JP2001277319A

JP2001277319A - 成形特性判別方法及び射出成形機

Info

Publication number: JP2001277319A
Application number: JP2000100419A
Authority: JP
Inventors: Masao Kamiguchi; 賢男上口; Tatsuhiro Uchiyama; 辰宏内山; Ikushi Takasaki; 育史高崎; Shusaku Nishiyama; 秀作西山; Katsuya Sakaba; 克哉坂場
Original assignee: Fujitsu Ltd; Toray Industries Inc; Fanuc Corp
Current assignee: Fujitsu Ltd; Toray Industries Inc; Fanuc Corp
Priority date: 2000-04-03
Filing date: 2000-04-03
Publication date: 2001-10-09
Also published as: EP1142687A3; US20010030375A1; US6562262B2; DE60124605T2; EP1142687A2; DE60124605D1; EP1142687B1

Abstract

(57)【要約】【課題】成形特性を簡単に把握できるようにする。【解決手段】射出成形機のノズル部を開放して、所定
の成形条件で射出を行い射出圧力Ｐｒを所定周期毎サン
プリングして記憶する（Ａ３〜Ａ６）。１射出分の検出
圧力データＰｒ（０）〜Ｐｒ（Ｎ）を基準圧力データＰ
r0(0)〜Ｐr0(N)として記憶する（Ａ７）。一方、成形不
良が生じたときや、樹脂ロットが変わったとき等、基準
圧力データを取得したときと同じ成形条件で、ノズル部
を開放して射出を行い検出圧力データＰｒ（０）〜Ｐｒ
（Ｎ）を得る。この検出圧力データＰｒ（０）〜Ｐｒ
（Ｎ）の波形と基準圧力データＰr0(0)〜Ｐr0(N)の波形
をグラフ表示することにより成形特性の変化を見る。差
異があれば成形機、樹脂に問題があり、差異がなく、不
良成形が生じていた場合は、金型に問題があると推定で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機による
成形時における成形トラブル発生時等における問題抽出
を容易にする成形特性判別方法及び射出成形機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】射出成形機による射出成形時に成形不良
等のトラブルが発生したとき、その原因が、成形機側に
あるのか、樹脂にあるのか、それとも金型側にあるのか
判別できない。そのため、１つ１つ原因を追求して行か
ねばならず、成形機、特に逆止弁に問題がある様な場合
には、スクリュを分解してその磨耗の度合いを測定して
いた。又、樹脂は同一種類の樹脂であっても、そのロッ
ト間によって、又、樹脂の乾燥温度の違いや、放置時間
の違い、さらには再生材の混合比率等の違い等の条件の
違いによって樹脂特性が変わるので、樹脂の特性を調べ
る必要がある。従来は、特殊な測定装置を用いてこの樹
脂特性を調べていた。そして、成形機も樹脂も問題がな
い場合には、金型側に成形トラブルの原因がないか調べ
ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、成形
不良等のトラブルが発生した場合、その原因が成形機側
か、樹脂か、それとも金型側か判別できない。そのため
に、闇雲に原因調査を行わねばならず、トラブル解決に
時間を要していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本願発明は、上
記課題を解決するために、射出成形機におけるノズル部
を開放状態にして樹脂を射出し、そのときに発生する射
出圧力を圧力センサで検出し、スクリュの位置あるいは
時間の変化と共に検出した圧力データを基準圧力データ
として記憶手段に記憶しておき、前記ノズル部を開放状
態にしての射出と同じ成形条件で、樹脂ロットの違い、
樹脂乾燥温度の違い、再生材の混合比率の違い、あるい
は放置時間の違いなどの異なる条件の樹脂を用いて、ノ
ズル部を開放状態にして樹脂を射出したときのスクリュ
の位置あるいは時間に対する検出圧力データを得る。こ
の検出圧力データと前記記憶手段に記憶する基準圧力デ
ータとを表示手段に表示することによって成形特性の変
化を判別するようにした。

【０００５】又、スケジュールされた成形条件にしたが
って、各成形条件のもとでノズル部を開放して樹脂を射
出し、各成形条件での基準圧力データを得て記憶手段に
記憶しておき、該基準圧力データを得たときの１つの成
形条件、もしくは任意の成形条件で、異なる条件の樹脂
をノズル部を開放状態にして射出し、検出圧力データを
得て、該検出圧力データの成形条件と同じ成形条件の基
準圧力データと前記検出圧力データを表示手段に表示し
て成形特性の変化を判別する。又、基準圧力データに同
じ成形条件のデータがない場合には、記憶手段に記憶す
る各基準圧力データから対応する成形条件に対する基準
圧力データを内挿により求め、それを表示する。

【０００６】更に、異なる条件の樹脂に対しても、基準
圧力データを得たときと同じスケジュールされた成形条
件で各検出圧力データを得て、この検出圧力データと前
記記憶手段に記憶する基準圧力データとを成形条件を対
応させて表示手段に表示して成形特性の変化を判別す
る。前記スケジュールされた成形条件には、少なくとも
ノズル・シリンダ温度条件及び射出速度条件が含まれ
る。更に、基準圧力データを検出し記憶する際には、デ
ータ取得時の成形条件、日時、樹脂の種類などのデータ
も同時に記憶する。

