JP2001272527A - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタおよびその製造方法

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JP2001272527A
JP2001272527A JP2000090726A JP2000090726A JP2001272527A JP 2001272527 A JP2001272527 A JP 2001272527A JP 2000090726 A JP2000090726 A JP 2000090726A JP 2000090726 A JP2000090726 A JP 2000090726A JP 2001272527 A JP2001272527 A JP 2001272527A
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liquid
transparent substrate
color filter
repellent
ink
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JP2000090726A
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English (en)
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Masahito Okabe
将人 岡部
Hironori Kobayashi
弘典 小林
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、濡れ性の差を利用することにより
簡便でかつ精度良く画素部が形成されたカラーフィルタ
およびその製造方法を提供することを主目的とするもの
である。 【解決手段】 本発明は、透明基板と、この透明基板上
にインクジェット方式により複数色を所定のパターンで
設けられた画素部と、上記画素部間に形成され、かつ上
記透明基板よりも液体との接触角が大きい撥液性部とを
有することを特徴とするカラーフィルタを提供すること
により上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画素部をインクジ
ェット方式で着色することにより得られる、カラー液晶
装置に好適なカラーフィルタおよびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターの発
達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴
い、液晶装置、とりわけカラー液晶装置の需要が増加す
る傾向にある。しかしながら、このカラー液晶装置が高
価であることから、コストダウンの要求が高まってお
り、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対する
コストダウンの要求が高い。
【0003】このようなカラーフィルタにおいては、通
常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色
パターンを備え、R、G、およびBのそれぞれの画素に
対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッ
タとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を
光が通過してカラー表示が行われるものである。
【0004】従来のカラーフィルタの製造方法は、一般
に、R、G、およびBの3色を着色するために同一の工
程を3回繰り返して行っていたため、コスト高になると
いう問題や、工程を繰り返すため歩留まりが低下すると
いう問題があった。このような問題を回避して、カラー
フィルタを安価に得る方法として、インクジェット方式
で着色インクを吹き付けして着色層(画素部)を形成す
る方法が種々提案されている(特開昭59−75205
号公報、特開平9−203803号公報、特開平8−2
30314号公報、および特開平8−227012号公
報)。しかしながら、いずれの方法も工程面および得ら
れるカラーフィルタの品質面で必ずしも満足し得るもの
ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、濡れ性の差を利用することに
より簡便でかつ精度良く画素部を形成されたカラーフィ
ルタおよびその製造方法を提供することを主目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は請求項1において、透明基板と、この透明
基板上にインクジェット方式により複数色を所定のパタ
ーンで設けられた画素部と、上記画素部間に形成され、
かつ上記透明基板よりも液体との接触角が大きい撥液性
部とを有することを特徴とするカラーフィルタを提供す
る。
【0007】本発明のカラーフィルタにおいては、上記
画素部間に透明基板よりも液体との接触角が大きい撥液
性部が形成されているので、画素部を形成するに際して
この撥液性部の間の透明基板上にインクジェット方式で
複数色の画素部形成用インクを同時に塗布することによ
り、容易に画素部を形成することができる。また画素部
形成用インクを塗布する際に、各画素部形成用インクが
この撥液性部を超えて混じり合うことがないため、形成
された画素部は混色等の不具合がない。よって、本発明
のカラーフィルタは、高品質でかつ低価格であるという
特徴を有することになる。
【0008】上記請求項1に記載された発明において
は、請求項2に記載するように、上記透明基板上に遮光
部が形成されており、この遮光部上に上記撥液性部が形
成されているものであってもよい。遮光部上に撥液性部
が形成されていても、上述した作用と同様の作用によ
り、精度よくかつ高品質のカラーフィルタを得ることが
できるからである。
【0009】一方、本発明においては、請求項3に記載
するように、透明基板上に親液性層が形成されており、
この親液性層上にインクジェット方式により複数色を所
定のパターンで設けられた画素部と、上記画素部間に形
成され、かつ上記親液性層よりも液体との接触角が大き
い撥液性部とを有することを特徴とするカラーフィルタ
を提供する。透明基材の種類によっては、透明基材の濡
れ性に問題があり、画素部形成用インクの伸び広がり
や、撥液性部との濡れ性の差異に基づく混色の防止効果
を得ることができない場合がある。このような場合は、
透明基板上に親液性層を形成し、この上に画素部および
撥液性部を形成することにより、上記請求項1に記載し
たカラーフィルタと同様の効果を得ることができる。
【0010】上記請求項3に記載した発明においては、
