JP2001273022A - 制御装置及び制御方法 - Google Patents

制御装置及び制御方法

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JP2001273022A JP2000085384A JP2000085384A JP2001273022A JP 2001273022 A JP2001273022 A JP 2001273022A JP 2000085384 A JP2000085384 A JP 2000085384A JP 2000085384 A JP2000085384 A JP 2000085384A JP 2001273022 A JP2001273022 A JP 2001273022A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の機械によって実施される複雑な作業手順
の最適化を図ること。 【解決手段】作業情報に基づいて初期作業ハ゜ターンを作成
する初期作業ハ゜ターン決定部6と、初期作業ハ゜ターンから新た
な作業ハ゜ターンを作成する作業ハ゜ターン作成部8と、作業ハ゜ターン
毎に動作シミュレーションを行い作業効率を評価する作業効率評
価部10と、評価された作業ハ゜ターンを記憶する作業ハ゜ターン記
憶部14と、記憶された作業ハ゜ターンから新たな作業ハ゜ターンを
作成する作業ハ゜ターン再作成部16と、作成された作業ハ゜ターン
毎に動作シミュレーションを行い作業効率を評価する作業効率再
評価部18と、評価された作業ハ゜ターンのうち少なとも1
つの作業効率が基準を満足する場合にはその作業ハ゜ターン
を出力し、いずれの作業効率も基準を満足しない場合に
は作成された作業ハ゜ターンを作業ハ゜ターン記憶部14に記憶させ
る作業ハ゜ターン再抽出部20と、作業ハ゜ターン再抽出部20によっ
て出力された作業ハ゜ターンに基づいて複数の機械を制御す
る機械制御部22とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御装置及び制御
方法に係り、更に詳しくは、溶接、切削、バリ取りなど
といった組立あるいは加工等の所定の作業を、同一領域
内で実施する複数の機械を制御する制御装置及び制御方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、NC工作機械や自動溶接装置等、
複数の機械を同時に用いて作業を行わせる場合には、対
象となるひとつの機械に対して専用の制御装置が用いら
れる場合が一般的である。
【0003】この種の制御装置は、作業中における複数
の機械の相互干渉を考慮する必要が無い場合がほとんど
である。また、考慮するとしても、簡単に干渉回避の方
法を発見できる場合がほとんどである。
【0004】これは、NC工作機械や自動溶接装置等に
よってなされる作業領域がさほど大きくないために、1
台の機械の動作範囲も限られており、複数の機械による
相互干渉が作業効率に影響を与えないからである。
【0005】また、NC工作機械や自動溶接装置等の動
作自体が、上下方向及び左右方向といった直線動作や、
単一面内での旋回動作など複雑な動作を伴うものではな
いために、干渉回避方法が比較的簡単に見つけられるか
らである。
【0006】少し複雑なケースとして、同一箇所に複数
のロボットを高密度で配置するような自動車の組立ライ
ンにおいても、ロボット自体の作業動作を事前に検討し
ておくことによって、作業中におけるロボット同士の相
互干渉が少なくなるような配置場所を見い出すことが可
能である。
【0007】また、仮に作業中において、ロボット同士
の干渉が生じた場合においても、ロボット相互の干渉範
囲が大きくないことから、ロボット相互の動作を、事前
にシミュレーションすること等によって、干渉からの回
避方法を事前に検討することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の制御装置では、以下のような問題がある。
【0009】すなわち、造船に代表されるような重工業
における溶接工程では、溶接する部品であるワークが多
品種少量であること、溶接対象とする領域が大きいこ
と、溶接形状が複雑であるということに加えて、複数の
溶接ロボットを用いて、ランダムに配置された複数の異
なるワークを同時に溶接しなければならない。
【0010】よって、1つの溶接ロボットが受け持つ動
作範囲が大きくなる。また、同一のワークに対して複数
台の溶接ロボットにて協調的に溶接作業を実施する必要
があるために、ロボット相互の動作範囲が重なる場合も
生じる。
【0011】更に、溶接対象とするワークが同一であっ
ても、そのワークの配置が異なるだけで溶接ロボットの
相互干渉の度合いも変化するので、ワークの配置条件に
応じて干渉回避の方法も異なる。
【0012】このため、溶接ロボットの作業経路が迷路
の如く、必然的に複雑化してしまう。その結果、溶接ロ
ボットの相互干渉が生じた場合であっても、予め計画さ
れた作業経路を作業者が見ただけでは、ロボット相互の
干渉を回避する方法を見出すことが困難である。
【0013】上述したように、造船に代表されるような
重工業に用いられる溶接ロボットを制御する制御装置
は、従来の技術において既に述べたような単純な動作を
制御する場合とは異なり、様々な複雑な要因を伴う極め
て困難な作業を最適化しなければならないという問題が
ある。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、複数の機械によって実施される作業手順を
遺伝的アルゴリズムを用いて決定し、もって、各機械に
よって実施される複雑な作業手順の最適化を図ることが
可能な制御装置及び制御方法を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0016】すなわち、請求項1の発明では、複数の機
械によって所定の作業を実施する場合に各機械を制御す
る制御装置において、各機械毎に割り当てられた作業を
行うのに必要な作業情報が入力される作業情報入力手段
と、作業情報入力手段に入力された作業情報を記憶する
作業情報記憶手段と、作業情報記憶手段に記憶された作
業情報に基づいて、各機械毎に割り当てられた作業開始
時間と作業箇所と各作業箇所の作業順序と各作業箇所毎
の作業方向と各作業箇所の作業を開始するまでの作業待
ち時間との組合せからなる作業情報データである初期作
業パターンを少なくとも1パターン作成する初期作業パ
ターン作成手段と、初期作業パターン作成手段によって
作成された初期作業パターンから、作業開始時間と作業
順序と作業方向とのうちの少なくともいずれかを変化さ
せて作成される新たな作業パターンを第1の所定個数作
成する作業パターン作成手段と、作業パターン作成手段
によって作成された第1の所定個数の作業パターン毎
に、各機械毎に割り当てられた作業の動作シミュレーシ
ョンを行い、所定の評価条件に基づいて、作業効率を評
価する作業効率評価手段と、作業効率評価手段によって
評価された作業効率に基づいて、作業効率評価手段によ
って評価された第1の所定個数の作業パターンの中か
ら、第1の所定個数よりも少ない第2の所定個数の作業
パターンを抽出する作業パターン抽出手段と、作業パタ
ーン抽出手段によって抽出された第2の所定個数の作業
パターンを記憶する作業パターン記憶手段と、作業パタ
ーン記憶手段に記憶された第2の所定個数の作業パター
ンから、作業開始時間と作業順序と作業方向と前記作業
待ち時間とのうちの少なくともいずれかを変化させて作
成される新たな作業パターンを再度第1の所定個数作成
する作業パターン再作成手段と、作業パターン再作成手
段によって作成された第1の所定個数の作業パターン毎
に、各機械毎に割り当てられた作業の動作シミュレーシ
ョンを行い、所定の評価条件に基づいて、作業効率を評
価する作業効率再評価手段と、作業効率再評価手段によ
って評価された作業効率に基づいて、作業効率再評価手
段によって評価された第1の所定個数の作業パターンの
中から、第2の所定個数の作業パターンを抽出して、当
該抽出された作業パターンのうちの少なくとも1つの作
業効率が所定の評価基準を満足する場合には、所定の評
価基準を満足する作業パターンを出力し、当該抽出され
た作業パターンのうちのいずれの作業効率も所定の評価
基準を満足しない場合には、当該抽出された第2の所定
個数の作業パターンを作業パターン記憶手段に記憶させ
る作業パターン再抽出手段と、作業パターン再抽出手段
によって出力された作業パターンに基づいて、各機械を
制御する機械制御手段とを備える。
【0017】従って、請求項1の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、複数の機
械によってなされる作業手順を評価することができる。
【0018】その結果、複数の機械によってなされる複
雑な作業手順の最適化を図ることが可能となる。
【0019】請求項2の発明では、請求項1の発明の制
御装置において、作業パターン作成手段および作業パタ
ーン再作成手段のうちの少なくとも一方は、各機械毎に
割り当てられた各作業箇所の作業順序をランダムに交叉
させることにより、新たな作業パターンを作成する。
【0020】従って、請求項2の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、遺伝的ア
ルゴリズムを用いて作業順序をランダムに交叉させるこ
とによって作成される、複数の機械によってなされる作
業手順を評価することができる。
【0021】その結果、複数の機械によってなされる複
雑な作業手順の最適化を図ることが可能となる。
【0022】請求項3の発明では、請求項1または請求
項2の発明の制御装置において、作業パターン作成手段
および作業パターン再作成手段のうちの少なくとも一方
は、各機械毎に割り当てられた各作業箇所をランダムに
選択し、選択された作業箇所の作業方向を逆方向にする
ことにより、新たな作業パターンを作成する。
