JP2001272395A - 血液中のヒスタミン分離方法および測定方法並びに測定用組成物 - Google Patents
血液中のヒスタミン分離方法および測定方法並びに測定用組成物Info
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- JP2001272395A JP2001272395A JP2000083602A JP2000083602A JP2001272395A JP 2001272395 A JP2001272395 A JP 2001272395A JP 2000083602 A JP2000083602 A JP 2000083602A JP 2000083602 A JP2000083602 A JP 2000083602A JP 2001272395 A JP2001272395 A JP 2001272395A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 迅速かつ簡便な血液中のヒスタミン分離方法
ならびに、高感度かつ再現性の良い血液中のヒスタミン
測定方法および血液中のヒスタミン測定用組成物を提供
する。 【解決手段】 血液とヒスタミンを分離するために、磁
性化されたイオン交換体を血液と直接接触させ、磁性化
イオン交換体に血液中のヒスタミンを選択的に結合さ
せ、得られた結合物を磁力を用いて血液から分離するこ
とにより、分離操作の簡便化、迅速化を可能とした。ま
た、本分離技術により得られた結合物からヒスタミンを
溶出し、通常のヒスタミン定量法(蛍光法、ELISA
法、RIA法など)にて測定することにより、高感度か
つ再現良く定量することができる。
ならびに、高感度かつ再現性の良い血液中のヒスタミン
測定方法および血液中のヒスタミン測定用組成物を提供
する。 【解決手段】 血液とヒスタミンを分離するために、磁
性化されたイオン交換体を血液と直接接触させ、磁性化
イオン交換体に血液中のヒスタミンを選択的に結合さ
せ、得られた結合物を磁力を用いて血液から分離するこ
とにより、分離操作の簡便化、迅速化を可能とした。ま
た、本分離技術により得られた結合物からヒスタミンを
溶出し、通常のヒスタミン定量法(蛍光法、ELISA
法、RIA法など)にて測定することにより、高感度か
つ再現良く定量することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性化されたイオ
ン交換体を用いて血液中のヒスタミンを分離する方法な
らびに、血液中のヒスタミンを測定する方法および血液
中のヒスタミン測定用組成物に関するものである。
ン交換体を用いて血液中のヒスタミンを分離する方法な
らびに、血液中のヒスタミンを測定する方法および血液
中のヒスタミン測定用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒスタミンは、生体内で種々の組織に作
用する生理活性アミンであり、血管拡張、毛細血管透過
性亢進、平滑筋収縮、胃酸分泌促進、中枢神経系では神
経刺激伝達物質としての薬理作用を持ち、特に即時型ア
レルギーの症状発現に重要な役割を担っている。生体内
に存在するヒスタミンの大部分は組織中の肥満細胞、血
液中の好塩基球細胞に貯蔵されている。
用する生理活性アミンであり、血管拡張、毛細血管透過
性亢進、平滑筋収縮、胃酸分泌促進、中枢神経系では神
経刺激伝達物質としての薬理作用を持ち、特に即時型ア
レルギーの症状発現に重要な役割を担っている。生体内
に存在するヒスタミンの大部分は組織中の肥満細胞、血
液中の好塩基球細胞に貯蔵されている。
【0003】ヒスタミンの測定は、食品検査や病気の検
査など様々な分野で行われている。例えば、ヒスタミン
は微生物による腐敗産物としても存在することから、食
肉の鮮度検査として測定されている。また、食品例えば
サバなどのような魚類中のヒスタミン含量の測定も行わ