請求項4に記載するように、上記透明基板上に遮光部が
形成されており、上記透明基板および上記遮光部上に上
記親液性層が形成されており、さらに上記親液性層上で
あって、上記遮光部上方に撥液性部が形成されているカ
ラーフィルタであってもよい。上記請求項2の場合と同
様に、遮光部上に撥液性部が形成されていても、上述し
た作用と同様の作用により、精度よくかつ高品質のカラ
ーフィルタを得ることができるからである。
【0011】上記請求項2または請求項4に記載された
発明においては、請求項5に記載するように、上記遮光
部により形成される開口の幅より、上記画素部の幅が大
きくなるように形成されていることが好ましい。このよ
うに形成することにより、カラー液晶表示装置とした場
合に、色ぬけ等の不具合を防止することができるからで
ある。
【0012】上記請求項1または請求項2に記載の発明
においては、請求項6に記載するように、表面張力40
mN/mの液体の上記透明基板に対する接触角より、同
じ液体の上記撥液性部に対する接触角の方が、1度以上
大きいことが好ましい。このように表面張力40mN/
mの液体に対する接触角の差が1度以上あれば、塗布さ
れた画素部形成用インクに対して、撥液性部が有効に混
色防止の効果を発揮することができるからである。
【0013】また、上記請求項3または請求項4に記載
の発明においては、請求項7に記載するように、表面張
力40mN/mの液体の上記親液性層に対する接触角よ
り、同じ液体の上記撥液性部に対する接触角の方が、1
度以上大きいことが好ましい。同様に撥液性部が有効に
混色防止の効果を発揮することができるからである。
【0014】本発明においては、請求項8に記載するよ
うに、(1)透明基板上に、この透明基板より液体に対
する接触角が大きい撥液性部を所定のパターンで形成す
る工程と、(2)上記撥液性部の間に、インクジェット
方式で画素部形成用インクを塗布し、硬化させることに
より画素部を形成する工程とを有することを特徴とする
カラーフィルタの製造方法を提供する。
【0015】このような製造方法によりカラーフィルタ
を製造することにより、画素部形成に際してインクジェ
ット方式で各色を同時に塗布することができるので、1
回の塗布で画素部を形成することが可能であり、かつ画
素部間には撥液性部が形成されているため、隣り合う画
素部の画素部形成用インクが混ざり合うことがない。し
たがって、低コストで高品質のカラーフィルタを得るこ
とができるという効果を奏する。
【0016】上記請求項8に記載された発明の場合、請
求項9に記載するように、上記透明基板上に予め遮光部
を所定のパターンで形成し、上記撥液性部を上記遮光部
上に形成するようにしてもよい。このように遮光部が形
成されたカラーフィルタであっても、同様の効果を奏す
ることができるからである。
【0017】また、本発明は、請求項10に記載するよ
うに、(1)透明基板上に、この透明基板より液体に対
する接触角の小さい親液性層を形成する工程と、(2)
上記親液性層上に、この親液性層より液体に対する接触
角が大きい撥液性部を所定のパターンで形成する工程
と、(3)上記撥液性部の間に、インクジェット方式で
画素部形成用インクを塗布し、硬化させることにより画
素部を形成する工程とを有することを特徴とするカラー
フィルタの製造方法を提供する。
【0018】上述したように、透明基板の濡れ性に問題
がある場合は、画素部形成用インクが濡れ広がり難かっ
たり、撥液性部の混色防止効果が有効に奏し得ない場合
がある。このような場合は、透明基板上に親液性層を形
成することが好ましい。
【0019】上記請求項10に記載された発明において
は、請求項11に記載するように、上記透明基板上に予
め遮光部を所定のパターンで形成した後、上記親液性層
を形成し、さらに撥液性部を上記遮光部上方であって、
上記親液性層上に形成するものであってもよい。このよ
うに遮光部を有するカラーフィルタの製造方法において
も、同様の効果を得ることができるからである。
【0020】本発明においては、さらに請求項12に記
載するように、請求項1から請求項7までのいずれかの
請求項に記載のカラーフィルタを具備することを特徴と
するカラー液晶表示装置を提供する。このようなカラー
液晶表示装置は、上記本発明のカラーフィルタが有する
特徴、すなわち低コストで混色等の不具合の無い高品質
なものであるという特徴を有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラーフィルタ、
カラーフィルタの製造方法、およびカラー液晶表示装置
について、それぞれ説明する。
【0022】A.カラーフィルタ 本発明のカラーフィルタは、以下の4つの実施態様に分
けることができる。
【0023】本発明の第1実施態様は、透明基板と、こ
の透明基板上にインクジェット方式により複数色を所定
のパターンで設けられた画素部と、上記画素部間に形成
され、かつ上記透明基板よりも液体との接触角が大きい
撥液性部とを有するカラーフィルタであり、第2実施態
様は、上記透明基板上に遮光部が形成されており、この
遮光部上に上記撥液性部が形成されているカラーフィル
タである。
【0024】一方、本発明の第3実施態様は、透明基板
上に親液性層が形成されており、この親液性層上にイン
クジェット方式により複数色を所定のパターンで設けら
れた画素部と、上記画素部間に形成され、かつ上記親液
性層よりも液体との接触角が大きい撥液性部とを有する
カラーフィルタであり、第4実施態様は、上記透明基板
上に遮光部が形成されており、上記透明基板および上記
遮光部上に上記親液性層が形成されており、さらに上記
親液性層上であって、上記遮光部上方に撥液性部が形成
されているカラーフィルタである。
【0025】以下、各実施態様について、図面を用いて
具体的に説明する。なお、下記の各実施態様の説明にお
いて、親液性領域とは、液体との接触角が小さい領域で
あり、画素部を形成するインクジェット用インク(画素
部形成用インク)等に対する濡れ性の良好な領域をいう
こととする。また、撥液性領域とは、液体との接触角が
大きい領域領域であり、画素部を形成するインクジェッ
ト用インク(画素部形成用インク)等に対する濡れ性が
悪い領域をいうこととする。また、ここでいう液体との
接触角は、種々の表面張力を有する液体との接触角を接
触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用い
て測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒
後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにし
て得たものである。また、この測定に際して、種々の表
面張力を有する液体としては、純正化学株式会社製のぬ
