JP2001288553A - 水力機器の耐壊食部材 - Google Patents

水力機器の耐壊食部材

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JP2001288553A
JP2001288553A JP2000099731A JP2000099731A JP2001288553A JP 2001288553 A JP2001288553 A JP 2001288553A JP 2000099731 A JP2000099731 A JP 2000099731A JP 2000099731 A JP2000099731 A JP 2000099731A JP 2001288553 A JP2001288553 A JP 2001288553A
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Masahiro Saito
正弘 齋藤
Masashi Takahashi
雅士 高橋
Taizo Inagaki
泰造 稲垣
Toshihiro Watanabe
俊寛 渡邊
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高速の土砂噴流から腐食や土砂摩耗を防止する
水力機器の耐壊食部材を提供する。 【解決手段】水力機器の耐壊食部材は、基材13に、密
着性層14と耐壊食性層15とを設けるとともに、密着
性層と耐壊食性層との間に熱変形低減層17及び耐衝撃
性層18よりなる複合成形層を介装させ、各層は金属、
セラミックス、サーメット、ポリマーのうち少なくとも
一種以上の材料よりなる。密着性層は各種肉盛溶接手
段、ガス溶射手段のうち少なくとも1種以上を用いて形
成し、熱変形低減層は各種溶射手段・樹脂コーティング
手段のうちの1種以上を用い、耐壊食性層は高速のガス
炎溶射手段、樹脂コーティング手段のうち少なくとも1
種以上を用いて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速水と土砂とが
混合した高速土砂の噴流に基づいて発生する壊食や土砂
摩耗に対し、十分に抗することができる水力機器の耐壊
食部材に関する。
【0002】
【従来の技術】浮遊土砂の多い河川に建設された水力発
電所の水車部品の流路面は、高流速の土砂噴流による土
砂摩耗損傷を受けることが多い。土砂摩耗損傷を受ける
と、水車は効率低下を招くだけでなく、補修のために運
転が長期的停止を強いられ、著しく稼働率を低下させて
いる。また、周期的に繰り返される設備の補修は、費用
の点でも無視できない。
【0003】このような高流速の土砂噴流による水力機
器の損傷は、清流河川の多い我が国ではあまり深刻な例
がみられないが、インド、中国、南東アジア、南米諸国
で数か月に一度の、損傷部分の補修あるいは保守困難に
よる廃棄に苦慮している。現在、これらの国における既
水力発電所の補修は、試行錯誤が試みられているもの
の、未だ技術が確立されておらず、模索中である。
【0004】浮遊土砂の多い河川に設置される水力発電
所には、フランシス水車が多いが、このフランシス水車
の構成として図11に示すものがある。河川から取り入
れられた高速の土砂噴流10は、渦巻きケーシング1の
導入管を通過し、ステーリング2に固定されたステーベ
ーン3に導かれる。ステーベーン3に導かれた高速の土
砂噴流10は、図12で示された上スピンドル4aおよ
び下スピンドル4bを有するガイドベーン4で絞られて
図11で示されたランナベーン5に衝突する。その後、
高速の土砂噴流10は、ランナベーン5の出口より排出
され、吸出管6から下池(図示せず)に排出される。
【0005】水車出力は、上カバー11a、下カバー1
1bに配置された調速機サーボモータ7、ガイドリング
8から構成されるガイドベーン操作機構9により制御さ
れる。すなわち、サーボモータ7によりガイドベーン4
を回転させ、ステーベーン3との間隙を調節する。この
流量、角度調節により、高速の土砂噴流10は流量が変
化し、水車出力が決定される。また、ランナベーン5に
高速の土砂噴流10が衝突することで、そのエネルギー
がランナベーン5を回転させる回転エネルギーに変わ
り、主軸受け12aに配置された主軸12bを伝わっ
て、図示しない水車上部に配置した発電機へ伝達され
る。これらの一連の出力調整時、定格運転時において、
高速の土砂噴流10は、水車主要部品である渦巻きケー
シング1、ステーリング2、ステーベーン3、ガイドベ
ーン4、ランナベーン5、吸出管6、上カバー11a、
下カバー11bなどの基材表面に損傷を与える。
【0006】図13は、水車主要部品の健全なガイドベ
ーン4の状態を示す図である。ガイドベーン4は翼型の
断面をしており、高速の土砂噴流10はガイドベーン4
