JP2001286921A - 圧延設備 - Google Patents

圧延設備

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JP2001286921A
JP2001286921A JP2000103909A JP2000103909A JP2001286921A JP 2001286921 A JP2001286921 A JP 2001286921A JP 2000103909 A JP2000103909 A JP 2000103909A JP 2000103909 A JP2000103909 A JP 2000103909A JP 2001286921 A JP2001286921 A JP 2001286921A
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JP2000103909A
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Masahiro Dono
正弘 堂野
Hiroaki Arimatsu
博明 有松
Yukihiro Karita
行弘 苅田
Tadahiro Niidate
忠博 新舘
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 被圧延材の流れ方向に複数のスタンド2
2st,24st,26st,28st,30stを備
え、圧延の仕方によって使用されるスタンド構成を異な
らせて使用される圧延設備において、前記複数のスタン
ドのうち使用されているスタンドを示すスタンド情報を
圧延の仕方毎に記憶している圧延制御装置41と、前記
スタンドに配置されたローラガイド14の回転不良を監
視する回転不良監視装置11とを備え、当該回転不良監
視装置11は、前記ローラガイド14の回転状態を検出
するための回転状態検出装置33を各ローラガイドにそ
れぞれ対応して備え、使用されているスタンド情報を前
記圧延制御装置41から受け取って、使用されているス
タンドを監視対象として自動選択し、各回転状態検出装
置33のうち、監視対象のスタンドに設けられたローラ
ガイドの回転状態検出装置33の検出出力を対象として
回転不良の監視を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はローラガイドの回転
不良の監視が行われる圧延設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧延設備としては、被圧延材の流れ方向
に複数のスタンドを備えているものがある。このような
圧延設備においては、圧延サイズや製品品質の相違によ
ってスタンドが選択して使用される。使用されないスタ
ンドには圧延ローラや被圧延材のローラガイド等は取り
付けられない。また、圧延設備におけるローラガイドの
回転不良監視に関する技術の公知文献としては、実開平
4−108907号公報(以下、従来技術文献という)
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
文献では、上記のように使用されるスタンドの構成は、
圧延サイズ等によって変更されるという点に対し配慮が
全くない。したがって、圧延サイズの変更等によってス
タンド構成が変更されて、ローラガイドが取り付けられ
ない場合には、どのように対処するのか教示するところ
が全く無い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧延サイズの
変更等によるスタンド構成の変更に対応するためなされ
たものであって、次の技術的手段を採用した。すなわ
ち、本発明の特徴は、被圧延材の流れ方向に複数のスタ
ンドを備え、圧延の仕方によって使用されるスタンド構
成を異ならせて使用される圧延設備において、前記複数
のスタンドのうち使用されているスタンドを示すスタン
ド情報を圧延の仕方毎に記憶している圧延制御装置と、
前記スタンドに配置されたローラガイドの回転不良を監
視する回転不良監視装置とを備え、当該回転不良監視装
置は、前記ローラガイドの回転状態を検出するための回
転状態検出装置を各ローラガイドにそれぞれ対応して備
え、使用されているスタンド情報を前記圧延制御装置か
ら受け取って、使用されているスタンドを監視対象とし
て自動選択し、各回転状態検出装置のうち、監視対象の
スタンドに設けられたローラガイドの回転状態検出装置
の検出出力を対象として回転不良の監視を行う点にあ
る。
【0005】この構成によれば、スタンド構成が変更さ
れても、圧延制御装置からスタンド情報を取り込んで、
自動的に使用スタンドだけを監視することができる。ま
た、前記回転不良監視装置による監視状態を表す監視表
示画面を表示する表示装置を備え、当該表示装置は、監
