JP2001291153A - 自動販売機の異常報知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】異常内容を詳細に知らせること。 【解決手段】カード異常報知手段１０によって磁気カー
ドリーダ装置５により検出された磁気カード１の異常内
容を受け、この磁気カード１の異常内容に応じた異常内
容メッセージをベンダービジョン４に表示する機能、通
信異常報知手段１１によってパーソナルコンピュータ８
へのデータ送信開始時に通信異常を検出すると、通信異
常メッセージをベンダービジョン４に表示する機能、及
び初期設定異常報知手段１２によって磁気カードリーダ
装置５及びＩＤカードスレーブユニット６を自動販売機
本体２及びメインコントローラ３に接続したときに、Ｉ
Ｄカードスレーブユニット６に初期設定がされていなけ
れば、初期設定異常メッセージをベンダービジョン４に
表示する機能を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カードに記憶され
ている商品を販売するためのデータを読み取って商品を
販売し、かつ商品の売上データを送信するためのデータ
通信機能を備えた自動販売機に関し、カードに記憶され
ているデータの読み取り異常やデータ通信の異常を報知
する自動販売機の異常報知装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動販売機は、正面扉にダミーの商品を
複数陳列すると共に、これら商品を選択するための複数
のセレクションスイッチ、商品販売口、コイン投入口、
釣り銭返却口、さらには商品のコマーシャルメッセージ
を表示するベンダービジョンなどが設けられている。な
お、このベンダービジョンは、ＣＤ−ＲＯＭの挿入によ
りこのＣＤ−ＲＯＭに記憶されている商品のコマーシャ
ルメッセージの動画データを読み取り、この商品のコマ
ーシャルメッセージの動画を液晶ディスプレイに映し出
している。

【０００３】このような自動販売機では、購入者による
コインの投入を受けて商品の販売動作を開始して例えば
商品のセレクションスイッチ等のランプを点灯し、この
状態に、購入者による商品のセレクト操作を受けると、
このセレクトされた商品を販売口に搬出し、かつ金銭の
決算業務を行っている。

【０００４】又、自動販売機には、コインの投入により
商品を販売動作する他に、購入者ごとに番号等の登録さ
れたＩＤカード、例えば磁気カードを持たせ、この磁気
カードを自動販売機本体に差し込み、磁気カードリーダ
装置によって磁気カードに記憶されている購入者固有の
登録番号（ＩＤ番号）等のデータを読み取り、商品の販
売許可を与えることによって、購入者によりセレクトさ
れた商品を販売するものがある。

【０００５】このような自動販売機では、磁気カードに
傷等が付いて磁気カードリーダ装置によりデータを読み
込むことができない場合や、磁気カードリーダ装置によ
って読み取られた磁気カードのデータから、この磁気カ
ードが商品販売が許可されていないブラックリストに記
載されている磁気カードであったり、又は通常の顧客が
記載されたホワイトリスト以外の磁気カードであったり
する場合に、磁気カードリーダ装置に設けられているＬ
ＥＤ等の発光素子を点灯させて異常表示を行うようにな
っている。

【０００６】一方、上記自動販売機では、ホットとコー
ルドとの温度などの商品の販売動作に関する各種データ
が予め設定され、かつ商品の販売動作とともにその売上
金額が集計されて売上データが求められている。このよ
うな自動販売機では、各種設定データ及び売上データが
各自動販売機ごとにそれぞれセンター管理室に収集され
て管理されている。

【０００７】このデータ収集は、サービスマンが各自動
販売機の設置されている現地まで行き、自動販売機に対
して２線ケーブル（例えば、ＲＳ２３２Ｃ）を介してパ
ーソナルコンピュータを接続して各種設定データ及び売
上データを読み込んだり、又は自動販売機に対して移動
通信（例えば、ＰＨＳモジュール）を接続してＰＨＰの
トランシーバモードを用いて各種設定データ及び売上デ
ータを読み込み、これらデータをそれぞれセンター管理
室に送信している。