の表面を擦るように流れていく。土砂が多い河川の水車
部品の流路面は1か月あるいは1週間の極めて短時間に
損傷する。その損傷形態を図示すれば、例えばガイドベ
ーン4は図14に示すように損傷する。ガイドベーン4
の損傷部位は主に高速の土砂噴流10が流入する先端
部、ガイドベーンの動作時にガイドベーンとステーベー
ンとが接触するシャッター面である。したがって、一般
に、水車部品の損傷部位は主に高速の土砂噴流10と衝
突する部位であり、その損傷形態は高速の土砂噴流10
による土砂摩耗である。そして、水車主要部品が損傷す
ることにより、水車効率の低下および機器の信頼性を著
しく低下させる。このため、従来より種々の方法にて耐
土砂摩耗特性の向上を図る研究が行われている。
【0007】このような損傷を解決する従来技術の方法
としては、損傷部表面を何等かの方法により改質する、
いわゆる表面改質法が試みられている。例えば、レーザ
による表面改質(松縄朗、レーザによる表面改質、レー
ザ研究第16巻第8号、466〜475頁、1988
年)があり、表面の材料を焼入れ硬化することで損傷を
低減しようとするものである。
【0008】また、ガス溶射、アーク溶射、大気プラズ
マ溶射により材料表面を改質し、耐壊食・耐摩耗性の向
上を図ろうとする技術(山田他、金属溶射の水力機械へ
の応用、日立評論、VOL.64,No.2,45〜5
0頁,1990年)や減圧プラズマ溶射により材料表面
を改質する技術(古久保他、WC−Co減圧溶射皮膜の
摩耗特性、溶射VOL.27,No.4,47〜54
頁,1990年)、あるいは特開平8−333670号
公報、特開平8−193568号公報、特開平9−10
985号公報等がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述に示した従来の技
術では、いずれも材料の表面を何らかの手段で改質させ
ようとするものであるが、一面的な見方に偏っており、
幾つかの問題点が含まれている。
【0010】レーザにより材料表面を焼入れ硬化する技
術では、焼入れ深さを深くすることが困難であり、材料
によっては靭性低下により亀裂発生等の問題を生じる。
【0011】また、大型部品や広範囲な部位へのレーザ
ー照射は難しく、加工範囲に限界がある。また、大気プ
ラズマ溶射によって材料表面を改質する技術では、溶射
皮膜の気孔率が高く、運転時に気孔を通って内部に侵入
し、腐食が進行して、基体部と改質皮膜との界面の密着
強度が低下し、皮膜のはく離が生じる恐れがある。
【0012】さらに、溶射皮膜の粒子間結合力は比較的
弱く、その皮膜が高流速の土砂噴流との衝突によって損
傷を受けやすい。例えば溶射施工による膜厚は、アーク
溶接で数mm、プラズマ溶射で数百μmであり、比較的
短時間で損傷が基材に達する。
【0013】また、減圧プラズマ溶射によって材料表面
を改質する技術では、減圧プラズマ溶射施工時に基材お
よびタングステンカーバイド(以下WCと記す)合金系
皮膜が高温に加熱されるため、二層積層体の有限要素法
による応力解析結果で、冷却時に両方の材料の熱膨張係
数の差によって接合界面における最大の残留応力が発生
する。残留応力は、WC合金系皮膜の割れ・界面でのは
く離を促進させるため、WC系の材料で厚膜を形成する
ことに一抹の不安があった。
【0014】このように、従来の対策では高流速の土砂
噴流に対して必ずしも十分な効果が得られず、耐食・耐
摩耗対策に苦慮していた。
【0015】本発明は、このような実情に基づいてなさ
れたもので、製造時に発生する残留応力を抑制し、皮膜
表面の割れや界面でのはく離を防止して厚膜の形成を維
持させる一方、高硬度にして組織が緻密で、皮膜中への
酸化物の巻き込みを防止し、高速の土砂噴流に対し、十
分に壊食・耐摩耗性が維持できる水力機器の耐壊食部材
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水力機器の
耐壊食部材は、上述の目的を達成するために、請求項1
に記載したように、高速水と土砂とが混合された高速の
土砂噴流により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性
層と耐壊食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食
性層との間に複合成形層を介装させたものである。
【0017】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載した
ように、複合成形層は、熱変形低減層と耐衝撃性層とで
形成したものである。
【0018】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載した
ように、密着性層は、プラズマ粉体肉盛溶接手段、TI
