JP2001286792A - 塗装ガン及び塗装装置 - Google Patents

塗装ガン及び塗装装置

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JP2001286792A
JP2001286792A JP2000102536A JP2000102536A JP2001286792A JP 2001286792 A JP2001286792 A JP 2001286792A JP 2000102536 A JP2000102536 A JP 2000102536A JP 2000102536 A JP2000102536 A JP 2000102536A JP 2001286792 A JP2001286792 A JP 2001286792A
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paint
nozzle unit
coating
temperature
adjusting member
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JP2000102536A
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Koji Shinohara
宏次 篠原
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 そこで本発明は上記課題を解決し、塗料の温
度変動を抑制して塗装の高品質化を図ることができる塗
装ガン及び塗装装置を提供すること。 【解決手段】 塗料Pを噴出するノズルユニット120
と、ノズルユニット120を保持しており、ノズルユニ
ット120に塗料Pを供給する本体部110と、ノズル
ユニット120を保温するため、ノズルユニット120
に取り付けられた温度調整部材130とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料を循環させな
がら対象物に塗料を塗布する塗装ガン及び塗装装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の塗装ガンの一例を示す構成
図であり、図8を参照して塗装ガン1について説明す
る。図8の塗装ガン1は本体部2及びノズルユニット3
等を備えている。本体部2には図示しない塗料配管から
対象物Wに塗布すべき塗料Pが供給される。ここで、塗
料Pはたとえばセラミックスやプロテイン樹脂その他の
フィラー(骨材)を混合したものであって、溶剤によっ
て適意の濃度に調整されたものである。ノズルユニット
3は本体部2により保持されていて、本体部2から塗料
Pが供給される。そして、ノズルユニット3は塗料Pを
対象物Wに噴出することにより塗装を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このとき、ノズルユニ
ット3から噴出される塗料Pの量は、塗料Pの温度によ
って変動する。具体的には、塗料Pの温度が高いと塗料
Pの流路抵抗(粘度)が小さくなり、塗料Pが噴出され
やすくなる。一方、塗料Pの温度が低くなると塗料Pの
流路抵抗が大きくなり、塗料Pが噴出されにくくなる。
このため、本体部2にはヒータ等により所定の温度にさ
れ適度の粘性を有する塗料Pが送られてきて、その塗料
Pがノズルユニット3から吐出される。このときのノズ
ルユニット3からの塗料Pの吐出量が、対象物Wに形成
される塗装の膜厚を決定する。
【0004】しかし、本体部2及びノズルユニット3は
外気に触れた状態で配置されているため、本体部2及び
ノズルユニット3の温度は外気温度(周囲温度)に依存
することとなる。すなわち、外気温度が変動することに
より塗料Pの流路である本体部2及びノズルユニット3
の温度が変動し、吐出すべき塗料Pの温度が変動する。
このように、外気温度の変動によって対象物Wに塗布し
た塗装膜厚が変動するため、精度良く塗装作業を行うこ
とができず、歩留まりが低いという問題がある。
【0005】特に、塗料の濃度を調整するために有機溶
剤が使用されている場合、塗料Pの対象物Wに塗布する
際の飛散を防止するため、対象物Wの下側から空気を吸
引することがある。このとき、ノズルユニット3付近の
大気も吸引されノズルユニット3が冷却されやすくな
る。従って、ノズルユニット3内の塗料Pの温度変動が
生じやすくなり、塗料Pの粘性の変化により噴出量が変
動してしまうという問題がある。
【0006】さらに、近年、対象物に塗布すべき塗料P
