JP2001283558A - ディスクカートリッジ - Google Patents

ディスクカートリッジ

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JP2001283558A
JP2001283558A JP2000099059A JP2000099059A JP2001283558A JP 2001283558 A JP2001283558 A JP 2001283558A JP 2000099059 A JP2000099059 A JP 2000099059A JP 2000099059 A JP2000099059 A JP 2000099059A JP 2001283558 A JP2001283558 A JP 2001283558A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャッタ機構を閉じたときにはシャッタ閉合
機構で一対のシャッタ部材を互いに係合させ、より確実
にシャッタ機構を閉じることができるようにして、カー
トリッジ筐体とシャッタ部材との間にできる隙間等を可
及的に小さくしてゴミや埃等の対策を行う。 【解決手段】 カートリッジ筐体22と光ディスク21
とシャッタ機構28とを備えたディスクカートリッジに
おいて、一対のシャッタ部材50,51には、シャッタ
閉状態において相互に結合されるシャッタ閉合機構77
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光磁
気ディスク、磁気ディスク等のディスク状記録媒体がカ
ートリッジ筐体内に回転自在に収容されたディスクカー
トリッジに関し、特に、カートリッジ筐体の開口部を開
放してディスク状記録媒体の一部を露出させるシャッタ
機構が第1のシャッタ部材と第2のシャッタ部材とを有
するディスクカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、音声、映像或いはコンピ
ュータのデータ等の情報の記録及び/又は再生が可能な
ディスク状記録媒体がカートリッジ筐体内に回転自在に
収容されたディスクカートリッジとしては、例えば、図
40に示すような構成のものが知られている。このディ
スクカートリッジ1は、コンピュータのデータ等の情報
を使用者が後から記録書き込みできる追記形光磁気ディ
スク4を内蔵しているディスクカートリッジであり、図
40に示すような外観形状を有している。
【0003】即ち、このディスクカートリッジ1は、一
対の上シェル2a及び下シェル2bによって構成される
カートリッジ筐体2と、このカートリッジ筐体2のディ
スク収納室3内に回転自在に収容された光磁気ディスク
4等を備えている。カートリッジ筐体2の上下両面に
は、中央部から一辺に向かって延びる上下の開口部5が
設けられている。この開口部5は、その一辺に沿ってス
ライド可能とされたシャッタ部材6によって開閉可能と
されている。6aは、シャッタ部材6の先端部の抜け出
しを防止するための押え部材である。
【0004】また、光磁気ディスク4の中央部には、金
属によって円盤状に形成されたセンタハブ7が設けられ
ている。このセンタハブ7は、開口部5の内側端部に対
応されている。このセンタハブ7には、情報記録再生装
置の本体側に設けられるターンテーブルが装着され、こ
のターンテーブルによるチャッキングで光磁気ディスク
4が所定速度(例えば、線速度一定)で回転駆動され
る。この際、開口部5内にヘッド部が挿入される光磁気
ピックアップ装置により、光磁気ディスク4に対する情
報信号の記録又は再生が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来のディスクカートリッジにおいて
は、開口部5を開閉するシャッタ部材6が断面コ字状を
なすように形成されており、このシャッタ部材6をカー
トリッジ筐体2の一辺に嵌め合わせ、その一辺に沿って
シャッタ部材6をスライドさせて開口部5を開閉する構
造となっていた。そのため、カートリッジ筐体2とシャ
ッタ部材6との間に大きな隙間ができてしまい、微小な
ゴミや埃等の侵入を防ぐことができないという不十分な
点があった。
【0006】特に、近年では、光ディスクの大容量化・
高記録密度化の流れの中、記録パターンの狭ピッチ化、
線密度の増大化が進んでいる。光ディスク或いは光磁気
ディスクは、記録面上にゴミや埃が侵入することによっ
て読取り或いは書込みビームが遮蔽されたり、情報記録
面が傷つけられたりすることがあり、これによって正常
な情報の読み書きができなくなってしまう場合がある。
【0007】ところが、更なる大容量化・高記録密度化
により、従来では影響の少なかった微小なゴミや埃であ
ってもデータの読み書きに対する影響度が増加し、上述
したように単に上下シェル2a,2bを重ね合せて組み
立てただけでは、微小なサイズのゴミや埃の侵入を防ぐ
ことができなかった。この場合、カートリッジ筐体2内
に侵入した微小なゴミが光磁気ディスク4の情報記録面
に付着すると、このゴミによって情報記録面が傷つけら
れた場合ど同様の状態となり、正常な情報の読み書きが
できなくなってしまうという問題がある。
【0008】そこで、本願特許出願人は、上述したよう
な問題点に鑑みて、図41に示すようなディスクカート
リッジに関する特許出願を行った(特願平11−195044
号)。このディスクカートリッジ8は、上シェル9a及
び下シェル9bからなるカートリッジ筐体9と、このカ
ートリッジ筐体9のディスク収納室10内に収納された
光ディスク11と、この光ディスク11の一部を露出さ
せるためカートリッジ筐体9に設けた開口部12を開閉
するシャッタ機構13と、このシャッタ機構13を保護
するためカートリッジ筐体9に取り付けられたカバー部
材14等を備えている。
【0009】上シェル9aと下シェル9bとを重ね合せ
て接合することによってカートリッジ筐体9が形成さ
れ、このカートリッジ筐体9のディスク収納室10内に
光ディスク11が回転自在に収納されている。このカー
トリッジ筐体9の下シェル9b側にシャッタ機構13を
覆うようにカバー部材14が取り付けられており、この
カバー部材14によってシャッタ機構13の保護とカー
トリッジ筐体9の防塵等が図られている。
【0010】このようなディスクカートリッジ8のシャ
ッタ機構13は、第1のシャッタ部材15と第2のシャ
ッタ部材16とから構成されている。第1のシャッタ部
材15は、カートリッジ筐体9に設けた開口部12のう
ち、光ピックアップ装置が出し入れされる記録及び/又
は再生用の開口部を開閉するもので、シャッタ部15a
と帯状部15bとを有している。シャッタ部15aは略
台形とされており、一方の斜辺は円弧状に形成されてい
て、この円弧状斜辺に連続して帯状部15bが設けられ
ている。帯状部15bは、円弧状斜辺の一側に連続する
と共に同程度の曲率半径を有する円弧状ガイド15b
1と、円弧状斜辺の他側に連続して直線状に突出する直
線状ガイド15b2とを有している。
【0011】この帯状部15bは、上シェル9aの内壁
9a1と下シェル9bの周壁9b1との間に形成されたガイ
ド部17内に移動可能に収納されている。ガイド部17
は、ディスク収納室10の周囲を取り囲むように円弧状
に形成されている。このガイド部17の一端は下シェル
9bの側壁9a2によって閉鎖されている。一方、ガイド
部17の他端は上シェル9aの側壁9a3に開口されてお
り、その開口部から直線状ガイド15b2の先端に設けた
操作部13aが露出されている。この操作部13aを押
圧してカートリッジ筐体9の側面に設けたガイド溝17
b内を背面側へ移動させることにより、第1のシャッタ
部材15が図42に示す状態から図43に示す状態に変
化する。その結果、シャッタ部15aが回動変化して開
口部12の記録及び/又は再生用の開口部が開かれる。
【0012】この第1のシャッタ部材15の回動に連動
して第2のシャッタ部材16が、第1のシャッタ部材1
5と反対側に回動される。即ち、第2のシャッタ部材1
6は、カートリッジ筐体9の背面側の一方の角部におい
て、支持ピン16aによりカートリッジ筐体9に回動自
在に支持されている。この第2のシャッタ部材16の他
端はカートリッジ筐体9の中央部まで延在され、コイル
バネ18によって第1のシャッタ部材15側に付勢され
ている。これにより、第2のシャッタ部材16の前端縁
に設けた係止部16bが第1のシャッタ部材15の後端
縁に設けた凸部15cに当接されている。
【0013】この第1のシャッタ部材15の凸部15c
は、図42に示すように、第1のシャッタ部材15が開
口部12を閉じている状態では、カートリッジ筐体9の
前後方向略中央部に位置している。この状態から、図4
3に示すように、第1のシャッタ部材15を回動させて
開口部12を開くことにより、凸部15cがカートリッ
ジ筐体9の背面側に移動する。そのため、凸部15cの
移動力が係止部16bに作用し、コイルバネ18の付勢
力に抗して第2のシャッタ部材16が背面側に後退す
る。この第2のシャッタ部材16の回動変化により、開
口部12の駆動用開口部が開かれる。
【0014】このような先行技術に係るディスクカート
リッジ8によれば、シャッタ機構13が2つのシャッタ
部材15,16の組み合せからなり、そのシャッタ機構
13をカバー部材14で保護する構成となっていたた
め、ゴミや埃等の侵入を効果的に防止できると共に、シ
ャッタ機構をスムースに動作させることができるという
効果を得ることができる。
【0015】ところが、第1のシャッタ部材15と第2
のシャッタ部材16とは、コイルバネ18のバネ力で係
止部16bを凸部15cに付勢して係合させ、コイルバ
ネ18のバネ力だけで閉じ合せる構造となっていた。そ
のため、コイルバネ18のバネ力に抗する力がその付勢
方向と反対側に作用すると、第2のシャッタ部材16が
比較的簡単に回動してシャッタ機構13が開いてしまう
という課題があった。
【0016】本発明は、このような先行技術に係るディ
スクカートリッジの課題に鑑みてなされたものであり、
シャッタ機構を閉じたときにはシャッタ閉合機構で一対
のシャッタ部材を互いに係合させることにより、より確
実にシャッタ機構を閉じることができるようにして、上
述したような先行技術の課題を解決することを目的とし