【０００７】射出成形機の制御装置にパソコンを通信手
段で接続し、パソコンに設けられた記憶手段に前記基準
圧力データを記憶し、基準圧力データ及び検出圧力デー
タをパソコンに出力して、パソコンの表示手段に表示す
るようにした。この場合、基準圧力データと共に、成形
機を特定するコード、データ取得時の成形条件、日時、
樹脂の種類などのデータも同時に記憶するようにする。

【０００８】又、上述した成形特性を自動判別するため
に、射出圧力を検出する圧力センサと、射出成形機にお
けるノズル部を開放状態にして樹脂を射出し、スクリュ
の位置あるいは時間の変化とともに前記圧力センサで検
出した圧力を基準圧力データとして記憶する記憶手段
と、前記ノズル部を開放状態にしての射出と同じ成形条
件で異なる条件の樹脂を用いて、ノズル部を開放状態に
して樹脂を射出を行って得られたスクリュの位置あるい
は時間に対する検出圧力データが前記基準圧力データの
設定監視幅を越えたときは警報を出力する比較手段とを
射出成形機に設けることによって、自動判別ができるよ
うにした。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の成形特性判別方
法を用いる射出成形機の射出機構部の概要図である。図
において、１は金型、２はシリンダ、３はスクリュー、
４はシリンダ内に樹脂のペレットを供給するホッパ、５
は射出機構部を構成するフロントプレート、６はリアプ
レート、該フロントプレート５とリアプレート６間には
ガイドバー７が複数設けられ、該ガイドバー７にガイド
されてプレッシャープレート８が前後進（図において左
右方向）に移動自在に配置されている。該プレッシャー
プレート８にスクリュー３の基部が回転自在に取り付け
られていると共に、該基部にはプーリが取り付けられ、
スクリュー回転用サーボモータＭ１によって、駆動プー
リ、タイミングベルト等を介してスクリュー３は回転駆
動される。又、プレッシャープレート８には、圧力セン
サ（ロードセル）９を介してボールナット１０が取り付
けられ、該ボールナット１０にはボールネジ１１が螺合
し、該ボールネジ１１は射出用サーボモータＭ２によっ
て、駆動プーリ、タイミングベルト、受動プーリを介し
て回転駆動されるようになっている。シリンダ２及びノ
ズル１２にはバンドヒータが取り付けられるとともに、
該ノズル及びヒータ温度を検出する温度センサ１３が設
けられている。

【００１０】射出工程時には、射出用サーボモータＭ２
が駆動され、ボールネジ１１が回転し、該ボールネジ１
１に螺合するナット１０及びプレッシャープレート８は
前進し（図中左方向）、スクリュー３も前進してシリン
ダ２内の溶融された樹脂が金型１のキャビティ内に射出
されることになる。このとき射出圧力は圧力センサ（ロ
ードセル）９で検出される。

【００１１】図２は、この射出成形機の制御装置２０の
ブロック図である。制御装置２０は、数値制御用のマイ
クロプロセッサであるＣＮＣ用ＣＰＵ３５、プログラマ
ブルマシンコントローラ用のマイクロプロセッサである
ＰＭＣ用ＣＰＵ３１、サーボ制御用のマイクロプロセッ
サであるサーボ用ＣＰＵ３２、および、Ａ／Ｄ変換器２
２を介して圧力センサ９からの信号をサンプリング処理
を行ってＲＡＭ２４に格納する圧力モニタ用ＣＰＵ３０
を有し、バス４１を介して相互の入出力を選択すること
により各マイクロプロセッサ間での情報伝達が行えるよ
うになっている。

【００１２】ＰＭＣ用ＣＰＵ３１には射出成形機のシー
ケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶し
たＲＯＭ２５および演算データの一時記憶等に用いられ
るＲＡＭ２６が接続され、ＣＮＣ用ＣＰＵ３５には、射
出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム等を記
憶したＲＯＭ３７および演算データの一時記憶等に用い
られるＲＡＭ３８が接続されている。

【００１３】また、サーボ用ＣＰＵ３２には、位置ルー
プ、速度ループ、電流ループの処理を行うサーボ制御専
用の制御プログラムを格納したＲＯＭ２７やデータの一
時記憶に用いられるＲＡＭ２８が接続されている。圧力
モニタ用ＣＰＵ３０には、該圧力モニタ用ＣＰＵ３０が
行う制御の制御プログラムを記憶したＲＯＭ２３およ
び、前述した、圧力センサ９が検出した圧力等を記憶す
るＲＡＭ２４が接続されている。更に、サーボ用ＣＰＵ
３２には、該ＣＰＵ３２からの指令に基いて型締用，射
出用，スクリュー回転用，エジェクタ用等の各軸のサー
ボモータを駆動するサーボアンプが接続され、各軸のサ
ーボモータに取付けられた位置・速度検出器からの出力
がサーボＣＰＵ３２に帰還されるようになっている。

【００１４】各軸の現在位置は位置・速度検出器からの
位置のフィードバック信号に基いてサーボＣＰＵ３２に
より算出され、各軸の現在位置記憶レジスタに更新記憶
される。図２では、射出用のサーボアンプ２９、サーボ
モータＭ２、位置・速度検出器２１のみを図示している
が、スクリュ回転用，クランプ用、射出機構を移動させ
る軸等の各軸の構成は皆これと同様である。