れている。血液や尿中のヒスタミンは、全身性アナフィ
ラキシー反応、好塩基球増多症、全身性肥満細胞症、慢
性骨髄性白血病などの際に上昇することが知られてお
り、血液や尿中のヒスタミンの変動を測定することはこ
れら疾患を検査する上で大変有意義である。中でもヒス
タミンはアレルギー診断分野においてよく測定されてい
る。ヒスタミンは特に即時型アレルギー反応の際に、血
液中の好塩基球細胞や組織の肥満細胞の表面上に存在す
るIgE抗体とアレルゲンとの反応が引き金となり細胞か
ら放出され、喘息や鼻炎など様々なアレルギー症状を引
き起こす原因となることはよく知られている。このた
め、生体からのヒスタミンの分離、定量はアレルギー診
断上大変重要とされ、例えばアレルギー疾患の原因アレ
ルゲンの同定を目的としてヒスタミンを測定することが
しばしば行われている。
査など様々な分野で行われている。例えば、ヒスタミン
は微生物による腐敗産物としても存在することから、食
肉の鮮度検査として測定されている。また、食品例えば
サバなどのような魚類中のヒスタミン含量の測定も行わ
れている。血液や尿中のヒスタミンは、全身性アナフィ
ラキシー反応、好塩基球増多症、全身性肥満細胞症、慢
性骨髄性白血病などの際に上昇することが知られてお
り、血液や尿中のヒスタミンの変動を測定することはこ
れら疾患を検査する上で大変有意義である。中でもヒス
タミンはアレルギー診断分野においてよく測定されてい
る。ヒスタミンは特に即時型アレルギー反応の際に、血
液中の好塩基球細胞や組織の肥満細胞の表面上に存在す
るIgE抗体とアレルゲンとの反応が引き金となり細胞か
ら放出され、喘息や鼻炎など様々なアレルギー症状を引
き起こす原因となることはよく知られている。このた
め、生体からのヒスタミンの分離、定量はアレルギー診
断上大変重要とされ、例えばアレルギー疾患の原因アレ
ルゲンの同定を目的としてヒスタミンを測定することが
しばしば行われている。
【0004】具体的に説明すると、アレルギー疾患の治
療を行う上では、生活環境中、または食餌中に存在する
どの物質がアレルギー症状の原因となる物質、つまりア
レルゲンであるかを知ることが非常に重要である。この
原因アレルゲンを同定する方法のひとつとして、ヒスタ
ミンの測定が生物学的反応の指標として利用されてい
る。すなわち、患者から得られたヒスタミンを含有する
細胞に疑わしいと思われるアレルゲンを接触させ、刺激
することにより、細胞にヒスタミンの遊離を誘発し、続
いて遊離されたヒスタミンの量を測定することにより原
因アレルゲンか否かを評価する方法である。この方法は
細胞表面での抗原抗体反応、ならびにそれに伴う化学伝
達物質(ヒスタミン)の遊離という一連の生物学的反応
を見ることができるため、患者のアレルゲンに対する感
作状態をより正確に把握することができる方法としてよ
く行われてきた。そのため、細胞から遊離されたヒスタ
ミンを高感度かつ再現良く、簡便に測定する方法が望ま
れていた。
療を行う上では、生活環境中、または食餌中に存在する
どの物質がアレルギー症状の原因となる物質、つまりア
レルゲンであるかを知ることが非常に重要である。この
原因アレルゲンを同定する方法のひとつとして、ヒスタ
ミンの測定が生物学的反応の指標として利用されてい
る。すなわち、患者から得られたヒスタミンを含有する
細胞に疑わしいと思われるアレルゲンを接触させ、刺激
することにより、細胞にヒスタミンの遊離を誘発し、続
いて遊離されたヒスタミンの量を測定することにより原
因アレルゲンか否かを評価する方法である。この方法は
細胞表面での抗原抗体反応、ならびにそれに伴う化学伝
達物質(ヒスタミン)の遊離という一連の生物学的反応
を見ることができるため、患者のアレルゲンに対する感
作状態をより正確に把握することができる方法としてよ
く行われてきた。そのため、細胞から遊離されたヒスタ
ミンを高感度かつ再現良く、簡便に測定する方法が望ま
れていた。