G肉盛溶接手段、レーザ肉盛溶接手段、ガス溶射手段、
光速ガス炎溶射手段、超高速ガス炎溶射手段のうち、少
なくとも1種以上を用いて形成したものである。
【0019】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載した
ように、熱変形低減層は、プラズマ溶射手段、ガス溶射
手段、アーク溶射手段、高速ガス炎溶射手段、超高速ガ
ス炎溶射手段、樹脂コーティング手段のうち、少なくと
も1種以上を用いて形成したものである。
【0020】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載した
ように、耐壊食性層は、音速の2倍以上のガス炎溶射手
段、音速以上溶射粒子速度を有する高速ガス炎溶射手
段、超高速炎溶射手段、樹脂コーティング手段のうち、
少なくとも1種以上を用いて形成したものである。
【0021】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載した
ように、密着性層、耐壊食性層および複合成形層は、金
属、セラミックス、サーメット、ポリマーのうち、少な
くとも1種以上の材料を用いたものである。
【0022】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載した
ように、密着性層、耐壊食性層および複合成形層に用い
る金属は、Co,Ni,Cr,Mo,V,Al,W,
C,Fe,Tiのうち、少なくとも1種以上を用いるも
のである。
【0023】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載した
ように、密着性層、耐壊食性層および複合成形層に用い
るセラミックスは、Al,Si,SiC,
SiO,TiO,ZrO ,Cr,Cr
,MgOのうち、少なくとも1種以上を用いるもの
である。
【0024】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載した
ように、密着性層、耐壊食性層および複合成形層に用い
るサーミットは、WC,NbC,VCのうち、少なくと
も1種以上を用いるものである。
【0025】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載し
たように、基材と密着性層との間の界面部分に、拡散反
応層、機械的結合層、溶融層のうち、少なくとも1種以
上の層を介装させたものである。
【0026】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載し
たように、機械的結合層は、グラインダ、ドリル、ブラ
スト、エッチングのうち、少なくとも1種以上の手段を
用いて形成したものである。
【0027】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項12に記載し
たように、高速水と土砂とが混合された高速の土砂噴流
により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層と耐壊
食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性層との
間に複合成形層を介装させる一方、基材の線膨張係数よ
りも低い複合成形層の線膨張係数を選定したものであ
る。
【0028】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項13に記載し
たように、高速水と土砂とが混合された高速の土砂噴流
により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層と耐壊
食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性層との
間に複合成形層を介装させる一方、基材の弾性係数より
も小さい複合成形層の弾性係数を選定したものである。
【0029】また、本発明に係る水力機器の耐壊食部材
は、上述の目的を達成するために、請求項14に記載し
たように、高速水と土砂とが混合された高速の土砂噴流
により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層と耐壊
食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性層との
間に複合成形層を介装させる一方、複合成形層を硬さ、
粒子間結合力、破壊靭性値のそれぞれをその表面に向っ
て傾斜させる傾斜層を形成したものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水力機器の耐
壊食部材の実施形態を図面および図面に付した符号を引
