JP2001283757A - 電子銃、露光装置及び半導体の製造方法 - Google Patents

電子銃、露光装置及び半導体の製造方法

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JP2001283757A
JP2001283757A JP2000091773A JP2000091773A JP2001283757A JP 2001283757 A JP2001283757 A JP 2001283757A JP 2000091773 A JP2000091773 A JP 2000091773A JP 2000091773 A JP2000091773 A JP 2000091773A JP 2001283757 A JP2001283757 A JP 2001283757A
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electron beam
signal
electron
blanking electrode
blanking
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JP2000091773A
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Masakazu Hayashi
正和 林
Koji Ando
厚司 安藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビーム強度の面内均一性の得られる範囲を
広げること。 【解決手段】電子ビームをオン・オフするための電子銃
10内に設けられたブランキング電極23の各電極23
a、23b、23c、23dに、電子ビームを微小に振
るための走査信号(鋸歯状波信号S、鋸歯状波信号S
、加算信号(S+S)、加算信号(S
を送出する制御回路11を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム(E
B)を利用した観察装置、例えばSEM(走査型電子顕
微鏡)やTEM(透過電子顕微鏡)、半導体ウエハなど
の微細パターンを露光するための露光装置(EB露光)
に係わり、特に電子ビームを放射する電子銃、この電子
銃を用いた露光装置及びこの露光処理を用いた製造半導
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9はEB露光装置の構成図である。電
子銃1のビーム軸上には、第1の成形アパーチャ2、成
形偏向器(大偏向)3、第2の成形アパーチャ(以下、
ステンシルマスクと称する)4、振戻し偏向器5、ブラ
ンキング電極6、倍率補正レンズ7、偏向器及び集束レ
ンズ8が配置されている。
【0003】このEB露光装置であれば、電子銃1から
出射された電子ビームは、第1の成形アパーチャ2によ
り成形され、次の成形偏向器3により大偏向されてステ
ンシルマスク4に照射される。このステンシルマスク4
には、半導体ウエハ9に露光すべき微細パターンが複数
形成されている。成形偏向器3は、ステンシルマスク4
に形成された複数の微細パターンのうち半導体ウエハ9
に露光すべき微細パターンに電子ビームが照射されるよ
うに偏向する。
【0004】このステンシルマスク4を通過した電子ビ
ームは、振戻し偏向器5によりビーム軸上に振り戻さ
れ、次のブランキング電極6を通過し、次の倍率補正レ
ンズ7により倍率補正され、偏向器及び集束レンズ8に
より集束されて半導体ウエハ9の面上に照射される。こ
れにより、EB露光、すなわち半導体ウエハ9の面上に
は、ステンシルマスク4の微細パターンが縮小投影され
て転写される。
【0005】なお、ブランキング電極6は、電子ビーム
をオン・オフするもので、オンのときは電子ビームをビ
ーム軸上に位置させ、オフのときには電子ビームをビー
ム軸上から外して倍率補正レンズ7から偏向器及び集束
レンズ8側に進行しないようにしている。
【0006】このようなEB露光装置に用いられる電子
銃1のエミッタ陰極としては、例えばFEG/TFE、
LaBなどがある。一般的に、EB露光装置の分野で
は、色収差の低減が重要であり、これを鑑みると、FE
G/TFE(熱電界方式)のエミッタ陰極は、LaB
のエミッタ陰極に比較してエネルギー幅1/5の好まし
い性能を持っている。