【００１５】インターフェイス３３は温度センサ１３や
射出成形機本体の各部に配備したリミットスイッチ、操
作盤からの信号を受信したり射出成形機の周辺機器等に
各種の指令を伝達したりするための入出力インターフェ
イスである。ＣＲＴ又は液晶等で構成される表示手段付
手動データ入力装置３９は表示回路３６を介してバス４
１に接続され、グラフ表示画面や機能メニューの選択お
よび各種データの入力操作等が行えるようになってお
り、数値データ入力用のテンキーおよび各種のファンク
ションキー等が設けられている。又、４０は通信インタ
ーフェイスであり、この射出成形機制御装置はこのイン
ターフェイス４０を介してパソコンと接続されるように
なっている。

【００１６】不揮発性メモリで構成されるデータ保存用
ＲＡＭ３４は射出成形作業に関する成形条件と各種設定
値，パラメータ，マクロ変数等を記憶する成形データ保
存用のメモリである。又、本発明と関係して、基準圧力
データがこのデータ保存用ＲＡＭ３４に記憶されるよう
になっている。

【００１７】以上の構成により、ＰＭＣ用ＣＰＵ３１が
射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、ＣＮＣ用Ｃ
ＰＵ３５がＲＯＭ３７の運転プログラムやデータ保存用
ＲＡＭ３４に格納された成形条件等に基いて各軸のサー
ボモータに対して移動指令の分配を行い、サーボＣＰＵ
３２は各軸に対して分配された移動指令と位置・速度検
出器１１で検出された位置および速度のフィードバック
信号等に基いて、従来と同様に位置ループ制御，速度ル
ープ制御さらには電流ループ制御等のサーボ制御を行
い、いわゆるディジタルサーボ処理を実行する。なお、
上述した構成は従来の電動式射出成形機の制御装置と概
略において変わりはない。

【００１８】本実施形態では、上述したような射出成形
機を用いる際、使用する樹脂による成形特性を簡単に判
別するものである。そのために、まず基準となる圧力デ
ータをまず採取するものである。

【００１９】射出速度、保圧、計量条件、シリンダ・ノ
ズル温度等の成形条件は、ある決められたものでもよ
い。又、良成形品が得られているときの成形条件を用い
てもよい。そして、射出機構を移動させノズル１２を金
型から離脱させた状態にすることにより、ノズル部を開
放した状態にする。そして、基準圧力データの取得処理
を開始させる。図３は、圧力モニタ用ＣＰＵ３０が実行
する基準圧力データを取得する圧力サンプリング処理の
フローチャートである。

【００２０】射出が開始されると、予め設定されている
最大射出時間に相当するサンプリング数Ｎをレジスタに
セットする（ステップＡ１）。そして、指標ｎを「０」
にセットし（ステップＡ２）、圧力センサ９によって検
出される現在射出圧力ＰｒをＡ／Ｄ変換器２２を介して
読み取ると共に、スクリュの現在位置を記憶する現在位
置記憶レジスタから、スクリュ位置ＳＰを読み取り（ス
テップＡ３）、この読み取った現在射出圧力Ｐｒ、スク
リュ現在位置ＳＰをＲＡＭ２４内にＰｒ（ｎ）、ＰＳ
（ｎ）として記憶する。（ステップＡ４）。そして、指
標ｎが設定サンプリング数Ｎに達したか判断し（ステッ
プＡ５）、達しなければ該指標ｎを「１」インクリメン
トして（ステップＡ６）、ステップＡ３に戻る。以下、
ステップＡ３からステップＡ６の処理をサンプリング周
期毎実行する。そして、指標ｎが設定サンプリング数Ｎ
に達すると、ＲＡＭ２４に記憶している射出圧力データ
Ｐｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）、スクリュ位置データＳＰ
（１）〜ＳＰ（Ｎ）を不揮発性メモリで構成されるデー
タ保存用ＲＡＭ３４に基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0
（Ｎ）、基準位置データＳＰ0（１）〜ＳＰ0（Ｎ）とし
て格納する。更にこのとき、成形条件、日時、樹脂の種
類、射出成形機を特定する成形機コードをも記憶する
（ステップＡ７）。なお、この際、圧力データをスクリ
ュ位置に対応させて位置の関数の基準圧力データとして
格納してもよいが、各サンプリング時の射出圧力データ
Ｐｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）、スクリュ位置データＳＰ
（１）〜ＳＰ（Ｎ）を記憶することによって、実質的に
スクリュ位置に対応する基準圧力データが得られる。