用して説明する。
【0031】図1は、本発明に係る水力機器の耐壊食部
材の実施形態を示す概念図である。
【0032】本実施形態に係る水力機器の耐壊食部材
は、流路材として用いた基材13上に形成した密着性層
14と表面に形成した耐壊食性層15とを設けるととも
に、密着性層14と耐壊食性層15との間に複合成形層
16を介装させたものである。
【0033】この複合成形層16は熱変形低減層17と
耐衝撃性層18とを備えた構成になっている。なお、基
材13に形成した密着性層14、複合成形層16、耐壊
食性層15のうち、いずれかが密着性、耐衝撃性、熱変
形低減、耐壊食性の少なくとも二つ以上の機能を持って
いる場合、図2に示すように、その機能を持った分だけ
層数を減らしてもよい。
【0034】密着性層14は、基材13上に形成する複
合成形層16および耐壊食性層15の基礎となるもの
で、強固に基材13に密着させる必要がある。密着性が
低い場合、耐壊食性層15あるいは複合成形層16がは
く離し、水力機器の流路に用いる基材13が高速の土砂
噴流によるエロージョン、キャビテーションなどの壊食
や衝突による損傷を受け、定期点検時の交換や補修に苦
慮することとなる。このために、基材13と密着性層1
4との界面には、お互いの元素が拡散した拡散反応層1
4aや、密着性層14の材料が界面の凹凸に機械的に固
着させた機械的結合層14b、基材13と密着性層14
との材料がお互いに融合した溶融層14cのいずれか一
層、あるいはその複合層を設けることが有効である。
【0035】拡散反応層14aは、反応槽中での熱処理
で、溶融層14cは、肉盛溶接、フュージング等の溶融
プロセスで、機械的結合層14bは、たがね、グライン
ダー、ドリル、ブラスト、エッチングのプロセスにより
形成される。
【0036】また、密着性層14を形成する場合、その
手段として、基材13と密着性層14の密着力が高い、
プラズマ粉体肉盛溶接、TIG肉盛溶接、レーザ肉盛溶
接、ガス溶射、高速ガス炎溶射、超高速ガス炎溶射のい
ずれか1種類のプロセスまたはこれら2種以上の複合し
たプロセスが用いられる。
【0037】熱変形低減層17は、基材13の熱変形を
防止する層であり、高速の土砂噴流によるエロージョ
ン、キャビテーションなどの壊食や損傷を防止または補
修する場合、重要な層となる。すなわち、プラズマ溶
射、ガス溶射、アーク溶射、高速ガス炎溶射、超高速ガ
ス炎溶射、樹脂コーティングのいずれか1種類のプロセ
スまたはこれら2種以上の複合したプロセスを用いるこ
とにより、高速の土砂噴流によるエロージョン、キャビ
テーションなどの壊食や損傷を防止または補修すること
ができる。これらのプロセスは、比較的水力機器の流路
面の基材13の温度を上昇させずに施工できるプロセス
であり、その熱変形低減層32の温度は、たかだか15
0℃以下に抑えることができ、基材13の熱変形を防止
できる。また、高い入熱のプロセスである肉盛溶接やフ
ュージングなどの後熱処理が不要である。
【0038】耐衝撃性層18は、耐壊食性層15に加わ
る高速の土砂噴流中に含まれる流石や流木の衝突時の衝
撃を吸収する層であり、基材13より靭性に優れ、弾性
係数が低く、延性に富む材料が良い。例えば、金属、サ
ーメット、セラミックス、ゴム、樹脂系統の材料であ
る。また、耐衝撃性層18は、密着性層14や熱変形低
減層17を兼ねることができる。
【0039】耐壊食性層15は、高速の土砂噴流による
エロージョン、キャビテーションなどの壊食や損傷を防
止または損傷を補修する際にもっとも必要な層である。
すなわち、いくら密着性を高めたり、熱変形を低減した
り、衝撃を吸収したりしても、表面層である耐壊食性層
15が損傷すれば、それ以下に形成した密着性層14、
熱変形低減層17、耐衝撃性層18は、いずれも同様に
損傷する。このため、耐壊食性層15としては、耐エロ
ージョン性、耐キャビテーション性に優れた材料やプロ
セスを用いる必要がある。
【0040】また、耐壊食性層15を形成する場合、そ
の手段として、音速の2倍以上のガス炎速度および音速
以上の溶射粒子速度を有する高速ガス炎溶射、超高速ガ
ス炎溶射や、金属やサーメットにセラミックスが分散し
た複合材料を形成するのに有効なプラズマ粉体肉盛溶接
(PTA:プラズマ・トランスファード・アーク)を用
いることが有利である。ただし、PTAは入熱が高いの
で、後熱処理が必要な場合もあり、処理深さ、面積、部
位によって使い分けた方が良い。
【0041】密着性層14、熱変形低減層17、耐衝撃
性層18、耐壊食性層15を構成する材料としては、C
o,Ni,Cr,Mo,V,Al,W,C,Fe,T
i,Al,Si,SiC,SiO,Ti
,ZrO,Cr,Cr,MgO
WC,NbC,VCなどを主成分とする金属、セラミッ
クス、サーメット、ポリマーのいずれか1種またはこれ