の膜厚の高精度化が求められており、たとえば塗料膜厚
を30μm±2μmにする必要が生じる場合がある。こ
のとき、塗料Pの温度変動が塗料Pの膜厚変動に敏感に
対応するため、高精度かつ高品質の塗料膜厚を得るため
には、塗料Pの温度変動を極力抑える必要がある。
【0007】そこで本発明は上記課題を解決し、塗料の
温度変動を抑制して塗装の高品質化を図ることができる
塗装ガン及び塗装装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、塗料
を噴出するノズルユニットと、前記ノズルユニットを保
持しており、前記ノズルユニットに前記塗料を供給する
本体部と、前記ノズルユニットを保温するため、前記ノ
ズルユニットの外周に設けられている温度調整部材とを
有する塗装ガンを特徴とする。
【0009】請求項7の発明は、塗料を収容したメイン
タンクと、前記メインタンクから供給される前記塗料を
噴出するための塗装手段とを有する塗装装置において、
前記塗装手段は、前記塗料を噴出するノズルユニット
と、前記ノズルユニットを保持しており、前記ノズルユ
ニットに前記塗料を供給する本体部と、前記ノズルユニ
ットを保温するため、前記ノズルユニットの外周に設け
られている温度調整部材とを有する塗装装置を特徴とす
る。
【0010】請求項1又は請求項7の構成によれば、ノ
ズルユニットの外周側には温度調整部材が設けられてい
て、ノズルユニットが冷却されるのを防止している。こ
れにより、ノズルユニット内の塗料の温度低下が低減さ
れて、精度良く塗装を行うことができる。すなわち、塗
料の温度変動により流路抵抗が変化した場合、ノズルユ
ニットから噴出される塗料の量が不安定になる。そこで
ノズルユニットに温度調整部材を設けることにより、塗
料の温度変動を抑えて塗装の高品質化を図り、結果とし
て対象物の塗装における歩留まりの向上を図ることがで
きる。
【0011】また、このような塗装ガンを用いた塗装装
置において、メインタンク及びサブタンクの塗料を循環
させた状態で、流路切換手段の作動により第2循環配管
内を循環していた塗料が補給配管側に供給されメインタ
ンクに補給される。このため、塗料を補給するために塗
装作業を中断することを防止して作業効率の向上を図る
ことができる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記温度調整部材には、温水を流動させるための温
水流路が形成されている塗装ガンを特徴とする。
【0013】請求項2の構成によれば、温度調整部材に
形成された温水流路に温水が流動することにより、温度
調整部材を所定の温度にしてノズルユニットを保温する
ことができる。特に、塗料を適宜の濃度にするために有
機溶剤が使用されている場合、温水を使用することによ
って電気等による保温に比べて安全性を高めることがで
きる。
【0014】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の構成において、前記温度調整部材は、前記ノズルユニ
ットを挿入するための開口穴を形成したほぼ直方体の形
状を有する塗装ガンを特徴とする。
【0015】請求項3の構成によれば、ほぼ直方体に形
成された温度調整部材の開口穴にノズルユニットが挿入
された状態で保温される。これにより、ノズルユニット
が大気に触れることによる塗料の温度変動を抑制するこ
とができる。また、温度調整部材の外形をほぼ直方体に
することにより、ノズルユニット周辺の大気を吸引して
いるとき、空気の流れを乱すことを防止して塗料を所望
の位置に塗装することができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかの構成において、前記本体部及び前記温度調
整部材の外周には、前記本体部及び前記温度調整部材を
保温するための断熱部材が設けられる塗装ガンを特徴と
する。
【0017】請求項4の構成によれば、断熱部材が本体
部及び温度調整部材の外周に設けられていて、本体部内
及び温度調整部材内の塗料の温度変動を抑制している。
これにより、塗料の流路抵抗の変動を抑えて精度良く塗
装を行い、塗装の高品質化を図ることができる。
【0018】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、前記断熱部材は、ほぼ直方体の形状を有する塗装ガ
ンことを特徴とする。
【0019】請求項5の構成によれば、断熱部材の外形
はほぼ直方体になるように形成されていて、この断熱部
材内に本体部及び温度調整部材が収容される。これによ