【００２１】又、ノズル部を開放した状態での１回の射
出によって、基準圧力データ、基準位置データを得るの
ではなく、複数回の射出によって基準圧力データ、基準
位置データを得るようにしてもよい。この場合、各射出
毎ステップＡ１〜ステップＡ７の処理を行う。なお、ス
テップＡ７では、カウンタにより射出回数をカウント
し、設定回数に達しなければ検出した射出圧力データＰ
ｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）、スクリュ位置データＳＰ（１）
〜ＳＰ（Ｎ）をＲＡＭ２４の別のメモリ部に格納するか
データ保存用ＲＡＭ３４に格納する。そして設定射出回
数に達したとき、格納されている射出圧力データＰｒ
（１）〜Ｐｒ（Ｎ）の各サンプリングの平均値を求め、
この各サンプリング時の平均値によって構成されるデー
タ群を基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）としてデ
ータ保存用ＲＡＭ３４に格納する。もしくは、各射出圧
力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）をそれぞれのスクリュ
位置データＳＰ（１）〜ＳＰ（Ｎ）に基づいて、スクリ
ュ位置に対応する圧力データを得てこれらの平均を位置
の関数としての基準圧力データとして、データ保存用Ｒ
ＡＭ３４に格納する。

【００２２】一方、成形サイクルを繰り返し実行中に不
良成形品が発生する等の成形トラブルが発生した際、も
しくは、樹脂ロットが変わった際などのときに、成形特
性を調べるため、前述した射出成形機のノズル部を開放
した状態にして、基準圧力データを取得したときと同一
の成形条件にして射出を行い、図３に示した処理と同様
に同一のサンプリング周期で、圧力センサ９で検出され
る射出圧力を圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）として
ＲＡＭ２４内に取得すると共に、スクリュ位置データＳ
Ｐ（１）〜ＳＰ（Ｎ）をも取得する。

【００２３】そして、このＲＡＭ２４内に記憶している
圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）と、データ保存用Ｒ
ＡＭ３４に記憶する基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0
（Ｎ）を読み出し、表示手段付きＭＤＩ３９の表示画面
に表示する。図４は、このような、基準圧力データＰr0
（１）〜Ｐr0（Ｎ）と検出した圧力データＰｒ（１）〜
Ｐｒ（Ｎ）をグラフ表示させた状態を示す図である。な
おこのとき、確認のために、基準圧力データと共に記憶
している、成形条件、日時、樹脂の種類、射出成形機を
特定する成形機コードをも表示する。

【００２４】又、スクリュ位置に対する圧力データによ
り比較する場合には、ＲＡＭ２４内に記憶しているスク
リュ位置データＳＰ（１）〜ＳＰ（Ｎ）に対する圧力デ
ータＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）を表示し、データ保存用Ｒ
ＡＭ３４に記憶する基準位置データＳＰ0（１）〜ＳＰ0
（Ｎ）に対する基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）
を表示して比較できるようにする。

【００２５】表示画面に表示された２つの波形がほぼ一
致していれば、樹脂も射出成形機も問題はないことを意
味する。しかし、基準圧力データを得た樹脂を用いて良
成形品を得たときの成形条件を用い、この樹脂を使用し
成形したときに不良成形が生じるようであれば、金型側
に不良成形の原因があると判別できる。又、基準圧力デ
ータＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）と圧力データＰｒ（１）〜
Ｐｒ（Ｎ）の波形が異なるような場合には、樹脂か射出
成形機の射出部等に問題があることが判別される。

【００２６】樹脂の種類が同一の場合でも、樹脂を製造
したときのロットが異なるときや、樹脂の乾燥度合いが
異なるとき、樹脂の保管状態が異なるとき、樹脂製造か
らの経過時間が異なるとき、さらには、再生材の混合比
率が異なるときなどの種々の理由によって、樹脂の特性
が変わり、同一の成形条件が成形したとしても、同一の
良品が得られるとは限らず、不良成形が生じる場合があ
る。

【００２７】又、成形機が老化し、特に、スクリュの磨
耗や、スクリュ先端に取り付けられる逆流防止弁に問題
がある様な場合にも、同一成形条件、同一種類の樹脂を
使用して成形しても良成形品が得られない場合がある。
又、同一仕様の別の成形機を用いても、機差の影響で良
成形品が得られない場合もある。

【００２８】そのため、成形機に問題はなく、樹脂の特
性も差異がない場合には、基準圧力データを得たときと
同一成形条件で、射出成形機のノズル部を開放した状態
にして、圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）を得れば、
この圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）は、基準圧力デ
ータＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）とほぼ一致するものとな
り、この各データをグラフ表示した２つの表示波形はほ
ぼ同一となる。しかし、表示波形が概略一致しなけれ
ば、成形特性が異なるものであり、樹脂かもしくは成形
機に問題がある判別することができる。

【００２９】又、射出成形機の制御装置に基準圧力デー
タＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）に対して、監視幅を設定し、
この監視幅を検出圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）が
越えたとき、制御装置から警報等を発生するようにして
もよい。即ち、基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）
に対して下限幅ＰＢＬ、上限幅ＰＢＵを予め設定してお
き、射出成形機のノズル部を開放した状態で射出を開始
し、このとき、サンプリング周期毎に圧力データをサン
プリングしながら、図５に示す異常判別処理をＰＭＣプ
ロセッサ３１が実行するようにする。