ている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述したような課題を解
決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1記
載のディスクカートリッジは、一対のシェルを重ね合せ
ることによって内部にディスク収納室を形成したカート
リッジ筐体と、ディスク収納室内に回転自在に収納され
たディスク状記録媒体と、カートリッジ筐体に取り付け
られると共に相互に回動可能に連結され且つその回動に
よりカートリッジ筐体に設けた開口部を開閉してディス
ク状記録媒体の一部を露出可能とした一対のシャッタ部
材を有するシャッタ機構と、を備えたディスクカートリ
ッジにおいて、一対のシャッタ部材には、シャッタ閉状
態において相互に結合されるシャッタ閉合機構を設けた
ことを特徴としている。
【0018】本出願の請求項2記載のディスクカートリ
ッジは、シャッタ閉合機構は、一方のシャッタ部材に設
けたロック部と、他方のシャッタ部材に設けられ且つロ
ック部に着脱可能に係合されるロック受け部とを有する
ことを特徴としている。
【0019】本出願の請求項3記載のディスクカートリ
ッジは、ロック部は先端部に爪部を設けた弾性片からな
り、ロック受け部は爪部が係合される突部を設けた切欠
き部からなることを特徴としている。
【0020】本出願の請求項4記載のディスクカートリ
ッジは、ロック部は弾性を有する一対のロック片からな
り、ロック受け部は一対のロック片が係合される切欠き
部からなることを特徴としている。
【0021】本出願の請求項5記載のディスクカートリ
ッジは、一対のロック片は、先端部を円弧状に形成する
と共に互いの凹側を対向させて配置することにより設け
たことを特徴としている。
【0022】本出願の請求項6記載のディスクカートリ
ッジは、一対のシャッタ部材のうち、一方のシャッタ部
材はカートリッジ筐体に回動自在に支持し、他方のシャ
ッタ部材は一方のシャッタ部材に回動自在に連結すると
共にカートリッジ筐体の外部に先端部が突出される帯状
部を設け、この帯状部に外力を加えることにより一対の
シャッタ部材の開閉動作を可能としたことを特徴として
いる。
【0023】本出願の請求項7記載のディスクカートリ
ッジは、帯状部の一側部の先端には外力が入力される操
作部を設け、この一側部の長さを他方のシャッタ部材の
移動ストロークよりも長くすると共に剛性を他の部分よ
りも低くして撓み変形を容易にしたことを特徴としてい
る。
【0024】本出願の請求項8記載のディスクカートリ
ッジは、一対のシャッタ部材のうち、一方のシャッタ部
材には軸部を設けると共に他方のシャッタ部材には軸部
が回動可能に係合される係合孔を設け、この係合孔に軸
部を係合することにより一対のシャッタ部材を回動可能
に連結したことを特徴としている。
【0025】本出願の請求項9記載のディスクカートリ
ッジは、軸部には直径方向両側に突出する庇部を設け、
係合孔は特定位置においてのみ当該庇部が貫通可能とさ
れた長孔であることを特徴としている。
【0026】上述のように構成したことにより、本出願
の請求項1記載のディスクカートリッジでは、シャッタ
機構が閉じたときには一対のシャッタ部材に設けたシャ
ッタ閉合機構が作動してシャッタ機構がロックされるた
め、一対のシャッタ部材を確実に閉合させて所定以下の
力ではシャッタ機構が開放することがない。
【0027】本出願の請求項2記載のディスクカートリ
ッジでは、一方のシャッタ部材のロック部が他方のシャ
ッタ部材のロック受け部に着脱可能に係合されるため、
一対のシャッタ部材を相互に結合させてシャッタ機構を
簡単且つ確実にロックすることができる。
【0028】本出願の請求項3記載のディスクカートリ
ッジでは、爪部を設けた弾性片をロック部として形成す
ると共に、凸部を設けた切欠き部をロック受け部として
形成することにより、一対のシャッタ部材を相互に結合
して開口部を簡単且つ確実にロックすることができる。
【0029】本出願の請求項4記載のディスクカートリ
ッジでは、弾性を有する一対のロック片をロック部とし
て形成すると共に、切欠き部をロック受け部として形成
することにより、一対のシャッタ部材を相互に結合して
開口部を簡単且つ確実にロックすることができる。
【0030】本出願の請求項5記載のディスクカートリ
ッジでは、弾性を有する一対のロック片でロック部を形
成すると共に、切欠き部をロック受け部として形成する
ことにより、一対のシャッタ部材を相互に結合して開口
部を簡単且つ確実にロックすることができる。
【0031】本出願の請求項6記載のディスクカートリ
ッジでは、第2のシャッタ部材がカートリッジ筐体に回
転自在に支持され、このシャッタ部材に第1のシャッタ
部材が回転自在に連結されていて、第1のシャッタ部材
に設けた帯状部がカートリッジ筐体の外部に突出されて
いるため、この帯状部に外力を加えて開閉操作すること
により、一対のシャッタ部材を確実且つスムースに開閉
動作させることができる。
【0032】本出願の請求項7記載のディスクカートリ
ッジでは、帯状部の一側部の長さが第1のシャッタ部材
の移動ストロークよりも長く設定されているため、シャ
ッタ機構を閉じる際に一側部を撓み変形させて一対のシ
ャッタ部材をオーバーストロークさせることができ、こ
れにより、シャッタ機構のガタを吸収して開口部を確実
且つスムースに閉じることができる。
【0033】本出願の請求項8記載のディスクカートリ
ッジでは、第1のシャッタ部材の帯状部に外力を加えて
開閉操作することにより、一対のシャッタ部材に回動運
動を生じさせてシャッタ機構を確実且つスムースに開閉
動作させることができる。
【0034】本出願の請求項9記載のディスクカートリ
ッジでは、係合孔に庇部を貫通させた後相対的に回動さ
せることによって一対のシャッタ部材を回動自在に連結
し、部分組立を可能として組立性の向上を図ることがで
きる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1〜図39は、本発明のデ
ィスクカートリッジの実施の例を示すものである。即
ち、図1はディスクカートリッジの第1の実施例を上面
側から見た分解斜視図、図2は同じく下面側から見た分
解斜視図、図3は上シェルの底面図、図4は下シェルの
平面図、図5は中シェルの平面図、図6は中シェルの中
央部縦断面図、図7は図5のV−V線拡大断面図、図8
は第1のシャッタ部材の斜視図、図9は第2のシャッタ
部材の斜視図、図10は第1のシャッタ部材と第2のシ
ャッタ部材を部分組立したシャッタ機構の閉状態を示す
平面図、図11は図10のW−W線拡大断面図、図12
は同じくシャッタ機構の開状態を示す平面図である。
【0036】また、図13は上シェルに光ディスクを収
納した底面図、図14は図13に中シェルを組み立てた
底面図、図15は図14に第1のシャッタ部材を組み立
てた底面図、図16は図15に第2のシャッタ部材を組
み立てた底面図、図17は図16に下シェルを組み立て
た底面図、図18は下シェルに第1及び第2のシャッタ
部材を組み立てた平面図、図19は図16のシャッタ機
構を開いた底面図、図20A,Bは第1のシャッタ部材
とロック機構との関係を示す説明図、図21は第1の実
施例に係るディスクカートリッジの外観構成を示す斜視
図である。
【0037】更に、図22は図21のX−X線拡大断面
図、図23は図21に示すディスクカートリッジの構成
を説明するための中央部縦断面図、図24A,Bは本実
施例及び従来例の防塵効果を比較する説明図、図25は
本発明のディスクカートリッジを使用可能な情報記録再
生装置の回路構成の一実施例を示すブロック説明図、図
26は図25の情報記録再生装置に対する本発明のディ
スクカートリッジの挿入前の状態を示す斜視図、図27
は同じく情報記録再生装置に対するディスクカートリッ
ジの挿入中の状態を示す斜視図、図28は同じく情報記
録再生装置に対するディスクカートリッジの挿入後の状
態を示す斜視図である。
【0038】また、図29乃至図34は、本発明のディ
スクカートリッジのシャッタ機構の第2の実施例を示す
ものである。即ち、図29は第2の実施例に係るシャッ
タ機構を上シェルに組み立てて開いた状態を示す斜視
図、図30は同じくシャッタ機構を示す開状態の底面
図、図31は同じく上シェルに組み立てて閉じた状態を
示す斜視図、図32は同じくシャッタ機構を示す閉状態
の底面図、図33A,Bは図30の要部を拡大して示す
底面図及び平面図、図34A,Bは第1及び第2のシャ
ッタ部材の組立工程を説明する要部拡大底面図及びその
Y−Y線断面図、図35A,Bは図32のZ−Z線部分
の断面図である。
【0039】更に、図36乃至図39は、本発明のディ
スクカートリッジのシャッタ機構の第3及び第4の実施
例を示すものである。即ち、図36は第3の実施例に係
るシャッタ機構の開状態の底面図、図37は同じく閉状
態の底面図、図38は第4の実施例に係るシャッタ機構
の開状態の底面図、図39は同じく閉状態の底面図であ
る。
【0040】第1の実施例として示すディスクカートリ
ッジ20は、ディスク状記録媒体として、オーディオ情
報としての音楽信号やビデオ情報としての映像信号及び
音楽信号等の各種の情報信号が予め記録された再生専用
型の光ディスク、或いはオーディオ情報やビデオ情報等
の情報信号が1度だけ記録可能(追記型)若しくは何度
でも繰り返して記録可能(書換え型)とされた記録可能
型の光ディスク21を収納したものである。しかしなが
ら、ディスク状記録媒体としては、これに限定されるも
のではなく、薄い円盤の表面に磁性薄膜層を形成して特
定位置の磁化状態により情報を記憶するようにした磁気
ディスク、同様に形成した磁性薄膜層に光ヘッドと磁気
ヘッドを使用して情報を書き込み又は読み出すようにし
た光磁気ディスクその他の記憶媒体を適用することがで
きるものである。
【0041】このディスクカートリッジ20は、図1及
び図2に示すように、一対の上シェル23、下シェル2
4及び中シェル25を重ね合せることによって形成され
るカートリッジ筐体22と、このカートリッジ筐体22
内に形成されたディスク収納室26内に回転自在に収容
される光ディスク21と、下シェル24及び中シェル2
5に形成された開口部27a,27bを開閉するシャッ
タ機構28等を備えて構成されている。
【0042】上シェル23は、図1〜図3に示すよう