【0007】ところが、FEG/TFEのエミッタ陰極
は、大きい角電流密度、すなわち効率よく電子ビームを
ステンシルマスク4に集めること、換言すれば小さい収
差で電子ビームをステンシルマスク4に集めることを得
ることが困難となっている。
【0008】この対策として、磁界界浸に永久磁石を用
いたもの(特願平9−256839号)、永久磁石部の
磁極を電子銃電極と一体化したもの(特願平10−16
4958号)、永久磁石による磁界をコイルで微調整す
るもの(特願平10−263151号)、冷却装置を組
み込みサプレッサ電極などに磁性体を使用したもの(特
願平11−89172号)などが提案されている。
【0009】一般に、可変成形型EB露光装置や部分一
括型EB露光装置に使用される電子銃は、電子ビームを
半導体ウエハ面上に対してスポットでなく面状に形成し
て照射するので、電子ビームの照射エリア内のビーム強
度の面内均一性が重用となっている。このビーム強度の
面内均一性の程度は、数十%から数%以下が必要とされ
ている。
【0010】電子ビームを面状に照射するために、La
では、フィラメントの先端をフラットに加工した
り、又はLaBから出射された広がった電子ビームの
一部を使うなどして対応している。このとき、エミッタ
陰極の先端部分のサイズは、数十μm角から数mm角で
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記図9に示すEB露
光装置の電子銃1としては、上記LaBのエミッタ陰
極が使用されている。このLaBのエミッタ陰極によ
って、面内ビーム強度の均一性が数十%から数%の電子
銃1を得ている。
【0012】一方、色収差の低減のために使用される上
記FEG/TFEのエミッタ陰極は、先端が数μm以下
の非常に小さな形状をしているのが一般的である。これ
は、電界強度で電子を引っ張るためには、先端の曲率半
径が小さくないと、必要とする電界強度、数MV/cm
に到達しないからである。
【0013】このようにFEG/TFEのエミッタ陰極
の先端の曲率半径が小さいため、電子ビームの強度は、
図10に示すように面内均一性が数%以下の得られる範
囲δがLaBとのサイズ比に比例したような、小さな
エリアに限られてしまう。例えば、LaBが数百μ
m、TFEがサブμmとすれば、これらは1/1000
の比率である。
【0014】そこで本発明は、電子ビーム強度の面内均
一性の得られる範囲を広げることができる電子銃を提供
することを目的とする。
【0015】又、本発明は、電子ビーム強度の面内均一
性の得られる範囲を広げて露光ができる露光装置を提供
することを目的とする。
【0016】又、本発明は、電子ビーム強度の面内均一
性の範囲を広げた電子ビームを用いて半導体を製造でき
る半導体の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載による本発
明は、陰極で発生した電子を陽極により加速して電子ビ
ームとして出射する電子銃において、電子ビームを所定
の振り幅で微小に振る電子ビーム振り手段を具備した電
子銃である。
【0018】請求項2記載による本発明は、請求項1記
載の電子銃において、電子ビーム振り手段は、電子ビー
ムを照射するショット時間内に電子ビームを微小に振ら
すものである。
【0019】請求項3記載による本発明は、請求項1又
は2記載の電子銃において、電子ビーム振り手段は、電
子ビームをオン・オフするためのブランキング電極と、
このブランキング電極に電子ビームを微小に振るための
走査信号を送出する制御回路とを有するものである。
【0020】請求項4記載による本発明は、請求項1又
は2記載の電子銃において、電子ビーム振り手段は、電
子ビームをオン・オフするためのブランキング電極と、
このブランキング電極を機械的に移動させる移動機構と
を有するものである。
【0021】請求項5記載による本発明は、電子銃から
出射された電子ビームをマスクに照射し、このマスクを
通過した電子ビームを被処理体に照射する露光装置にお
いて、電子ビームの被処理体への露光ショット時間内
に、電子銃から出射された電子ビームを所定の振り幅で
微小に振る電子ビーム振り手段を具備した露光装置であ
る。
【0022】請求項6記載による本発明は、請求項5記
載の露光装置において、電子ビーム振り手段は、電子ビ
ームをオン・オフするためのブランキング電極と、この
