JP2001285648A - 画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体

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JP2001285648A
JP2001285648A JP2000102133A JP2000102133A JP2001285648A JP 2001285648 A JP2001285648 A JP 2001285648A JP 2000102133 A JP2000102133 A JP 2000102133A JP 2000102133 A JP2000102133 A JP 2000102133A JP 2001285648 A JP2001285648 A JP 2001285648A
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components
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JP2000102133A
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English (en)
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Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Yoshinori Watanabe
義教 渡邊
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の良い予測値を求める。 【解決手段】 RGBの各成分を有する注目画素におい
て、最初は、R値(○印)が、予測対象として選択され
る。この時点では、注目画素の他の成分(G値、B値)の予
測値は、まだ求められていないから、R値の予測値は、
注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画
素の各成分から求められる(図4(A))。次に、G値(△印)
が、予測対象成分として選択される。この時点では、注
目画素のR値の予測値が、既に求められているので、G値
の予測値は、注目画素に隣接する4画素の各成分と、注
目画素のR値から求められる(図4(B))。最後に、B値(□
印)が、予測対象成分として選択される。この時点で
は、注目画素のR値およびG値の予測値が、既に求められ
られているから、B値の予測値は、注目画素に隣接する4
画素の各成分と、注目画素のR値およびG値から求められ
る(図4(C))。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置およ
び画像処理方法、並びに記録媒体に関し、特に、例え
ば、画像を精度良く予測することができるようにする画
像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、画像を予測符号化する場合にお
いては、注目している注目画素の左隣の画素の画素値
や、あるいは注目画素の周辺の画素から求められる値等
が、注目画素の予測値として用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラー画像
の画素値は、例えば、R(Red),G(Green),B(Bule)等
の複数の成分で表されるが、従来の予測符号化では、R
値、G値、B値の予測値は、それぞれ同一の成分を用い
て求められていた。
【0004】しかしながら、R値、G値、B値の間に
は、何らかの相関がある場合があり、従って、ある成分
の予測値は、その成分だけでなく、他の成分をも用いて
求めた方が、より精度の高い予測値、即ち、予測残差の
小さい予測値を求めることができることが予想される。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、より精度の高い予測値を求めることがで
きるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の画像処理
装置は、注目している注目画素を含む1以上の画素の画
素値の各成分のうち、既に処理されたものを選択する選
択手段と、選択手段において選択された画素値の成分に
基づいて、注目画素の画素値の、まだ処理されていない
成分である未処理成分の予測値を求める予測手段とを備
えることを特徴とする。
【0007】第1の画像処理装置には、予測値の予測残
差を求める残差演算手段をさらに設けることができる。
【0008】また、第1の画像処理装置には、予測残差
を圧縮する圧縮手段をさらに設けることができる。
【0009】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とに基づいて、未処理成分の予測値を求めさ
せることができる。
【0010】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とを用いて線形1次予測を行うことにより、
未処理成分の予測値を求めさせることができる。
【0011】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、未処理成分を、複数のクラスのうちのいずれかにク
ラス分類するクラス分類手段を設け、選択手段において
選択された画素値の成分と、未処理成分のクラスに対応
する予測係数とに基づいて、未処理成分の予測値を求め
させることができる。
【0012】第1の画像処理装置には、予測値の予測残
差を求める残差演算手段と、予測残差を圧縮する圧縮手
段とをさらに設けることができる。
【0013】第1の画像処理装置において、圧縮手段に
は、予測残差の他、予測係数も圧縮させることができ
る。
【0014】第1の画像処理装置には、予測係数を記憶
している記憶手段をさらに設けることができる。
【0015】また、第1の画像処理装置には、画像を用
いて、予測係数を求める予測係数演算手段をさらに設け
ることができる。
【0016】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値
を、所定の順番で求めさせることができる。
【0017】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値
を、あらかじめ定められた固定の順番で求めさせること
ができる。
【0018】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とに基づいて、注目画素の複数の成分それぞ
れの予測値を求めさせることができる。
【0019】第1の画像処理装置には、注目画素の画素
値の複数の成分それぞれの予測値を、固定の順番で求め
るための予測係数を記憶している記憶手段をさらに設け
ることができる。
【0020】第1の画像処理装置には、注目画素の画素
値の複数の成分それぞれの予測値を、固定の順番で求め
るための予測係数を、画像を用いて求める予測係数演算
手段をさらに設けることができる。
【0021】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値を
求める順番を、その予測値の予測残差に基づいて決定さ
せることができる。
【0022】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値を
求める順番を、その予測値の予測残差が小さくなるよう
に決定させることができる。
【0023】第1の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とに基づいて、注目画素の複数の成分それぞ
れの予測値を求めさせることができる。
【0024】第1の画像処理装置には、注目画素の画素
値の複数の成分それぞれの予測値を、すべての順番で求
めるための予測係数を記憶している記憶手段をさらに設
けることができる。
【0025】また、第1の画像処理装置には、注目画素
の画素値の複数の成分それぞれの予測値を、すべての順
番で求めるための予測係数を、画像を用いて求める予測
係数演算手段をさらに設けることができる。
【0026】本発明の第1の画像処理方法は、注目して
いる注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のう
ち、既に処理されたものを選択する選択ステップと、選
択ステップにおいて選択された画素値の成分に基づい
て、注目画素の画素値の、まだ処理されていない成分で
ある未処理成分の予測値を求める予測ステップとを備え
ることを特徴とする。
【0027】本発明の第1の記録媒体は、注目している
注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、
既に処理されたものを選択する選択ステップと、選択ス
テップにおいて選択された画素値の成分に基づいて、注
目画素の画素値の、まだ処理されていない成分である未
処理成分の予測値を求める予測ステップとを備えるプロ
グラムが記録されていることを特徴とする。
【0028】本発明の第2の画像処理装置は、注目して
いる注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のう
ち、既に処理されたものを選択する選択手段と、選択手
段において選択された画素値の成分に基づいて、注目画
素の画素値の、まだ処理されていない成分である未処理
成分の予測値を求める予測手段と、未処理成分の予測値
と、その予測残差とから、元の成分を復号する復号手段
とを備えることを特徴とする。
【0029】予測残差が圧縮されている場合において
は、第2の画像処理装置には、圧縮されている予測残差
を伸張する伸張手段をさらに設けることができる。
【0030】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とに基づいて、未処理成分の予測値を求めさ
せることができる。
【0031】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とを用いて線形1次予測を行うことにより、
未処理成分の予測値を求めさせることができる。
【0032】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、未処理成分を、複数のクラスのうちのいずれかにク
ラス分類するクラス分類手段を設け、選択手段において
選択された画素値の成分と、未処理成分のクラスに対応
する予測係数とに基づいて、未処理成分の予測値を求め
させることができる。
【0033】予測残差と予測係数が、圧縮されている場
合においては、第2の画像処理装置には、圧縮されてい
る予測残差と予測係数を伸張する伸張手段をさらに設け
ることができる。
【0034】第2の画像処理装置には、予測係数を記憶
している記憶手段をさらに設けることができる。
【0035】また、第2の画像処理装置には、予測係数
を取得する取得手段をさらに設けることができる。
【0036】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値
を、所定の順番で求めさせることができる。
【0037】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値
を、あらかじめ定められた固定の順番で求めさせること
ができる。
【0038】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とに基づいて、注目画素の複数の成分それぞ
れの予測値を求めさせることができる。
【0039】第2の画像処理装置には、注目画素の画素
値の複数の成分それぞれの予測値を、固定の順番で求め
るための予測係数を記憶している記憶手段をさらに設け
ることができる。
【0040】また、第2の画像処理装置には、注目画素
の画素値の複数の成分それぞれの予測値を、固定の順番
で求めるための予測係数を取得する取得手段をさらに設
けることができる。
【0041】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、注目画素の画素値の複数の成分それぞれの予測値を
求める順番を、注目画素の周辺の画素との相関に基づい
て決定させることができる。
【0042】第2の画像処理装置において、予測手段に
は、選択手段において選択された画素値の成分と、所定
の予測係数とに基づいて、注目画素の複数の成分それぞ
れの予測値を求めさせることができる。
【0043】第2の画像処理装置には、注目画素の画素
値の複数の成分それぞれの予測値を、すべての順番で求
めるための予測係数を記憶している記憶手段をさらに設
けることができる。
【0044】また、第2の画像処理装置には、注目画素
の画素値の複数の成分それぞれの予測値を、すべての順
番で求めるための予測係数を取得する取得手段をさらに
設けることができる。
【0045】本発明の第2の画像処理方法は、注目して
いる注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のう
ち、既に処理されたものを選択する選択ステップと、選
択ステップにおいて選択された画素値の成分に基づい
て、注目画素の画素値の、まだ処理されていない成分で
ある未処理成分の予測値を求める予測ステップと、未処
理成分の予測値と、その予測残差とから、元の成分を復
号する復号手段とを備えることを特徴とする。
【0046】本発明の第2の記録媒体は、注目している
注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、
既に処理されたものを選択する選択ステップと、選択ス
テップにおいて選択された画素値の成分に基づいて、注
目画素の画素値の、まだ処理されていない成分である未
処理成分の予測値を求める予測ステップと、未処理成分
の予測値と、その予測残差とから、元の成分を復号する
復号手段とを備えるプログラムが記録されていることを
特徴とする。
【0047】本発明の第3の画像処理装置は、学習用の
画像から、注目している注目画素を含む1以上の画素の
画素値の各成分のうち、先に予測されるものを選択する
選択手段と、選択手段において選択された画素値の成分
と、後に予測される成分とに基づいて、予測係数を求め
る予測係数演算手段とを備えることを特徴とする。
【0048】第3の画像処理装置において、予測係数演
算手段には、選択手段において選択された画素値の成分
から、後に予測される成分を線形1次予測するのに用い
られる予測係数を求めさせることができる。
【0049】第3の画像処理装置には、後に予測される
成分を、複数のクラスのうちのいずれかにクラス分類す
るクラス分類手段をさらに設けることができ、この場
合、予測係数演算手段には、クラスごとの予測係数を求
めさせることができる。
【0050】第3の画像処理装置において、予測係数演
算手段には、画素値の複数の成分それぞれの予測値を、
所定の順番で求めるための予測係数を求めさせることが
できる。
【0051】第3の画像処理装置において、予測係数演
算手段には、画素値の複数の成分それぞれの予測値を、
あらかじめ定められた固定の順番で求めるための予測係
数を求めさせることができる。
【0052】第3の画像処理装置において、予測係数演
算手段には、画素値の複数の成分それぞれの予測値を、
任意の順番で求めるための予測係数を求めさせることが
できる。
【0053】第3の画像処理装置において、学習用の画
像としては、予測値を求める対象の画像を用いることが
できる。
【0054】本発明の第3の画像処理方法は、学習用の
画像から、注目している注目画素を含む1以上の画素の
画素値の各成分のうち、先に予測されるものを選択する
選択ステップと、選択ステップにおいて選択された画素
値の成分と、後に予測される成分とに基づいて、予測係
数を求める予測係数演算ステップとを備えることを特徴
とする。
【0055】本発明の第3の記録媒体は、学習用の画像
から、注目している注目画素を含む1以上の画素の画素
値の各成分のうち、先に予測されるものを選択する選択
ステップと、選択ステップにおいて選択された画素値の
成分と、後に予測される成分とに基づいて、予測係数を
求める予測係数演算ステップとを備えるプログラムが記