に、正面側が円弧形状とされた略四角形をなす薄い皿状
の部材からなり、凹部側である内面を下にして配置され
る。この上シェル23の周縁には前側壁23aと左右の
側壁23b,23cと、後側壁23dとが下方へ突出す
るように設けられている。これら側壁23a〜23dの
内側には、四辺において各側壁23a〜23dと内接す
る円周方向に連続された円形の内壁23eが設けられて
いる。この内壁23eの内側には中シェル25が嵌合さ
れ、この中シェル25と上シェル23とによってディス
ク収納部26が形成されている。
【0043】上シェル23の前側壁23aの中央部及び
これに対応する内壁23eの中央部には、ディスク記録
再生装置に装着する際に光学ピックアップ装置の光学ヘ
ッドを通過させるための切欠き29a,29bが設けら
れている。更に、前側壁23aと内壁23eとの間に
は、内壁23eの外周面に沿って延びる円弧状の通路か
らなる帯ガイド部30が設けられている。この帯ガイド
部30は、一方の側壁23bの内側から他方の側壁23
cの内側まで延在され、更に、その側壁23cを貫通す
る通し孔29cによって外部に連通されている。
【0044】また、上シェル23の左右の側壁23b,
23cには、ディスク記録再生装置に装着する際の位置
決めや誤挿入防止等の役割を果たす側壁溝31a,32
aが前後方向に延在されて設けられている。一方の側壁
溝31aは上シェル23の前側部分のみとされている一
方、他方の側壁溝32aは上シェル23の背面まで貫通
されている。この側壁溝32aには、通し孔29cが開
口されている。更に、上シェル23の内側の四隅には、
下シェル24をネジ止めするための凸部33がそれぞれ
設けられている。更に、右側壁23c側の前隅部には、
ロック部材35を回動自在に支持する軸凸部34aが設
けられている。
【0045】ロック部材35は、図1及び図20A,B
等に示すように、軸凸部34aに回動自在に嵌合される
円筒状の筒軸部35aと、この筒軸部35aの外周面か
ら側方へ突出するように設けられたロック片35b、操
作片35c及びバネ片35dを有している。ロック片3
5bとバネ片35dが同方向へ突出されていて、これら
と逆方向へ操作片35cが突出されている。バネ片35
dは、上シェル23の前側壁23aの内面に圧接され、
このバネ片35dのバネ力によりロック片35bが帯ガ
イド部30側に付勢される。これと同時に、操作片35
cが上シェル23の右側壁23cに設けた貫通孔29d
を貫通し、その先端部が側壁溝32a内に突出される。
【0046】また、上シェル23の右側壁23c側の後
隅部には、シャッタ機構28を回動自在に支持する軸凸
部34bが設けられている。更に、左側壁23b側の後
隅部には、光ディスク21に記録された情報の誤消去を
防止するための誤消去防止片36が収納される防止片収
納部37が設けられている。この防止片収納部37は、
カートリッジ筐体22の背面に開口する操作窓37aを
有し、この操作窓37aを開閉するように誤消去防止片
36がスライド可能に取り付けられている。誤消去防止
片36は、図1及び図2に示すように、操作窓37aを
開閉する開閉部36aと、この開閉部36aの操作時に
クリック感を付与する抵抗部36bとを有している。
【0047】このような構成を有する上シェル23の材
質としては、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・
ブタジエン・スチレン樹脂)やHIPS(高衝撃性ポリ
スチレン)等の合成樹脂が好適である。しかしながら、
その他の合成樹脂を適用できることは勿論のこと、アル
ミニウム合金その他の金属材料を用いることもできる。
本実施例では、上シェル23は、2色のABS樹脂を用
いて2色成形によって形成されている。即ち、図3にお
いて、C字状をなす透し窓23Aが無色透明のABS樹
脂によって形成されており、その他の部分は適当な色の
ABS樹脂によって形成されている。この透し窓23A
からディスク収納室26内を覗き見することができるよ
うになっている。
【0048】このような上シェル23の内壁23e内に
嵌合される中シェル25は、図1、図2及び図5乃至図
7に示すような構成を有している。この中シェル25
は、薄い円盤状の板材によって形成されており、その外
周縁には一面側に突出し且つ円周方向に連続する側壁2
5aが設けられている。更に、中シェル25には、外周
縁の一部に開口され且つ半径方向内側に延在されて中央
部に達する開口部27が設けられている。この開口部2
7は、下シェル24の開口部38に対応させて設けたも
ので、両開口部27,38は同様の形状及び大きさに形
成されている。
【0049】これらの開口部27,38は、ディスク記
録再生装置のターンテーブルと光学ピックアップ装置の
光学ヘッドを出入りさせるために設けたもので、それら
の出入りが可能な形状及び大きさに形成されている。即
ち、開口部27,38の中央部は、ターンテーブルが出
入りするためのテーブル用領域である。このテーブル用
領域には光学ヘッドが出入りするためのヘッド用領域が
連続して形成されており、このヘッド用領域が半径方向
外側に直線状に延在されて外周縁に開口されている。更
に、開口部27,38の半径方向に延びる側縁部の一方
には段部27a,38aを設けており、これによりヘッ
ド用領域の幅がテーブル用領域の幅よりも若干幅広に形
成されている。
【0050】また、中シェル25には、側壁25aが突
出する側に円弧状に膨出されると共に円周方向に無端状
に連続するリブ部39が設けられている。このリブ部3
9は、開口部27の中央内周縁に沿って円弧状に連続さ
れた内側リブ部39aと、側壁25aに沿って円周方向
に連続された外側リブ部39bと、開口部27bの両側
縁に沿って半径方向に延在されると共に半径方向内側に
おいて内側リブ部39aに連続され且つ同外側において
外側リブ部39bに連続された半径方向リブ部39c,
39cとを有している。
【0051】このリブ部39は、中シェル25の強度を
増加させると共に平面度を向上させて面振れを除去又は
小さくさせる役割を有する。更に、リブ部39のうち内
側リブ部39aには、中シェル25内に収納された光デ
ィスク21を支える役割が与えられている。そのため、
内側リブ部39aは、光ディスク21のセンタ孔21a
の近傍に設けられた内側非記録領域と対応する位置に形
成されている。この内側リブ部39aで光ディスク21
の内側非記録領域を支持することにより、その半径方向
外側に設けられた情報記録面が中シェル25の表面と接
触しないようにしている。
【0052】即ち、内側リブ部39aの高さH1 が最も
高く設定されていて、外側リブ部39bの高さH2 が2
番目の高さに設定され、半径方向リブ部39cの高さH
3 が最も低く設定されている(H1 >H2 >H3 )。こ
の場合、内側リブ部39aの高さH1 と外側リブ部39
bの高さH2 は同一であってもよい。しかしながら、半
径方向リブ部39cは常に内側リブ部39a及び外側リ
ブ部39bよりも低く設定する。このような高さ関係を
各リブ部39a,39b,39c間に持たせることによ
り、半径方向リブ部39cが光ディスク21の情報記録
面に接触するのを確実に防止することができる。
【0053】尚、リブ部39の外側リブ部39bは、光
ディスク21の外周縁に設けられた外側非記録領域と対
応する位置に形成するようにする。これにより、光ディ
スク21の外周縁が中シェル25の表面と接触した場合
にも、外側リブ部39bによって光ディスク21の情報
記録面が傷つけられるおそれをなくすことができる。
【0054】また、中シェル25は、図6に示すように
中央部を高くして外周縁側を低くした球面部を有するド
ーム形状に形成されている。いま、中シェル25の中央
部の高さをHa、外周縁の高さをHbとすると、中央部
と外周縁との高さの差ΔH(=Ha−Hb)は0.03
mm乃至0.3mmとすることが好ましく、最も好適な
値は0.1mm程度である。この中シェル25の材質と
しては、例えば、ステンレス鋼(SUS340)が好適
であり、厚さ0.2mmのステンレス鋼を使用したとこ
ろ良い結果が得られた。しかしながら、ステンレス鋼以
外の他の金属を用いることができることは勿論のこと、
ABS樹脂やHIPS等の合成樹脂を用いることもでき
る。
【0055】更に、中シェル25の開口部27の左右の
開口端縁には、一対の位置決め用の切欠き部27b,2
7bが設けられている。この一対の切欠き部27b,2
7bに対応して上シェル23には、図示しないが位置決
め用の凸部が設けられている。従って、位置決め用凸部
に切欠き部27b,27bを当接させて所定の状態で中
シェル25を上シェル23の内壁23e内に嵌合するこ
とにより、中シェル25が上シェル23に対して自動的
に位置決めされる。これにより、開口部27が所定の方
向に延在された状態で開口される。
【0056】このような中シェル25と上シェル23と
で囲まれることによって形成されるディスク収納室26
内に収納される光ディスク21は、中央部にセンタ穴2
1aが設けられた厚みの薄い円板状の記録部材からな
る。この光ディスク21の中央部の一面には、センタ穴
21aを覆うようにセンタハブ40が接着剤等の固着手
段によって固定されている。センタハブ40は、マグネ
ットによって吸着される鉄板等の磁性材料によって形成
されている。このセンタハブ40にはディスク記録再生
装置に内蔵されるディスク回転駆動装置のターンテーブ
ルが嵌合される。このターンテーブルとセンタハブ40
が磁力によってチャッキングされることにより、光ディ
スク21がターンテーブルと回転方向に一体化され、タ
ーンテーブルによって回転駆動される。
【0057】この光ディスク21の一面には、ディスク
記録再生装置に内蔵される光学ピックアップ装置の光学
ヘッドが対向される情報記録の可能な情報記録領域41
と、情報記録の不可能な非記録領域とが設けられてい
る。非記録領域は、光ディスク21の内側であるセンタ
ハブ40の外側に所定幅で設けられた内側非記録領域4
2aと、光ディスク21の外周縁に所定幅で設けられた
外側非記録領域42bとからなる。この内外の非記録領
域42a,42b間に情報記録領域41が設けられてい
る。この光ディスク21の基板の材質としては、例え
ば、ポリカーボネート(PC)やポリオレフィン等の合
成樹脂が好適であるが、他の合成樹脂を用いることがで