れ指数標準液を用いた。
【0026】1.第1実施態様 本発明の第1実施態様の一例を図1に示す。図1に示す
ように、本実施態様のカラーフィルタは、透明基板1上
に、所定のパターンで形成された撥液性部2が形成され
ており、この撥液性部2の間に画素部3が形成されてな
るものである。本実施態様のカラーフィルタは、例えば
対向電極基板側に遮光部が形成されている等、遮光部が
形成されていないカラーフィルタであり、透明基板の濡
れ性が、液体との接触角が小さい親液性である場合に好
適に用いられる実施態様である。
【0027】本実施態様においては、透明基板上に所定
のパターンで撥液性部を形成し、この撥液性部の間に画
素部形成用インクをインクジェット方式で付着させ、硬
化させることにより、カラーフィルタとすることができ
る。この際、撥液性部の方が透明基板より液体との接触
角が大きいため、インクジェット方式で付着された画素
部形成用インクは、撥液性部を越えて延び広がることが
ない。したがって、画素部形成用インクの混色等の不具
合の少ないカラーフィルタであるという効果を奏する。
以下、本実施態様を構成する各構成要素について説明す
る。
【0028】(透明基板)本実施態様に用いられる透明
基板は、通常、カラーフィルタに用いられているもので
あれば特に限定されるものではない。例えば、石英ガラ
ス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の
可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィ
ルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシ
ブル材を用いることができる。この中で特にコーニング
社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸
法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、ま
た、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラ
スであるため、アクティブマトリックス方式によるカラ
ー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。本発
明において、透明基板は通常透明なものを用いるが、反
射性の基板や白色に着色した基板でも用いることは可能
である。また、透明基板は、必要に応じてアルカリ溶出
防止用やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施
したものを用いてもよい。
【0029】本実施態様においては、上記透明基板表面
の濡れ性が、表面張力40mN/mの液体との接触角が
9度未満、好ましくは表面張力50mN/mの液体との
接触角が10度以下、特に表面張力60mN/mの液体
との接触角が10度以下であることが好ましい。透明基
板表面における液体との接触角が高いと、透明基板上に
おいてインクジェット方式で塗布された画素部形成用イ
ンクの広がりが劣る可能性があり、画素部での色抜け等
が生じる可能性があるからである。
【0030】(撥液性部)次に、本実施態様の特徴部分
である撥液性部について説明する。図1にも説明するよ
うに、この撥液性部2は、上記透明基板1上に所定のパ
ターンで形成されるものであり、各画素部3の周囲を画
する役割を有するものである。この撥液性部により形成
される画素部(画素部形成部)のパターンは、通常用い
られるパターンであれば特に限定されるものでなく、具
体的には、モザイク状、トライアングル状、ストライプ
状等のパターンを挙げることができる。本発明の撥液性
部は、このような画素部のパターンが形成されるように
透明基板上に形成される。
【0031】本実施態様において、この撥液性部は、上
記透明基板より液体との接触角が大きい必要がある。こ
れは、この撥液性部が、画素部形成に際してインクジェ
ット方式で着色された画素部形成用インクの境界線の役
割を有し、これら各色、通常は赤、青、および緑の三色
からなる画素部形成用インクの混色を防止する必要があ
るからである。
【0032】この撥液性部においては、その表面におけ
る表面張力40mN/mの液体との接触角が、上記透明
基板表面における表面張力40mN/mの液体との接触
角より1度以上大きいことが好ましく、特に10度以上
大きいことが好ましい。この程度異なれば、画素部形成
用インクに対する混色防止効果が有効に発揮されるから
である。
【0033】具体的な撥液性としては、表面張力40m
N/mの液体との接触角が10度以上、好ましくは表面
張力30mN/mの液体との接触角が10度以上、特に
表面張力20mN/mの液体との接触角が10度以上で
あることが好ましい。これは、撥液性部は、本実施態様
においては画素部の境界としての働きが要求され、撥液
性が要求される部分であることから、上記範囲より液体
との接触角が小さい場合は、撥液性が十分でなく、上記
画素部を形成するためのインクジェット用インクが画素
部を形成しない領域に残存する可能性が生じ、精度良く
画素部を形成することができないからである。
【0034】本実施態様に用いられる撥液性部の組成
は、上述したような撥液性を有する樹脂組成物であれ
ば、特に限定されるものではない。また、特に透明であ
る必要はなく、着色されたものであってもよい。例え
ば、樹脂製ブラックマトリックス(遮光部)に用いられ
る樹脂材料であって、黒色の材料を混入しない材料等を
用いることができる。具体的には、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セル
ロース等の水性樹脂を1種または2種以上混合した組成
物や、O/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反
応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を挙げるこ
とができる。本実施態様においては、取扱性および硬化
が容易である点等の理由から、光硬化性樹脂が好適に用
いられる。また、この撥液性部は、撥液性が強いほど好
ましいので、その表面をシリコーン化合物や含フッ素化
合物等の撥インク処理剤で処理したものでもよい。
【0035】この撥液性部の高さは、インクジェット方
式により画素部を形成する際に、画素部間の境界を定
め、画素部形成用インクの混色を防止するために設けら
れるものであることからある程度高いことが好ましい
が、カラーフィルタとした場合の全体の平坦性を考慮す
ると、画素部の厚さに近い厚さであることが好ましい。
具体的には、吹き付けるインクの堆積量によっても異な
るが、通常は0.1〜3μmの範囲内、好ましくは0.