【０００８】このようなデータ収集を行うために自動販
売機には、上記磁気カードリーダ装置の他にＩＤカード
スレーブユニットが設けられている。このＩＤカードス
レーブユニットは、磁気カードリーダ装置とメインコン
トローラとの間でデータ通信を行い、かつメインコント
ローラと２線ケーブルを介して外部に接続されたパーソ
ナルコンピュータとの間でデータ通信を行うための機能
を有している。

【０００９】この自動販売機では、ＩＤカードスレーブ
ユニットの初期設定、例えば自動販売機の接続番号やホ
ワイトリスト又はブラックリストが設定されていない場
合や、ＩＤカードスレーブユニットとパーソナルコンピ
ュータ側に接続するマルチスレーブユニットとの間で異
常なデータ通信が行われた場合に、ＩＤカードスレーブ
ユニットに設けられているＬＥＤ等の発光素子を点灯さ
せて異常表示を行うようになっている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記自
動販売機では、磁気カードからデータを読み込むことが
できない場合や、磁気カードが商品販売が許可されてい
ないブラックリストに記載されている磁気カードが差し
込まれた場合などの異常発生の場合に、磁気カードリー
ダ装置又はＩＤカードスレーブユニットに設けられてい
るＬＥＤ等を用いて異常表示するだけであり、ＬＥＤ等
の点灯だけでは、購入者又はサービスマンに対してどの
ような異常なのかをその詳細を知らせることは困難であ
る。

【００１１】そこで本発明は、異常内容を詳細に知らせ
ることができる自動販売機の異常報知装置を提供するこ
とを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１記載による本発
明は、カードに記憶されている商品を販売するためのデ
ータを読み取って商品を販売する機能を備えた自動販売
機において、前記カードの前記データが正常に読み込め
たか否かを確認し、前記データが読み込めなかった場合
にカード異常の報知を行うカード異常報知手段を具備し
たことを特徴とする自動販売機の異常報知装置である。

【００１３】請求項２記載による本発明は、少なくとも
商品の売上データを送信するためのデータ通信機能を備
えた自動販売機において、データ送信開始時における送
信相手からの応答信号が返送されてきたか否かを判断
し、前記応答信号が返送されて来なかった場合に通信異
常の報知を行う通信異常報知手段を具備したことを特徴
とする自動販売機の異常報知装置である。

【００１４】請求項３記載による本発明は、カードに記
憶されている商品を販売するためのデータを読み取るカ
ードリーダ装置と、少なくとも前記商品の売上データを
送信するためのデータ通信装置とを接続可能とする自動
販売機において、前記カードリーダ装置及び前記データ
通信装置の接続時に、初期設定異常の報知を行う初期設
定異常報知手段を具備したことを特徴とする自動販売機
の異常報知装置である。

【００１５】請求項４記載による本発明は、カードに記
憶されている商品を販売するためのデータを読み取って
商品を販売するもので、前記カードに記憶されている前
記データを読み取るカードリーダ装置と、少なくとも前
記商品の売上データを送信するためのデータ通信装置と
を接続可能とする自動販売機において、前記カードの前
記データが正常に読み込めたか否かを確認し、前記デー
タが読み込めなかった場合にカード異常の報知を行うカ
ード異常報知手段と、データ送信開始時における送信相
手からの応答信号が返送されてきたか否かを判断し、前
記応答信号が返送されて来なかった場合に通信異常の報
知を行う通信異常報知手段と、前記カードリーダ装置及
び前記データ通信装置の接続時に、初期設定異常の報知
を行う初期設定異常報知手段とのうち少なくとも２つの
手段を具備したことを特徴とする自動販売機の異常報知
装置である。

【００１６】請求項５記載による本発明は、請求項１、
２、３又は４項記載の自動販売機の異常報知装置におい
て、前記カード異常報知手段、前記通信異常報知手段又
は前記初期設定異常報知手段により行われる各異常の報
知は、それぞれ前記自動販売機に設けられたベンダービ
ジョンに表示する機能を有することを特徴とするもので
ある。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。

【００１８】図１は自動販売機の異常報知装置の構成図
である。この自動販売機は、磁気カード１を用いて商品
を販売動作するものとなっている。磁気カード１には、
購入者固有の登録番号（ＩＤ番号）や金融機関に貯蓄さ
れている金額等のデータが記憶されている。