【0023】従って、請求項3の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、遺伝的ア
ルゴリズムを用いて、作業方向をランダムに逆転させる
ことによって得られる作業手順を評価することができ
る。
【0024】その結果、複数の機械によってなされる複
雑な作業手順の最適化を図ることが可能となる。
【0025】請求項4の発明では、請求項1乃至3のう
ちいずれか1項の発明の制御装置において、作業効率評
価手段および作業効率再評価手段のうちの少なくとも一
方は、各機械のうち作業時間の最も長い機械の作業時間
と、各機械のうちのいずれかの機械同士の動作が干渉
し、当該動作の継続が不可能な状態であるデッドロック
の回数とに基づく評価条件に基づいて、作業効率を評価
する。
【0026】従って、請求項4の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、作業手順
の適合性の評価を、作業中における機械の動作時間と、
デッドロックの回数とを考慮して行なうことができる。
【0027】その結果、デッドロック回数を時間に換算
し、この換算された時間を機械の動作時間に加えること
によって、作業効率の評価基準を一本化し、この評価基
準に基づいて各作業手順を比較することが可能となる。
【0028】請求項5の発明では、請求項1乃至3のう
ちいずれか1項の発明の制御装置において、作業効率評
価手段および作業効率再評価手段のうちの少なくとも一
方は、各機械のうち作業時間の最も長い機械の作業時間
と、各機械のうちのいずれかの機械同士の動作が干渉
し、当該動作の継続が不可能な状態であるデッドロック
の回数と、隣接する機械同士のいずれもが動作可能な領
域である境界領域に機械が存在している時間帯に、他の
機械が近接しないということとに基づいて作業効率を評
価する。
【0029】従って、請求項5の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、機械の実
行時に一時停止などの短時間の停止が発生したとして
も、機械相互の干渉による一時停止、あるいはデッドロ
ックの発生を低く抑えることが可能となる。
【0030】請求項6の発明では、請求項1乃至5のう
ちいずれか1項の発明の制御装置において、作業パター
ン抽出手段および作業パターン再抽出手段のうちの少な
くとも一方は、第1の所定個数の作業パターンの中か
ら、作業効率の高い作業パターンから優先的に第2の所
定個数の作業パターンを抽出する。
【0031】従って、請求項6の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、より適合
性の高い作業パターンを次の世代の「親」データとして
抽出することができる。
【0032】その結果、遺伝的アルゴリズムにおける淘
汰を行うことが可能となる。
【0033】請求項7の発明では、請求項1乃至5のう
ちいずれか1項の発明の制御装置において、作業パター
ン抽出手段および作業パターン再抽出手段のうちの少な
くとも一方は、所定の作業効率以上の作業パターンが、
第1の所定個数の作業パターンの中に存在しない場合に
は、第1の所定個数の作業パターンにおいて各機械毎に
割り当てられた作業を変更する。
【0034】従って、請求項7の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、所定の作
業効率以上の作業パターンが得られない場合には、各機
械毎に割り当てられた作業を変更することができる。
【0035】請求項8の発明では、請求項1乃至7のう
ちいずれか1項の発明の制御装置において、各機械は、
それぞれ溶接装置であり、作業情報入力手段は、各溶接
装置毎に割り当てられた作業を行うのに必要な作業情報
として、各溶接装置毎の溶接開始部と溶接終了部とのう
ちの少なくともいずれか1つからなる溶接線の位置情
報、各溶接装置毎の溶接線へのアプローチ動作と溶接線
からのリトラクト動作とからなるエアカット動作情報、
各溶接装置毎の溶接速度情報の入力を受付ける。
【0036】従って、請求項8の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、複数の溶
接装置を制御する制御装置に適用することができる。
【0037】その結果、複数の溶接装置を同時に動作さ
せる場合における溶接動作経路の最適化を図ることが可
能となる。
【0038】請求項9の発明では、請求項8の発明の制
御装置において、作業効率評価手段および作業効率再評
価手段のうちの少なくとも一方は、各溶接装置のうちの
いずれかの溶接装置同士の動作が干渉する場合には、当
該干渉する各溶接装置に割り当てられている溶接線の作
業方向である溶接方向のうち、当該干渉する溶接線の位
置における溶接方向が逆になるように作業パターンを変
更して動作シミュレーションを行う。
【0039】従って、請求項9の発明の制御装置におい
ては、以上のような手段を講じることにより、溶接装置
同士の干渉を回避するための対策として、逆方向に溶接
をさせることができる。
【0040】その結果、いくつかの干渉を回避すること
が可能となる。
【0041】請求項10の発明では、請求項8の発明の
制御装置において、作業効率評価手段および作業効率再
評価手段のうちの少なくとも一方は、各溶接装置のうち
のいずれかの溶接装置同士の動作が干渉する場合には、
当該干渉する各溶接装置に割り当てられている溶接線の
位置を、当該干渉が少なくなるように変更して動作シミ
ュレーションを行う。
【0042】従って、請求項10の発明の制御装置にお
いては、以上のような手段を講じることにより、いくつ
かの干渉を回避することが可能となる。
【0043】請求項11の発明では、請求項8乃至10
のうちいずれか1項の発明の制御装置において、作業効
率評価手段および作業効率再評価手段のうち少なくとも
一方は、各溶接装置のうちのいずれかの溶接装置同士の
動作が干渉する場合には、当該干渉する各溶接装置に割
り当てられている溶接線のうち、当該干渉する溶接線
を、当該干渉が少なくなるように複数の溶接線に分割し
て動作シミュレーションを行う。
【0044】従って、請求項11の発明の制御装置にお
いては、以上のような手段を講じることにより、溶接装
置同士の干渉を回避するための対策として、干渉する溶
接線を複数の溶接線位置に分割することで、干渉の発生
している時間帯を少なくすることができる。また、いく
つかの干渉に関しては、干渉自体を回避することが可能
となる。
【0045】請求項12の発明では、複数の機械によっ
て所定の作業を実施する場合に各機械を制御する制御方
法において、各機械毎に割り当てられた作業を行うのに
必要な作業情報に基づいて、作業の作業手順を定義した
初期作業パターンを少なくとも1パターン作成する第1
のステップと、第1のステップにおいて作成された初期
作業パターンの作業手順の一部を変化させて作成される
新たな作業パターンを第1の所定個数作成する第2のス
テップと、第2のステップにおいて作成された第1の所
定個数の作業パターン毎に、各機械毎に割り当てられた
作業の動作シミュレーションを行い、作業効率を評価す
る第3のステップと、第3のステップにおいて評価され
た作業効率に基づいて、第2のステップにおいて評価さ
れた第1の所定個数の作業パターンの中から、第1の所
定個数よりも少ない第2の所定個数の作業パターンを抽
出する第4のステップと、第4のステップにおいて抽出
された第2の所定個数の作業パターンを記憶する第5の
ステップと、当該記憶された第2の所定個数の作業パタ
ーンの作業手順の一部を変化させて作成される新たな作
業パターンを第1の所定個数作成する第6のステップ
と、第6のステップにおいて作成された第1の所定個数
の作業パターン毎に、各機械毎に割り当てられた作業の
動作シミュレーションを行い、作業効率を評価する第7
のステップと、第7のステップにおいて評価された作業
効率に基づいて、第6のステップにおいて評価された第
1の所定個数の作業パターンの中から、第2の所定個数
の作業パターンを抽出して、当該抽出された作業パター
ンのうちの少なくとも1つの作業効率が所定の評価基準
を満足する場合には、所定の評価基準を満足する作業パ
ターンを出力し、当該抽出された作業パターンのうちの
いずれの作業効率も所定の評価基準を満足しない場合に
は、当該抽出された第2の所定個数の作業パターンを記
憶して、当該記憶した第2の所定個数の作業パターンに
基づいて第6のステップを実行する第8のステップと、
第8のステップにおいて出力された作業パターンに基づ
いて各機械を制御する第9のステップとからなる。
【0046】従って、請求項12の発明の制御方法にお
いては、以上のような手段を講じることにより、複数の
機械によってなされる作業手順の入れ替え、シミュレー
ション、評価を実施することができる。
【0047】その結果、複数の機械によってなされる複
雑な作業手順の最適化を図ることが可能となる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の各形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0049】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態を図1から図21を用いて説明する。
【0050】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
制御方法を適用した制御装置の一例を示すシステム構成
図である。
【0051】すなわち、本発明の第1の実施の形態に係
る制御装置1は、CAD/CAMシステム2と、作業情
報記憶部4と、初期作業パターン作成部6と、作業パタ
ーン作成部8と、作業効率評価部10と、作業パターン
抽出部12と、作業パターン記憶部14と、作業パター
ン再作成部16と、作業効率再評価部18と、作業パタ
ーン再抽出部20と、機械制御部22とを備えており、