り、ノズルユニット周辺の大気を吸引しているとき、空
気の流れを乱すことを防止して塗料を所望の位置に塗装
することができる。
【0020】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれかの構成において、前記塗料には、フィラーが
混合されている塗装ガンを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の
塗装装置の好ましい実施の形態を示す構成図であり、図
1を参照して塗装装置10について説明する。図1の塗
装装置10は、主としてメインタンク系20とサブタン
ク系30に大別することができ、メインタンク系20と
サブタンク系30は、補給配管40によって接続されて
いる。メインタンク系20は、メインタンク21、撹拌
機22、ポンプ23、ヒータ24、アキュムレータ2
5、レギュレータ26、塗装手段である塗装ガン100
等を有している。メインタンク21には対象物に対して
塗布すべき塗料Pが収容されている。この塗料Pは、た
とえば溶剤によって適宜の濃度に調整された塗料であっ
て、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス、炭酸カル
シウムその他の無機化合物、プロテイン樹脂などの有機
化合物等からなるフィラー(骨材)が混合されたもので
ある。
【0022】メインタンク21には撹拌機22が取り付
けられている。撹拌機22はメインタンク21に収容さ
れた塗料Pに含まれているフィラーがメインタンク21
の底に沈殿するのを防止するものであって、たとえばモ
ータ22aとフィン22bを備えている。そして、フィ
ン22bがモータ22aの作動により回転することによ
って、メインタンク21内を撹拌するようになってい
る。
【0023】また、メインタンク21には残量検出部2
7が配置されていて、残量検出部27はメインタンク2
1に収容された塗料Pの塗料残量Pr1を検出する機能
を有している。この残量検出部27としては、たとえば
塗料Pの液面に超音波を当てて塗料残量Pr1を検出す
るものや、メインタンク21に取り付けられた重量計の
表示を光学センサで読みとるもの等が用いられる。ま
た、残量検出部27は検出した塗料残量Pr1を制御部
500に送る機能を有している。さらに、メインタンク
21には温度計21aが取り付けられていて、温度計2
1aはメインタンク21内の塗料Pの温度を計測して外
部に出力する機能を有している。
【0024】第1循環配管29は、メインタンク21の
塗料Pを塗装ガン100に供給するとともに、塗装ガン
100に送られた塗料Pを再びメインタンク21内に収
容するような循環経路を形成している。ポンプ23はメ
インタンク21に収容された塗料Pを第1循環配管29
内を循環させる動力となるものである。第1循環配管2
9にはフィルタ29aが取り付けられていて、フィルタ
29aは塗料P内におけるゴミ等を除去するものであ
る。
【0025】ヒータ24は循環する塗料Pを一定の温度
に加熱するものであって、その出力側には温度センサ2
4aが取り付けられている。この温度センサ24aに基
づいてたとえば作業者がヒータ24の温度を調節するこ
とができる。アキュムレータ25は、第1循環配管29
内の圧力を平滑化するものである。すなわち、塗料Pは
ポンプ23により第1循環配管29内を循環するように
なっているため、第1循環配管29内の塗料圧力はポン
プ23により脈動した状態となる。アキュムレータ25
はこの脈動した塗料Pの圧力を平滑化するものである。
レギュレータ26は第1循環配管29内の塗料Pの圧力
を調整するものである。
【0026】塗装ガン100は、第1循環配管29から
送られる塗料Pを噴出して対象物Wに対して塗布するも
のである。ここでフィラー入りの塗料Pを吹き付けるた
め、塗装ガン100はたとえば吹き付け範囲や吹き付け
形状を制御するために気体吹き出し口を設けた2流体式
のスプレーガンが用いられる。そして、塗装ガン100
から噴出されない塗料Pは第1循環配管29を介してメ
インタンク21に再び収容される。
【0027】このように、メインタンク21の塗料Pは
ポンプ23によって第1循環配管29内を通り、ヒータ
24により所定の温度に加熱される。その後、塗料P
は、アキュムレータ25及びレギュレータ26により所
定の圧力に調整され塗装ガン100に送られる。そし
て、塗料Pは塗装ガン100により対象物に噴出され、
あるいは第1循環配管29を通ってメインタンク21内
へと循環していく。このように、塗料Pが循環しながら
塗装ガン100による塗装を行うことで、塗料P内にフ