【００１９】従って、この自動販売機は、磁気カード１
がその差込口から差し込まれると、この磁気カード１に
記憶されている購入者固有の登録番号（ＩＤ番号）や金
融機関に貯蓄されている金額等のデータを読み取って商
品販売を許可し、購入者による商品のセレクト操作を受
けて、このセレクトされた商品を販売口に搬出し、かつ
金銭の決算業務を行うという一連の商品の販売動作を行
うものとなっている。

【００２０】この自動販売機本体２には、上記一連の商
品の販売動作を動作制御するメインコントローラ３が設
けられている。このメインコントローラ３には、液晶デ
ィスプレイからなるベンダービジョン４が接続されてい
る。このベンダービジョン４は、ＣＤ−ＲＯＭの挿入に
よりこのＣＤ−ＲＯＭに記憶されている商品のコマーシ
ャルメッセージの動画データを読み取り、この商品に関
する文字情報を含むコマーシャルメッセージの動画を液
晶ディスプレイに映し出している。

【００２１】又、メインコントローラ３には、磁気カー
ドリーダ装置５及びＩＤカードスレーブユニット６が接
続されている。このうち磁気カードリーダ装置５は、差
込口から差し込まれた磁気カード１を受け取り、この磁
気カード１に記憶されている購入者固有の登録番号（Ｉ
Ｄ番号）や金融機関への預金額等のデータを読み取る機
能を有している。この磁気カードリーダ装置５は、自動
販売機本体２に設けられている専用コネクタ（ＶＣＣ
Ｓ）に接続されている。

【００２２】又、磁気カードリーダ装置５は、磁気カー
ド１から正常にデータを読み込んだか否かを判断する機
能を有している。この磁気カードリーダ装置５は、磁気
カード１から正常にデータを読み込めなかった場合、そ
のデータ読み込みの異常の内容、例えば磁気カード１に
記憶されているデータのうち桁数が足らなかったり、有
り得ない番号を読み込んだことを検出したのか、磁気カ
ード１が商品販売の許可されていないブラックリストに
記載されている磁気カード１を検出したのか、又は通常
の顧客が記載されたホワイトリスト以外の磁気カード１
を検出したのかを判断し、該当する異常の内容をＩＤカ
ードスレーブユニット６を通してメインコントローラ３
に送信する機能を有している。

【００２３】ＩＤカードスレーブユニット６は、２線ケ
ーブル（例えば、ＲＳ４８５）７を介して外部に接続さ
れるパーソナルコンピュータ８との間でデータ通信を行
うためのマルチスレーブユニット９と接続するためのも
のである。又、このＩＤカードスレーブユニット６に
は、例えば自動販売機の接続番号やホワイトリスト又は
ブラックリストが設定されるようになっている。

【００２４】マルチスレーブユニット９は、ＩＤカード
スレーブユニット６とパーソナルコンピュータ８との間
を２線ケーブル（例えば、ＲＳ４８５）７を介して外部
に接続し、これらＩＤカードスレーブユニット６とパー
ソナルコンピュータ８との間でデータ通信を行わせるた
めのインタフェースの機能を有している。又、このマル
チスレーブユニット９は、パーソナルコンピュータ８と
移動通信（例えばＰＨＳモジュール）との間のインタフ
ェースの機能を有している。

【００２５】パーソナルコンピュータ８は、ホットとコ
ールドとの温度などの商品の販売動作に関する各種デー
タ及び商品の売上金額を集計した売上データを収集し
て、センター管理室に送信するためのものである。な
お、現地に設置された各自動販売機別に各種データ及び
商品の売上データを収集してセンター管理室に送信する
方式としては、パーソナルコンピュータ８を用いる他
に、移動通信（例えばＰＨＳモジュール）、パケット通
信モジュール（例えば、ＤｏＰａモジュール）を用いて
もよい。このＤｏＰａは、ドコモパケット通信サービス
の愛称であって、ＤｏＣｏＭｏ ＰａｃｋｅｔとＤｏＰ
ａｃｋｅｔとの２つを意味するものである。このＤｏＰ
ａシステムは、ＤｏＰａ網（ドコモパケット通信網）を
介してセンター側サーバ（センター管理室）と端末側
（自動販売機）との間でデータ通信を行うものとなる。

