JP2004055613A - マルチビーム発生装置及び電子ビーム描画装置 - Google Patents

マルチビーム発生装置及び電子ビーム描画装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特性が揃った複数の電子ビームを発生するマルチ電子銃を提供する。
【解決手段】マルチ電子銃2は、複数の電子銃2a〜2cで構成される。電子銃2aは、電子源21aと、ウエネルト電極22aと、アノード電極23とを備える他、ウエネルト電極22aとアノード電極23との間にシールド電極24を備える。シールド電極は、電子銃間の電界干渉を低減する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチビーム発生装置及び電子ビーム描画装置に関し、例えば、半導体デバイス等のデバイスの製造分野に適している。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIのパターンの微細化が進み、例えばDRAMの世界では、64Mの開発以降も256M、1G、4Gとデバイスの集積化計画が進められている。このような状況において、露光技術は、微細加工技術の中でも極めて重要な技術とされており、特に電子ビーム描画技術は、0.1μm以下の微細加工が可能であることから、将来の有望な露光手段の1つとして期待されている。
【0003】
従来から用いられてきた電子ビーム描画装置は、ガウシアンビーム方式と可変成形ビーム方式と言った単一ビームによる描画方式であり、生産性が低いことから、マスク描画、超LSIの研究開発、及び、少量生産のASICデバイスへの応用分野に用いられてきた。
【0004】
最近、電子ビーム技術の研究開発が進み、生産性の観点において、DRAM等のメモリデバイスの生産への応用が可能な方式として、複数の電子ビームを用いて描画速度を向上させた新しいマルチビーム描画方式が提案され、更に研究が進められている。このマルチビーム描画方式において、半導体デバイスの生産に要求される20枚/時以上のスループットを得るためには、数100本以上のビームが必要となる。そこで、単一の電子ビームカラムを用いて、1つの電子銃から発生する1本の電子ビームを複数のビームに分割してマルチビームを形成する方法、マルチカラムにより複数のビームを形成する方法、更には、マルチカラムのそれぞれのビームをマルチビームにする方法が提案されている。
【0005】
図4は、従来から用いられてきた代表的なガシアンビーム方式の電子ビーム描画装置の構成例を示している。図4の電子ビーム描画装置1は、3極構造の熱カソードを用いた電子銃2、アライメント電極3、レンズ4及び5、偏向器6、検出器7、ウエハ8を搭載するステージ9で構成されている。
【0006】
図5は、それぞれが電子銃とレンズ系で構成されるカラムを複数配列したマルチカラム構成の電子ビーム描画装置を示す図である。このように複数の電子銃を備えたマルチカラム方式の電子ビーム描画装置によれば、高いスループット性能を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示すような3極構造の電子銃をマルチ配列したマルチ電子銃2では、電子銃の特性、例えば、輝度、ビーム電流、クロスオーバ径、角度電流分布を複数の電子銃2(2a、2b、2c)の間で一様(同一)にするためには、カソード21(21a、21b、21c)の温度、及び、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)のバイアス電圧をそれぞれの電子銃について個別に調整する必要がある。
【0008】
図4に示す従来の単一カラム方式では、1つの電子銃2の電子源とウエネルト電極の特性のみを考慮して上記のようなの温度やバイアスの調整を行うことができる。これに対して、図5に示すマルチ電子銃2では、それぞれの電子銃2(2a、2b、2c)の電子源とウエネルト電極の特性を考慮して、それらの調整を個別に行う必要がある。特に、電子源の形状及び表面状態、並びに、ウエネルト電極の形状の僅かな違いのために、それぞれの電子銃の特性を一様に設定することが難しく、それぞれの電子銃の温度条件とウエネルト電極のバイアス条件を異なった値に設置する必要があった。また、長時間にわたって電子銃を使用した場合には、カソードの消耗や変形に伴って電子ビーム放射特性が変動するため、カソード温度とウエネルト電極の電圧調整を常時行う必要がある。
【0009】
この様に、3極構造の電子銃を複数配列したマルチ電子銃は、ウエネルト電極に印加する電圧を全ての電子銃において常に同一値に設定して使うことはできない。そのため、隣接する電子銃のカラム間(1つのカラムのウエネルト電極とアノード電極との間とその隣のカラムのウエネルト電極とアノード電極との間)に電界干渉が生じて、全ての電子銃における特性の一様性を維持することができなくなる。更に、描画中にバイアス電圧が変動した場合に、それに伴って、電子ビームのビーム電流及び放射分布特性、並びに、クロスオーバ像の形状及び位置(軌道)が隣接するビームに影響されて変動するため、安定で一様性の優れたマルチ電子銃を得ることが困難であった。したがって、複数のビーム間で特性が揃った電子ビーム露光装置を得ることも困難であった。
【0010】
本発明は、上記の課題の認識を契機としてなされたものであり、例えば、特性の揃ったマルチビームを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、複数の電子ビームを発生するマルチビーム発生装置に係り、複数の電子発生部と、前記複数の電子発生部から放出される電子を加速するための加速電界を形成する加速電極と、少なくともその一部分が前記複数の電子発生部と前記加速電極との間に配置されたシールド電極とを備えることを特徴とする。このようなシールド電極を配置することにより、複数の電子ビームの特性を容易に揃えることができる。
【0012】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記シールド電極の少なくとも一部分は、前記の各電子発生部から放出される電子の軌道とその周囲の電子発生部との間に配置されていることが好ましい。
【0013】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記の各電子発生部は、例えば、電子を放出するカソード電極と、ウエネルト電極とを含む。
【0014】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記シールド電極は、例えば、電子を通過させる開口を有する板状電極を含む。ここで、前記板状電極の厚さは、例えば、前記ウエネルト電極と前記加速電極との間隔の1/10以下であることが好ましい。また、前記ウエネルト電極と前記板状電極との間隔は、例えば、前記板状電極と前記加速電極との間隔よりも小さいことが好ましい。また、前記ウエネルト電極と前記板状電極との間隔は、電子線の軌道に直交する方向における前記ウエネルト電極の幅の1/4以下であることが好ましい。また、前記板状電極には、前記ウエネルト電極の電位及び前記加速電極の電位によって定まる、前記板状電極の位置における電位が与えられることが好ましい。
【0015】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記マルチビーム発生装置は、前記複数の電子発生部のウエネルト電極の配列において最も外側のウエネルトの外側に、該最も外側のウエネルト電極の特性を補正するための電極を備えることが好ましい。
【0016】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記シールド電極は、前記複数の電子発生部の間にそれぞれ配置された壁部を有することが好ましい。
【0017】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記シールド電極は、前記複数の電子発生部からそれぞれ放出される電子の軌道をそれぞれ取り囲む複数の円筒状内面を有することが好ましい。
【0018】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記加速電極及び/又はシールド電極は、前記複数の電子発生部に対して共通に設けられていることが好ましい。
【0019】
本発明の第2の側面は、電子ビーム描画装置に係り、上記のマルチビーム発生装置と、前記マルチビーム発生装置が発生した複数の電子ビームを基板に投射するレンズとを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の好適な実施の形態の電子ビーム描画装置の概略構成を示す図である。電子ビーム描画装置1は、マルチ電子銃2、アライメント電極3、レンズ4及び5、偏向器6、検出器7、ステージ9を備えており、複数のカラム1a、1b、1cで構成されている。
【0022】
電子銃2は、共通の高圧絶縁部20と、複数の電子銃2a、2b、2cで構成されている。電子銃2a、2b、2cは、各種の制御パラメータをカラム間で独立して調整可能なユニットとして、第1電極としての電子源(例えば、LaB6の様な熱カソード)21a、21b、21cと、第2電極としてのウエネルト電極22a、22b、22cとを備えている。電子源及びウエネルト電極の対は、電子発生部を構成する。マルチ電子銃2は、更に、好ましくはカラム間で共通のユニットとして、第3電極としてのアノード電極(加速電極)23と、第4電極としてのシールド電極24を備えている。
【0023】
カラム1aについて見ると、電子銃2aの電子源21aの先端から放射される電子ビームEBaは、シールド電極24とアノード電極23とで形成される加速電界によって加速されるとともに集束され、クロスオーバ像CO1aを形成する。このクロスオーバ像CO1aは、下段のレンズ4、5が形成するレンズ場L1a、L2aによってクロスオーバ像CO2a、CO3aとして更に結像された後、ステージ9上に置かれたウエハ8上に投影されてクロスオーバ像CO3aを形成する。カラム1b、1cは、カラム1aと同様の構成を有する。
【0024】
マルチカラム構成の電子ビーム描画装置1において、ウエハ8上に塗布された感光性レジストに電子ビームを照射或いは投射してパターンを描画する場合は、偏向器6a、6b、6cに対して不図示のコントローラが描画パターンに対応した信号を送ることで、それぞれのビームを予め定められた整定位置に整定させながら描画が行われる。実際の描画においては、それぞれのビームをオン・オフ制御(ウエハ上に照射するか否かを制御すること)するブランキング機能がそれぞれのカラムに必要である。この実施の形態では、アライメント電極3(3a、3b、3c)によりブランキング機能を実現している。
【0025】
次に、この電子ビーム描画装置1の動作原理について説明する。マルチカラム構成の電子ビーム描画装置において電子ビーム露光を行う場合には、全てのカラム1a、1b、1cにおいて、ビーム電流、並びに、クロスオーバ像の位置及びサイズが一様(同一)であることと、ぞれぞれのビーム位置(軌道)が安定であることが必要とされる。電子銃の2a、2b、2cは、互いに独立した電子源21a、21b、21cとウエネルト電極22a、22b、22cで構成されているため、それぞれのカラム1a、1b、1cにおけるビーム電流並びにクロスオーバ像の位置及びサイズを揃えるためには、電子源である熱カソードの加熱電流とウエネルト電圧を調整して電子銃1a、1b、1cの特性を揃えればよい。
【0026】
ウエネルト電極22a、22b、22cの電圧が互いに異なった値に設定されると、隣接するカラム間(例えば、1aと1b、1bと1c)において、1つのカラム(電子銃)のウエネルト電極22とアノード電極23との間の電界がその隣のカラム(電子銃)のウエネルト電極22から干渉を受ける。従って、シールド電極24が無い場合、各電子銃の条件を調整する度に、例えば図5中の電子ビームEBaのように、クロスオーバ像の位置が変動するだけでなく、熱カソードから放射される電子ビームの角度分布に乱れが発生する。
【0027】
そこで、この実施の形態では、シールド電極24を配置することにより、隣接するカラム間における電界の干渉を防いでいる。したがって、この実施の形態によれば、特性が揃った複数の電子ビームを容易に得ることができる。また、この実施の形態によれば、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)の電圧がそれぞれ変動しても、そのような変動は他(隣り或いは周囲)の電子銃2(2a、2b、2c)の特性に影響を与えないので、それぞれの電子銃を任意に調整することができる。これは、特性が揃った複数の電子ビームを安定的に得ることに寄与する。
【0028】
シールド電極24は、例えば、電子ビームを通すための開口を有する板状電極とすることができる。
【0029】
電子銃の特性である輝度、クロスオーバ像の位置及びサイズ、並びに、クロスオーバ像の径と有効電子放射角の積で決まるエミッタンス等の種々の特性が、隣接する電子銃の条件設定による影響を受けない様にするためには、シールド電極24とウエネルト電極22(22a、22b、22c)との間隔が、シールド電極24とアノード電極23との間隔よりも小さく設定されることが好ましい。
【0030】
また、シールド電極24とウエネルト電極22との間隔は、隣接する電子銃のウエネルト電極22の側面からの干渉を押さえるために、ウエネルト電極2(例えば、22a)の幅(横方向の寸法)の1/4以下にすることが好ましい。
【0031】
また、シールド電極24の厚さは、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)とアノード電極23とで形成される加速電界の乱れを最小にして3極電子銃の基本特性を維持するためには、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)とアノード電極23の間隔の1/10以下にすることが好ましい。例えば、加速電圧を50kVとした場合、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)とアノード電極23の間隔は典型的には約10mmである。この場合、シールド電極24の厚さは、その1/10の1mm以下にすることが好ましい。
【0032】
シールド電極24に与える電位は、シールド電極24の設置位置における、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)の電位とアノード電極23の電位とによって定まる電位とすることで、3電極構成の電子銃の特性を維持することができる。
【0033】
複数のウエネルト電極22のうち最外周の電極(ここでは、22a、22c)では、端部効果による電界の乱れが生ずる場合があるが、例えば、電子源の無いダミーのウエネルト電極を該最外周の電極の外側に設けること、又は、複数のウエネルト電極22の全体を取り囲む電極を設けることにより、容易に端部効果を低減することができる。
【0034】
[第2の実施の形態]
この実施の形態は、マルチ電子銃におけるカラム間の電界干渉を更に低減する技術を提供する。図2は、この実施の形態のマルチ電子銃2の構造を示す図である。この実施の形態では、シールド電極34は、板状電極部材34p上にウエネルト電極側に向かって突出した壁部34wを有する。壁部34wは、マルチ電子銃2を構成する各電子銃2a、2b、2cのウエネルト電極22a、22b、22cの下端及び電子ビームの軌道を取り囲むように構成されている。壁部34wは、例えば円筒形状とすることができる。壁部34wは、隣接したウエネルト電極間の電界干渉を有効に低減する機能を有するだけでなく、シールド電極34の機械的強度を高める機能をも有する。シールド電極34の機械的強度の向上は、例えば、シールド電極34の平面性の向上、温度変化に対する安定性の向上に寄与する。
【0035】
[第3の実施の形態]
この実施の形態は、シールド電極の更に他の構成例を提供する。図3Aは、この実施の形態のマルチ電子銃2の構造を示す断面図であり、図3Bは、図3Aのシールド電極44を上方から見た図である。この実施の形態では、シールド電極44は、ウエネルト電極22a、22b、22cの下端及び電子ビームの軌道を取り囲む壁部44Wの集合体で構成されている。壁部44Wは、複数の円筒状内面を構成する。このような構造によれば、隣接する電子銃のウエネルト電極間の電界の干渉をより効果的に防止することができる。また、このような構造によれば、シールド電極44に与える電位を、シールド電極44の位置とウエネルト電極22(22a、22b、22c)の電位及びアノード電極23の電位とで定まる電位とするのではなく、電子源21(21a、21b、21c)、ウエネルト電極22(22a、22b、22c)、アノード23、シールド電極44で形成される電界分布を加速レンズとして利用することができる。すなわち、このような構造のシールド電極44によれば、凸レンズ作用と電界干渉のシールド効果とを得ることができる。
【0036】
