/min.の降
温速度で室温まで徐冷して接合体(積層放熱部材)を作
製した。接合体は、Cu−SiC放熱板と窒化珪素絶縁
基板とが、SiC/アルミろうの複合材層を介して接合
されており、窒化珪素絶縁基板と最上面の0.3mm厚
の銅板とも、SiC/アルミろうの複合材層を介して接
合された積層放熱部材が得られた。
【0041】 次いで、かくして得られた積層放熱部材
の全面に回路形成用レジストを印刷し、後にエッチング
しない部分のみ選択的に硬化した後、非硬化部分を除去
し、露出した銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積
層放熱部材の最上面銅板を回路パターンに加工した。さ
らに回路間のろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウ
ム水溶液にて洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レ
ジストを剥離し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面
に保護層としてNi−Pメッキを施して積層放熱部材を
作製した。
【0042】(実施例2) (Niメッキ法/上部電極同時接合)Cu−SiC複合
材(80×50×3mm:放熱板)を作製する代わりに
390W/mKの熱伝導を有する市販の純銅板(純銅組
成の無酸素銅ないしはタフピッチ銅、80×50×3m
m:放熱板)を用意し、市販のSiC粒子(平均粒径5
0μm)を使用する代わりに市販のAl23粉体(平均
粒径40μm)を使用する以外は、実施例1と同様に積
層放熱部材を作製した。
【0043】(実施例3) (粉末活性金属法/上部電極同時接合)市販の窒化珪素
粉体にY23、MgOを焼結助剤として添加し、所定温
度で所定時間焼成することにより、90W/mKの熱伝
導率を有する、50×40×0.3tmmの窒化珪素製
絶縁基板を作製した。これとは別に390W/mKの熱
伝導を有する市販の純銅板(純銅組成の無酸素銅ないし
はタフピッチ銅、80×50×3mm:放熱板)を用意
した。一方、AlN粉砕粉(平均粒径50μm)とTi
粉末(平均粒径44μm)とを混合したものを載置し、
圧力をかけて厚みを薄くし、粒子の充填率を向上させ、
前記放熱板の上面に設置し、その上面に市販の銀ろう材
シート(BAg−8:Ag−28Cu)を戴置し、更に
その上面に前記窒化珪素製絶縁基板を戴置した。更にそ
の上面に、AlN粉砕粉(平均粒径50μm)とTi粉
末とを混合したものを載置し、圧力をかけて厚みを薄く
し、粒子の充填率を向上させ、更にその上面に市販の銀
ろう材シート(BAg−8:Ag−28Cu)を戴置し
た。次いで、更にその上面に0.3mm厚の銅板を戴置
した。
【0044】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、800度で3分間保持した後、徐冷して接合体(積
層放熱部材)を作製した。接合体は、Cu−SiC放熱
板と窒化珪素絶縁基板とが、AlN/銀ろうの複合材層
を介して接合されており、窒化珪素絶縁基板と最上面の
0.3mm厚の銅板とも、AlN/銀ろうの複合材層を
介して接合された積層放熱部材が得られた。
【0045】 次いで、この積層放熱部材の全面に回路
形成用レジストを印刷し、後にエッチングしない部分の
み選択的に硬化した後、非硬化部分を除去し、露出した
銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積層放熱部材の
最上面銅板を回路パターンに加工した。さらに回路間の
ろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウム水溶液にて
洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レジストを剥離
し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面に保護層とし
てNi−Pメッキを施して積層放熱部材を作製した。
【0046】(実施例4) (固溶活性金属法/上部電極同時接合)市販の窒化珪素
粉体にY23、MgOを焼結助剤として添加し、所定温
度で所定時間焼成することにより、90W/mKの熱伝
導率を有する、50×40×0.3tmmの窒化珪素製
絶縁基板を作製した。これとは別に390W/mKの熱
伝導を有する市販の純銅板(純銅組成の無酸素銅ないし
はタフピッチ銅、80×50×3tmm:放熱板)を用
意した。一方、市販のSiC粒子(平均粒径50μm)
を載置し、圧力をかけて厚みを薄くし、粒子の充填率を
向上させ、前記放熱板の上面に設置し、その上面にCu