ブランキング電極に電子ビームを微小に振るための走査
信号を送出する制御回路とを有するものである。
【0023】請求項7記載による本発明は、請求項5記
載の露光装置において、電子ビーム振り手段は、電子ビ
ームをオン・オフするためのブランキング電極と、この
ブランキング電極を機械的に移動させる移動機構とを有
するものである。
【0024】請求項8記載による本発明は、電子銃から
出射された電子ビームをマスクに照射し、このマスクを
通過した電子ビームを半導体ウエハに照射して露光処理
により半導体を製造する半導体の製造方法において、露
光処理プロセス時に、電子ビームを半導体ウエハに照射
する露光ショット時間内に、電子ビームを微小に振らす
半導体の製造方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、図9と同一部分に
は同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0026】図1はEB露光装置の構成図である。電子
銃10には、電子ビームを所定の振り幅で微小に振る電
子ビーム振り手段としての制御回路11が接続されてい
る。
【0027】図2は電子銃10の具体的な構成図であ
る。TFEのエミッタ陰極12から放出される電子ビー
ムのビーム軸上には、サプレッサ電極13、イクストラ
クタ電極14、レンズ15、アノード16及びブランキ
ングアパーチャ17が並んで設けられている。なお、ブ
ランキングアパーチャ17には、その中心に数μmから
数十μmの小孔が形成されている。
【0028】イクストラクタ電極14の半径方向外側に
は、磁極ユニット(マグネットアセンブリ)18が設け
られている。この磁極ユニット18は、永久磁石19、
外側磁極20及び内側磁極21から構成されている。
【0029】又、アノード16とブランキングアパーチ
ャ17との間には、アライメントコイル22とブランキ
ング電極23とが配置されている。
【0030】ブランキング電極23は、静電方式のもの
で、上記同様に、電子ビームをオン・オフするもので、
オンのときは電子ビームをビーム軸上に位置させ、オフ
のときには電子ビームをビーム軸上から外してブランキ
ングアパーチャ17の前方に進行しないようにしてい
る。
【0031】図3はかかるブランキング電極23の構成
図である。このブランキング電極23は、円筒状に4つ
の電極(Dx+、Dx−、Dy+、Dy−)23a、2
3b、23c、23dを配置して構成されている。これ
ら電極23a、23b、23c、23dのうち2つの電
極(Dx+、Dx−)23a、23bが対向配置され、
他の2つの電極(Dy+、Dy−)23c、23dが対
向配置されている。そして、このブランキング電極23
は、円筒状に配置された4つの電極23a、23b、2
3c、23dの中空部に電子ビームが通過するようにビ
ーム軸上に配置されている。
【0032】上記制御回路11は、電子ビームを半導体
ウエハ9の面上に照射する露光ショット時間内に電子ビ
ームを微小に振らすために、ブランキング電極23の4
つの電極23a、23b、23c、23dに対してそれ
ぞれ各走査信号を送出する機能を有している。
【0033】図4はかかる制御回路11の具体的な構成
図である。走査パルス発生回路(スキャニング・パルス
・ジェネレータ:SP−G)24は、例えば図5に示す
ように周期τ(=1nsec)のクロックパルス信号Plを
発生する機能を有している。このクロックパルス信号P
lは、y方向の鋸歯状発生回路(ソウ・ウェイブ・ジェ
ネレータ:SW−G(y))25、x方向の鋸歯状発生回
路(ソウ・ウェイブ・ジェネレータ:SW−G(x))2
6及びブランキング信号発生回路(ブランキング・ジェ
ネレータ:BL−G)27に供給されている。
【0034】y方向の鋸歯状発生回路25は、走査パル
ス発生回路24からのクロックパルス信号Plを入力
し、図5に示すようなクロックパルス信号Plに同期し
た鋸歯状波信号Sを生成する機能を有している。この
鋸歯状発生回路25は、第1のゲイン信号Gによって
鋸歯状波信号Sの波高値をコントロールするものとな
っている。
【0035】このy方向の鋸歯状発生回路25の出力端
子には、反転回路28が接続され、鋸歯状発生回路25
から出力された鋸歯状波信号Sが反転回路28によっ
て反転された鋸歯状波信号S を得るものとなってい