ら2種以上の複合した材料を用いる。また、用いる材料
および施工プロセスも適用部位の深さ、施工面積、高速
の土砂噴流の流速などにより、それぞれ使い分けること
により適正な耐壊食性層15が形成される。
【0042】図3は、本発明に係る水力機器の耐壊食部
材において、複合成形層を形成する場合、複合成形層の
材料を選択するために用いた複合成形層材料選択図であ
る。
【0043】この複合成形層材料選択図は、室温におけ
る複合成形層材料の線膨張係数α2と水力機器の流路に
用いる基材13の線膨張係数α1との線膨張係数比α1
/α2を縦軸に、複合成形層材料の弾性係数E2と水力
機器の流路に用いる基材弾性係数E1との弾性係数比E
2/E1を横軸にそれぞれ示したものである。すなわ
ち、基材13上に、流路面や少なくともその一部に発生
するエロージョンやキャビテーションなどの壊食および
損傷を事前に予防または補修した複合成形層の材料とし
ては、基材13よりも線膨張係数および弾性係数の低い
領域IVに位置するものを用いる。
【0044】基材13の線膨張係数α1よりも複合形成
層16の線膨張係数α2を低くするのは、基材13と複
合成形層16の線膨張係数の差は熱応力発生の原因とな
るからである。特に、基材13に較べて複合成形層材料
の線膨張係数α2が大きいと、複合成形層16を形成す
る場合の施工熱が冷却によって引張残留応力が発生し、
複合成形層16のはく離の原因となる。したがって、基
材13より複合成形層材料の線膨張係数α2を小さくす
ることによって、層の割れ、はく離を防止できる。
【0045】また、基材13よりも複合成形層16の弾
性係数E2を低くしてあるのは、基材13より弾性係数
E2の低い複合成形層16にき裂が生じても、基材13
にまでそのき裂が進展しないようにするためである。こ
れは、き裂先端の応力拡大係数Kが小さくなり、基材1
3へのき裂進展速度が減少することによる。したがっ
て、基材13より複合成形層材料の弾性係数E2を低く
するものである。なお、図3中に示すA−1〜B−4
は、線膨張係数α1/α2および弾性係数比E2/E2
の低い順に領域分けしたものである。
【0046】図4は、図3で示した複合成形層材料選択
図から選択した材料を用いた本発明に係る水力機器の耐
壊食部材の第2実施形態を示す概念図である。なお、第
1実施形態の構成部分または対応する部分と同一部分に
は同一符号を付す。
【0047】本実施形態は、市販複合成形層材料の線膨
張係数をα2、弾性係数をE2とし、図3で選択した複
合成形層材料の線膨張係数をα1、弾性係数をE1とす
るとき、
【数1】α1−α2>0 , E2/E1<1.0 の関係式を満たす複合成形層材料を選択している。
【0048】ここで線膨張係数をα1−α2>0とした
のは、図5に示すように、汎用の有限要素法弾性解析プ
ログラムを用いて算出した残留応力線図から求めたもの
である。この残留応力線図では、図6に示すように、円
盤状の基材13に物性値、具体的には線膨張係数、弾性
係数の異なる複合成形層16が形成された場合を解析対
象としている。なお、図5は、溶射施工処理温度200
℃から均一室温まで冷却したときに発生する熱応力を求
めて残留応力とした。また、図5は、コーティングを施
した円盤の中心軸上での板厚方向の残留応力である。こ
こで、横軸は、図6で示した円周方向応力成分σt、半
径方向応力成分σrのそれぞれを無次元応力パラメータ
により整理している。半径Rに比較して基材13の板厚
Tが小さいため、円周方向応力成分σtは無視できる程
に小さくなっている。なお、tは複合成形層16の板厚
である。
【0049】図5で示した残留応力線図から、複合成形
層16と基材13との接合面19において、円周方向応
力成分σtおよび半径方向応力成分σrが大きな値を示
し、複合成形層16が薄くなるほど応力が高くなること
がわかった。
【0050】一方、接合面19の基材13側に生じる応
力は、複合成形層16と逆符号であり、複合成形層16
が厚くなるほど応力が高くなることがわかった。また、
複合成形層16に生じる残留応力は、(基材の線膨張係
数α1−複合成形層の線膨張係数α2)>0の場合に圧
縮応力、(基材の線膨張係数α1−複合成形層の線膨張
係数α2)<0の場合に引張応力となる。特に、基材1
3と複合成形層16との線膨張係数差は熱応力発生の原
因となり、基材13に較べて複合成形層の線膨張係数が
大きいと、複合成形層16を形成する場合の施工熱が冷
却によって引張残留応力が発生し、複合成形層にはく離
が発生する。したがって、基材13と複合成形層16と
の線膨張係数差は、(基材の線膨張係数α1−複合成形
層の線膨張係数α2)>0になるようにし、複合成形層
16には圧縮の残留応力を付加することが有効である。
【0051】水力機器の流路に用いる基材13上に、複