【００３０】射出が開始されると、指標ｎ、フラグＮＧ
を「０」にセットし（ステップＢ１）、読み取られた現
在射出圧力Ｐｒが基準圧力データＰr0（ｎ）から設定下
限幅ＰＢＬを減じた値より大きく、かつ、基準圧力デー
タＰr0（ｎ）に設定上限幅ＰＢＵを加算した値より小さ
いか判別し、基準圧力データＰr0（ｎ）に対して設定さ
れた監視幅内に現在圧力Ｐｒがあるか否か判別する（ス
テップＢ２）。現在圧力Ｐｒがこの監視幅内であれば、
指標ｎが設定サンプリング数Ｎに達したか判断し（ステ
ップＢ３）、達してなければ、指標ｎを「１」インクリ
メントし（ステップＢ４）、ステップＢ２に戻り、ステ
ップＢ２〜Ｂ４の処理をサンプリング周期毎繰り返す。
しかし、ステップＢ２で、検出現在圧力Ｐｒが、基準圧
力データＰr0（ｎ）に対して設定された監視幅内でない
と判別されたときには、フラグＮＧを「１」にセットし
（ステップＢ５）、ステップＢ３に移行する。なお、ス
テップＢ５でフラグＮＧが「１」にセットされたとき
は、この処理をそのまま終了してもよい。そして、この
異常フラグＮＧが「１」にセットされたときには、ラン
プや警報音等で警報する。

【００３１】上述した例は、現在射出圧力をサンプリン
グしながら図５に示す異常判別処理を行ったが、１ショ
ットの射出が終了して、１ショットの検出圧力データＰ
ｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）がＲＡＭ２４内に格納された後、
図５の処理を行って、異常判別を行う用にしてもよい。
この場合、現在圧力Ｐｒが指標ｎに合わせた検出圧力Ｐ
ｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）となる点が相違するのみである。

【００３２】上述した実施形態では、ある決められた成
形条件で、１つの基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0
（Ｎ）を得て、このときと同一の成形条件でノズル部開
放で射出したとき得られた射出圧力と基準圧力データを
比較することによって、成形特性を判別するようにした
が、複数の成形条件で圧力データを比較して、成形特性
を正確に判別する方法、及び任意の成形条件に対しても
成形特性が判別が可能とする第２の実施形態について以
下説明する。

【００３３】図６は、複数の成形条件をスケジューリン
グしておき、この各成形条件で基準圧力データＰr0
（１）〜Ｐr0（Ｎ）、基準位置データＳＰ0（１）〜Ｓ
Ｐ0（Ｎ）を得る第２の実施形態の処理フローチャート
である。この第２の実施形態では、まず、予め、シリン
ダ・ノズルに対する複数の設定温度Ｔ（０）〜Ｔ
（Ｙ）、複数の設定速度Ｖ（０）〜Ｖ（Ｘ）を設定しデ
ータ保存用ＲＡＭ３４に格納させておく。

【００３４】射出成形機の射出ユニットを後退させ、ノ
ズル部を開放して、基準圧力データ取得指令を入力する
と、ＰＭＣ用ＣＰＵ３１は、指標ｉ、ｊを「０」にセッ
トし（ステップＡ）、設定されている温度Ｔ（ｊ）（最
初はＴ（０））を読みだし、成形動作を行う際の成形条
件を記憶する成形条件設定メモリ部に設定温度Ｔとして
セットし、このセットされた温度Ｔで昇温を開始させる
（ステップＣ２，Ｃ３）。入出力インターフェイス３３
を介して温度センサ１３から検出される温度Ｔａがこの
設定温度Ｔに達するまで待ち（ステップＣ４）、設定温
度Ｔに達すると、速度Ｖ（ｉ）（最初はＶ（０））を読
みだし、成形条件設定メモリ部に設定速度Ｖとしてセッ
トする（ステップＣ５）。

【００３５】そして、この設定にセットされた速度Ｖで
射出を開始する（ステップＣ６）。射出が終了するま
で、図３で示した処理と同様の処理で、モニタ用ＣＰＵ
３０は圧力センサ９で検出される射出圧力をサンプリン
グして圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）としてＲＡＭ
２４内に格納すると共に、スクリュ位置データＳＰ
（１）〜ＳＰ（Ｎ）をも格納する（ステップＣ７，Ｃ
８）。

【００３６】射出が終了すると、ＲＡＭ２４に記憶され
ている検出圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）、スクリ
ュ位置データＳＰ（１）〜ＳＰ（Ｎ）を基準圧力データ
Ｐr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）、基準位置データＳＰ0（１）
〜ＳＰ0（Ｎ）としてデータ保存用ＲＡＭ３４に格納す
る。この際、温度、速度及びその他の成形条件、データ
採取日時、樹脂の種類をもこの基準圧力データＰr0
（１）〜Ｐr0（Ｎ）に対応させて記憶する（ステップＣ
９）。

【００３７】次に、射出ユニットを前進させて、ノズル
を金型の代わりに取り付けた平板に当接させてノズル口
を閉鎖させた後、計量工程を実行し、計量が完了すると
射出ユニットを後退させノズルを開放した状態にする
（ステップＣ１０〜Ｃ１２）。そして、指標ｉを「１」
インクリメントし（ステップＣ１３）、該指標ｉが設定
値Ｘを越えていないか判別し（ステップＣ１４）、越え
ていなければ、ステップＣ５に戻り、次に設定されてい
る速度Ｖ（ｉ）を成形条件設定メモリ部にセットしてこ
の速度Ｖ（＝Ｖ（ｉ））で射出を行い（ステップＣ５，
Ｃ６）、以下前述したステップＣ７からステップＣ１４
の処理を行う。指標ｉが設定値Ｘを越えるまで、ステッ
プＣ５〜Ｃ１４の処理を繰り返し実行し、設定温度がＴ
（ｊ）（＝Ｔ（０））で、速度がそれぞれＶ（０）〜Ｖ
（ｘ）である（１＋ｘ）個の基準圧力データ、それに対
応する基準位置データを得る。

