JP2001277953A - 車両用天井材およびその製造方法 - Google Patents

車両用天井材およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001277953A
JP2001277953A JP2000098897A JP2000098897A JP2001277953A JP 2001277953 A JP2001277953 A JP 2001277953A JP 2000098897 A JP2000098897 A JP 2000098897A JP 2000098897 A JP2000098897 A JP 2000098897A JP 2001277953 A JP2001277953 A JP 2001277953A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
fiber
basis weight
fibers
ceiling material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000098897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3786250B2 (ja
Inventor
Shigeki Tanaka
茂樹 田中
Tamotsu Enohara
保 榎原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2000098897A priority Critical patent/JP3786250B2/ja
Publication of JP2001277953A publication Critical patent/JP2001277953A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3786250B2 publication Critical patent/JP3786250B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量で厚みが薄いにも関わらず吸音性および制
振特性にすぐれた自動車や鉄道車両などに好適に使用さ
れる車両用天井材を提供する。 【解決手段】繊維径が6ミクロン以下の極細繊維を含有
する目付が30〜200g/m2の不織布と、繊維径が
7〜40ミクロンで目付が50〜2000g/m2の短
繊維不織布とがこれらの繊維の交絡により一体化された
複合不織布に、表層材を積層したことを特徴とする車両
用天井材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量で厚みが薄い
にも関わらず吸音性および制振特性にすぐれた自動車や
鉄道車両などに好適に使用される車両用天井材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車や鉄道車両などの内装用の吸音材
として短繊維不織布が広く用いられている。吸音性能を
高くするために、繊維径を細くして空気の通過抵抗を大
きくしたり、目付を大きくするなどの方法が採られてき
た。その結果、高い吸音性能を求められる場合には、繊
維径が15ミクロン程度と比較的細い繊維を用い、目付
が500〜5000g/m2の厚くて重い短繊維不織布
が用いられている。
【0003】極細繊維を含む不織布は優れた吸音特性や
フィルター性、遮蔽性などのすぐれた特性があり多くの
用途に利用されてきたが、強度が弱かったり、形態安定
性が悪いなどの問題があり、その改善のために別の不織
布と積層複合化して用いられてきた。この際に不織布を
積層一体化する方法として、スプレーや転写などでバイ
ンダーとなる樹脂あるいは熱融着繊維などを用いてい
た。しかしながら、これらの方法では、乾燥あるいは樹
脂の融解接着の目的で熱処理を行うことが必要であり、
排気ガスにようる環境汚染の問題や省エネルギーの観点
からあまり好ましい物でなかった。また、バインダー樹
脂が不織布間の界面で皮膜を形成し、吸音性が低下する
などの問題もあった。
【0004】一方、極細繊維不織布と長繊維不織布を積
層一体化する方法は通称S/M/Sなどの名前で知られ
る、スパンボンド不織布の間に極細繊維であるメルトブ
ローン不織布を積層して熱エンボス法で接合する方法が
知られている。しかしながら、これらの不織布は、ボリ
ューム感に欠け、硬い風合いとなっており用途が制限さ
れてしまうという問題点があった。
【0005】また、コフォームと呼ばれる、メルトブロ
ーン不織布の内部に20〜30ミクロン前後の短繊維を
吹き込んで複合化した不織布も商品化されており、優れ
た吸音性能を示すといわれている。しかしながら、不織
布の形態安定性が悪く表層材として用いることが困難で
あった。また表層材と積層して用いる際にもコフォーム
構造体の中での層間剥離の問題が生じるという問題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸音性能が
高く、薄くて軽量な形態安定性の良い車両用天井材を、
安価に提供することを目的とする。特に、自動車では、