5〜2μmの範囲内、特に好ましくは0.75〜1μm
の範囲内である。
【0036】一方、この撥液性部の幅に関しては、色抜
け等を防止する等の理由から画素部の領域を広くとるこ
とを考えると、撥液性部の幅が狭い方が好ましいが、画
素部を形成する際のインクジェット方式での着色の場合
に、混色を起こさない程度の幅を有する必要もある。し
たがって、用いられる材料等によっても異なるものでは
あるが、通常1〜50μmの範囲内、好ましくは5〜2
0μmの範囲内、特に10〜15μmの範囲内であるこ
とが好ましい。
【0037】(画素部)本実施態様においては、図1に
示すように、上記撥液性部2により形成された所定のパ
ターンを有する画素部形成部に、インクジェット方式に
より複数色、通常は赤(R)、緑(G)、および青
(B)の3色の画素部形成用インクを塗布することによ
り、所定のパターンの画素部3が形成される。ここで所
定のパターンとは、上述したように、モザイク状、トラ
イアングル状、ストライプ状等の通常カラーフィルタに
用いられているパターンを挙げることができる。
【0038】このような画素部を形成するインクジェッ
ト方式のインクとしては、大きく水性、油性に分類され
るが、本発明においてはいずれのインクであっても用い
ることができるが、表面張力の関係から水をベースとし
た水性のインクが好ましい。
【0039】本実施態様で用いられる水性インクには、
溶媒として、水単独または水及び水溶性有機溶剤の混合
溶媒を用いることがきる。一方、油性インクにはへッド
のつまり等を防ぐために高沸点の溶媒をベースとしたも
のが好ましく用いられる。このようなインクジェット方
式のインクに用いられる着色剤は、公知の顔料、染料が
広く用いられる。また、分散性、定着性向上のために溶
媒に可溶・不溶の樹脂類を含有させることもできる。そ
の他、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性
界面活性剤などの界面活性剤;防腐剤;防黴剤;pH調
整剤;消泡剤;紫外線吸収剤;粘度調整剤:表面張力調
整剤などを必要に応じて添加しても良い。
【0040】また、通常のインクジェット方式のインク
は適性粘度が低いためバインダ樹脂を多く含有できない
が、インク中の着色剤粒子を樹脂で包むかたちで造粒さ
せることで着色剤自身に定着能を持たせることができ
る。このようなインクも本発明においては用いることが
できる。さらに、所謂ホットメルトインクやUV硬化性
インクを用いることもできる。
【0041】本実施態様においては、中でもUV硬化性
インクを用いることが好ましい。UV硬化性インクを用
いることにより、インクジェット方式により着色して画
素部を形成後、UVを照射することにより、素早くイン
クを硬化させることができ、すぐに次の工程に送ること
ができる。したがって、効率よくカラーフィルタを製造
することができるからである。
【0042】このようなUV硬化性インクは、プレポリ
マー、モノマー、光開始剤及び着色剤を主成分とするも
のである。プレポリマーとしては、ポリエステルアクリ
レート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレ
ート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレー
ト、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート、
シリコンアクリレート等のプレポリマーのいずれかを特
に限定することなく用いることができる。
【0043】モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル
等のビニルモノマー;n−ヘキシルアクリレート、フェ
ノキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマ
ー;ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ヒドロキシピペリン酸
エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリス
トールヘキサアクリレート等の多官能アクリルモノマー
を用いることができる。上記プレポリマー及びモノマー
は単独で用いても良いし、2種以上混含しても良い。
【0044】光重合開始剤は、イソブチルベンゾインエ
ーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、1−フェ
ニル−l,2−プロパジオン−2−オキシム、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシ
アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、クロロチ
オキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピ
ルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、塩素置
換ベンゾフェノン、ハロゲン置換アルキル−アリルケト
ン等の中から所望の硬化特性等が得られるものを選択し
て用いることができる。その他必要に応じて脂肪族アミ
ン、芳香族アミン等の光開始助剤;チオキサンソン等の
光鋭感剤等を添加しても良い。
【0045】(その他)本実施態様のカラーフィルタに
は、必要に応じて他の部材が形成されていてもよく、具
体的には、透明電極層、配向層、保護層、スペーサとし
て機能する柱状部材等が形成されていてもよい。
【0046】2.第2実施態様 次に、本発明のカラーフィルタの第2実施態様について
説明する。本実施態様は、図2に示すように、透明基板
1上に遮光部4が形成され、この遮光部4上に撥液性部
2が形成され、この撥液性部2の間に画素部3が形成さ
れてなるものである。