【００３８】以下、設定温度がＴｊで、設定速度がＶｉ
の成形条件で得られた基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0
（Ｎ）のデータ群の名称をＰＴ（ｊ，ｉ）、基準位置デ
ータＳＰ0（１）〜ＳＰ0（Ｎ）のデータ群の名称をＳＴ
（ｊ，ｉ）という。次に、ステップＣ１４で指標ｉが設
定値Ｘを越えたと判別されると、指標ｊを「１」インク
リメントし該指標ｊが設定値Ｙを越えたか判別し、越え
てなければ、該指標ｊを「１」インクリメントして（ス
テップＣ１５〜Ｃ１７）、ステップＣ２以下の処理を行
う。即ち、指標ｊで示される設定温度Ｔ（ｊ）を読みだ
し、成形条件設定メモリ部にセットしてこの温度で射出
を行う。

【００３９】以下、ステップＣ１６で、指標ｊが設定値
Ｙを越えるまでステップＣ２〜Ｃ１７の処理を繰り返し
実行し、指標ｊが設定値Ｙを越えると、スケジュールに
基づいて成形条件を変更した（温度と射出速度の変
更）、（ｘ＋１）×（ｙ＋１）個の基準圧力データ群Ｐ
Ｔ（０，０）〜ＰＴ（０，ｘ）、ＰＴ（１，０）〜ＰＴ
（１，ｘ）・・・・ＰＴ（ｙ，０）〜ＰＴ（ｙ，ｘ）、
基準位置データ群ＳＴ（０，０）〜ＳＴ（０，ｘ）、Ｓ
Ｔ（１，０）〜ＳＴ（１，ｘ）・・・・ＳＴ（ｙ，０）
〜ＳＴ（ｙ，ｘ）を得る。

【００４０】こうして（ｘ＋１）×（ｙ＋１）個の基準
圧力データ群ＰＴ（ｊ，ｉ）、基準位置データ群ＳＴ
（ｊ，ｉ）を得て記憶した後、成形特性を判別する際に
は、上記（ｘ＋１）×（ｙ＋１）個の基準圧力データ群
ＰＴ（ｊ，ｉ）のいずれかを選択し、その選択基準圧力
データ群ＰＴ（ｊ，ｉ）の成形条件と同一の成形条件と
して成形特性判別のための射出を行う。時間の関数とし
て、選択基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）とその
とき検出した圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）を図４
に示すように表示手段の画面に表示させて、成形特性を
判別する。スクリュ位置に対する圧力表示の場合には、
横軸を位置として、基準位置データＳＰ0（１）〜ＳＰ0
（Ｎ）、スクリュ位置データＳＰ（１）〜ＳＰ（Ｎ）に
対する選択基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）、圧
力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）を表示する。

【００４１】又、正確に成形特性を把握したいような場
合には、成形特性を把握しようとする樹脂に対しても図
６に示すようなスケジュールで、基準圧力データを得た
ときと同一の成形条件でノズル部を開放して射出を行
い、圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）をそれぞれ得
て、成形条件が同一の基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0
（Ｎ）と検出圧力データＰｒ（１）〜Ｐｒ（Ｎ）をペア
にして表示手段にグラフ表示させることによって、成形
特性を把握する。

【００４２】さらに、成形特性を判別しようとするとき
の成形条件と同一の成形条件の基準圧力データがない場
合には、すでに求めている基準圧力データから内挿し
て、成形特性を判別しようとするときの成形条件に対応
する基準圧力データを作成する。

【００４３】例えば、設定温度がＴａで射出速度パター
ンがＶａの基準圧力データがなく、ない場合で、この設
定温度Ｔａ、射出速度パターンＶａで他の成形条件は基
準圧力データと一致する成形条件で成形特性を判別する
ような場合には、設定温度がＴk＜Ｔａ＜Ｔk+1で、速度
がＶq＜Ｖａ＜Ｖq+1、Ｖq'＜Ｖａ＜Ｖq'+1との関係にな
る基準圧力データを選択する（なお、スクリュ位置に対
応して比較する場合には、選択基準圧力データに対応す
る基準位置データに基づいて、スクリュ位置に対する圧
力データを得てこれを各選択基準圧力データとする）。
即ち、成形条件として設定温度がＴkで、速度がＶqとＶ
q+1の二つの基準圧力データＰＴ（Ｔk、Ｖq）、ＰＴ
（Ｔk、Ｖq+1）と、設定温度がＴk+1で、速度がＶq'と
Ｖq'+1の二つの基準圧力データＰＴ（Ｔk+1、Ｖq'）、
ＰＴ（Ｔk+1、Ｖq'+1）を選択するこの４つの基準圧力
データより内挿して、設定温度Ｔａで射出速度パターン
Ｖａの基準圧力データを求める。

【００４４】基準圧力データＰＴ（Ｔk、Ｖq）、ＰＴ
（Ｔk、Ｖq+1）、ＰＴ（Ｔk+1、Ｖq'）、ＰＴ（Ｔk+1、
Ｖq'+1）のサンプリングデータをＰr0k,q（n）、Ｐr0k,
q+1（n）、Ｐr0k+1,q'（n）、Ｐr0k+1,q'+1（n）と表
し、これらから補間されて求められる基準圧力データＰ
Ｔ（Ｔa、Ｖa）のサンプリングデータＰr0a,a（n）は次
の１式によって求められる。なお、「ｎ」は１からＮの
値である。

【００４５】Ｐr0a,a（n）＝Ｐa2(n)+(Ｐa2(n)-Ｐa1(n))×(Ｔa-Ｔk)／（Ｔk-Ｔk+1) ・・・（１）ここで、Ｐa1(n)＝Ｐr0k,q(n)+(Ｐr0k,q+1(n）-Ｐr0k,q（n）)×
(Ｖa-Ｖq)／（Ｖq+1-Ｖq) Ｐa2(n)＝Ｐr0k+1,q'(n)+(Ｐr0k+1,q'+1(n）-Ｐr0k+1,
q'（n）)×(Ｖa-Ｖq')／（Ｖq'+1-Ｖq') 上述した各実施形態では、射出成形機の制御装置の表示
手段を用いて、成形特性の判別を行うようにしたが、パ
ソコンを用いて、パソコンの表示手段を用いて成形特性
の判別を行ってもよい。この場合には、複数の射出成形
機に対して１台のパソコンで対応することができるもの
である。

【００４６】前述したように、基準圧力データＰr0
（１）〜Ｐr0（Ｎ）、これに対応する基準位置データＳ
Ｐ0（１）〜ＳＰ0（Ｎ）を得たとき、上述した実施形態
では射出成形機の制御装置内のデータ保存用ＲＡＭ３４
に格納したが、この基準圧力データ、基準位置データを
射出成形機を特定するための成形機コードとともに通信
インターフェイス４０を介してパソコンに送信し、パソ
コン内の記憶手段に成形機コードとともに基準圧力デー
タＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）、基準位置データＳＰ0
（１）〜ＳＰ0（Ｎ）を記憶するようにする。

【００４７】即ち、図３に示す処理において、ステップ
Ｃ７で、成形条件、日時、樹脂の種類及び成形機コード
と共に基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）、基準位
置データＳＰ0（１）〜ＳＰ0（Ｎ）をパソコンに送信す
るようにする。又、図６に示すスケジュールをもって、
各種成形条件で基準圧力データを取得する場合において
も、ステップＣ９で、成形条件、日時、樹脂の種類及び
成形機コードと共に基準圧力データＰr0（１）〜Ｐr0
（Ｎ）、基準位置データＳＰ0（１）〜ＳＰ0（Ｎ）をパ
ソコンに送信し、パソコンの記憶手段内に記憶するよう
にする。

【００４８】そして、成形特性を判別するときには、射
出成形機から成形機コードと共に検出圧力データＰr
（１）〜Ｐr（Ｎ）、スクリュ位置データＳＰ（１）〜
ＳＰ（Ｎ）をパソコンに送信し、パソコン側で、この送
られてきた検出圧力データＰr（１）〜Ｐr（Ｎ）、及び
送られてきた成形機コードに対して記憶されている基準
圧力データＰr0（１）〜Ｐr0（Ｎ）をペアにして表示手
段にグラフ表示する。もしくはスクリュ位置の圧力デー
タに変換してこれらのデータを表示する。このとき、確
認のために成形条件、日時、樹脂の種類及び成形機コー
ドも表示する。

【００４９】なお、図６で示す処理によりスケジューリ
ングして採取された複数の基準圧力データがパソコンの
記憶手段に記憶しているときは、送られてきた検出圧力
データＰr（１）〜Ｐr（Ｎ）の成形条件に合致した基準
圧力データをグラフ表示する。もし対応するものがなけ
れば、上述した内挿処理によって成形条件が合致するよ
うな基準圧力データを算出して表示する。

【００５０】

【発明の効果】本発明は、ノズル部を開放して射出する
ことによって、成形特性の変化を検出でき、成形特性変
化の原因が、成形機又は樹脂側にあるのか、それとも金
型側にあるのか、簡単に判別できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の成形特性判別方法を適用する射出成形
機の一実施形態の概要図である。

【図２】同実施形態の制御部のブロック図である。

【図３】同実施形態における基準圧力データ取得処理の
フローチャートである。

【図４】同実施形態における成形特性判別のための基準
圧力データ及び検出圧力データのグラフ表示の例。

【図５】同実施形態における成形特性異常判別処理のフ
ローチャートである。

【図６】同実施形態におけるスケジュールをもって成形
条件を変えて基準圧力データを得る処理のフローチャー
トである。

【符号の説明】

１金型２シリンダ３スクリュ８プレッシャープレート９圧力センサ（ロードセル）１０ボールナット１１ボールネジ１２ノズル１３温度センサＭ２射出用サーボモータ

フロントページの続き (72)発明者上口賢男山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番地ファナック株式会社内 (72)発明者内山辰宏山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番地ファナック株式会社内 (72)発明者高崎育史神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番１号富士通株式会社内 (72)発明者西山秀作神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番１号富士通株式会社内 (72)発明者坂場克哉滋賀県大津市園山１丁目１番１号東レ株式会社内Ｆターム(参考） 4F206 AP062 AP10 AQ05 JA07 JL07 JP13 JP14 JP15 JP18 JP27 JP30