燃費向上や快適性改善のため、軽量で優れた吸音性能を
有する天井材が要求されており、その要望に応える事も
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題を
解決するために以下の手段をとる。第一の発明は、繊維
径が6ミクロン以下の極細繊維を含有する目付が30〜
200g/m2の不織布と、繊維径が7〜40ミクロン
で目付が50〜2000g/m2の短繊維不織布とがこ
れらの繊維の交絡により一体化された複合不織布に、表
層材を積層したことを特徴とする車両用天井材である。
【0008】第二の発明は、表層材が厚みが300ミク
ロン以下のフィルムまたは繊維径が5〜20ミクロン
で、かつ目付が50〜250g/m2の短繊維不織布の
いずれかであることを特徴とする第一の発明に記載の車
両用天井材である。
【0009】さらに第三の発明は、表層材が着色あるい
は柄を印刷をされ、かつ熱融着性不織布により接着され
ていることを特徴とする第一の発明または第二の発明に
記載の車両用天井材である。
【0010】そして第四の発明は、繊維径が6ミクロン
以下の極細繊維を含有する目付が30〜200g/m2
の不織布と、繊維径が7〜40ミクロン、目付が50〜
1000g/m2の短繊維不織布とをニードルパンチ法
により一体化して後、極細繊維を含有する不織布の側
に、表層材を熱接着性不織布によって積層する事を特徴
とする車両用天井材の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる車両用天井材
は、少なくとも3層以上のシート状物が接合一体化され
ていることが必要である。また、積層体としては不織布
だけでなく織布や編み物、フィルムなどと複合化するの
も使用形態により好ましい。
【0012】本発明における極細繊維含有不織布は、繊
維径が6ミクロン以下の極細繊維を重量で30%以上含
有されていることが好ましく、特に好ましくは、70%
以上である。不織布全体が極細繊維のみで構成されてい
てもよいが、含有率が低すぎると極細繊維特性による効
果が得られにくい。極細繊維の繊維径は5ミクロン以下
がより好ましく、特に好ましくは、0.5〜4ミクロン
であり、最も好ましくは1.5〜3ミクロン前後であ
る。
【0013】極細繊維含有不織布の製造法は特に限定さ
れないが、繊維のランダム配列が可能で生産コストの安
いメルトブロー法により得られる不織布が特に好まし
い。メルトブローン不織布は強度が弱いので、スパンボ
ンド不織布など補強用不織布と接合した不織布を用いた
り、積層工程で同時に3層以上の不織布を積層するのも
好ましい。この際、耐摩耗性にすぐれたスパンボンド不
織布が使用時に表層側にくるように設置することが好ま
しい。メルトブローン不織布とスパンボンド不織布のエ
ンボス加工積層不織布はS/M/SやS/Mなどの名称
で呼ばれ市販されておりこれらを用いるのも好ましい
(Sはスパンボンド不織布を、Mはメルトブローン不織
布を表す)。
【0014】また、分割繊維あるいは海島型繊維を用い
て得られる極細繊維を用いるのも好ましい形態の一つで
ある。分割繊維は予め分割しておいたものを使用しても
良いし、積層加工の際に分割を同時に行っても良い。
【0015】本発明における極細繊維含有不織布は、目
付が30〜200g/m2の不織布であることが好まし
い。目付が30g/m2より小さくなると、極細繊維の
持つ遮蔽性、フィルター性能、柔らかさ、吸音性などの
効果があまり期待できず好ましくない。一方、目付が2
00g/m2を超えると、短繊維不織布との複合化する
際に皺が入ったり、接合力が弱いという問題が生じる場
合がありあまり好ましくない。また、目付をあまり大き
くしすぎても目的とする遮蔽性、フィルター性能、柔ら
かさ、吸音性などの改善効果があまり変わらず、コスト
削減や軽量化などの観点からあまり好ましくない。
【0016】極細繊維含有不織布を構成する素材として
は特に規定はされないが、ポリエステルあるいはポリオ
レフィンがリサイクル性などの観点から特に好ましい。
好ましくは、積層される短繊維不織布と同じ素材である
ことがリサイクルしやすく特に好ましい。一方、複数の
素材よりなる繊維を混合しても問題はない。
【0017】次に、極細繊維含有不織布と積層される比
較的太い繊維よりなる不織布は、長繊維不織布でも短繊
維不織布でもよいが、どちらかというと短繊維不織布の
方がニードルパンチ加工によりループを発生させやすく
より好ましい。繊維径が7〜40ミクロンの間にあるこ
とが好ましく、特に好ましくは7〜20ミクロンの間で
ある。繊維径が7ミクロンより細いことは直接大きな問
題を引き起こす物ではないが、短繊維不織布の場合には
カード機よりの紡出性など生産性を考えるとあまり好ま
しくない。また、繊維径が7ミクロンより大幅に小さい
と、本発明による積層効果が小さくなる。また、不織布
が毛羽立ちやすいなど別の問題を生じる場合がある。繊
維径が40ミクロンより太いと、吸音性能に対する寄与
が小さくなりあまり好ましくない。極細繊維含有不織布
と積層される太い繊維よりなる不織布が長繊維不織布で
ある場合は、繊維に立体捲縮がかかっていることが積層
の剥離強度を高める上で好ましい。
【0018】本発明において、前記の比較的太い繊維の