【0005】しかしながら、生体液中のヒスタミンは著
しく微量であるため、高感度かつ再現良く測定するに
は、ヒスタミンとその他の様々な測定を妨害する物質
(例えば血球成分や多種多様なタンパク、アミンなど)
とを分離した後に定量する必要がある。そのため、ヒス
タミンの測定法に関しては既に多くの方法が提案されて
いるものの、微量なヒスタミンを分離することは極めて
困難であり、分離工程のために操作が煩雑である点、時
間がかかる点、特殊な機器を必要とする点、満足のいく
再現性が得られない点など様々な問題があった。
しく微量であるため、高感度かつ再現良く測定するに
は、ヒスタミンとその他の様々な測定を妨害する物質
(例えば血球成分や多種多様なタンパク、アミンなど)
とを分離した後に定量する必要がある。そのため、ヒス
タミンの測定法に関しては既に多くの方法が提案されて
いるものの、微量なヒスタミンを分離することは極めて
困難であり、分離工程のために操作が煩雑である点、時
間がかかる点、特殊な機器を必要とする点、満足のいく
再現性が得られない点など様々な問題があった。
【0006】これまで、ヒスタミンを測定するために、
数多くの方法を用いてヒスタミンを他のアミンやタンパ
ク、細胞などから分離し、これを測定することが行われ
ている。例として蛍光法、酵素アイソトープ法、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)法、RIA法、EI
A法などが挙げられるが、いずれの方法においても血液
中のヒスタミンを測定するためには、まず血球成分を分
離するための血液の前処理が必要である。以下具体的な
例を挙げて説明する。
数多くの方法を用いてヒスタミンを他のアミンやタンパ
ク、細胞などから分離し、これを測定することが行われ
ている。例として蛍光法、酵素アイソトープ法、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)法、RIA法、EI
A法などが挙げられるが、いずれの方法においても血液
中のヒスタミンを測定するためには、まず血球成分を分
離するための血液の前処理が必要である。以下具体的な
例を挙げて説明する。
【0007】蛍光法の原理はヒスタミンをブタノールで
抽出し、次に水層へ逆抽出して妨害物質を除去するとい
う分離工程の後、オルトフタルアルデヒドと反応させ、
生成物の蛍光強度を測定するものである。具体的には、
血液を遠心分離し、血球成分を除去する。続いて除タン
パクのために過塩素酸を加えて混和後、遠心し、上清を
得る。次に水酸化ナトリウムとブタノールを加え、ヒス
タミンをブタノールへ抽出し、次にヘプタンと塩酸を加
えて水層へ逆抽出し、ヒスタミンを様々な測定妨害物質
から分離する。この抽出操作で分離、精製したヒスタミ
ンに水酸化ナトリウムとオルトフタルアルデヒドを加
え、アルカリ性条件下でヒスタミンとオルトフタルアル
デヒドを反応させる。続いて酸を加え反応を停止後、生
成物の蛍光強度を測定する。この方法では、血液の前処
理とヒスタミンの分離操作に遠心操作を多く含み、多く
の手間と時間を必用とするため、処理能力には限界があ
る。そのため一連の操作(ヒスタミンの抽出、オルトフ
タルアルデヒドとの反応、蛍光強度の測定)を自動化し
た自動分析機が開発されているが、血液の血球成分を除
去するための遠心分離という煩雑な操作を必要とする上
に装置が高価であり、一般的ではない。
抽出し、次に水層へ逆抽出して妨害物質を除去するとい
う分離工程の後、オルトフタルアルデヒドと反応させ、
生成物の蛍光強度を測定するものである。具体的には、
血液を遠心分離し、血球成分を除去する。続いて除タン
パクのために過塩素酸を加えて混和後、遠心し、上清を
得る。次に水酸化ナトリウムとブタノールを加え、ヒス
タミンをブタノールへ抽出し、次にヘプタンと塩酸を加
えて水層へ逆抽出し、ヒスタミンを様々な測定妨害物質
から分離する。この抽出操作で分離、精製したヒスタミ