マルチロボット溶接装置24を制御する。
【0052】図2は、造船業において実用化されている
マルチロボット溶接装置の構成例を示す斜視図である。
【0053】マルチロボット溶接装置24は、各6軸の
多関節型の溶接ロボット30(R1〜R10)がそれぞ
れ3軸のスライド機構31、32、33に天吊り姿勢で
配置され、合計9軸の移動機構により、上下(Z軸方
向)、前後(Y軸方向)、左右(X軸方向)にそれぞれ
移動可能なようになっている。図2に示すマルチロボッ
ト溶接装置24の例では、このような多関節型の溶接ロ
ボット30(R1〜R10)を10台組合せて構成して
いる。更に、各多関節型の溶接ロボット30(R1〜R
10)は、その先端に、溶接トーチ34をそれぞれ備え
ており、ワークを溶接する。
【0054】図3は、マルチロボット溶接装置24が溶
接する対象となるワーク40の一例を示す平面図であ
り、ワーク40は、開口部41を有するパネル(母材)
42に対して、複数の取付部材43を自動溶接して組立
をする場合を想定している。
【0055】定盤50は、ワーク40を配置あるいは固
定するための作業台であり、領域境界線51は各溶接ロ
ボット30(R1〜R10)の基本的な動作領域R1〜
R10を区分する分割線である。
【0056】1.CAD/CAMシステム2 CAD/CAMシステム2は、以下の(1)から(3)
に示すように、複数の溶接ロボット30(R1〜R1
0)毎に割り当てられた作業に必要な情報を作成し、作
成した情報を作業情報記憶部4に出力する。
【0057】(1)溶接動作経路情報の読込み 溶接ロボット30による基本的な溶接作業は、溶接部分
へのアプローチ、始端部センシング、終端部セン
シング、始端部分の始端部溶接、中間部分の本溶
接、終端部分の終端部溶接、溶接部分からのリトラ
クトからなる基本動作と、溶接終了後リトラクトしてか
らのワイヤカット、ノズルクリーニングなどの補助動
作、更には、次の溶接線部分への移動を意味するエア
カット動作からなる。
【0058】なお、、の端部センシングの動作が省
略されたり、別途補助動作が溶接前に実施されたりする
場合、あるいは、の溶接動作が繰り返される場合が
あるものの、基本的には、上記9つに区分される。
【0059】CAD/CAMシステム2は、これら〜
に区分された各動作毎に、溶接ロボット30の姿勢な
らびに溶接トーチ34の先端位置情報と、溶接動作に必
要な命令シーケンスとを演算する。これらの情報は、溶
接作業単位のデータとして処理されるため、以降、「溶
接線情報」と称する。
【0060】(2)タスク分割処理 次に、演算された溶接線情報に基づいて、どの溶接ロボ
ット30がどの溶接線(タスク)を担当するかというタ
スク分割処理を実施する。
【0061】ワーク40上には、領域境界線51を越え
ても溶接作業することが可能な領域であるオーバーラッ
プ領域52が存在するため、オーバーラップ領域52内
にある溶接線は、片方の溶接ロボット30でしか溶接で
きない溶接線もあるが、近隣のいずれかの溶接ロボット
30を選択する自由度を有する溶接線も存在する。
【0062】溶接動作経路の最適化を検討する場合にお
いては、この自由度も利用して、溶接ロボット30同士
の干渉が最小限になるようにする。
【0063】ただし、イニシャルゲスとして設定する初
期タスク分割処理においては、特開平9−164483
号公報に開示されているように、一意になされたタスク
分割処理を行う。
【0064】(3)溶接方向の入れ替え 溶接作業は、特殊な事情がない限り、いずれの方向から
溶接しても溶接品質上差し支えない。よって、溶接線情
報にある始端と終端とを入れ替えて、逆方向に溶接する
ことで、溶接ロボット30相互の干渉を減らして、エア
カット時間を短縮することができるか否かを検討する。
ただし、初期条件としては、一定の方向に溶接するもの
とする。
【0065】2.作業情報記憶部4 作業情報記憶部4は、上述したようなCAD/CAMシ
ステム2において作成された情報を記憶する。
【0066】3.初期作業パターン作成部6 初期作業パターン作成部6は、作業情報記憶部4に記憶
された情報に基づいて、各溶接ロボット30毎に割り当
てられた溶接開始時間と溶接箇所と溶接箇所の溶接順序
と各溶接箇所毎の溶接方向との組合せからなるデータで
ある初期溶接動作経路パターンを少なくとも1パターン
決定する。
【0067】まず、溶接開始時間に関しては、各溶接ロ
ボット30(R1〜R10)毎に、先見情報があればそ
れに従って適当な値を入力し、特に無ければ設定しな
い。溶接開始時間を特に指定しない場合、溶接開始時間
としてゼロ(秒)が設定されたことになる。
【0068】更に、溶接順序に関しては、特開平9−1
64483号公報に開示されているように、全ての溶接
ロボット30が同一方向に作業することで溶接ロボット
30の相互干渉を少なくすることができることが明らか
である。したがって、各溶接ロボット30に割り当てら
れた溶接箇所を始端部のXY座標の小さい順(図3の各
動作領域R1〜R10における左下側から)に選択し、
初期溶接動作経路パターンとすることで最適化を早める
ようにしても良い。
【0069】なお、溶接方向に関しては、CAD/CA
Mシステム2で定義されたように一定方向とする。
【0070】このようにして定義された溶接開始時間と
溶接箇所と溶接箇所の溶接順序と各溶接箇所毎の溶接方
向との組合せからなる初期溶接動作経路パターンの一例
を図4から図6を用いて説明する。
【0071】図4に示すように、仮に、各動作領域R1
〜R10にそれぞれ10箇所の溶接箇所があり、合計で
100箇所の溶接箇所があるものとする。更に、動作領
域R1に属する溶接箇所を溶接番号1〜10、動作領域
R2に属する溶接箇所を溶接番号11〜20というよう
に全ての溶接箇所に1〜100までの連続した溶接番号
を付する。
【0072】各動作領域R1〜R10では、初期条件と
して、それぞれの領域R1〜R10の上方に備えられた
溶接ロボット30(R1〜R10)が、各動作領域R1
〜R10毎に溶接番号の若い順に溶接を行うものとす
る。
【0073】更に、各溶接ロボット30(R1〜R1
0)の溶接開始時間は同一であり、溶接方向はCAD/
CAMシステム2で定義された一定方向(例えば、図3
において左側から右側の方向、あるいは下側から上側の
方向)であるものとする。
【0074】このような条件における各溶接ロボット3
0(R1〜R10)の動作に関する情報を、図5に示す
ようにまとめる。すなわち、いずれの溶接ロボット30
(R1〜R10)も溶接開始遅れ時間はゼロ(秒)であ
り、図5の溶接順序に示す順番で各溶接箇所を溶接し、
その溶接方向は、いずれの溶接線についても上述した一
定方向(順方向)である。
【0075】なお、図5に示す溶接開始遅れ時間は、上
述した溶接開始時間に相当するものであり、マルチロボ
ット溶接装置24の動作が開始された時点を基点とし
て、各溶接ロボット30(R1〜R10)が動作を開始
するまでの時間遅れを示すものである。
【0076】このようにして、初期作業パターン作成部
6は、図5に示す内容から更に、図6に示すような初期
溶接動作経路パターンを定義するデータ列を作成する。
【0077】4.作業パターン作成部8 作業パターン作成部8は、初期作業パターン作成部6に
よって作成された図6に示すような初期溶接動作経路パ
ターンに基づいて、溶接開始遅れ時間と溶接順序と溶接
方向とのうちの少なくとも1つを変化させて作成される
新たな溶接動作経路パターンを複数個作成する。以下
に、この作成方法について詳述する。
【0078】先ず、作業パターン作成部8は、図7に示
すように、初期作業パターン作成部6によって作成され
た初期溶接動作経路パターンをNP個複写する。更に、
複写されたNP個のそれぞれに関して、溶接ロボット3
0毎に溶接順序を乱数等を用いてランダムに入れ替え
る。
【0079】NPは整数であり、溶接箇所の数に応じて
あらかじめ定めたパラメ−タである。ここで、NP個作
成された同一の初期溶接動作経路パターンのそれぞれを
「親」と呼ぶこととする。
【0080】(1)溶接順序データ列の交叉 更に、作業パターン作成部8は、図7に示すように、N
P個のそれぞれの「親」から、後述する交叉と呼ばれる
処理により溶接順序を組み替えた溶接動作経路パターン
をとる「子」をNC個作成する。NCは整数であり、溶
接箇所の数に応じてあらかじめ定めたパラメ−タであ
る。
【0081】この結果、溶接動作経路パターンは「親」
と「子」とを合わせ全部で(NP+NP×NC)個とな
る。
【0082】次に、交叉処理の方法の一例について図8
を用いて一般的に説明する。
【0083】図8(a)に示すように、「親」の溶接順
序を示す溶接順序データ列において、溶接ロボットを1
つランダムに選択する。それを溶接ロボットRkとす
る。次に、溶接ロボットRkの溶接順序データ列の中か
ら連続した一部分(例えばe〜g)を選択部分列Pとし
てランダムに取り出す。最後に、同じ溶接順序データ列
の中から、1カ所(例えばbとcとの間)を選択挿入箇
所Iとしてランダムに選び、選択部分列Pのデータ列を
選択挿入箇所Iに挿入する。
【0084】このような交叉処理により、1つの「親」
から図8(b)に示すような1つの「子」を作成する。
このような交叉処理を、1つの「親」に対してNC回行
なうことにより、(NP×NC)個の「子」の溶接動作
経路パターンを作成する。
【0085】なお、このようにして作成された(NP×
NC)個の「子」のうち、同一の溶接動作経路パターン
が作成されても構わない。
【0086】(2)溶接開始遅れ時間の設定 図6に示す例では、「親」の初期溶接動作経路パターン
として、各溶接ロボット30(R1〜R10)の溶接開
始遅れ時間を同時に設定している。
【0087】それに対して、ここでは図9にその一例を
示すように、(NP×NC)個の「子」のうち、任意の
NC1個(NP×NC > NC1)の「子」に対し、
任意の個数の溶接ロボットを選択し、選択された溶接ロ
ボットに対して任意の溶接開始遅れ時間を設定する。
【0088】すなわち、まず(NP×NC)個の「子」