録されていることを特徴とする。
【0056】本発明の第4の画像処理装置は、注目して
いる第1の注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成
分のうち、既に予測残差が求められたものを選択する第
1の選択手段と、第1の選択手段において選択された画
素値の成分に基づいて、第1の注目画素の画素値の、ま
だ予測残差が求められていない成分である未処理成分の
予測値を求める第1の予測手段と、予測値の予測残差を
求める残差演算手段と、注目している第2の注目画素を
含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に復号さ
れたものを選択する第2の選択手段と、第2の選択手段
において選択された画素値の成分に基づいて、第2の注
目画素の画素値の、まだ復号されていない成分である未
復号成分の予測値を求める第2の予測手段と、未復号成
分の予測値と、その予測残差とから、元の成分を復号す
る復号手段とを備えることを特徴とする。
【0057】本発明の第1の画像処理装置および画像処
理方法、並びに記録媒体においては、注目している注目
画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に
処理されたものが選択され、その選択された画素値の成
分に基づいて、注目画素の画素値の、まだ処理されてい
ない成分である未処理成分の予測値が求められる。
【0058】本発明の第2の画像処理装置および画像処
理方法、並びに記録媒体においては、注目している注目
画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に
処理されたものが選択され、その選択された画素値の成
分に基づいて、注目画素の画素値の、まだ処理されてい
ない成分である未処理成分の予測値が求められる。そし
て、その未処理成分の予測値と、その予測残差とから、
元の成分が復号される。
【0059】本発明の第3の画像処理装置および画像処
理方法、並びに記録媒体においては、学習用の画像か
ら、注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値
の各成分のうち、先に予測されるものが選択され、その
選択された画素値の成分と、後に予測される成分とに基
づいて、予測係数が求められる。
【0060】本発明の第4の画像処理装置においては、
注目している第1の注目画素を含む1以上の画素の画素
値の各成分のうち、既に予測残差が求められたものが選
択され、その選択された画素値の成分に基づいて、第1
の注目画素の画素値の、まだ予測残差が求められていな
い成分である未処理成分の予測値が求められる。そし
て、その予測値の予測残差が求められる。一方、注目し
ている第2の注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
成分のうち、既に復号されたものが選択され、その選択
された画素値の成分に基づいて、第2の注目画素の画素
値の、まだ復号されていない成分である未復号成分の予
測値が求められる。そして、その未復号成分の予測値
と、その予測残差とから、元の成分が復号される。
【0061】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した画像伝
送システムの一実施の形態の構成例を示している。
【0062】処理対象の画像データは、例えば、RGB
のコンポーネント信号で、エンコーダ1に供給される。
エンコーダ1は、そこに供給される画像データを圧縮符
号化し、符号化データとして出力する。この符号化デー
タは、例えば、半導体メモリ、光磁気ディスク、磁気デ
ィスク、光ディスク、磁気テープ、相変化ディスクなど
でなる記録媒体3に記録され、あるいは、また、例え
ば、地上波、衛星回線、CATV(Cable Television)
網、インターネット、公衆回線などでなる伝送媒体4を
介して伝送される。
【0063】デコーダ2は、記録媒体3または伝送媒体
4を介して提供される符号化データを受信して、元の画
像データに復号する。この復号された画像データは、例
えば、図示せぬモニタに供給されて表示等される。
【0064】次に、図2は、図1のエンコーダ1の構成
例を示している。
【0065】画像データは、フレームメモリ11に供給
されるようになっており、フレームメモリ11は、そこ
に供給される画像データを、例えば、1フレーム単位で
順次記憶する。なお、フレームメモリ11は、複数フレ
ームの画像データの記憶が可能となっている。
【0066】予測部12は、フレームメモリ11に記憶
された画像データを構成する画素を、例えば、ラスタス
キャン順に、順次、注目画素とし、その注目画素の画素
値を構成する成分であるR値、G値、B値をそれぞれ予
測する。この画素値の予測値は、残差演算部13に供給
される。
【0067】残差演算部13は、予測部12からの注目
画素の画素値のR値、G値、B値の予測値を受信する
と、フレームメモリ11から注目画素の画素値のR値、
G値、B値を読み出す。さらに、残差演算部13は、R
値、G値、B値の予測値から、その、R値、G値、B値
(の真値)をそれぞれ減算することで、それぞれの予測
残差を求めて、可変長符号化部14に出力する。
【0068】可変長符号化部14は、残差演算部13か
ら、R値、G値、B値それぞれの予測残差を、例えば、
1フレーム分受信すると、その予測残差を、例えば、ハ
フマン符号化等の可変長符号化処理し、その処理結果
を、符号化データとして出力する。
【0069】次に、図3のフローチャートを参照して、
図2のエンコーダ1の処理(エンコード処理)について
説明する。
【0070】フレームメモリ11には、処理対象の画像
データが順次供給され、フレームメモリ11では、その
画像データが、例えば、1フレーム単位で順次記憶され
る。
【0071】そして、予測部12は、フレームメモリ1
1に記憶された画像データのうちの最も古いフレームを
注目フレームとして、ステップS1に進み、注目フレー
ムにおいて、ラスタスキャン順で、まだ注目画素として
いない画素を、注目画素として選択して、ステップS2
に進む。
【0072】ステップS2では、予測部12は、注目画
素の画素値の成分であるR値、G値、B値から、予測値
を求める予測対象成分とするものを選択する。
【0073】ここで、注目画素について、R値、G値、
B値を、どのような順番で予測対象成分として選択する
かは、例えば、あらかじめ設定されており、従って、ス
テップS2では、そのように、あらかじめ設定されてい
る固定の順番で、予測対象成分が選択される。
【0074】予測対象成分が選択されると、ステップS
2からS3に進み、予測部12は、予測対象成分の予測
値を、注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分の
うち、既に予測値が求められているものに基づいて求め
る予測処理を行う。
【0075】即ち、本実施の形態においては、画像を構
成する画素が、ラスタスキャン順で、注目画素として選
択されるようになっているから、注目画素よりも、ラス
タスキャン順で前にある画素の各成分については、既に
予測値が求められている。また、注目画素の各成分であ
っても、既に予測値が求められているものがある。ステ
ップS3では、そのような成分に基づいて、予測対象成
分の予測値が求められる。
【0076】具体的には、予測対象成分の予測値は、例
えば、注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接す
る4画素の各成分と、注目画素の各成分のうち、既に予
測値が求められているものとに基づいて求められる。
【0077】従って、注目画素のR値、G値、B値が、
予測対象成分として選択される固定の順番を、例えば、
R→G→Bとすると、注目画素のR値、G値、B値それ
ぞれの予測値は、図4に示すような成分に基づいて求め
られる。
【0078】即ち、図4において(後述する図10およ
び図19においても同様)、○印、△印、□印のセット
は、画素を表しており、○印、△印、□印は、それぞ
れ、画素のR値、G値、B値を表している。また、斜線
を付してある○印、△印、□印は、既に予測値が求めら
れているR値、G値、B値をそれぞれ示しており、黒で
塗りつぶしてある○印、△印、□印は、予測対象成分と
なっているR値、G値、B値をそれぞれ示している。さ
らに、点線の長方形で囲んである○印、△印、□印のセ
ットは、注目画素を表している。
【0079】注目画素において、最初は、R値が、予測
対象成分として選択される。この時点では、注目画素の
他の成分(G値、B値)の予測値は、まだ求められてい
ないから、R値の予測値は、図4(A)に示すように、
注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画
素の各成分に基づいて求められる。
【0080】次に、G値が、予測対象成分として選択さ
れるが、この時点では、注目画素のR値の予測値が、既
に求められている。従って、G値の予測値は、図4
(B)に示すように、注目画素の左、左上、上、右上に
それぞれ隣接する4画素の各成分と、注目画素のR値に
基づいて求められる。
【0081】最後に、B値が、予測対象成分として選択
されるが、この時点では、注目画素のR値およびG値の
予測値が、既に求められられている。従って、B値の予
測値は、図4(C)に示すように、注目画素の左、左
上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の各成分と、注
目画素のR値およびG値に基づいて求められる。
【0082】なお、予測部12が、予測値を求めるのに
用いる成分は、フレームメモリ11から読み出される。
【0083】また、予測対象成分の予測値を求めるのに
用いる成分は、図4で説明したものに限定されるもので
はない。即ち、予測対象成分の予測値を求めるには、そ
の予測対象成分が処理される前に予測値が求められてい
る任意の成分を用いることが可能である。
【0084】図3に戻り、予測部12は、ステップS3
において、予測対象成分の予測値を求めると、その予測
値を、残差演算部13に出力して、ステップS4に進
む。
【0085】ステップS4では、残差演算部13は、予
測対象成分となっている成分(真値)を、フレームメモ
リ11から読み出し、その成分を、予測対象成分の予測
値から減算することで、その予測残差を求める。この予
測残差は、残差演算部13から可変長符号化部14に供
給される。
【0086】その後、ステップS5に進み、注目画素の
R値、G値、B値のすべての成分を、予測対象成分とし
て選択したかどうかが判定される。ステップS5におい
て、注目画素のR値、G値、B値のすべての成分を、ま
だ、予測対象成分として選択していないと判定された場
合、ステップS2に戻り、注目画素の成分のうち、ま
だ、上述の固定の順番で、予測対象成分として選択され
ていないものが、予測対象成分として新たに選択され、
以下、同様の処理が繰り返される。
【0087】また、ステップS5において、注目画素の
R値、G値、B値のすべての成分を、予測対象成分とし
て選択したと判定された場合、ステップS6に進み、注
目フレームのすべての画素を、注目画素として選択した
かどうかが判定される。ステップS6において、注目フ
レームのすべての画素を、まだ、注目画素として選択し
ていないと判定された場合、ステップS1に戻り、ま
だ、ラスタスキャン順で、注目画素として選択されてい
ない画素が、注目画素として新たに選択され、以下、同
様の処理が繰り返される。
【0088】一方、ステップS6において、注目フレー
ムのすべての画素を、注目画素として選択したと判定さ
れた場合、即ち、注目フレームのすべての画素につい
て、予測残差が求められた場合、ステップS7に進み、
可変長符号化部14は、残差演算部13から供給され
た、注目フレームの画素についての予測残差を可変長符
号化し、符号化データとして出力して、ステップS8に
進む。
【0089】ステップS8では、注目フレームの次のフ
レームが、フレームメモリ11に記憶されているかどう
かが判定され、記憶されていると判定された場合、そ
の、次のフレームが、新たに注目フレームとされる。そ
して、ステップS1に戻り、以下、同様の処理が繰り返
される。
【0090】また、ステップS8において、注目フレー
ムの次のフレームが、フレームメモリ11に記憶されて
いないと判定された場合、処理(エンコード処理)を終
了する。
【0091】次に、エンコーダ1の予測部12(図2)
における予測方法としては、例えば、本件出願人が先に
提案しているクラス分類適応処理を採用することができ
る。
【0092】クラス分類適応処理は、クラス分類処理と
適応処理とからなり、クラス分類処理によって、データ
を、その性質に基づいてクラス分けし、各クラスごとに
適応処理を施すものであり、適応処理では、例えば、以
下のような線形一時予測によって、予測値が求められ
る。
【0093】即ち、画像を構成する画素のうちの、ある
画素を注目画素として、その注目画素の画素値yの予測
値E[y]を、その注目画素の周辺の幾つかの画素(以
下、適宜、周辺画素という)の画素値x1,x2,・・・
の集合と、所定の予測係数w 1,w2,・・・の線形結合
により規定される線形1次結合モデルにより求めること
を考えると、予測値E[y]は、次式で表すことができ
る。
【0094】 E[y]=w11+w22+・・・・・・(1)
【0095】式(1)を一般化するために、予測係数w
jの集合でなる行列W、周辺画素xi jの集合でなる行列
X、および予測値E[yj]の集合でなる行列Y’を、
【数1】 で定義すると、次のような観測方程式が成立する。 XW=Y’・・・(2) ここで、行列Xの成分xijは、i件目の周辺画素の集合
(i件目の注目画素yiの予測に用いる周辺画素の集
合)の中のj番目の周辺画素を意味し、行列Wの成分w
jは、周辺画素の集合の中のj番目の周辺画素との積が
演算される予測係数を表す。また、yiは、i件目の注
目画素を表し、従って、E[yi]は、i件目の注目画
素の予測値を表す。なお、式(1)の左辺におけるy
は、行列Yの成分yiのサフィックスiを省略したもの
であり、また、式(1)の右辺におけるx1,x2,・・
・も、行列Xの成分xijのサフィックスiを省略したも
のである。
【0096】そして、この観測方程式に最小自乗法を適
用して、真値の画素値yに近い予測値E[y]を求める
ことを考える。この場合、注目画素の真値の画素値yの
集合でなる行列Y、および真値の画素値yに対する予測
値E[y]の残差eの集合でなる行列Eを、
【数2】 で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が
成立する。
【0097】XW=Y+E・・・(3)
【0098】この場合、真値の画素値yに近い予測値E
[y]を求めるための予測係数wjは、自乗誤差
【数3】 を最小にすることで求めることができる。
【0099】従って、上述の自乗誤差を予測係数wj
微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測
係数wjが、真値の画素値yに近い予測値E[y]を求
めるため最適値ということになる。
【0100】
【数4】 ・・・(4)
【0101】そこで、まず、式(3)を、予測係数wj
で微分することにより、次式が成立する。
【0102】
【数5】 ・・・(5)
【0103】式(4)および(5)より、式(6)が得
られる。
【0104】
【数6】 ・・・(6)
【0105】さらに、式(3)の残差方程式における周
辺画素xij、予測係数wj、注目画素yi、および残差e
iの関係を考慮すると、式(6)から、次のような正規
方程式を得ることができる。
【0106】
【数7】 ・・・(7)
【0107】なお、式(7)に示した正規方程式は、行
列(共分散行列)Aおよびベクトルvを、
【数8】 で定義するとともに、ベクトルWを、数1で示したよう
に定義すると、式 AW=v・・・(8) で表すことができる。
【0108】式(7)における各正規方程式は、周辺画
素xijおよび注目画素yiのセットを、ある程度の数だ
け用意することで、求めるべき予測係数wjの数Jと同
じ数だけたてることができ、従って、式(8)を、ベク