きることは勿論のこと、合成樹脂以外であっても情報記
録媒体として用いられるガラス材やアルミニウム合金等
の各種の材料を用いることができる。
【0058】下シェル24は、図1,図2及び図4等に
示すように、その外観形状は上シェル23と対応する形
状とされており、正面側が円弧形状とされた略四角形を
なす薄い皿状の部材からなる。この下シェル24は凹部
側である内面を上にして配置され、その周縁には前側壁
24aと左右の側壁24b,24cと、後側壁24dと
が上方へ突出するように設けられている。前側壁24a
と左右の側壁24b,24cとが連続する前側の左右両
隅部には、円弧状の内壁24e,24eが設けられてい
る。各内壁24eの外側には、前側壁24a及び左右側
壁24b,24cとの間に所定の隙間をあけて外壁24
f,24fが設けられている。
【0059】更に、下シェル24には、前面部中央に開
口され且つ後方に真っ直ぐ延在されて中央部に達する開
口部38が設けられている。この開口部38は、中シェ
ル25の開口部27と対をなすもので、組立時には両開
口部27,38は互いに重なり合うように形成されてい
る。
【0060】かくして、下シェル24に上シェル23を
組付けて重ね合せると、下シェル24の前側壁24a、
左右の側壁24b,24c及び後側壁24dの内側に上
シェル23の前側壁23a、左右の側壁23b,23c
及び後側壁23dが入り込む。そして、上シェル23の
内壁23eの外側に所定の隙間をあけて下シェル24の
内壁24eが対向するように設置される。この上シェル
23の内壁23eと下シェル24の内壁24eとの間に
設定された円弧状の空間部によって、シャッタ機構28
の第1のシャッタ部材に設けた帯状部をガイドする帯ガ
イド部30が形成されている。
【0061】また、下シェル24の内壁24eと外壁2
4fとで囲まれた領域内には、上シェル23と下シェル
24をネジ止めするための固定ネジが挿通される凸部4
4がそれぞれ設けられている。この凸部44は、下シェ
ル24の後側の両隅部にも設けられている。更に、後側
両隅部の近傍には、一対の凸部45,45が設けられて
いる。そして、各凸部45には、ディスクカートリッジ
20をディスク記録再生装置の所定位置に位置決めする
ための一対の位置決め穴45a,45bが穿設されてい
る。
【0062】図4及び図17に示す符号46は、上述し
た誤消去防止片36の下面の一部を露出させるための表
示穴である。従って、この実施例によれば、ディスクカ
ートリッジ20の背面及び下面の二方向から誤消去防止
片36の状態を目視により確認し、或いは機械によって
自動的に検出することができる。尚、表示穴を上シェル
23にも設けることにより、背面及び下面に上面を加え
た三方向から目視を可能とすることができる。
【0063】また、下シェル24の左右の側壁24b,
24cには、上シェル23の左右の側壁23b,23c
に設けた側壁溝31a,32aとそれぞれ一体となって
ガイド溝31,32を形成する側壁溝31b,32bが
同様に前後方向に延在されて設けられている。即ち、一
方の側壁溝31bは下シェル24の前側部分のみとされ
ている一方、他方の側壁溝32bは下シェル24の背面
まで貫通されている。この側壁溝32bには、内壁24
eの内側に連通される通し孔29cが開口されている。
更に、通し孔29cのある側の内壁24eには、ロック
部材35のロック片35bを出し入れさせる切欠き47
が設けられている。
【0064】このような構成を有する下シェル24の材
質としては、例えば、ABS樹脂やHIPS等の合成樹
脂が好適である。しかしながら、その他の合成樹脂を適
用できることは勿論のこと、アルミニウム合金その他の
金属材料を用いることもできる。更に、2色又は3色以
上の合成樹脂を使用して、2色成形或いは多色成形でき
ることは勿論である。
【0065】シャッタ機構28は、図1、図2及び図8
〜図12に示すように、第1のシャッタ部材50と第2
のシャッタ部材51との組み合せからなる一対のシャッ
タ部材によって構成されている。第1のシャッタ部材5
0は、開口部27,38のうちヘッド用領域を開閉する
略扇形状をしたシャッタ部50aと、このシャッタ部5
0aの先端縁に連続し且つ円弧状に湾曲されて一体に形
成された帯状部50bとを備えている。シャッタ部50
aの中央側には、側方に湾曲するように突出されたアー
ム部52が設けられている。このアーム部52の先端部
には、一面側にリング状に突出する筒軸部52aが設け
られている。この筒軸部52aは、例えば、バーリング
加工によって形成することができる。しかしながら、軸
ピンをカシメ止め或いは圧入する等して筒軸部52aに
代えることもできる。
【0066】第1のシャッタ部材50の帯状部50b
は、シャッタ部50aの先端縁から一面側に突出されて
おり、全体が帯ガイド部30の曲率半径と略同一の曲率
半径によって円弧状に形成されている。この帯状部50
bは、シャッタ部50aの先端縁全体から一方の突出側
にかけて厚肉に形成された厚肉部53aと、この厚肉部
53aの一端から他方の突出側にかけて薄肉に形成され
た薄肉部53bとを有している。帯状部50bの厚肉部
53aは、その曲面形状を保持できるように適度な剛性
が付与されており、帯ガイド部30にガイドされて円周
方向に曲線運動が容易に行えるように形成されている。
この厚肉部53aの先端側には、幅方向の一側を適宜な
長さに亘って細くする切欠き53cが設けられている。
この切欠き53cは、第1のシャッタ部材50の開放状
態において光学ヘッドが開口部27,38内に入り込む
のを許容するために設けたものである。
【0067】帯ガイド部30の薄肉部53bは、厚肉部
53aよりも肉厚を薄くすることによって適度な弾性を
付与し、肉厚方向へ容易に弾性変形し得るように構成し
ている。これにより、図12及び図19に示すように、
第1のシャッタ部材50が開方向へ移動したとき、薄肉
部53bはカートリッジ筐体22のガイド溝32にガイ
ドされて曲線運動から直線運動へ容易に変化することが
できる。更に、薄肉部53bの先端部には、シャッタ機
構28の開閉動作時に外力が入力される突起状の操作部
53dが設けられている。この操作部53dは、第1の
シャッタ部材50をカートリッジ筐体22に組み立てた
状態においてガイド溝32内に突出される。
【0068】更に、薄肉部53bの中途部には、ロック
部材35のロック爪35bが係合されるロック孔54が
設けられている。このロック孔54は、第1のシャッタ
部材50が開状態にあるときにロック機構に臨む位置に
設定されている。このロック孔54にロック爪35bを
係合することにより、第1のシャッタ部材50がロック
されてシャッタ機構が開状態に保持される。
【0069】また、第2のシャッタ部材51は、シャッ
タ部として重なり合うように形成された略三角形をなす
内シャッタ片51aと外シャッタ片51bとを有してい
る。外シャッタ片51bには、内シャッタ片51aとの
間を連結する連結部51cと反対側に突出するアーム部
55が設けられている。アーム部55の先端部には、第
2のシャッタ部材51の回動中心となる筒軸部55aが
設けられている。この筒軸部55aは、アーム部55の
先端部に設けた孔をバーリング加工することによって形
成され、内シャッタ片51a側に突出されている。この
筒軸部55aを上シェル23の軸凸部34bに嵌合する
ことにより、第2のシャッタ部材51がカートリッジ筐
体22に回転可能に保持される。
【0070】更に、外シャッタ片51bのアーム部55
との連結部には、第1のシャッタ部材50を回動可能に
連結するための係合孔56が設けられている。この係合
孔56は、第1のシャッタ部材50のシャッタ部50a
の重合縁57aを挟み込む重合縁57bが延びる方向に
延在されている。係合孔56のアーム部55側の一端
は、他の部分よりも直径が大とされており、この大径部
56aによって筒軸部52aの挿入が容易に行えるよう
にしている。尚、連結部51cの先端部には、シャッタ
部50aを通すための切欠き51dが設けられている。
【0071】かくして、図10及び図12に示すよう
に、第1のシャッタ部材50の筒軸部52aを第2のシ
ャッタ部材51の係合孔56に係合することにより、一
対のシャッタ部材50,51からなるシャッタ機構28
を部分組み立てすることができる。尚、図11Bに示す
ように、第2のシャッタ部材51と同様に第1のシャッ
タ部材50も2つに折り曲げて内シャッタ片50c及び
外シャッタ片50dを形成し、互いの開口部を噛み合わ
せる構成とすることにより、気体が流れる流路を更に複
雑にしてゴミや埃等の侵入をより効果的に防止すること
ができる。
【0072】このような構成を有する第1及び第2のシ
ャッタ部材50,51の材質としては、例えば、ステン
レス鋼その他の金属、ABS樹脂やHIPS等の合成樹
脂を使用し、金属や合成樹脂の単一材料で形成すること
ができる。更に、金属と合成樹脂とを組み合せ、複合材
料として両シャッタ部材50,51を形成することもで
きる。例えば、第1のシャッタ部材50と第2のシャッ
タ部材51とが重なり合う部分を摩擦係数の小さな合成
樹脂で被覆する。これにより、金属が持つ剛性によって
シャッタ機構28の薄型化を確保しつつ接触部分の摩擦
力を軽減して耐久性の向上を図ることができる。
【0073】この実施例に係るディスクカートリッジ2
0は、例えば、次のようにして組み立てることができ
る。このディスクカートリッジ20の組立作業は、図2
に示すように、上シェル23を下にした状態で行われ
る。まず、図3に示す上シェル23の内壁23e内に光
ディスク21を収納する。このとき、光ディスク21
は、センタハブ40のある面を下にして内壁23e内に
入れる。この光ディスク21を収納した状態が、図13
に示す図である。
【0074】次に、図14に示すように、中シェル25
を、平面部を上にして内壁23e内に嵌め込む。このと
き、中シェル25は、その開口部27を上シェル23の
切欠き29a,29bのある側に向けて嵌め込み、切欠
き部27bを上シェル23の位置決め突起に合せる。こ
れにより、中シェル25が上シェル23に対して自動的
に位置決めされ、中シェル25と上シェル23とで形成
されるディスク収納室26内に光ディスク21が回転自
在に収納される。
【0075】次に、図15に示すように、第1のシャッ
タ部材50を所定位置に嵌め込む。即ち、第1のシャッ