【0047】本実施態様が第1実施態様と異なるところ
は、遮光部(ブラックマトリックス)4が透明基板1上
に形成され、この遮光部4上に撥液性部2が形成された
ところにあり、遮光部を有するカラーフィルタの態様で
ある。
【0048】本実施態様において、透明基板、撥液性
部、および画素部は、上記第1実施態様と同様であるの
で、ここでの説明は省略し、遮光部について以下説明す
る。
【0049】(遮光部)本実施態様に用いられる遮光部
としては、樹脂製の遮光部であってもよいが、好ましく
は、通常スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1
000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成
し、この薄膜をパターニングすることにより形成される
遮光部が好ましい。本実施態様においては、遮光部上に
撥液性部を形成することから、遮光部の膜厚は薄い方が
好ましいからである。なお、上記金属薄膜のパターニン
グの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方
法を用いることができる。
【0050】本実施態様においては、この遮光部により
形成される開口の幅より、上記画素部の幅が大きくなる
ように形成されていることが好ましい。このように形成
することにより、カラー液晶表示装置とした場合に、色
抜け等の不具合を防止することができるからである。
【0051】このように、遮光部により形成される開口
の幅より、画素部の幅を大きくするためには、図2に示
すように、遮光部4の幅より撥液性部2の幅を小さくす
る必要がある。したがって、本実施態様における遮光部
の幅は、上記撥液性部の幅より大きいことが好ましく、
具体的には、5μm〜50μmの範囲内、好ましくは1
0μm〜15μmの範囲内である。
【0052】また、この遮光部表面の液体との接触角
は、上記撥液性部における液体との接触角より小さいこ
とが好ましい。これは、以下の理由による。すなわち、
このように遮光部上に撥液性部が形成されている構造に
おいて、前記撥液性部間に、画素部形成用インクがイン
クジェット方式で塗布されて画素部が形成される際、こ
の遮光部表面での液体との接触角が撥液性部における接
触角により小さければ、撥液性部における上記画素部形
成用インクの混色を防止する効果がより高まるからであ
る。
【0053】具体的には、遮光部表面における表面張力
40mN/mの液体との接触角が、上記撥液性部表面に
おける表面張力40mN/mの液体との接触角より1度
以上小さいことが好ましく、特に10度以上小さいこと
が好ましい。さらに、上記遮光部表面の濡れ性が、表面
張力40mN/mの液体との接触角が9度未満、好まし
くは表面張力50mN/mの液体との接触角が10度以
下、特に表面張力60mN/mの液体との接触角が10
度以下であることが好ましい。
【0054】(その他)本実施態様のカラーフィルタに
おいても、上記第1実施態様と同様に、必要に応じて他
の部材が形成されていてもよく、具体的には、透明電極
層、配向層、保護層、スペーサとして機能する柱状部材
等が形成されていてもよい。
【0055】3.第3実施態様 次に、本発明のカラーフィルタの第3実施態様について
説明する。本実施態様は、図3に示すように、透明基板
1上に親液性層5が全面に形成され、この全面に形成さ
れた親液性層5上に撥液性部2が形成され、この撥液性
部2の間に画素部3が形成されてなるものである。
【0056】本実施態様が第1実施態様と異なるところ
は、親液性層5が透明基板1上に全面にわたって形成さ
れた点にある。このように親液性層を設けるのは、以下
のような理由によるものである。
【0057】例えば、透明基板がプラスチック製である
等の理由によりその表面が撥液性である場合、このよう
な透明基板上に画素部を形成するために画素部形成用イ
ンクを塗布しても、十分に濡れ広がらない可能性があ
り、精度良く画素部を形成できない場合がある。また、
このように透明基板表面が撥液性であると、この透明基
板の表面よりも液体との接触角の大きい撥液性部を形成
することが材料選択の面等で困難な場合がある等の問題
が生じる可能性があるからである。
【0058】本実施態様において、透明基板、撥液性
部、および画素部は、上記第1実施態様と同様であるの
で、ここでの説明は省略し、以下上記親液性層について
説明する。なお、上記第1および第2実施態様における
撥液性部に関する説明の中で、透明基板上における液体
に対する接触角を用いて撥液性部を説明している部分が
あるが、本実施態様においては、この部分はすべて透明
基板ではなく親液性層上における液体に対する接触角で
あることとする。
【0059】(親液性層)本実施態様に用いられる親液
性層は、透明基板よりも液体との接触角が小さいもので
あれば特に限定されるものではないが、具体的には、親
液性層表面における表面張力40mN/mの液体との接
触角が、上記撥液性部表面における表面張力40mN/
mの液体との接触角より1度以上小さい親液性層を用い
ることが好ましく、特に10度以上小さいことが好まし
い。さらに、上記親液性層表面の濡れ性が、表面張力4
0mN/mの液体との接触角が9度未満、好ましくは表
面張力50mN/mの液体との接触角が10度以下、特
に表面張力60mN/mの液体との接触角が10度以下
であることが好ましい。
【0060】このような親液性を有する親液性層であれ
ば、画素部形成用インクがインクジェット方式で塗布さ
れた場合でも、親液性層上の画素部が形成される領域で
ある画素部形成部に十分に伸び広がることができ、色抜
け等の不具合の無いカラーフィルタとすることができ、
また撥液性部との濡れ性の差も確保しやすいため、撥液
性部による、隣り合う画素部の画素部形成用インクの混
色を防止するといった効果も十分に発揮させることがで
きる。