る。
【0036】これら鋸歯状波信号S及び鋸歯状波信号
のうち鋸歯状波信号Sは、ブランキング電極2
3のうち電極(Dy+)23cに走査信号として供給さ
れ、鋸歯状波信号S は、電極(Dy−)23dに走
査信号として供給される。
【0037】x方向の鋸歯状発生回路26は、走査パル
ス発生回路24からのクロックパルス信号Plを入力
し、図5に示すようなクロックパルス信号Plの周期τ
に基づく時間間隔nxτに同期した鋸歯状波信号S
生成する機能を有している。この鋸歯状発生回路26
は、第2のゲイン信号Gによって鋸歯状波信号S
波高値をコントロールするものとなっている。
【0038】ブランキング信号発生回路27は、走査パ
ルス発生回路24からのクロックパルス信号Plを入力
し、図5に示すようなクロックパルス信号Plの周期τ
に基づく時間間隔nxτに同期したパルス状波信号S
を生成する機能を有している。このブランキング信号発
生回路27は、第3のゲイン信号Gによってパルス状
波信号Sの波高値をコントロールするものとなってい
る。
【0039】これらx方向の鋸歯状発生回路26とブラ
ンキングジェネレータ27との各出力端子は、それぞれ
抵抗R、Rを介して共通接続されて加算回路29に
接続されている。この加算回路29からは、鋸歯状波信
号Sとパルス状波信号Sとの加算信号(S
)を得るものとなっている。
【0040】この加算回路29の出力端子には、反転回
路30が接続され、加算回路29から出力された加算信
号(S+S)が反転回路30によって反転された加
算信号(S+Sを得るものとなっている。
【0041】これら加算信号(S+S)及び反転さ
れた加算信号(S+Sのうち加算信号(S
)は、ブランキング電極23のうち電極(Dx+
23aに走査信号として供給され、加算信号(S+S
は、電極(Dx−)23bに走査信号として供給
される。
【0042】次に、上記の如く構成された電子銃10を
用いたEB露光装置の作用について説明する。
【0043】半導体製造の工程では、大きく分けてシリ
コンウエハの基板上にIC回路を形成する前工程と、完
成した基板上のIC回路を検査した後に基板を切り分
け、良品チップだけを例えばリードフレーム上に載せて
チップ上とリードフレーム上の電極同士をボンディング
し、モールド樹脂で封入して製品として完成させる後工
程とが行われる。このうち前工程では、基板上に少なく
とも成膜、レジスト塗布、パターン露光、エッチング、
レジスト塗布を繰り返し行って複数層のIC構造を形成
している。
【0044】この前工程におけるパターン露光のプロセ
スでは、電子ビーム(EB)を半導体ウエハ9の面上に
照射してステンシルマスク4の微細パターンを縮小投影
して転写することが行われる。
【0045】以下、上記EB露光装置を用いたEB露光
について説明する。
【0046】電子銃10のエミッタ陰極12から放出さ
れた電子は、図2に示すようにイクストラクタ電極14
で引き出され、これと同時に加速される。このイクスト
ラクタ電極14を通過した電子は、アノード16に引き
込まれようとして進み、これと同時に磁石ユニット18
とレンズ15とによってブランキングアパーチャ17の
アパーチャ中心の小孔に集束するようにコントロールさ
れる。
【0047】このとき電子ビームの位置(クロスオーバ
の点)に対するずれは、アライメントコイル22により
調整され、図6に示すように電子ビームがブランキング
アパーチャ17の数μmの小孔(φ)の中心を通過す
る。
【0048】この状態であれば、電子ビームは、ブラン
キングアパーチャ17の小孔(φ)を通過するが、ブラ
ンキング電極23に対して電圧が印加されると、図6に
示すようにこの電圧に対応した距離gだけ電子ビームは
移動し、ブランキングアパーチャ17の小孔(φ)から
外れて電子ビームオフ、すなわち露光オフの状態とな
る。
【0049】次に、露光オンのときの電子ビーム強度の
均一化の動作について説明する。
【0050】制御回路11の走査パルス発生回路24
は、例えば図5に示すように周期τ(=1nsec)のクロ
ックパルス信号Plを発生する。このクロックパルス信
号Plは、y方向の鋸歯状発生回路25、x方向の鋸歯
状発生回路26及びブランキング信号発生回路27に供
給される。
【0051】y方向の鋸歯状発生回路25は、クロック
パルス信号Plを入力し、図5に示すようなクロックパ