視対象として選択されたスタンドのローラガイドを選択
して回転状態を表示するのが好ましい。この場合、表示
も使用されているスタンドについて行われるので、監視
作業者も監視状況を把握し易い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明が適用される条鋼
(線材、棒材等)の圧延設備1を示している。この圧延
設備1は、加熱炉2を有し、この加熱炉2から送りださ
れた被圧延材を圧延するために、加熱炉2側から粗列圧
延機3、一中間列圧延機4、二中間列圧延機5が配置さ
れている。二中間列圧延機の下流側は、分岐されてお
り、一方は巻線機6が配置され、他方には仕上ブロック
ミル7が配置され、仕上ブロックミル7に後続してサイ
ジングミル8が配置されている。サイジングミル8の下
流側にはローラコンベア9が接続されている。なお、圧
延設備1には、作業者が圧延作業を監視・操作するため
の圧延運転室10が含まれる。この圧延運転室10は、
圧延設備1の他の機器とは離れた場所に設置されてい
る。
【0007】図2は、回転体不良監視装置11を前記仕
上ブロックミル7及びサイジングミル8に適用した例を
示している。仕上ブロックミル7は、ハウジング13内
に被圧延材の流れ方向に複数のスタンドが配置されて主
構成されている。図示は省略したが、この仕上ブロック
ミル7では、8個のスタンドが設けられ、垂直式(楕円
のカリバー)の圧延ロールと水平(円のカリバー)の圧
延ロールとが材流れ方向に交互に配列されている。垂直
のスタンドとその下流側にある水平のスタンドとで組を
成しており、この組みを成すスタンドの間にローラガイ
ド14がそれぞれ設けられている。つまり、水平スタン
ドの上流側にそれぞれローラガイド14が設けられてい
る(計4個)。これらのローラガイド14は、水平スタ
ンドに熱鋼を安定して供給するためのものである。ロー
ラガイド14は、各位置において上側ローラガイド14
aと下側ローラガイド14bとが設けられ、上下のロー
ラガイド14a,14bが被圧延材を挟んで上下に対向
するように対をなして設けられている。このローラガイ
ド14は非駆動であるが、熱鋼による高速回転を繰り返
すうち、ときにベアリングの焼付といった回転不良を生
じて品質不良やミスロールを誘発する。
【0008】また、サイジングミル8もハウジング16
にスタンドが1つ設けられており、このスタンドにも被
圧延材を安定して供給するためのローラガイド14が設
けられている。なお、以下では、仕上ブロックミル7に
設けられているスタンドのうち、材供給のためのローラ
ガイド14が設けられているをスタンドを、材流れ方向
上流側から「スタンド22st」、「スタンド24s
t」、「スタンド26st」、「スタンド28st」と
いう。また、サイジングミル8のスタンドを「スタンド
30st]という。なお、ローラガイドの位置は、上記
のものに限定されない。
【0009】図3及び図4は、ローラガイド14を示し
ている。このローラガイド14は、被圧延材を案内する
カリバーが外周面に形成されたローラ101を有し、ロ
ーラ101の内周面の中央部にはつば102が形成さ
れ、その両側にはボール軸受104を収容し得る構成と
なっている。ローラ101のローラ軸107はボルト状
のもので、頭110の側にはボール軸受104を受ける
肩112が形成され、先端にはナット108をねじ込む
ねじが形成されている。また、軸中心部には頭110側
から軸中央部にわたってボール軸受104への潤滑油
(オイルエア)の供給孔111が穿設され軸中央部で径
方向に穿設された供給孔11aと連通している。
【0010】ローラ101は、ローラ支持本体105に
よって支持され、この支持本体105は、一端にローラ
101の厚さより広い間隔の二股に形成されたローラ軸
支持部材106,106を有し、このローラ軸支持部材
106,106には、ローラ軸107を取付けるための
穴109aが穿設されるとともに、一方のローラ軸支持
部材106には、外面側からローラ軸7の頭110を非
回転に収容するための穴109が形成され、他方のロー
ラ軸106には、外面側からナット108を回転可能に
収容するための穴9bが形成されている。
【0011】ローラ101とローラ軸107の間には、
スペーサリング116が設けられており、このスペーサ
リング116は、ローラ101の内周面の中央部のつば
102の厚みよりわずかに薄い(0.5mm程度)厚さで且
つローラ軸107の外径よりわずかに大きな(数mm程
度)内径のドーナッツ板状の小径スペーサリング117
と、この小径スペーサリング117の外径よりわずかに
大きな(0.5mm程度)内径で且つローラ101の内周面
の中央部のつば102の厚みとほぼ同じ厚さの大径スペ
ーサリング118とで構成されるとともに、小径スペー