【0061】本実施態様に用いられる親液性層の膜厚
は、カラーフィルタの薄型化の要請等から、親液性が発
現できる厚さであればなるべく薄い方が好ましく、具体
的には、0.01〜2μm、中でも0.1〜1μmの範
囲内であることが好ましい。
【0062】このような親液性層としては、シラン系、
シリルパーオキサイド系、チタン系、クロム系などの各
種カップリング剤を用いた層、あるいはポリビニルアル
コール、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロラ
イド等の表面張力の高い高分子材料を用いた層等を挙げ
ることができる。
【0063】なお、この親液性層の代わりに、透明基板
上に表面処理を施して親液性とする方法を用いることも
可能である。具体的には、化学処理法と物理処理法に分
けることができる。
【0064】化学処理法としては、まず薬品処理をあげ
ることができる。この薬品処理においては、例えば、硫
酸−クロム酸混液やカセイソーダ等による親水性官能基
の導入、その外種々の表面官能基の導入、表面エッチン
グによる多孔性構造の制御などを行なう。また、化学処
理法における他の方法としては、表面グラフト化を挙げ
ることができる。この表面グラフト化は、表面に高分子
を直接反応してつけ、表面の化学的性質を改質する方法
であり、その方法には、液層あるいは気層グラフト化処
理がある。この表面グラフト化には、グラフト化の際の
反応エネルギーを与える方法により、化学グラフト化、光
グラフト化処理、放射線グラフト化、放電グラフト化など
がある。また、上記のエネルギーを予め表面に与えてお
いてからグラフト化する方法とグラフト化するときに同
時に反応エネルギーを与える方法などがある。
【0065】一方、物理処理としては、低温プラズマ処
理(プラズマ接触)法、およびプラズマショット処理法
を挙げることができる。低温プラズマ処理法としては、
高分子非生成プラズマ処理法を挙げることができ、この
高分子非生成プラズマ処理法は、表面との反応の有無に
より非反応プラズマ処理法と反応性プラザマ処理法とに
分けることができる。また、プラズマをつくるときの放
電の形式により、グロー放電処理法と、コロナ放電処理
法とに分けることができる。また、プラズマジェット処
理法としては、高温のプラズマを利用した処理法を挙げ
ることができる。
【0066】(その他)本実施態様のカラーフィルタに
おいても、上記第1実施態様と同様に、必要に応じて他
の部材が形成されていてもよく、具体的には、透明電極
層、配向層、保護層、スペーサとして機能する柱状部材
等が形成されていてもよい。
【0067】4.第4実施態様 最後に、本発明のカラーフィルタの第4実施態様につい
て説明する。本実施態様は、図4に示すように、透明基
板1上に遮光部4が形成され、この遮光部4および透明
基板1上の全面に親液性層5が形成され、この親液性層
5上に撥液性部2が形成され、この撥液性部2の間に画
素部3が形成されてなるものである。
【0068】本実施態様が第3実施態様と異なるところ
は、遮光部4が透明基板1上に形成され、この遮光部4
上に親液性層5を介して撥液性部2が形成されたところ
にあり、親液性層および遮光部を有する実施態様であ
る。
【0069】本実施態様において、透明基板、撥液性
部、親液性層および画素部が、上記第3実施態様におい
て説明したものと同様であり、遮光部については上記第
2実施態様において説明したものと同様であるので、こ
こでの説明は省略する。また、上記各実施態様と同様
に、その他の層として、透明電極層、配向層、保護層、
スペーサとして機能する柱状部材等が形成されていても
よい。
【0070】B.カラーフィルタの製造方法 次に、上記第1実施態様から第4実施態様までの各実施
態様のカラーフィルタの製造方法について説明する。な
お、以下の製造方法の説明中の各構成の材料、形状等に
ついては、上記カラーフィルタの項で説明したものと同
様である。
【0071】1.第1実施態様のカラーフィルタの製造
方法 本実施態様においては、図5に一例を示すように、まず
透明基板1上に撥液性部2を形成する(図5(a))。こ
の撥液性部は、フォトリソグラフィー法等の通常のパタ
ーニング方法により形成することができる。
【0072】次に、上記撥液性部2により区切られた画
素部形成部内6に、インクジェット装置7を用いて画素
部形成用インク8を噴射して、それぞれ、例えば赤、
緑、および青に着色する(図5(b))。この際、画素部
形成部6内は透明基板1上であるため上述したように液
体との接触角の小さい親液性領域である。このため、イ
ンクジェット装置7から噴出された画素部形成用インク
8は、画素部形成部6内に均一に広がる。また、この画
素部形成部を区切る撥液性部2は、撥液性領域となって
いるため、画素部形成用インク8はこの領域でははじか
れて除去されることになる。したがって、色抜けや混色
等の問題が生じる可能性が低い。
【0073】本実施態様に用いられるインクジェット装
置としては、特に限定されるものではないが、帯電した
インクを連続的に噴射し磁場によって制御する方法、圧
電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インク
を加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等の
各種の方法を用いたインクジェット装置を用いることが
できる。
【0074】このようにして画素部形成部6内に付着し
たインクを固化させることにより画素部3が形成される
(図5(c))。本実施態様において、インクの固化は用
いるインクの種類により種々の方法により行われる。例
えば、水溶性のインクであれば加熱等することにより水
を除去して固化が行われる。
【0075】このインクの固化工程を考慮すると、本実
施態様に用いられるインクの種類としては、UV硬化性
インクであることが好ましい。これは、UV硬化性イン