ルス信号Plに同期した鋸歯状波信号Sを生成する。
このとき鋸歯状発生回路25は、第1のゲイン信号G
によって鋸歯状波信号Sの波高値がコントロールされ
る。
【0052】このy方向の鋸歯状発生回路25から出力
された鋸歯状波信号Sは、反転回路28によって反転
されて鋸歯状波信号S となる。
【0053】これら鋸歯状波信号S及び鋸歯状波信号
のうち鋸歯状波信号Sはブランキング電極23
のうち電極(Dy+)23cに走査信号として供給さ
れ、鋸歯状波信号S は電極(Dy−)23dに走査
信号として供給される。
【0054】これと共に、x方向の鋸歯状発生回路26
は、クロックパルス信号Plを入力し、図5に示すよう
なクロックパルス信号Plの周期τに基づく時間間隔n
xτに同期した鋸歯状波信号Sを生成する。この鋸歯
状発生回路26は、第2のゲイン信号Gによって鋸歯
状波信号Sの波高値がコントロールされる。
【0055】ブランキング信号発生回路27は、クロッ
クパルス信号Plを入力し、図5に示すようなクロック
パルス信号Plの周期τに基づく時間間隔nxτに同期
したパルス状波信号Sを生成する。このブランキング
信号発生回路27は、第3のゲイン信号Gによってパ
ルス状波信号Sの波高値がコントロールされる。
【0056】これら鋸歯状波信号Sとパルス状波信号
とは、加算回路29により加算されて加算信号(S
+S)となる。。
【0057】さらに、加算信号(S+S)は、反転
回路30により反転された加算信号(S+S
なる。
【0058】しかるに、上記鋸歯状波信号Sはブラン
キング電極23のうち電極(Dy+)23cに走査信号
として供給され、鋸歯状波信号S は電極(Dy−
23dに走査信号として供給される。これと共に、加算
信号(S+S)はブランキング電極23のうち電極
(Dx+)23aに走査信号として供給され、加算信号
(S+Sは電極(Dx−)23bに走査信号と
して供給される。
【0059】ところで、初期状態では、電子ビームは、
図6及び図7に示すようにブランキングアパーチャ17
の小孔(φ)から外れた点Pに位置している。
【0060】上記の如く各鋸歯状波信号S、S
各加算信号(S+S)、(S+Sがそれぞ
れブランキング電極23の各電極23c、23d、23
a、23bに印加中の図5に示す時刻tにおいて、パ
ルス状波信号Sは、S=0(GND)となり、この
とき電子ビームは図6及び図7に示すブランキングアパ
ーチャ17の原点Oに移動しようとする。
【0061】この移動距離gは、時刻tにおけるブラ
ンギング信号発生回路27に供給される第3のゲイン信
号Gからコントロールされるパルス状波信号Sの波
高値Asbから、 g=k・Asb …(1) となる。
【0062】又、時刻tにおいては、y方向の鋸波状
発生回路25から波高値(−1/2)・Asyの鋸歯状
波信号Sが発生し、x方向の鋸波状発生回路26から
波高値(−1/2)・Asxの鋸歯状波信号Sが発生
している。これにより、電子ビームは、図6に示すよう
にブランキングアパーチャ17の原点Oからそれぞれ
(−1/2)・lx、(−1/2)・lyだけずれた位
置に移動することになる。
【0063】このときの電子ビームのx方向、y方向の
各移動距離L、Lは、それぞれy方向の鋸波状発生
回路25に供給される第1のゲイン信号Gからコント
ロールされるパルス状波信号Sの波高値Asyから、 L=k・Asy …(2) x方向の鋸波状発生回路26に供給される第2のゲイン
信号Gからコントロールされるパルス状波信号S
波高値Asxから、 L=k・Asx …(3) となる。
【0064】ここで、図5に示すようにブランギング信
号発生回路27から出力されるパルス状波信号SのS
=0となる時間(t〜t)中に、ブランキング電
極23の各電極23c、23aにパルス状波信号S
パルス状波信号Sが印加されると、電子ビームは、こ
れらパルス状波信号S、Sに従って上記式(2)、(3)
の関係を持って図6に示すように所定の振り幅で微小に
振られる、いわゆるジグザグ状にXY平面内を移動す
る。
【0065】図7は電子ビームがジグザグ状にXY平面
内を移動する様子をX方向から示した図である。同図に
おいて横軸はX軸の距離、縦軸はX軸上の電子ビーム強
度を示している。図5に示す時刻tにおいては、電子
ビームの中心は、位置Oにあり、このときの電子ビー
ムの強度分布は、図7に示すように分布aとなる。
【0066】同様に、時刻tにおいては、電子ビーム