サリング117の厚みの中央には径方向に貫通孔119
が穿設され、一方、大径スペーサリング118の内周に
は、溝120が穿設されている。
【0012】上記構成のガイドローラは次の手順により
組立られる。 :ローラ101のつば102の内周に大径スペーサリ
ング118を非回転に嵌合させるとともに、小径スペー
サリング117をボール軸受104の内輪で挟むように
してローラ101の両側よりボール軸104を装入す
る。 :上記のように組付けたものを、ローラ支持本体1
05のローラ軸支持部材106,106の間に装入する
とともに、ローラ軸107をローラ軸支持部材106の
穴109側の側面より挿通し、その挿通過程で挿通方向
とは逆のボール軸受104の内輪とローラ軸支持部材1
06との間に軸受押さえリング113を装入する。 :ローラ軸107を挿通した後、ローラ軸支持部材1
06の穴109bにローラ軸107に挿通してスプリン
グワッシャ114を入れナット108を締める。これに
より、小径スペーサリング117は、2つのボール軸受
104の内輪間で締めつけられローラ軸107に非回転
に取付けられるとともに、ローラ軸107との間に供給
孔111aと貫通孔119に連通する空間21が形成さ
れる。 :次に、ローラ軸107の頭10の供給孔111にオ
イルエアを供給する管路122を接続し、その管路12
2の途中に圧力検出装置123を接続する。オイルエア
の管路122は、各ローラガイド14のそれぞれに設け
られており、各管路122にそれぞれ圧力検出装置12
3が設けられている。圧力検出装置123は、ハウジン
グ13,16の外部に設けられ熱による影響を回避して
いる。また、圧力検出装置123はハウジング13,1
6の近傍に設けられており、圧力検出の遅延を防止して
いる。
【0013】以上のように構成されたローラガイド14
では、管路122により供給されたオイルエアは、供給
孔111,111a、空間121、貫通孔119を通り
ボール軸受104へ供給される。この供給過程で、ロー
ラ101が回転すると、その回転に伴い大径スペーサリ
ング118が回転し、これにより、大径スペーサリング
118に形成した溝120が小径スペーサリング117
に形成した貫通孔119を開閉する。圧力検出装置12
3では、この開閉時の圧力の変化が検出される。また、
圧力検出装置123は、複数のローラガイド14に対応
して設けられているので、それぞれのローラガイド14
の回転による圧力変動を検出することができる。
【0014】オイルエアの圧力変動は、ローラガイド1
4の一回転当たり4回生じる。図5は、圧力検出装置1
23で検出された圧力変動の信号波形を示している。図
5(a)のように大径スペーサリング118の溝120
が小径スペーサリング117に形成した貫通孔119を
開いた場合、管路122の圧力は低下する。一方、図5
(b)のように貫通孔119が閉じた場合には、管路1
22の圧力は高くなる。この圧力変動の信号は、ローラ
ガイドの回転角に依存して変化する。すなわち、この信
号は、ローラガイド14の回転数に比例した周波数とな
り、圧力検出装置123は、本発明にいうローラガイド
14の回転状態検出装置の役割を果たしている。図5で
は、圧力変動の2周期がローラガイド14の一回転に対
応する。
【0015】圧力検出装置123から出力された圧力変
動信号は、増幅器35によって増幅され、制御装置37
に与えられる。なお、増幅器35は、仕上げブロックミ
ル7等の近傍に設置されたローカル機器収納盤36に設
けられている。また、制御装置37は、前記圧延運転室
10に設置されている。なお、図6に示すように、前記
圧力検出装置123、増幅器35,及び後述するハイパ
スフィルタ38等は監視装置11の入力部を構成してい
る。前記制御装置37は、前記ハイパスフィルタ38の
他、アナログ信号である圧力変動信号をデジタル信号に
変換するA/D変換器39と、このA/D変換器39と
接続されたコンピュータ(汎用パソコン)40とを有し
ている。このコンピュータ40は、表示装置40aとし
てディスプレイ表示装置を備えている。また、コンピュ
ータ40は、圧延ラインを制御する圧延制御装置41で
ある圧延ライン主幹制御装置41と通信可能に接続され
ており、この圧延制御装置41と情報をやりとりするこ
とができる。
【0016】また、コンピュータ40は、A/D変換さ
れたデータをフィルタリングするローパスフィルタ部4
3,フィルタリングされたデータをFFT変換するFF
T変換部44と、回転不良を判定する回転不良判定部4
5として機能するプログラムを保持している。ローパス
フィルタ部43,FFT変換部44はA/D変換器39
と共に信号処理部を構成している。なお、圧力検出装置
123からFFT変換部までの各機能により、ローラガ
イドの回転速度(回転数)が検出されるので、これら各
機能が回転速度検出部33を構成している。