ンに水酸化ナトリウムとオルトフタルアルデヒドを加
え、アルカリ性条件下でヒスタミンとオルトフタルアル
デヒドを反応させる。続いて酸を加え反応を停止後、生
成物の蛍光強度を測定する。この方法では、血液の前処
理とヒスタミンの分離操作に遠心操作を多く含み、多く
の手間と時間を必用とするため、処理能力には限界があ
る。そのため一連の操作(ヒスタミンの抽出、オルトフ
タルアルデヒドとの反応、蛍光強度の測定)を自動化し
た自動分析機が開発されているが、血液の血球成分を除
去するための遠心分離という煩雑な操作を必要とする上
に装置が高価であり、一般的ではない。
【0008】酵素アイソトープ法は、ヒスタミンがヒス
タミン−N−メチルトランスフェラーゼ(HMT)の作
用でS−アデノシル−L−メチオニン(SAM)からメ
チル基の転移を受けてメチルヒスタミンになる酵素反応
を利用している。すなわち、メチル基を14Cで標識した
14C−SAMとヒスタミンを含む試料、および動物組織
から調製したHMTをインキュベートし、生成した14C
−メチルヒスタミンの放射能を測定することによって定
量する(single isotopic assay)。この方法では精度
の点で問題があるため、一般的には試料にあらかじめ一
定量の3H−ヒスタミンを添加しておき、3Hの回収率か
ら酵素反応を含む全課程の回収率を補正する(double i
sotopic assay)方法がよく用いられている。これらの
方法においても、先に述べた蛍光法と同様、血液の前処
理と生成した標識ヒスタミンをその他の測定妨害物質か
ら分離するための有機溶媒を用いた抽出操作が必要であ
る。
タミン−N−メチルトランスフェラーゼ(HMT)の作
用でS−アデノシル−L−メチオニン(SAM)からメ
チル基の転移を受けてメチルヒスタミンになる酵素反応
を利用している。すなわち、メチル基を14Cで標識した
14C−SAMとヒスタミンを含む試料、および動物組織
から調製したHMTをインキュベートし、生成した14C
−メチルヒスタミンの放射能を測定することによって定
量する(single isotopic assay)。この方法では精度
の点で問題があるため、一般的には試料にあらかじめ一
定量の3H−ヒスタミンを添加しておき、3Hの回収率か
ら酵素反応を含む全課程の回収率を補正する(double i
sotopic assay)方法がよく用いられている。これらの
方法においても、先に述べた蛍光法と同様、血液の前処
理と生成した標識ヒスタミンをその他の測定妨害物質か
ら分離するための有機溶媒を用いた抽出操作が必要であ
る。
【0009】具体的には、血液から遠心分離などにより
血球成分を除き、試料とする。3H−ヒスタミン溶液と
リン酸緩衝液、およびヒスタミンを含有する試料を混和
後、煮沸し、内因性のSAMを分解させる。氷冷後、動
物組織から調製したHMTと 14C−SAMを加え、37
℃で60〜90分間インキュベート後、メチルヒスタミ
ンの過塩素酸溶液を加え、反応を停止させる。続いて除
タンパクのために塩酸を加え、遠心後の上清を酢酸エチ
ルで洗浄する。酢酸エチル層の除去後、水酸化ナトリウ
ムとクロロホルムを加え、生成した14C−3H−メチル
ヒスタミンをクロロホルム層へ抽出し、遠心後水層を除
去する。さらに水酸化ナトリウムを加え、遠心、水層を
除去後、クロロホルム層をバイアルなどに移し、室温で
乾固させ、14C−3H−メチルヒスタミンを分離する。
この抽出操作で精製した14C−3H−メチルヒスタミン
に、親水性シンチレーターを加えて溶解し、液体シンチ
レーションスペクトロメーターで放射能を測定する。こ
の方法によれば微量のヒスタミンも測定できるが、前記
法と同様に血液の遠心分離操作を伴う前処理を必要と
し、分離のための抽出操作は技術的に難しく熟練が必要
であり、再現の良い結果を得ることが容易ではない。し
かも定量には長時間を要し、処理能力に限りがある。ま
た、放射性同位元素を使用するため、一般の実験室では