ィラーが混合していても第1循環配管29に目詰りが生
じることが防止され、安定した塗装を行うことができ
る。
【0028】次に、図1を参照してサブタンク系30に
ついて説明する。図1のサブタンク系30は、サブタン
ク31、撹拌機32、ポンプ33、流路切換手段である
三方バルブ34等を有している。サブタンク31はメイ
ンタンク21内に収容された塗料Pと同一の塗料Pを収
容するものである。また、サブタンク31には撹拌機3
2が取り付けられている。撹拌機32はモータ32aに
よりフィン32bを回転させることで、サブタンク31
内の塗料Pを撹拌するものである。これにより、塗料P
内にフィラーが混合されている場合、フィラーがサブタ
ンク31の底に沈殿するのを防止することができる。
【0029】さらに、サブタンク31には残量検出部3
6が配置されていて、残量検出部36はサブタンク31
に収容された塗料Pのサブ塗料残量Pr2を検出する機
能を有している。この残量検出部36としては、たとえ
ば塗料Pの液面に超音波を当ててサブ塗料残量Pr2を
検出するものや、サブタンク31に取り付けられた重量
計の表示を光学センサで読みとるもの等が用いられる。
また、残量検出部36は検出したサブ塗料残量Pr2を
制御部500に送る機能を有している。
【0030】ポンプ33は塗料Pを第2循環配管35に
サブタンク31から三方バルブ34を通って再びサブタ
ンク31へと循環させるものである。三方バルブ34は
第2循環配管35に設けられていて補給配管40の一方
側40aと接続されている。三方バルブ34は、第2循
環配管35を循環する塗料Pを補給配管40へ流れるよ
うに切り換えものである。補給配管40の他方側40b
はメインタンク21と接続されていて、補給配管40に
より第2循環配管35を流れる塗料Pをメインタンク2
1内に送ることができる。三方バルブ34の動作は制御
部500によって制御されている。
【0031】ここでサブタンク系30において、サブタ
ンク31内の塗料Pは、ポンプ33によって第2循環配
管35内を循環している。そして、塗料Pは三方バルブ
34によって第2循環配管35内を循環し、あるいは供
給配管40を通ってメインタンク21に供給されるよう
になる。このように、サブタンク31内の塗料Pを循環
させることで、塗料Pに含まれるフィラーにより第2循
環配管35内に目詰まりが発生するのを防止することが
できる。
【0032】制御部500は残量検出部27から送られ
る塗料残量Pr1に基づいて三方バルブ34の動作を制
御する機能を有している。具体的には、制御部500に
は予め上限残量しきい値Pmaxと下限残量しきい値P
minが設定されている。そして、メインタンク21の
塗料残量Pr1が下限残量しきい値Pmin以下になる
と(Pr1≦Pmin)、三方バルブ34を動作させメ
インタンク21に塗料Pを補給する。そして、メインタ
ンク21の塗料Pが上限残量しきい値Pmax以上にな
ると(Pr1≧Pmax)、三方バルブ34を動作させ
メインタンク21への塗料Pの供給を停止させる。ま
た、制御部500は、残量検出部36から送られるサブ
塗料残量Pr2が所定の値に減少すると、たとえば作業
者にサブタンク31に塗料Pを補充するような信号を出
力することができる。
【0033】図1の塗装装置10によれば、メインタン
ク21及びサブタンク31の塗料Pを循環させた状態
で、三方バルブ34の作動により第2循環配管35内を
循環していた塗料Pが補給配管40側に供給されメイン
タンク21に補給される。このため、塗料Pを補給する
ために塗装作業を中断することを防止して作業効率の向
上を図ることができる。また、メインタンク21に補給
される塗料Pの量は、下限残量しきい値Pminから上
限残量しきい値Pmaxに限られているため、塗料Pの
温度変動を最小限にして、塗装の高品質化を図ることが
できる。
【0034】さらにメインタンク21の塗料残量Prが
下限残量しきい値Pmin以下にならないように設定さ
れているため、気泡による圧力変動を防止して対象物の
塗装品質の向上を図ることができる。
【0035】図2は本発明の塗装ガンの好ましい実施の
形態を示す模式図であり、図2を参照して塗装ガン10
0について説明する。図2の塗装ガン100は、本体部
110、ノズルニット120、温度調整部材130等を
備えている。本体部110には第1循環配管29が接続
されていて、第1循環配管29から塗料Pが供給され
る。ノズルユニット120は、本体部110に保持され
ていて、本体部110から送られる塗料Pを対象物Wに
対して噴出するものである。ここで、対象物Wはたとえ