トルWについて解くことで(但し、式(8)を解くに
は、式(8)における行列Aが正則である必要があ
る)、最適な予測係数wjを求めることができる。な
お、式(8)を解くにあたっては、例えば、掃き出し法
(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることが可能であ
る。
【0109】以上のようにして、最適な予測係数wj
求めておき、さらに、その予測係数wjを用い、式
(1)により、真値の画素値yに近い予測値E[y]を
求めるのが適応処理である。
【0110】図5は、クラス分類適応処理によって、予
測対象成分の予測値を求める予測部12の構成例を示し
ている。
【0111】予測タップ構成回路22は、フレームメモ
リ11(図2)に記憶された画像を構成する画素を、上
述したように、ラスタスキャン順で、順次、注目画素と
し、さらに、その注目画素の各成分を、上述の固定の順
番で、順次、予測対象成分として選択する。さらに、予
測タップ構成回路22は、図4で説明したような、注目
画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の
各成分と、注目画素の各成分のうち、既に予測値が求め
られているものを、予測対象成分の予測値を求めるのに
用いる予測タップとして、フレームメモリ11から読み
出し、予測演算回路26に供給する。
【0112】クラスタップ構成回路23は、予測対象成
分を、幾つかのクラスのうちのいずれかに分類するため
のクラス分類に用いる画素値の成分を、フレームメモリ
11から読み出す。即ち、クラスタップ構成回路23
は、例えば、予測対象成分の予測タップを構成する画素
値の成分と同一の成分を、フレームメモリ11から読み
出し、クラス分類に用いるクラスタップとして、クラス
分類回路24に供給する。
【0113】なお、ここでは、説明を簡単にするため
に、クラスタップを、予測タップと同一の成分で構成す
るようにしたが、クラスタップは、予測タップと異なる
成分で構成することが可能である。
【0114】クラス分類回路24は、クラスタップ構成
回路23からのクラスタップに基づき、予測対象成分を
クラス分類し、その結果得られるクラスに対応するクラ
スコードを、アドレスとして、メモリ25に供給する。
【0115】ここで、クラス分類を行う方法としては、
例えば、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用い
る方法等がある。
【0116】ADRCを用いる方法では、クラスタップを構
成する成分が、ADRC処理され、その結果得られるADRCコ
ードにしたがって、予測対象成分のクラスが決定され
る。
【0117】なお、KビットADRCにおいては、例えば、
クラスタップを構成する成分の最大値MAXと最小値MINが
検出され、DR=MAX-MINを、集合の局所的なダイナミック
レンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、ク
ラスタップを構成する成分がKビットに再量子化され
る。即ち、クラスタップを構成する各成分から、最小値
MINが減算され、その減算値がDR/2Kで除算(量子化)さ
れる。そして、以上のようにして得られる、クラスタッ
プを構成する各成分についてのKビットの値を、所定の
順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力され
る。従って、クラスタップが、例えば、1ビットADRC処
理された場合には、そのクラスタップを構成する各成分
は、最小値MINが減算された後に、最大値MAXと最小値MI
Nとの平均値で除算され、これにより、各成分が1ビッ
トとされる(2値化される)。そして、その1ビットの
各成分を所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードと
して出力される。
【0118】ここで、ADRCによれば、クラスタップが、
N個の成分で構成され、そのクラスタップのKビットAD
RC処理結果がクラスコードとされる場合には、予測対象
成分は、(2NKクラスのうちのいずれかのクラスにク
ラス分類されることになる。
【0119】メモリ25は、後述する図13の学習装置
において学習が行われることにより得られるクラスごと
の予測係数を、各クラスに対応するアドレスに記憶して
おり、クラス分類回路24からのクラスコードに対応す
るアドレスに記憶されている予測係数を読み出して、予
測演算回路26に供給する。
【0120】予測演算回路26は、予測タップ構成回路
22から供給される予測タップと、メモリ25から供給
される予測係数とを用いて、式(1)に示した線形予測
演算(積和演算)を行い、その結果得られる値を、予測
対象成分の予測値として出力する。
【0121】次に、図6のフローチャートを参照して、
図5の予測部12において行われる、図3のフローチャ
ートのステップS3における予測処理について説明す
る。
【0122】まず最初に、ステップS11において、予
測対象成分の予測順序に基づいて、その予測対象成分に
ついて、予測タップおよびクラスタップが構成される。
即ち、ステップS11では、予測タップ構成回路22
は、予測対象成分が、注目画素の各成分のうち、何番目
に予測されるものであるかを認識し(本実施の形態で
は、画素の成分は、R値、G値、B値の3成分なので、
1乃至3番目のうちのいずれか)、その認識結果に基づ
いて、図4で説明したような成分を、フレームメモリ1
1から読み出して、予測タップとする。さらに、ステッ
プS11では、クラスタップ構成回路23も、予測タッ
プ構成回路22における場合と同一の成分を、フレーム
メモリ11から読み出して、クラスタップとする。そし
て、予測タップは、予測演算回路26に供給され、クラ
スタップは、クラス分類回路24に供給される。
【0123】クラス分類回路24は、ステップS12に
おいて、クラスタップ構成回路23からのクラスタップ
に基づき、上述したようなADRC処理を行うことで、予測
対象成分をクラス分類し、その結果得られるクラスに対
応するクラスコードを、メモリ25に対して、アドレス
として供給し、ステップS13に進む。
【0124】なお、本実施の形態では、R値、G値、B
値の3成分が、予測対象成分となり得るため、予測対象
成分が、どの成分であるのかを区別するために、クラス
タップをADRC処理して得られるビット列の、例えば上位
ビットに、予測対象成分が、R値、G値、またはB値の
うちのいずれの成分であるのかを表すためのビット(最
低でも2ビットが必要)を付加して、クラスコードとす
ることにする。
【0125】さらに、本実施の形態では、クラスタップ
は、図4で説明したような成分から構成されるから、予
測対象成分が、R値、G値、またはB値のうちのいずれ
であるかによって、クラスタップを構成する成分の数が
異なる。即ち、図4においては、R値については、12
個の成分から、G値については、13個の成分から、B
値については、14個の成分から、それぞれクラスタッ
プが構成される。従って、そのようなクラスタップをAD
RC処理して得られるビット列としてのクラスコードのビ
ット数も、予測対象成分が、R値、G値、またはB値の
うちのいずれであるかによって異なる。そこで、予測対
象成分が、R値、G値、B値のうちのいずれであるかに
かかわらず、クラスコードのビット数を同一にするため
に、クラスタップをADRC処理して得られるビット列の短
いものの、例えば下位ビットに、固定値のダミーのビッ
トを付加することにより、クラスタップをADRC処理して
得られるビット列の最も長いものに、そのビット数を統
一することにする。
【0126】クラス分類回路24は、以上のようにし
て、予測対象成分が、R値、G値、B値のうちのいずれ
であるかにかかわらず、ビット数が同一で、かつ、予測
対象成分が、R値、G値、B値のうちのいずれであるか
を区別可能なクラスコードを生成し、メモリ25に供給
する。
【0127】メモリ25では、ステップS13におい
て、そこに記憶されている各クラスごとの予測係数のう
ち、クラス分類回路24からのクラスコードで表される
アドレスに記憶されているものが読み出され、予測演算
回路26に供給される。
【0128】予測演算回路26は、ステップS14にお
いて、予測タップ構成回路22から供給される予測タッ
プと、メモリ25から供給される予測係数とを用いて、
式(1)に示した線形予測演算を行うことで、予測対象
成分の予測値を求め、残差演算部13(図2)に出力し
て、処理を終了する。
【0129】以上のように、予測対象成分の予測値を、
注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、
既に予測値が求められているものに基づいて求めるよう
にしたので、予測対象成分の予測値を、その予測対象成
分と同一の成分のうち、既に予測値が求められているも
のに基づいて求める場合に比較して、予測精度を向上さ
せることができる。
【0130】即ち、図7は、自然画について、予測対象
成分の予測値を、上述したようにして、注目画素を含む
1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に予測値が求
められているものに基づいて求めたシミュレーション結
果としての予測値のS/N(Signal to Noise ratio)
(図7の左側の棒グラフ)と、予測対象成分の予測値
を、その予測対象成分と同一の成分のうち、既に予測値
が求められているものに基づいて求めたシミュレーショ
ン結果としての予測値のS/N(図7の右側の棒グラ
フ)とを示している。
【0131】図7において、予測対象成分の予測値を、
その予測対象成分と同一の成分のうち、既に予測値が求
められているものに基づいて求めた場合の予測値のS/
Nが、約35dB強であるのに対して、予測対象成分の
予測値を、注目画素を含む1以上の画素の画素値の各成
分のうち、既に予測値が求められているものに基づいて
求めた場合の予測値のS/Nは、約38dB弱となって
おり、従って、前者の場合の方が、予測精度が向上して
いることが分かる。
【0132】なお、エンコーダ1において処理を行う場
合においては(デコーダ2において処理を行う場合も同
様)、1フレームの画像の最も上の画素のさらに上の画
素や、最も左の画素のさらに左の画素は存在しない。こ
のため、処理を行うにあたって、最も上の画素のさらに
上の画素や、最も左の画素のさらに左の画素が必要とな
るときには、例えば、最も上や左の画素と同一の画素
が、その上や左にも存在するものとして、あるいは、所
定の画素値(例えば、0など)の画素が存在するものと
して、処理を行うものとする。
【0133】次に、図8は、図1のデコーダ2の構成例
を示している。
【0134】デコーダ2に供給される符号化データは、
可変長復号部31に供給されるようになっており、可変
長復号部31は、そこに供給される符号化データを可変
長復号することにより、予測残差で構成される画像(以
下、適宜、残差画像という)に復号し、フレームメモリ
32に供給する。
【0135】フレームメモリ32は、可変長復号部31
から供給される残差画像を、例えば、1フレーム単位で
順次記憶する。なお、フレームメモリ32も、図2のフ
レームメモリ11と同様に、複数フレームの画像データ
の記憶が可能となっている。
【0136】復号部33は、予測部35が出力する注目
画素についての予測対象成分の予測値を受信し、その注
目画素についての予測対象成分の予測残差を、フレーム
メモリ32に記憶された残差画像から読み出す。さら
に、復号部33は、予測部35からの予測値と、フレー
ムメモリ32からの予測残差を加算することで、予測対
象成分を復号し、フレームメモリ34に供給する。
【0137】フレームメモリ34は、復号部33からの
注目画素についての予測対象成分の復号結果を、その注
目画素に対応するアドレスに記憶する。
【0138】予測部35は、図2のエンコーダ1の予測
部12と同様に構成され、フレームメモリ34に記憶さ
れた既に復号された画素値の各成分を用いて、予測対象
成分の予測値を求め、復号部33に供給する。従って、
予測部12が、例えば、図5に示したように構成される
場合には、予測部35も、図5に示したように構成され
る。
【0139】次に、図9のフローチャートを参照して、
図8のデコーダ2の処理(デコード処理)について説明
する。
【0140】符号化データは、可変長復号部31に供給
されて一時記憶される。そして、可変長復号部31は、
ステップS21において、記憶した符号化データを可変
長復号し、予測残差でなる残差画像を得る。この残差画
像は、可変長復号部31からフレームメモリ32に供給
されて記憶される。
【0141】予測部35は、フレームメモリ32に残差
画像が記憶されたフレームを注目フレームとして、ステ
ップS22に進み、注目フレームにおいて、ラスタスキ
ャン順で、まだ注目画素としていない画素を、注目画素
として選択して、ステップS23に進む。
【0142】ステップS23では、予測部35は、注目
画素の画素値の成分であるR値、G値、B値から、予測
値を求める予測対象成分とするものを選択する。
【0143】ここで、注目画素のR値、G値、B値を、
予測対象成分として選択する順番は、例えば、上述のエ
ンコーダ1における場合と同一に、あらかじめ設定され
ており、従って、ステップS23では、そのように、あ
らかじめ設定されている固定の順番で、予測対象成分が
選択される。即ち、本実施の形態では、R→G→Bの順
番で、予測対象成分とされる。
【0144】予測対象成分が選択されると、ステップS
23からS24に進み、予測部35は、図2の予測部1
2と同様に、予測対象成分の予測値を、注目画素を含む
1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に予測値が求
められているものに基づいて求める予測処理を行う。
【0145】即ち、予測部35は、予測対象成分につい
て、フレームメモリ34に記憶された、既に復号されて
いる画素の各成分から、図4で説明したものを読み出
し、その読み出した成分に基づいて、予測対象成分の予
測値を求める。従って、予測部35では、予測対象成分
について、図2の予測部12で求められる予測値と同一
の予測値が求められる。
【0146】予測部35は、予測対象成分の予測値を求
めると、その予測値を、復号部33に出力して、ステッ
プS25に進む。
【0147】ステップS25では、復号部33は、予測
対象成分の予測値の予測残差を、フレームメモリ32か
ら読み出し、その予測残差と、予測部35からの予測値
とを加算することで、予測対象成分を復号する。この復
号された予測対象成分は、フレームメモリ34に供給さ
れ、対応するアドレスに記憶される。
【0148】その後、ステップS26に進み、注目画素
のR値、G値、B値のすべての成分を、予測対象成分と
して選択したかどうかが判定される。ステップS26に
おいて、注目画素のR値、G値、B値のすべての成分
を、まだ、予測対象成分として選択していないと判定さ
れた場合、ステップS23に戻り、注目画素の成分のう
ち、まだ、上述の固定の順番で、予測対象成分として選
択されていないものが、予測対象成分として新たに選択
され、以下、同様の処理が繰り返される。
【0149】また、ステップS26において、注目画素
のR値、G値、B値のすべての成分を、予測対象成分と
して選択したと判定された場合、ステップS27に進
み、注目フレームのすべての画素を、注目画素として選
択したかどうかが判定される。ステップS27におい
て、注目フレームのすべての画素を、まだ、注目画素と
して選択していないと判定された場合、ステップS22
に戻り、まだ、ラスタスキャン順で、注目画素として選
択されていない画素が、注目画素として新たに選択さ
れ、以下、同様の処理が繰り返される。
【0150】一方、ステップS27において、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したと判定
された場合、即ち、注目フレームのすべての画素につい
て、元の画素値の各成分が復号され、フレームメモリ3
4に記憶された場合、ステップS28に進み、そのフレ
ームメモリ34に記憶された各成分の画素値で構成され
る復号画像が出力され、ステップS29に進む。
【0151】ステップS29では、注目フレームの次の
