JP2001289064A - 燃料噴射システム及びこれに用いられる高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】電子制御システムに何らかの不具合が発生した
場合でも、乗員の意志によりエンジンの非常停止が可能
な燃料噴射システム及びこれに用いられる高圧燃料供給
ポンプを提供する。 【解決手段】燃料タンクと、高圧燃料供給ポンプ１と、
コモンレールとを備え、内燃機関の燃料室に燃料を噴射
する燃料噴射システムにおいて、乗員による手動操作が
可能な操作部４９と、前記操作部４９と機械的に連動し
前記操作部４９に所定の操作がなされることにより前記
内燃機関への燃料噴射を停止させる燃料供給停止手段４
６とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等に搭載
される内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射シス
テム及び燃料噴射システムに用いられる高圧燃料供給ポ
ンプに関し、特に異常時に内燃機関の駆動を停止させる
非常停止機構を備えるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料
噴射システムの１つとして、図７に示すようなコモンレ
ールシステム５０が従来から用いられている。このコモ
ンレールシステム５０は、高圧燃料供給ポンプ１により
燃料を高圧化し、この高圧化された燃料をコモンレール
５２に蓄え、このコモンレール５２に蓄えられた高圧燃
料をインジェクタ５３から内燃機関の燃焼室に噴射する
ものである。そして、通常のコモンレールシステム５０
においては、センサ類５６により検出されたエンジン回
転速度、アクセルペダル位置、燃料油温度等の車両情報
信号が電子式コントロールユニット（ＥＣＵ）５５内の
マイクロコンピュータ内に送られ、この情報信号に基づ
いて演算処理を行い、この処理結果を制御信号として電
磁弁等の各機器に出力し、燃料の供給・噴射量や供給・
噴射時期等が制御される。このようにして、電子制御に
より精密且つ応答性のよい制御が実現できるようになさ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような燃料噴射
システムでは、通常、非常時には内燃機関（エンジン）
の駆動を緊急停止させるような電子制御が行われるが、
電子制御システム上に何らかのエラーが生じた場合、例
えば複数のセンサが同時に破損した場合やＥＣＵ自体に
障害が生じた場合には、エンジンを緊急停止できないこ
とがあるという危惧が存する。

【０００４】そこで、この発明は、電子制御システムに
何らかの不具合が発生した場合でも、乗員の意志により
エンジンの非常停止が可能な燃料噴射システム及びこれ
に用いられる高圧燃料供給ポンプを提供することを目的
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃
料タンク内の燃料を高圧化して送出する高圧燃料供給ポ
ンプと、前記高圧燃料供給ポンプから圧送された燃料を
蓄えるコモンレールとを備え、前記コモンレールに蓄え
られた高圧燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する燃料噴射
システムにおいて、乗員による手動操作が可能な操作部
と、前記操作部と機械的に連動し前記操作部に所定の操
作がなされることにより前記内燃機関への燃料噴射を停
止させる非常停止手段とを備えるものである（請求項
１）。

【０００６】これによれば、乗員が車内に設けられたレ
バー、ボタン等の操作部を手動操作することにより、こ
の操作部と連動して機械的に動作する非常停止手段によ
り内燃機関への燃料噴射が停止される。これにより、電
子制御システム上に何らかの障害が発生した場合でも、
乗員が自らの意志で内燃機関（エンジン）の駆動を停止
させることができる。

【０００７】また、前記非常停止手段は、前記操作部が
操作された時に、前記高圧燃料供給ポンプ内の燃料を前
記燃料タンクへ戻すものであるとよい（請求項２）。

【０００８】これによれば、乗員が操作部を操作するこ
とにより、高圧燃料供給ポンプからコモンレールへの高
圧燃料の供給が停止され、コモンレールからインジェク
タへの燃料供給、更にインジェクタから内燃機関への燃
料噴射がなくなるので、内燃機関を停止させることがで
きる。また、コモンレールに供給される前の燃料は低圧
であるので、供給停止のための処置を施す上での安全性
が高い。

【０００９】また、前記非常停止手段は、前記高圧燃料
供給ポンプと前記燃料タンクとを連結する戻し通路と、
前記戻し通路に設けられ前記操作部を操作することによ
り開放する弁とから構成することができる（請求項
３）。

【００１０】これによれば、乗員が操作部を手動操作す
ることにより、戻し通路に設けられた弁が機械的に開放
し、高圧燃料供給ポンプ内の燃料は燃料タンクに戻され
る。これにより、高圧燃料供給ポンプからコモンレール
への燃料供給が停止し、最終的にはインジェクタから内
燃機関への燃料噴射を停止させることができる。

【００１１】また、この発明は、内燃機関の燃焼室に燃
料を噴射する燃料噴射システムに用いられ、高圧燃料を
蓄えるコモンレールに燃料を圧送する高圧燃料供給ポン
プであって、燃料を圧縮すると共に送出する燃料圧送手
段と、前記燃料圧送手段に流入する燃料油量を調整する
燃料油量調整手段とを有して構成され、乗員による手動
操作が可能な操作部と機械的に連動し、前記操作部に所
定の操作がなされることにより前記燃料油量調整手段か
ら前記燃料圧送手段への燃料供給を停止させる燃料供給
停止手段を備えるものである（請求項４）。

【００１２】これによれば、乗員が操作部を手動操作す
ることにより燃料供給停止手段が機械的に動作し、燃料
油量調整手段から燃料圧送手段への送油が停止される。
これにより、燃料の圧送が停止し、コモンレール、イン
ジェクタへの燃料供給が停止される。また、高圧化され
る前の燃料を処理することができるので、安全性が高
い。

【００１３】また、前記燃料油量調整手段は、開度によ
り前記燃料圧送手段への送油量を調整することが可能な
スロットルバルブと、前記スロットルバルブを閉方向に
付勢する弾性部材と、前記燃料タンクから汲み上げられ
た燃料を導く燃料通路内に設けられたオリフィスと、前
記オリフィスを通過してきた燃料が流入する圧力室とを
備え、前記圧力室の圧力が前記弾性部材の付勢力に抗し
て前記スロットルバルブを移動させた時に前記燃料圧送
手段へ燃料が流入するようになされたものであり、前記
燃料供給停止手段は、前記圧力室と前記燃料タンクとを
連結する戻し通路と、前記戻し通路に設けられ前記操作
部を操作することにより開放する弁とから構成されてい
るとよい（請求項５）。

【００１４】これによれば、乗員がレバー、スイッチ等
の操作部を手動操作することにより、圧力室と燃料タン
クとを連結する戻し通路に設けられた弁が開放する。こ
れにより、圧力室内の圧力が低下し、弾性部材の付勢力
によりスロットルバルブが閉状態となるので、燃料圧送
手段への送油量をゼロにすると共に、圧力室内の燃料を
戻し通路を通して燃料タンクへ戻すことができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。

【００１６】図１及び図２において、高圧燃料供給ポン
プ１が示されており、この高圧燃料供給ポンプ１は、図
６及び図７に示すようなコモンレールシステム５０の一
部として使用されるものである。コモンレールシステム
５０は、燃料タンク５１、高圧燃料供給ポンプ１、コモ
ンレール５２、インジェクタ５３、これらを制御する電
子式コントロールユニット（ＥＣＵ）５５、及び各セン
サ類５６を有して構成される。

【００１７】前記高圧燃料供給ポンプ１は、配管を介し
てコモンレール５２に接続され、燃料タンク５１から汲
み上げた燃料油を高圧化してコモンレール５２に供給す
る。コモンレール５２は、高圧燃料供給ポンプ１から圧
送された高圧燃料を蓄え、インジェクタ５３へ分配す
る。インジェクタ５３は、コモンレール５２からの高圧
燃料を所定のタイミングで内燃機関（図示せず）の燃料
室に噴射する。ＥＣＵ５５は、各センサ５６により検出
されたエンジン回転速度、アクセル開度、燃料油温度等
の車両情報信号に基づいて、高圧燃料供給ポンプ１、コ
モンレール５２、インジェクタ５３に設けられた電磁弁
等の電子機器に制御信号を出力し、燃料の供給・噴射
量、供給・噴射時期等を総合的に制御する。

【００１８】また、ここに示す実施の形態のコモンレー
ルシステム５０は、高圧燃料供給ポンプ１、コモンレー
ル５２、インジェクタ５３の３つの機関と燃料タンク５
１とを連結する戻し通路４７と、これらの各機関１，５
２，５３にそれぞれ備えられＥＣＵ５５により制御され
る電磁弁等の燃料戻し手段とにより、各機関１，５２，
５３において発生した余剰燃料を燃料タンク５１に戻す
ことができるようになされている。

【００１９】以下に、図１及び図２において、前記高圧
燃料供給ポンプ１の構造について説明する。高圧燃料供
給ポンプ１は、フィードポンプ２と、フューエルメータ
リングユニット（ＦＭＵ：燃料油量調整手段）３と、サ
プライポンプ（燃料圧送手段）４とが組み付けられて構
成されている。

【００２０】フィードポンプ２は、燃料油を燃料タンク
５１から汲み上げて後述するＦＭＵ３に供給するもの
で、ポンプハウジング８のハウジング部材８ｃの開口部
を閉塞するようにボルト等により取り付けられている。
このフィードポンプ２の内部には、カムシャフト７の端
部に固定された内歯歯車と、この内歯歯車に噛合する駆
動ギアと、この駆動ギアとシャフトを介して連結された
主動ギアと、この主動ギアに噛合する従動ギアとを有し
て構成され、カムシャフト７の回転により前記主動ギア
及び従動ギアを回転させ、これら両ギアにより構成され
るギアポンプにより燃料油を燃料タンク５１から汲み上
げ、燃料フィルタを介してＦＭＵ３に供給する。

【００２１】フューエルメータリングユニット（ＦＭ
Ｕ）３は、前記フィードポンプ３から送られてきた燃料
油を内燃機関の要求する燃料圧力となるように燃料油量
の調整を行った上で後述するサプライポンプ４に送り込
む機能を有するものである。

【００２２】このＦＭＵ３は、前記フィードポンプ２が
汲み上げた燃料を取り込む燃料入り口３０と、この取り
込んだ燃料をサプライポンプ４へ導く燃料通路３１ａ，
３１ｂとを備え、この燃料通路３１ａ，３１ｂの途中に
は、スロットルバルブ３２が配されている。このスロッ
トルバルブ３２の一端側には、オリフィス３４を介して
燃料が供給される圧力室３３が形成され、他端側には、
スロットルバルブ３２を圧力室３３側へ付勢するスプリ
ング３５が配されており、スロットルバルブ３２は、圧
力室３３の圧力とスプリング３５の付勢力とが釣り合っ
た位置に停止する。

【００２３】また、スロットルバルブ３２の略中央部に
は、径が膨出されたカラー部３２ａが形成されており、
圧力室３３の圧力が低くなると、スプリング３５の付勢
力よりスロットルバルブ３２が図中下方へ移動して、カ
ラー部３２ａが下流側の燃料通路３１ｂを閉鎖する。ま
た、圧力室３３は、前記戻し通路４７と連結する第１の
通路３７（図３参照）と連通しており、この第１の通路
３７には、ＥＣＵ５５により電子制御される電磁弁３６
が設けられており、この電磁弁３６の開度を制御するこ
とにより、圧力室３３内の圧力を調整してスロットバル
ブ３２による燃料通路３１ｂへの絞りを調整し、サプラ
イポンプ４へ供給される燃料油量を調整できるようにな
されている。

【００２４】更に、前記圧力室３３は、前記戻し通路４
７と連結する第２の通路４２と連通しており、この第２
の通路４２には、後に詳述する非常停止手段４５が設け
られている。この非常停止手段４５の働きにより、非常
時には圧力室３３内が戻し通路４７と連通され、燃料が
第２の通路４２と戻し通路４７とを通り燃料タンク５１
へ戻されるようになされている。

【００２５】サプライポンプ４は、図１及び図２に示す
ように、プランジャ５、プランジャバレル６、タペット
９、カムシャフト７、カム１３を有して構成され、カム
シャフト７は、ポンプハウジング８に支持され、一端が
ポンプハウジング８から外部に突出して内燃機関の駆動
トルクを受けて回転するようになっている。

【００２６】ポンプハウジング８は、プランジャバレル
６が装着される縦穴１０が形成されたハウジング部材８
ａと、このハウジング部材８ａにボルト等により固定さ
れてカムシャフト７の両端近傍を回転自在に保持するハ
ウジング部材８ｂ，８ｃとを有して構成されている。こ
の例においては、ハウジング部材８ａに形成される縦穴
１０は２つ形成されており、それぞれの縦穴１０内でプ
ランジャバレル６がハウジング部材８ａに固定され、こ
のプランジャバレル６にプランジャ５が摺動自在に挿入
されている。

【００２７】それぞれのプランジャ５の下端にはカムシ
ャフト７に固定されたカム１３にタペット９を介して当
接され、またハウジング部材８ａに設けられたばね受け
１５とプランジャ５の下部に設けられたばね受け１６と
の間にはスプリング１７が弾装されていることにより、
カムシャフト７が回転すると、このスプリング１７と協
動してプランジャ５をカム１３の輪郭に沿って往復動さ
せるようになされている。

【００２８】各プランジャバレル６の上部には、デリバ
リバルブホルダ１９との間に組み付けられたＩＯバルブ
（インレット・アウトレットバルブ）２０が設けられて
いる。このＩＯバルブ２０とプランジャ５との間には、
プランジャ室２１が形成され、ＩＯバルブ２０の上方に
は、デリバリバルブホルダ１９に形成された燃料出口２
２が設けられている。

【００２９】ここで、ＩＯバルブ２０は、前記ＦＭＵ３
から送られてきた燃料油をプランジャ室２１に供給し、
プランジャ５により圧縮された燃料油をＦＭＵ３に逆流
しないように燃料出口２２から送出する機能を有するも
ので、プランジャバレル６の上部に取り付けられたバル
ブボディ２３と、一端がＦＭＵ３に連通し、他端がプラ
ンジャ室２１に連通するバルブボディ２３に形成された
燃料通路２４を開閉し、ＦＭＵ３からの燃料圧に抗した
付勢力により燃料通路２４を閉方向に常時付勢している
インレットバルブ２５と、一端がプランジャ室２１に連
通し、他端が燃料出口２２に連通する燃料通路２６を閉
方向に常時付勢しているアウトレットバルブ２７とを有
して構成され、プランジャ５が下降行程に入ると、アウ
トレットバルブ２７が閉じてＦＭＵ３からの燃料油によ
りインレットバルブ２５が押し上げられ、プランジャ室
２１に燃料油が流入し、プランジャ５が上昇行程に入る
と、加圧された燃料油により、インレットバルブ２５が
閉じてアウトレットバルブ２７が押し上げられ、燃料出
口２２から燃料油が圧送されるようになされている。

【００３０】上述の構造により、高圧燃料供給ポンプ１
は、フィードポンプ２により燃料タンク５１から燃料油
を汲み上げてＦＭＵ３に供給し、ＦＭＵ３がこの燃料油
を、油量を調整した上でＩＯバルブ２０を介してサプラ
イポンプ４の各プランジャ室２１に供給し、サプライポ
ンプ４がプランジャ５により加圧された燃料油を燃料出
口２２からコモンレール５２（図７参照）へ送出する。

【００３１】また、上述したように、ＦＭＵ３の圧力室
３３と戻し通路４７とを連結する第２の通路４２（図３
参照）には、非常時に内燃機関を停止するための非常停
止手段４５が設けられているが、この非常停止手段４５
の第１の実施の形態について、図４を参照して説明す
る。第１の実施の形態に係る非常停止手段４５は、乗員
による手動操作が可能な、例えば車内に設置されたレバ
ー、ボタン等の操作部４９と、この操作部４９と機械的
に連動する構造を有し、通常時には閉鎖状態であるが前
記操作部４９に所定の操作がなされることにより開放状
態となる弁４６とから構成される。

【００３２】これにより、乗員が前記操作部４９を操作
すると、前記第２の通路４２に設けられた弁４６が機械
的に連動して開放し、ＦＭＵ３の圧力室３３内の燃料油
が第２の通路４２及び戻し通路４７を通り燃料タンク５
１に戻される。これにより、圧力室３３内の圧力が低下
するので、スロットルバルブ３２がスプリング３５の付
勢力により下方へ移動し、スロットルバルブ３２のカラ
ー部３２ａがサプライポンプ４へ通ずる流路３１ｂを塞
ぎ、サプライポンプ４への燃料の供給が停止される。こ
れに伴い、サプライポンプ４からコモンレール５２への
燃料供給がなくなると共に、コモンレール５２からイン
ジェクタ５３へ燃料が圧送されなくなり、更にインジェ
クタ５３から内燃機関への燃料噴射がなくなるので、内
燃機関（エンジン）は停止する。

【００３３】これにより、電子制御システム上に何らか
の不具合が発生し、内燃機関の停止が行えない場合に
は、乗員が前記操作部を手動操作することにより自らの
意志で内燃機関を停止させることができる。また、サプ
ライポンプ４で高圧化される前の燃料油を燃料タンク５
１に戻すようにしたので、非常停止を行う際の安全性を
確保することができる。

【００３４】以下に、この発明の他の実施の形態につい
て説明するが、上記第１の実施の形態と同一の個所及び
同様の作用を奏する個所には同一の符号を付してその説
明を省略する。

【００３５】図５に示す第２の実施の形態は、前記ＦＭ
Ｕ３の圧力室３３と連通する第２の通路４２中に、前記
手動操作による非常停止手段４５と並列に、電子制御に
よる非常停止手段６０が設けられているものである。

【００３６】前記電子制御による非常停止手段６０は、
前記第２の通路４２中に設けられた電磁弁６１を有して
構成され、この電磁弁６１は、前記ＥＣＵ５５（図７参
照）から出力される制御信号により開閉されるものであ
り、通常時は閉状態となっているが、各センサ類５６に
より検出される車両情報信号により異常が発生したと判
断される条件がそろった場合に、ＥＣＵ５５から開状態
とする制御信号が出力される。

【００３７】しかし、各センサ類５６のうち複数のセン
サが同時に破損した場合や、ＥＣＵ５５に障害がある場
合には、前記電子制御による非常停止手段６０は機能し
ないことがある。そこで、そのような状態に陥った場合
には、前記手動操作による非常停止手段４５の操作部４
９を乗員が手動操作することにより、前記第２の通路４
７中に配された弁４６が前記操作部４９と機械的に連動
して開状態となり、圧力室３３内の燃料を燃料タンク５
１に戻し、ＦＭＵ３からサプライポンプ４への燃料供給
を停止するので、内燃機関を緊急停止することができ
る。

【００３８】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、電子
制御システム上に何らかの不具合が発生し、内燃機関の
停止が行えない場合には、乗員が前記操作部を手動操作
することにより自らの意志で内燃機関を停止させること
ができる。また、高圧化される前の燃料油を燃料タンク
に戻すようにしたので、非常停止を行う際の安全性を確
保することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この発明に係る高圧燃料供給ポンプの
構造を示す断面図である。

【図２】図２は、この発明に係る高圧燃料供給ポンプの
構造を示す図１におけるＡ−Ａ断面図である。

【図３】図３は、この発明に係る高圧燃料供給ポンプの
フューエルメータリングユニットの構造を示す断面図で
ある。

【図４】図４は、この発明の第１の実施の形態に係る非
常停止手段の構造を示すシステム図である。

【図５】図５は、この発明の第２の実施の形態に係る非
常停止手段の構造を示すシステム図である。

【図６】図６は、この発明の燃料噴射システム（コモン
レールシステム）を示すシステム図である。

【図７】図７は、コモンレールシステムを示す概略図で
ある。

【符号の説明】

１ 高圧燃料供給ポンプ ２ フィードポンプ ３ フューエルメータリングユニット（ＦＭＵ） ４ サプライポンプ ３１ａ，３１ｂ 燃料通路 ３２ スロットルバルブ ３２ａ カラー部 ３３ 圧力室 ３４ オリフィス ３５ スプリング ３６ 電磁弁 ３７ 第１の通路 ４２ 第２の通路 ４５ （手動操作による）非常停止手段 ４６ 弁 ４７ 戻し通路 ４９ 操作部 ５０ コモンレールシステム ５１ 燃料タンク ５２ コモンレール ５３ インジェクタ ５５ 電子式コントロールユニット ５６ センサ類 ６０ （電子制御による）非常停止手段 ６１ 電磁弁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｆ０２Ｍ 47/00 Ｆ０２Ｍ 47/00 Ｐ 55/00 55/00 Ｂ Ｄ 63/00 63/00 Ｃ Ｒ Ｆターム(参考） 3G060 AA03 AB00 AC08 BA16 CA01 CB09 DA08 GA03 GA06 GA19 3G065 AA01 AA04 CA38 CA39 JA05 JA11 JA16 3G066 AA07 AB02 AC01 AC09 AD12 BA12 BA28 CA03 CA04T CA04U CB01 CB07Z CB12 CB16 CC01 CD01 DC04 DC09 DC15 3G301 HA04 JB01 JB04 LB13 PF16Z

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃料
   タンク内の燃料を高圧化して送出する高圧燃料供給ポン
   プと、前記高圧燃料供給ポンプから圧送された燃料を蓄
   えるコモンレールとを備え、前記コモンレールに蓄えら
   れた高圧燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する燃料噴射シ
   ステムにおいて、 乗員による手動操作が可能な操作部と、前記操作部と機
   械的に連動し前記操作部に所定の操作がなされることに
   より前記内燃機関への燃料噴射を停止させる非常停止手
   段とを備えることを特徴とする燃料噴射システム。
2. 【請求項２】 前記非常停止手段は、前記操作部が操作
   された時に、前記高圧燃料供給ポンプ内の燃料を前記燃
   料タンクへ戻すことを特徴とする請求項１記載の燃料噴
   射システム。
3. 【請求項３】 前記非常停止手段は、前記高圧燃料供給
   ポンプと前記燃料タンクとを連結する戻し通路と、前記
   戻し通路に設けられ前記操作部を操作することにより開
   放する弁とから構成されることを特徴とする請求項２記
   載の燃料噴射システム。
4. 【請求項４】 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料
   噴射システムに用いられ、高圧燃料を蓄えるコモンレー
   ルに燃料を圧送する高圧燃料供給ポンプであって、 燃料を圧縮すると共に送出する燃料圧送手段と、前記燃
   料圧送手段に流入する燃料油量を調整する燃料油量調整
   手段とを有して構成され、 乗員による手動操作が可能な操作部と機械的に連動し、
   前記操作部に所定の操作がなされることにより前記燃料
   油量調整手段から前記燃料圧送手段への燃料供給を停止
   させる燃料供給停止手段を備えることを特徴とする燃料
   噴射システムに用いられる高圧燃料供給ポンプ。
5. 【請求項５】 前記燃料油量調整手段は、開度により前
   記燃料圧送手段への送油量を調整することが可能なスロ
   ットルバルブと、前記スロットルバルブを閉方向に付勢
   する弾性部材と、前記燃料タンクから汲み上げられた燃
   料を導く燃料通路内に設けられたオリフィスと、前記オ
   リフィスを通過してきた燃料が流入する圧力室とを備
   え、前記圧力室の圧力が前記弾性部材の付勢力に抗して
   前記スロットルバルブを移動させた時に前記燃料圧送手
   段へ燃料が流入するようになされたものであり、 前記燃料供給停止手段は、前記圧力室と前記燃料タンク
   とを連結する戻し通路と、前記戻し通路に設けられ前記
   操作部を操作することにより開放する弁とから構成され
   ることを特徴とする請求項４記載の燃料噴射システムに
   用いられる高圧燃料供給ポンプ。