から任意のNC1個を、乱数等を用いてランダムに選択
する。
【0089】次に、各NC1個の「子」について、溶
接ロボットの数を乱数等を用いてランダムに選択する。
そして、選択された数の溶接ロボットを選定する。更
に、選定された溶接ロボットについて、溶接開始遅れ
時間を設定する。
【0090】図10に示す例では、1つの「子」につい
て溶接開始遅れ時間が設定された状態を示しており、先
ず2個の溶接ロボットが選択され、そして、2個の
溶接ロボットとして溶接ロボットR2、R5が選定さ
れ、更に、それら溶接ロボットR2、R5に対してそ
れぞれ10(秒)、15(秒)の溶接開始遅れ時間が設
定され、溶接動作経路パターンの溶接開始遅れ時間のデ
ータが書き換えられた状態を示している。
【0091】(3)溶接方向の入れ替え 図6に示す例では、「親」の初期溶接動作経路パターン
として、各溶接ロボット30(R1〜R10)の溶接箇
所の溶接方向として全て順方向を設定している。
【0092】それに対して、ここでは図11にその一例
を示すように、(NP×NC)個の「子」のうち、任意
のNC2個(NP×NC > NC2)の「子」に対
し、任意の溶接箇所個数を選択し、選択された溶接
箇所個数に基づく溶接箇所を特定し、特定された溶接
箇所について溶接方向を入れ替える。
【0093】すなわち、まず(NP×NC)個の「子」
からの任意のNC2個を、乱数等を用いてランダムに選
択する。
【0094】次に、各NC2個の「子」について、溶
接箇所の個数を乱数等を用いてランダムに選択する。そ
して、選択された個数の溶接箇所を乱数等を用いてラ
ンダムに選定する。更に、選択された溶接箇所につい
て、溶接方向を入れ替える。
【0095】図12に示す例では、溶接方向の入れ替え
が行われた状態を示しており、先ず、溶接箇所の個数
として12個が選択され、そして、12個の溶接箇所
が特定され、更に、それら溶接箇所について溶接方向
が入れ替えられ、溶接動作経路パターンのうち溶接方向
のデータが書き換えられた状態を示している。
【0096】上述したようにして、作業パターン作成部
8は、溶接動作経路パターンとして、NP個の「親」
と、溶接順序と溶接開始遅れ時間と溶接方向とをランダ
ムに設定した(NP×NC)個の「子」とをそれぞれ設
定する。すなわち、合計して(NP+NP×NC)個の
溶接動作経路パターンを生成する。
【0097】なお、(NP+NP×NC)個の溶接動作
経路パターンの設定方法は、上記で説明した方法に限る
ものではなく、たとえば、NC1個の溶接動作経路パタ
ーンについて(2)溶接開始後れ時間を設定し、別のN
C2個の溶接動作経路パターンについて(3)溶接方向
の入れ替えを施し、(NP+NP×NC−NC1−NC
2)個の溶接動作経路パターンについて(1)溶接順序
データ列の交叉を施すことによって行っても良い。
【0098】5.作業効率評価部10 作業効率評価部10は、作業パターン作成部8によって
作成された(NP+NP×NC)個の溶接動作経路パタ
ーン毎に、以下に示すような複数台の溶接ロボット30
の動作シミュレーションを行い、トータルの作業時間、
デッドロックの回数を求め、それらの結果に基づいて適
合性を評価する。
【0099】ここでデッドロックとは、双方あるいは複
数の溶接ロボット30が、衝突する方向に動作すること
により、機械制御部22のインターロック機構が働き、
双方の溶接ロボット30ともに停止する状態のことを示
しており、双方の溶接ロボット30が動作している場合
の他に、何らかの原因により、一時停止状態にある溶接
ロボット30に対して、隣接する溶接ロボット30が干
渉を回避するためのエリアを設定しようとした場合に、
このエリアが一時停止状態の溶接ロボット30とラップ
して、いずれの溶接ロボット30とも動作ができなくな
る状態のことである。
【0100】作業効率評価部10が行う溶接ロボット3
0の動作シミュレーションは、動作領域R1〜R10毎
に、溶接ロボット30(R1〜R10)の旋回動作も考
慮して行う。そして、図13にその一例を示すように、
溶接ロボット30(R5)が、隣接する溶接ロボット3
0(R6)によって確保されている動作エリアに干渉す
るような動作をとろうとした場合には、動作エリアの干
渉が解消されるまで一次停止するようなロジックを適用
している。溶接ロボット30(R5)の動作により、溶
接ロボット30(R6)と干渉するエリアを図13中に
網掛け領域にて示す。
【0101】なお、干渉エリアにおける溶接線を、干渉
が少なくなるように複数の溶接線に分割するようにして
も良い。
【0102】図14は、デッドロックの一例であり、溶
接ロボット30(R8)が、動作act1と動作act
2とを終了し、時間的に動作act3を実行しようとし
て動作act3の動作エリアを確保しようとしたとき、
溶接ロボット30(R10)が動作act1を終了し、
動作act2の実行中であった場合には、溶接ロボット
30(R8)は動作エリアの干渉が回避するまで一時停
止する。ところが、溶接ロボット30(R10)が動作
act2を終了した時点で動作act3を実行しようと
して動作エリアを確保しようとするが、一時停止してい
る溶接ロボット30(R8)が存在するために、やはり
一時停止してしまう状況を示している。
【0103】上述したように、作業効率評価部10は、
作業パターン作成部8によって作成された(NP+NP
×NC)個の溶接動作経路パターン毎に、複数台の溶接
ロボット30(R1〜R10)の動作シミュレーション
を行う。そして、動作シミュレーションの結果、デッド
ロックが発生する場合には、デッドロックを回避できる
ような動作も適用して、トータルの作業時間、デッドロ
ックの回数を求め、それらの結果に基づいて適合性を評
価する。
【0104】トータルの作業時間は、最も作業時間を要
した溶接ロボット30の作業時間となる。
【0105】このようなデッドロックに関しては、基本
的には、何らかのデッドロック回避ロジックをロボット
プログラムに追加することにより解消できるものの、溶
接ロボット30の実作業時の様々な外乱によるシミュレ
ーションとの時間的ズレを配慮すると、デッドロックの
回数は、少ない方が好ましい。
【0106】このため、作業効率評価部10では、デッ
ドロックに対して所定のペナルティタイムを設定し、デ
ッドロックの回数にこのペナルティタイムを乗じて時間
に換算する。更に、トータルの作業時間に、この換算さ
れた時間を加算することによって実効的な作業時間を算
出し、この実効的作業時間が短いほど適合性が優れてい
るものと評価する。
【0107】更に、溶接ロボット30の実作業時の様々
な外乱によるシミュレーションとの時間的ズレを考慮す
ると、溶接ロボット30がオーバーラップ領域52に存
在する時間帯が隣接する溶接ロボット30間でできるだ
け離れている方が適合性が優れているものといえる。
【0108】シミュレーションにおいては、隣接する溶
接ロボット30間のオーバーラップ領域52における存
在時間帯間隔を求め、着目する溶接ロボット30が干渉
時間に入った時点での干渉対象となる溶接ロボット30
との非干渉時間間隔を求め、その総和が最大となるもの
を優位とする評価を実施する。
【0109】図13に示す例においては、溶接ロボット
30(R2)と隣接する溶接ロボット30は、溶接ロボ
ット30(R1)、溶接ロボット30(R3)、溶接ロ
ボット30(R4)である。
【0110】図15は、このようなシミュレーションの
結果得られた、溶接ロボット30(R1〜R4)の動作
タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
【0111】図15に示す時間t1において、溶接ロボ
ット30(R2)が溶接ロボット30(R4)とのオー
バーラップ領域52に侵入した場合における干渉が回避
される時間帯である干渉フリー時間の算出方法について
説明する。
【0112】溶接ロボット30(R2)が、溶接ロボッ
ト30(R4)とのオーバーラップ領域52に侵入した
時間t1以降に、溶接ロボット30(R4)がオーバー
ラップ領域52に侵入するまでの時間T3を正の干渉フ
リー時間とする。この時間t1以前に溶接ロボット30
(R4)がオーバーラップ領域52に存在していた時間
T13を負の干渉フリー時間とする。これらを合計した
時間(T13+T3)を干渉フリー時間とする。
【0113】次に、時間t2において、溶接ロボット3
0(R2)が溶接ロボット30(R1)、溶接ロボット
30(R3)、溶接ロボット30(R4)とのオーバー
ラップ領域52に侵入した場合における干渉フリー時間
の算出方法について説明する。
【0114】この場合、溶接ロボット30(R2)の、
各溶接ロボット30(R1、R3、R4)との正の干渉
フリー時間、すなわち時間T4、時間T5、時間T6の
うちの最小値である時間T5を正の干渉フリー時間とす
る。また、各溶接ロボット30(R1、R3、R4)と
の負の干渉フリー時間は、溶接ロボット30(R3)が
既にオーバーラップ領域52に存在するので零とする。
この時間T15=0は、時間T14、時間T16より小
さいので、最小値である時間T15=0を負の干渉フリ
ー時間とする。これらを合計した時間(T15+T5)
を干渉フリー時間とする。
【0115】さらに、処理を簡易化する方法として、溶
接ロボット30の作業時間が最大となる溶接ロボット3
0のみに着目して、干渉フリー時間を求めるようにして
も良い。このようにして対象となる全ての溶接ロボット
30に対して、干渉フリー時間を求め、その総和が大き
いほど作業パターンがより最適であると評価する。
【0116】あるいは、シミュレーションの結果得られ
た個々の干渉フリー時間の最小値を求め、その値が最大
となる作業パターンが最適であると評価する。
【0117】6.作業パターン抽出部12 作業パターン抽出部12は、作業効率評価部10によっ
てなされた評価結果に基づいて、(NP+NP×NC)
個の溶接動作経路パターンの中から、NP個の溶接動作
経路パターンを抽出する。