フレームについての符号化データが、可変長復号部31
に記憶されているかどうかが判定され、記憶されている
と判定された場合、ステップS21に戻り、可変長復号
部31において、その、次のフレームについての符号化
データが可変長復号され、以下、同様の処理が繰り返さ
れる。
【0152】また、ステップS29において、注目フレ
ームの次のフレームについての符号化データが、可変長
復号部31に記憶されていないと判定された場合、処理
(デコード処理)を終了する。
【0153】次に、上述の場合においては、注目フレー
ムの注目画素について、そのR値、G値、B値の3成分
すべてを処理してから、ラスタスキャン順で、次の画素
を、新たに注目画素として処理するようにしたが、その
他、例えば、注目フレームのすべての画素について、あ
る成分を処理してから、他の成分を処理するようにする
ことも可能である。
【0154】即ち、例えば、上述のように、R→G→B
の順番で、予測対象成分を選択する場合には、まず最初
に、R値を、ラスタスキャン順に、予測対象成分とし、
その予測値を、注目画素を含む1以上の画素の画素値の
各成分のうち、既に予測値が求められているものに基づ
いて求める。
【0155】このように、R値が予測対象成分とされる
タイミングでは、図10(A)に示すように、他の成分
であるG値およびB値の予測値は、まだ求められておら
ず、予測値が求められているのは、注目画素よりも、ラ
スタスキャン順で前にある画素のR値だけである。従っ
て、最初に予測対象成分とされるR値の予測値を求める
のに用いることのできる成分は、そのようなR値だけと
なる。
【0156】即ち、R値に関しては、その予測値を求め
るのに用いることができるのは、既に処理されているR
値だけであり、他の成分(G値やB値)は用いることが
できない。
【0157】図10(A)の右側に示すように、注目フ
レームのすべての画素のR値について、予測値の算出が
終了すると、その後は、G値が、ラスタスキャン順に、
予測対象成分とされ、その予測値が、注目画素を含む1
以上の画素の画素値の各成分のうち、既に予測値が求め
られているものに基づいて求められる。
【0158】図10(B)に示すように、G値が予測対
象成分とされるタイミングでは、B値の予測値は求めら
れておらず、従って、G値の予測値を求めるのに、B値
を用いることはできない。
【0159】しかしながら、G値が予測対象成分とされ
るタイミングでは、R値における場合と同様に、注目画
素よりも、ラスタスキャン順で前にある画素のG値の予
測値は既に求められているから、そのようなG値は、予
測値を求めるのに用いることができる。
【0160】さらに、G値が予測対象成分とされるタイ
ミングでは、上述したように、注目フレームのすべての
画素のR値について、予測値の算出が終了している。従
って、G値の予測値を求めるのに、注目画素のR値や、
注目画素よりもラスタスキャン順で前にある画素のR値
だけでなく、注目画素よりもラスタスキャン順で後にあ
る画素のR値も用いることができる。
【0161】そして、図10(B)の右側に示すよう
に、注目フレームのすべての画素のG値について、予測
値の算出が終了すると、その後は、B値が、ラスタスキ
ャン順に、予測対象成分とされ、その予測値が、注目画
素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に予
測値が求められているものに基づいて求められる。
【0162】図10(C)に示すように、B値が予測対
象成分とされるタイミングでは、R値における場合と同
様に、注目画素よりも、ラスタスキャン順で前にある画
素のG値の予測値は既に求められているから、そのよう
なG値は、予測値を求めるのに用いることができる。
【0163】さらに、G値が予測対象成分とされるタイ
ミングでは、注目フレームのすべての画素のR値および
G値について、予測値の算出が終了している。従って、
B値の予測値を求めるのに、注目画素のR値およびG値
や、注目画素よりもラスタスキャン順で前にある画素の
R値およびG値だけでなく、注目画素よりもラスタスキ
ャン順で後にある画素のR値およびG値も用いることが
できる。
【0164】注目フレームの注目画素について、そのR
値、G値、B値の3成分すべてを処理してから、ラスタ
スキャン順で、次の画素を、新たに注目画素として処理
する場合には、図4に示したように、予測対象成分の予
測値を求めるにあたって、注目画素よりもラスタスキャ
ン順で後にある画素の成分を用いることはできないが、
注目フレームのすべての画素について、ある成分を処理
してから、他の成分を処理する場合には、図10に示し
たように、予測対象成分の予測値を求めるにあたって、
注目画素よりもラスタスキャン順で後にある画素の成分
を用いることができることがある。
【0165】但し、注目フレームのすべての画素につい
て、ある成分を処理してから、他の成分を処理する場合
には、上述したように、まだ予測対象成分とされていな
い成分は、他の成分の予測値を求めるのにあたって用い
ることはできないのに対して、注目フレームの注目画素
について、そのR値、G値、B値の3成分すべてを処理
してから、ラスタスキャン順で、次の画素を、新たに注
目画素として処理する場合には、注目画素、および注目
画素よりもラスタスキャン順で前にある画素の、既に処
理された成分は、他の成分の予測値を求めるのにあたっ
て用いることができる。
【0166】次に、図11のフローチャートを参照し
て、注目フレームのすべての画素について、ある成分を
処理してから、他の成分を処理する場合の、図2のエン
コーダ1によるエンコード処理について説明する。
【0167】フレームメモリ11には、処理対象の画像
データが順次供給され、フレームメモリ11では、その
画像データが、例えば、1フレーム単位で順次記憶され
る。
【0168】そして、予測部12は、フレームメモリ1
1に記憶された画像データのうちの最も古いフレームを
注目フレームとして、ステップS31に進み、予測部1
2は、画素値の成分であるR値、G値、B値から、予測
値を求める予測対象成分とするものを選択する。
【0169】ここで、上述したように、R値、G値、B
値を、どのような順番で予測対象成分として選択するか
は、例えば、あらかじめ設定されており、従って、ステ
ップS31では、そのように、あらかじめ設定されてい
る固定の順番で、予測対象成分が選択される。
【0170】予測対象成分が選択されると、ステップS
31からS32に進み、予測部12は、注目フレームに
おいて、ラスタスキャン順で、まだ注目画素としていな
い画素を、注目画素として選択して、ステップS33に
進む。
【0171】ステップS33では、予測部12は、注目
画素の予測対象成分の予測値を、注目画素を含む1以上
の画素の画素値の各成分のうち、既に予測値が求められ
ているものに基づいて求める予測処理を行い、その結果
得られる予測値を、残差演算部13に出力して、ステッ
プS34に進む。
【0172】ステップS34では、残差演算部13は、
予測対象成分となっている成分(真値)を、フレームメ
モリ11から読み出し、その成分を、予測対象成分の予
測値から減算することで、その予測残差を求める。この
予測残差は、残差演算部13から可変長符号化部14に
供給される。
【0173】そして、ステップS35に進み、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したかどう
かが判定される。ステップS6において、注目フレーム
のすべての画素を、まだ、注目画素として選択していな
いと判定された場合、ステップS32に戻り、まだ、ラ
スタスキャン順で、注目画素として選択されていない画
素が、注目画素として新たに選択され、以下、同様の処
理が繰り返される。
【0174】一方、ステップS35において、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したと判定
された場合、ステップS36に進み、R値、G値、B値
のすべての成分を、予測対象成分として選択したかどう
かが判定される。ステップS36において、R値、G
値、B値のすべての成分を、まだ、予測対象成分として
選択していないと判定された場合、ステップS31に戻
り、R値、G値、B値のうち、まだ、上述の固定の順番
で、予測対象成分として選択されていないものが、予測
対象成分として新たに選択され、以下、同様の処理が繰
り返される。
【0175】また、ステップS36において、R値、G
値、B値のすべての成分を、予測対象成分として選択し
たと判定された場合、即ち、注目フレームのすべての画
素のすべての成分について、予測残差が求められた場
合、ステップS37に進み、可変長符号化部14は、残
差演算部13から供給された、注目フレームの画素につ
いての予測残差を可変長符号化し、符号化データとして
出力して、ステップS38に進む。
【0176】ステップS38では、注目フレームの次の
フレームが、フレームメモリ11に記憶されているかど
うかが判定され、記憶されていると判定された場合、そ
の、次のフレームが、新たに注目フレームとされる。そ
して、ステップS31に戻り、以下、同様の処理が繰り
返される。
【0177】また、ステップS38において、注目フレ
ームの次のフレームが、フレームメモリ11に記憶され
ていないと判定された場合、処理(エンコード処理)を
終了する。
【0178】次に、図12のフローチャートを参照し
て、エンコーダ1によるエンコード処理が図11に示し
たように行われる場合の、図8のデコーダ2によるデコ
ード処理について説明する。
【0179】符号化データは、可変長復号部31に供給
されて一時記憶される。そして、可変長復号部31は、
ステップS41において、記憶した符号化データを可変
長復号し、予測残差でなる残差画像を得る。この残差画
像は、可変長復号部31からフレームメモリ32に供給
されて記憶される。
【0180】予測部35は、フレームメモリ32に残差
画像が記憶されたフレームを注目フレームとして、ステ
ップS42に進み、予測部35は、画素値の成分である
R値、G値、B値から、予測値を求める予測対象成分と
するものを選択する。
【0181】ここで、注目画素のR値、G値、B値を、
予測対象成分として選択する順番は、例えば、上述のエ
ンコーダ1における場合と同一に、あらかじめ設定され
ており、ステップS42では、そのように、あらかじめ
設定されている固定の順番で、予測対象成分が選択され
る。即ち、本実施の形態では、R→G→Bの順番で、予
測対象成分とされる。
【0182】予測対象成分の選択後は、ステップS42
からステップS43に進み、予測部35は、注目フレー
ムにおいて、ラスタスキャン順で、まだ注目画素として
いない画素を、注目画素として選択して、ステップS4
4に進む。
【0183】ステップS44では、予測部35は、予測
対象成分の予測値を、注目画素を含む1以上の画素の画
素値の各成分のうち、既に予測値が求められているもの
に基づいて求める予測処理を行い、その結果得られる予
測値を、復号部33に出力して、ステップS45に進
む。
【0184】ステップS24では、復号部33は、予測
対象成分の予測値の予測残差を、フレームメモリ32か
ら読み出し、その予測残差と、予測部35からの予測値
とを加算することで、予測対象成分を復号する。この復
号された予測対象成分は、フレームメモリ34に供給さ
れ、対応するアドレスに記憶される。
【0185】その後、ステップS46に進み、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したかどう
かが判定される。ステップS46において、注目フレー
ムのすべての画素を、まだ、注目画素として選択してい
ないと判定された場合、ステップS43に戻り、まだ、
ラスタスキャン順で、注目画素として選択されていない
画素が、注目画素として新たに選択され、以下、同様の
処理が繰り返される。
【0186】一方、ステップS46において、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したと判定
された場合、ステップS47に進み、R値、G値、B値
のすべての成分を、予測対象成分として選択したかどう
かが判定される。ステップS47において、R値、G
値、B値のすべての成分を、まだ、予測対象成分として
選択していないと判定された場合、ステップS42に戻
り、R値、G値、B値のうち、まだ、上述の固定の順番
で、予測対象成分として選択されていないものが、予測
対象成分として新たに選択され、以下、同様の処理が繰
り返される。
【0187】また、ステップS47において、R値、G
値、B値のすべての成分を、予測対象成分として選択し
たと判定された場合、即ち、注目フレームのすべての画
素のすべての成分が、元の成分に復号され、フレームメ
モリ34に記憶された場合、ステップS48に進み、そ
のフレームメモリ34に記憶された各成分の画素値で構
成される復号画像が出力され、ステップS49に進む。
【0188】ステップS49では、注目フレームの次の
フレームについての符号化データが、可変長復号部31
に記憶されているかどうかが判定され、記憶されている
と判定された場合、ステップS41に戻り、可変長復号
部31において、その、次のフレームについての符号化
データが可変長復号され、以下、同様の処理が繰り返さ
れる。
【0189】また、ステップS49において、注目フレ
ームの次のフレームについての符号化データが、可変長
復号部31に記憶されていないと判定された場合、処理
(デコード処理)を終了する。
【0190】次に、図13は、図5の予測部12(3
5)のメモリ25に記憶させる予測係数を求める学習を
行う学習装置の一実施の形態の構成例を示している。
【0191】フレームメモリ41には、予測係数の学習
に用いる画像である学習用画像が供給されるようになっ
ており、フレームメモリ41は、その学習用画像を順次
記憶する。
【0192】予測タップ構成回路42は、図5の予測タ
ップ構成回路22と同様に、フレームメモリ41に記憶
された学習用画像から、注目画素の予測対象成分の予測
値を求めるのに用いる各成分を読み出し、予測タップと
して、正規方程式加算回路45に供給する。
【0193】クラスタップ構成回路43は、図5のクラ
スタップ構成回路23と同様に、フレームメモリ41に
記憶された学習用画像から、注目画素の予測対象成分を
クラス分類するのに用いる各成分を読み出し、クラスタ
ップとして、クラス分類回路44に供給する。
【0194】クラス分類回路44は、クラスタップ構成
回路43からのクラスタップに基づき、図5のクラス分
類回路24における場合と同様のクラス分類を行い、そ
の結果得られるクラスコードを、正規方程式加算回路4
5に供給する。
【0195】正規方程式加算回路45は、フレームメモ
リ41から、注目画素の予測対象成分を読み出し、その
予測対象成分と、予測タップ構成回路42からの予測タ
ップを構成する成分を対象とした足し込みを行う。
【0196】即ち、正規方程式加算回路45は、クラス
分類回路44から供給されるクラスコードに対応するク
ラスごとに、予測タップ(成分)を用い、式(8)の行
列Aにおける各コンポーネントとなっている、予測タッ
プを構成する成分どうしの乗算(xinim)と、サメー
ション(Σ)に相当する演算を行う。
【0197】さらに、正規方程式加算回路45は、やは
り、クラス分類回路44から供給されるクラスコードに
対応するクラスごとに、予測タップ(成分)および予測
対象成分を用い、式(8)のベクトルvにおける各コン
ポーネントとなっている、予測タップを構成する成分と
予測対象成分の乗算(xini)と、サメーション
(Σ)に相当する演算を行う。
【0198】正規方程式加算回路45は、以上の足し込
みを、フレームメモリ41に記憶された学習用画像のす
べての画素のすべての成分を、予測対象成分として行
い、これにより、クラスごとに、式(8)に示した正規
方程式がたてられる。
【0199】予測係数決定回路46は、正規方程式加算
回路45においてクラスごとに生成された正規方程式を
解くことにより、クラスごとの予測係数を求め、メモリ
47の、各クラスに対応するアドレスに供給する。メモ
リ47は、予測係数決定回路46から供給される予測係
数を記憶する。
【0200】なお、学習用画像として用意する画像の数
(フレーム数)や、その学習用画像の内容等によって
は、正規方程式加算回路45において、予測係数を求め
るのに必要な数の正規方程式が得られないクラスが生じ
る場合があり得るが、予測係数決定回路46は、そのよ
うなクラスについては、例えば、デフォルトの予測係数
を出力する。
【0201】次に、図14のフローチャートを参照し
て、図13の学習装置により行われる、予測係数の学習
処理について説明する。
【0202】まず最初に、ステップS51において、予
測係数の学習用にあらかじめ用意された分の学習用画像
がフレームメモリ41に記憶され、ステップS52に進
み、フレームメモリ41に記憶された学習用画像のう
ち、まだ注目フレームとされていない、最も古いフレー
ムが、注目フレームとして選択され、ステップS53に
進む。
【0203】ステップS53では、予測タップ構成回路
42は、注目フレームにおいて、ラスタスキャン順で、
まだ注目画素としていない画素を、注目画素として選択
して、ステップS54に進む。ステップS54では、予
測タップ構成回路42は、注目画素の画素値の成分であ
るR値、G値、B値から、予測対象成分とするものを選
択する。
【0204】なお、上述したように、エンコーダ1およ
びデコーダ2において、R→G→Bの順番で、予測対象
成分が選択される場合には、学習装置においても、その
ような順番で、予測対象成分が選択される。
【0205】予測対象成分が選択されると、ステップS
54からS55に進み、予測タップ構成回路42とクラ
スタップ構成回路43において、フレームメモリ41か
ら必要な成分が読み出されることにより、図6のステッ
プS11における場合と同様にして、予測対象成分の予
測順序に基づいて、その予測対象成分について、予測タ
ップとクラスタップがそれぞれ構成される。そして、予
測タップは、正規方程式加算回路45に供給され、クラ
スタップは、クラス分類回路44に供給される。
【0206】クラス分類回路44は、ステップS56に
おいて、クラスタップ構成回路43からのクラスタップ
に基づき、上述したようなADRC処理を行うことで、予測
対象成分をクラス分類し、その結果得られるクラスに対
応するクラスコードを、正規方程式加算回路45に供給
して、ステップS57に進む。
【0207】ステップS57では、正規方程式加算回路
45において、フレームメモリ31から、注目画素の予
測対象成分となっている成分が読み出され、予測タップ
(を構成する成分)、および注目画素の予測対象成分を
用いて、式(8)の行列Aとベクトルvの、上述したよ
うな足し込みが、クラス分類回路44からのクラスコー
ドごとに行われる。
【0208】そして、ステップS58に進み、R値、G
値、B値のすべての成分を、予測対象成分として選択し
たかどうかが判定される。ステップS58において、R
値、G値、B値のすべての成分を、まだ、予測対象成分
として選択していないと判定された場合、ステップS5
4に戻り、R値、G値、B値のうち、まだ、上述の固定
の順番で、予測対象成分として選択されていないもの
が、予測対象成分として新たに選択され、以下、同様の
処理が繰り返される。
【0209】また、ステップS58において、R値、G
値、B値のすべての成分を、予測対象成分として選択し
たと判定された場合、ステップS59に進み、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したかどう
かが判定される。ステップS59おいて、注目フレーム
のすべての画素を、まだ、注目画素として選択していな
いと判定された場合、ステップS53に戻り、まだ、ラ
スタスキャン順で、注目画素として選択されていない画
素が、注目画素として新たに選択され、以下、同様の処
理が繰り返される。
【0210】一方、ステップS59において、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したと判定
された場合、ステップS60に進み、注目フレームの次
のフレームの学習用画像が、フレームメモリ41に記憶
されているかどうかが判定される。ステップS60にお
いて、注目フレームの次のフレームが、フレームメモリ
41に記憶されていると判定された場合、その、次のフ
レームが、新たに注目フレームとされる。そして、ステ
ップ52に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0211】また、ステップS60において、注目フレ
ームの次のフレームが、フレームメモリ41に記憶され
ていないと判定された場合、即ち、フレームメモリ41
に記憶された学習用画像を構成するすべての画素のすべ
ての成分を予測対象成分として、足し込みを行い、これ
により、正規方程式加算回路45においてクラスごとの
正規方程式が得られた場合、ステップS61に進み、予
測係数決定回路46は、そのクラスごとに生成された正
規方程式を解くことにより、クラスごとの予測係数を求
め、メモリ47の、各クラスに対応するアドレスに供給
する。メモリ47は、予測係数決定回路46から供給さ
れる予測係数を記憶し、学習処理を終了する。
【0212】ここで、図14の学習処理によれば、注目
フレームの注目画素について、そのR値、G値、B値の
3成分すべてを処理してから、ラスタスキャン順で、次
の画素を、新たに注目画素として処理する場合に使用す
る予測係数が求められる。
【0213】なお、注目フレームのすべての画素につい
て、ある成分を処理してから、他の成分を処理する場合
に使用する予測係数は、図14の学習処理において、ス
テップS52とS53の処理を入れ替えるとともに、ス
テップS58とS59の処理を入れ替えることで求める
ことができる。
【0214】次に、図15は、エンコーダ1の他の構成
例を示している。なお、図中、図2における場合と対応
する部分については、同一の符号を付してあり、以下で
は、その説明は適宜省略する。即ち、図15のエンコー
ダ1は、学習部51、可変長符号化部52、およびMU
X(マルチプレクサ)53が新たに設けられている他
は、図2における場合と基本的に同様に構成されてい
る。
【0215】学習部51は、例えば、図13の学習装置
と同様に構成され、フレームメモリ11に記憶された画
像を学習用画像として、例えば、フレーム単位で、上述
したような学習処理を行うことで、フレームごとに予測
係数を求める。この予測係数は、予測部12および可変
長符号化部52に供給されるようになっている。
【0216】なお、学習部51から予測部12に供給さ
れる予測係数は、予測部12において、そのメモリ25
(図5)に記憶されてるようになっており、従って、予
測部12では、学習部51で求められた予測係数を用い
て、上述の予測処理が行われる。
【0217】可変長符号化部52は、学習部51から供
給される予測係数を可変長符号化し、MUX53に出力
する。MUX53は、可変長符号化部14が出力する予
測残差の可変長符号化結果と、可変長符号化部52が出
力する予測係数の可変長符号化結果とを多重化し、その
多重化結果を、符号化データとして出力する。
【0218】次に、図16のフローチャートを参照し
て、図15のエンコーダ1によるエンコード処理につい
て説明する。
【0219】フレームメモリ11には、処理対象の画像
データが順次供給され、フレームメモリ11では、その
画像データが、例えば、1フレーム単位で順次記憶され
る。
【0220】そして、学習部51は、ステップS71に
おいて、フレームメモリ11に記憶された画像データの
うちの注目フレームを学習用画像として、学習処理を行
い、予測係数を求める。この予測係数は、予測部12お
よび可変長符号化部52に供給され、予測部12では、
学習部51からの予測係数が、メモリ25(図5)にセ
ット(上書き)される。
【0221】そして、以下、ステップS72乃至S79
において、図3のステップS1乃至S8における場合と
それぞれ同様の処理が行われる。
【0222】但し、ステップS74では、予測部12に
おいて、学習部51で求められた予測係数を用いて予測
処理が行われる。また、ステップS78では、可変長符
号化部14において、予測残差が可変長符号化される
他、可変長符号化部52において、学習部51で求めら
れた予測係数が可変長符号化される。さらに、ステップ
S78では、MUX53において、可変長符号化部14
が出力する予測残差の可変長符号化結果と、可変長符号
化部52が出力する予測係数の可変長符号化結果とが多
重化され、その多重化結果が、符号化データとして出力
される。
【0223】従って、図15のエンコーダ1において
は、符号化データのデータ量は、図2のエンコーダ1に
おける場合に比較して、予測係数の分だけ増加するが、
その予測係数は、実際に予測する画像を用いて求められ
るので、図2のエンコーダ1における場合に比較して、
予測部12における予測精度を向上させることができ
る。
【0224】なお、上述の場合には、学習部51におい
て、1フレームごとに、予測係数を求めるようにした
が、学習部51では、その他、例えば、2フレーム等の
複数フレームごとに、予測係数を求めるようにすること
が可能である。
【0225】次に、図17は、エンコーダ1が図15に
示したように構成される場合のデコーダ2の構成例を示
している。なお、図中、図8における場合と対応する部
分については、同一の符号を付してあり、以下では、そ
の説明は、適宜省略する。即ち、図17のデコーダ2
は、DEMUX(デマルチプレクサ)61および可変長
復号部62が新たに設けられている他は、図8のデコー
ダ2と基本的に同様に構成されている。
【0226】DEMUX61は、符号化データを、予測
残差の可変長符号化結果と、予測係数の可変長符号化結
果とに分離し、予測残差の可変長符号化結果を可変長復
号部31に供給するとともに、予測係数の可変長符号化
結果を可変長復号部62に供給する。可変長復号部62
は、DEMUX61からの予測係数の可変長符号化結果
を可変長復号することにより、元の予測係数に復号し、
予測部35に供給する。
【0227】なお、可変長復号部62から予測部35に
供給される予測係数は、予測部35において、そのメモ
リ25(図5)に記憶されてるようになっており、従っ
て、予測部35では、その予測係数を用いて、上述の予
測処理が行われる。
【0228】次に、図18のフローチャートを参照し
て、図17のデコーダ2によるデコード処理について説
明する。
【0229】図17のデコーダ2では、ステップS81
乃至S89において、図9のステップS21乃至S29
における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0230】但し、ステップS81では、可変長復号部
31において、予測残差への可変長復号が行われる前
に、DEMUX61において、符号化データが、予測残
差の可変長符号化結果と、予測係数の可変長符号化結果
とに分離される。そして、可変長復号部31において、
予測残差の可変長符号化結果が可変長復号される。さら
に、ステップS81では、可変長復号部62において、
DEMUX61からの予測係数の可変長符号化結果が可
変長復号され、その結果得られる予測係数が、予測部3
5に供給されて、メモリ25(図5)に記憶(上書き)
される。
【0231】また、ステップS84では、予測部35に
おいて、上述したようにして可変長復号部62から供給
される予測係数を用いて、予測処理が行われる。
【0232】次に、上述の場合においては、R値、G
値、B値を、固定の順番で処理(予測)するようにした
が、R値、G値、B値の予測順序は、例えば、画素ごと
等に動的に決めることが可能である。
【0233】即ち、例えば、注目フレームの注目画素に
ついて、そのR値、G値、B値の3成分すべてを処理し
てから、ラスタスキャン順で、次の画素を、新たに注目
画素として処理する場合についていえば、図4で説明し
たように、予測順序を、R→G→Bとすると、最初に予
測対象成分とされるR値については、その予測値を求め
るのに、注目画素の他の成分であるG値およびB値は用
いることができない。また、2番目に予測対象成分とさ
れるG値については、その予測値を求めるのに、注目画
素の他の成分であるR値とB値のうち、B値は用いるこ
とができないが、R値は用いることができる。さらに、
最後に予測対象成分とされるB値については、その予測
値を求めるのに、注目画素の他の成分であるR値および
B値の両方を用いることができる。
【0234】このように各成分の予測値を求めるのにあ
たって、予測順序により、注目画素の他の成分を、1つ
または2つ用いることができる成分(図4においては、
それぞれG値またはB値)と、まったく用いることので
きない成分(図4においては、R値)が生じる。
【0235】なお、注目フレームのすべての画素につい
て、ある成分を処理してから、他の成分を処理する場合
においても、図10に示したように、各成分の予測値を
求めるのにあたって、予測順序により、他の1つまたは
2つの成分を用いることができる成分(図10において
は、それぞれG値またはB値)と、他の成分をまったく
用いることのできない成分(図10においては、R値)
が生じる。
【0236】しかしながら、画素によっては、R値の予
測値を注目画素の他の成分を用いずに求め、G値の予測
値を注目画素のR値を用いて求め、B値の予測値を注目
画素のR値およびG値を用いて求めるよりも、例えば、
R値の予測値を注目画素のB値およびG値を用いて求
め、G値の予測値を注目画素のB値を用いて求め、B値
の予測値を注目画素の他の成分を用いずに求めた方が、
画素のR値、G値、B値の予測値の全体の予測残差が小
さくなる場合がある。
【0237】そこで、予測順序を、例えば、画素ごと
に、その画素のR値、G値、B値の予測値の全体の予測
残差が最小になるように決定し、そのような予測順序で
予測を行うようにすることが可能である。
【0238】この場合、予測部12(および35)にお
いて、クラス分類適応処理により予測値を求めることと
すると、R値、G値、B値それぞれの予測に用いる予測
係数として、12セットの予測係数が必要となる。
【0239】即ち、例えば、いま、図4に示したよう
に、注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する
4画素の各成分と、注目画素の各成分のうち、既に予測
値が求められているものとに基づいて、注目画素の予測
対象成分の予測値を求めることとすると、R値が、最初
の予測対象成分とされた場合には、図19(A)に示す
ように、注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接
する4画素の各成分を用いて、予測対象成分であるR値
を予測するための予測係数が必要となる。
【0240】同様に、G値が、最初の予測対象成分とさ
れた場合には、図19(B)に示すように、注目画素の
左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の各成分
を用いて、予測対象成分であるG値を予測するための予
測係数が必要となり、また、B値が、最初の予測対象成
分とされた場合には、図19(C)に示すように、注目
画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の
各成分を用いて、予測対象成分であるB値を予測するた
めの予測係数が必要となる。
【0241】さらに、R値が最初の予測対象成分とされ
た場合には、残りのG値またはB値のうちのいずれか
が、2番目の予測対象成分となる可能性がある。R値が
最初の予測対象成分と、G値が2番目の予測対象成分
と、それぞれされた場合には、図19(D)に示すよう
に、注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する
4画素の各成分と、注目画素の各成分のうち、既に予測
値が求められているR値とを用いて、予測対象成分であ
るG値を予測するための予測係数が必要となる。また、
R値が最初の予測対象成分と、B値が2番目の予測対象
成分と、それぞれされた場合には、図19(G)に示す
ように、注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接
する4画素の各成分と、注目画素の各成分のうち、既に
予測値が求められているR値とを用いて、予測対象成分
であるG値を予測するための予測係数が必要となる。