【0017】図7は、本監視装置11による監視処理の
流れを示している。まず、装置11が立ち上げられる
と、システムの初期化が行われる。そして、圧延ライン
の状態判定が行われる。このライン状態判定には、メタ
ルイン判定と使用スタンド判定が含まれる。メタルイン
判定は、被圧延材がラインに有るか否かの判定であり、
判定結果は、後述の監視状況表示画面で監視中か待機中
かを表示するために用いられる。被圧延材がなければ監
視は不要であり、待機していればよい。
【0018】また、使用スタンドの判定は、使用スタン
ドを監視し画面に表示するために行われる。スタンド
は、圧延サイズや製品品質等の変更によって使用される
ものが変更される。例えば、ある種類の圧延には、すべ
てのスタンド22st,24st,26st,28s
t,30stが使用される一方、他の種類の圧延には、
一部のスタンド22st,24st,30stしか使用
されない場合もある。さらに他の種類の圧延には、他の
一部のスタンド22st,24st,28stが使用さ
れる場合もある。使用されないスタンドには、圧延ロー
ラやローラガイド14が取り付けられていないので、ロ
ーラガイド14の監視は不要である。ただし、ローラガ
イド14と管路122とはコネクタ部(図示省略)を介
して着脱自在に接続されており、ローラガイド14が取
り外されている場合にも、ハウジング13,16の外部
の管路122に設けられている圧力検出装置123は作
動しデータを制御装置37に出力する。したがって、使
用されていないスタンドと使用されているスタンドとを
区別して監視する必要がある。
【0019】このような圧延の仕方毎の使用スタンド情
報は、前記圧延制御装置41がそのメモリ(記憶部)に
データテーブルとして保持している。また、圧延制御装
置41は、圧延ラインを制御するものであるから、現在
行われている圧延の仕方を認識している。圧延制御装置
41は、前記データテーブルを参照して、現在行われて
いる圧延の仕方から、現在使用されているスタンドを判
定する。監視装置11は、圧延制御装置41から使用ス
タンド情報を取り込んで、監視すべきスタンドを自動選
択する。
【0020】したがって、圧延サイズの変更によりスタ
ンド構成が変更されても自動的に使用スタンドのみを診
断する。ローラガイド14の監視が開始されると、圧力
検出装置123から出力された圧力変動アナログ信号
は、ハイパスフィルタ38でフィルタリングされ、A/
D変換器に与えられてデジタルデータに変換される。こ
のデジタルデータは、コンピュータ40のメモリに格納
される。このデジタルデータはローパスフィルタ43で
フィルタリングされ、FFT変換部によってFFT解析
される。圧力変動の変化速度は、非常に速い(ローラガ
イドの回転速度:2万〜3万rpm)ので生データのま
までは取り扱いが困難であるが、FFT解析により取り
扱いが容易になる。
【0021】前記FFT解析により圧力変動の周波数成
分が求められ、この周波数成分に基づいてローラ回転検
出処理が行われる。この処理によって、圧力変動の主成
分(第1次成分)周波数が求められる。なお、主成分周
波数は、一般に最もレベルの大きい周波数であり、FF
T変換後のデータからピークリストとハーモニックリス
トを作成すること等で求めることができるが、公知の手
法であるので説明を省略する。また、主成分がない場合
には、回転の監視は行われない。この処理を行うと、図
8(a)のような採取された圧力変動のデータから、図
8(b)のようにローラガイド14の回転によってでき
なオイルエアの圧力変化の周波数(主成分周波数)が求
められる。この圧力変化周波数は、ローラガイド14の
回転状態を示しており、ローラガイド14の回転が低下
したり停止したりすれば、周波数の低下となって現れ
る。
【0022】回転不良判定部45は、圧力変動の周波数
成分に基づいて回転不良診断を行う。不良診断のための
判定は、各ローラガイドの回転数差に基づく判定と、
周波数分布による回転停止判定を併用することによっ
て行われる。の回転数差判定は、被圧延材を挟んで対
をなす上下のローラガイド14a,14bにそれぞれ対
応して設けられた圧力検出装置123により検出された
信号の周波数の比較によって行われる。この比較は、上
側ローラガイド14aについて求められた主成分周波数
と、下側ローラガイド14bについて求められた主成分
周波数の差異を算出することによって行われる。差異の
算出は、比較される2つの主成分周波数のうち、大きい
方を主成分周波数Aとし、小さい方を主成分周波数Bと
した場合に、差異=(主成分周波数A−主成分周波数
B)/主成分周波数×100(%)として求められる。
【0023】例えば、図9に示すように、上側ローラガ
イド14aの主成分周波数が300Hzであり、下側ロー
ラガイド14bの主周波数成分が320Hzの場合には、