クであればUVを照射することにより、素早くインクを
固化することができるので、カラーフィルタの製造時間
を短縮することができるからである。
【0076】この後、必要に応じて上述したような他の
層を形成して第1実施態様のカラーフィルタとすること
ができる。このようにして得られたカラーフィルタは、
上述したように色抜けや混色のない高品質なものとな
る。
【0077】2.第2実施態様のカラーフィルタの製造
方法 本実施態様が、上記第1実施態様のカラーフィルタの製
造方法と異なるのは、図6(a)に示すように、まず透明
基板1上に遮光部4が形成される点である。この遮光部
4の形成方法は、これに限定されるものではないが、ス
パッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2
000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜
をパターニングすることにより形成する方法等を挙げる
ことができる。
【0078】その後の製造方法は、上記第1実施態様の
製造方法と同様であるので詳しい説明は省略してその概
略を説明する。すなわち、この遮光部4上に、フォトリ
ソグラフィ等の方法を用いて、撥液性部2を形成し(図
6(b))、次いでこの撥液性部2により区切られた画素
部形成部6内にインクジェット装置7を用いて画素部形
成用インク8を塗布し(図6(c))、これを硬化させる
ことにより画素部3を形成する(図6(d))ことができ
る。
【0079】この後、第1実施態様と同様に上述したそ
の他の層を形成して第2実施態様のカラーフィルタとす
ることができる。このようにして得られたカラーフィル
タは、遮光部を有するものであり、かつ第1実施態様と
同様に、色抜けや混色のない高品質なものである。
【0080】3.第3実施態様のカラーフィルタの製造
方法 本実施態様が第1実施態様のカラーフィルタの製造方法
と異なるのは、図7(a)に示すように、透明基板1上に
親液性層5を形成する点にある。この親液性層5の形成
方法は、上述した材料を用いた親液性層用塗工液を調製
し、これをスピンコート、スプレーコート、ディップコ
ート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法
を用いて透明基板1上に塗布することにより行うことか
できる。
【0081】その後の製造方法は、上記第1実施態様の
製造方法と同様であるので、詳しい説明は省略してその
概略を説明する。すなわち、透明基板1上に形成された
親液性層5上に、フォトリソグラフィ等の方法を用い
て、撥液性部2を形成し(図7(b))、次いでこの撥液
性部2により区切られた親液性層5上の画素部形成部6
内にインクジェット装置7を用いて画素部形成用インク
8を塗布し(図7(c))、これを硬化させることにより
画素部3を形成する(図7(d))ことができる。
【0082】この後、第1実施態様と同様に上述したそ
の他の層を形成して第3実施態様のカラーフィルタとす
ることができる。このようにして得られたカラーフィル
タは、親液性層を有するものであるが、第1実施態様と
同様に、色抜けや混色のない高品質なものである。
【0083】4.第4実施態様のカラーフィルタの製造
方法 本実施態様が、上記第3実施態様のカラーフィルタの製
造方法と異なるのは、図8(a)に示すように、まず透明
基板1上に遮光部4が形成される点にある。この遮光部
4の形成方法については、上記第2実施態様において説
明した方法と同様にして形成することができる。
【0084】その後の製造方法は、上記第3実施態様の
カラーフィルタの製造方法と同様であるので、詳しい説
明は省略してその概略を説明する。すなわち、上記遮光
部4が形成された透明基板1上に、スピンコート等の従
来の方法を用いて親液性層5を形成し(図8(b))、こ
の親液性層5上の遮光部4の上方に位置する部位に、フ
ォトリソグラフィ等の方法を用いて、撥液性部2を形成
し(図8(c))、次いでこの撥液性部2により区切られ
た親液性層5上の画素部形成部6内にインクジェット装
置7を用いて画素部形成用インク8を塗布し(図7
(d))、これを硬化させることにより画素部3を形成す
る(図7(e))ことができる。
【0085】この後、第3実施態様と同様に上述したそ
の他の層を形成して第4実施態様のカラーフィルタとす
ることができる。このようにして得られたカラーフィル
タは、遮光部を有するものであり、第3実施態様と同様
に、色抜けや混色のない高品質なものである。
【0086】C.カラー液晶表示装置 上記第1から第4実施態様のカラーフィルタと、このカ
ラーフィルタに対向する対向電極基板とを組み合わせ、
この間に液晶化合物を封入することによりカラー液晶表
示装置が形成される。このようにして得られるカラー液
晶表示装置は、本発明のカラーフィルタが有する利点、
すなわち、色抜けや混色等の不具合のない、表示品質の
高いものとなる。
【0087】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0088】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタにおいては、上
記画素部間に透明基板よりも液体との接触角が大きい撥
液性部が形成されているので、画素部を形成するに際し
てこの撥液性部の間の透明基板上にインクジェット方式
で複数色の画素部形成用インクを同時に塗布することに
より、容易に画素部を形成することができる。また画素
部形成用インクを塗布する際に、各画素部形成用インク
がこの撥液性部を超えて交じり合うことがないため、形
成された画素部は混色等の不具合がない。よって、本発
明のカラーフィルタは、高品質でかつ低価格であるとい
う利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様のカラーフィルタの一例