不織布を極細繊維含有不織布と積層することにより、極
細繊維含有不織布が形態安定性が低く(へたりやすかっ
たり、毛羽立ちやすい)嵩高性の維持に問題を生じやす
いという問題点を改善したり、高いクッション性、制振
性を発現させることができる。また、吸音材は一般的に
厚みが大きいほど高い性能を得ることが可能と考えら
れ、厚みをコントロールする目的でも積層を行う効果が
大きい。
【0019】前記の比較的太い繊維の不織布の目付は、
50〜2000g/m2の不織布である。目付が50g
/m2より小さいと積層効果が小さく不織布の嵩高性や
柔らかい風合いの点であまり好ましくない。一方、20
00g/m2より大きい目付であると厚みが大きくなり
すぎてスペースをとったり、重さが重くなるため好まし
くない。
【0020】前記の比較的太い繊維の不織布が短繊維不
織布の場合は、短繊維の長さは38〜150mmが好ま
しく、特に好ましくは50〜100mmである。複合不
織布を吸音材として用いる場合、繊維長が長いほど優れ
た吸音率を示すが、繊維長が長すぎるとカードからの紡
出性が悪くなり好ましくない。短繊維は単一成分でも良
いが、2種類以上の混合物や複数成分の複合繊維でも良
い。不織布の堅さを調整するために重量分率で30%程
度以下であればさらに太い繊維を混合しても特性はあま
り変化しない。太い繊維が多すぎると不織布風合いが硬
くなりすぎるなどの問題を生じやすくあまり好ましくな
い。融点の異なる熱融着性繊維を用いることも寸法安定
性を改善する観点から好ましい。
【0021】短繊維不織布の重量ベースの充填密度は、
嵩高性の観点から0.005〜0.3g/cm3である
ことが好ましい。充填密度が小さすぎると形態安定性が
悪くなりあまり好ましくない。充填密度が0.3g/c
3より大きいと嵩高性が悪く本発明の目的を満足する
ことが難しくなる。
【0022】本発明における不織布の積層一体化方法
は、特に限定されず、流体交絡法あるいはニードルパン
チ法のいずれかにより一体化するが、ニードルパンチ法
が好ましい。ニードルパンチ法は不織布加工方法として
一般的に実施されている方法が採用でき、例えば、日本
繊維機械学会不織布研究会編集の「不織布の基礎と応
用」などで解説されている方法である。前記のメルトブ
ローン不織布と短繊維不織布とをニードルパンチ法を用
いて複合化すると、メルトブローン極細繊維不織布に穴
が開いて、吸音性能やフィルター性能などが低下してし
まうことが一般的には、予想されるが、意外なことに本
発明においては、そのような欠点の発現がない。
【0023】ニードルパンチ加工を行う際には、38番
手より細いニードル(針)を用いることが好ましく、特
に好ましくは40〜42番手である。ニードルは、短繊
維不織布側から入り、極細繊維含有不織布の外側に、短
繊維のループを生じさせることが好ましい。極細繊維含
有不織布は、繊維が他の物に引っかかったり、それによ
り切断されたりして毛羽立ちやすいが、短繊維のループ
は、極細繊維含有不織布の表面毛羽立ちを防止したり、
クッション層になって、極細繊維含有不織布層にかかる
外力を緩和することで破壊の防止に役立つ効果がある。
【0024】また、別の不織布やフィルムなどと積層す
る際に、短繊維のループと積層相手の第3の素材を接着
することで、曲げや引っ張りなどの外力がかかったとき
にメルトブローン不織布が破壊されるのを防止すること
が可能となる。適切なループの大きさを形成するため
に、ニードルパンチの針深度は15mm以下であること
が好ましい。針深度が15mmを超えると、極細繊維不
織布を針および短繊維が貫通するときの衝撃で該不織布
が破れたり、貫通した後の針穴が大きくなりすぎること
が多くなりあまり好ましくない。針深度は、ニードルの
バーブの位置にもよるが5mm以上であることが、不織
布の交絡を増やして剥離を防止する上で好ましい。
【0025】刺孔密度は30〜200本/cm2である
ことが好ましい。刺孔密度が30本/cm2より小さい
と不織布の剥離の問題が生じやすく、250本/cm2
より大きいと刺孔による開口総面積が大きすぎたり、極
細繊維不織布の破れや破壊を生じやすくあまり好ましく
ない。立ちやすい)嵩高性の維持に問題を生じやすいと
いう問題点を改善したり、高いクッション性、制振性を
得るなどの目的で実施される。また、吸音材は一般的に
厚みが大きいほど高い性能を得ることが可能と考えら
れ、厚みをコントロールする目的でも積層を行うと効果
が大きい。形態安定性が悪くなりあまり好ましくない。
充填密度が0.3g/cmより大きくなると吸音性は
悪くなる方向にあり本発明の目的を満足することが難し
くなる。
【0026】吸音材に積層する表層材の一つとして特に
好適であるのは、繊維径が5〜20ミクロン、目付が5
0〜250g/m2の短繊維不織布である。以下に該短
繊維不織布の特性について説明する。繊維径が5ミクロ
ン以下であると形態安定性などの改善効果が小さく好ま
しい。20ミクロン以上では不織布の斑が目立ちあまり
好ましくない。目付に関しては、50g/m2未満では
地合の斑が目立ち好ましくなく、250g/m2を超え
ると軽量化を目的とした本発明の趣旨と合致せず好まし
くない。繊維の交絡は、ニードルパンチ法、熱接着繊