【００２６】上記メインコントローラ３は、磁気カード
リーダ装置５により磁気カード１から読み取られた購入
者固有の登録番号（ＩＤ番号）や金融機関に貯蓄されて
いる金額等のデータに基づいて商品販売の許可又は不許
可を行い、商品販売を許可した場合に購入者による商品
のセレクト操作を受けて、このセレクトされた商品を販
売口に搬出し、かつ金銭の決算業務を行うという一連の
商品の販売動作を制御する機能を有している。

【００２７】このメインコントローラ３は、通常時、ベ
ンダービジョン４に対して、ＣＤ−ＲＯＭから読み込ん
だ商品等のコマーシャルメッセージの動画を映し出させ
る機能を有している。

【００２８】このメインコントローラ３は、磁気カード
１に関する異常やデータ通信に関する異常を報知するた
めにカード異常報知手段１０、通信異常報知手段１１及
び初期設定異常報知手段１２の各機能を有している。

【００２９】カード異常報知手段１０は、磁気カードリ
ーダ装置５により検出された磁気カード１の異常内容を
受け、この磁気カード１の異常内容に応じた異常内容メ
ッセージを、通常、商品のコマーシャルメッセージの動
画を映し出しているベンダービジョン４の画面上に、そ
の動画上に重ねて表示する機能を有している。

【００３０】又、このカード異常報知手段１０は、予め
ベンダービジョン４への異常表示内容として、例えば
「カード異常」「ブラックリスト」「ホワイトリスト以
外」の異常内容メッセージを記憶し、異常を検出したと
きにその異常の内容に応じて異常内容メッセージを選択
して、通常、商品のコマーシャルメッセージの動画を映
し出しているベンダービジョン４の画面上に、その動画
上に重ねて表示する機能を有している。

【００３１】通信異常報知手段１１は、例えばパーソナ
ルコンピュータ８へのデータ送信開始時において、ＩＤ
カードスレーブユニット６から送信相手となるマルチス
レーブユニット９からの応答信号（Ａｃｋ）が返送され
てきたか否かを判断し、この応答信号が返送されて来な
かった場合に通信異常メッセージを、通常、商品のコマ
ーシャルメッセージの動画を映し出しているベンダービ
ジョン４の画面上に、その動画上に重ねて表示する機能
を有している。

【００３２】この通信異常報知手段１１は、予めベンダ
ービジョン４への異常表示内容として、例えば「有極通
信線異常です。通信線が短絡又は外れています」の通信
異常メッセージを記憶し、異常を検出したときにこの通
信異常メッセージを、通常、商品のコマーシャルメッセ
ージの動画を映し出しているベンダービジョン４の画面
上に、その動画上に重ねて表示する機能を有している。

【００３３】初期設定異常報知手段１２は、磁気カード
リーダ装置５及びＩＤカードスレーブユニット６を自動
販売機本体２及びメインコントローラ３に接続したとき
に、ＩＤカードスレーブユニット６に初期設定、例えば
自動販売機の接続番号やホワイトリスト又はブラックリ
ストの設定がされていなければ、初期設定異常メッセー
ジを、通常、商品のコマーシャルメッセージの動画を映
し出しているベンダービジョン４の画面上に、その動画
上に重ねて表示し、初期設定が終了したらベンダービジ
ョン４に表示されている初期設定異常メッセージを消す
機能を有している。

【００３４】この初期設定異常報知手段１２は、予めベ
ンダービジョン４への初期設定異常メッセージとして、
例えば「ＩＤカードスレーブユニット６の初期設定がし
てません」を記憶し、異常を検出したときにこの初期設
定異常メッセージを、通常、商品のコマーシャルメッセ
ージの動画を映し出しているベンダービジョン４の画面
上に、その動画上に重ねて表示する機能を有している。