−Tiろう材(Cu−15Ti)シートを戴置し、更に
その上面に前記窒化珪素製絶縁基板を戴置した。更にそ
の上面に、市販のSiC粒子(平均粒径50μm)を載
置し、圧力をかけて厚みを薄くし、粒子の充填率を向上
させ、更にその上面にCu−Tiろう材(Cu−15T
i)シートを戴置した。次いで、更にその上面に0.3
mm厚の銅板を戴置した。
【0047】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、1000℃で30分間保持した後、徐冷して接合体
(積層放熱部材)を作製した。接合体は、純銅放熱板と
窒化珪素絶縁基板とが、SiC/Cu−Tiろうの複合
材層を介して接合されており、窒化珪素絶縁基板と最上
面の0.3mm厚の銅板とも、SiC/Cu−Tiろう
の複合材層を介して接合された積層放熱部材が得られ
た。
【0048】 次いで、この積層放熱部材の全面に回路
形成用レジストを印刷し、後にエッチングしない部分の
み選択的に硬化した後、非硬化部分を除去し、露出した
銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積層放熱部材の
最上面銅板を回路パターンに加工した。さらに回路間の
ろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウム水溶液にて
洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レジストを剥離
し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面に保護層とし
てNi−Pメッキを施して積層放熱部材を作製した。
【0049】(実施例5) (Niメッキ法/上部電極同時接合)市販の窒化アルミ
ニウム粉体にY23を焼結助剤として添加し、所定温度
で所定時間焼成することにより、180W/mKの熱伝
導率を有する、50×40×0.635tmmの窒化ア
ルミニウム製絶縁基板を作製した以外は実施例1と同様
にサンプルを作製した。
【0050】(実施例6) (放熱板との接合ろう材より低い融点のろう材による上
部電極の作製)市販の窒化珪素粉体にY23、MgOを
焼結助剤として添加し、所定温度で所定時間焼成するこ
とにより、90W/mKの熱伝導率を有する、50×4
0×0.3tmmの窒化珪素製絶縁基板を作製した。こ
れとは別に、特開平11−29379号公報に記載の方
法により250W/mKの熱伝導率を有するCu−Si
C複合材 (80×50×3tmm:放熱板)を作製し
た。
【0051】 これとは別に、市販のSiC粒子(平均
粒径50μm)に湿式無電解メッキにより、粉体粒子表
面に約0.5μm厚みのNi−Bメッキを施した。一
方、前記窒化珪素絶縁基板の片面に約1μm厚みで無電
解Ni−Bメッキを施した。また、前記Cu−SiC複
合材放熱板の片面にも約1μm厚みで無電解Ni−Bメ
ッキを施した。前記放熱板のNi−Bメッキ面に、前記
Ni−BメッキSiC粒子を載置し、圧力をかけて厚み
を薄くし、粒子の充填率を向上させ、その上面に市販の
銀ろう材シート(BAg−8:Ag−28Cu)を戴置
し、更にその上面に前記片面Ni−Bメッキを施した窒
化珪素製絶縁基板をNi−Bメッキ面がろう材シートに
接する状態で戴置した。
【0052】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、800度で3分間保持した後、徐冷して接合体(積
層放熱部材)を作製した。接合体は、Cu−SiC放熱
板と窒化珪素絶縁基板とが、SiC/銀ろうの複合材層
を介して接合された積層放熱部材が得られた。次いで、
積層放熱部材の窒化珪素絶縁基板上に、市販の120μ
m厚みのアルミろう材(BA4004:Al−10Si
−1.5Mg)シートを載置し、その上に0.3mm厚
の銅板を設置した状態で、真空下700℃で3分間熱処
理を行うことにより、複合接合部材を得た。
【0053】 次いで、この積層放熱部材の全面に回路
形成用レジストを印刷し、後にエッチングしない部分の
み選択的に硬化した後、非硬化部分を除去し、露出した
銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積層放熱部材の
最上面銅板を回路パターンに加工した。さらに回路間の
ろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウム水溶液にて
洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レジストを剥離
し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面に保護層とし