【0118】(1)適合性リスト作成 まず、(NP+NP×NC)個の溶接動作経路パターン
について、図16に示すように評価結果をまとめ、更
に、図17に示すように、それら溶接動作経路パターン
を適合性の高い順に、すなわち、実効的作業時間の短い
順に並べた適合性順位リストを作成する。
【0119】また、干渉フリー時間を考慮する場合に
は、同様に干渉フリー時間の長い順に並べた適合性順位
リストを作成する。
【0120】(2)溶接動作経路パターンの抽出処理
(淘汰) 作業効率評価部10にてなされた評価結果に基づいて、
(NP+NP×NC)個の溶接動作経路パターンから、
淘汰と呼ばれる処理によって、NP個の溶接動作経路パ
ターンを抽出する。
【0121】淘汰は、図17に示すような適合性順位リ
ストに基づいて行う。ここで行う淘汰処理の方法の一例
を、図18を用いて以下に説明する。
【0122】まず、適合性順位の1位からNP3位まで
の溶接動作経路パターンNP3個を抽出する。NP3
は、NP以下の任意の整数であり、ランダムに設定す
る。次に、(NP−NP3)個の溶接動作経路パターン
について、適合性順位の上位ほど選ばれる確率が高いと
いう条件のもとで抽出する。このようにして、NP個の
溶接動作経路パターンを抽出する。
【0123】NP3=NPとすれば適合性順位の高い上
位NP個の溶接動作経路パターンを抽出するという淘汰
になる。また、NP3=0にすれば適合性順位の高い溶
接動作経路パターンが多く抽出されるという基本条件の
もと、下位のものもある程度抽出されるような淘汰とな
る。すなわち、最適化が局所解に陥ることを防ぐ役割を
果たすことになる。
【0124】このように、NP3を任意に設定すること
により、様々な傾向で溶接動作経路パターンを抽出する
ことができるようにしている。
【0125】また、干渉フリー時間も考慮する場合に
は、実効的作業時間の適合性順位の高い溶接動作経路パ
ターンNP3個を抽出し、更に、干渉フリー時間の長い
溶接動作経路パターンNP4個を抽出する。
【0126】更に、実効的作業時間の適合性順位の上位
(NP+NP×NC−NP3)位から(NP+NP×N
C)位までの溶接動作経路パターンから任意のNP5個
を抽出し、更に、干渉フリー時間の適合性順位の上位
(NP+NP×NC−NP4)位から(NP+NP×N
C)位までの溶接動作経路パターンから任意のNP6個
を抽出する。
【0127】そして、このとき、NP3+NP4+NP
5+NP6=NPとなるようにする。
【0128】NP3、NP4、NP5、NP6を任意に
設定することにより、様々な傾向で溶接動作経路パター
ンを抽出することができるようにしている。
【0129】なお、実効的作業時間の観点から抽出され
た(NP3+NP5)個の溶接動作経路パターンと、干
渉フリー時間の観点から抽出された(NP4+NP6)
個の溶接動作経路パターンとは同一パターンがないよう
に選択する。これによって、NP個の溶接動作経路パタ
ーンを抽出する。
【0130】7.作業パターン記憶部14 作業パターン記憶部14は、作業パターン抽出部12に
よって抽出されたNP個の溶接動作経路パターンを記憶
する。
【0131】8.作業パターン再作成部16 (1)溶接順序データ列の交叉 作業パターン再作成部16は、作業パターン記憶部14
に記憶されたNP個の溶接動作経路パターンを「親」と
して、これら「親」の溶接動作経路パターンのうち、溶
接順序を、作業パターン作成部8で説明したものと同様
の交叉処理を行うことによって、各「親」からNC個の
「子」を作成する。
【0132】この結果、作業パターン作成部8で行った
場合と同様、溶接動作経路パターンは「親」と「子」と
を合わせ全部で(NP+NP×NC)個となる。
【0133】なお、このようにして作成された(NP×
NC)個の「子」のうち、同一の溶接動作経路パターン
が作成されても構わない。また、作業パターン作成部8
で作成された溶接動作経路パターンと同一のパターンが
作成されても構わない。
【0134】(2)溶接開始遅れ時間の設定 作業パターン再作成部16は、(1)溶接順序データ列
の交叉で作成された(NP×NC)個の「子」のうち、
任意のNC1個(NP×NC > NC1)の「子」に
対し、任意の個数の溶接ロボットを選択し、選択された
溶接ロボットに対して任意の溶接開始遅れ時間を設定す
る。
【0135】この設定方法は、作業パターン記憶部14
に記憶されたNP個の「親」の特徴を引き継ぐために、
図19に一般的に示すような交叉処理によって行う。
【0136】すなわち、先ず、NP個の「親」からラン
ダムに2つを選択し、一方を「親1」、他方を「親2」
とする。
【0137】次に、溶接開始遅れ時間を交叉させる対象
となる溶接ロボットRkをランダムに選択する。更に、
「親1」の溶接ロボットRkの溶接開始遅れ時間t1k
と、「親2」の溶接ロボットRkの溶接開始遅れ時間t
2kとから、内挿あるいは外挿により新たな溶接開始遅
れ時間t1k’、t2k’をそれぞれ作成する。
【0138】「親1」の溶接ロボットRkの溶接開始遅
れ時間t1kを溶接開始遅れ時間t1k’に置き換えた
ものを「子1」、「親2」の溶接ロボットRkの溶接開
始遅れ時間t2kを溶接開始遅れ時間t2k’に置き換
えたものを「子2」とする。すなわち、2つの「親」か
ら1回の交叉により2つの「子」ができる。
【0139】このような処理を繰り返し行うことによっ
て、(NP×NC)個の「子」のうちの任意のNC1個
について、溶接開始遅れ時間を交叉によって変更する。
【0140】(3)溶接方向の入れ替え 4.作業パターン作成部8の(3)溶接方向の入れ替え
において説明した方法と同様に、(NP×NC)個の
「子」のうち、任意のNC2個(NP×NC >NC
2)の「子」に対し、任意の溶接箇所個数を選択し、
選択された溶接箇所個数に基づく溶接箇所を特定し、
特定された溶接箇所について溶接方向を入れ替える。
【0141】上述したようにして、作業パターン再作成
部16は、溶接動作経路パターンとして、NP個の
「親」と、溶接順序と溶接開始遅れ時間と溶接方向とを
ランダムに設定した(NP×NC)個の「子」とをそれ
ぞれ設定する。
【0142】9.作業効率再評価部18 作業効率再評価部18は、作業パターン再作成部16に
よって作成された(NP+NP×NC)個の溶接動作経
路パターン毎に、作業効率評価部10と同様にして、複
数台の溶接ロボットの動作シミュレーションを行い、ト
ータルの作業時間、デッドロックの回数を求め、それら
の結果に基づいて適合性を評価する。
【0143】10.作業パターン再抽出部20 作業パターン再抽出部20は、作業効率再評価部18に
よってなされた評価結果に基づいて、(NP+NP×N
C)個の溶接動作経路パターンの中から、NP個の溶接
動作経路パターンを抽出する。
【0144】溶接動作経路パターンの抽出方法について
は、6.作業パターン抽出部の項で述べた方法と同様で
ある。
【0145】更に、作業パターン再抽出部20は、抽出
されたNP個の溶接動作経路パターンについて、図20
に一例を示すように、実効的作業時間をプロットする。
そして、この結果に基づいて、作業パターン再作成部1
6において、新たに次の世代の(NP+NP×NC)個
の「子」パターンを作成して、再び動作シミュレーショ
ンを行うか、あるいは、評価を終了するかを判定する。
【0146】評価を終了するか否かを判定する場合、以
下に示す3段階の評価基準に基づいて行う。
【0147】第1段階は、実効的作業時間の値が、基準
値以下の値が得られた時点で評価を終了する。
【0148】すなわち、図20に示すように、交叉処理
によって「親」の性質を引き継いて生成される溶接動作
経路パターンで評価を繰り返して行くと、その評価結果
である実効的作業時間は、世代数を増すに従って、遺伝
的アルゴリズムの効果によって実効的作業時間の短い溶
接動作経路パターンが得られるようになる。
【0149】よって、例えば、NP個の溶接動作経路パ
ターンのうちのいずれかが基準値を満足するようになっ
たところで、適切な解である溶接動作経路パターンが得
られたものと判定して評価を打ち切る。
【0150】あるいは、NP個の溶接動作経路パターン
のうち最も短い実効的作業時間の値が、前の世代のもの
とほとんど変わらなくなった場合や、ある一定の世代数
の評価を終えた場合には、評価を打ち切る。
【0151】第2段階として、オーバーラップ領域52
に存在する、干渉が発生している溶接線に割り当てられ
ている溶接ロボット30を、(2)タスク分割処理にお
いて、当該干渉が少なくなるように変更することにより
初期作業パターンを変更して、あるいは、干渉が発生し
ている溶接線を複数の溶接線に分割してそれぞれの担当
溶接ロボット30を変更して、前記の溶接動作経路パタ
ーンで評価を繰り返す。
【0152】第1段階と同様に、NP個の溶接動作経路
パターンのうちのいずれかが基準値を満足するようにな
ったところで、適切な解である溶接動作経路パターンが
得られたものと判定して評価を終了する。
【0153】この第2段階の処理を所定回数繰り返した
後に、基準値を満足しない場合においても処理を終了す
る。
【0154】11.機械制御部22 機械制御部22は、作業パターン再抽出部20によって
最終解として出力された溶接動作経路パターンに基づい
て、図2に示すようなマルチロボット溶接装置24を制
御する。
【0155】次に、以上のように構成した本発明の第1
の実施の形態に係る制御方法を適用した制御装置の動作
について図21に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0156】溶接動作経路の最適化を行うために、ま
ず、溶接対象となるワークの形状および寸法の情報、溶
接作業情報に基づいて、各動作毎に、溶接ロボット30
の姿勢ならびに溶接トーチ34の先端位置情報と、溶接
動作に必要な命令シーケンスとからなる溶接線情報がC
AD/CAMシステム2において演算され、演算結果が
作業情報記憶部4に記憶される(S1)。
【0157】また、計算された溶接線情報に基づいて、