【0242】G値が最初の予測対象成分とされた場合に
は、残りのR値またはB値のうちのいずれかが、2番目
の予測対象成分となる可能性がある。G値が最初の予測
対象成分と、R値が2番目の予測対象成分と、それぞれ
された場合には、図19(E)に示すように、注目画素
の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の各成
分と、注目画素の各成分のうち、既に予測値が求められ
ているG値とを用いて、予測対象成分であるR値を予測
するための予測係数が必要となる。また、G値が最初の
予測対象成分と、B値が2番目の予測対象成分と、それ
ぞれされた場合には、図19(H)に示すように、注目
画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の
各成分と、注目画素の各成分のうち、既に予測値が求め
られているG値とを用いて、予測対象成分であるB値を
予測するための予測係数が必要となる。
【0243】B値が最初の予測対象成分とされた場合に
は、残りのR値またはG値のうちのいずれかが、2番目
の予測対象成分となる可能性がある。B値が最初の予測
対象成分と、R値が2番目の予測対象成分と、それぞれ
された場合には、図19(F)に示すように、注目画素
の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の各成
分と、注目画素の各成分のうち、既に予測値が求められ
ているB値とを用いて、予測対象成分であるR値を予測
するための予測係数が必要となる。また、B値が最初の
予測対象成分と、G値が2番目の予測対象成分と、それ
ぞれされた場合には、図19(I)に示すように、注目
画素の左、左上、上、右上にそれぞれ隣接する4画素の
各成分と、注目画素の各成分のうち、既に予測値が求め
られているB値とを用いて、予測対象成分であるG値を
予測するための予測係数が必要となる。
【0244】そして、R値が最初の予測対象成分とさ
れ、G値が2番目の予測対象成分とされるか、または、
その逆に、G値が最初の予測対象成分とされ、R値が2
番目の予測対象成分とされた場合には、残りのB値が、
最後の予測対象成分となる。この場合には、図19
(H)に示すように、注目画素の左、左上、上、右上に
それぞれ隣接する4画素の各成分と、注目画素の各成分
のうち、既に予測値が求められているR値およびG値を
用いて、予測対象成分であるB値を予測するための予測
係数が必要となる。
【0245】また、R値が最初の予測対象成分とされ、
B値が2番目の予測対象成分とされるか、または、その
逆に、B値が最初の予測対象成分とされ、R値が2番目
の予測対象成分とされた場合には、残りのG値が、最後
の予測対象成分となる。この場合には、図19(K)に
示すように、注目画素の左、左上、上、右上にそれぞれ
隣接する4画素の各成分と、注目画素の各成分のうち、
既に予測値が求められているR値およびB値を用いて、
予測対象成分であるG値を予測するための予測係数が必
要となる。
【0246】さらに、G値が最初の予測対象成分とさ
れ、B値が2番目の予測対象成分とされるか、または、
その逆に、B値が最初の予測対象成分とされ、G値が2
番目の予測対象成分とされた場合には、残りのR値が、
最後の予測対象成分となる。この場合には、図19
(L)に示すように、注目画素の左、左上、上、右上に
それぞれ隣接する4画素の各成分と、注目画素の各成分
のうち、既に予測値が求められているG値およびB値を
用いて、予測対象成分であるR値を予測するための予測
係数が必要となる。
【0247】以上のように、予測順序を、画素ごと等に
動的に決める場合には、最初の予測対象成分とされる成
分を予測するための3セットの予測係数(図19(A)
乃至図19(C)、2番目に予測対象成分とされる成分
を予測するための6セットの予測係数(図19(D)乃
至図19(I))、および最後に予測対象成分とされる
成分を予測するための3セットの予測係数の、合計で1
2セットの予測係数が必要となる。
【0248】従って、図2のエンコーダ1および図8の
デコーダ2において、予測順序を、画素ごと等に動的に
決める場合には、図13の学習装置において、上述の1
2セットの予測係数を、学習によってあらかじめ求めて
おき、予測部12および35(図5)のメモリ25に、
その12セットの予測係数を記憶させておく必要があ
る。
【0249】次に、図20のフローチャートを参照し
て、予測順序を、画素ごとに動的に決める場合の図2の
エンコーダ1によるエンコード処理について説明する。
【0250】なお、ここでは、予測部12は、図5に示
したように構成され、クラス分類適応処理によって、各
成分の予測値を求めることとする。また、予測部12の
メモリ25には、R値、G値、B値について、全通りの
予測順序、即ち、R→G→B,R→B→G,G→R→
B,G→B→R,B→R→G,B→G→Rの6通りの予
測順序すべてに対して、予測値を求めるための、上述し
た12セットの予測係数が記憶されているものとする。
【0251】フレームメモリ11には、処理対象の画像
データが順次供給され、フレームメモリ11では、その
画像データが、例えば、1フレーム単位で順次記憶され
る。
【0252】そして、予測部12は、フレームメモリ1
1に記憶された画像データのうちの最も古いフレームを
注目フレームとして、ステップS91に進み、注目フレ
ームにおいて、ラスタスキャン順で、まだ注目画素とし
ていない画素を、注目画素として選択して、ステップS
92に進む。
【0253】ステップS92では、予測部12は、注目
画素の画素値の成分であるR値、G値、B値の予測値
を、上述の12セットの予測係数を用いることにより、
全通りの予測順序で求め、各予測順序のR値、G値、B
値の予測値を、残差演算部13に出力して、ステップS
93に進む。
【0254】ステップS93では、残差演算部13は、
注目画素の各成分の真値を、フレームメモリ11から読
み出し、予測部12からの予測値と比較することで、各
予測順序のR値、G値、B値の予測残差を求めて、ステ
ップS94に進む。
【0255】ステップS94では、残差演算部13は、
各予測順序のR値、G値、B値の予測残差に基づいて、
各予測順序の総合的な残差を求める。即ち、残差演算部
13は、例えば、各予測順序について、その予測順序で
求められたR値、G値、B値の予測残差の絶対値和を計
算し、それを、その予測順序の総合的な残差とする。
【0256】さらに、ステップS94では、残差演算部
13は、各予測順序について求められた総合的な残差の
うちの最小値を検出し、その最小値を与える予測順序で
求められたR値、G値、B値の予測残差を選択して、可
変長符号化部14に供給する。
【0257】その後、ステップS95に進み、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したかどう
かが判定される。ステップS95において、注目フレー
ムのすべての画素を、まだ、注目画素として選択してい
ないと判定された場合、ステップS91に戻り、まだ、
ラスタスキャン順で、注目画素として選択されていない
画素が、注目画素として新たに選択され、以下、同様の
処理が繰り返される。
【0258】一方、ステップS95において、注目フレ
ームのすべての画素を、注目画素として選択したと判定
された場合、即ち、注目フレームのすべての画素のR
値、G値、B値について、上述の総合的な残差が最小と
なる予測残差が求められた場合、ステップS96に進
み、可変長符号化部14は、残差演算部13から供給さ
れた、注目フレームの画素についての予測残差を可変長
符号化し、符号化データとして出力して、ステップS9
7に進む。
【0259】ステップS97では、注目フレームの次の
フレームが、フレームメモリ11に記憶されているかど
うかが判定され、記憶されていると判定された場合、そ
の、次のフレームが、新たに注目フレームとされる。そ
して、ステップS91に戻り、以下、同様の処理が繰り
返される。
【0260】また、ステップS97において、注目フレ
ームの次のフレームが、フレームメモリ11に記憶され
ていないと判定された場合、処理(エンコード処理)を
終了する。
【0261】次に、図21のフローチャートを参照し
て、図2のエンコーダ1において、図20で説明したよ
うに、予測順序が、画素ごとに動的に決定されて予測が
行われる場合の図8のデコーダ2によるデコード処理に
ついて説明する。
【0262】なお、ここでは、予測部35は、図5に示
したように構成され、クラス分類適応処理によって、各
成分の予測値を求めることとする。また、予測部35の
メモリ25には、R値、G値、B値について、全通りの
予測順序(上述のように6通り)に対して、予測値を求
めるための、上述した12セットの予測係数が記憶され
ているものとする。
【0263】符号化データは、可変長復号部31に供給
されて一時記憶される。そして、可変長復号部31は、
ステップS101において、記憶した符号化データを可
変長復号し、予測残差でなる残差画像を得る。この残差
画像は、可変長復号部31からフレームメモリ32に供
給されて記憶される。
【0264】予測部35は、フレームメモリ32に残差
画像が記憶されたフレームを注目フレームとして、ステ
ップS102に進み、注目フレームにおいて、ラスタス
キャン順で、まだ注目画素としていない画素を、注目画
素として選択して、ステップS103に進む。
【0265】ステップS103では、予測部35は、フ
レームメモリ34に記憶された既に復号された画素値を
参照し、予測部12における場合と同様に、注目画素の
画素値のR値、G値、B値の予測値を、上述の12セッ
トの予測係数を用いることにより、全通りの予測順序で
求め、各予測順序のR値、G値、B値の予測値を、復号
部33に出力して、ステップS104に進む。
【0266】ステップS104では、復号部33は、注
目画素のR値、G値、B値の予測残差を、フレームメモ
リ32から読み出し、その予測残差を、予測部35から
の全通りの予測順序のR値、G値、B値の予測値に加算
することで、各予測順序について、R値、G値、B値の
復号値を得る。
【0267】そして、復号部33は、ステップS105
に進み、注目画素の周辺の画素の、既に復号されている
画素値を、フレームメモリ34から読み出し、各予測順
序について得られた注目画素のR値、G値、B値の復号
値との相関を演算する。さらに、復号部33は、その相
関を最も高くする予測順序を、エンコーダ1において採
用された予測順序として検出し、その予測順序について
得られたR値、G値、B値の復号値を、注目画素の画素
値の最終的な復号結果として、フレームメモリ34に供
給して記憶させる。
【0268】即ち、ここでは、復号部33は、各予測順
序について得られた注目画素のR値、G値、B値の復号
値のうち、注目画素の周辺の画素との相関が最も高い予
測順序のR値、G値、B値の復号値を、注目画素の最終
的な復号結果とする。
【0269】そして、ステップS106に進み、注目フ
レームのすべての画素を、注目画素として選択したかど
うかが判定される。ステップS106において、注目フ
レームのすべての画素を、まだ、注目画素として選択し
ていないと判定された場合、ステップS102に戻り、
まだ、ラスタスキャン順で、注目画素として選択されて
いない画素が、注目画素として新たに選択され、以下、
同様の処理が繰り返される。
【0270】一方、ステップS106において、注目フ
レームのすべての画素を、注目画素として選択したと判
定された場合、即ち、注目フレームのすべての画素につ
いて、元の画素値の各成分が復号され、フレームメモリ
34に記憶された場合、ステップS107に進み、その
フレームメモリ34に記憶された各成分の画素値で構成
される復号画像が出力され、ステップS108に進む。
【0271】ステップS108では、注目フレームの次
のフレームについての符号化データが、可変長復号部3
1に記憶されているかどうかが判定され、記憶されてい
ると判定された場合、ステップS101に戻り、可変長
復号部31において、その、次のフレームについての符
号化データが可変長復号され、以下、同様の処理が繰り
返される。
【0272】また、ステップS108において、注目フ
レームの次のフレームについての符号化データが、可変
長復号部31に記憶されていないと判定された場合、処
理(デコード処理)を終了する。
【0273】次に、上述のように、予測順序を、画素ご
とに動的に決めて、予測値を求める方法は、図2のエン
コーダ1および図8のデコーダ2の他、図15のエンコ
ーダ1および図17のデコーダ2で採用することも可能
である。
【0274】そこで、図22のフローチャートを参照し
て、予測順序を、画素ごとに動的に決める場合の図15
のエンコーダ1によるエンコード処理について説明す
る。
【0275】フレームメモリ11には、処理対象の画像
データが順次供給され、フレームメモリ11では、その
画像データが、例えば、1フレーム単位で順次記憶され
る。
【0276】そして、学習部51は、ステップS111
において、フレームメモリ11に記憶された画像データ
のうちの注目フレームを学習用画像として、学習処理を
行い、R値、G値、B値について、全通りの予測順序
(ここでは、上述のように6通り)に対して予測値を求
めるための、上述した12セットの予測係数を求める。
この12セットの予測係数は、予測部12および可変長
符号化部52に供給され、予測部12では、学習部51
からの12セットの予測係数が、メモリ25(図5)に
セット(上書き)される。
【0277】そして、以下、ステップS112乃至S1
18において、図20のステップS91乃至S97にお
ける場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0278】但し、ステップS117では、可変長符号
化部14において、予測残差が可変長符号化される他、
可変長符号化部52において、学習部51で求められた
12セットの予測係数のうち、ステップS115で、総
合的な残差の最小値を与える予測順序で予測を行うのに
必要なものだけが可変長符号化される。さらに、ステッ
プS117では、MUX53において、可変長符号化部
14が出力する予測残差の可変長符号化結果と、可変長
符号化部52が出力する予測係数の可変長符号化結果と
が多重化され、その多重化結果が、符号化データとして
出力される。
【0279】次に、図23のフローチャートを参照し
て、図15のエンコーダ1において、図22で説明した
ように、予測順序が、画素ごとに動的に決定されて予測
が行われる場合の図17のデコーダ2によるデコード処
理について説明する。
【0280】この場合、ステップS121乃至S128
において、図21のステップS101乃至S108にお
ける場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0281】但し、ステップS121では、可変長復号
部31において、予測残差への可変長復号が行われる前
に、DEMUX61において、符号化データが、予測残
差の可変長符号化結果と、予測係数の可変長符号化結果
とに分離される。そして、可変長復号部31において、
予測残差の可変長符号化結果が可変長復号される。さら
に、ステップS121では、可変長復号部62におい
て、DEMUX61からの予測係数の可変長符号化結果
が可変長復号され、その結果得られる予測係数が、予測
部35に供給されて、メモリ25(図5)に記憶(上書
き)される。
【0282】なお、エンコーダ1で、予測順序を、画素
ごとに動的に決定し、予測を行う場合においては、デコ
ーダ2では、上述の6通りの予測順序のうち、いずれの
予測順序がエンコーダ1で採用されたかを認識すること
ができないため、すべての予測順序について、R値、G
値、B値の復号値を求め、そのすべての予測順序につい
てのR値、G値、B値の復号値のうち、注目画素の周辺
の画素との相関が最も高い予測順序のR値、G値、B値
の復号値を、注目画素の最終的な復号結果とするように
したが、エンコーダ1からデコーダ2に提供する符号化
データには、エンコーダ1で採用された予測順序を表す
予測順序情報を含めるようにすることが可能である。
【0283】この場合、デコーダ2では、符号化データ
に含まれる予測順序情報によって、エンコーダ1で採用