維、水流交絡法のいずれかが適用される。該短繊維不織
布が2種の異なる製造法で作られらた不織布の積層体で
あることも好ましい形態の一つである。
【0027】さらに、吸音材に積層する表層材の一つと
して特に好適であるのは、厚みが300ミクロン以下の
フィルムである。該フィルムの厚みが厚くなると空気の
流れが遮断されて表面で音波が反射されるためか吸音率
が低下することが多い。また、300ミクロンより厚い
フィルムは風合いが硬く、手でさわるなどで変形させる
と音が生じるなどの問題点が生じやすい。ここでフィル
ムとは、Tダイなどで押し出し延伸されて作られた物で
も良いし、不織布などに樹脂を含浸して開孔部を樹脂で
埋めた物であっても良い。
【0028】積層される不織布あるいはフィルムの表面
には、色付けをしたり模様をプリントして意匠性を持た
せることが好ましい。これにより、自動車天井材として
用いた際に視覚的に周囲と違和感なく調和させることが
可能となる。
【0029】不織布の接着方法としては、熱融着性不織
布により行うことが好ましい。熱接着フィルムなどによ
り接着すると通気性がなくなり吸音性能が低下する場合
がある。フィルムが薄いとあまり問題がないが、30ミ
クロン程度より厚くなると空気の流れが遮断されて表面
で音波が反射されるためか吸音率が低下する場合があ
る。また、接着の強さも熱接着性不織布を用いた際の方
が高く、界面での剥離が起こりにくく好ましい。
【0030】
【実施例】以下に本発明を実施例をあげて説明する。評
価方法は以下の方法によった。 (平均繊維径):走査型電子顕微鏡写真を適当な倍率で
とり、繊維側面を20本以上測定して、その平均値から
計測した。極細繊維不織布がメルトブロー法の場合は、
繊維径のバラツキが大きいため100本以上を測定して
平均値を採用した。
【0031】(目付および充填密度):不織布を20c
m角に切り出してその重量を測定した値を1m2あたり
に換算して目付とした。充填密度は、不織布の目付を2
0g/cm2の荷重下での厚みで割った値を求めて、g
/cm3に単位換算して求めた。
【0032】(剥離):複合した不織布を手で90度前
後折り曲げる動作を20回繰り返して、剥離が生じるか
どうかを目視で評価した。
【0033】(吸音率):JIS A−1405に従っ
て、垂直入射法吸音率を求めた。代表値として1000
Hzと2000Hzの値の平均値を用いた。
【0034】実施例1 平均繊維径3ミクロン、目付100g/m2のポリプロ
ピレン製メルトブローン不織布の上に、平均繊維径14
ミクロン、繊維長51mm、捲縮数12個/インチの短繊
維よりなる目付250g/m2、充填密度0.06g/
cm3のポリエチレンテレフタレート製ニードルパンチ
不織布を重ねて、40番手のニードルを用いて、刺孔密
度50本/cm2 針深度10mmでニードルパンチ積
層加工を実施した。作成した不織布に、表層材として繊
維径が12ミクロン、目付が150g/m2のグレーに
着色された短繊維を80%、同一繊維径かつ同色の低融
点熱融着性繊維を20%混合した不織布を熱処理より一
体化した不織布を、15g/m2の熱融着性長繊維不織
布(呉羽テック株式会社製ダイナック)で140℃で接
着した。作成した不織布を20回程度折り曲げても剥離
の問題も生じず、吸音率も74%と高く良好であった。
また、不織布の外観は極めて良好で毛羽だちの問題もな
く天井材として好適に使用できるレベルであった。
【0035】実施例2 表層材を50ミクロンの図柄が表面プリントされたポリ
エステルフィルムを積層した以外は実施例1と同じ方法
で天井材を作成した。作成した天井材を20回程度折り
曲げても剥離の問題も生じず、吸音率も69%と高く良
好であった。
【0036】比較例1 実施例1で用いた2種の不織布を、アクリル系樹脂バイ
ンダーを15g/m2塗布することで不織布を複合化し
た。表層材として実施例1で用いた短繊維不織布を張り
合わせた。作成した不織布を折り曲げても初期の剥離の
問題は生じなかったが、繰り返すとメルトブローン不織
布層内に部分的な剥離を生じて問題であった。メルトブ
ローン不織布構成繊維の接着が弱く、内部で破壊を生じ
たと考えらる。吸音率は71%と高く実施例1と同等で
良好であった。吸音率は実施例1より若干高いが、樹脂
の付着分の効果もあり、ニードルパンチによる刺孔の跡
による差はなく、吸音率の測定誤差程度と考えられる。
【0037】比較例2 平均繊維径14ミクロン、繊維長51mm、捲縮数12個
/インチの短繊維よりなる目付500g/m2のポリエ
チレンテレフタレート製短繊維を40番手のニードルを
用いて、表と裏の両方からそれぞれ刺孔密度30本/c
2、針深度10mmでニードルパンチ加工して、充填
密度0.05g/cm3の不織布を得た。さらに表層材
として実施例1で用いた短繊維不織布を、15g/m2
の熱融着性長繊維不織布(呉羽テック株式会社製ダイナ
ック)で140℃で貼り付けた。該不織布は、実施例1
の不織布に比べて目付が高いにもかかわらず、吸音率を
測定したところ27%と低く問題であった。
【0038】
【発明の効果】本発明の車両用天井材は、吸音性能が高
く、薄くて軽量な形態安定性の良い吸音材として安価に
提供することが可能である。特に、自動車用途で燃費向