の中心は、位置Oにあり、このときの電子ビームの強度
分布は分布bに示す。
【0067】同様に、時刻tにおいては、電子ビーム
の中心は、位置Oにあり、このときの電子ビームの強
度分布は分布cに示す。
【0068】これら電子ビームの中心位置O、O、O
におけるそれぞれの電子ビーム強度の均一な範囲は、
図7に示す電子ビーム強度グラフの中心部で領域δの範
囲にある。
【0069】露光に寄与する電子ビーム強度、すなわち
半導体ウエハ9の面上に照射する露光ショット時間内の
電子ビーム強度は、時刻tからtの積分値となる。
従って、図7に示すように電子ビームの中心位置O
O、Oにおける各分布a、b、cの空間的な積分値分
布Σが露光ショットに寄与する電子ビーム強度となる。
このときの電子ビーム強度の均一部分(むらが数%以
下)は、図7に示す範囲lとなる。
【0070】従って、電子ビーム強度の均一な部分は、
初期状態において範囲δであったものが、電子ビームを
所定の振り幅で微小に振る、いわゆるジグザグ状にXY
平面内に移動させることで、半導体ウエハ9の面上に照
射する露光ショット時間内において範囲lにすることが
できる。
【0071】このように電子銃1から出射された電子ビ
ーム強度の均一な部分が範囲lの電子ビームは、第1の
成形アパーチャ2により成形され、成形偏向器3により
大偏向されてステンシルマスク4に照射される。
【0072】このステンシルマスク4を通過した電子ビ
ームは、振戻し偏向器5によりビーム軸上に振り戻さ
れ、倍率補正レンズ7により倍率補正され、偏向器及び
集束レンズ8により集束されて半導体ウエハ9の面上に
照射される。これにより、EB露光、すなわち半導体ウ
エハ9の面上には、ステンシルマスク4の微細パターン
が縮小投影されて転写される。
【0073】このように上記一実施の形態においては、
電子ビームをオン・オフするためのブランキング電極2
3の各電極23a、23b、23c、23dに、電子ビ
ームを微小に振るための走査信号(鋸歯状波信号S
鋸歯状波信号S 、加算信号(S+S)、加算信
号(S+S)を送出する制御回路11を備えた
ので、電子ビーム強度の面内均一性の得られる範囲を、
初期状態において範囲δであったものを半導体ウエハ9
の面上に照射する露光ショット時間内において範囲lに
広げることができる。そして、この電子ビーム強度の面
内均一性の範囲を広げた電子ビームを用いて露光を行な
って、半導体ウエハ9の製造ができる。
【0074】詳しくは、露光ショット時間内に電子ビー
ムを微小に振ることによって電子ビーム強度の面内均一
性の範囲lは、従来の数μmから数mmへと任意の大き
な値を得ることができ、小さなエミッタ陰極12で広い
電子ビーム強度の面内均一性の範囲lを得ることができ
る。
【0075】従来では電子ビーム強度の面内均一性の範
囲δはエミッタ陰極のサイズに比例した値(数μm)で
あったために、これを可変することはできなかったが、
本発明では、電気的な信号、例えば制御回路11に供給
する第1乃至第3のゲイン信号G、G、Gを用い
て容易に制御することができる。
【0076】従来では電子ビーム強度の面内均一性の範
囲δをXY方向に別々に設定するにはエミッタ陰極を変
える必要があったが、本発明であれば、電気的な信号、
例えば制御回路11に供給する第1乃至第3のゲイン信
号G、G、Gを用いて容易に制御することができ
る。
【0077】特殊な場合として、図8に示すように面内
で不均一な電子ビーム強度を得たい場合などにおいて
は、従来では不可能であったが、本発明では電気的な信
号、例えば鋸歯状波信号S、鋸歯状波信号S の波
形の曲線を用いて得ることができる。
【0078】なお、本発明は、上記一実施の形態に限定
されるものでなく次の通りに変形してもよい。
【0079】例えば、ブランキング電極23は、図3に
示すように円筒を4分割にした構造となっているが、円
筒に限らず、例えば平行平板、楕円などの種々の形状に
してもよい。Y方向に走査する必要のない場合には、円
筒などを2分割した2極構造としてもよく、又二次元に
走査する場合でも4分割に限らず、いわゆるオクタポー
ルの8分割、6分割、12分割、その他の任意の均等、
不均等のN分割電極としてもよい。
【0080】又、ブランキング電極23は、図3に示す
ように静電方式を例示したが、電磁方式としてもよい。
又、ブランキング電極23の分割磁極数も円筒などを2