どの溶接ロボット30がどの溶接線(タスク)を担当す
るかというタスク分割処理がCAD/CAMシステム2
においてなされ、その結果が作業情報記憶部4に記憶さ
れる(S2)。
【0158】次に、初期作業パターン作成部6におい
て、作業情報記憶部4に記憶された溶接線情報およびタ
スク分割情報に基づいて、各溶接ロボット30毎に割り
当てられた溶接開始遅れ時間と溶接箇所と溶接箇所の溶
接順序と各溶接箇所毎の溶接方向との組合せからなる初
期溶接動作経路パターンが第0世代のデータ列として生
成される(S3)。
【0159】この初期溶接動作経路パターンに基づい
て、作業パターン作成部8において、溶接開始遅れ時間
と溶接順序と溶接方向とのうちの少なくとも1つを変化
させて決定される新たな溶接動作経路パターンが複数個
生成される(S4)。この溶接動作経路パターンの生成
には、遺伝的アルゴリズムの手法が適用されており、ス
テップS3において作成された初期溶接動作経路パター
ンのデータ列を「親」とし、適宜交叉処理等を施すこと
によって「子」データとしての溶接動作経路パターンが
生成される。
【0160】次に、作業効率評価部10において、この
ように作成された複数の溶接動作経路パターン毎に、適
合性の評価が行われる(S5)。この適合性の評価で
は、動作シミュレーション(S6)と、実効的作業時間
の算出(S7)と、適合順のリスト作成(S8)とが行
われる。
【0161】動作シミュレーション(S6)において
は、複数の溶接動作経路パターン毎に、並行作業する溶
接ロボットの動作のシミュレーションが行われ、そのシ
ミュレーションの結果から、溶接作業に要するトータル
の作業時間と、デッドロックの回数とが演算される。
【0162】実効的作業時間の算出(S7)において
は、ステップS6で演算されたトータルの作業時間とデ
ッドロックの回数とから、複数の溶接動作経路パターン
毎に、実効的作業時間が算出される。
【0163】適合順のリスト作成(S8)においては、
作業パターン抽出部12において、ステップS7で算出
された実効的作業時間の短い順に、溶接動作経路パター
ンがソーティングされたリストが作成される。
【0164】なお、この適合性の評価において、干渉フ
リー時間も考慮する場合には、ステップS7において実
効的作業時間の算出に加えて干渉フリー時間の算出が行
われ、ステップS8において実効的作業時間における適
合性順位リストに加えて干渉フリー時間における適合性
順位リストも作成される。
【0165】更に、ステップS8で作成されたリストに
基づいて、(NP+NP×NC)個の溶接動作経路パタ
ーンの中から、NP個の溶接動作経路パターンが抽出さ
れる(S9)。
【0166】このようにして抽出されたNP個の溶接動
作経路パターンを第1世代の「親」データとして(S1
0:No)、上述したステップS4からステップS9ま
での処理が繰り返し行われる。これによって、溶接動作
経路パターンが淘汰される。
【0167】なお、第1世代以降の「親」データを基に
行われる溶接動作経路パターンの生成(S4)、適合性
の評価(S5、S6〜S8)、溶接動作経路パターンの
抽出(S9)は、作業パターン作成部8に代わって作業
パターン再作成部16で、作業効率評価部10に代わっ
て作業効率再評価部18で、作業パターン抽出部12に
代わって作業パターン再抽出部20においてそれぞれ行
われる。
【0168】ステップS9で第1世代より後の世代の
「親」として抽出された(S10:Yes)NP個の溶
接動作経路パターンは、そのいずれかの実効的作業時間
の値が基準値を満足するか否かが判定される(S1
1)。
【0169】NP個の溶接動作経路パターンのうち、い
ずれの実効的作業時間が基準値を満足する場合(S1
1:Yes)には、この溶接動作経路パターンが最終解
として機械制御部22に入力され、この機械制御部22
によって、この最終解として選定された溶接動作経路パ
ターンに基づいて、マルチロボット溶接装置24が制御
される(S14)。
【0170】NP個の溶接動作経路パターンのうち、い
ずれも基準値を満足しない場合(S11:No)には、
世代数が更新された場合においても評価結果が改善され
ないか、あるいは、世代更新数が予め定めた上限世代数
に達した場合であるかが判定される(S12)。
【0171】上記いずれかの条件を満足する場合(S1
2:Yes)には、ステップS13を介して(S13:
No)ステップS2に移行し、そこでタスク分割が変更
され、更にステップS3からステップS12までの処理
が行われる。
【0172】このようにステップS2に戻ってタスク分
割が変更される回数は、予め設定されており、設定され
た回数以内のタスク分割によって、基準値を満足する評
価結果が得られた場合(S11:Yes)には、ステッ
プS14に移行する。
【0173】一方、基準値を満足しない場合(S11:
No)には、再びステップS12を介して(S12:Y
es)ステップS13に移行する。そして、評価結果が
基準値を満足しなくても、タスク分割の変更回数が、予
め設定された回数に達した場合(S13:Yes)に
は、ステップS14に移行する。
【0174】このようにして決定された溶接動作経路パ
ターンが機械制御部22に入力され、この機械制御部2
2によって、この経路パターンに基づいて、マルチロボ
ット溶接装置24が制御される(S14)。
【0175】上述したように、本実施の形態に係る制御
方法を適用した制御装置においては、上記のような作用
により、複数の溶接ロボットによってなされる溶接動作
経路を遺伝的アルゴリズムを用いて決定し、もって、複
数の溶接ロボットによってなされる複雑な溶接作業の最
適化を図ることができる。
【0176】溶接作業の最適化を図るためには、同一
の溶接ロボットが行う溶接箇所における溶接順序、溶
接ロボット同士の相互干渉を回避する待避動作パター
ン、溶接ロボット毎の溶接開始時間、溶接方向、
オーバーラップ領域52にある溶接線を担当する溶接ロ
ボットの選択等、多くのパラメータを考慮する必要があ
る。
【0177】しかしながら、本実施の形態に係る制御方
法を適用した制御装置では、遺伝的アルゴリズムを用い
ることにより、これらのパラメータを個別に考慮するの
ではなく、同時に考慮して最適化を図ることができる。
【0178】一般的に、複数のパラメータによる組み合
わせを全て抽出して、抽出された全ての組み合わせに関
して動作シミュレーションを行い、最適な溶接動作経路
パターンの解を得るような場合、考慮すべきパラメータ
が増加すると、それに伴って組み合わせのパターンも増
加するために、計算時間も増加する。
【0179】しかしながら、本実施の形態では、考慮す
べきパラメータが増加した場合においても、そのパラメ
ータを溶接動作経路パターンを定義するデータ列に新た
なデータとして追加して、遺伝的アルゴリズムを適用す
ることにより、パラメータの追加によって評価が極めて
困難になるということはなく、最適な解を得ることが可
能となる。
【0180】なお、本実施の形態では、一例として、図
2に示すような天吊式の溶接ロボット30を対象に説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、自走
式ロボットのように明確な動作境界領域を持たないロボ
ットに対しても適用が可能である。
【0181】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図22から図23を用いて説明する。
【0182】本発明の第2の実施の形態に係る制御方法
を適用した制御装置は、第1の実施の形態に係る制御装
置とその構成を同一とし、第1の実施の形態と比べて、
溶接作業の最適化を図るために考慮すべきパラメータが
1つ増加した点のみが異なる。したがって、ここでは第
1の実施の形態と異なる部分のみについて説明する。
【0183】すなわち、第2の実施の形態は、第1の実
施の形態において溶接作業の最適化を図るために考慮し
たパラメータ(同一の溶接ロボットが行う溶接箇所に
おける溶接順序、溶接ロボット同士の相互干渉を回避
する待避動作パターン、溶接ロボット毎の溶接開始時
間、溶接方向、オーバーラップ領域52にある溶接
線を担当する溶接ロボットの選択)に加えて、新たなパ
ラメータである溶接線ごとに溶接ロボットの作業開始
タイミングをずらせる、という要求を追加し、これらパ
ラメータを考慮して溶接作業の最適化を図るものであ
る。
【0184】第1の実施の形態では、CAD/CAMシ
ステム2は、(1)溶接動作経路情報を読み込み、
(2)タスク分割処理を行い、(3)溶接方向の入れ替
え処理を行っているが、本実施の形態では、更に(4)
溶接待ち時間の作成も行う。
【0185】この(4)溶接待ち時間とは、隣接する溶
接ロボット30との干渉を避けるために設定された溶接
ロボット30の一時停止時間のことであり、溶接箇所毎
に設定するものである。
【0186】このように(4)溶接待ち時間を考慮する
場合、初期作業パターン作成部6は、各溶接ロボット3
0(R1〜R10)の動作に関する情報を、図22に示
すようにまとめる。
【0187】なお、図22に示す例では、全ての溶接箇
所に対して、溶接待ち時間がゼロ(秒)と設定した状態
を示している。すなわち、溶接ロボット30は、該当す
る溶接箇所への移動が完了後、直ちに該当する溶接箇所
の溶接を開始する。
【0188】更に、初期作業パターン作成部6は、図2
2に示す内容から更に、図23に示すような初期溶接動
作経路パターンを定義するデータ列を作成する。この図
23は、図6に示すデータ列に、「溶接箇所毎の溶接待
ち時間」を追加した構成である。
【0189】作業パターン作成部8は、初期作業パター
ン作成部6によって作成された図23に示すような初期
作業パターンを示す初期溶接動作経路パターンに基づい
て、溶接開始遅れ時間と溶接順序と溶接待ち時間と溶接
方向とのうちの少なくとも1つを変化させて作成される
新たな溶接動作経路パターンを複数個作成する。
【0190】溶接開始遅れ時間と溶接順序と溶接方向と
を変化させる方法については、第1の実施の形態で説明
