JP2001281556A - 内面観察装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造の内面観察装置を提供すること。 【解決手段】 孔に挿入して内面を観察する内面観察装
置において、孔内面の映像を光学的に取得する受光部
と、ＣＣＤカメラと、前記受光部と前記ＣＣＤカメラと
を連結する光伝送部及びレンズ系と、前記光伝送部へ照
明光を導入する照明光導入手段と、照明用の光源と、を
具備し、前記光伝送部及び前記照明光導入手段は一体の
透明体からなり、前記光伝送部は照明光の通路と映像光
の通路を兼ねている内面観察装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、成形品や加工部品
等の孔や隙間にキズ等の欠陥がないかどうかを検査する
ため、孔や隙間に挿入して内面を観察する内面観察装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の内面観察装置として例えば特開
平２−９５２０５号公報記載のものが知られている。こ
れは中空円筒状スコープの周囲に設けられた光ファイバ
ーの先端から照明光を照射して、孔の内面の映像光をス
コープ先端に設けられた円錐形の鏡に反射させ、スコー
プ内を通してＣＣＤカメラに導くようになっている。こ
の円錐形の鏡は中空円筒状の透明体で支持され、映像光
はこの透明体を通して円錐形の鏡に入射する。

【０００３】また、特開平１０−３１８７２７号公報に
は、先端が円錐形の透明体（プリズム）のものが記載さ
れている。この透明体は光ファイバーの束に連結されて
いる。光ファイバーの束は二重構造になっており、外周
部の光ファイバーが照明光を装置の先端に送り、中心部
の光ファイバーが映像光を逆方向のモニタ等へ送るよう
になっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの先行
技術は照明光と映像光の通路が別であるため構造が複雑
であり、もっと簡単な構造の内面観察装置が求められて
いた。

【０００５】本発明は、前記の点に鑑みてなされたもの
で、簡単な構造の内面観察装置を提供することを目的と
している。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本願第１請求項に記載さ
れた発明は、孔に挿入して内面を観察する内面観察装置
において、孔内面の映像を光学的に取得する受光部と、
ＣＣＤカメラと、前記受光部と前記ＣＣＤカメラとを連
結する光伝送部及びレンズ系と、前記光伝送部へ照明光
を導入する照明光導入手段と、照明用の光源と、を具備
し、前記光伝送部及び前記照明光導入手段は一体の透明
体からなり、前記光伝送部は照明光の通路と映像光の通
路を兼ねている内面観察装置である。

【０００７】本発明によれば、映像光の通路が照明光の
通路を兼ねているので構造が簡単であり、製造コストも
低減できる。

【０００８】本願第２請求項に記載された発明は、前記
第１請求項に記載の発明において、前記受光部は前記光
伝送部にポールで固定された円錐形の鏡である内面観察
装置である。

【０００９】本発明によれば、円錐形の鏡の周囲に透明
体の支持構造が必要ない。よってこの透明体による乱反
射の影響を無くすことができる。

【００１０】本願第３請求項に記載された発明は、前記
第１請求項に記載の発明において、前記受光部は、前記
光伝送部及び前記照明光導入手段と一体の円錐形の透明
体であり、前記受光部及び前記光伝送部は照明光の通路
と映像光の通路を兼ねている内面観察装置である。

【００１１】本発明によれば、受光部、光伝送部及び照
明光導入手段が一体構造であるので、構造上強く、光学
的ロスがなく、また小型化が容易である。

【００１２】本願第４請求項に記載された発明は、前記
第３請求項に記載の発明において、前記受光部の頂角が
６０度である内面観察装置である。

【００１３】本発明によれば、受光部の側面に直交する
角度で入射した映像光はほぼ１００％透過し、反対側の
側面で反射されて光伝送部の軸線と平行に進みＣＣＤカ
メラへと達するので、鮮明な映像を得ることができる。

【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を、図面
に基づいて詳細に説明する。

【００１４】図１は、本具体例の内面観察装置を示す模
式図である。

【００１５】本具体例の内面観察装置１は、孔８の内面
の映像を光学的に取得する受光部２と、ＣＣＤカメラ７
と、受光部２とＣＣＤカメラ７とを連結する光伝送部３
及びレンズ系６と、光伝送部３へ照明光Ａを導入する照
明光導入手段４と、照明用の光源５，５から構成されて
いる。

【００１６】受光部２は円錐形で頂角は６０度である。

【００１７】光伝送部３は受光部２の底面と同径の円筒
形である。

【００１８】照明光導入手段４は、光伝送部３のＣＣＤ
カメラ７側の端近くの周囲に設けられた断面台形の環状
部分である。

【００１９】受光部２、光伝送部３及び照明光導入手段
４は中心軸を同じくした一体成形で、光学ガラスまたは
アクリル等の合成樹脂で作られている。

【００２０】照明光導入手段４の斜めになった側面には
照明用の光源５，５が等間隔に設けられている。

【００２１】光源５，５はＬＥＤ（発光ダイオード）あ
るいはハロゲン光源等を使用する。

【００２２】照明光Ａは照明光導入手段４の斜めになっ
た側面と直交する角度で入射（入射角０度）するので、
ロスを無視すると１００％通過する。

【００２３】光源５，５から発した照明光Ａは照明光導
入手段４から光伝送部３へ入り、光伝送部３と空気との
境界面で大部分が反射し、同様の反射を繰り返して先端
の受光部２へ達し、受光部２からは大部分が透過して孔
８の内面を照明する。

