JP2001280154A - 伝熱装置及びその製造方法並びに伝熱装置を備えたガスタービン燃焼器 - Google Patents

伝熱装置及びその製造方法並びに伝熱装置を備えたガスタービン燃焼器

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JP2001280154A JP2000097852A JP2000097852A JP2001280154A JP 2001280154 A JP2001280154 A JP 2001280154A JP 2000097852 A JP2000097852 A JP 2000097852A JP 2000097852 A JP2000097852 A JP 2000097852A JP 2001280154 A JP2001280154 A JP 2001280154A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧力損失の増大を抑制しつつ伝熱性能の向上が
図れる伝熱装置を提供する。 【解決手段】部材12の表面に、この部材表面に沿って
伝熱媒体を流通させ、部材と伝熱媒体間で熱授受を行う
ようにした伝熱装置において、前記部材12の伝熱媒体
が流通する側の面に、伝熱媒体に回転の中心軸を持つ渦
(縦渦,中心軸を持つ螺旋状の渦)を発生させる渦発生
手段13を設けるとともに、この渦発生手段を前記伝熱
媒体の流通方向に並設し、かつこの並設された渦発生手
段の間に、前記伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する乱流
促進手段14を設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伝熱装置及び伝熱装
置を備えたガスタービン燃焼器に係わり、特に強制対流
による流体と固体の間の伝熱を促進する装置,すなわ
ち、部材の表面に、この部材表面に沿って伝熱媒体を流
通させ、部材と伝熱媒体間で熱授受を行うようにした伝
熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンなどの燃焼器ライナ、ター
ビン翼、熱交換器、フィン、ボイラ、加熱炉など、冷
却、加熱、熱交換等における流体と固体の間の伝熱促進
に対しては、各機器に要求される仕様に基づいて様々な
構造が考えられている。
【0003】例えば、発電用ガスタービンなどの燃焼器
においては、環境問題への配慮から、燃焼器内に生じる
窒素酸化物(NOx)の排出量を低減することが求めら
れている。NOxの低減は、燃料と空気を燃焼前に混合
して燃焼する予混合燃焼を利用し、かつ燃料と空気の混
合比(燃空比)が理論混合比よりも小さい状態で燃焼さ
せることによって図られる。
【0004】一方、高温雰囲気にさらされる燃焼器ライ
ナ保護のために、燃焼器ライナ内壁に沿わせて冷却媒体
(冷却空気)を流す,いわゆる膜冷却構造が採用されて
いるが、この構成ではこの冷却空気の分、燃焼用空気が
減少するためにNOx増加の原因となる。このことか
ら、対流冷却のみで所定の冷却性能を得るために、例え
ば特開昭62−131927号公報では、衝突噴流冷却
と突起フィンによる冷却を組み合わせた冷却法が示され
ている。
【0005】また、特開平4−116315号公報に
は、フィンの熱伝達率を変化させることにより、特開平
6−221562号公報には流路高さ、かつ/または、
燃焼器ライナ壁表面粗さを変化させることにより、それ
ぞれ燃焼器ライナの温度分布を均一にする方法が示され
ている。さらに、特開平9−196377号公報には、
ライナの外周部に螺旋状のリブを設けることにより、ガ
スタービン全体の効率を損なうことの無い程度の少ない
圧力損失で必要な冷却性能を維持し、同時に燃焼振動応
力を低減できる燃焼器ライナ構造が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】強制対流伝熱において
は、効率向上やポンプ動力節減のため、伝熱促進に対し
て圧力損失の増大を抑制することが必要である。例えば
ガスタービンの効率向上のためには燃焼ガス温度を高く
する必要があり、それに伴ないライナ冷却強化が求めら
れるが、さらなる冷却促進法は圧力損失増大を招かない
ものでなくてはならない。その点、衝突噴流冷却におい
ては噴流速度の増加に伴ない圧損が大きくなることがあ
る。また、フィン冷却では、フィンの増加とともに圧損
が大きくなる嫌いがあり、またリブによる乱流促進は圧
損増加が少ないが、リブ間隔を狭くしても冷却性能は頭
打ちになるため、リブを増やすことによる冷却促進には
限界があった。
【0007】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、圧力損失の増大を抑制しつつ伝熱
性能の向上が必要な機器の伝熱装置を提供することにあ
る。例えば、その一つであるガスタービン燃焼器におい
ては、ガスタービン効率を損なうことの無い程度の少な
い圧力損失で必要な冷却性能を維持し、構造強度の信頼
性を維持するとともに、予混合燃焼空気を増加させて低
NOx化を図ることを可能にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、部材
の表面に、この部材表面に沿って伝熱媒体を流通させ、
部材と伝熱媒体間で熱授受を行うようにした伝熱装置に
おいて、前記部材の伝熱媒体が流通する側の面に、伝熱
媒体に流れ方向に回転の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生
させる渦発生手段と伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する
乱流促進手段とを設けるようにし所期の目的を達成する
ようにしたものである。
【0009】また本発明は、部材の表面に、この部材表
面に沿って伝熱媒体を流通させ、部材と伝熱媒体間で熱
授受を行うようにした伝熱装置において、前記部材の伝
熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流れ方向に回転
の中心軸を持つ渦(縦渦),すなわち中心軸を持つ螺旋
状の渦を発生させる渦発生手段を設けるとともに、この
渦発生手段を前記伝熱媒体の流通方向に並設し、かつこ
の並設された渦発生手段の間に、前記伝熱媒体に生ずる
境界層を破壊する乱流促進手段を設けるようにしたもの
である。
【0010】また本発明は、部材の表面に、この部材表
面に沿って伝熱媒体を流通させ、部材と伝熱媒体間で熱
授受を行うようにした伝熱装置において、前記部材の伝
熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流れ方向に回転
の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生させる渦発生手段を設
けるとともに、この渦発生手段を前記伝熱媒体の流通方
向及び直角方向に並設し、かつ渦発生手段の伝熱媒体の
流通方向に直角な方向に隣接している渦発生手段の渦の
回転方向が互いに逆向きとなるように形成し、かつ伝熱
媒体の流通方向に並設された渦発生手段の間に、伝熱媒
体に生ずる境界層を破壊する乱流促進手段を設けるよう
にしたものである。
【0011】また、この場合、前記渦発生手段の媒体流
通方向の間隔を、前段の渦発生手段で生じた渦が消えな
い間隔となるようにしたものである。また、前記渦発生
手段を、前記部材の伝熱媒体の流通側表面から伝熱媒体
の流通側へ突出した突出部にて形成し、かつ前記乱流促
進手段をリブ状の部材で、かつその長軸方向が前記伝熱
媒体の流通方向と交差するように形成したものである。
【0012】また、前記渦発生手段の突出部を、前記伝
熱媒体の流通方向に対し、仰角が10°〜20°を持
ち、かつその高さが前記伝熱媒体の流通する流路の1/
4〜1/2に形成したものである。
【0013】また本発明は、部材の表面に伝熱媒体を流
通させて部材と伝熱媒体間で熱授受を行なわせる際し、
前記部材の伝熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流
れ方向に回転の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生させる渦
発生手段と伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する乱流促進
手段とを備えている伝熱装置の製造方法において、前記
部材の表面に渦発生手段を形成するに際し、前記部材の
一部に切り込みを入れるとともに、その切り込み部分を
前記伝熱媒体が流通する側に折曲げて起立させ、かつこ
の折曲げ起立により生じた部材の開放部を塞いで形成す
るようにしたものである。
【0014】また本発明は、ガスタービン燃焼器の燃焼
器ライナに、前述した伝熱装置を設けるようにしたもの
である。
【0015】すなわちこのように形成された伝熱装置で
あると、部材の伝熱媒体が流通する側の面に、中心軸を
持つ螺旋状の渦を発生させる渦発生手段が、伝熱媒体の
流通方向に並設されて設けられ、また、この並設された
渦発生手段の間に、伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する
乱流促進手段が設けられていることから、渦発生手段に
よって発生した伝熱媒体の流通方向に回転軸を持つ縦渦
によって、冷却(加熱)流路内が大きく撹拌される結
果、伝熱面からの伝熱によって温度が上がった(下がっ
た)伝熱媒体が流路内部へ運ばれ、流路内部の伝熱面か
ら遠いために比較的低温(高温)の伝熱媒体が伝熱面近
傍に運ばれることによって、伝熱性能が向上し、このと
き併せて乱流促進手段が伝熱媒体に発達した境界層を乱
すことにより、伝熱性能が著しく向上し、したがって、
圧力損失の増大が抑制され、かつさらなる伝熱性能の向
上が図られるのである。これが、例えばガスタービンの
燃焼器ライナに適用された場合には、ガスタービンの効
率を損なうことのない少ない圧力損失で必要な冷却性能
を維持し、構造強度の信頼性を維持するとともに、燃焼
空気を増加させて低NOx化を図ることが可能となるの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。なお、本発明は伝熱が必要な機
器や部材であればいかなるものにも適用可能であるが、
ここでは、最も好適と思われるガスタービン燃焼器の場
合を例にとり説明する。図2は、そのガスタービン燃焼
器の断面を示したものである。発電用ガスタービンは、
主として圧縮機1、燃焼器2、タービン3から構成さ
れ、そしてタービンの出力により発電機4を回転させ電
力を得るようにしている。
【0017】燃焼器2は、ガスタービンケーシング5、
燃焼器外筒6および燃焼器カバー7内に格納されてい
る。燃焼器2の上流端中央部には拡散パイロットバーナ
8が配置され、その外周には環状の予混合バーナ9が配
置されている。この予混合バーナ9は、複数の予混合用
ノズル10および保炎器11を備えている。
【0018】拡散パイロットバーナ8の燃焼に用いられ
る拡散パイロットバーナ用空気101の流路には、第2
予混合燃料ノズル17が配置され、予混合バーナの下流
には、未燃の空気と既燃の燃焼ガスを隔てる概略円筒状
の燃焼器ライナ12が配置されている。また、燃焼器ラ
イナの外周面には冷却性能を高めるための縦渦発生器1
3および乱流促進体14が備えられている。なお、この
縦渦発生器および乱流促進体の構造については後に詳細
に述べる。
【0019】燃焼器ライナ(部材)12の外周には、こ
の燃焼器ライナ12と所定の間隔をもって配置された外
周壁,すなわち空気流路(媒体流通路)を形成し、流れ
を制御するための外周壁(以下、フロースリーブと称
す。)15が設けられている。このフロースリーブ15
は燃焼器ライナ12よりも直径の大きな円筒状体に形成
され、かつ、燃焼器ライナとほぼ同心円状に配置されて
いる。
【0020】圧縮機1からの高圧空気(伝熱媒体)10
0は、フロースリーブ15と燃焼器ライナ12の間の概
して環状の空間を通り、燃焼器ライナ12の軸とほぼ平
行に流れ、燃焼器ライナ12の対流冷却に使用される。
その後、拡散パイロットバーナ用空気101および予混
合バーナ用空気102に分かれて燃焼器内へ供給され、
それぞれ燃焼用空気として用いられる。既燃の燃焼ガス
103は燃焼器ライナ12内側を通り、尾筒16を経て
タービン3に供給される。
【0021】燃料系統は、主燃料系統200と、そこか
ら分岐する拡散パイロットバーナ用燃料系統201、予
混合バーナ用燃料系統202、第2予混合燃料系統20
3より成り立っている。ここで燃焼器ライナ12は、外
側の未燃焼高圧空気100と内側の既燃燃焼ガス103
を隔て、燃焼を安定に行わせる役割を果たしている。こ
の際、燃焼器ライナ12は、内側の燃焼ガス103から
の伝熱により加熱され、外側の比較的低温の高圧空気1
00によって冷却されるため、両者の入・出熱量が釣り
合う温度となる。したがって、燃焼ガスの入熱量を減ら
し、外側の冷却を強化して燃焼器ライナの温度を低減さ
せることにより、燃焼器ライナの素材の強度を向上させ
ることができる。
【0022】コンバインド発電プラントで用いられるガ
スタービン用超低NOx燃焼器では、NOxの低減目標
達成のため、ライナの冷却専用に使用できる空気はほと
んどなくなる傾向にある。
【0023】次に、図1に本発明の一実施例である燃焼
器ライナを示し説明する。本実施例では一例として直径
が230mm、長さが524mm、板厚tが1mmの燃
焼器ライナを用いた。また、本実施例では一例として、
フロースリーブ直径は274mmとし、この場合の空気
流路の高さHは22mmである。このフロースリーブ直
径を小さくすると流路高さHも小さくなり、冷却空気の
流速が増加して冷却は促進するが圧力損失は大きくな
る。そのためこの流路高さHが、冷却と圧力損失の両面
から最適な値となるよう、フロースリーブ直径を選定し
ている。
【0024】また、フロースリーブを設置することで、
耐圧強度を受け持つ燃焼器外筒6の直径を変えることな
く最適な流路高さを選定できる。また、ライナ内部の燃
焼ガスによる加熱熱流速に偏りがある場合などには、フ
ロースリーブ径を局所的に変化させることで冷却空気流
速を調節し、燃焼器ライナの温度分布が一様となるよう
にすることも可能である。
【0025】縦渦発生器(渦発生手段)13は、燃焼器
ライナの冷却空気の流通側表面から冷却空気の流通側へ
突出した突出部より形成されている。すなわち、この突
出部は、長さ20mm、高さh10mm、厚さ1mmの
三角板状で、冷却空気の主流方向に対して、α=15°
の仰角を持って燃焼器ライナ外周面に取り付けられてい
る。このとき縦渦発生器の下流には、図3に示されてい
るように流れ方向に回転軸を持つ縦渦が発生し、流路の
上側(外側、すなわちフロースリーブ側)と下側(内
側、すなわちライナ側)の冷却空気を大きく撹拌しなが
ら下流に向かって流れる。
【0026】この冷却空気が大きく撹拌しながら流れる
ということは、流路の下側に常に新鮮な低温空気が供給
され、ライナ壁面で暖められた空気は流路上側へ運ば
れ、ライナの対流冷却を効率良く行うことができる。
【0027】この場合、この縦渦発生器の高さhは、実
験の結果では、流路高さHに対して1/2弱が最も良好
で、この比が大きすぎると圧力損失が増大する恐れがあ
り、この比が小さすぎると発生する縦渦も小さいものと
なり、流路全体を撹拌するに至らず、冷却促進に対して
効果が小さい。そこで、この比(h/H)は1/4から
1/2程度にするのが望ましいようである。
【0028】また、仰角αが大きすぎると縦渦は強くな
るが、縦渦発生器下流にはく離渦を生じやすくなるた
め、圧力損失が増大する恐れがあり、αが小さすぎると
縦渦が弱くなって冷却促進に対して効果が小さい。そこ
で仰角αは10°から20°程度にするのが良い。
【0029】本実施例では、流路の高さに対して幅(流
路周長)が大きいので、縦渦発生器をライナの周方向に
40枚設置し、縦渦がライナ周方向に万遍なく生じるよ
うにしてある。このとき隣り合う縦渦発生器からの縦渦
が互いに逆回転となるように、仰角の向きを交互に変え
て設置してある。このようにすることで隣り合う渦同士
が回転を打ち消しあわないようにし、縦渦の効果を主流
方向により長く持続させている。
【0030】さらに、縦渦発生器はライナの軸方向に4
列設置され、前段の縦渦発生器によって生じた縦渦が消
滅しないうちに、次段の縦渦発生器から新たな縦渦が生
じるようになっている。縦渦発生器による縦渦が主流方
向に持続する長さは、縦渦発生器の高さhに関連し、実
験によれば、この場合の軸方向の間隔Lは100mm程
度が適当であった。
【0031】なお、本実施例においては、縦渦発生器は
三角板形状をしているが、冷却空気流に対して仰角を持
つような四角板でもよいし、三角すい、四角すい等の厚
みを持ったブロック状の部材でもよい。また、縦渦発生
器はライナ部材と一体化されていると、縦渦による冷却
促進効果に加えて、フィン効果による冷却促進効果も生
じるので尚良い。この場合、後述するプレス加工による
製作方法のほかに、機械加工による削り出し、溶接、ロ
ー付け等による一体化、精密鋳造などの製作方法が考え
られる。
【0032】乱流促進体(乱流促進手段)14は、高さ
2mmの正方形断面をしており、ライナ周長に沿ってリ
ブ状に取り付けられている。このときライナ壁近傍の流
れは乱流促進体によってはく離し、下流で再付着する。
再付着点下流では境界層が薄くなるため、冷却が促進さ
れる。この場合乱流促進体の高さeは、境界層厚さ程度
が良く、本実施例の場合は1〜3mm程度にするのが良
い。
【0033】さらに、乱流発生体はライナの軸方向に複
数列設置され、前段の乱流促進体による冷却促進効果が
消滅しないうちに、次段の乱流促進体から新たな乱れが
生じるようになっている。乱流促進体による乱れが主流
方向に持続し、冷却促進が効果的な長さは、乱流発生体
の高さeに関連し、実験によれば、この場合の軸方向の
間隔は、50mm程度が適当であった。乱流促進体の高
さは境界層厚さ程度、縦渦発生器の高さは流路高さの1
/4から1/2程度であるため、乱流促進体の高さより
も縦渦発生器の高さの方が高い。そのため乱流発生体
は、縦渦発生器の各列と列の間に複数列設置することが
望ましく、本実施例では2列ずつ設置してある。
【0034】また、乱流促進体14は、冷却性能を高め
るとともに燃焼器ライナの剛性を高める効果をもたら
す。そのためライナの板厚を小さくすることができるの
で、さらに冷却性能が向上し、燃焼器ライナ12の温度
が低くなり、素材の強度が増加する。
【0035】本実施例においては、乱流促進体の断面
は、正方形をしているが、このほかに長方形、円、三角
形、台形など様々な形状が考えられる。また、乱流促進
体はライナ部材と一体化されていると、乱流促進体によ
る冷却促進効果に加えて、フィン効果による冷却促進効
果も生じるので尚良い。この場合、後述する遠心鋳造に
よる製作方法のほかに、機械加工による削り出し、溶
接、ロー付け等による一体化、塑性加工などの製作方法
が考えられる。
【0036】また、乱流促進体の長軸方向が、前記流路
を流れる冷却媒体の主流方向と直角な方向に対して傾斜
角を有して交差していると、ライナ壁近傍に小さな縦渦
成分を含む複雑な渦が発生する。この渦は、前記縦渦発
生器のような流路全体を大きく撹拌するような効果は持
たないものの、流れに直交するリブに比べて、境界層を
乱す効果が大きいため、縦渦発生器と併用すると冷却促
進に対してより大きな効果がある。
【0037】また、乱流促進体として、前記縦渦発生器
を小型にした構造物を設置することも考えられる。この
場合、大きな縦渦発生器は流路全体を大きく撹拌する作
用を受け持ち、小さな縦渦発生器は前記乱流促進体とし
てライナ壁近傍を撹拌することで境界層を乱す働きをす
る。ここに、さらに小さな乱流促進体を設置して、大き
な縦渦発生器、小さな縦渦発生器、乱流促進体の順に大
きな渦から小さな渦へと低温空気を輸送し、逆に小さな
渦から大きな渦へと高温空気を輸送して、流路全体での
熱輸送を効果的に行うことも考えられる。
【0038】なお、図2においては、尾筒16の冷却に
ついては何も記載していないが、本実施例における燃焼
器ライナの冷却と同様に、縦渦発生器や乱流促進体によ
る冷却を施すことも可能であり、この場合尾筒の冷却空
気も燃焼に利用できるため、さらにNOx低減が図れ
る。または、尾筒については膜冷却、衝突噴流冷却、フ
ィン冷却、あるいはそれらの組み合わせによる冷却方法
を採用し、NOxや圧力損失の増加を犠牲にしても尾筒
の信頼性を確保することもできる。
【0039】本実施例においては、ライナ内部の燃焼ガ
ス流による加熱が一様であることを考えている。このよ
うな一様性は、ライナ上流に設置した予混合燃焼器を注
意深く設計することで実現できるが、燃焼器設計の都合
上、ライナ内部の燃焼ガス流による熱流束分布に偏りが
ある場合は、それに対応して、縦渦発生器および乱流促
進体の形状、寸法、配置間隔を変化させて、燃焼器ライ
ナの温度分布が一様となるように設置することもでき
る。それにより、燃焼器ライナに発生する熱応力が低下
し、熱疲労に対する燃焼器ライナの強度信頼性も向上さ
せることができる。また、燃焼器ライナの温度分布の均
一化により、熱応力が低減し、その分だけ燃焼器ライナ
の使用温度を高くすることができる。これにより、燃焼
ガスの高温化が可能となり、燃焼器をガスタービンに利
用すればガスタービン全体の高温、高効率化が図れる。
【0040】図4は、平板モデルを用いた熱伝達率測定
試験結果である。図4の横軸はモデル試験時に測定され
た圧力損失で、縦軸は熱伝達率である。データ記号の白
抜きは縦渦発生器を設置しない場合であり、黒塗りは縦
渦発生器を設置した場合である。縦渦発生器の形状、寸
法、配置間隔は同一である。データ記号の白丸は乱流促
進体がない場合、白三角は乱流促進体を50mm間隔で
設置した場合、白四角は乱流促進体を25mm間隔で設
置した場合である。それぞれの冷却デバイスについて、
冷却空気の流速を変化させたときの圧力損失と熱伝達率
を調べた。試験結果から、どの冷却デバイスについても
熱伝達率は圧力損失の約4/9乗にほぼ比例しているこ
とがわかる。また、同じ圧力損失であれば熱伝達率が大
きい方が性能が良く、同じ熱伝達であれば圧力損失が小
さいほうが性能が良いので、デバイスごとの線が左上に
あるほうが望ましいことになる。そこでここでは、各デ
バイスが、縦渦発生器なし/乱流促進体なしの場合(白
丸)に比べて、同一圧力損失条件下で熱伝達率が何倍良
いか、ということを総合評価の指標とした。
【0041】縦渦発生器がない場合(白抜き)は、乱流
促進体なしの場合(白丸)に対して、乱流促進体を設置
する(白三角)と熱伝達率も圧力損失も大きくなり、総
合した効果をデータから求めると1.06倍とやや良く
なった。これに対して乱流促進体の設置間隔を密にして
も(白四角)、効果はほとんど変わらず、乱流促進体の
数を増やしても冷却促進効果は頭打ちになることが分か
った。
【0042】一方、白丸に対して、縦渦発生器のみを設
置した場合(黒丸)は、圧力損失の増加よりも熱伝達率
の増加のほうが大きく、総合した効果をデータから求め
ると1.17倍となり、グラフ上も効果がはっきりと現
れている。ここに乱流促進体を設置する(黒三角)と、
圧力損失の増加よりも熱伝達率の増加のほうがさらに大
きくなり、総合した効果をデータから求めると1.31
倍となった。また、縦渦発生器を設置した場合における
乱流促進体による冷却促進効果(黒丸→黒三角)は、縦
渦発生器のない場合(白丸→白三角)の冷却促進効果に
比べても、グラフ上明らかに大きくなっており、縦渦発
生器と乱流促進体の相乗効果があることがわかる。ここ
からさらに乱流促進体の設置間隔を密にしても(黒四
角)、効果はほとんど変わらず、縦渦発生器のない場合
と同様の結果となった。
【0043】以上の試験結果からも、縦渦発生器と乱流
促進体を併用した冷却促進法は、各々の冷却促進効果に
相乗効果を加えて、冷却がより促進され、縦渦発生器お
よび乱流促進体のみを用いた冷却促進法よりも、圧力損
失の増加を抑制することが可能であることが分かる。ま
たは、圧力損失が同じであれば、燃焼器ライナの温度を
より低くできることが分かる。
【0044】次に、縦渦発生器の製作方法について説明
する。燃焼器ライナ12を構成する部材は加工性を考え
て板材を用いる。その厚みは燃焼器ライナの構造強度、
加工性、冷却性能、軽量化、縦渦発生器の厚み等を考慮
すると1〜3mm程度が望ましい。
【0045】この材料を曲げた後、継ぎ目部分を溶接等
で接合して、円筒状にする。このとき、後工程での重ね
合わせを考慮して、若干のテーパを持った円筒状にして
おくとよい。この円筒材に、ワイヤーカッターなどの通
常の手段で図5の実線のような切り込みを入れる。
【0046】その後、図6のように凹台18の上に板材
を置いて、図5中の点線が折り目となるよう凸台19で
プレスするなどの曲げ加工を施して所定の形状の縦渦発
生器を作成する。同様にして所定の数の渦発生器を順次
加工し、図7のような部品を例えば4つ製作する。ここ
で、型を変更することによって任意の形状、曲げ角度の
縦渦発生器を製作することができる。このようなプレス
加工を用いることにより、縦渦発生器の大量生産が可能
となり加工コストの削減が図れる。また、ライナと縦渦
発生器は一体であるので、縦渦による冷却促進効果に加
えて、縦渦発生器のフィン効果も生じる。
【0047】このようにして作成した部品のテーパを利
用して図8のように重ね合わせる。このとき、重ね合わ
せた部分20で、縦渦発生器を切り起こした後の切り欠
きを塞ぐようにする。その後、重ね合わせ部分20を溶
接およびロー付けにより一体化する。切り欠きを塞いだ
ことで、切り欠き穴を通って燃焼器ライナ内に流入する
空気はなくなり、縦渦の発生を効果的にすることができ
る。また、冷却空気を燃焼用空気に利用できるため、燃
焼器から排出されるNOxを抑制することができる。さ
らに、重ね合わせ部分を一体化したことで、ライナ部材
内の熱伝導によってライナの温度分布が一様になる効果
も生じる。また、重ね合わせ部分を一体化したことで、
ライナの板厚が増し構造強度が増加する。
【0048】なお、本実施例では、重ね合わせのためラ
イナ部材にテーパを持たせるようにしたが、例えば、図
9のように段を生じさせて重ね合わせるようにしても良
い。
【0049】こうして製作した縦渦発生器付き燃焼器ラ
イナの外周面に、別に製作したリブ状の乱流促進体を溶
接およびロー付けにより一体化して設置する。一体化に
より、燃焼器ライナおよび乱流促進体の構想強度の信頼
性を向上させるとともに、乱流促進体のフィン効果も生
じて、冷却も促進される。
【0050】また、乱流促進体は、遠心鋳造法によって
ライナ壁材と一体に製造することもできる。乱流促進体
の長軸方向が、冷却媒体の主流方向と直角な方向に対し
て傾斜角を有して交差している場合など、複雑な形状の
乱流促進体を設置する場合であっても、遠心鋳造法によ
って容易に加工することができる。遠心鋳造法によって
製作した乱流促進体付きライナ部材に、上述したプレス
加工によって縦渦発生器を加工することができる。燃焼
器ライナ12は、苛酷条件で用いられる消耗品であり、
プレス加工、遠心鋳造を用いることにより大量生産が可
能となり加工コストの削減が図れる。また、遠心鋳造法
により燃焼器ライナ12を加工することにより、内面は
平滑となり、内面を流れる燃焼ガス103によって飛散
する欠落物がなくなり、欠落物によるタービン3等の破
損防止を図れる。また、遠心鋳造法により内面が平滑で
スムーズであることにより、内面の検査性を向上するこ
とができる。さらに、内面が平滑でスムーズであること
により、内面に熱遮蔽コーティングを施工しやすい。
【0051】このようにして製作した、縦渦発生器付き
燃焼器ライナを備えたガスタービンの運転は、次のよう
に行なわれる。すなわち、起動から定格回転数までと、
ガスタービン負荷の小さい範囲では、拡散パイロットバ
ーナ用燃料系統201に燃料を流すことにより、拡散パ
イロットバーナ8で運転を行う。そして予め定められた
負荷において、拡散パイロットバーナ用燃料系統201
の燃料流量を減少させながら、予混合バーナ用燃料系統
202の燃料流量を増加させ、拡散パイロットバーナ8
と予混合バーナ9とで運転を行う。
【0052】予混合バーナは、保炎器11後流の循環流
によって火炎が保炎され、安定な燃焼が可能となる。ま
た拡散燃焼の大部分を予混合燃焼に変えることで、燃焼
器から排出するNOxを抑制することが可能となる。こ
のとき、縦渦発生器付き燃焼器ライナの冷却に用いられ
た空気の大部分が燃焼に用いられるので、予混合器の燃
空比を小さくできるため、予混合バーナから排出される
NOxはほとんどゼロに近くなる。すなわち燃焼器から
排出されるNOxは、そのほとんどが拡散バーナから排
出されるNOxであり、拡散バーナは予混合バーナに比
べて小さいので、全体のNOx量を抑制することができ
る。
【0053】その後、拡散パイロットバーナ用燃料系統
201および予混合バーナ用燃料系統202の燃料流量
を増加して負荷上昇させた後、予め定められた負荷にお
いて、拡散パイロットバーナ用燃料系統201の燃料流
量を減少させて0(ゼロ)にし、予混合バーナ9のみで
運転を行う。このとき、拡散バーナ8は全く着火してい
ないため予混合燃焼のみの運転となり、燃焼器から発生
するNOxは極めて少なくできる。
【0054】拡散空気101は燃焼器内で予混合気の燃
焼ガスと混合し、所定の温度となってタービンに送られ
る。このとき拡散空気101内に、第2予混合燃料ノズ
ル17から第2予混合燃料203を適量投入すると、拡
散パイロットバーナ用空気101と混合した後燃焼室内
に流入し、そこで予混合バーナ9の燃焼ガスと混合し
て、約1100℃以上の高温となるため、投入した燃料
は燃焼器内で十分に反応し、その燃空比が極めて小さく
とも高い燃焼効率を得ることができる。
【0055】また、このため発生するNOxを増加させ
ることなくガスタービンの出力を増加させることもでき
る。あるいは負荷一定制御の場合には、その分予混合気
の燃空比を下げることができるため、ライナ等の高温部
品の寿命向上、逆火に対する余裕確保等の効果が得られ
る。
【0056】このとき拡散パイロットバーナ用燃料系統
201には、拡散火炎が保炎せず、かつ該拡散燃料系統
内の流れが停滞しない流量となるように制御した流量の
燃料を流すようにすると、燃料配管内の燃料が空気によ
って置換されることを防止できるので、負荷遮断時など
の緊急時に直ちに拡散バーナに着火できるのでさらに良
い。
【0057】以上、ガスタービン燃焼器ライナの冷却促
進を例に、縦渦発生器と乱流促進体の組み合わせによる
伝熱促進構造を説明したが、燃焼器ライナ以外であって
も、タービン翼、熱交換器、フィン、ボイラ、加熱炉な
ど、冷却、加熱、熱交換等における流体と固体の間の伝
熱促進に対して、縦渦発生器と乱流促進体の組み合わせ
は有効である。熱交換器等のフィン間やタービン翼内部
の冷却においては冷却流路の両面が伝熱面であり、縦渦
発生器によって流路中央の比較的低温の流体を伝熱面近
傍に供給し、乱流促進体によって境界層を乱して伝熱を
促進する。
【0058】一方、ライナ冷却の場合はライナ壁面側の
みが伝熱面であり、冷却流路内においてライナ壁面側で
は冷却媒体の温度上昇があるが、ライナ壁から遠い部分
では低温のままである。このような特有な状況に着目
し、このライナ壁から遠い部分の低温媒体を利用して冷
却促進を行うという点で、燃焼器ライナは、縦渦発生器
と乱流促進体の組み合わせによる伝熱促進構造が、より
効果を発揮する対象物である。
【0059】以上説明してきたようにこのように形成さ
れた伝熱装置であると、縦渦発生器によって発生した伝
熱媒体の主流方向に回転軸を持つ縦渦によって、冷却
(加熱)流路内が大きく撹拌される結果、伝熱面からの
伝熱によって温度が上がった(下がった)伝熱媒体が流
路内部へ運ばれ、流路内部の伝熱面から遠いために比較
的低温(高温)の伝熱媒体が伝熱面近傍に運ばれること
によって、伝熱性能を向上することができる。このとき
併せて乱流促進体を伝熱面に設置し、伝熱媒体に発達し
た境界層を乱すことにより、伝熱性能が向上するのであ
る。
【0060】また、この伝熱装置が燃焼器ライナに適用
された場合には、縦渦発生器によって発生した冷却媒体
の主流方向に回転軸を持つ縦渦によって、冷却流路内が
大きく撹拌される結果、燃焼器ライナ壁からの伝熱によ
って温度が上がった冷却媒体が流路外周部へ運ばれ、流
路外周部の燃焼器ライナ壁から遠いために比較的低温の
冷却媒体が燃焼器ライナ壁近傍に運ばれることによっ
て、燃焼器ライナの対流冷却効率を向上することができ
る。このとき併せて乱流促進体を燃焼器ライナ外壁に設
置されていることから、冷却媒体に発達した境界層が乱
され、これにより、対流冷却性能が向上し、メタル温度
が低減する。そのため、燃焼器ライナの素材の強度特性
が向上するとともに燃焼器ライナに発生する熱応力が低
下し、熱疲労に対する燃焼器ライナの強度信頼性も向上
させることができる。このような、燃焼器ライナを備え
た燃焼器は、冷却空気をすべて燃焼用空気として利用で
きるためNOx低減が可能である。燃焼器をガスタービ
ンシステムに利用すれば、低NOxかつ高効率で信頼性
の高いガスタービンシステムになる。
【0061】また、縦渦発生器を具備した燃焼器ライナ
はプレス加工によって成形することで、また、乱流促進
体を具備した燃焼器ライナは遠心鋳造によって成形する
ことで、複雑な形状の縦渦発生器や乱流促進体でも容易
に加工することができる。プレス加工、遠心鋳造は、縦
渦発生器及び乱流促進体の大量生産が可能であり加工コ
ストの削減が図れるのである。
【0062】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、圧力損失の増大を抑制しつつ伝熱性能の向上を図る
ことが可能なこの種の伝熱装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の伝熱装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の伝熱装置を備えた燃焼器を示す集団側
面図である。
【図3】縦渦発生器の一実施例を示す斜視図である。
【図4】縦渦発生器および乱流促進体の効果を示した実
験結果図である。
【図5】縦渦発生器製作時の切り欠きの一例を示す図で
ある。
【図6】縦渦発生器製作時のプレス加工の一例を示す図
である。
【図7】縦渦発生器製作時のライナ部品の一例を示す図
である。
【図8】縦渦発生器製作時の重ね合わせ方の一例を示す
図である。
【図9】縦渦発生器製作時の重ね合わせ方の別の例を示
す図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…発電機、
5…ガスタービンケーシング、6…燃焼器外筒、7…燃
焼器カバー、8…拡散パイロットバーナ、9…予混合バ
ーナ、10…予混合燃料ノズル、11…保炎器、12…
燃焼器ライナ(部材)、13…縦渦発生器(渦発生手
段)、14…乱流促進体(乱流促進手段)、15…フロ
ースリーブ、16…尾筒、17…第2予混合燃料ノズ
ル、18…凹台、19…凸台、20…重ね合わせ部分、
100…燃焼器流入空気、101…拡散燃焼用空気、1
02…予混合燃焼用空気、103…燃焼ガス、200…
全燃料、201…拡散燃料、202…予混合燃料、20
3…第2予混合燃料、210…燃料流量調節弁、211
…拡散燃料流量調節弁、212…予混合燃料流量調節
弁、213…第2予混合燃料流量調節弁。
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 泰行 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 (72)発明者 小林 成嘉 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部材の表面に、該部材表面に沿って伝熱
    媒体を流通させ、部材と伝熱媒体間で熱授受を行うよう
    にした伝熱装置において、 前記部材の伝熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流
    れ方向に回転の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生させる渦
    発生手段と伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する乱流促進
    手段とを設けたことを特徴とする伝熱装置。
  2. 【請求項2】 部材の表面に、該部材表面に沿って伝熱
    媒体を流通させ、部材と伝熱媒体間で熱授受を行うよう
    にした伝熱装置において、 前記部材の伝熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流
    れ方向に回転の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生させる渦
    発生手段を設けるとともに、この渦発生手段を前記伝熱
    媒体の流通方向に並設し、かつこの並設された渦発生手
    段の間に、前記伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する乱流
    促進手段を設けたことを特徴とする伝熱装置。
  3. 【請求項3】 部材の表面に、該部材表面に沿って伝熱
    媒体を流通させ、部材と伝熱媒体間で熱授受を行うよう
    にした伝熱装置において、 前記部材の伝熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流
    れ方向に回転の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生させる渦
    発生手段を設けるとともに、この渦発生手段を前記伝熱
    媒体の流通方向及び直角方向に並設し、かつ渦発生手段
    の伝熱媒体の流通方向に直角な方向に隣接している渦発
    生手段の渦の回転方向が互いに逆向きとなるように形成
    し、かつ伝熱媒体の流通方向に並設された渦発生手段の
    間に、伝熱媒体に生ずる境界層を破壊する乱流促進手段
    を設けたことを特徴とする伝熱装置。
  4. 【請求項4】 前記渦発生手段が、前記部材の伝熱媒体
    の流通側表面から伝熱媒体の流通側へ突出した突出部よ
    り形成され、かつ前記乱流促進手段がリブ状の部材で、
    かつその長軸方向が前記伝熱媒体の流通方向と交差する
    ように形成されたものである請求項1,2または3記載
    の伝熱装置。
  5. 【請求項5】 前記渦発生手段の突出部が、前記伝熱媒
    体の流通方向に対し、仰角が10°〜20°を持ち、か
    つその高さが前記伝熱媒体の流通する流路の1/4〜1
    /2に形成されたものである請求項4記載の伝熱装置。
  6. 【請求項6】 部材の表面に伝熱媒体を流通させて部材
    と伝熱媒体間で熱授受を行なわせる際し、前記部材の伝
    熱媒体が流通する側の面に、伝熱媒体に流れ方向に回転
    の中心軸を持つ渦(縦渦)を発生させる渦発生手段と伝
    熱媒体に生ずる境界層を破壊する乱流促進手段とを備え
    ている伝熱装置の製造方法において、 前記部材の表面に渦発生手段を形成するに際し、前記部
    材の一部に切り込みを入れるとともに、その部分を前記
    伝熱媒体が流通する側に折曲げて起立させ、かつこの折
    曲げ起立により生じた部材の開放部を塞いで形成するよ
    うにしたことを特徴とする伝熱装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれかに記載の伝熱装置
    が燃焼器ライナに設けられているガスタービン燃焼器。
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