したとおりである。
【0191】溶接待ち時間を変化させる方法について
は、例えば、(NP×NC)個の「子」のうち、任意の
NC4個(NP×NC > NC4)の「子」に対し、
該当する溶接ロボット30と溶接箇所とをランダムに選
択し、更に選択された溶接箇所についてランダムに溶接
待ち時間を設定するやり方があるが、別のやり方でも構
わない。
【0192】このようにして、作業パターン作成部8
は、溶接動作経路パターンとして、NP個の「親」と、
溶接箇所の溶接順序と、溶接待ち時間と、溶接開始時間
遅れと、溶接方向とを変化させた(NP×NC)個の
「子」とをそれぞれ設定する。
【0193】作業効率評価部10は、作業パターン作成
部8によって作成された(NP+NP×NC)個の溶接
動作経路パターン毎に、複数台の溶接ロボットの動作シ
ミュレーションを行う。なお、動作シミュレーションを
行うに当たっては、第1の実施の形態で記したように、
デッドロックを回避できるようなロジックを適用してお
り、隣接する溶接ロボット30に待ち時間を与えた溶接
線がある場合には、初期溶接動作経路パターンを見直す
ようにしている。
【0194】次に、以上のように構成した本発明の第2
の実施の形態に係る制御方法を適用した制御装置の動作
について図21に示すフローチャートを用いて、その詳
細が第1の実施の形態と異なる点のみについて説明す
る。
【0195】ステップS1とステップS2については、
第1の実施の形態で説明した内容と同一である(S1、
S2)。
【0196】ステップS3では、初期作業パターン作成
部6において、作業情報記憶部4に記憶された溶接線情
報およびタスク分割情報に基づいて、各溶接ロボット3
0毎に割り当てられた溶接開始遅れ時間と、溶接箇所
と、溶接箇所の溶接順序と、溶接箇所毎の溶接待ち時間
と、各溶接箇所毎の溶接方向との組合せからなる初期溶
接動作経路パターンが第0世代のデータ列として生成さ
れる(S3)。
【0197】ステップS4では、この初期溶接動作経路
パターンに基づいて、作業パターン作成部8において、
溶接開始遅れ時間と、溶接順序と、溶接待ち時間と、溶
接方向とのうちの少なくとも1つを変化させて決定され
る新たな溶接動作経路パターンが複数個生成される(S
4)。
【0198】次に、作業効率評価部10において、この
ように作成された複数の溶接動作経路パターン毎に、適
合性の評価が行われる(S5)。
【0199】この適合性の評価は、更に、以下に示すス
テップS6、ステップS7、ステップS8に分類され
る。
【0200】ステップS6では、第1の実施の形態で説
明したものと同様に、動作シミュレーションが行われ、
溶接作業に要するトータルの作業時間と、デッドロック
の回数とが演算される(S6)。
【0201】ステップS7からステップS14までは、
第1の実施の形態で説明した通りである。
【0202】上述したように、本実施の形態に係る制御
方法を適用した制御装置においては、上記のような作用
により、複数の溶接ロボットによってなされる溶接動作
経路を遺伝的アルゴリズムを用いて決定し、もって、複
数の溶接ロボットによってなされる複雑な溶接作業の最
適化を図ることができる。
【0203】遺伝的アルゴリズムを用いることにより、
考慮すべきパラメータが増加した場合においても、その
パラメータを溶接動作経路パターンを定義するデータ列
に新たなデータとして追加することにより、同様な評価
を行なうことができ、パラメータの追加によって評価が
極めて困難になるということはない。
【0204】すなわち、第1の実施の形態において、溶
接作業の最適化を図るために考慮する必要があったパラ
メータ(同一の溶接ロボットが行う溶接箇所における
溶接順序、溶接ロボット同士の相互干渉を回避する待
避動作パターン、溶接ロボット毎の溶接開始時間、
溶接方向、オーバーラップ領域52にある溶接線を担
当する溶接ロボットの選択)に加えて、本実施の形態で
は、溶接線ごとに、溶接ロボットの作業開始タイミン
グをずらせる、といった要求を追加しているが、このよ
うに、考慮すべきパラメータが増加した場合であって
も、パラメータの追加によって評価が極めて困難になる
ということはなく、最適な解を得ることが可能となる。
【0205】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、次のようにしても同様に実施できる
ものである。
【0206】すなわち、本発明の各実施の形態では、溶
接ロボットを対象に説明したが、本発明は、一般的な組
立作業、例えば材、仮付け、歪み取り、および一般的な
加工作業である切断、孔明、切削、塗装等、あるいは部
材のハンドリング作業、分解作業等、所定の作業に幅広
く適用することが可能である。
【0207】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0208】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の制御装置
及び制御方法によれば、複数の機械によって実施される
作業手順を遺伝的アルゴリズムを用いて決定することが
できる。
【0209】以上により、各機械によって実施される複
雑な作業手順の最適化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る制御方法を適用した制
御装置の一例を示すシステム構成図。
【図2】造船業において実用化されているマルチロボッ
ト溶接装置の構成例を示す斜視図。
【図3】マルチロボット溶接装置が溶接する対象となる
ワークの一例を示す平面図。
【図4】各動作領域における溶接箇所の一例を示す模式
図。
【図5】第1の実施の形態における各溶接ロボットの動
作に関するデータの一例を示す図。
【図6】第1の実施の形態における初期溶接動作経路パ
ターンを定義するデータ列の一例を示す図。
【図7】初期溶接動作経路パターンから「親」と「子」
を生成する方法を示す模式図。
【図8】溶接順序の交叉処理方法の一例を示す模式図。
【図9】溶接動作経路データ列から、溶接開始遅れ時間
を設定する溶接動作経路パターンを抽出する方法を示す
模式図。
【図10】溶接動作経路パターンの溶接開始遅れ時間を
設定する方法を示す模式図。
【図11】溶接動作経路パターンから、溶接方向を変更
する溶接動作経路パターンを抽出する方法を示す模式
図。
【図12】溶接動作経路パターンの溶接方向を変更する
方法を示す模式図。
【図13】溶接ロボットの動作において干渉が起こった
場合の一例を示す概念図。
【図14】溶接ロボットの動作において干渉が起こった
場合の一例を示す概念図。
【図15】溶接ロボットの干渉フリー時間を説明するた
めの模式図。
【図16】溶接動作経路パターン毎の動作シミュレーシ
ョン結果をまとめたリストの一例を示す図。
【図17】実効的作業時間の短い順に溶接動作経路パタ
ーンをソーティングして作成された適合性順位リストの
一例を示す図。
【図18】適合性順位の上位から溶接動作経路パターン
を抽出する方法の一例を示す概念図。
【図19】溶接開始遅れ時間の交叉処理方法の一例を示
す模式図。
【図20】溶接動作経路パターンの世代数と実効的作業
時間との関係の一例を示す図。
【図21】第1の実施の形態に係る制御方法を適用した
制御装置の動作を示すフローチャート。
【図22】第2の実施の形態における各溶接ロボットの
動作に関するデータの一例を示す図。
【図23】第2の実施の形態における初期溶接動作経路
パターンを定義するデータ列の一例を示す図。
【符号の説明】
1…制御装置、 2…CAMシステム、 4…作業情報記憶部、 6…初期作業パターン作成部、 8…作業パターン作成部、 10…作業効率評価部、 12…作業パターン抽出部、 14…作業パターン記憶部、 16…作業パターン再作成部、 18…作業効率再評価部、 20…作業パターン再抽出部、 22…機械制御部、 24…マルチロボット溶接装置、 30…溶接ロボット、 31、32、33…スライド機構、 34…溶接トーチ、 40…ワーク、 41…開口部、 42…パネル、 43…取付部材、 50…定盤、 51…領域境界線、 52…オーバーラップ領域。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の機械によって所定の作業を実施す
    る場合に前記各機械を制御する制御装置において、 前記各機械毎に割り当てられた作業を行うのに必要な作
    業情報が入力される作業情報入力手段と、 前記作業情報入力手段に入力された前記作業情報を記憶
    する作業情報記憶手段と、 前記作業情報記憶手段に記憶された作業情報に基づい
    て、前記各機械毎に割り当てられた作業開始時間と作業
    箇所と前記各作業箇所の作業順序と前記各作業箇所毎の
    作業方向と前記各作業箇所の作業を開始するまでの作業
    待ち時間との組合せからなる作業情報データである初期
    作業パターンを少なくとも1パターン作成する初期作業
    パターン作成手段と、 前記初期作業パターン作成手段によって作成された初期
    作業パターンから、前記作業開始時間と前記作業順序と
    前記作業方向とのうちの少なくともいずれかを変化させ
    て作成される新たな作業パターンを第1の所定個数作成
    する作業パターン作成手段と、 前記作業パターン作成手段によって作成された前記第1
    の所定個数の作業パターン毎に、前記各機械毎に割り当
    てられた作業の動作シミュレーションを行い、所定の評
    価条件に基づいて、作業効率を評価する作業効率評価手
    段と、 前記作業効率評価手段によって評価された作業効率に基
    づいて、前記作業効率評価手段によって評価された前記
    第1の所定個数の作業パターンの中から、前記第1の所
    定個数よりも少ない第2の所定個数の作業パターンを抽
    出する作業パターン抽出手段と、 前記作業パターン抽出手段によって抽出された前記第2
    の所定個数の作業パターンを記憶する作業パターン記憶