【００２４】矢印Ｂで示されるように、孔８の内面のあ
る点で反射した映像光のうち受光部２の側面（空気との
境界面）と直交する角度で入射（入射角０度）する映像
光は、ロスを無視すると１００％通過する。そして、受
光部２の頂角が６０度なので、受光部２に入った映像光
Ｂは反対側の側面（空気との境界面）に入射角６０度で
入射し、同じく反射角６０度で反射すると光伝送部３の
軸線と平行に進みレンズ系６を経てＣＣＤカメラ７へと
達し、鮮明な映像を得ることができる。

【００２５】本具体例によれば、受光部２、光伝送部３
及び照明光導入手段４が一体構造であるので、構造上強
く、光学的ロスがなく、また小型化が容易である。

【００２６】図２は、本発明の他の具体例を示す模式図
である。

【００２７】本具体例の内面観察装置１は、先端の受光
部２が円錐形の鏡になっている。

【００２８】なお、その他の基本的な構成は、前述した
具体例と同様であるので、共通する部材には同一の符号
を付すとともに、その説明を省略する。

【００２９】受光部２の頂角は４５度で、頂点を光伝送
部３に向けてポール９で固定されている。

【００３０】光伝送部３は受光部２の底面と同径の円筒
形である。

【００３１】照明光導入手段４は、光伝送部３のＣＣＤ
カメラ７側の端近くの周囲に設けられた断面三角形の環
状部分である。

【００３２】なお、照明光導入手段４の断面形状が前述
の具体例と異なっているが、光源５，５を設ける部分以
外の形状は重要ではないので、前述の具体例と同じ形状
でもかまわない。

【００３３】光伝送部３及び照明光導入手段４は中心軸
を同じくした一体成形で、光学ガラスまたはアクリル等
の合成樹脂で作られている。

【００３４】光源５，５から発した照明光Ａは照明光導
入手段４から光伝送部３へ入り、光伝送部３と空気との
境界面で大部分が反射し、同様の反射を繰り返して光伝
送部３の先端面に達し、先端面からは大部分が透過して
孔８の内面を照明する。

【００３５】受光部２の頂角が４５度なので、矢印Ｂで
示されるように、孔８の内面のある点で反射した映像光
のうち受光部２の側面に入射角４５度で入射した映像光
は、同じく反射角４５度で反射すると光伝送部３の軸線
と平行に進みレンズ系６を経てＣＣＤカメラ７へと達す
る。

【００３６】本具体例によれば、円錐形の鏡の周囲に透
明体の支持構造が必要ない。よってこの透明体による乱
反射の影響を無くすことができる。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本願第１請求項に
記載された発明は、孔に挿入して内面を観察する内面観
察装置において、孔内面の映像を光学的に取得する受光
部と、ＣＣＤカメラと、前記受光部と前記ＣＣＤカメラ
とを連結する光伝送部及びレンズ系と、前記光伝送部へ
照明光を導入する照明光導入手段と、照明用の光源と、
を具備し、前記光伝送部及び前記照明光導入手段は一体
の透明体からなり、前記光伝送部は照明光の通路と映像
光の通路を兼ねている内面観察装置である。

【００３８】本発明によれば、映像光の通路が照明光の
通路を兼ねているので構造が簡単であり、製造コストも
低減できる。

【００３９】本願第２請求項に記載された発明は、前記
第１請求項に記載の発明において、前記受光部は前記光
伝送部にポールで固定された円錐形の鏡である内面観察
装置である。

【００４０】本発明によれば、円錐形の鏡の周囲に透明
体の支持構造が必要ない。よってこの透明体による乱反
射の影響を無くすことができる。

【００４１】本願第３請求項に記載された発明は、前記
第１請求項に記載の発明において、前記受光部は、前記
光伝送部及び前記照明光導入手段と一体の円錐形の透明
体であり、前記受光部及び前記光伝送部は照明光の通路
と映像光の通路を兼ねている内面観察装置である。

【００４２】本発明によれば、受光部、光伝送部及び照
明光導入手段が一体構造であるので、構造上強く、光学
的ロスがなく、また小型化が容易である。

【００４３】本願第４請求項に記載された発明は、前記
第３請求項に記載の発明において、前記受光部の頂角が
６０度である内面観察装置である。

【００４４】本発明によれば、受光部の側面に直交する
角度で入射した映像光はほぼ１００％透過し、反対側の
側面で反射されて光伝送部の軸線と平行に進みＣＣＤカ
メラへと達するので、鮮明な映像を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の具体例に係り、内面観察装置を示す
模式図である。

【図２】 本発明の他の具体例に係り、内面観察装置を
示す模式図である。

【符号の説明】

１ 内面観察装置 ２ 受光部 ３ 光伝送部 ４ 照明光導入手段 ５ 光源 ６ レンズ系 ７ ＣＣＤカメラ ８ 孔 ９ ポール Ａ 照明光 Ｂ 映像光

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 孔に挿入して内面を観察する内面観察装
   置において、 孔内面の映像を光学的に取得する受光部と、ＣＣＤカメ
   ラと、前記受光部と前記ＣＣＤカメラとを連結する光伝
   送部及びレンズ系と、前記光伝送部へ照明光を導入する
   照明光導入手段と、照明用の光源と、を具備し、 前記光伝送部及び前記照明光導入手段は一体の透明体か
   らなり、前記光伝送部は照明光の通路と映像光の通路を
   兼ねていることを特徴とする内面観察装置。
2. 【請求項２】 前記受光部は前記光伝送部にポールで固
   定された円錐形の鏡であることを特徴とする請求項１記
   載の内面観察装置。
3. 【請求項３】 前記受光部は、前記光伝送部及び前記照
   明光導入手段と一体の円錐形の透明体であり、前記受光
   部及び前記光伝送部は照明光の通路と映像光の通路を兼
   ねていることを特徴とする請求項１記載の内面観察装
   置。
4. 【請求項４】 前記受光部の頂角は６０度であることを
   特徴とする請求項３記載の内面観察装置。