タ部材50のシャッタ部50aで中シェル25の開口部
27のうちヘッド用領域を覆うようにして帯状部50b
を上シェル23の帯ガイド部30内に挿入する。このと
き、帯状部50bは帯ガイド部30と略同一の曲率半径
を有する円弧状に形成されており、帯ガイド部30に沿
って帯状部50bが延在されている。そのため、帯状部
50b、特に薄肉部53bを帯ガイド部30の円弧と同
程度の曲率半径を有する円弧に湾曲させる作業を必要と
しないことから、第1のシャッタ部材50の組立作業を
極めて簡単且つ迅速に行うことができる。特に、カート
リッジ筐体22の一方の側面に設けたガイド溝32に連
通された通し孔29cは他の部分よりも隙間が狭く設定
されているが、薄肉部53bが通し孔29cに沿うよう
に湾曲されているため、狭い通し孔29cであっても簡
単に通すことができる。
【0076】次に、第2のシャッタ部材51を第1のシ
ャッタ部材50に組み立てる。このとき、第2のシャッ
タ部材51は、図12に示すように、シャッタの開状態
で第1のシャッタ部材50に重ね合せ、係合孔56の大
径部56aに筒軸部52aを挿入する。その後、第2の
シャッタ部材51を若干スライドさせて筒軸部52aを
大径部56aから係合孔56に移動する。これと同時
に、第2のシャッタ部材51の重合縁57bを第1のシ
ャッタ部材50の重合縁57aに近づけ、互いに重合縁
57a,57bを重ね合せる。そして、第2のシャッタ
部材51の筒軸部55aを上シェル23の後側軸凸部3
4bに嵌合させる。
【0077】更に、上シェル23の防止片収納部37内
に誤消去防止片36を収納する。また、ロック部材35
を、上シェル23の所定位置に取り付ける。即ち、前側
軸凸部34aにロック部材35の筒軸部35aを嵌合
し、操作片35cを側壁23cの貫通孔29dに内側か
ら挿入する。そして、バネ片35dを前側壁23aの内
面に当接させる。その結果、バネ片35dのバネ力によ
ってロック部材35が図20Aにおいて時計方向に付勢
される。これにより、ロック爪35bの先端部が第1の
シャッタ部材50の帯状部50bの薄肉部53bに外側
から圧接される。これと同時に、操作片35cの先端部
が貫通孔29dを貫通して、ガイド溝32内に突出され
る。この状態を示すものが、図16である。
【0078】その後、下シェル24を上シェル23に重
ね合せる。そして、4本の固定ネジ59を使用して、下
シェル24を上シェル23に締付固定する。この状態を
示すものが、図17である。また、図18は、下シェル
24とシャッタ機構28との関係を示すものである。図
18において、実線で示すシャッタ機構28は、下シェ
ル24の開口部38を閉じた状態を表すもので、一対の
シャッタ部材50,51によって開口部38は完全に閉
鎖されている。この実線で示すシャッタ機構28の閉状
態は、図16に対応するものである。
【0079】この場合、一対のシャッタ部材50,51
と開口部38との間には、開口部38の全周に亘って適
度な重ね合せ部が設定されている。しかも、一対のシャ
ッタ部材50,51は、互いの重合縁57a,57bに
よって開口部38を横断する部分の全体が重ね合されて
いる。従って、図24Aに示すように、これらの重ね合
せ部によってラビリンス効果が発生し、開口部38の全
周に亘ってチリや埃等が入り難い構造となっている。そ
のため、チリや埃等の進入を効果的に防止又は抑制する
ことができる。これに対して、図24Bに示すように、
従来のディスクカートリッジ(図40)では、上シェル
2aの外側にシャッタ部材6が位置しているだけの構造
であるため、シャッタ部材6と上シェル2aによってラ
ビリンス効果を生ずることがなく、チリや埃等の進入が
比較的容易に行われていた。
【0080】また、図18において、二点鎖線で示すシ
ャッタ機構28は、下シェル24の開口部38を開いた
状態を表すもので、一対のシャッタ部材50,51によ
って開口部38は完全に開放されている。この二点鎖線
で示すシャッタ機構28の開状態は、図19に対応する
ものである。
【0081】上述したような組立作業を実行することに
より、図21に示すディスクカートリッジ20が製造さ
れる。このディスクカートリッジ20によれば、上シェ
ル23と中シェル25と下シェル24とによってカート
リッジ筐体22が構成される。そして、上シェル23と
中シェル25とで形成されるディスク収納室26内に光
ディスク21が回転自在に収納されている。このディス
クカートリッジ20を断面したものが、図22及び図2
3である。図22は、図21のX−X線部分を断面して
示すもので、各構成部品は写実的に現されている。これ
に対して、図23は、ディスクカートリッジ20の構成
を概略的に現したもので、各構成部品の厚み等は実際の
ものと異なるものになっている。
【0082】上述したような構成を有するディスクカー
トリッジ20がディスク記録再生装置に装着される前に
は、シャッタ機構28は図16及び図21〜図23に示
すような状態になっている。即ち、シャッタ機構28
は、一対のシャッタ部材50,51の自重や上下シェル
23,24との間に生じている摩擦力等によって中シェ
ル25の開口部27及び下シェル24の開口部38を完
全に閉じた状態にある。更に、図20A等に示すよう
に、ロック部材35のロック爪35bが第1のシャッタ
部材50の帯状部50bに設けたロック孔54に係合さ
れた状態にある。そのため、シャッタ機構28は、ロッ
ク機構によりロックされて開口部38を完全に閉じた状
態に保持されている。
【0083】このような状態のディスクカートリッジ2
0を、図26乃至図28に示すように、ディスク記録再
生装置60に挿入することにより、このディスク記録再
生装置60に設けられているシャッタ開閉機構によって
ロック部材35のロック状態が解除される。その後、こ
のシャッタ開閉機構によってシャッタ機構28が開放さ
れ、開口部27,38が共に開かれる。このシャッタ機
構28の開閉動作は、後に詳細に説明する。
【0084】次に、ディスク記録再生装置60について
説明する。このディスク記録再生装置60は、図26〜
図28に示すように、中空の筐体からなる外装ケース6
1と、この外装ケース61内に収納された記録再生装置
本体62等を備えて構成されている。外装ケース61
は、図26に示すように、上面及び前面に開口されたケ
ース本体63と、このケース本体63の上面を閉じるよ
うに上部に着脱可能に取り付けられたケース蓋体64
と、ケース本体63及びケース蓋体64の前面を閉じる
ように前部に着脱可能に取り付けられた前部パネル65
等を備えている。
【0085】ケース本体63の4箇所には、下方に突出
する脚体63aが設けられている。これらの脚体63a
によってディスク記録再生装置60が支えられ、適宜位
置に取り付けられる。前部パネル65は、横長とされた
板状部材からなり、その上部には横長のカートリッジ出
入口66が設けられている。カートリッジ出入口66
は、ディスクカートリッジ20の正面側の大きさと略同
程度の大きさに形成されている。このカートリッジ出入
口66は、その内側に配置された開閉扉67によって常
時は閉じられている。
【0086】この開閉扉67をディスクカートリッジ2
0の前部で押圧し、図27に示すように、所定の位置ま
で差し込む。これにより、図示しないローディング機構
によってディスクカートリッジ20が自動的に取り込ま
れる。そして、ローディング機構で搬送されたディスク
カートリッジ20は、図28に示すように、所定位置で
位置決めされて固定される。これと同時に又は前後し
て、シャッタ機構28の作動によって開口部27,38
が開放される。
【0087】その後、開放された開口部27,38内に
ディスク回転駆動装置68のターンテーブル68aと光
学ピックアップ装置69の光学ヘッド69aとが入り込
む。そして、ターンテーブル68aが光ディスク21の
センタ孔21aに係合し、ターンテーブル68aに内蔵
されているマグネットによってセンタハブ40を吸着し
て保持する。これと同時に又は前後して、光学ヘッド6
9aが光ディスク21の情報記録領域に所定位置まで接
近する。これにより、ディスク記録再生装置60による
光ディスク21に対する情報信号の記録及び再生操作が
可能となる。
【0088】このディスク記録再生装置60の記録再生
装置本体62は、例えば、図25に示すような構成要素
を備えて構成されている。即ち、記録再生装置本体62
は、システムコントローラS1とメモリーコントローラ
S5とドライブコントローラD1との3つの制御装置を
備えている。システムコントローラS1とメモリーコン
トローラS5とは直に接続されていて、その接続ライン
には読取り専用記憶装置(ROM)S2と読取り書込み
記憶装置(RAM)S3とが接続されている。更に、メ
モリーコントローラS5には、メモリーS4とMPEG
2(3M〜40Mbps に対応した既存のテレビ放送、H
DTV、広帯域ISDNなどに応用される動画圧縮方
式)用のエンコーダーS6及びデコーダーS7とが接続
されている。更に、システムコントローラS1には、コ
ントロールパネルS8とリモコン受信部S9とが接続さ
れている。
【0089】また、ドライブコントローラD1にはEC
CD4が接続されていて、その接続ラインには記憶装置
(ROM)D2及び記憶装置(RAM)D3と、サーボ
回路D6及びアドレスデコーダーD7とが接続されてい
る。更に、ドライブコントローラD1には記録時のエラ
ーを判断する記録時エラー判断回路D8が接続されてい
る。このドライブコントローラD1は、コマンド用イン
タフェースを介してシステムコントローラS1に接続さ
れている。また、ECCD4、データ用インタフェース
を介してメモリーコントローラS5に接続されていると
共に、変復調回路D5にも接続されている。そして、変
復調回路D5は、光学ピックアップ装置69の光学ヘッ
ド69aに接続されている。
【0090】また、サーボ回路D6は、ディスク回転駆
動装置であるスピンドルモータ68と、光学ピックアッ
プ装置69と、記録時エラー判断回路D8とに接続され
ている。更に、光学ピックアップ装置69はアドレスデ
コーダーD7に接続され、このアドレスデコーダーD7
は記録時エラー判断回路D8にも接続されている。
【0091】このような構成を有するディスク記録再生
装置60のカートリッジ出入口66からディスクカート