てNi−Pメッキを施して積層放熱部材を作製した。
【0054】(実施例7) (放熱板との接合ろう材より低い融点の複合ろう材によ
る上部電極の作製)窒化珪素絶縁基板の両面に約1μm
厚みの無電解Ni−Bメッキを施した以外は、実施例6
と同様の方法で、Cu−SiC放熱板と窒化珪素絶縁基
板とがSiC/銀ろうの複合材層を介して接合されてい
る接合体(積層放熱部材)を作製した。
【0055】 積層放熱部材における約1μm厚みの無
電解Ni−Bメッキが施されている窒化珪素絶縁基板表
面に、前記Ni−Bメッキを施したSiC粒子粉体を載
置し、圧力をかけて厚みを薄くし、粒子の充填率を向上
させ、その上面に市販のアルミろう材シート(BA40
04:Al−10Si−1.5Mg)を戴置し、更にそ
の上面に0.3mm厚の銅板を戴置した。
【0056】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、700℃で3分間保持した後、徐冷して接合体(積
層放熱部材)を作製した。接合体は、Cu−SiC放熱
板と窒化珪素絶縁基板とが、SiC/銀ろうの複合材層
を介して接合されており、窒化珪素絶縁基板と最上面の
0.3mm厚の銅板とは、SiC/アルミろうの複合材
層を介して接合された積層放熱部材が得られた。
【0057】 次いで、この積層放熱部材の全面に回路
形成用レジストを印刷し、後にエッチングしない部分の
み選択的に硬化した後、非硬化部分を除去し、露出した
銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積層放熱部材の
最上面銅板を回路パターンに加工した。さらに回路間の
ろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウム水溶液にて
洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レジストを剥離
し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面に保護層とし
てNi−Pメッキを施して積層放熱部材を作製した。
【0058】(実施例8) (活性金属法/Cu鋳込み)市販の窒化珪素粉体にY2
3、MgOを焼結助剤として添加し、所定温度で所定
時間焼成することにより、90W/mKの熱伝導率を有
する、50×40×0.3tmmの窒化珪素製絶縁基板
を作製した。これとは別に、市販のSiC粒子(平均粒
径50μm)と市販のTi粉体(平均粒径44μm)を
混合した粉末に圧力をかけて厚みを薄くし、粒子の充填
率を向上させたものを、前記放熱板の上面に設置した。
これを図3に示す様な鋳型に設置し、1100℃に昇温
後、銅の溶湯を鋳込んで、冷却し積層放熱部材を得た。
【0059】 この積層放熱部材は、80×50×3m
m程度の銅放熱板と前記窒化珪素絶縁基板とが、SiC
/銅の複合材層を介して接合されていた。次いで、積層
放熱部材の窒化珪素絶縁基板上に、市販のAg−Cu−
Tiろう材(Ag−35Cu−1.7Ti)ペーストを
所定の厚みで印刷し、その上に0.3mm厚の銅板を設
置した状態で、0.00133パスカルの真空下、85
0℃で10分間熱処理を行うことにより、複合接合部材
を得た。
【0060】 次いで、この積層放熱部材の全面に回路
形成用レジストを印刷し、後にエッチングしない部分の
み選択的に硬化した後、非硬化部分を除去し、露出した
銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積層放熱部材の
最上面銅板を回路パターンに加工した。さらに回路間の
ろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウム水溶液にて
洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レジストを剥離
し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面に保護層とし
てNi−Pメッキを施して積層放熱部材を作製した。
【0061】(実施例9および10) (メッキ、溶射)市販の窒化珪素粉体にY23、MgO
を焼結助剤として添加し、所定温度で所定時間焼成する
ことにより、90W/mKの熱伝導率を有する、50×
40×0.3tmmの窒化珪素製絶縁基板を作製した。
これとは別に、特開平11−29379号公報に開示の
方法に基づき250W/mKの熱伝導率を有するCu−
SiC複合材(80×50×3mm:放熱板)を作製し
た。
【0062】 これとは別に、市販のSiC粒子(平均
粒径50μm)に湿式無電解メッキにより、粉体粒子表
面に約0.5μm厚みのNi−Bメッキを施した。一
方、前記窒化珪素絶縁基板の片面に約1μm厚みで無電
解Ni−Bメッキを施した。また、前記Cu−SiC複
合材放熱板の片面にも約1μm厚みで無電解Ni−Bメ
ッキを施した。前記放熱板のNi−Bメッキ面に、前記
Ni−BメッキSiC粒子を載置し、圧力をかけて厚み
を薄くし、粒子の充填率を向上させ、その上面に市販の
アルミろう材シート(BA4004:Al−10Si−
1.5Mg)を戴置し、更にその上面に前記片面Ni−
Bメッキした窒化珪素製絶縁基板をNi−Bメッキ面が
ろう材シートに接する状態で戴置した。
【0063】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、700℃で3分間保持した後、徐冷して接合体(積
層放熱部材)を作製した。接合体は、Cu−SiC放熱
板と窒化珪素絶縁基板とが、SiC/アルミろうの複合
材層を介して接合されていた。
【0064】 次いで、窒化珪素絶縁基板上に、マスキ
ングを行い100℃以下で湿式無電解銅メッキを行い、
銅回路パターンを形成した。このものを実施例9のサン
プルとした。また、窒化珪素絶縁基板上に、回路パター
ン以外の部分にマスキングを行い、50μm程度のAl
−Si層を溶射後、Cuを0.3mm程度の厚みにHV
OF溶射した。マスキングを取り除いた後、銅回路表面
を平滑に機械加工して、銅回路を形成した。このものを
実施例10のサンプルとした。
【0065】(比較例1)窒化珪素粉体にY23、Mg
Oを焼結助剤として添加し、所定温度で所定時間焼成す
ることにより、90W/mKの熱伝導率を有する、50
×40×0.3tmmの窒化珪素製絶縁基板を作製し
た。両面に市販のAg−Cu−Tiろう材(Ag−35
Cu−1.7Ti)ペーストを所定の厚みで印刷し、そ
こに0.3mm厚の銅板を両面に設置した状態で、0.
00133パスカルの真空下、850℃で10分間、加
熱処理を行うことにより、複合接合体を得た。
【0066】 次いで、複合接合体の一方の面に回路形
成用レジストを印刷し、硬化した後、塩化第2銅水溶液
で銅をエッチングし、回路パターンを形成した。更に回
路間のろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウム水溶
液にて洗浄し、更に数回水洗した。その後金属部表面に
保護層としてNi−Pメッキを施して回路基板を作製し
た。次いで、回路基板の回路を形成していない面と、特
開平11−29379号公報に開示の方法に基づき作製
したCu−SiC複合材 (80×50×3mm:放熱
板)とを、半田付けにより接合した。
【0067】(比較例2) (放熱板/ろう/基板/ろう/回路)市販の窒化珪素粉
体にY23、MgOを焼結助剤として添加し、所定温度
で所定時間焼成することにより、90W/mKの熱伝導
率を有する、50×40×0.3tmmの窒化珪素製絶
縁基板を作製した。これとは別に、特開平11−293
79号公報に開示の方法に基づき250W/mKの熱伝
導率を有するCu−SiC複合材(80×50×3m
m:放熱板)を作製した。前記放熱板の上面に、市販の
Ag−Cu−Tiろう(Ag−35Cu−1.7Ti)
ペーストを所定の厚みで印刷し、更にその上部に前記窒
化珪素製絶縁基板を戴置した。更にその上面に、市販の
Ag−Cu−Tiろう(Ag−35Cu−1.7Ti)
ペーストを所定の厚みで印刷し、更にその上面に0.3
mm厚の銅板を戴置した。
【0068】 次いで、0.00133パスカルの真空
下、850℃で10分間保持した後、徐冷して接合体
(積層放熱部材)を作製した。接合体は、Cu−SiC
放熱板と窒化珪素絶縁基板とが、Ag−Cu−Tiろう
材層を介して接合されており、窒化珪素絶縁基板と最上
面の0.3mm厚の銅板とも、Ag−Cu−Tiろう材
層を介して接合されていた。次いで、この積層放熱部材
の全面に回路形成用レジストを印刷し、後にエッチング
しない部分のみ選択的に硬化した後、非硬化部分を除去
し、露出した銅を塩化第2銅水溶液でエッチングし、積
層放熱部材の最上面銅板を回路パターンに加工した。さ
らに回路間のろう材を除くため、酸性フッ化アンモニウ
ム水溶液にて洗浄し、さらに数回水洗した。その後、レ
ジストを剥離し、最後に最上面の銅板(=回路板)表面
に保護層としてNi−Pメッキを施して積層放熱部材を
作製した。
【0069】(比較例3)市販の窒化アルミニウム粉体
にY23を焼結助剤として添加し、所定温度で所定時間
焼成することにより、180W/mKの熱伝導率を有す
る、50×40×0.635tの窒化アルミニウム製絶
縁基板を作製した以外は比較例2と同様にサンプルを作
製した。
【0070】 かくして得られたサンプルを使用して、