合成形層16を形成する場合、表面層としての壊食性層
15をブラスト処理、高速ガス炎溶射によるピーニング
処理、ブラッシング処理、電解研磨のいずれか1種類の
処理またはこれら2種以上を複合した処理を用いた。こ
れにより、壊食性層15の表面に圧縮の残留応力を生じ
させ、き裂、割れ、はく離の発生を防止できる。また、
ピーニング効果や研磨作用により表面粗さを低くするこ
とができ、高速の土砂噴流との接触および衝突時の摩擦
抵抗を低減すると共に、水力効率を向上させることがで
きる。
【0052】また、基材13の表面に基材13よりも低
い弾性係数Eを有する材料を用いて複合成形層16を形
成することが有効なのは、図7に示した汎用の有限要素
法を用いて応力拡大係数Kの弾性解析を行った結果、そ
の応力拡大係数解析線図からわかった。図において、基
材13の厚さTに対する複合成形層16の厚さtの比t
/T=0.2の場合について、形状と材料の機械的特性
の関数F1値を計算した結果である。図中、複合成形層
の弾性係数E2/基材の弾性係数E1<1.0のときに
は、き裂先端の応力拡大係数Kが低くなっている。これ
は、基材13よりも弾性係数の低い複合成形層16にき
裂が生じても、基材13へき裂が進展する過程におい
て、き裂進展速度が減速されることに起因していると考
えられる。このき裂進展の減速は、複合成形層16と基
材13との接合界面19に向かうほど顕著となることか
ら、負荷方向によっては、き裂の層内停止が生じること
を示している。
【0053】一方、基材13よりも複合成形層16の弾
性係数が低い場合(E2/E1>1.0)には、逆にF
1値は接合面19に向けて急増し、き裂進展速度は加速
される傾向にあることが分った。
【0054】接合面19を通過してもしばらくの間、F
1値は高めの値を示すが、き裂が十分に長ければ複合成
形層の材料による影響がなくなり、均質素材のF1値と
一致する傾向を示す。このような傾向は、複合成形層1
6の厚さ比によって若干異なるが複合成形層16の厚さ
が薄いものほど、複合成形層16に生じたき裂の進展速
度の減速傾向、増速傾向共に顕著となる。
【0055】したがって、基材13よりも複合成形層1
6の弾性係数が低い状態、すなわち、複合成形層の弾性
係数E2/基材の弾性係数E1<1.0とすることが有
効である。
【0056】図8は、本発明に係る水力機器の耐壊食部
材における基材13と複合成形層16の接合面19から
複合成形層16の表面に向けて、複合成形層16の硬
さ、粒子間結合力、破壊靭性値を傾斜させたことを説明
するために用いた概念図である。すなわち、複合成形層
16の表面において、最大の硬さ、粒子間結合力、破壊
靭性値を持った層を形成することにより、高速の土砂噴
流によるエロージョン、キャビテーションなどの損傷や
高速の土砂噴流に含まれる流木や流石の衝突によるき裂
や割れ、はく離などに対して、優れた効果を発揮するも
のである。他に、気孔、線膨張係数、弾性係数なども複
合成形層16の接合面19から複合成形層16の表面に
向って、傾斜させることも有効である。
【0057】図9は、本発明に係る水力機器の耐壊食部
材において、基材に複合成形層を形成する場合、密着性
層、熱変形低減層、耐衝撃性層、耐壊食性層のいずれか
の層で、き裂あるいは割れの損傷を停止させたことを説
明するために用いた概念図である。き裂あるいは割れの
損傷を停止させる手段は既に述べた通り、複合成形層1
6の弾性係数が低い状態、すなわち、複合成形層弾性係
数E2/基材弾性係数E1<1.0となるように傾斜さ
せることが有効である。
【0058】水力機器の基材に複合成形層16を形成す
る場合、表面層としての耐壊食性層15の表面をブラス
ト処理、高速ガス炎溶射によるピーニング処理、ブラッ
シング処理、電解研磨のいずれか1種類の処理またはこ
れら2種以上を複合した処理を用いた。これにより、耐
壊食性層15の表面に圧縮の残留応力を生じさせ、き
裂、割れ、はく離の発生を防止できる。また、ピーニン
グ効果や研磨作用により表面粗さを低くすることがで
き、高速の土砂噴流との接触および衝突時の摩擦抵抗を
低減すると共に、水力効率を向上させることができる。
【0059】図10は、本発明に係る水力機器の耐壊食
部材において、基材に複合成形層を形成する場合、複合
成形層を補修することを説明するために用いた概念図で
ある。
【0060】補修を行う前に、水力機器の基材13に生
じたエロージョンやキャビテーションなどの壊食損傷部
20を、たがね、グラインダー、ドリル、ブラスト、エ
ッチングのいずれか1種類の粗面化処理手段またはこれ
ら2種以上を複合した粗面化処理手段により処理した
後、密着性層14、熱変形低減層17、耐衝撃性層1
8、耐壊食性層15からなる複合成形層16を形成した
ものである。この時、プロセス、材料、施工厚さなど