上や快適性改善のため、軽量で優れた吸音材として利用
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D023 BA02 BA03 BB02 BB21 BC01 BD01 BE22 BE31 4F100 AR00C BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA14 BA26 DG03C DG15A DG15B DG15C DG15D EC092 EC182 GB31 GB32 HB00C HB31C JH01 JL03 JL10C JL11D YY00A YY00B YY00C 4L047 AB02 AB03 AB08 BA03 BA08 CA05 CB03 CC09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維径が6ミクロン以下の極細繊維を含有
    する目付が30〜200g/m2の不織布と、繊維径が
    7〜40ミクロンで目付が50〜2000g/m2の短
    繊維不織布とがこれらの繊維の交絡により一体化された
    複合不織布に、表層材を積層したことを特徴とする車両
    用天井材。
  2. 【請求項2】表層材が厚みが300ミクロン以下のフィ
    ルムまたは繊維径が5〜20ミクロンで、かつ目付が5
    0〜250g/m2の短繊維不織布のいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両用天井材。
  3. 【請求項3】表層材が着色あるいは柄を印刷をされ、か
    つ熱融着性不織布により接着されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の車両用天井材。
  4. 【請求項4】繊維径が6ミクロン以下の極細繊維を含有
    する目付が30〜200g/m2の不織布と、繊維径が
    7〜40ミクロン、目付が50〜1000g/m2の短
    繊維不織布とをニードルパンチ法により一体化して後、
    極細繊維を含有する不織布の側に、表層材を熱接着性不
    織布によって積層する事を特徴とする車両用天井材の製
    造方法。
JP2000098897A 2000-03-31 2000-03-31 車両用天井材およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3786250B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000098897A JP3786250B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 車両用天井材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000098897A JP3786250B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 車両用天井材およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001277953A true JP2001277953A (ja) 2001-10-10
JP3786250B2 JP3786250B2 (ja) 2006-06-14

Family

ID=18613323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000098897A Expired - Fee Related JP3786250B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 車両用天井材およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3786250B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005052529A1 (ja) * 2003-11-27 2005-06-09 Yugen Kaisha Daiwa 吸音材
JP2005178316A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Toyota Boshoku Corp 積層不織布および自動車内装材
WO2007047263A1 (en) * 2005-10-19 2007-04-26 3M Innovative Properties Company Multilayer articles having acoustical absorbance properties and methods of making and using the same
JP2019202479A (ja) * 2018-05-23 2019-11-28 トヨタ紡織株式会社 表皮材
CN112135728A (zh) * 2018-05-23 2020-12-25 丰田纺织株式会社 表皮材料