熱サイクル特性試験、および熱抵抗試験に供した。その
結果を表1に示す。なお、熱抵抗試験の結果は、比較例
1の値を1.0とした相対値で示した。
【0071】
【表1】
【0072】(実施例11)実施例1で作製した積層放
熱部材の回路電極に、市販のSi製IGBT素子(パワ
ー半導体)を低温半田により接合した。次いで、ワイヤ
ーボンディング法によりIGBT素子の端子に金属ワイ
ヤーを電気的に接続すると共に、前記回路電極にも同様
に金属ワイヤーを接続した。その後、このIGBT素子
が搭載された積層放熱部材をパッケージ内に収納した。
次いで、前記パッケージ内部に、市販のポッティング用
シリコンゲルを注入、硬化し、前記IGBT素子が搭載
された積層放熱部材の電気的絶縁性を高め、かつ機械的
信頼性を増すべく封止し、パワー半導体装置を作製し
た。
【0073】
【発明の効果】 本発明に係る積層放熱部材およびパワ
ー半導体装置は、上述のごとく、所望によりろう材また
は金属との濡れ性を確保するためにあらかじめ放熱板お
よび/または絶縁基板の接合面を表面処理する工程と、
あらかじめろう材または金属との濡れ性を確保するため
に表面処理されたセラミック粒子を放熱板と絶縁基板の
間隙に載置させる工程と、当該セラミック粒子の上およ
び/または下にろう材を配置させる工程と、当該ろう材
を当該ろう材の融点より高い温度に加熱し溶融させる工
程と、溶融させた当該ろう材をセラミック粒子の間隙に
浸透させ、当該ろう材と反応させることにより製造され
る、熱抵抗が低く、放熱性の高い金属基複合材層を介し
て、放熱板と接合しているので、絶縁基板と金属基複合
材と放熱板の間の熱膨張率の差異に起因するクラックの
発生も実質的になく、熱伝導性、熱サイクル特性に優れ
た部材および装置であり、また、上述のごとき本発明に
係る製造方法によれば、上述のごとき特質を有する積層
放熱部材およびパワー半導体装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験に使用した水冷モジュールの模式図であ
る。
【図2】 本発明に係るパワー半導体装置の主要部の構
成を示す断面図である。
【図3】 本発明に係るパワー半導体装置の製造例に使
用した鋳型の断面図である。
【図4】 従来例に係るパワー半導体装置の主要部の構
成を示す断面図である。
【符号の説明】 1…回路電極、2…接合層(金属基複合材)、3…絶縁
基板、4…放熱板、5…セラミック粒子と活性金属の混
合物、6…鋳型、7…半田、8…半導体チップ、9…金
属ワイヤー、11…ヒータ、12…モジュール、13…
流路、14…ポンプ付きウォーターバス、15…流量
計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 貴浩 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 別所 裕樹 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 牧野 琢磨 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BB08 BC06 BD01 BD13 BE01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放熱板と、放熱板の上面に接合されてい
    る絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられた電極と
    からなる積層放熱部材であって、上記放熱板と上記絶縁
    基板が、セラミック粒子を分散させた金属基複合材層を
    介して接合されていることを特徴とする積層放熱部材。
  2. 【請求項2】 前記金属基複合材層が、所望によりろう
    材または金属との濡れ性を確保するためにあらかじめ接
    合面を表面処理されていてもよい放熱板と所望によりろ
    う材または金属との濡れ性を確保するためにあらかじめ
    接合面を表面処理されていてもよい絶縁基板との間隙に
    て、あらかじめろう材または金属との濡れ性を確保する
    ために表面処理されたセラミック分散粒子と、前記セラ
    ミック分散粒子の間隙に溶融浸透されたろう材または金
    属とを反応させて製造された金属基複合材層であること
    を特徴とする、請求項1に記載の積層放熱部材。
  3. 【請求項3】 前記金属基複合材層が、セラミック分散
    粒子と、前記セラミック分散粒子の間隙に溶融浸透され
    たろう材または金属とを反応させて製造された金属基複
    合材層であって、前記ろう材または金属がさらにTi、
    Zr、Nb、TaおよびHfからなる群から選ばれた活