された予測順序を認識することができる。
【0284】但し、ここでは、予測順序は、6通りであ
るから、予測順序情報としては、少なくとも3ビットが
必要となる。従って、予測順序を、画素ごとに動的に決
定する場合には、各画素について、3ビットの予測順序
情報が必要となり、符号化データのデータ量が増加する
こととなる。そこで、予測順序の動的な決定は、幾つか
の画素で構成される画素ブロックごとに行うようにする
ことが可能である。この場合、予測順序情報は、画素ブ
ロックごとにあれば良く、符号化データのデータ量の増
加を低減することができる。
【0285】次に、上述した一連の処理は、ハードウェ
アにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行う
こともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う
場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、
汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0286】そこで、図24は、上述した一連の処理を
実行するプログラムがインストールされるコンピュータ
の一実施の形態の構成例を示している。
【0287】プログラムは、コンピュータに内蔵されて
いる記録媒体としてのハードディスク105やROM1
03に予め記録しておくことができる。
【0288】あるいはまた、プログラムは、フロッピー
(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Onl
y Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digita
l Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなど
のリムーバブル記録媒体111に、一時的あるいは永続
的に格納(記録)しておくことができる。このようなリ
ムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフ
トウエアとして提供することができる。
【0289】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体111からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットとい
ったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送
し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくる
プログラムを、通信部108で受信し、内蔵するハード
ディスク105にインストールすることができる。
【0290】コンピュータは、CPU(Central Processing
Unit)102を内蔵している。CPU102には、バス1
01を介して、入出力インタフェース110が接続され
ており、CPU102は、入出力インタフェース110を
介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイ
ク等で構成される入力部107が操作等されることによ
り指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read O
nly Memory)103に格納されているプログラムを実行
する。あるいは、また、CPU102は、ハードディスク
105に格納されているプログラム、衛星若しくはネッ
トワークから転送され、通信部108で受信されてハー
ドディスク105にインストールされたプログラム、ま
たはドライブ109に装着されたリムーバブル記録媒体
111から読み出されてハードディスク105にインス
トールされたプログラムを、RAM(Random Access Memor
y)104にロードして実行する。これにより、CPU10
2は、上述したフローチャートにしたがった処理、ある
いは上述したブロック図の構成により行われる処理を行
う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応
じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、
LCD(Liquid CryStal Display)やスピーカ等で構成され
る出力部106から出力、あるいは、通信部108から
送信、さらには、ハードディスク105に記録等させ
る。
【0291】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0292】また、プログラムは、1のコンピュータに
より処理されるものであっても良いし、複数のコンピュ
ータによって分散処理されるものであっても良い。さら
に、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実
行されるものであっても良い。
【0293】なお、本実施の形態においては、画素値の
各成分の予測を、クラス分類適応処理によって行うよう
にしたが、予測方法は、これに限定されるものではな
い。さらに、クラス分類適応処理においては、線形1次
予測ではなく、2次以上の高次の予測を行うことが可能
である。
【0294】また、本実施の形態では、RGBの画像を
対象とするようにしたが、本発明は、その他、例えば、
YUVや、Lab等の複数の成分(コンポーネント)を
有する画像に適用可能である。
【0295】さらに、図4で説明したような、注目フレ
ームの注目画素について、そのR値、G値、B値の3成
分すべてを処理してから、ラスタスキャン順で、次の画
素を、新たに注目画素として処理する方法と、図10で
説明したような、注目フレームのすべての画素につい
て、ある成分を処理してから、他の成分を処理する方法
とは、例えば、フレームごと等に動的に選択することが
可能である。但し、この場合、デコーダ2において、エ
ンコーダ1が図4と図10のうちのいずれの方法を採用
したかを認識するための、少なくとも1ビットの情報
を、フレームごとの符号化データに含める必要がある。
【0296】また、図1の画像伝送システムを、例え
ば、記録再生装置などの、エンコーダ1とデコーダ2が
同一筐体中に設けられる装置に適用する場合には、エン
コーダ1の予測部12と、デコーダ2の予測部35と
は、兼用にすることが可能である。
【0297】
【発明の効果】本発明の第1の画像処理装置および画像
処理方法、並びに記録媒体によれば、注目している注目
画素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に
処理されたものが選択され、その選択された画素値の成
分に基づいて、注目画素の画素値の、まだ処理されてい
ない成分である未処理成分の予測値が求められる。従っ
て、精度の良い予測値を求めることが可能となる。
【0298】本発明の第2の画像処理装置および画像処
理方法、並びに記録媒体によれば、注目している注目画
素を含む1以上の画素の画素値の各成分のうち、既に処
理されたものが選択され、その選択された画素値の成分
に基づいて、注目画素の画素値の、まだ処理されていな
い成分である未処理成分の予測値が求められる。そし
て、その未処理成分の予測値と、その予測残差とから、
元の成分が復号される。従って、精度の良い予測値を求
めて、元の成分を復号することが可能となる。
【0299】本発明の第3の画像処理装置および画像処
理方法、並びに記録媒体によれば、学習用の画像から、
注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
成分のうち、先に予測されるものが選択され、その選択
された画素値の成分と、後に予測される成分とに基づい
て、予測係数が求められる。従って、精度の良い予測値
を求めるための予測係数を得ることが可能となる。
【0300】本発明の第4の画像処理装置においては、
注目している第1の注目画素を含む1以上の画素の画素
値の各成分のうち、既に予測残差が求められたものが選
択され、その選択された画素値の成分に基づいて、第1
の注目画素の画素値の、まだ予測残差が求められていな
い成分である未処理成分の予測値が求められる。そし
て、その予測値の予測残差が求められる。一方、注目し
ている第2の注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
成分のうち、既に復号されたものが選択され、その選択
された画素値の成分に基づいて、第2の注目画素の画素
値の、まだ復号されていない成分である未復号成分の予
測値が求められる。そして、その未復号成分の予測値
と、その予測残差とから、元の成分が復号される。従っ
て、精度の良い予測値を求めて、処理を行うことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像伝送システムの一実施の
形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】エンコーダ1の構成例を示すブロック図であ
る。
【図3】エンコーダ1による第1のエンコード処理を説
明するためのフローチャートである。
【図4】画素値の各成分の予測順序と、その予測順序に
よって予測に用いることのできる成分を説明するための
図である。
【図5】予測部12および35の構成例を示すブロック
図である。
【図6】図5の予測部12および35による予測処理を
説明するためのフローチャートである。
【図7】シミュレーション結果を示す図である。
【図8】デコーダ2の構成例を示すブロック図である。
【図9】デコーダ2による第1のデコード処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図10】画素値の各成分の予測順序と、その予測順序
によって予測に用いることのできる成分を説明するため
の図である。
【図11】エンコーダ1による第2のエンコード処理を
説明するためのフローチャートである。
【図12】デコーダ2による第2のデコード処理を説明
するためのフローチャートである。
【図13】予測係数を求める学習を行う学習装置の一実
施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図14】学習装置による学習処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図15】エンコーダ1の他の構成例を示すブロック図
である。
【図16】エンコーダ1による第3のエンコード処理を
説明するためのフローチャートである。
【図17】デコーダ2の他の構成例を示すブロック図で
ある。
【図18】デコーダ2による第3のデコード処理を説明
するためのフローチャートである。
【図19】R,G,Bについて全通りの順序で予測を行
うときに必要となる予測係数を説明するための図であ
る。
【図20】エンコーダ1による第4のエンコード処理を
説明するためのフローチャートである。
【図21】デコーダ2による第4のデコード処理を説明
するためのフローチャートである。
【図22】エンコーダ1による第5のエンコード処理を
説明するためのフローチャートである。
【図23】デコーダ2による第5のデコード処理を説明
するためのフローチャートである。
【図24】本発明を適用したコンピュータの一実施の形
態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ, 2 デコーダ, 3 記録媒体,
4 伝送媒体, 11フレームメモリ, 12 予測
部, 13 残差演算部, 14 可変長符号化部,
22 予測タップ構成回路, 23 クラスタップ構成
回路, 24クラス分類回路, 25 メモリ, 26
予測演算回路, 31 可変長復号部, 32 フレ
ームメモリ, 33 復号部, 34 フレームメモ
リ, 35 予測部, 41 フレームメモリ, 42
予測タップ構成回路, 43クラスタップ構成回路,
44 クラス分類回路, 45 正規方程式加算回
路, 46 予測係数決定回路, 47 メモリ, 5
1 学習部, 52 可変長符号化部, 53 MU
X, 61 DEMUX, 62 可変長復号部,10
1 バス, 102 CPU, 103 ROM, 104
RAM, 105 ハードディスク, 106 出力部,
107 入力部, 108 通信部, 109 ドラ
イブ, 110 入出力インタフェース, 111 リ
ムーバブル記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C057 AA06 EA01 ED06 EL01 EM02 GG01 5C059 MA04 MA19 MC11 MC38 ME02 PP15 SS06 SS08 SS11 SS13 SS20 TA29 TB10 TC03 TD05 TD14 UA02 UA33 5C078 AA09 BA36 CA00 9A001 GG03 HH05 HH23 HH27 JZ25 KK12

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の成分からなる画素値を有する画素
    で構成される画像を処理する画像処理装置であって、 注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
    成分のうち、既に処理されたものを選択する選択手段
    と、 前記選択手段において選択された画素値の成分に基づい
    て、前記注目画素の画素値の、まだ処理されていない成
    分である未処理成分の予測値を求める予測手段とを備え
    ることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記予測値の予測残差を求める残差演算
    手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記予測残差を圧縮する圧縮手段をさら
    に備えることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記予測手段は、前記選択手段において
    選択された画素値の成分と、所定の予測係数とに基づい
    て、前記未処理成分の予測値を求めることを特徴とする
    請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記予測手段は、前記選択手段において
    選択された画素値の成分と、所定の予測係数とを用いて
    線形1次予測を行うことにより、前記未処理成分の予測
    値を求めることを特徴とする請求項4に記載の画像処理
    装置。
  6. 【請求項6】 前記予測手段は、前記未処理成分を、複
    数のクラスのうちのいずれかにクラス分類するクラス分
    類手段を有し、 前記選択手段において選択された画素値の成分と、前記
    未処理成分のクラスに対応する前記予測係数とに基づい
    て、前記未処理成分の予測値を求めることを特徴とする
    請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記予測値の予測残差を求める残差演算
    手段と、 前記予測残差を圧縮する圧縮手段とをさらに備えること
    を特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記圧縮手段は、前記予測残差の他、前
    記予測係数も圧縮することを特徴とする請求項7に記載
    の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記予測係数を記憶している記憶手段を
    さらに備えることを特徴とする請求項4に記載の画像処
    理装置。
  10. 【請求項10】 前記画像を用いて、前記予測係数を求
    める予測係数演算手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項4に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を、所定の順番で求め