を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第2実施態様のカラーフィルタの一例
を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第3実施態様のカラーフィルタの一例
を示す概略断面図である。
【図4】本発明の第4実施態様のカラーフィルタの一例
を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1実施態様のカラーフィルタの製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【図6】本発明の第2実施態様のカラーフィルタの製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【図7】本発明の第3実施態様のカラーフィルタの製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【図8】本発明の第4実施態様のカラーフィルタの製造
方法の一例を説明するための工程図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…撥液性部 3…画素部 4…遮光部 5…親液性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FB01 FB08 2H048 BA02 BA11 BA64 BB01 BB02 BB24 BB44 2H091 FA02Y FA35Y FB04 FB08 FC02 FC12 FC23 FC26 FD04 LA15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、この透明基板上にインクジ
    ェット方式により複数色を所定のパターンで設けられた
    画素部と、前記画素部間に形成され、かつ前記透明基板
    よりも液体との接触角が大きい撥液性部とを有すること
    を特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記透明基板上に遮光部が形成されてお
    り、この遮光部上に前記撥液性部が形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 透明基板上に親液性層が形成されてお
    り、この親液性層上にインクジェット方式により複数色
    を所定のパターンで設けられた画素部と、前記画素部間
    に形成され、かつ前記親液性層よりも液体との接触角が
    大きい撥液性部とを有することを特徴とするカラーフィ
    ルタ。
  4. 【請求項4】 前記透明基板上に遮光部が形成されてお
    り、前記透明基板および前記遮光部上に前記親液性層が
    形成されており、さらに前記親液性層上であって、前記
    遮光部上方に撥液性部が形成されていることを特徴とす
    る請求項3記載のカラーフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記遮光部により形成される開口の幅よ
    り、前記画素部の幅が大きくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項2または請求項4に記載のカラ
    ーフィルタ。
  6. 【請求項6】 表面張力40mN/mの液体の前記透明
    基板に対する接触角より、同じ液体の前記撥液性部に対
    する接触角の方が、1度以上大きいことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ。
  7. 【請求項7】 表面張力40mN/mの液体の前記親液
    性層に対する接触角より、同じ液体の前記撥液性部に対
    する接触角の方が、1度以上大きいことを特徴とする請
    求項3または請求項4に記載のカラーフィルタ。
  8. 【請求項8】 (1)透明基板上に、この透明基板より
    液体に対する接触角が大きい撥液性部を所定のパターン
    で形成する工程と、(2)前記撥液性部の間に、インク
    ジェット方式で画素部形成用インクを塗布し、硬化させ
    ることにより画素部を形成する工程とを有することを特
    徴とするカラーフィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記透明基板上に予め遮光部を所定のパ
    ターンで形成し、前記撥液性部を前記遮光部上に形成す
    ることを特徴とする請求項8記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  10. 【請求項10】 (1)透明基板上に、この透明基板よ
    り液体に対する接触角の小さい親液性層を形成する工程
    と、(2)前記親液性層上に、この親液性層より液体に
    対する接触角が大きい撥液性部を所定のパターンで形成
    する工程と、(3)前記撥液性部の間に、インクジェッ
    ト方式で画素部形成用インクを塗布し、硬化させること
    により画素部を形成する工程とを有することを特徴とす
    るカラーフィルタの製造方法。
  11. 【請求項11】前記透明基板上に予め遮光部を所定のパ
    ターンで形成した後、前記親液性層を形成し、さらに撥
    液性部を前記遮光部上方であって、前記親液性層上に形
    成することを特徴とする請求項10記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項7までのいずれか
    の請求項に記載のカラーフィルタを具備することを特徴
    とするカラー液晶表示装置。
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