    性金属を含有しているか、または、前記活性金属粉末を
    前記セラミック分散粒子の間隙中にあらかじめ分散させ
    ておいて製造される金属基複合材層であることを特徴と
    する、請求項1に記載の積層放熱部材。
  4. 【請求項4】 絶縁基板が窒化アルミニウム、または窒
    化珪素であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の積層放熱部材。
  5. 【請求項5】 絶縁基板と、前記絶縁基板の上面に設け
    られた電極とが、セラミック粒子を分散させた金属基複
    合材層を介して接合されていることを特徴とする、請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の積層放熱部材。
  6. 【請求項6】 回路電極と、放熱板と絶縁基板とからな
    る積層放熱部材と、同積層放熱部材に形成されている前
    記回路電極に接合された半導体チップと、前記半導体チ
    ップに電気的に接続された金属ワイヤーとからなり、前
    記回路電極に電気的に接続された金属ワイヤーと、前記
    半導体チップ、前記積層放熱部材、および前記回路電極
    とは、絶縁封止材により封止されているパワー半導体装
    置であって、 前記積層放熱部材は、請求項1〜5のいずれか1項に記
    載された積層放熱部材であることを特徴とするパワー半
    導体装置。
  7. 【請求項7】 放熱板と、放熱板の上面に接合されてい
    る絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられた電極と
    からなる積層放熱部材の製造法であって、所望によりろ
    う材または金属との濡れ性を確保するためにあらかじめ
    放熱板および/または絶縁基板の接合面を表面処理する
    工程と、あらかじめろう材または金属との濡れ性を確保
    するために表面処理されたセラミック粒子を放熱板と絶
    縁基板の間隙に載置させる工程と、当該セラミック粒子
    の上および/または下にろう材を配置させる工程と、当
    該ろう材を当該ろう材の融点より高い温度に加熱し溶融
    させる工程と、溶融させた当該ろう材をセラミック粒子
    の間隙に浸透させ、当該ろう材と反応させ金属基複合材
    を製造する工程と、および当該金属基複合材を介して放
    熱板と絶縁基板とを接合する工程、とを含むことを特徴
    とする積層放熱部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 セラミック粒子および/または絶縁基板
    および/または放熱板への、濡れ性確保のための表面処
    理が、少なくとも一部表面への金属による被覆処理であ
    り、当該処理が無電解メッキ法、メッキ法、CVD、ま
    たはPVDのいずれかであることを特徴とする、請求項
    7に記載の積層放熱部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 放熱板と、放熱板の上面に接合されてい
    る絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられた電極と
    からなる積層放熱部材の製造法であって、セラミック粒
    子を放熱板と絶縁基板の間隙に載置させる工程と、当該
    セラミック粒子の上および/または下にTi、Zr、N
    b、TaおよびHfからなる群から選ばれた活性金属を
    含有したろう材を配置させる工程と、当該ろう材を当該
    ろう材の融点より高い温度に加熱し溶融させる工程と、
    溶融させた当該ろう材をセラミック粒子の間隙に浸透さ
    せ、当該ろう材と反応させ金属基複合材を製造する工程
    と、および当該金属基複合材を介して放熱板と絶縁基板
    とを接合する工程、とを含むことを特徴とする積層放熱
    部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 放熱板と、放熱板の上面に接合されて
    いる絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられた電極
    とからなる積層放熱部材の製造法であって、Ti、Z
    r、Nb、TaおよびHfからなる群から選ばれた活性
    金属粉末とセラミック粒子を放熱板と絶縁基板の間隙に
    載置させる工程と、当該セラミック粒子の上および/ま
    たは下にろう材を配置させる工程と、当該ろう材を当該
    ろう材の融点より高い温度に加熱し溶融させる工程と、