差異は、6.25%と算出される。この判定方法によれ
ば、比較されるローラガイド14のいずれかの回転数が
低下したり停止した場合に、即座に回転異常と判定する
ことができる。また、従来のように、被圧延材の通過速
度に対応した基準値も不要となる。なお、算出された差
が、所定範囲を超えた場合には、上側ローラガイド14
aと下側ローラガイド14bの間に回転差が生じ回転不
良であると判定する。差異が許容範囲内であるか否かを
判定するための所定範囲基準値は、回転不良判定部45
に予め設定されているが、精度の変更のため手動で設定
変更可能としておくのが好ましい。なお、設定変更は、
各ローラガイド毎又は各スタンド毎に行えるようにして
おくのが好ましい。
【0024】の回転停止判定は、圧力検出装置123
で検出された信号の周波数成分に基づいて行われる。周
波数解析の結果に基づいて、各周波数成分を、レベルの
大きいものから順番に並べ、レベルの一番大きいもの
(主成分)と、N番目に大きいもの(低レベル成分)を
比較し、主成分に対する低レベル成分の比率が予め設定
された所定比率を超えた場合に、ローラガイド14の回
転停止と判定する。ローラガイド14の回転が停止した
場合には、主成分のレベルが低下し、ノイズが増加する
ことが経験的に見出されたので、これを利用して回転停
止を検出しようとするものである。この判定方法であれ
ば、複数のローラガイド14の回転を比較する必要がな
いので、すべてのローラガイド14が停止した場合であ
っても、確実に回転不良を判定できる。したがって、
の判定と組み合わせることによって、より確実に回転不
良を判定できる。
【0025】図10は、上側ローラガイド14aが正常
に回転し、下側ローラガイド14bが停止した場合を示
している。この図10では、FFT変換で求められた各
周波数成分を、周波数レベルが高いものから小さいもの
へ順番に並べている。すなわち、図10において左側に
位置する最もレベル大きい成分が主成分周波数であり、
右側へ行くに従ってレベルが小さくなるように並べられ
ている。図10(a)に示すように、上側ローラガイド
14aは正常に回転しているので、主成分が大きくN番
目(図では14番目)の成分との差は十分に大きい。主
成分に対するN番目の周波数成分のレベル比率は6%で
ある。このように比率が小さければ、正常に回転してい
るものと判定される。
【0026】一方、図10(b)に示すように、下側ロ
ーラガイド14bは停止乃至回転停止しているので、主
成分のレベルが下がり、逆にノイズにより低レベル成分
が上昇し、両者の差が小さくなっている。ここで、主成
分に対するN番目の周波数成分のレベル比率は25%で
ある。このレベル比率が高いことから、主成分のレベル
が低下したものとして回転不良と判定される。なお、回
転比率が良いか悪いかの基準となる比率(所定比率)
は、予め回転不良判定部45に設定されているが、精度
の変更のため手動で設定変更可能としておくのが好まし
い。なお、設定変更は、各ローラガイド毎又は各スタン
ド毎に行えるようにしておくのが好ましい。また、Nの
値も手動で設定変更可能としておくのが好ましい。
【0027】上記のような回転不良判定結果は、常時、
表示装置40aの監視表示画面50に表示されている。
この画面50は、監視するスタンド(使用スタンド)を
表示する監視スタンド状態表示部51、現在の監視機能
がどのような状態(待機中、監視中)になっているかを
表示する現在監視状態表示部52、監視を行うための設
定項目の値を表示する監視設定項目表示部53、監視中
の各スタンドの状態をグラフ表示するスタンド状態表示
部54、異常発生時に最新の異常情報を表示する最新異
常情報表示部55を含んでいる。
【0028】監視スタンド状態表示部51には、前記使
用スタンド情報に基づいて、現在使用されているスタン
ドとそのローラガイド14が表示され、監視対象でない
不使用のスタンドは非表示である。図11では、すべて
のスタンド「22,24,26,28,30」が表示さ
れされ、すべてのスタンドが使用されて監視対象となっ
ていることを示している。また、例えば使用スタンドが
「22st,24st,30st」に変更されれば、ス
タンド状態表示部51には、「22,24,30」が表
示される。
【0029】現在監視状態表示部52には、前記メタル
イン判定の結果が表示され、被圧延材のない監視不要の
状態であれば、図11のように「待機中」と表示され、
被圧延材があれば「監視中」と表示される。スタンド状
態表示部54には、前記使用スタンド情報に基づいて、
現在使用されている各スタンドの状態をグラフ表示す
る。図11では、すべてのスタンドが使用されているの
で、全てのスタンドの状態が表示されている。表示され
るグラフの内容は、上側ローラガイド14a、下側ロー
ラガイド14bそれぞれの主成分である。