ばプリンタ装置における紙送り機構に用いられる紙送り
ローラとして使用される棒状の部材であって、表面の摩
擦係数の大きくするため、フィラー入りの塗料Pが塗布
されるものである。
【0036】なお、塗装ガン100の下側には吸引手段
300が配置されていて、ノズルユニット120の周辺
の大気を吸引する機能を有している。そして、対象物W
が塗装ガン100と吸引手段300の間に配置されて塗
料Pの塗布が行われる。吸引手段300を設けたのは、
塗料Pを適宜の濃度にするため使用される溶剤が有機溶
剤である場合、噴出された塗料Pを下側から吸引するこ
とにより、塗料Pが飛散するのを防止するためである。
なお、有機溶剤を使用しない場合であっても、吸引手段
を設けることができる。
【0037】ノズルユニット120には温度調整部材1
30が取り付けられていて、温度調整部材130は温水
配管210を介してユニット恒温槽200と接続されて
いる。ユニット恒温槽200は、温度調整部材130と
の間で温水配管210を介して温水を循環させるもので
あり、温度調整部材130はこの温水によって一定の温
度に温められることとなる。また、ユニット恒温槽20
0は温水の温度を一定に制御する機能を有している。こ
こで、温水の温度は塗料Pの温度変動を防止するように
設定されていて、たとえば温水の温度は塗料Pの設定温
度とほぼ同一の温度に設定されている。
【0038】これにより、外気温度の変動によるノズル
ユニット120の温度変動が抑制されて、ノズルユニッ
ト120内の塗料Pの温度変動を低減させることができ
る。これは塗料Pの温度変動による塗料Pの流路抵抗の
変動が抑制されることを意味し、塗装品質の低下による
塗装欠陥を低減させ対象物Wに精度良く塗料Pを塗布す
ることができる。特に、吸引手段300によって大気が
吸引されている場合、この温度調整部材130を取り付
けることにより、ノズルユニット120の温度変動を顕
著に抑えることができる。
【0039】図3と図4は本発明の塗装ガンの好ましい
実施の形態を示す斜視図であり、図3と図4を参照して
塗装ガン100について説明する。まず、図3の塗装ガ
ン100はたとえば固定部材100Aによって固定され
ており、本体部110、ノズルユニット120及び温度
調整部材130は断熱部材400によって覆われてい
る。この断熱部材400を配置することにより、本体部
110及び温度調整部材130の温度低下を防止するこ
とができる。従って、本体部110及びノズルユニット
120の塗料Pの温度変動を抑えて対象物Wの塗装品質
を向上させることができる。
【0040】断熱部材400はたとえば上断熱部401
と下断熱部402からなっていて、上断熱部401と下
断熱部402を組み合わせた状態において、ほぼ直方体
になるように形成されている。これは、図2に示すよう
に、対象物Wの下から大気を吸引する場合、突起物等の
存在により空気の流れが乱れることがある。空気の流れ
が乱れるとノズルユニット120から噴出する塗料Pが
この空気の流れに影響されて、対象物Wの所定の位置に
塗料Pを塗布することができない場合がある。このた
め、断熱部材400をほぼ直方体に形成することで、空
気の流れを乱すのを防止して精度良く塗装作業を行うこ
とができるようにしたものである。
【0041】また、図4に示すように、上断熱部401
はたとえば本体部110の上からかぶせて中空部401
a内に本体部110を収容するように配置される。な
お、上断熱部401には第1供給配管29を露出するた
めの凹部401bが形成されている。一方、下断熱部4
02は、たとえば温度調整部材130を中空部402a
内にはめ込んで、温度調整部材130とともにノズルユ
ニット120側に取り付けられる。なお、下断熱部40
2には後述する給水口132、排水口133を露出する
ための凹部402bが形成されている。
【0042】図5はノズルユニット120の周辺部位を
示す断面図であり、図5を参照してノズルユニット12
0について説明する。図5のノズルユニット120は、
基体121、フィルドチップ122、エアーキャップ1
23等を有している。基体121は本体部110と接続
されており、その中心部分にオリフィス128を介して
フィルドチップ122が収容されている。フィルドチッ
プ122には塗料Pの通路が形成されていて、その先端
部122bが先細り形状になっている。フィルドチップ
122に本体部110から塗料Pが供給されると、塗料
Pが通路122aを通って先端部122bに供給され
る。そして、先端部122bから塗料Pが噴出すること
により、対象物Wに対して塗布されることとなる。