    溶融させた当該ろう材をセラミック粒子の間隙に浸透さ
    せ、当該ろう材と反応させ金属基複合材を製造する工程
    と、および当該金属基複合材を介して放熱板と絶縁基板
    とを接合する工程、とを含むことを特徴とする積層放熱
    部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 放熱板と、放熱板の上面に接合されて
    いる絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられた電極
    とからなる積層放熱部材の製造法であって、絶縁基板を
    凝固型内に設置する工程と、セラミック粒子を絶縁基板
    の一方の面に載置させる工程と、凝固型に溶融金属を流
    し込み、当該セラミック粒子に溶融金属を含浸させ、含
    浸と同時にセラミック粒子が存在しない部分まで溶融金
    属を流し込む工程と、溶融金属を凝固させセラミック粒
    子が存在しない部分で放熱板を形成する工程、とを含む
    ことを特徴とする積層放熱部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 金属基複合材を介して放熱板と絶縁基
    板とを接合する熱処理時に、同時に絶縁基板と電極とを
    ろう材または金属基複合材を介して接合する工程を更に
    含むことを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1項
    に記載の積層放熱部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 金属基複合材を介して接合された放熱
    板と絶縁基板に対し、絶縁基板と電極とを、ろう材また
    は金属基複合材を介して、前記放熱板と絶縁基板との接
    合工程より低い温度の熱処理により接合する工程を更に
    含むことを特徴とする、請求項7〜11のいずれか1項
    に記載の積層放熱部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 金属基複合材を介して接合された放熱
    板と絶縁基板に対し、絶縁基板上に、前記放熱板と絶縁
    基板との接合工程より低い温度で電極を形成する工程を
    さらに含むことを特徴とする、請求項7〜13のいずれ
    か1項に記載の積層放熱部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記低い温度で電極を形成する工程
    が、無電解メッキ法、メッキ法、CVD、PVDまたは
    溶射法のいずれか、もしくは、それらの組み合わせであ
    ることを特徴とする請求項14に記載の積層放熱部材の
    製造方法。
  16. 【請求項16】 放熱板と、放熱板の上面に接合されて
    いる絶縁基板と、上記絶縁基板の上面に設けられた電極
    とからなり、前記放熱板と前記絶縁基板とは、セラミッ
    ク粒子を分散させた金属基複合材層を介して接合されて
    いる積層放熱部材の電極に半導体チップを接合する工程
    と、半導体チップおよび電極にそれぞれ金属ワイヤーを
    電気的に接続する工程と、前記半導体チップ、前記積層
    放熱部材、前記回路電極をパッケージに収納後にパッケ
    ージ内に絶縁封止材を設ける工程、とを含むことを特徴
    とするパワー半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記積層放熱部材が上記請求項7〜1
    5のいずれか1項に記載の方法で作製されたものである
    ことを特徴とする請求項16に記載のパワー半導体装置
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7298039B2 (en) 2003-08-08 2007-11-20 Hitachi, Ltd. Electronic circuit device
JP2009004666A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Hitachi Ltd パワー半導体モジュールおよびその製造方法

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US7298039B2 (en) 2003-08-08 2007-11-20 Hitachi, Ltd. Electronic circuit device
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