JP2001279000A - ポリアニリン膜の成膜方法 - Google Patents

ポリアニリン膜の成膜方法

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JP2001279000A
JP2001279000A JP2000096230A JP2000096230A JP2001279000A JP 2001279000 A JP2001279000 A JP 2001279000A JP 2000096230 A JP2000096230 A JP 2000096230A JP 2000096230 A JP2000096230 A JP 2000096230A JP 2001279000 A JP2001279000 A JP 2001279000A
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Japan
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dopant
polyaniline
membrane
film
doped
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JP2000096230A
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English (en)
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Masahiro Fujiwara
正裕 藤原
Satoru Hattori
覚 服部
Masayoshi Harada
勝可 原田
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来の方法によってはドープできなかったドー
パントを、安価な汎用溶媒を使用して容易にドープでき
るポリアニリン膜の成膜方法を提供する。 【解決手段】脱ドープが可能なドーパントをドープした
溶媒可溶型ポリアニリン膜を脱ドープして得られるポリ
アニリン膜に、前記ドーパントと異なるドーパントをド
ープする。これにより、帯電防止膜、防錆膜、透明導電
膜または電磁波シールド膜等に、あるいは光触媒として
有用な膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性を有するポ
リアニリン膜の成膜方法に関するものである。本発明に
より作製された膜は、帯電防止膜、防錆膜、透明導電膜
または電磁波シールド膜等に、あるいは光触媒として有
用である。
【0002】
【従来の技術】ポリアニリンは導電性有機膜の原料とし
て有用であることが知られており、ポリアニリンに種々
のドーパントをドープして膜の特性を制御することが試
みられている。ドーパントをドープしたポリアニリンを
成膜するには先ずドーパントをポリアニリンにドープさ
せる必要があるが、ドーパントの種類によっては、ポリ
アニリンに添加するとその混合物は汎用溶媒に対する溶
解性が低くなり、ジメチルスルホキシド(DMSO)等
の高価な溶媒を用いないと成膜できない場合があり、し
ばしば如何なる溶媒を用いても全く溶解せず成膜できな
いという問題がある。これらの高価な溶媒を使用せず
に、安価な汎用溶媒を使用出来るように、長いアルキル
基を有するドーパントを用いてポリアニリン膜を作製す
る方法が開発されているが、長いアルキル基を有する特
殊なドーパントは化学構造に制約があり、ポリアニリン
膜に必要な機能を自由に付与出来ないという問題があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、従
来の方法によってはドープできなかったドーパントを、
安価な汎用溶媒を使用して容易にドープできるポリアニ
リン膜の成膜方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を進めた結果、所望のドーパントを直接ポリアニリンに
ドープするのではなく、脱ドープが可能なドーパントで
ドープした後、脱ドープし、その後に所望のドーパント
をドープする方法が極めて有効であることを見出し、本
発明を完成した。即ち、本発明は、脱ドープが可能なド
ーパントをドープした溶媒可溶型ポリアニリン膜を脱ド
ープして得られるポリアニリン膜に、前記ドーパントと
異なるドーパントをドープすることを特徴とするポリア
ニリン膜の成膜方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を成膜、脱ド
ープ及び再ドープの3工程に分けて説明する。
【0006】(成膜工程)成膜工程は、所望のドーパン
トをポリアニリンにドープする前に、脱ドープが可能な
ドーパント(ドーパント[A]と略す)をドープした溶
媒可溶型ポリアニリン膜を作製する工程である。成膜に
用いられる好ましい基板としては、アルミナ等のセラミ
ックス基板、ガラス基板、シリコン等の半導体基板等、
あるいは塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リイミド等の樹脂製の基板等があり、特に限定されな
い。成膜の方法としては、ディップコーティング法、バ
ーコーティング法、スピンコーティング法などの公知の
方法を適応することができ、ドーパント[A]を含有さ
せたポリアニリン溶液を基板上に塗布して成膜する。
【0007】ドーパント[A]は、脱ドープが可能であ
り、溶媒可溶型のポリアニリン膜を得るための成分であ
り、炭素数が6から40、より好ましくは7から20の
アルキル基を有する有機酸が好ましい。好ましい有機酸
はスルホン酸であり、好ましい具体例として、ドデシル
ベンゼンスルホン酸、ドデシルナフタレンスルホン酸、
3,6−ジノニル−1−ナフタレンスルホン酸等の長鎖
アルキル基を有する芳香族スルホン酸等がある。ドーパ
ント[A]は溶媒に希釈して使用すると効率良くドープ
することができる。好ましい溶媒としては、トルエン、
キシレン又はエチレングリコールモノブチルエーテル、
或いはこれらの混合物等がある。ドーパント[A]のド
ープ量は、ドーパント溶液濃度によって任意に制御する
ことが出来る。
【0008】(脱ドープ工程)脱ドープ工程は、成膜工
程で得たポリアニリン膜をアミン等の脱ドーパント液に
浸して、ドーパント[A]を脱離させる工程である。好
ましい脱ドーパントは、アミン、アンモニウム、ヒドラ
ジン、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の塩基性
化合物である。好ましいアミンとしては、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチ
ルアルン等のアルキルアミンがある。
【0009】これらの脱ドーパントは、100%のまま
でも使用出来るが、溶媒に希釈して使用するのが効率的
である。好ましい溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロピルアルコール等のアルコール類、ジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類、水、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水
素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等があり、
より好ましい溶媒はアルコール類であり、特に好ましい
溶媒はメチルアルコールである。脱ドープ量は、脱ドー
パントの溶液濃度と浸漬時間によって任意に制御するこ