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005052529A1 (ja) * 2003-11-27 2005-06-09 Yugen Kaisha Daiwa 吸音材
JP2005178316A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Toyota Boshoku Corp 積層不織布および自動車内装材
WO2007047263A1 (en) * 2005-10-19 2007-04-26 3M Innovative Properties Company Multilayer articles having acoustical absorbance properties and methods of making and using the same
EP1945445A1 (en) * 2005-10-19 2008-07-23 3M Innovative Properties Company Multilayer articles having acoustical absorbance properties and methods of making and using the same
US7757811B2 (en) 2005-10-19 2010-07-20 3M Innovative Properties Company Multilayer articles having acoustical absorbance properties and methods of making and using the same
EP1945445A4 (en) * 2005-10-19 2012-05-30 3M Innovative Properties Co MULTILAYER ARTICLES WITH SOUND DAMPING PROPERTIES AND METHOD FOR THE PRODUCTION AND USE THEREOF
KR101367509B1 (ko) * 2005-10-19 2014-02-27 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 흡음 특성을 갖는 다층 용품과 이의 제조 및 사용 방법
JP2019202479A (ja) * 2018-05-23 2019-11-28 トヨタ紡織株式会社 表皮材
CN112135728A (zh) * 2018-05-23 2020-12-25 丰田纺织株式会社 表皮材料
JP7028059B2 (ja) 2018-05-23 2022-03-02 トヨタ紡織株式会社 表皮材
CN112135728B (zh) * 2018-05-23 2022-12-09 丰田纺织株式会社 表皮材料

Also Published As

Publication number Publication date
JP3786250B2 (ja) 2006-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3613727B2 (ja) 成形性に優れた吸音材
JP4919881B2 (ja) 複合吸音材
JP3705419B2 (ja) 軽量吸音材
JP5661879B1 (ja) 軽量フェルト材
WO2006013810A1 (ja) 吸音断熱材
JP6826213B2 (ja) 不織布、及びこれを表皮材として用いた複合吸音材
JP2010128005A (ja) 複合吸音材
JP2006028708A (ja) 吸音性積層体およびその製造法
JP3968648B2 (ja) 吸音材
JP3705413B2 (ja) 複合不織布およびその製造方法
JP2000229369A (ja) 不織布積層体及び自動車用内装材
JP2006285086A (ja) 吸音断熱材
WO2004054795A1 (ja) 積層表皮材および内装材用積層体
JP3972296B2 (ja) 吸音材及び車両用内装材
JP3786250B2 (ja) 車両用天井材およびその製造方法
JP3473681B2 (ja) 自動車用天井材
JP3705420B2 (ja) 吸音材
JP2005266445A (ja) 吸音材
JP2011031649A (ja) 車両用フロアカーペット及びその製造方法
JP3705412B2 (ja) 吸音材およびその製造方法
JP3111898U (ja) 吸音用不織布
JP2019043014A (ja) 複合吸音材
JP2003286637A (ja) ポリオレフィン系吸音材
JP2006028709A (ja) 吸音材およびその製造法
JP2005028864A (ja) 積層表皮材及びそれを用いた内装材用積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060315

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130331

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140331

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees