JP2001276140A - 移乗器 - Google Patents

移乗器

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JP2001276140A
JP2001276140A JP2000099128A JP2000099128A JP2001276140A JP 2001276140 A JP2001276140 A JP 2001276140A JP 2000099128 A JP2000099128 A JP 2000099128A JP 2000099128 A JP2000099128 A JP 2000099128A JP 2001276140 A JP2001276140 A JP 2001276140A
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transfer device
seat
tipping bar
moved
base
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JP2000099128A
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English (en)
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Tadao Yuki
忠夫 結城
Masaaki Ito
雅昭 伊藤
Hiroshi Kosuda
浩 小須田
Fumihiko Mizutani
文彦 水谷
Yoichi Takahashi
洋一 高橋
Noriyuki Kitaoka
紀之 北岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YAMASEI KOGYO KK
Aisin Corp
Original Assignee
YAMASEI KOGYO KK
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差等の乗り越えが容易であると共に移動が
容易であり,かつ,剛性に優れた移乗器を提供するこ
と。 【解決手段】 移乗器1は,移動用車輪21を有すると
共に後方部が開放されたコの字型のベース部2と,ベー
ス部2から立設されたサイドフレーム部3と,サイドフ
レーム部3の間に配されたシート部4と,シート部4の
後方に配された背もたれ部5とを有している。ベース部
2は,左側部23と右側部24との間に架け渡して設け
られたティッピングバー7を有している。このティッピ
ングバー7は介助者が踏込み可能な踏込み部71を有し
ている。踏込み部71は,移動用車輪21よりも後方に
位置する踏込み位置711とベース部2における後方部
を開放する退避位置712との間に移動可能に設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,寝たきりもしくは歩行困難な高
齢者や障害者等を乗せて移動する移乗器に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,寝たきりもしくは歩行困難な高
齢者や障害者等の利用者を乗せて室内を移動する移乗器
として,特開平08−243123号公報及び特公昭6
1−59734号公報等に開示されているものがある。
これらの移乗器は,上記利用者を着座させるシート部
と,利用者を支えることができる強度のあるフレーム部
と,移動可能な移動用車輪を有するベース部とを有して
おり,利用者を室内の任意の場所に移動させることがで
きる。また,これらの移乗器においては,上記ベース部
は後方部が開放されたコの字型に形成されており,例え
ば,トイレに利用者を乗せた移乗器を移動させる際,移
乗器を後退させて上記トイレにおける便器の上に侵入す
ることができるようになっている。
【0003】ところで,上記移乗器を移動させる際,室
内においては様々な段差,例えば,部屋の繋ぎ目部分に
形成された桟等が,上記移動用車輪が乗り越えるための
障害物となる。そのため,コの字型に形成された上記ベ
ース部における左右両側の後方先端部分を踏み込むこと
により,移動用車輪における前側車輪を浮かせるように
して,上記段差を乗り越えている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記左右両側
の後方先端部分を同時に踏み込むことは困難であるた
め,左右のどちらかを踏み込むことになる。そのため,
移乗器が踏み込まれた左右のどちらかに傾いてバランス
を崩すおそれがある。そのため,移乗器に利用者を乗せ
て移動する際には,該利用者に不快感を与える可能性が
あった。
【0005】また,上記左右両側の後方先端部分を後方
に長くすると,移乗器が大きくなり,該移乗器を移動さ
せる際に周辺の障害物等に干渉するおそれが大きくな
る。また,移乗器を後退させて上記便器の上に侵入させ
るとき,建物の側壁等に干渉するおそれが大きくなる。
そのため,上記左右両側の後方先端部分は後方にあまり
長くすることができない。それ故,上記後方先端部を踏
み込んで上記移動用車輪における前側車輪を持ち上げよ
うとする際には,かなりの体重をかけて踏み込む必要が
あった。
【0006】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,段差等の乗り越えが容易であると共に移
動が容易であり,かつ,剛性に優れた移乗器を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,移動用車
輪を有すると共に前方部,左側部及び右側部よりなり,
後方部が開放されたコの字型のベース部と,該ベース部
から立設された左右一対のサイドフレーム部と,該サイ
ドフレーム部の間に配されたシート部と,該シート部の
後方に配された背もたれ部とを有する移乗器であって,
上記ベース部は,上記左側部と上記右側部との間に架け
渡して設けられたティッピングバーを有してなり,該テ
ィッピングバーは介助者が踏込み可能な踏込み部を有し
てなり,該踏込み部は,上記移動用車輪よりも後方に位
置する踏込み位置と上記ベース部における上記後方部を
開放する退避位置との間に移動可能に設けられているこ
とを特徴とする移乗器にある。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,上
記ベース部は,上記左側部と上記右側部との間に架け渡
して設けられたティッピングバーを有してなり,該ティ
ッピングバーは介助者が踏込み可能な踏込み部を有して
なり,該踏込み部は,上記移動用車輪よりも後方に位置
する踏込み位置と上記ベース部における上記後方部を開
放する退避位置との間に移動可能に設けられていること
である。
【0009】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明における移乗器においては,上記のごとく,ベー
ス部に架け渡された状態でティッピングバーが設けられ
ており,このティッピングバーの踏込み部は,踏込み位
置と退避位置とに移動可能に設けられている。そして,
床等の移動面に段差等が設けてあるとき,介助者は移乗
器の移動中に踏込み部を踏込み位置にして踏み込むこと
により,容易に上記段差等を乗り越えることができる。
【0010】即ち,踏込み部は,上記ベース部における
左側部と右側部との間にあるため,介助者は,移乗器の
左右方向に対する重心部分を踏み込むことができる。そ
のため,介助者が踏込み部を踏み込んだときに,移乗器
がその左右方向にバランスを崩すことがない。そのた
め,移乗器を移動させる際に,上記段差等を容易に乗り
越えることができる。それ故,移乗器の移動が容易にな
ると共に,利用者に不快感を与えることなく移動するこ
とができる。
【0011】また,上記踏込み部を踏込み位置に移動さ
せたときには,踏込み部は上記移動用車輪よりも後方に
位置する。そのため,移動用車輪における後側車輪を支
点としたてこの原理により,容易に移動用車輪における
前側車輪を浮かせることができる。そのため,容易に上
記段差等を乗り越えることができる。
【0012】一方,上記踏込み部を退避位置にしたとき
には,上記ベース部における後方部を開放することがで
きる。そのため,踏込み部を退避位置にすることによ
り,例えば,トイレに利用者を乗せた移乗器を移動させ
る際,移乗器を後退させて上記トイレにおける便器の上
に侵入することができる。
【0013】また,上記ティッピングバーは,上記ベー
ス部の間隔を一定に保つように架け渡されている。そし
て,この架け渡された状態は,踏込み部をどの位置に移
動させても常に維持される。そのため,ティッピングバ
ーは,ベース部の間に架け渡された強度保持用のフレー
ムとして作用する。そのため,ベース部におけるたわみ
を抑制することができる。それ故,移乗器の剛性を高め
ることができる。
【0014】以上,本発明によれば,段差等の乗り越え
が容易であると共に移動が容易であり,かつ,剛性に優
れた移乗器を提供することができる。
【0015】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記ティッピングバーは,上記踏込み部の両端に一対の延
長部を有するコの字型に形成されていると共に,該延長
部には上記左側部及び上記右側部に係合する回転係合部
をそれぞれ設けてなり,該回転係合部を中心に上記ティ
ッピングバーを回転させることによって上記踏込み部が
移動できるように構成してあることが好ましい。
【0016】これにより,上記ティッピングバーを上記
ベース部へ係合させることと,上記踏込み部を移動可能
にすることとを簡単な構造で実現することができる。ま
た,踏込み部の移動をティッピングバーの回転運動によ
り行うので,踏込み部を上記踏込み位置と上記退避位置
との間で容易に移動させることができる。
【0017】次に,請求項3に記載の発明のように,一
対の上記サイドフレーム部は,上記シート部を所定の高
さに昇降するための昇降機構と上記シート部の任意の昇
降位置をロックするロック機構を有してなり,該ロック
機構におけるロック解除レバーは,上記ティッピングバ
ーを退避位置に移動させたときに該ティッピングバーに
係合可能に設けられていることが好ましい。
【0018】上記昇降機構により,上記シート部を所定
の高さに昇降させることができるため,シート部に着座
した利用者を容易に昇降させることができる。そのた
め,利用者を容易にベッド等から持ち上げたり,あるい
はベッド等に降ろしたりすることができる。また,例え
ば,利用者を乗せた移乗器をトイレに移動したときに,
利用者を上記トイレにおける便器の上に近づけたり,あ
るいは便器の上から遠ざけたりすることができる。
【0019】また,上記踏込み部は,上記退避位置に移
動させたときに上記ロック解除レバーに係合する。その
ため,退避位置にある状態の踏込み部を踏み込むことに
より,容易にロック解除レバーを解除させて,上記シー
ト部を昇降させることができる。つまり,介助者は足で
ロック解除レバーを操作することができる。それ故,介
助者の両手が自由になり,介助者は両手で利用者を抱え
て持ち上げたりして介護することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】実施形態例 本発明の実施形態例にかかる移乗器につき,図1〜図1
1を用いて説明する。本例における移乗器1は,移動用
車輪21を有すると共に前方部22,左側部23及び右
側部24よりなり,後方部が開放されたコの字型のベー
ス部2と,ベース部2から立設された左右一対のサイド
フレーム部3と,サイドフレーム部3の間に配されたシ
ート部4と,シート部4の後方に配された背もたれ部5
とを有している。
【0021】上記ベース部2は,上記左側部23と上記
右側部24との間に架け渡して設けられたティッピング
バー7を有している。このティッピングバー7は介助者
が踏込み可能な踏込み部71を有してなり,踏込み部7
1は,上記移動用車輪21よりも後方に位置する踏込み
位置711と上記ベース部2における上記後方部を開放
する退避位置712との間に移動可能に設けられてい
る。
【0022】以下,これを詳説する。図1,図4(b)
に示すごとく,本例における移乗器1は,その下部の架
台となるベース部2を有している。該ベース部2は,前
方部22,左側部23及び右側部24よりなり,後方部
が開放されたコの字型に形成されている。また,ベース
部2は,その四方に任意の場所に移動するための移動用
車輪21を有している。この移動用車輪21には,キャ
スターが用いられており,前側車輪211と後側車輪2
12とがある。
【0023】上記ティッピングバー7は,踏込み部71
の両端に一対の延長部72を有するコの字型に形成され
ている。また,延長部72は,左側部23及び右側部2
4に係合する回転係合部721をそれぞれ有している。
そして,この回転係合部721を中心にティッピングバ
ー7を回転させることによって,踏込み部71が移動で
きるように構成してある。
【0024】また,図1,図2に示すごとく,移乗器1
は,左右一対の上記サイドフレーム部3を有している。
サイドフレーム部3は,上記ベース部2から立設された
立設部32と,上記シート部4の上方において後方へ向
けて屈曲した後方屈曲部33とを有している。
【0025】上記立設部32は,上記シート部4を所定
の高さに昇降するための昇降機構と,上記シート部4の
任意の昇降位置をロックするロック機構とを内蔵してい
る。このロック機構におけるロック解除レバー323
は,立設部32の下方に設けられており,上記踏込み部
71を退避位置712に移動させたときに,上記延長部
72に係合できるようになっている。そして,退避位置
712にある踏込み部71を踏み込むと,ロック解除レ
バー323が解除され,上記昇降機構の昇降ができるよ
うになる。
【0026】また,上記ベース部2における左側部23
及び右側部24の後方部分には,踏込み部71を踏込み
位置711に移動させたときに,延長部72が当接する
踏込みストッパー25が設けられている(図4(b)参
照)。そして,踏込み位置711にある踏込み部71を
踏み込んだときには,延長部72が踏込みストッパー2
5に当接して,踏込み部71をベース部2に固定させる
ことができるようになっている。
【0027】また,上記後方屈曲部33の先端部には,
背もたれ部5を取り付けてそれを支持する後方立設部3
4が設けられている。そして,後方立設部34には,上
記背もたれ部5における後述する挿入棒53を挿入する
ための切欠き部341が設けてある。
【0028】また,上記後方立設部34の後方には,介
助者が把持して移乗器1を移動させるための手持ちバー
35が設けられている。また,上記立設部32の前方に
は,上記ハンドル部6を支持するブラケット31が設け
られており,立設部32の後方には,上記シート部4を
係合するためのサイド支持棒36が設けられている。こ
のサイド支持棒36は,その前方部が上記サイドフレー
ム部3に固定されて片持ち支持されている。また,ブラ
ケット31の左右両方の外側には,上記シート部4の後
述する固定帯44を固定するための固定部分315が設
けてある。
【0029】図1,図4(a)に示すごとく,上記サイ
ドフレーム部3の間には,着脱可能に設けられた上記シ
ート部4を有している。シート部4は,上記サイド支持
棒36に係合するサイド係合部41と,上記背もたれ部
5に設けられた後述する後方支持棒51に係合する後方
係合部42とを有している。また,シート部4は,その
前方に該シート部4を移乗器1に固定するための固定帯
44を有しており,その中央部分に排泄用の排泄穴43
を有している。そして,上記シート部4は,一対の上記
サイド係合部41と上記後方係合部42との3辺により
移乗器1に取り付けられている。
【0030】図1,図3に示すごとく,上記背もたれ部
5は,上記サイドフレーム部3に着脱可能に設けられて
おり,上記シート部4の後方係合部42を係合する後方
支持棒51を有している。後方支持棒51は,上記背も
たれ部5における片側の端部に片持ち支持されている。
また,背もたれ部5は,上記サイドフレーム部3におけ
る上記切欠き部341に挿入される挿入棒53を有して
いる。そして,背もたれ部5は,上記挿入棒53が上記
切欠き部341に挿入されていることによって,上記サ
イドフレーム部3に取り付けられている。
【0031】図1〜図3に示すごとく,上記サイドフレ
ーム部3の前方には,サイドフレーム部3の間隔を一定
に保つように架け渡されたハンドル部6が設けてある。
ハンドル部6は把持可能な把持部61を有している。そ
して,把持部61は,利用位置611と開放位置612
との間を移動ができるようになっている。また,上記ハ
ンドル部6は,上記利用位置611において固定する掛
止機構620を有しており,上記把持部61の両端に一
対の支柱部62を有するコの字型に形成されている。
【0032】次に,上記ベース部2及び上記ティッピン
グバー7について詳説する。上記ベース部2において
は,床等の移動面からベース部2の上面までの高さが,
移乗器1がベッド81等の下に潜り込むことができる高
さになっている(図5(c)参照)。具体的には,本例
においては上記高さは約120mmとしている。
【0033】上記立設部32における昇降機構は,フリ
ーロック式のガススプリングでできている。そのため,
常にガス圧により伸びようとする力が働いているが,上
記ロック機構により伸びないようにロックされている。
そして,上記シート部4を昇降させるときには,ティッ
ピングバー7を退避位置712にして踏み込む。する
と,上記ロック解除レバー323が解除される(図1,
図4(b)参照)。このとき,利用者の体を少し浮かせ
てシート部4にかかる荷重を小さくすれば,シート部4
を上昇させることができる。また,このとき,利用者が
シート部4に着座していれば,利用者の体重によりシー
ト部4を下降させることができる。
【0034】また,上記回転係合部721は,上記ロッ
ク解除レバー323よりも後方に位置する。そのため,
上記踏込み部71を退避位置712に移動させた際に
は,上記延長部72がロック解除レバー323に係合す
るようになっている(図4(b)参照)。
【0035】次に,移乗器1の使用方法について例示す
る。まずは,利用者の乗降方法について説明する。本例
の移乗器1を使用する利用者は,主に寝たきりの老人,
もしくは自力で起き上がることができない障害者であ
る。そのため,これらの利用者は,通常ベッド81の上
に寝ていることが多い。そのため,ここでは,ベッド8
1と移乗器1との間で利用者を乗降させる方法について
説明する。
【0036】以下に,利用者をベッド81から移乗器1
に乗せる場合について説明する。まずは,図5(a)に
示すごとく,上記利用者が座っているあるいは寝ている
ベッド81の上に利用者が居る場所を避けて,シート部
4を敷く。そして,図5(b)に示すごとく,上記シー
ト部4の上に利用者を座らせるあるいは寝かせる。ここ
で,上記シート部4の上に利用者を乗せるのではなく,
ベッド81の上に座っているあるいは寝ている利用者の
下に上記シート部4を差し込んでもよい。
【0037】次に,図5(c)に示すごとく,介助者
は,上記移乗器1をその後方を上記ベッド81に対して
向けるように配置する。そして,上記ベース部2におけ
る上記立設部32よりも後方の部分がベッド81の下に
潜り込むようにして,移乗器1を後退させる。このと
き,上記ハンドル部6を上記利用位置611に固定して
用いることができる。また,このとき,上記シート部4
のサイド係合部41が,移乗器1のサイドフレーム部3
に設けられたサイド支持棒36に係合するように移乗器
1を後退させる。
【0038】次に,図6(a)に示すごとく,上記サイ
ド係合部41が上記サイド支持棒36に挿入された後,
上記シート部4の上記固定帯44を上記ブラケット31
に設けられた固定部分315に固定させる(図2参
照)。そして,上記背もたれ部5に設けられた上記後方
支持棒51を上記シート部4の後方係合部42に係合す
る。また,上記背もたれ部5を,その上記挿入棒53が
上記後方立設部34に設けられた上記切欠き部341に
挿入されるように,上記サイドフレーム部3に取り付け
る(図2参照)。
【0039】次に,図6(b)に示すごとく,介助者
は,利用者の体を少し浮かせて,利用者がシート部4に
かける荷重を軽減させながら,上記ティッピングバー7
の踏込み部71を踏み込む(図1,図4(b)参照)。
このとき,ティッピングバー7はロック解除レバー32
3に係合しているので,ロック解除レバー323が解除
され,上記昇降機構のロック状態が解除される。そのた
め,上記サイドフレーム部3が上方に伸びて,上記シー
ト部4が上昇する。
【0040】そして,移乗器1を前進させてベッド81
から離す。このときも,上記ハンドル部6を上記利用位
置611に固定して用いることができる。その後,介助
者はサイドフレーム部3の後方に設けられた上記手持ち
バー35(図2参照)を握って任意の場所へ利用者を移
動させる。
【0041】以下に,利用者を移乗器1からベッド81
に降ろす場合について簡単に説明する。基本的には,上
記のベッド81から移乗器1に乗せる場合の方法と逆の
順序を行えばよい。
【0042】まず,図7(a)に示すごとく,介助者
は,上記ベース部2における上記立設部32よりも後方
の部分がベッド81の下に潜り込むようにして,移乗器
1を後退させる。次に,図7(b)に示すごとく,介助
者は,上記ティッピングバー7の踏込み部71を踏み込
む(図1,図4(b)参照)。そのため,上記サイドフ
レーム部3が下方に縮んで,上記シート部4が下降す
る。
【0043】次に,図8(a)に示すごとく,上記背も
たれ部5を,上記挿入棒53を上記切欠き部341から
外した後,上記後方支持棒51を上記後方係合部42か
ら抜き出して,上記サイドフレーム部3から取り外す
(図2参照)。次に,上記シート部4における上記固定
帯44を上記固定部分315(図2参照)から外す。
【0044】そして,図8(b)に示すごとく,移乗器
1を前進させてベッド81から離す。このとき,シート
部4の上には利用者の体重がかかっているので,利用者
とシート部4はベッド81の上に乗ったままの状態にな
る。その後,利用者を移動させてベッド81の上に寝か
せる。
【0045】次に,利用者をトイレに移動させる方法に
ついて説明する。まず,上記の方法により,利用者を移
乗器1に着座させた状態でトイレに向かう。図9,図1
0(a),(b)に示すごとく,まず,上記ティッピン
グバー7が開放位置712にあることを確認する(図4
(b)参照)。次に,移乗器1の後方を便器82に向
け,該移乗器1を後退させながら便器82の上に侵入さ
せる。このとき,移乗器1のベース部2はその後方部を
開放するコの字型になっているため,上記便器82を上
記左側部23及び上記右側部24の間に迎え入れるよう
にして,移乗器1を後退させることができる。
【0046】次に,移乗器1を所定の位置まで後退させ
たら,上記ティッピングバー7の踏込み部71を踏み込
む。このとき,利用者の体重が上記シート部4にかかっ
ているため,シート部4は下降する。そして,利用者は
便器82の上方からこの便器82に近づく。
【0047】その後,シート部4には,排泄用の排泄穴
43(図4(a)参照)が設けてあるため,利用者はこ
の排泄穴43より排泄する。そして,排泄が終われば,
利用者の体をシート部4から少し浮かせて踏込み部71
を踏み込む。このとき,シート部4が上昇する。その
後,移乗器1を前進させて便器82から移動させる。な
お,上記便器82は洋式の便器であることが好ましい
が,和式の便器であってもよい。
【0048】次に,上記ティッピングバー7の使用方法
について説明する。上記ティッピングバー7における上
記踏込み部71は,上述のごとく,上記踏込み位置71
1と上記退避位置712とに移動が可能である。踏込み
部71を退避位置712に移動させたときの利用方法に
ついては上述のごとくであるが,以下に踏込み位置71
1に移動させたときの利用方法について説明する。
【0049】図11(a),(b)に示すごとく,床等
の移動面83においては段差831等が設けられている
ことが多い。そのため,移乗器1を移動させるときに
は,上記段差831等を乗り越えていかなければならな
い。本例の移乗器1おいては,上記段差831等を乗り
越える際に,踏込み部71を踏込み位置711にして踏
み込む。このとき,上記後側車輪212を支点とするて
この原理によって上記前側車輪211が上記移動面83
より浮かび上がる。そのため,介助者は,上記手持ちバ
ー35(図2参照)を握りながら移乗器1を前進させて
段差831等を乗り越えることができる。
【0050】次に,本例の作用効果につき説明する。本
例における移乗器1においては,上記のごとく,ベース
部2に架け渡された状態でティッピングバー7が設けら
れており,このティッピングバー7の踏込み部71は,
踏込み位置711と退避位置712とに移動可能に設け
られている。そして,床等の移動面83に段差831等
が設けてあるとき,介助者は移乗器1の移動中に踏込み
部71を踏込み位置711にして踏み込むことにより,
容易に上記段差831等を乗り越えることができる。
【0051】即ち,踏込み部71は,上記ベース部2に
おける左側部23と右側部24との間にあるため,介助
者は,移乗器1の左右方向に対する重心部分を踏み込む
ことができる。そのため,介助者が踏込み部71を踏み
込んだときに,移乗器1がその左右方向にバランスを崩
すことがない。そのため,移乗器1を移動させる際に,
上記段差831等を容易に乗り越えることができる。そ
れ故,移乗器1の移動が容易になると共に,利用者に不
快感を与えることなく移動することができる。
【0052】また,上記踏込み部71を踏込み位置71
1に移動させたときには,踏込み部71は上記後側車輪
212よりも後方に位置する。そのため,後側車輪21
2を支点としたてこの原理により,容易に上記前側車輪
211を浮かせることができる。そのため,容易に上記
段差831等を乗り越えることができる。
【0053】一方,上記踏込み部71を退避位置712
にしたときには,上記ベース部2における後方部を開放
することができる。そのため,踏込み部71を退避位置
712にすることにより,例えば,トイレに利用者を乗
せた移乗器1を移動させる際,移乗器1を後退させて上
記トイレにおける便器82の上に侵入することができ
る。また,上述のごとく,利用者をベッド81と移乗器
1との間で乗降させる際には,上記ベース部2をベッド
81の下に潜り込ませる。そのとき,退避位置712に
ある踏込み部71を踏み込むことにより,容易に上記シ
ート部4を昇降させることができる。そのため,利用者
をベッド81と移乗器1との間で容易に乗降させること
ができる。
【0054】また,上記ティッピングバー7は,上記ベ
ース部2の間隔を一定に保つように架け渡されている。
そして,この架け渡された状態は,踏込み部71をどの
位置に移動させても常に維持される。そのため,ティッ
ピングバー7は,ベース部2の間に架け渡された強度保
持用のフレームとして作用する。そのため,ベース部2
におけるたわみを抑制することができる。それ故,移乗
器1の剛性を高めることができる。
【0055】また,上記ティッピングバー7は,上記踏
込み部71の両端に一対の延長部72を有するコの字型
に形成されている。そのため,ティッピングバー7を上
記ベース部2へ係合させることと,踏込み部71を移動
可能にすることとを簡単な構造で実現することができ
る。また,踏込み部71の移動をティッピングバー7の
回転運動により行うので,踏込み部71を上記踏込み位
置711と上記退避位置712との間で容易に移動させ
ることができる。
【0056】また,上記立設部32は,上記昇降機構を
内蔵している。そのため,上記シート部4を所定の高さ
に昇降させることができる。そのため,シート部4に着
座した利用者を容易に昇降させることができる。それ
故,利用者を容易にベッド81等から持ち上げたり,あ
るいはベッド81等に降ろしたりすることができる。ま
た,例えば,利用者を乗せた移乗器1をトイレに移動し
たときに,利用者を上記トイレにおける便器82の上に
近づけたり,あるいは便器82の上から遠ざけたりする
ことができる。
【0057】また,上記ティッピングバー7は,上記退
避位置712に移動させたときに上記ロック解除レバー
323に係合する。そのため,退避位置712にある状
態の上記踏込み部71を踏み込むことにより,容易にロ
ック解除レバー323を解除させて,上記シート部4を
昇降させることができる。つまり,介助者は足でロック
解除レバー323を操作することができる。それ故,介
助者の両手が自由になり,介助者は両手で利用者を抱え
て持ち上げたりして介護することができる。
【0058】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,段差等
の乗り越えが容易であると共に移動が容易であり,か
つ,剛性に優れた移乗器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,移乗器を示す斜視図。
【図2】実施形態例における,移乗器を示す側面図。
【図3】実施形態例における,移乗器を示す正面図。
【図4】実施形態例における,移乗器を示す図で,
(a)上側を示す平面図,(b)ベース部を示す平面
図。
【図5】実施形態例における,利用者をベッドから移乗
器に乗せる方法を示す図で,(a)ベッドの上にシート
部を敷いた状態,(b)シート部の上に利用者を座らせ
た状態,(c)移乗器を後退させてシート部を取り付け
ている状態を示す説明図。
【図6】実施形態例における,利用者をベッドから移乗
器に乗せる方法を示す図で,(a)シート部及び背もた
れ部を取り付けた状態,(b)シート部を上昇させた状
態を示す説明図。
【図7】実施形態例における,利用者を移乗器からベッ
ドに降ろす方法を示す図で,(a)移乗器を後退させた
状態,(b)シート部を下降させた状態を示す説明図。
【図8】実施形態例における,利用者を移乗器からベッ
ドに降ろす方法を示す図で,(a)移乗器から背もたれ
部を取り外して,移乗器を前進させてシート部を取り外
している状態,(b)移乗器をベッドから遠ざけた状態
を示す説明図。
【図9】実施形態例における,移乗器を示す図で,便器
の上に侵入させた状態を示す斜視図。
【図10】実施形態例における,移乗器を便器の上に侵
入させた状態を示す図で,(a)側面図,(b)平面
図。
【図11】実施形態例における,踏込み位置にあるティ
ッピングバーを踏み込んだ状態を示す図で,(a)斜視
図,(b)側面図。
【符号の説明】
1...移乗器, 2...ベース部, 21...移動用車輪, 3...サイドフレーム部, 323...ロック解除レバー, 4...シート部, 5...背もたれ部, 7...ティッピングバー, 71...踏込み部, 72...延長部, 721...回転係合部, 711...踏込み位置, 712...退避位置,
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 雅昭 愛知県刈谷市昭和町2丁目3番地 アイシ ン・エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 小須田 浩 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 水谷 文彦 愛知県名古屋市南区元鳴尾町22番地 山清 工業株式会社内 (72)発明者 高橋 洋一 愛知県名古屋市南区元鳴尾町22番地 山清 工業株式会社内 (72)発明者 北岡 紀之 愛知県名古屋市南区元鳴尾町22番地 山清 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動用車輪を有すると共に前方部,左側
    部及び右側部よりなり,後方部が開放されたコの字型の
    ベース部と,該ベース部から立設された左右一対のサイ
    ドフレーム部と,該サイドフレーム部の間に配されたシ
    ート部と,該シート部の後方に配された背もたれ部とを
    有する移乗器であって,上記ベース部は,上記左側部と
    上記右側部との間に架け渡して設けられたティッピング
    バーを有してなり,該ティッピングバーは介助者が踏込
    み可能な踏込み部を有してなり,該踏込み部は,上記移
    動用車輪よりも後方に位置する踏込み位置と上記ベース
    部における上記後方部を開放する退避位置との間に移動
    可能に設けられていることを特徴とする移乗器。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記ティッピングバ
    ーは,上記踏込み部の両端に一対の延長部を有するコの
    字型に形成されていると共に,該延長部には上記左側部
    及び上記右側部に係合する回転係合部をそれぞれ設けて
    なり,該回転係合部を中心に上記ティッピングバーを回
    転させることによって上記踏込み部が移動できるように
    構成してあることを特徴とする移乗器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,一対の上記サ
    イドフレーム部は,上記シート部を所定の高さに昇降す
    るための昇降機構と上記シート部の任意の昇降位置をロ
    ックするロック機構を有してなり,該ロック機構におけ
    るロック解除レバーは,上記ティッピングバーを退避位
    置に移動させたときに該ティッピングバーに係合可能に
    設けられていることを特徴とする移乗器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109688998A (zh) * 2016-09-13 2019-04-26 株式会社富士 介助装置
CN109688998B (zh) * 2016-09-13 2022-04-15 株式会社富士 介助装置

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