リッジ20を挿入すると、ディスク記録再生装置60に
内蔵された図示しないシャッタ開閉機構の掴み部が、デ
ィスクカートリッジ20の一方の側面部に設けたガイド
溝32内に入り込む。これにより、ガイド溝32内に突
出されているシャッタ機構28の操作部53dを掴み部
が挟持する。この掴み部はディスクカートリッジ20の
挿入方向には移動しないため、ディスクカートリッジ2
0の挿入量に応じて相対的に操作部53dが引き出され
る。
【0092】このとき、操作部53dに入力される引張
力によって第1のシャッタ部材50の帯状部50bが引
っ張られる。この帯状部50bは上シェル23の帯ガイ
ド部30にガイドされて、図16において反時計方向に
回転移動する。この帯状部50bの回転移動は、上シェ
ル23の内壁23eの外周面にガイドされて行われるた
め、円弧運動であってもスムースに行うことができる。
この帯状部50bの移動により、開口部27,38のヘ
ッド用領域を覆っているシャッタ部50aが同様に反時
計方向に回動される。その結果、図19に示すように、
シャッタ部50aによって覆われていた開口部27,3
8のヘッド用領域が開放される。
【0093】この際、第1のシャッタ部材50はディス
ク収納室26の中央部を中心にして回転移動する。その
ため、シャッタ部50aの内側に連続して形成されたア
ーム部52の先端に設けられた筒軸部52aが同様に回
転してカートリッジ筐体22の背面側に移動する。この
筒軸部52aには第2のシャッタ部材51の係合孔56
が係合されているため、筒軸部52aの背面側への移動
によって第2のシャッタ部材51が背面側に押圧され
る。このとき、第2のシャッタ部材51は、その筒軸部
55aが上シェル23の後側軸凸部34bに係合されて
いるため、この軸凸部34bを回転中心として第2のシ
ャッタ部材51が、図16において時計方向へ回転移動
する。
【0094】その結果、図19に示すように、第2のシ
ャッタ部材51の背面側への移動により、第2のシャッ
タ部材51によって覆われていた開口部27,38のテ
ーブル用領域が開放される。これにより、開口部27,
38を覆っている第1及び第2のシャッタ部材50,5
1が共に開放側に移動するために、開口部27,38の
全体が開放されて光ディスク21の一部が露出される。
そのため、開口部27,38に対するターンテーブル6
8a及び光学ヘッド69aの挿入が可能となる。
【0095】このとき、第1のシャッタ部材50の帯状
部50bが所定位置まで引き出されると、ディスクカー
トリッジ20とシャッタ開閉機構との相対移動が停止さ
れ、掴み部による操作部53dの保持状態が継続され
る。その結果、シャッタ開閉機構によって第1のシャッ
タ部材50が開いた状態でロックされる。この第1のシ
ャッタ部材50のロックによって第2のシャッタ部材5
1もロックされ、図19に示すように、第1及び第2の
シャッタ部材50,51が共に開放状態に保持される。
【0096】そこで、ターンテーブル68a等をディス
クカートリッジ20側へ移動するか又はディスクカート
リッジ20をターンテーブル68a側へ移動することに
より、ターンテーブル68aに光ディスク21が装着さ
れると共に、光学ヘッド69aが所定の間隔を保持して
光ディスク21の情報記録面に対面される。これによ
り、ディスク記録再生装置60による光ディスク21の
情報記録面に対する情報信号の再生又は記録が可能とな
る。
【0097】そこで、記録再生装置本体62を動作さ
せ、スピンドルモータ68の駆動によりターンテーブル
68aを介して光ディスク21を回転させると共に、光
学ピックアップ装置69の駆動により光学ヘッド69a
からレーザ光を出射して情報記録面に予め記録されてい
る情報信号を読み出し、又はその情報記録面に対して新
たな情報信号を書き込む。これにより、記録再生装置本
体62による情報信号の再生又は記録が実行される。
【0098】このようにして行われる情報信号の再生又
は記録の後、例えば、ディスク記録再生装置60に設け
られるカートリッジ排出ボタン(図示せず)を操作する
ことにより、ローディング機構の作動を介してディスク
カートリッジ20がディスク記録再生装置60から排出
される。即ち、ローディング機構の排出動作によってデ
ィスクカートリッジ20がカートリッジ出入口66側に
移動すると、シャッタ開閉機構の掴み部によって保持さ
れているシャッタ機構28の操作部53dが押圧され
る。
【0099】その結果、ディスクカートリッジ20が所
定距離を移動して操作部53dが通し孔29cの近傍ま
で戻されると、帯状部50bが帯ガイド部30にガイド
されて当初の閉じ状態の位置まで移動する。これによ
り、図16に示すように、第1のシャッタ部材50のシ
ャッタ部50aによって開口部27,38のヘッド用領
域が閉じられる。
【0100】このとき、下シェル24に開口部38を設
けたことにより帯ガイド部30の端面が帯状部50bの
移動軌跡上に位置しているため、肉厚部53aの先端部
が開口部38から再び帯ガイド部30内に入るときに、
帯ガイド部30を縁取る周縁部に当接するおそれがある
が、その周縁部に面取り加工を施すことにより肉厚部5
3aの通過を容易にして挿入動作が害されるおそれをな
くすことができる。
【0101】また、第1のシャッタ部材50の閉じ動作
に連動して第2のシャッタ部材51が、図19において
反時計方向に回転移動される。これにより、図16に示
すように、第2のシャッタ部材51によって開口部2
7,38のテーブル用領域が閉じられる。その結果、2
枚で一対のシャッタ部材50,51によって開口部2
7,38の全体が完全に閉じられる。
【0102】このとき、第1のシャッタ部材50の帯状
部50bが所定位置まで押し戻されると、その薄肉部5
3bに設けたロック孔54がロック部材35のロック爪
35bの位置に到達する。このロック爪35bは、バネ
片35dのバネ力によって常に薄肉部53b側に付勢さ
れているため、ロック孔54が所定位置に到達したとこ
ろでロック爪35bがロック孔54に入り込む。その結
果、ロック部材35によるロック機構によって第1のシ
ャッタ部材50がロックされる。この第1のシャッタ部
材50のロックによって第2のシャッタ部材51もロッ
クされ、図16に示すように、第1及び第2のシャッタ
部材50,51が共に閉鎖状態に保持される。
【0103】この場合、帯状部50bをロックするロッ
ク部材35によるロック機構は、第1のシャッタ部材5
0の閉じ方向への移動のみを許容し、その反対側への移
動を阻止するワンウェイ構造となっている。その結果、
ロック状態において、操作部53dに帯状部50bを引
っ張る力が加えられたり、或いはシャッタ部50aを開
くような力が加えられたような場合には、ロック爪35
bがロック孔54に食い込むように作用する。そのた
め、ロック状態でシャッタを開放する力が働いた場合に
も、ロック部材35によるロック状態が解除されること
がなく、第1及び第2のシャッタ部材50,51は共に
閉鎖状態に保持される。
【0104】このとき、第1のシャッタ部材50の帯状
部50bの薄肉部53bは、図20Aに示すように、長
手方向に撓みが生じてオーバーストローク状態となる。
そのため、第1のシャッタ部材50が完全に閉じたとき
にも、その反力が操作部53dを把持している掴み部に
衝撃力として付加されるのを防ぐことができる。従っ
て、第1のシャッタ部材50が閉じるときに生ずる反力
により、シャッタ開閉機構が破損したり第1のシャッタ
部材50自体が破損される等の不具合の発生を防止する
ことができる。この際に生じた薄肉部53bの撓み変形
は、掴み部が操作部53dから外れることにより、図2
0Bに示すように、薄肉部53b自体が持つ弾性によっ
て元の自由状態に戻される。
【0105】また、シャッタ機構28の閉状態では、U
字状に形成された第2のシャッタ部材51の内シャッタ
片51aと外シャッタ片51bとの間に第1のシャッタ
部材50のシャッタ部50aが入り込む。そのため、図
11に示すように2つのシャッタ部材50,51の挟み
込みにより、その重合縁57a,57b間にラビリンス
機能を発生させることができる。このラビリンス機能に
より、2つのシャッタ部材50,51間の隙間から気体
が漏れ出るのを抑制することができ、従って、その気体
の流れに伴うチリや埃等の進入を効果的に抑制すること
ができる。尚、図11Bに示すように、2つのシャッタ
部材を共にU字状に形成し、その重合縁を互いに重ね合
せることによりラビリンス機能を更に高めることがで
き、チリや埃等の防塵効果をより効果的に発揮させるこ
とができる。
【0106】図29乃至図35は、本発明のディスクカ
ートリッジ20に係るシャッタ機構の第2の実施例を示
すものである。この第2実施例のシャッタ機構70は、
第1のシャッタ部材71と第2のシャッタ部材72とか
ら構成されている点では上述した第1実施例のシャッタ
機構28と共通しているが、両機構28,70が大きく
異なるところは2枚のシャッタ部材71,72の連結構
造に存在する。即ち、第2実施例のシャッタ機構70の
新たな特徴は、2枚のシャッタ部材71,72を部分組
立が可能な構成として組立性の大幅な向上を図った点に
ある。
【0107】第1のシャッタ部材71及び第2のシャッ
タ部材72の形状及び構成は、上述した第1実施例の第
1及び第2のシャッタ部材50,51と略同様であるた
め、略同様の部分には同一の符号を付して詳細な説明は
省略し、異なる点について新たな符号を付して詳細に説
明する。
【0108】まず、第1及び第2のシャッタ部材71,
72が第1及び第2のシャッタ部材50,51と共通す
る点について説明する。図29〜図32に示すように、
第1のシャッタ部材71は、略同様の形状を備えたシャ
ッタ部50aと帯状部50bとを有している。帯状部5
0bは略同様の形状及び構造を備えており、厚肉部53
aと薄肉部53bとを有している。厚肉部53aには切
欠き53cが設けられ、薄肉部53bには操作部53d
とロック孔54とが設けられている。そして、シャッタ
部50aが、アーム部52を有する点は共通である。ま
た、第2のシャッタ部材72が、筒軸部55aを有する
点も共通である。
【0109】次に、第1及び第2のシャッタ部材71,
72の異なる点について説明する。第1のシャッタ部材
71のアーム部52の先端部には庇付き軸部73が設け
られている。図33A,B及び図34A,Bに示すよう
に、庇付き軸部73は、一面側に突出する軸部73a
と、この軸部73aの先端部に連続して設けられ且つ直
径方向両側に突出する庇部73bとを有している。庇部
73bは、一方に大きく突出されている。これに対し
て、第1のシャッタ部材71には、庇部73bを貫通さ
せることができる大きさの長孔からなる係合孔74が設
けられている。この係合孔74と庇部73bとは、シャ
ッタ機構70の閉状態から開状態に至るまでのいずれの
状態においても、互いの長手方向が一致することがない
ようにその方向性が設定されている。
【0110】また、第1のシャッタ部材71と第2のシ
ャッタ部材72とは互いの端面によって突き当てられる
構造となっており、両部材71,72の突き当て部71
a,72aを当接させて開口部27,38を閉鎖する構
成となっている。即ち、第1のシャッタ部材71の突き
当て部71aには凹部75を設ける一方、第2のシャッ
タ部材72の突き当て部72aには凹部75に係合され
る凸部76が設けられている。この凹部75及び凸部7
6の形状は、図35Aに示すような断面形状とされてい
る。
【0111】第1のシャッタ部材71の凹部75は、一
面側に傾斜面75aを設けた楔状の窪みからなり、この
窪みを突き当て部71aの略全長に亘って延在させるこ
とにより長溝からなる凹部75が形成されている。これ
に対して、凸部76は、凹部75に対応した断面形状を
有しており、一面側に傾斜面76aを設けた楔状の突起
からなり、この突起を突き当て部72aの略全長に亘っ
て延在させることにより突条からなる凸部76が形成さ
れている。このように互いの突き当て部71a,72a
に凹凸を設け、その凹凸を噛み合わせた状態で開口部2
7,38を閉じる構成とすることにより、その突当面か
らのチリや埃等の進入を効果的に防止することができ
る。
【0112】尚、凹部75の水平面の開口部には、傾斜
面75aと反対側に傾斜する傾斜面75bが設けられて
いる。この傾斜面75bは、凸部76を導いて凹部75
との係合が容易に行えるようにするものである。
【0113】また、図29〜図32に示すように、第1
のシャッタ部材71と第2のシャッタ部材72には、互
いに係合されて相手のシャッタ部材をロックするシャッ
タ閉合機構77が設けられている。このシャッタ閉合機
構77は、第1のシャッタ部材71に設けたロック受け
部78と第2のシャッタ部材72に設けたロック部79
とから構成されている。ロック受け部78は、突き当て
部71aの端面側に開口した円形の切欠き部からなり、
出口を若干狭くすることによってクリック感を発生させ
るようにしている。
【0114】一方、ロック部79は、弾性を有する一対
のロック片からなり、各ロック片の先端部を円弧状に形
成し、全体に丸みを持たせることによってロック受け部
78に対して着脱可能に構成している。このロック機構
77を用いることにより、2枚のシャッタ部材71,7
2を部分組立して所定形状に保持することができる。従
って、ロック機構77の部分組立化を可能として、組立
作業の効率化を図ることができる。
【0115】この第2実施例に係るシャッタ機構70
は、例えば、次のようにして部分組立を行うことができ
る。まず、図34Aに示すように、第1のシャッタ部材
71の庇付き軸部73を第2のシャッタ部材72の係合
孔74に臨ませ、庇部73bの長手方向を係合孔74の
長手方向に一致させる。この状態で、図34Bに示すよ
うに、庇部73bを係合孔74に貫通させる。その後、
2つのシャッタ部材71,72を相対的に回転変位させ
ることにより、一対のシャッタ部材71,72の部分組
立が完了する。
【0116】このとき、図33A,Bに示すように、庇
部73bの長手方向両端がそれぞれ係合孔74の縁に係
合されているため、庇付き軸部73と係合孔74との係
合状態が解除されるおそれがない。この庇付き軸部73
と係合孔74との係合状態は、図29及び図30に示す
シャッタ機構70の開放状態から図31及び図32に示
すシャッタ機構70の閉鎖状態に至るまでの全ての状態
で保持される。従って、シャッタ機構70の開閉時のい
ずれにおいても、一対のシャッタ部材71,72間に外
れ等の問題を生ずることがなく、また、上述した第1実
施例と同様にスムースな開閉動作を確保することができ
る。
【0117】図36及び図37は、シャッタ閉合機構の
第2の実施例を示すものである。この第2の実施例に係
るシャッタ閉合機構90は、第1のシャッタ部材71に
設けたロック受け部91と第2のシャッタ部材72に設
けたロック部92とから構成されている。ロック受け部
91は、突き当て部71aの端面側に開口した略四角形
をなす切欠きからなり、開口側の一側に突部91aが設
けられている。また、ロック部92は、弾性を有するロ
ック片からなり、その先端部に爪部92aを設けること
によってクリック感を発生させると共に、ロック受け部
91に対して着脱可能に構成している。このロック機構
77を用いることにより、2枚のシャッタ部材71,7
2を部分組立して所定形状に保持することができる。
【0118】また、図38及び図39には、シャッタ閉
合機構の第3の実施例を示す。この第2の実施例に係る
シャッタ閉合機構94は、第2の実施例に示したロック
部92の爪部92aを内向きに形成すると共に、この爪
部92aに対応させてロック受け部91の突部91aを
半径方向内側に設けたものである。他の構成は上述した
実施例と同様であり、かかる構成とすることによっても
同様の効果を得ることができる。
【0119】以上説明したが、本発明は上記した実施の
例に限定されるものではなく、例えば、上記実施例にお
いては、情報記録媒体として光ディスクを用いた例につ
いて説明したが、光磁気ディスク、フロッピー(登録商
標)ディスク等の磁気ディスク、その他各種のディスク
状記録媒体に適用することができる。更に、上記実施例
では、情報記録再生装置として記録再生兼用のディスク
記録再生装置に適用した例について説明したが、記録又
は再生の一方のみが可能なディスク記録装置又はディス
ク再生装置に適用できることは勿論である。
【0120】また、上記実施例においては、カートリッ
ジ筐体22の下シェル24及び中シェル25に開口部2
7,38を設けた例について説明したが、これとは逆に
上シェルのみに開口部を設けてもよく、また、下シェル
24及び中シェル25に加えて上シェルにも開口部を設
け、カートリッジ筐体の上下から同時にアクセスできる
構造とすることもできる。このように、本発明は、その
趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本出願の請求項1
記載のディスクカートリッジによれば、カートリッジ筐
体とディスク状記録媒体とシャッタ機構とを備えたディ
スクカートリッジにおいて、一対のシャッタ部材にシャ
ッタ閉合機構を設ける構成としたため、シャッタ機構が
閉じたときにはシャッタ閉合機構によって一対のシャッ
タ部材をロックすることができる。従って、一対のシャ
ッタ部材を確実に閉合させて所定以下の力ではシャッタ
機構が開放することがなく、ゴミや埃等がディスク収納
室内に入り込むのを効果的に防止又は抑制して防塵性に
優れたディスクカートリッジを提供することができると
いう効果が得られる。
【0122】本出願の請求項2記載のディスクカートリ
ッジによれば、一方のシャッタ部材にロック部を設け且
つ他方のシャッタ部材にロック受け部を設けてシャッタ
閉合機構を構成するようにしたため、一対のシャッタ部
材を相互に結合させてシャッタ機構を簡単且つ確実にロ
ックすることができ、所定以下の力では開けられること
がなく防塵性に優れたディスクカートリッジを提供する
ことができるという効果が得られる。
【0123】本出願の請求項3記載のディスクカートリ
ッジによれば、爪部を設けた弾性片をロック部として形
成すると共に凸部を設けた切欠き部をロック受け部とし
てシャッタ閉合機構を構成するようにしたため、一対の
シャッタ部材を相互に結合して開口部を簡単且つ確実に
ロックすることができ、ゴミや埃等がディスク収納室内
に入り込むのを効果的に防止又は抑制できるディスクカ
ートリッジを提供することができるという効果が得られ
る。
【0124】本出願の請求項4記載のディスクカートリ
ッジによれば、弾性を有する一対のロック片をロック部
として形成すると共に切欠き部をロック受け部としてシ
ャッタ閉合機構を構成するようにしたため、一対のシャ
ッタ部材を相互に結合して開口部を簡単且つ確実にロッ
クすることができ、ゴミや埃等がディスク収納室内に入
り込むのを効果的に防止又は抑制できるディスクカート
リッジを提供することができるという効果が得られる。
【0125】本出願の請求項5記載のディスクカートリ
ッジによれば、弾性を有する一対のロック片でロック部
を形成すると共に切欠き部をロック受け部としてシャッ
タ閉合機構を構成するようにしたため、一対のシャッタ
部材を相互に結合して開口部を簡単且つ確実にロックす
ることができ、ゴミや埃等がディスク収納室内に入り込
むのを効果的に防止又は抑制できるディスクカートリッ
ジを提供することができるという効果が得られる。
【0126】本出願の請求項6記載のディスクカートリ
ッジによれば、第2のシャッタ部材をカートリッジ筐体
に回転自在に支持し、このシャッタ部材に第1のシャッ
タ部材を回転自在に連結して第1のシャッタ部材に設け
た帯状部をカートリッジ筐体の外部に突出させる構成と
したため、この帯状部に外力を加えてシャッタ機構を開
閉操作することができ、一対のシャッタ部材を確実且つ
スムースに開閉動作させることができるという効果が得
られる。
【0127】本出願の請求項7記載のディスクカートリ
ッジによれば、帯状部の一側部の長さを第1のシャッタ
部材の移動ストロークよりも長く設定すると共にその部
分の剛性を他の部分よりも低くして撓み変形し易い構成
としたため、シャッタ機構を閉じる際に一側部を撓み変
形させて一対のシャッタ部材をオーバーストロークさせ
ることができ、これにより、シャッタ機構のガタを吸収
して開口部を確実且つスムースに閉じることができると
いう効果が得られる。
【0128】本出願の請求項8記載のディスクカートリ
ッジによれば、一方のシャッタ部材に軸部を設けると共
に他方のシャッタ部材に係合孔を設け、この係合孔に軸
部を係合して回動可能に連結する構成としたため、第1
のシャッタ部材の帯状部に外力を加えて開閉操作するこ