【００３５】次に、上記の如く構成された装置の作用に
ついて説明する。

【００３６】(a)先ず、カード異常の検出について図２
に示すカード異常検出フローチャートに従って説明す
る。

【００３７】磁気カード１がその差込口から差し込まれ
ると、磁気カードリーダ装置５は、ステップ＃１におい
て、磁気カード１の差し込みを検出すると共に、磁気カ
ード１に記憶されている購入者固有の登録番号（ＩＤ番
号）や金融機関に貯蓄されている金額等のデータを読み
取り、これらデータをメインコントローラ３に送信す
る。

【００３８】このとき磁気カードリーダ装置５は、ステ
ップ＃２において、磁気カード１から正常にデータを読
み込んだか否かを判断し、正常にデータを読み込めば、
その旨をメインコントローラ３に送信する。

【００３９】これにより、メインコントローラ３は、ス
テップ＃３に移って、商品販売を許可し、購入者による
商品のセレクト操作を受けて、このセレクトされた商品
を販売口に搬出し、かつ金銭の決算業務を行う。

【００４０】ところが、磁気カード１に記憶されている
データを正常に読み込んでいなければ、磁気カードリー
ダ装置５は、ステップ＃４において、データ読み込みの
異常の内容、例えば磁気カード１に記憶されているデー
タのうち桁数が足らなかったり、有り得ない番号を読み
込んだことを検出したのか、磁気カードが商品販売の許
可されていないブラックリストに記載されている磁気カ
ードを検出したのか、又は通常の顧客が記載されたホワ
イトリスト以外の磁気カードを検出したのかを判断し、
該当する異常の内容をＩＤカードスレーブユニット６を
通してメインコントローラ３に送信する。

【００４１】このメインコントローラ３のカード異常報
知手段１０は、ステップ＃５において、ＩＤカードスレ
ーブユニット６を通して送られてきた異常の内容から該
当する異常内容メッセージ「カード異常」「ブラックリ
スト」又は「ホワイトリスト以外」を選択し、次のステ
ップ＃６において選択された異常内容メッセージ、例え
ば「ブラックリスト」を、通常、商品のコマーシャルメ
ッセージの動画を映し出しているベンダービジョン４の
画面上に、その動画上に重ねて表示する。図３はベンダ
ービジョン４に表示された異常内容メッセージ例を示
し、ここでは商品のコマーシャルメッセージの動画上
に、異常内容メッセージ「このカードは、ブラックリス
トのため使用出来ません」の表示が行われている。

【００４２】(b)次に、データ通信異常の検出について
図４に示すデータ通信異常検出フローチャートに従って
説明する。

【００４３】定期的に、ホットとコールドとの温度など
の商品の販売動作に関する各種データ及び商品の売上金
額を集計した売上データを収集してセンター管理室に送
信するために、ＩＤカードスレーブユニット６に対して
２線ケーブル７を介してマルチスレーブユニット９、パ
ーソナルコンピュータ８が接続される。

【００４４】このときＩＤカードスレーブユニット６
は、ステップ＃１０において、マルチスレーブユニット
９に対して接続データを送信する。

【００４５】次に、マルチスレーブユニット９は、ＩＤ
カードスレーブユニット６から接続データを受信する
と、ＩＤカードスレーブユニット６に対してその応答信
号（Ａｃｋ）を返送する。

【００４６】次に、ＩＤカードスレーブユニット６は、
ステップ＃１１において、マルチスレーブユニット９か
ら応答信号（Ａｃｋ）が返送されてきたか否かを判断
し、この応答信号（Ａｃｋ）が返送されてきたことを判
断すると、その旨をメインコントローラ３に送信する。

【００４７】このメインコントローラ３は、ＩＤカード
スレーブユニット６から応答信号（Ａｃｋ）が返送され
てきた旨を受けると、ステップ＃１２において、販売動
作を待機状態にする。

【００４８】ところが、マルチスレーブユニット９から
応答信号（Ａｃｋ）が返送されこなければ、ＩＤカード
スレーブユニット６は、ステップ＃１３に移って、メイ
ンコントローラ３に対して通信線エラーデータを送信す
る。