【0043】フィルドチップ122には第1エアーノズ
ル123a、123bにスプレーエアーを供給するため
の第1エアー流路122cが形成されている。第1エア
ー流路122cは、空気配管126を介して図示しない
エアー供給部と接続されており、所定の流量及び圧力を
有するエアーの流路となるものである。一方、基体12
1には第2エアーノズル123c、123dにパターン
エアーを供給するための第2エアー流路121aが形成
されている。第2エアー流路121aは空気配管127
を介して図示しないエアー供給部と接続されており、所
定の流量及び圧力を有するエアーの流路となるものであ
る。
【0044】基体121にはエアーキャップ123がナ
ット124によって固定されている。エアーギャップ1
23の中心部分にはフィルドチップ122の先端部12
2bと突出させるための穴が形成されている。また、エ
アーキャップ123には先端部122bから噴出した塗
料Pに圧縮空気を当てて、対象物Wに塗布される塗料P
の形状を整えるための第1エアーノズル123a、12
3bと第2エアーノズル123c、123dがそれぞれ
形成されている具体的には、第1エアーノズル123
a、123bは第1エアー流路122cからのスプレー
エアーを塗料Pの噴出方向とほぼ同一方向を噴出する。
一方、第2エアーノズル123c、123dは第2エア
ー流路121aからパターンエアーを、それぞれ塗料P
の噴出方向に対して斜めに圧縮空気を噴出する。そして
スプレーエアーとパターンエアーにより、対象物W上に
塗布されたときの塗料Pの形状が調整される。
【0045】図6と図7は温度調整部材130の一例を
示す斜視図であり、図2から図7を参照して温度調整部
材130について説明する。図6の温度調整部材130
は、たとえば金属や樹脂等から形成されていて、その中
心部分に開口穴131を有している。この開口穴131
は図4に示すようにノズルユニット120を挿入するた
めのものであって、たとえば開口穴131はノズルユニ
ット120と接触するような大きさを有している。そし
て、ノズルユニット120は温度調整部材130からの
熱伝導によって保温されることになる。この開口穴13
1は、図5に示すように、ノズルユニット120を挿入
したときエアーキャップ123の一部が外部に露出する
ようになっている。なお、温度調整部材130には図5
の空気配管126、127のための凹部135、136
が形成されている。
【0046】また、温度調整部材130には給水口13
2、排水口133がそれぞれ形成されていて、給水口1
32、排水口133はそれぞれ温水配管210と接続さ
れている。そして、給水口132から温水が供給され、
供給された温水が排水口133から排出される。図7に
示すように、温度調整部材130には温水経路134が
形成されていて、給水口132及び排水口133とそれ
ぞれ接続されている。温水経路134は、たとえば温度
調整部材130の外面からドリル等で穴を開けた後にこ
の穴を埋める等により形成される。供給された温水は図
7の矢印に示すような流路で温度調整部材130全体に
渡って循環される。これにより、温度調整部材130は
温水によって全体的に均一に温められることとなる。
【0047】ここで、温度調整部材130を温める手段
として電気ヒータも考えられが、塗料Pの中に有機溶剤
が使用されている場合に危険である。そこで、温水を使
用することにより、安全で確実に温度調整部材130を
温めることができるようになる。
【0048】上記実施の形態によれば、ノズルユニット
120に温度調整部材130を取り付けることによりノ
ズルユニット120の温度変動を防止して、ノズルユニ
ット120内の塗料Pの温度低下を低減し塗装品質の向
上を図ることができる。すなわち、塗料の温度変動によ
り流路抵抗が変化して、ノズルユニット120から噴出
される塗料の量が不安定になる。そこでノズルユニット
120に温度調整部材130を設けることにより、塗料
Pの温度変動を抑えて塗装の高品質化を図ることができ
る。
【0049】また、温度調整部材130に形成された温
水流路134に温水を流動させノズルユニット120を
保温することで、塗料Pを適宜の濃度にするために有機
溶剤が使用されている場合、電気等による保温に比べて
安全性を高めることができる。
【0050】さらに、温度調整部材130の外形はほぼ
直方体に形成されていることにより、ノズルユニット1
20周辺の大気を吸引しているとき、空気の流れを乱す
ことを防止して塗料Pを所望の位置に塗装することがで
きる。
【0051】また、本体部110及び温度調整部材13