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】射出成形機におけるノズル部を開放状態
にして樹脂を射出し、そのときに発生する射出圧力を圧
力センサで検出し、スクリュの位置あるいは時間の変化
と共に検出した圧力データを基準圧力データとして記憶
手段に記憶し、前記ノズル部を開放状態にしての射出と
同じ成形条件で異なる条件の樹脂を用いて、ノズル部を
開放状態にして樹脂を射出したときのスクリュの位置あ
るいは時間に対する検出圧力データと前記記憶手段に記
憶する基準圧力データとを表示手段に表示して成形特性
の変化を判別するようにした成形特性判別方法。
【請求項２】射出成形機におけるノズル部を開放状態
にして、予めスケジュールされた成形条件にしたがっ
て、各成形条件のもとで樹脂を射出し、そのときに発生
する射出圧力を圧力センサで検出し、スクリュの位置あ
るいは時間の変化と共に検出した圧力データを基準圧力
データとして記憶手段に記憶しておき、該基準圧力デー
タを得たときの１つの成形条件で、異なる条件の樹脂を
ノズル部を開放状態にして射出し、前記圧力センサで検
出されたスクリュの位置あるいは時間に対する検出圧力
データを得て、該検出圧力データの成形条件と同じ成形
条件の基準圧力データと前記検出圧力データを表示手段
に表示して成形特性の変化を判別するようにした成形特
性判別方法。
【請求項３】射出成形機におけるノズル部を開放状態
にして、予めスケジュールされた成形条件にしたがっ
て、各成形条件のもとで樹脂を射出し、そのときに発生
する射出圧力を圧力センサで検出し、スクリュの位置あ
るいは時間の変化と共に検出した圧力データを基準圧力
データとして記憶手段に記憶しておき、任意のある成形
条件で、異なる条件の樹脂をノズル部を開放状態にして
射出し前記圧力センサで検出されたスクリュの位置ある
いは時間に対する検出圧力データを得ると共に、前記記
憶手段に記憶する各基準圧力データから前記任意のある
成形条件に対する基準圧力データを内挿により求め、求
めた該基準圧力データと前記検出圧力データを表示手段
に表示して成形特性の変化を判別するようにした成形特
性判別方法。
【請求項４】射出成形機におけるノズル部を開放状態
にして、予めスケジュールされた成形条件にしたがっ
て、各成形条件のもとで樹脂を射出し、そのときに発生
する射出圧力を圧力センサで検出し、スクリュの位置あ
るいは時間の変化と共に検出した圧力データを各基準圧
力データとして記憶手段に記憶し、異なる条件の樹脂を
用いて、前記予めスケジュールされた各成形条件により
ノズル部を開放状態にして樹脂を射出して前記圧力セン
サで検出されたスクリュの位置あるいは時間に対する検
出圧力データと前記記憶手段に記憶する基準圧力データ
とを成形条件を対応させて表示手段に表示して成形特性
の変化を判別するようにした成形特性判別方法。
【請求項５】前記スケジュールされた成形条件には、
少なくともノズル・シリンダ温度条件及び射出速度条件
が含まれる請求項２乃至４の内１項記載の成形特性判別
方法。
【請求項６】前記異なる条件の樹脂は、樹脂ロットの
違い、樹脂乾燥温度の違い、再生材の混合比率の違い、
あるいは放置時間の違いなどの内少なくとも１つを含む
ものである請求項１乃至５の内１項記載の成形特性判別
方法。
【請求項７】基準圧力データを検出し記憶する際に
は、データ取得時の成形条件、日時、樹脂の種類などの
データも同時に記憶する請求項１乃至６の内１項記載の
成形特性判別方法。
【請求項８】前記表示手段は、パソコンに設けられた
表示手段であり、前記基準圧力データを記憶する記憶手
段もパソコンに設けられた記憶手段で構成し、射出成形
機の制御装置とパソコンを通信手段で接続し、前記基準
圧力データ及び検出圧力データをパソコンに出力して、
前記表示手段に表示するようにした請求項１乃至６の内
１項記載の成形特性判別方法。
【請求項９】基準圧力データを検出し記憶する際に
は、成形機を特定するコード、データ取得時の成形条
件、日時、樹脂の種類などのデータも同時に記憶する請
求項８記載の成形特性判別方法。
【請求項１０】射出圧力を検出する圧力センサを備
え、射出成形機におけるノズル部を開放状態にして樹脂
を射出し、スクリュの位置あるいは時間の変化とともに
前記圧力センサで検出した圧力を基準圧力データとして
記憶する記憶手段と、前記ノズル部を開放状態にしての
射出と同じ成形条件で異なる条件の樹脂を用いて、ノズ
ル部を開放状態にして樹脂を射出を行って得られたスク
リュの位置あるいは時間に対する検出圧力データが前記
基準圧力データの設定監視幅を越えたときは警報を出力
する比較手段を備えたことを特徴とする射出成形機。