とが出来る。
【0010】(再ドープ工程)再ドープ工程は、脱ドー
プ工程後のポリアニリン膜をドーパント[A]と異なる
ドーパント(ドーパント[B]と略す)の液に浸して、
ドーパント[B]をポリアニリン膜にドープする工程で
ある。再ドープに用いられるドーパント[B]はポリア
ニリン膜に所望の特性を付与するために選択されるもの
であり、例えば樟脳スルホン酸((+)-10-Camphorsulfon
icacid:CSA)、パラトルエンスルホン酸(PT
S)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸及びその単独重合体、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸とイソブチルメタクリレートと
の共重合体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸とブチルアクリレートとの共重合体、ビニル
ベンゼンスルホン酸モノマー及びその単独重合体、ビニ
ルベンゼンスルホン酸とブチルアクリレートとの共重合
体等がある。
【0011】これらの再ドープ用のドーパントは、10
0%のままでも使用出来るが、溶媒に希釈して使用する
のが効率的である。好ましい溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール等のアルコール
類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン等のエーテル類、水、ヘキサン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素等がある。より好ましくは、アルコール、水であり、
特に好ましくはアルコールである。再ドープ量は、ドー
パント溶液濃度と浸漬時間によって任意に制御すること
が出来る。
【0012】上記に例示したドーパント[B]は安価な
汎用溶媒を使用してポリアニリンにドープさせることが
できないものであるが、本発明の方法により容易にポリ
アニリン膜にドープすることができる。従って、本発明
により、従来の方法では成膜できなかった上記に例示し
たドーパント[B]をドープした溶媒不溶型ポリアニリ
ン膜も容易に成膜することができるので、溶媒に不溶な
ため利用されることがなかった、ドープされた溶媒不溶
型ポリアニリンを各種用途へ応用・展開することが可能
となる。
【0013】[実施例1]従来の方法ではドープができ
なかった樟脳スルホン酸((+)-10-Camphorsulfonicaci
d:CSA)をドープしたポリアニリン膜を以下のよう
にして成膜した。 (成膜)先ず、溶解性に富む3,6−ジノニル−1−ナ
フタレンスルホン酸をドーパントとしたポリアニリンを
調製し、キシレンとエチレングリコールモノブチルエー
テル混合液に溶解した。Siウエハにポリアニリン溶液を
滴下し、スピンコータで成膜した。この時、ポリアニリ
ン溶液の濃度を3〜40wt%、スピンコータの回転数を
1000〜5000rpmに変化させて、ポリアニリン膜
の膜厚を制御した。続いて、150℃で10分間オーブンに
て乾燥させた (脱ドープ)上記のようにして得たポリアニリン膜を脱
ドープ溶液(トリエチルアミン10%メタノール溶液)に
3分間含浸させ、脱ドープが起きたことを表す変色(緑
色から青色)を確認した。続いて、メチルアルコールで
リンスした。 (再ドープ)次に、脱ドープした後のポリアニリン膜を
樟脳スルホン酸((+)-10-Camphorsulfonicacid:CS
A)の10%メタノール溶液に浸した。この時、膜は一瞬
にして、青色から緑色に変色し、再ドープが速やかに起
きたことを確認した。
【0014】[実施例2]再ド―プ用のドーパントとし
て 、パラトルエンスルホン酸(PTS)を使用した以
外は、実施例1と同様な操作によりPTSをドープした
ポリアニリン膜を成膜した。
【0015】[実施例3]再ド―プ用のドーパントとし
て2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
を使用した以外は、実施例1と同様な操作により2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸をドープ
したポリアニリン膜を成膜した。
【0016】[実施例4]再ド―プ用のドーパントとし
て2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
の重合体を使用した以外は、実施例1と同様な操作によ
り2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
のポリマーをドープしたポリアニリン膜を成膜した。
【0017】[実施例5]再ド―プ用のドーパントとし
て2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
とイソブチルメタクリレートとの共重合体を使用した以
外は、実施例1と同様な操作により2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸とイソブチルメタクリ
レートとの共重合体をドープしたポリアニリン膜を成膜
した。
【0018】
【発明の効果】本発明により、従来の方法によってはド
ープできなかったり、高価な溶媒を用いる必要があった
ドーパントを、安価な汎用溶媒を使用して容易にドープ
できるので、今まで付与できなかった特性をポリアニリ
ン膜に付与することができる。本発明の方法によりポリ
アニリン膜を各種用途へ応用することが可能となる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA22 AA33 AA35 AA58 AA78 AC14 AE15 AF37 AG01 AG12 AH12 AH19 BA02 BC01 BC02 4J002 BC122 BG052 BG122 CM011 EV236 FD112 FD116 GQ02 4J043 PA02 QB02 RA13 SA05 SB01 UA121 YB05 YB38 ZA44 ZB11 ZB49 5E321 BB57 GG05 GH01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱ドープが可能なドーパントをドープした
    溶媒可溶型ポリアニリン膜を脱ドープして得られるポリ
    アニリン膜に、前記ドーパントと異なるドーパントをド
    ープすることを特徴とするポリアニリン膜の成膜方法。
JP2000096230A 2000-03-31 2000-03-31 ポリアニリン膜の成膜方法 Pending JP2001279000A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006342356A (ja) * 2003-08-28 2006-12-21 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用半導電性組成物およびそれを用いた電子写真機器用半導電性部材
JP2008205037A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Tetsuo Hino ポリマーヒューズおよびそれを用いた電子機器
CN103819667A (zh) * 2014-03-07 2014-05-28 青岛科技大学 一种全液相制备二次掺杂聚苯胺纳米纤维材料的方法

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