0の外周に断熱部材400を設けることにより、本体部
120及び温度調整部材130の塗料の温度変動を抑制
し、塗料Pの流路抵抗の変動を抑えて精度良く塗装を行
い、塗装の高品質化を図ることができる。
【0052】さらに、断熱部材400の外形をほぼ直方
体になるように形成することで、ノズルユニット120
周辺の大気を吸引しているとき空気の流れを乱すことを
防止して、塗料Pを所望の位置に塗装することができ
る。
【0053】本発明の実施の形態は、上記実施の形態に
限定されない。上記実施の形態において、塗料Pにはフ
ィラーが混合されている場合について言及しているが、
フィラーが混合されていない通常の塗料Pを用いた場合
についても適用することができる。
【0054】また、図3において、塗装ガン100は固
定部材100Aによって固定されているが、持ち運び可
能なものや可動するものにも適用することができる。さ
らに、図7の温度調整部材130において、温水経路1
34は図示したものに限らず、たとえば開口部131の
周辺を螺旋状に形成させてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ノズルユニットに温度調整部材を取り付けることによ
り、塗料の温度変動を防止して塗装品質の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装装置の好ましい実施の形態を示す
構成図。
【図2】本発明の塗装ガンの好ましい実施の形態を示す
模式図。
【図3】本発明の塗装ガンの好ましい実施の形態を示す
外観図。
【図4】本発明の塗装ガンの好ましい実施の形態を示す
斜視図。
【図5】本発明の塗装ガンにおけるノズルユニット周辺
部位を示す断面図。
【図6】本発明の塗装ガンにおける温度調整部材の一例
を示す斜視図。
【図7】本発明の塗装ガンにおける温度調整部材の温水
流路の一例を示す斜視図。
【図8】従来の塗装ガンの一例を示す構成図。
【符号の説明】
10・・・塗装装置 21・・・メインタンク 28・・・第1循環配管 31・・・サブタンク 34・・・三方バルブ(流路切換手段) 35・・・第2循環配管 100・・・塗装ガン 110・・・本体部 120・・・ノズルユニット 130・・・温度調整部材 131・・・開口部 134・・・温水経路 400・・・断熱部材 P・・・塗料

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料を噴出するノズルユニットと、 前記ノズルユニットを保持しており、前記ノズルユニッ
    トに前記塗料を供給する本体部と、 前記ノズルユニットを保温するため、前記ノズルユニッ
    トに取り付けられている温度調整部材とを有することを
    特徴とする塗装ガン。
  2. 【請求項2】 前記温度調整部材には、温水を流動させ
    るための温水流路が形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の塗装ガン。
  3. 【請求項3】 前記温度調整部材は、前記ノズルユニッ
    トを挿入するための開口穴を形成したほぼ直方体の形状
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいず
    れかに記載の塗装ガン。
  4. 【請求項4】 前記本体部及び前記温度調整部材の外周
    には、前記本体部及び前記温度調整部材を保温するため
    の断熱部材が設けられることを特徴とする請求項1又は
    請求項3のいずれかに記載の塗装ガン。
  5. 【請求項5】 前記断熱部材は、ほぼ直方体の形状を有
    することを特徴とする請求項4に記載の塗装ガン。
  6. 【請求項6】 前記塗料には、フィラーが混合されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに
    記載の塗装ガン。
  7. 【請求項7】 塗料を収容したメインタンクと、前記メ
    インタンクから供給される前記塗料を噴出するための塗
    装手段と、を有する塗装装置において、 前記塗装手段は、 前記塗料を噴出するノズルユニットと、 前記ノズルユニットを保持しており、前記ノズルユニッ
    トに前記塗料を供給する本体部と、 前記ノズルユニットを保温するため、前記ノズルユニッ
    トの外周に設けられている温度調整部材とを有すること
    を特徴とする塗装装置。
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