とにより、一対のシャッタ部材に回動運動を生じさせて
シャッタ機構を確実且つスムースに開閉動作させること
ができるという効果が得られる。
【0129】本出願の請求項9記載のディスクカートリ
ッジによれば、軸部には庇部を設けると共に係合孔は庇
部が貫通可能な長孔として構成することにより、係合孔
に庇部を貫通させた後相対的に回動させることによって
一対のシャッタ部材を回動自在に連結することができ、
部分組立を可能として組立性に優れたシャッタ機構を備
えたディスクカートリッジを提供することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクカートリッジの第1の実施例
を示すもので、上面側から見た状態の分解斜視図であ
る。
【図2】図1に示すディスクカートリッジを下面側から
見た状態の分解斜視図である。
【図3】図1に示すディスクカートリッジの上シェルの
底面図である。
【図4】図1に示すディスクカートリッジの下シェルの
平面図である。
【図5】図1に示すディスクカートリッジの中シェルの
平面図である。
【図6】図5に示す中シェルの中央部縦断面図である。
【図7】図5に示す中シェルのリブ部の高さの関係を説
明するための説明図である。
【図8】図1に示すディスクカートリッジのシャッタ機
構の第1実施例に係る第1のシャッタ部材を示す斜視図
である。
【図9】図1に示すディスクカートリッジのシャッタ機
構の第1実施例に係る第2のシャッタ部材を示す斜視図
である。
【図10】図1に示すディスクカートリッジのシャッタ
機構の第1実施例を示すもので、シャッタ機構の閉状態
の底面図である。
【図11】同図Aは図10に示すシャッタ機構のW−W
線部分の拡大断面図、同図Bは他の実施例のW−W線部
分の拡大断面図である。
【図12】図1に示すディスクカートリッジのシャッタ
機構の第1実施例を示すもので、シャッタ機構の開状態
の底面図である。
【図13】図2に示す上シェルに光ディスクを組み込ん
だ状態の平面図である。
【図14】図13に更に中シェルを組み込んだ状態の平
面図である。
【図15】図14に更に第1のシャッタ部材を組み込ん
だ状態の平面図である。
【図16】図15に更に第2のシャッタ部材を組み込ん
だ状態を示すもので、シャッタ機構の閉状態の平面図で
ある。
【図17】図16に更に下シェルを組み込んだ状態の平
面図である。
【図18】図4に示す下シェルに第1及び第2のシャッ
タ部材を組み込んだ状態の平面図である。
【図19】図16に示すシャッタ機構を開いた状態の平
面図である。
【図20】図16に示すシャッタ機構によるシャッタロ
ック後の状態を説明するためのもので、同図Aはオーバ
ーストローク状態、同図Bは自由状態を示すそれぞれ説
明図である。
【図21】図1に示すディスクカートリッジの組立後の
状態を示す斜視図である。
【図22】図21に示すディスクカートリッジのX−X
線部分の拡大断面図である。
【図23】図21に示すディスクカートリッジの構成を
説明するための中央部縦断面図である。
【図24】本発明のディスクカートリッジのシャッタ機
構と従来のシャッタ機構との相違を説明するためのもの
で、同図Aは本発明に係るシャッタ機構の防塵機能の説
明図、同図Bは従来のシャッタ機構の防塵機能の説明図
である。
【図25】本発明のディスクカートリッジが使用される
ディスク記録再生装置の回路構成の一実施例を示すブロ
ック説明図である。
【図26】本発明のディスクカートリッジが使用される
ディスク記録再生装置に図1に示すディスクカートリッ
ジを挿入する前の状態を示す斜視図である。
【図27】本発明のディスクカートリッジが使用される
ディスク記録再生装置に図1に示すディスクカートリッ
ジを挿入している状態を示す斜視図である。
【図28】本発明のディスクカートリッジが使用される
ディスク記録再生装置に図1に示すディスクカートリッ
ジを挿入した後の状態を示す斜視図である。
【図29】本発明のディスクカートリッジに係るシャッ
タ機構の第2の実施例を示すもので、上シェルに組み込
まれたシャッタ機構の開状態を示す斜視図である。
【図30】図29に示すシャッタ機構を取り出して示す
シャッタ開状態の平面図である。
【図31】図29に示すシャッタ機構の閉状態を示す斜
視図である。
【図32】図31に示すシャッタ機構を取り出して示す
シャッタ閉状態の平面図である。
【図33】図32に示すシャッタ機構の要部を拡大して
示すもので、同図Aは平面図、同図Bは底面図である。
【図34】図33に示すシャッタ機構の要部の組立時に
おける位置関係を説明するためのもので、同図Aは庇付
き軸部と係合孔の長手方向を一致させた状態の平面図、
同図Bは同図AのY−Y線断面図である。
【図35】図32に示すシャッタ機構のZ−Z線部分を
断面して拡大して示すもので、同図Aは突き合せ前の状
態の説明図、同図Bは突き合せ後の状態の説明図であ
る。
【図36】本発明のディスクカートリッジに係るシャッ
タ機構の第3の実施例を示すもので、シャッタ機構の開
状態を示す平面図である。
【図37】図36に示す第3の実施例に係るシャッタ機
構の閉状態を示す平面図である。
【図38】本発明のディスクカートリッジに係るシャッ
タ機構の第4の実施例を示すもので、シャッタ機構の開
状態を示す平面図である。
【図39】図38に示す第4の実施例に係るシャッタ機
構の閉状態を示す平面図である。
【図40】従来のディスクカートリッジの第1の例を示
す斜視図である。
【図41】従来のディスクカートリッジの第2の例を示
す分解斜視図である。
【図42】図41に示す従来のディスクカートリッジの
シャッタ閉状態を示す説明図である。
【図43】図41に示す従来のディスクカートリッジの
シャッタ開状態を示す説明図である。
【符号の説明】
20 ディスクカートリッジ、 21 光ディスク(デ
ィスク状記録媒体)、22 カートリッジ筐体、 23
上シェル、 24 下シェル、 25 中シェル、
26 ディスク収納室、 27,38 開口部、 2
8,71 シャッタ機構、 30 帯ガイド部、 32
ガイド溝、 35 ロック部材、 35b ロック
爪、 35c 操作片、 39 リブ部、 50,71
第1のシャッタ部材、 50a シャッタ部、 50
b 帯状部、 51,72 第2のシャッタ部材、 5
2a 筒軸部、 53d 操作部、 56,74 係合
孔、60 ディスク記録再生装置、 62 記録再生装
置本体、 68 ディスク回転駆動装置、 68a タ
ーンテーブル、 69 光学ピックアップ装置、69a
光学ヘッド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のシェルを重ね合せることによって
    内部にディスク収納室を形成したカートリッジ筐体と、 上記ディスク収納室内に回転自在に収納されたディスク
    状記録媒体と、 上記カートリッジ筐体に取り付けられると共に相互に回
    動可能に連結され且つその回動により当該カートリッジ
    筐体に設けた開口部を開閉して上記ディスク状記録媒体
    の一部を露出可能とした一対のシャッタ部材を有するシ
    ャッタ機構と、 を備えたディスクカートリッジにおいて、 上記一対のシャッタ部材には、シャッタ閉状態において
    相互に結合されるシャッタ閉合機構を設けたことを特徴
    とするディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 上記シャッタ閉合機構は、一方のシャッ
    タ部材に設けたロック部と、他方のシャッタ部材に設け
    られ且つ上記ロック部に着脱可能に係合されるロック受
    け部とを有することを特徴とするディスクカートリッ
    ジ。
  3. 【請求項3】 上記ロック部は先端部に爪部を設けた弾
    性片からなり、上記ロック受け部は上記爪部が係合され
    る突部を設けた切欠き部からなることを特徴とする請求
    項2記載のディスクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 上記ロック部は弾性を有する一対のロッ
    ク片からなり、上記ロック受け部は上記一対のロック片
    が係合される切欠き部からなることを特徴とする請求項
    2記載のディスクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 上記一対のロック片は、先端部を円弧状
    に形成すると共に互いの凹側を対向させて配置すること
    により設けたことを特徴とする請求項2記載のディスク
    カートリッジ。
  6. 【請求項6】 上記一対のシャッタ部材のうち、一方の
    シャッタ部材は上記カートリッジ筐体に回動自在に支持
    し、他方のシャッタ部材は一方のシャッタ部材に回動自
    在に連結すると共に上記カートリッジ筐体の外部に先端
    部が突出される帯状部を設け、当該帯状部に外力を加え
    ることにより一対のシャッタ部材の開閉動作を可能とし
    たことを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッ
    ジ。
  7. 【請求項7】 上記帯状部の一側部の先端には外力が入
    力される操作部を設け、当該一側部の長さを上記他方の
    シャッタ部材の移動ストロークよりも長くすると共に剛
    性を他の部分よりも低くして撓み変形を容易にしたこと
    を特徴とする請求項6記載のディスクカートリッジ。
  8. 【請求項8】 上記一対のシャッタ部材のうち、一方の
    シャッタ部材には軸部を設けると共に他方のシャッタ部
    材には上記軸部が回動可能に係合される係合孔を設け、
    当該係合孔に軸部を係合することにより一対のシャッタ
    部材を回動可能に連結したことを特徴とする請求項6記
    載のディスクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 上記軸部には直径方向両側に突出する庇
    部を設け、上記係合孔は特定位置においてのみ当該庇部
    が貫通可能とされた長孔であることを特徴とする請求項
    8記載のディスクカートリッジ。
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