分割した2極構造としてもよく、又二次元に走査する場
合でも4分割に限らず、いわゆるオクタポールの8分
割、6分割、12分割、その他の任意の均等、不均等の
N分割電極とすることが可能である。
【0081】又、ブランキング電極23は、静電方式、
電磁方式のみに限らず、X方向は静電方式、Y方向は電
磁方式などのように方式を混用することも可能である。
【0082】又、ブランキング電極23は、図3に示す
ようにZ方向には分割しないタイプすなわちチルト/傾
きのみの走査を例示したが、Z方向に対して任意の長さ
に2分割、3分割、N分割し、それぞれに印加する電圧
を適宜適当な比率に制御することによって、例えばチル
ト及びシフト走査のようにしてブランキングアパーチャ
17への電子ビームの入射角を変えずに走査することが
可能である。
【0083】ブランキング電極23は、図3に示すよう
に電気電磁的に電子ビームを走査する方式に限らず、X
方向のみ、Y方向のみ、又はXY面内に機械的に走査し
て電子ビームを走査する方式とすることも可能である。
この場合の駆動機構は、ピエゾ素子やこのピエゾ素子に
限らず磁歪素子などで実現できる。機械的走査は、XY
面内の平行移動でなく、Z方向の傾きを持ったチルト駆
動も可能であり、その他これらを組み合わせた任意の機
械的駆動により電子ビームを微小に振るように走査する
ようにしてもよい。
【0084】又、ブランキング電極23に走査信号を印
加して電子ビームを微小に振るようにしているが、電子
ビーム走査(照明ビーム均一化のための)のための偏向
器と、ブランキング用の電極とを分離することも可能で
ある。この場合の偏向器とブランキング用の電極とは、
それぞれ静電方式、電磁方式で実施する他に、これら静
電方式、電磁方式を任意の組み合わせで実施することが
可能である。
【0085】制御回路11から送出される各走査信号
(鋸歯状波信号S、鋸歯状波信号S 、加算信号
(S+S)、加算信号(S+S)の信号形
態は、鋸歯状波形に限らず、三角波、サイン波、台形波
などの任意の曲線波形でもよい。又、いわゆるベクター
スキャンのように任意の空間位置に次々飛んでくるよう
なスキャンも可能である。又、これを乱数でランダムに
走査することも可能である。
【0086】エミッタ陰極12は、TFEを例示した
が、熱方式のLaB6の他、タングステンフィラメン
ト、電界方式やCFE方式のフィラメントについても何
等支障なく適用できる。
【0087】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、電
子ビーム強度の面内均一性の得られる範囲を広げること
ができる電子銃を提供できる。
【0088】又、本発明によれば、電子ビーム強度の面
内均一性の得られる範囲を広げて露光ができる露光装置
を提供できる。
【0089】又、本発明によれば、電子ビーム強度の面
内均一性の範囲を広げた電子ビームを用いて半導体を製
造できる半導体の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態を
示す構成図。
【図2】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おける電子銃の具体的な構成図。
【図3】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おける電子銃のブランキング電極の構成図。
【図4】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おける制御回路の具体的な構成図。
【図5】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おける制御回路の動作タイミング図。
【図6】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おける電子ビームのジグザグ状にXY平面内を移動する
挙動を示す図。
【図7】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おける電子ビームのジグザグ状にXY平面内を移動する
様子をX方向から示した図。
【図8】本発明に係わるEB露光装置の一実施の形態に
おいて面内で不均一な電子ビーム強度を得る場合を説明
するための図。
【図9】従来のEB露光装置の構成図。