【００４９】このメインコントローラ３の通信異常報知
手段１１は、ＩＤカードスレーブユニット６から通信線
エラーデータを受けると、ステップ＃１４及び＃１５に
おいて、例えば「有極通信線異常です。通信線が短絡又
は外れています」の通信異常メッセージをベンダービジ
ョン４に送信することによって、図５に示すように通
常、商品のコマーシャルメッセージの動画を映し出して
いるベンダービジョン４の画面上に、その動画上に重ね
て「有極通信線異常です。通信線が短絡又は外れていま
す」の通信異常メッセージを表示する。

【００５０】(c)次に、初期設定異常の検出について図
６に示す初期設定異常検出フローチャートに従って説明
する。

【００５１】磁気カードリーダ装置５及びＩＤカードス
レーブユニット６を自動販売機本体２及びメインコント
ローラ３に接続したとき、ＩＤカードスレーブユニット
６を初期設定する。このＩＤカードスレーブユニット６
の初期設定は、例えば自動販売機の接続番号やホワイト
リスト又はブラックリストの設定を行う。

【００５２】このように磁気カードリーダ装置５及びＩ
Ｄカードスレーブユニット６を自動販売機本体２及びメ
インコントローラ３に接続したことがメインコントロー
ラ３によりステップ＃２０において検出されると、この
メインコントローラ３の初期設定異常報知手段１２は、
次のステップ＃２１において、予め記憶している初期設
定異常メッセージ、例えば「ＩＤカードスレーブユニッ
ト６の初期設定がしてません」をベンダービジョン４に
送信する。このベンダービジョン４は、ステップ＃２２
において、図７に示すように通常、商品のコマーシャル
メッセージの動画上に重ねて初期設定異常メッセージ
「ＩＤカードスレーブユニット６の初期設定がしてませ
ん」を表示する。

【００５３】メインコントローラ３の初期設定異常報知
手段１２は、ステップ＃２３において、ＩＤカードスレ
ーブユニット６に対する初期設定が終了したか否かを判
断し、初期設定が終了すると、次のステップ＃２４に移
って、ベンダービジョン４に初期設定終了のデータを送
信する。これにより、ベンダービジョン４に表示されて
いる初期設定異常メッセージ「ＩＤカードスレーブユニ
ット６の初期設定がしてません」は、ステップ＃２５に
おいて消される。

【００５４】このように上記一実施の形態においては、
カード異常報知手段１０によって磁気カードリーダ装置
５により検出された磁気カード１の異常内容を受け、こ
の磁気カード１の異常内容に応じた異常内容メッセー
ジ、例えば「カード異常」「ブラックリスト」又は「ホ
ワイトリスト以外」をベンダービジョン４に表示する機
能、通信異常報知手段１１によってパーソナルコンピュ
ータ８へのデータ送信開始時に通信異常を検出すると、
通信異常メッセージ例えば「有極通信線異常です。通信
線が短絡又は外れています」をベンダービジョン４に表
示する機能、及び初期設定異常報知手段１２によって磁
気カードリーダ装置５及びＩＤカードスレーブユニット
６を自動販売機本体２及びメインコントローラ３に接続
したときに、ＩＤカードスレーブユニット６に初期設定
がされていなければ、初期設定異常メッセージ例えば
「ＩＤカードスレーブユニット６の初期設定がしてませ
ん」をベンダービジョン４に表示する機能を備えたの
で、磁気カード異常の詳細をベンダービジョン４に表示
して商品の購入者に分かり易く知らせることができ、磁
気カード異常時の対処をスムーズにできる。

【００５５】又、データ通信及び初期設定の異常の詳細
をベンダービジョン４に表示して、サービスマンに知ら
せることができ、サービスマンによってこれら異常の対
処をスムーズにできる。

【００５６】さらに、通常、商品のコマーシャルメッセ
ージの動画を映し出してベンダービジョン４の動画上に
重ねてカードの異常内容メッセージ、通信異常メッセー
ジ又は初期設定異常メッセージを表示するので、既存の
ベンダービジョン４を用いて各異常のメッセージを表示
でき、異常表示のために別途新たに表示装置を設ける必
要がない。

【００５７】なお、本発明は、上記一実施の形態に限定
されるものでなく次の通り変形してもよい。例えば、磁
気カード１の異常やデータ通信、初期設定の異常の詳細
をベンダービジョン４に表示しているが、音声によって
異常内容を報知するようにしてもよい。

【００５８】

【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、異
常内容を詳細に知らせることができる自動販売機の異常
報知装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態を示す構成図。

【図２】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態におけるカード異常検出フローチャート。

【図３】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態におけるベンダービジョンに表示された異常
内容メッセージ例を示す図。

【図４】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態におけるデータ通信異常の検出フローチャー
ト。

【図５】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態におけるベンダービジョンに表示された異常
内容メッセージ例を示す図。

【図６】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態における初期設定異常の検出フローチャー
ト。

【図７】本発明に係わる自動販売機の異常報知装置の一
実施の形態におけるベンダービジョンに表示された異常
内容メッセージ例を示す図。

【符号の説明】

１：磁気カード ２：自動販売機本体 ３：メインコントローラ ４：ベンダービジョン ５：磁気カードリーダ装置 ６：ＩＤカードスレーブユニット ７：２線ケーブル ８：パーソナルコンピュータ ９：マルチスレーブユニット １０：カード異常報知手段 １１：通信異常報知手段 １２：初期設定異常報知手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 重雄 愛知県大府市大府町柊山11番地 株式会社 アペックス内 Ｆターム(参考） 3E044 AA01 BA04 DD10 DE01 EA09 EB09 5B058 CA31 KA02 KA27 YA20

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カードに記憶されている商品を販売する
   ためのデータを読み取って商品を販売する機能を備えた
   自動販売機において、 前記カードの前記データが正常に読み込めたか否かを確
   認し、前記データが読み込めなかった場合にカード異常
   の報知を行うカード異常報知手段、を具備したことを特
   徴とする自動販売機の異常報知装置。
2. 【請求項２】 少なくとも商品の売上データを送信する
   ためのデータ通信機能を備えた自動販売機において、 データ送信開始時における送信相手からの応答信号が返
   送されてきたか否かを判断し、前記応答信号が返送され
   て来なかった場合に通信異常の報知を行う通信異常報知
   手段、を具備したことを特徴とする自動販売機の異常報
   知装置。
3. 【請求項３】 カードに記憶されている商品を販売する
   ためのデータを読み取るカードリーダ装置と、少なくと
   も前記商品の売上データを送信するためのデータ通信装
   置とを接続可能とする自動販売機において、 前記カードリーダ装置及び前記データ通信装置の接続時
   に、初期設定異常の報知を行う初期設定異常報知手段、
   を具備したことを特徴とする自動販売機の異常報知装
   置。
4. 【請求項４】 カードに記憶されている商品を販売する
   ためのデータを読み取って商品を販売するもので、前記
   カードに記憶されている前記データを読み取るカードリ
   ーダ装置と、少なくとも前記商品の売上データを送信す
   るためのデータ通信装置とを接続可能とする自動販売機
   において、 前記カードの前記データが正常に読み込めたか否かを確
   認し、前記データが読み込めなかった場合にカード異常
   の報知を行うカード異常報知手段と、データ送信開始時
   における送信相手からの応答信号が返送されてきたか否
   かを判断し、前記応答信号が返送されて来なかった場合
   に通信異常の報知を行う通信異常報知手段と、前記カー
   ドリーダ装置及び前記データ通信装置の接続時に、初期
   設定異常の報知を行う初期設定異常報知手段とのうち少
   なくとも２つの手段を具備したことを特徴とする自動販
   売機の異常報知装置。
5. 【請求項５】 前記カード異常報知手段、前記通信異常
   報知手段又は前記初期設定異常報知手段により行われる
   各異常の報知は、それぞれ前記自動販売機に設けられた
   ベンダービジョンに表示する機能を有することを特徴と
   する請求項１、２、３又は４項記載の自動販売機の異常
   報知装置。