は、補修部位の深さ、面積、流速などを考慮して決定さ
れる。複合成形層16を形成し、補修した状態では、損
傷前の水力機器の流路面形状を完全に回復した状態とす
ることが有効である。
【0061】また、複合成形層16のうち、密着性層1
4、熱変形低減層17、耐衝撃性層18、耐壊食性層1
5の形成に用いるプロセス、材料がいずれか二つ以上の
機能をも持ち併せせている場合には、密着性層14、熱
変形低減層17、耐衝撃性層18、耐壊食性層15の各
層を一緒にして複合成形層17の層数を減らしてもよ
い。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、河川水を用いた高速の
土砂噴流に晒される水力機器の流路面において、高速の
土砂噴流が接触あるいは衝突することによって、流路面
や少なくともその一部に発生するエロージョンやキャビ
テーションなどの壊食および損傷を事前に予防または補
修する際、基材表面に密着性層、熱変形低減層、耐衝撃
性層、耐壊食性層のうち、少なくとも二つ以上構成した
複合成形層を設けることにより、緻密で、密着性が高
く、粒子間結合力に優れ、高硬度、高延性の硬さと靭性
が両立し、従来の水力機器に用いる材料に較べて、耐食
・耐摩耗性が大幅に向上し、高速の土砂噴流に対して損
傷を受け難く、長時間の耐用寿命を有し、補修が簡単
で、機器の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水力機器の耐壊食部材の実施形態
を示す概念図。
【図2】本発明に係る水力機器の耐壊食部材の他の実施
形態を示す概念図。
【図3】本発明に係る水力機器の耐壊食部材において、
複合成形相を形成する場合、複合成形層の材料を選択す
るために用いた複合成形層材料選択図。
【図4】本発明に係る水力機器の耐壊食部材の別の他の
実施形態を示す概念図。
【図5】本発明に係る水力機器の耐壊食部材の耐壊食部
材に適用する残留部材線図。
【図6】本発明に係る水力機器の耐壊食部材に発生する
応力を説明するために用いた一部切欠斜視図。
【図7】本発明に係る水力機器の耐壊食部材に適用する
応力拡大係数解析線図。
【図8】本発明に係る水力機器の耐壊食部材において、
基材から複合成形層の表面に向って硬さ、粒子間結合
力、破壊靭性値を傾斜させたことを説明するために用い
た概念図。
【図9】本発明に係る水力機器の耐壊食部材において、
基材に複合成形層を形成する場合、複合成形層のき裂等
の損傷を停止させたことを説明するために用いた概念
図。
【図10】本発明に係る水力機器の耐壊食部材におい
て、基材に複合成形層を形成する場合、複合成形層を補
修することを説明するために用いた概念図。
【図11】従来のフランシス水車を示す一部切欠斜視
図。
【図12】図11で示したガイドベーンの拡大図。
【図13】従来のガイドベーンの概念図。
【図14】土砂により摩耗損傷を受けたことを説明する
ために用いたガイドベーンの概念図。
【符号の説明】
1 渦巻きケーシング 2 ステーリング 3 ステーベーン 4a 上スピンドル 4b 下スピンドル 5 ランナベーン 6 排出管 7 調速機サーボモータ 8 ガイドリング 9 ガイドベーン操作機構 10 土砂噴流 11a 上カバー 11b 下カバー 12a 主軸受け 12b 主軸 13 基材 14 密着性層 14a 拡散反応層 14b 機械的結合層 14c 溶融層 15 耐壊食性層 16 複合成形層 17 熱変形低減層 18 耐衝撃性層 19 接合面 20 壊食損傷部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 泰造 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 渡邊 俊寛 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4K031 AA02 AB02 AB06 AB08 AB09 CB08 CB09 CB14 CB21 CB39 CB42 CB43 CB45 CB46 CB51 DA01 DA04 DA07 FA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速水と土砂とが混合された高速の土砂
    噴流により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層と
    耐壊食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性層
    との間に複合成形層を介装させたことを特徴とする水力
    機器の耐壊食部材。
  2. 【請求項2】 複合成形層は、熱変形低減層と耐衝撃性
    層とで形成したことを特徴とする請求項1記載の水力機