【図10】電子ビームの強度分布を示す図。
【符号の説明】
2:第1の成形アパーチャ、 3:成形偏向器 4:第2の成形アパーチャ(ステンシルマスク) 5:振戻し偏向器 6:ブランキング電極 7:倍率補正レンズ 8:偏向器及び集束レンズ 9:半導体ウエハ 11:制御回路 12:エミッタ陰極 13:サプレッタ 14:イクストラクタ電極 15:レンズ 16:アノード 17:ブランキングアパーチャ 18:磁極ユニット(マグネットアセンブリ) 19:永久磁石 20:外側磁極 21:内側磁極 22:アライメントコイル 23:ブランキング電極 23a,23b,23c,23d:電極(Dx+、D
x−、Dy+、Dy−) 24:走査パルス発生回路(スキャニングパルスジェネ
レータ:SP−G) 25:y方向の鋸歯状発生回路(ソウウェイブジェネレ
ータ:SW−G(y)) 26:x方向の鋸歯状発生回路(ソウウェイブジェネレ
ータ:SW−G(x)) 27:ブランキング信号発生回路(ブランキングジェネ
レータ:BL−G) 28:反転回路 29:加算回路 30:反転回路
フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 CA16 LA10 5C030 BB02 BB06 BB17 BC06 5C034 BB01 BB04 5F056 AA22 AA27 CB05 CB16 EA02 EA03 EA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極で発生した電子を陽極により加速し
    て電子ビームとして出射する電子銃において、 前記電子ビームを所定の振り幅で微小に振る電子ビーム
    振り手段を具備したことを特徴とする電子銃。
  2. 【請求項2】 前記電子ビーム振り手段は、前記電子ビ
    ームを照射するショット時間内に前記電子ビームを微小
    に振らすことを特徴とする請求項1記載の電子銃。
  3. 【請求項3】 前記電子ビーム振り手段は、前記電子ビ
    ームをオン・オフするためのブランキング電極と、 このブランキング電極に前記電子ビームを微小に振るた
    めの走査信号を送出する制御回路と、を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の電子銃。
  4. 【請求項4】 前記電子ビーム振り手段は、前記電子ビ
    ームをオン・オフするためのブランキング電極と、 このブランキング電極を機械的に移動させる移動機構
    と、を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電
    子銃。
  5. 【請求項5】 電子銃から出射された電子ビームをマス
    クに照射し、このマスクを通過した前記電子ビームを被
    処理体に照射する露光装置において、 前記電子ビームの前記被処理体への露光ショット時間内
    に、前記電子銃から出射された前記電子ビームを所定の
    振り幅で微小に振る電子ビーム振り手段を具備したこと
    を特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 前記電子ビーム振り手段は、前記電子ビ
    ームをオン・オフするためのブランキング電極と、 このブランキング電極に前記電子ビームを微小に振るた
    めの走査信号を送出する制御回路と、 を有することを特徴とする請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記電子ビーム振り手段は、前記電子ビ
    ームをオン・オフするためのブランキング電極と、 このブランキング電極を機械的に移動させる移動機構
    と、を有することを特徴とする請求項5記載の露光装
    置。
  8. 【請求項8】 電子銃から出射された電子ビームをマス
    クに照射し、このマスクを通過した前記電子ビームを半
    導体ウエハに照射して露光処理により半導体を製造する
    半導体の製造方法において、 前記露光処理プロセス時に、前記電子ビームを半導体ウ
    エハに照射する露光ショット時間内に、前記電子ビーム
    を微小に振らすことを特徴とする半導体の製造方法。
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