以上述べてきたように、マルチ電子銃2を構成する複数の電子銃の相互の電界干渉を低減する構造を採用することで、電子銃の特性(例えば、輝度、電流、エミッタンス)が複数の電子銃間で一様なマルチ電子銃を得ることができる。また、電界干渉の低減により、それぞれの電子銃を最大輝度が得られる条件に調整することができることから、ビーム電流密度が高く生産性の優れたマルチビーム型の電子ビーム描画装置を実現することができる。
【0037】
また、上記のマルチ電子銃を組み込んだ電子ビーム描画装置は、例えば、一様な特性を有する複数の電子ビームによる0.1μm以下の微細加工を可能にするとともに高い生産性を提供する。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、特性の揃ったマルチビームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態のマルチ電子銃を備えた電子ビーム描画装置の概略構成を示す図である。
【図2】電界干渉の対策を強化したマルチ電子銃の構成例を示す図である。
【図3A】、
【図3B】電界干渉の低減効果と加速レンズ効果を有するマルチ電子銃の構成例を示す図である。
【図4】従来の単一カラムの電子ビーム描画装置の構成を示す図である。
【図5】従来のマルチカラムの電子ビーム描画装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 電子ビーム描画装置
1a、1b、1c カラム
2 マルチ電子銃
2a、2b、2c 電子銃
3 アライメント電極
4、5 レンズ
6 偏向器
7 検出器
8 ウエハ
9 ステージ
20 高圧絶縁部
21、21a、21b、21c カソード電極
22、22a、22b、22c ウエネルト電極
24、34、44 シールド電極
34w、44w 壁部
31p 板状電極部材
EBa、EBb、EBc 電子ビーム
CO1a、CO1b、CO1c クロスオーバ像
L1a、L2a レンズ場

Claims (15)

  1. 複数の電子ビームを発生するマルチビーム発生装置であって、
    複数の電子発生部と、
    前記複数の電子発生部から放出される電子を加速するための加速電界を形成する加速電極と、
    少なくともその一部分が前記複数の電子発生部と前記加速電極との間に配置されたシールド電極と、
    を備えることを特徴とするマルチビーム発生装置。
  2. 前記シールド電極の少なくとも一部分は、前記の各電子発生部から放出される電子の軌道とその周囲の電子発生部との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム発生装置。
  3. 前記の各電子発生部は、
    電子を放出するカソード電極と、
    ウエネルト電極と、
    を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマルチビーム発生装置。
  4. 前記シールド電極は、電子を通過させる開口を有する板状電極を含むことを特徴とする請求項3に記載のマルチビーム発生装置。
  5. 前記板状電極の厚さは、前記ウエネルト電極と前記加速電極との間隔の1/10以下であることを特徴とする請求項4に記載のマルチビーム発生装置。
  6. 前記ウエネルト電極と前記板状電極との間隔は、前記板状電極と前記加速電極との間隔よりも小さいことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のマルチビーム発生装置。
  7. 前記ウエネルト電極と前記板状電極との間隔は、電子線の軌道に直交する方向における前記ウエネルト電極の幅の1/4以下であることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  8. 前記板状電極には、前記ウエネルト電極の電位及び前記加速電極の電位によって定まる、前記板状電極の位置における電位が与えられることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  9. 前記複数の電子発生部のウエネルト電極の配列において最も外側のウエネルト電極の外側に、該最も外側のウエネルト電極の特性を補正するための電極を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  10. 前記シールド電極は、前記複数の電子発生部の間にそれぞれ配置された壁部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  11. 前記シールド電極は、前記複数の電子発生部からそれぞれ放出される電子の軌道をそれぞれ取り囲む複数の円筒状内面を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  12. 前記加速電極は、前記複数の電子発生部に対して共通に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  13. 前記シールド電極は、前記複数の電子発生部に対して共通に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  14. 前記加速電極及び前記シールド電極は、前記複数の電子発生部に対して共通に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置。
  15. 電子ビーム描画装置であって、
    請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載のマルチビーム発生装置と、
    前記マルチビーム発生装置が発生した複数の電子ビームを基板に投射するレンズと、
    を備えることを特徴とする電子ビーム描画装置。
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