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を、あらかじめ定めら
    れた固定の順番で求めることを特徴とする請求項11に
    記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記予測手段は、前記選択手段におい
    て選択された画素値の成分と、所定の予測係数とに基づ
    いて、前記注目画素の複数の成分それぞれの予測値を求
    めることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装
    置。
  14. 【請求項14】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、前記固定の順番で求めるための前記
    予測係数を記憶している記憶手段をさらに備えることを
    特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、前記固定の順番で求めるための前記
    予測係数を、前記画像を用いて求める予測係数演算手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の画
    像処理装置。
  16. 【請求項16】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を求める順番を、その
    予測値の予測残差に基づいて決定することを特徴とする
    請求項11に記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を求める順番を、その
    予測値の予測残差が小さくなるように決定することを特
    徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 前記予測手段は、前記選択手段におい
    て選択された画素値の成分と、所定の予測係数とに基づ
    いて、前記注目画素の複数の成分それぞれの予測値を求
    めることを特徴とする請求項16に記載の画像処理装
    置。
  19. 【請求項19】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、すべての順番で求めるための前記予
    測係数を記憶している記憶手段をさらに備えることを特
    徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 【請求項20】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、すべての順番で求めるための前記予
    測係数を、前記画像を用いて求める予測係数演算手段を
    さらに備えることを特徴とする請求項18に記載の画像
    処理装置。
  21. 【請求項21】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像を処理する画像処理方法であって、 注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
    成分のうち、既に処理されたものを選択する選択ステッ
    プと、 前記選択ステップにおいて選択された画素値の成分に基
    づいて、前記注目画素の画素値の、まだ処理されていな
    い成分である未処理成分の予測値を求める予測ステップ
    とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  22. 【請求項22】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像を処理する画像処理を、コンピュー
    タに行わせるプログラムが記録されている記録媒体であ
    って、 注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
    成分のうち、既に処理されたものを選択する選択ステッ
    プと、 前記選択ステップにおいて選択された画素値の成分に基
    づいて、前記注目画素の画素値の、まだ処理されていな
    い成分である未処理成分の予測値を求める予測ステップ
    とを備えるプログラムが記録されていることを特徴とす
    る記録媒体。
  23. 【請求項23】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像から得られた前記複数の成分それぞ
    れの予測値の予測残差を処理する画像処理装置であっ
    て、 注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
    成分のうち、既に処理されたものを選択する選択手段
    と、 前記選択手段において選択された画素値の成分に基づい
    て、前記注目画素の画素値の、まだ処理されていない成
    分である未処理成分の予測値を求める予測手段と、 前記未処理成分の予測値と、その予測残差とから、元の
    成分を復号する復号手段とを備えることを特徴とする画
    像処理装置。
  24. 【請求項24】 前記予測残差が圧縮されており、 圧縮されている前記予測残差を伸張する伸張手段をさら
    に備えることを特徴とする請求項23に記載の画像処理
    装置。
  25. 【請求項25】 前記予測手段は、前記選択手段におい
    て選択された画素値の成分と、所定の予測係数とに基づ
    いて、前記未処理成分の予測値を求めることを特徴とす
    る請求項23に記載の画像処理装置。
  26. 【請求項26】 前記予測手段は、前記選択手段におい
    て選択された画素値の成分と、所定の予測係数とを用い
    て線形1次予測を行うことにより、前記未処理成分の予
    測値を求めることを特徴とする請求項25に記載の画像
    処理装置。
  27. 【請求項27】 前記予測手段は、 前記未処理成分を、複数のクラスのうちのいずれかにク
    ラス分類するクラス分類手段を有し、 前記選択手段において選択された画素値の成分と、前記
    未処理成分のクラスに対応する前記予測係数とに基づい
    て、前記未処理成分の予測値を求めることを特徴とする
    請求項25に記載の画像処理装置。
  28. 【請求項28】 前記予測残差と予測係数は、圧縮され
    ており、 圧縮されている前記予測残差と予測係数を伸張する伸張
    手段をさらに備えることを特徴とする請求項25に記載
    の画像処理装置。
  29. 【請求項29】 前記予測係数を記憶している記憶手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項25に記載の画
    像処理装置。
  30. 【請求項30】 前記予測係数を取得する取得手段をさ
    らに備えることを特徴とする請求項25に記載の画像処
    理装置。
  31. 【請求項31】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を、所定の順番で求め
    ることを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  32. 【請求項32】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を、あらかじめ定めら
    れた固定の順番で求めることを特徴とする請求項31に
    記載の画像処理装置。
  33. 【請求項33】 前記予測手段は、前記選択手段におい
    て選択された画素値の成分と、所定の予測係数とに基づ
    いて、前記注目画素の複数の成分それぞれの予測値を求
    めることを特徴とする請求項32に記載の画像処理装
    置。
  34. 【請求項34】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、前記固定の順番で求めるための前記
    予測係数を記憶している記憶手段をさらに備えることを
    特徴とする請求項33に記載の画像処理装置。
  35. 【請求項35】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、前記固定の順番で求めるための前記
    予測係数を取得する取得手段をさらに備えることを特徴
    とする請求項33に記載の画像処理装置。
  36. 【請求項36】 前記予測手段は、前記注目画素の画素
    値の複数の成分それぞれの予測値を求める順番を、前記
    注目画素の周辺の画素との相関に基づいて決定すること
    を特徴とする請求項31に記載の画像処理装置。
  37. 【請求項37】 前記予測手段は、前記選択手段におい
    て選択された画素値の成分と、所定の予測係数とに基づ
    いて、前記注目画素の複数の成分それぞれの予測値を求
    めることを特徴とする請求項36に記載の画像処理装
    置。
  38. 【請求項38】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、すべての順番で求めるための前記予
    測係数を記憶している記憶手段をさらに備えることを特
    徴とする請求項37に記載の画像処理装置。
  39. 【請求項39】 前記注目画素の画素値の複数の成分そ
    れぞれの予測値を、すべての順番で求めるための前記予
    測係数を取得する取得手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項37に記載の画像処理装置。
  40. 【請求項40】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像から得られた前記複数の成分それぞ
    れの予測値の予測残差を処理する画像処理方法であっ
    て、 注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
    成分のうち、既に処理されたものを選択する選択ステッ
    プと、 前記選択ステップにおいて選択された画素値の成分に基
    づいて、前記注目画素の画素値の、まだ処理されていな
    い成分である未処理成分の予測値を求める予測ステップ
    と、 前記未処理成分の予測値と、その予測残差とから、元の
    成分を復号する復号手段とを備えることを特徴とする画
    像処理方法。
  41. 【請求項41】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像から得られた前記複数の成分それぞ
    れの予測値の予測残差を処理する画像処理を、コンピュ
    ータに行わせるプログラムが記録されている記録媒体で
    あって、 注目している注目画素を含む1以上の画素の画素値の各
    成分のうち、既に処理されたものを選択する選択ステッ
    プと、 前記選択ステップにおいて選択された画素値の成分に基
    づいて、前記注目画素の画素値の、まだ処理されていな
    い成分である未処理成分の予測値を求める予測ステップ
    と、 前記未処理成分の予測値と、その予測残差とから、元の
    成分を復号する復号手段とを備えるプログラムが記録さ
    れていることを特徴とする記録媒体。
  42. 【請求項42】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像の前記複数の成分それぞれの予測値
    を予測するときに用いられる予測係数の学習を行う画像
    処理装置であって、 学習用の画像から、注目している注目画素を含む1以上
    の画素の画素値の各成分のうち、先に予測されるものを
    選択する選択手段と、 前記選択手段において選択された画素値の成分と、後に
    予測される成分とに基づいて、前記予測係数を求める予
    測係数演算手段とを備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  43. 【請求項43】 前記予測係数演算手段は、前記選択手
    段において選択された画素値の成分から、後に予測され
    る成分を線形1次予測するのに用いられる前記予測係数
    を求めることを特徴とする請求項42に記載の画像処理
    装置。
  44. 【請求項44】 後に予測される成分を、複数のクラス
    のうちのいずれかにクラス分類するクラス分類手段をさ
    らに備え、 前記予測係数演算手段は、前記クラスごとの予測係数を
    求めることを特徴とする請求項42に記載の画像処理装
    置。
  45. 【請求項45】 前記予測係数演算手段は、画素値の複
    数の成分それぞれの予測値を、所定の順番で求めるため
    の前記予測係数を求めることを特徴とする請求項42に
    記載の画像処理装置。
  46. 【請求項46】 前記予測係数演算手段は、画素値の複
    数の成分それぞれの予測値を、あらかじめ定められた固
    定の順番で求めるための前記予測係数を求めることを特
    徴とする請求項45に記載の画像処理装置。
  47. 【請求項47】 前記予測係数演算手段は、画素値の複
    数の成分それぞれの予測値を、任意の順番で求めるため
    の前記予測係数を求めることを特徴とする請求項45に
    記載の画像処理装置。
  48. 【請求項48】 前記学習用の画像として、予測値を求
    める対象の画像を用いることを特徴とする請求項42に
    記載の画像処理装置。
  49. 【請求項49】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像の前記複数の成分それぞれの予測値
    を予測するときに用いられる予測係数の学習を行う画像
    処理方法であって、 学習用の画像から、注目している注目画素を含む1以上
    の画素の画素値の各成分のうち、先に予測されるものを
    選択する選択ステップと、 前記選択ステップにおいて選択された画素値の成分と、
    後に予測される成分とに基づいて、前記予測係数を求め
    る予測係数演算ステップとを備えることを特徴とする画
    像処理方法。
  50. 【請求項50】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像の前記複数の成分それぞれの予測値
    を予測するときに用いられる予測係数の学習を行う画像
    処理を、コンピュータに行わせるプログラムが記録され
    ている記録媒体であって、 学習用の画像から、注目している注目画素を含む1以上
    の画素の画素値の各成分のうち、先に予測されるものを
    選択する選択ステップと、 前記選択ステップにおいて選択された画素値の成分と、
    後に予測される成分とに基づいて、前記予測係数を求め
    る予測係数演算ステップとを備えるプログラムが記録さ
    れていることを特徴とする記録媒体。
  51. 【請求項51】 複数の成分からなる画素値を有する画
    素で構成される画像を処理する画像処理装置であって、 注目している第1の注目画素を含む1以上の画素の画素
    値の各成分のうち、既に予測残差が求められたものを選
    択する第1の選択手段と、 前記第1の選択手段において選択された画素値の成分に
    基づいて、前記第1の注目画素の画素値の、まだ予測残
    差が求められていない成分である未処理成分の予測値を
    求める第1の予測手段と、 前記予測値の予測残差を求める残差演算手段と、 注目している第2の注目画素を含む1以上の画素の画素
    値の各成分のうち、既に復号されたものを選択する第2
    の選択手段と、 前記第2の選択手段において選択された画素値の成分に
    基づいて、前記第2の注目画素の画素値の、まだ復号さ
    れていない成分である未復号成分の予測値を求める第2
    の予測手段と、 前記未復号成分の予測値と、その予測残差とから、元の
    成分を復号する復号手段とを備えることを特徴とする画
    像処理装置。
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