    手段と、 前記作業パターン記憶手段に記憶された前記第2の所定
    個数の作業パターンから、前記作業開始時間と前記作業
    順序と前記作業方向と前記作業待ち時間とのうちの少な
    くともいずれかを変化させて作成される新たな作業パタ
    ーンを再度前記第1の所定個数作成する作業パターン再
    作成手段と、 前記作業パターン再作成手段によって作成された前記第
    1の所定個数の作業パターン毎に、前記各機械毎に割り
    当てられた作業の動作シミュレーションを行い、前記所
    定の評価条件に基づいて、作業効率を評価する作業効率
    再評価手段と、 前記作業効率再評価手段によって評価された作業効率に
    基づいて、前記作業効率再評価手段によって評価された
    前記第1の所定個数の作業パターンの中から、前記第2
    の所定個数の作業パターンを抽出して、当該抽出された
    作業パターンのうちの少なくとも1つの前記作業効率が
    所定の評価基準を満足する場合には、前記所定の評価基
    準を満足する作業パターンを出力し、前記抽出された作
    業パターンのうちのいずれの作業効率も前記所定の評価
    基準を満足しない場合には、前記抽出された前記第2の
    所定個数の作業パターンを前記作業パターン記憶手段に
    記憶させる作業パターン再抽出手段と、 前記作業パターン再抽出手段によって出力された作業パ
    ターンに基づいて、前記各機械を制御する機械制御手段
    とを備えたことを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御装置において、 前記作業パターン作成手段および前記作業パターン再作
    成手段のうちの少なくとも一方は、前記各機械毎に割り
    当てられた前記各作業箇所の作業順序をランダムに交叉
    させることにより、前記新たな作業パターンを作成する
    ことを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の制御装
    置において、 前記作業パターン作成手段および前記作業パターン再作
    成手段のうちの少なくとも一方は、前記各機械毎に割り
    当てられた前記各作業箇所をランダムに選択し、当該選
    択された作業箇所の作業方向を逆方向にすることによ
    り、前記新たな作業パターンを作成することを特徴とす
    る制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記
    載の制御装置において、 前記作業効率評価手段および前記作業効率再評価手段の
    うちの少なくとも一方は、前記各機械のうち作業時間の
    最も長い機械の作業時間と、前記各機械のうちのいずれ
    かの機械同士の動作が干渉し、当該動作の継続が不可能
    な状態であるデッドロックの回数とに基づく評価条件に
    基づいて、前記作業効率を評価することを特徴とする制
    御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記
    載の制御装置において、 前記作業効率評価手段および前記作業効率再評価手段の
    うちの少なくとも一方は、前記各機械のうち作業時間の
    最も長い機械の作業時間と、前記各機械のうちのいずれ
    かの機械同士の動作が干渉し、当該動作の継続が不可能
    な状態であるデッドロックの回数と、隣接する機械同士
    のいずれもが動作可能な領域である境界領域に、前記機
    械が存在している時間帯に他の機械が近接しないという
    こととに基づいて前記作業効率を評価することを特徴と
    する制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のうちいずれか1項に記
    載の制御装置において、 前記作業パターン抽出手段および前記作業パターン再抽
    出手段のうちの少なくとも一方は、前記第1の所定個数
    の作業パターンの中から、前記作業効率の高い作業パタ
    ーンから優先的に前記第2の所定個数の作業パターンを
    抽出することを特徴とする制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のうちいずれか1項に記
    載の制御装置において、 前記作業パターン抽出手段および前記作業パターン再抽
    出手段のうちの少なくとも一方は、所定の前記作業効率
    以上の作業パターンが、前記第1の所定個数の作業パタ
    ーンの中に存在しない場合には、前記第1の所定個数の
    作業パターンにおいて前記各機械毎に割り当てられた作
    業を変更するようにしたことを特徴とする制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のうちいずれか1項に記
    載の制御装置において、 前記各機械は、それぞれ溶接装置であり、 前記作業情報入力手段は、前記各溶接装置毎に割り当て
    られた作業を行うのに必要な作業情報として、前記各溶
    接装置毎の溶接開始部と溶接終了部とのうちの少なくと
    もいずれか1つからなる溶接線の位置情報、前記各溶接
    装置毎の前記溶接線へのアプローチ動作と前記溶接線か
    らのリトラクト動作とからなるエアカット動作情報、前
    記各溶接装置毎の溶接速度情報の入力を受付けることを
    特徴とする制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の制御装置において、 前記作業効率評価手段および前記作業効率再評価手段の
    うちの少なくとも一方は、前記各溶接装置のうちのいず
    れかの溶接装置同士の動作が干渉する場合には、当該干
    渉する各溶接装置に割り当てられている前記溶接線の前
    記作業方向である溶接方向のうち、当該干渉する溶接線
    の位置における溶接方向が逆になるように作業パターン
    を変更して前記動作シミュレーションを行うことを特徴
    とする制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の制御装置において、 前記作業効率評価手段および前記作業効率再評価手段の
    うちの少なくとも一方は、前記各溶接装置のうちのいず
    れかの溶接装置同士の動作が干渉する場合には、当該干
    渉する各溶接装置に割り当てられている前記溶接線の位
    置を、当該干渉が少なくなるように変更して前記動作シ
    ミュレーションを行うことを特徴とする制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のうちいずれか1項
    に記載の制御装置において、 前記作業効率評価手段および前記作業効率再評価手段の
    うち少なくとも一方は、前記各溶接装置のうちのいずれ
    かの溶接装置同士の動作が干渉する場合には、当該干渉
    する各溶接装置に割り当てられている前記溶接線のう
    ち、当該干渉する溶接線を、当該干渉が少なくなるよう
    に複数の溶接線に分割して前記動作シミュレーションを
    行うことを特徴とする制御装置。
  12. 【請求項12】 複数の機械によって所定の作業を実施
    する場合に前記各機械を制御する制御方法において、 前記各機械毎に割り当てられた作業を行うのに必要な作
    業情報に基づいて、前記作業の作業手順を定義した初期
    作業パターンを少なくとも1パターン作成する第1のス
    テップと、 前記第1のステップにおいて作成された初期作業パター
    ンの作業手順の一部を変化させて作成される新たな作業
    パターンを第1の所定個数作成する第2のステップと、 前記第2のステップにおいて作成された前記第1の所定
    個数の作業パターン毎に、前記各機械毎に割り当てられ
    た作業の動作シミュレーションを行い、作業効率を評価
    する第3のステップと、 前記第3のステップにおいて評価された作業効率に基づ
    いて、前記第2のステップにおいて評価された前記第1
    の所定個数の作業パターンの中から、前記第1の所定個
    数よりも少ない第2の所定個数の作業パターンを抽出す
    る第4のステップと、 前記第4のステップにおいて抽出された前記第2の所定
    個数の作業パターンを記憶する第5のステップと、 当該記憶された前記第2の所定個数の作業パターンの作
    業手順の一部を変化させて作成される新たな作業パター
    ンを前記第1の所定個数作成する第6のステップと、 前記第6のステップにおいて作成された前記第1の所定
    個数の作業パターン毎に、前記各機械毎に割り当てられ
    た作業の動作シミュレーションを行い、作業効率を評価
    する第7のステップと、 前記第7のステップにおいて評価された作業効率に基づ
    いて、前記第6のステップにおいて評価された前記第1
    の所定個数の作業パターンの中から、前記第2の所定個
    数の作業パターンを抽出して、当該抽出された作業パタ
    ーンのうちの少なくとも1つの前記作業効率が所定の評
    価基準を満足する場合には、前記所定の評価基準を満足
    する作業パターンを出力し、前記抽出された作業パター
    ンのうちのいずれの作業効率も前記所定の評価基準を満
    足しない場合には、当該抽出された前記第2の所定個数
    の作業パターンを記憶して、当該記憶した前記第2の所
    定個数の作業パターンに基づいて前記第6のステップを
    実行する第8のステップと、 前記第8のステップにおいて出力された作業パターンに
    基づいて前記各機械を制御する第9のステップとからな
    ることを特徴とする制御方法。
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