    器の耐壊食部材。
  3. 【請求項3】 密着性層は、プラズマ粉体肉盛溶接手
    段、TIG肉盛溶接手段、レーザ肉盛溶接手段、ガス溶
    射手段、光速ガス炎溶射手段、超高速ガス炎溶射手段の
    うち、少なくとも1種以上を用いて形成したことを特徴
    とする請求項1記載の水力機器の耐壊食部材。
  4. 【請求項4】 熱変形低減層は、プラズマ溶射手段、ガ
    ス溶射手段、アーク溶射手段、高速ガス炎溶射手段、超
    高速ガス炎溶射手段、樹脂コーティング手段のうち、少
    なくとも1種以上を用いて形成したことを特徴とする請
    求項2記載の水力機器の耐壊食部材。
  5. 【請求項5】 耐壊食性層は、音速の2倍以上のガス炎
    溶射手段、音速以上溶射粒子速度を有する高速ガス炎溶
    射手段、超高速炎溶射手段、樹脂コーティング手段のう
    ち、少なくとも1種以上を用いて形成したことを特徴と
    する請求項1記載の水力機器の耐壊食部材。
  6. 【請求項6】 密着性層、耐壊食性層および複合成形層
    は、金属、セラミックス、サーメット、ポリマーのう
    ち、少なくとも1種以上の材料を用いたことを特徴とす
    る請求項1記載の水力機器の耐壊食部材。
  7. 【請求項7】 密着性層、耐壊食性層および複合成形層
    に用いる金属は、Co,Ni,Cr,Mo,V,Al,
    W,C,Fe,Tiのうち、少なくとも1種以上を用い
    ることを特徴とする請求項6記載の水力機器の耐壊食部
    材。
  8. 【請求項8】 密着性層、耐壊食性層および複合成形層
    に用いるセラミックスは、Al,Si,S
    iC,SiO,TiO,ZrO,Cr ,C
    ,MgOのうち、少なくとも1種以上を用い
    ることを特徴とする請求項6記載の水力機器の耐壊食部
    材。
  9. 【請求項9】 密着性層、耐壊食性層および複合成形層
    に用いるサーミットは、WC,NbC,VCのうち、少
    なくとも1種以上を用いることを特徴とする請求項6記
    載の水力機器の耐壊食部材。
  10. 【請求項10】 基材と密着性層との間の界面部分に、
    拡散反応層、機械的結合層、溶融層のうち、少なくとも
    1種以上の層を介装させたことを特徴とする請求項1記
    載の水力機器の耐壊食部材。
  11. 【請求項11】 機械的結合層は、グラインダ、ドリ
    ル、ブラスト、エッチングのうち、少なくとも1種以上
    の手段を用いて形成したことを特徴とする請求項10記
    載の水力機器の耐壊食部材。
  12. 【請求項12】 高速水と土砂とが混合された高速の土
    砂噴流により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層
    と耐壊食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性
    層との間に複合成形層を介装させる一方、基材の線膨張
    係数よりも低い複合成形層の線膨張係数を選定したこと
    を特徴とする水力機器の耐壊食部材。
  13. 【請求項13】 高速水と土砂とが混合された高速の土
    砂噴流により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層
    と耐壊食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性
    層との間に複合成形層を介装させる一方、基材の弾性係
    数よりも低い複合成形層の弾性係数を選定したことを特
    徴とする水力機器の耐壊食部材。
  14. 【請求項14】 高速水と土砂とが混合された高速の土
    砂噴流により壊食や土砂摩擦を受ける基材に、密着性層
    と耐壊食性層とを設けるとともに、密着性層と耐壊食性
    層との間に複合成形層を介装させる一方、複合成形層に
    硬さ、粒子間結合力、破壊靭性値のそれぞれをその表面
    に向って傾斜させる傾斜層を形成したことを特徴とする
    水力機器の耐壊食部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101791758A (zh) * 2009-01-30 2010-08-04 阿尔斯通水电设备法国公司 新型液压机械部件及制造或维修所述部件的方法
JP2016000849A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 日本発條株式会社 積層体の製造方法及び積層体

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