【0030】回転不良判定部45により、回転不良と判
定されると、異常処理が行われる。異常処理には、異常
警報処理と異常データ保存処理とが含まれる。異常警報
処理では、画面50中で異常発生とされたスタンド14
を反転表示させ、ブザーを鳴らして警告する。なお、異
常発生以降も回転不良判定処理は動作継続される。異常
データ保存処理では、FFT変換後のデータや異常発生
日時、異常発生スタンド番号などの記録をコンピュータ
のハードディスク等の記憶部に記憶する。図12は、上
下のローラガイド14a,14bの回転が正常な場合、
図13は、下側のローラガイド14bが停止した場合
の、FFT変換後のデータの状態を具体的に示してい
る。図12の場合には、上側ローラ14aの主成分周波
数は180Hzで、下側ローラ14bの主成分周波数は1
83Hzである。両者の周波数の差異は少ないので正常と
判断される。
【0031】一方、図13の場合には、上側ローラ14
aの主成分周波数は180Hzで、下側ローラ14bの主
成分周波数は361Hzであり、両者の周波数の差異が大
きいので回転不良乃至停止と判断される。また、主成分
周波数のレベルが下がり、逆のノイズのレベルが上昇し
ていることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、使用スタンド構成の変
更に対応したローラガイドの回転不良監視を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される圧延設備の概要を示す図で
ある。
【図2】仕上ブロックミルとサイジングミルに本発明を
適用した場合の装置概略図である。
【図3】ローラガイドの断面説明図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】ガイドローラの回転状態と、圧力変動信号の関
係を示す説明図である。
【図6】制御装置の詳細な構成を含む装置概略図であ
る。
【図7】監視装置の処理の流れを示すフローチャートで
ある。
【図8】圧力検出装置で検出された信号からFFT解析
で圧力変化の周波数が求まることの説明図である。
【図9】回転差による回転不良判定方法の説明図であ
る。
【図10】周波数分布による回転不良判定方法の説明図
である。
【図11】監視状況表示画面の説明図である。
【図12】正常時のFFT変換後データである。
【図13】下側ローラ停止時のFFT変換後データであ
る。
【符号の説明】
1 圧延設備 11 回転不良監視装置 41 圧延制御装置 14 ローラガイド 33 回転状態検出装置(圧力検出装置) 37a 表示装置 51 監視表示画面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苅田 行弘 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内 (72)発明者 新舘 忠博 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材の流れ方向に複数のスタンド
    (22st,24st,26st,28st,30s
    t)を備え、圧延の仕方によって使用されるスタンド構
    成を異ならせて使用される圧延設備において、 前記複数のスタンドのうち使用されているスタンドを示
    すスタンド情報を圧延の仕方毎に記憶している圧延制御
    装置(41)と、前記スタンドに配置されたローラガイ
    ド(14)の回転不良を監視する回転不良監視装置(1
    1)とを備え、 当該回転不良監視装置(11)は、前記ローラガイド
    (14)の回転状態を検出するための回転状態検出装置
    (33)を各ローラガイドにそれぞれ対応して備え、使
    用されているスタンド情報を前記圧延制御装置(41)
    から受け取って、使用されているスタンドを監視対象と
    して自動選択し、各回転状態検出装置(33)のうち、
    監視対象のスタンドに設けられたローラガイドの回転状
    態検出装置(33)の検出出力を対象として回転不良の
    監視を行うことを特徴とする圧延設備。
  2. 【請求項2】 前記回転不良監視装置(11)による監
    視状態を表す監視表示画面(50)を表示する表示装置
    (40a)を備え、当該表示装置(40a)は、監視対
    象として選択されたスタンドのローラガイドを選択して
    回転状態を表示することを特徴とする請求項1記載の圧
    延設備。
JP2000103909A 2000-04-05 2000-04-05 圧延設備 Pending JP2001286921A (ja)

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