行えないという制約もある。
血球成分を除き、試料とする。3H−ヒスタミン溶液と
リン酸緩衝液、およびヒスタミンを含有する試料を混和
後、煮沸し、内因性のSAMを分解させる。氷冷後、動
物組織から調製したHMTと 14C−SAMを加え、37
℃で60〜90分間インキュベート後、メチルヒスタミ
ンの過塩素酸溶液を加え、反応を停止させる。続いて除
タンパクのために塩酸を加え、遠心後の上清を酢酸エチ
ルで洗浄する。酢酸エチル層の除去後、水酸化ナトリウ
ムとクロロホルムを加え、生成した14C−3H−メチル
ヒスタミンをクロロホルム層へ抽出し、遠心後水層を除
去する。さらに水酸化ナトリウムを加え、遠心、水層を
除去後、クロロホルム層をバイアルなどに移し、室温で
乾固させ、14C−3H−メチルヒスタミンを分離する。
この抽出操作で精製した14C−3H−メチルヒスタミン
に、親水性シンチレーターを加えて溶解し、液体シンチ
レーションスペクトロメーターで放射能を測定する。こ
の方法によれば微量のヒスタミンも測定できるが、前記
法と同様に血液の遠心分離操作を伴う前処理を必要と
し、分離のための抽出操作は技術的に難しく熟練が必要
であり、再現の良い結果を得ることが容易ではない。し
かも定量には長時間を要し、処理能力に限りがある。ま
た、放射性同位元素を使用するため、一般の実験室では
行えないという制約もある。
【0010】高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
法では、蛍光法と組み合わせた方法が良く用いられてい
る。血液中のヒスタミンを測定するためには、まず血液
から遠心分離などにより血球成分を除き、試料とする。
試料中のヒスタミンをオルトフタルアルデヒドと反応さ
せた後、逆相カラムで分離するプレラベル法と、ヒスタ
ミンをイオン交換カラムで分離した後、オルトフタルア
ルデヒドと反応させるポストラベル法が知られている。
いずれも試料中の測定妨害物質を先述の有機溶媒等を用
いた抽出操作ではなく、カラムクロマトグラフィーによ
って除去しているが、血球成分はあらかじめ遠心操作な
どによって除去しておかなければならない。また、プレ
ラベル法では操作が煩雑な上に反応生成物の安定性に問
題があり、ポストラベル法では複雑な反応系システムを
コントロールする必要があり、再現性良く定量すること
は困難である。また、同時に多数の試料を処理すること
は容易でなく、一日の処理能力には限界がある。
法では、蛍光法と組み合わせた方法が良く用いられてい
る。血液中のヒスタミンを測定するためには、まず血液
から遠心分離などにより血球成分を除き、試料とする。
試料中のヒスタミンをオルトフタルアルデヒドと反応さ
せた後、逆相カラムで分離するプレラベル法と、ヒスタ
ミンをイオン交換カラムで分離した後、オルトフタルア
ルデヒドと反応させるポストラベル法が知られている。
いずれも試料中の測定妨害物質を先述の有機溶媒等を用
いた抽出操作ではなく、カラムクロマトグラフィーによ
って除去しているが、血球成分はあらかじめ遠心操作な
どによって除去しておかなければならない。また、プレ
ラベル法では操作が煩雑な上に反応生成物の安定性に問
題があり、ポストラベル法では複雑な反応系システムを
コントロールする必要があり、再現性良く定量すること
は困難である。また、同時に多数の試料を処理すること
は容易でなく、一日の処理能力には限界がある。
【0011】RIA法は放射性標識体を用いた免疫測定
法である。具体的に血液中のヒスタミンを測定する例で
は、血液から遠心分離などにより血球成分を除き、試料
とする。アシル化試薬チューブに試料とアシル化緩衝液
を加え、試料中のヒスタミンをアシル化する。続いてア
シル化された125I−ヒスタミンを加え、その混合液を
抗ヒスタミン抗体を固相化した試験管に加え、4℃で1
6〜24時間競合反応させる。反応後、未反応の125I
−ヒスタミンを除去、洗浄し、抗ヒスタミン抗体に結合
したアシル化ヒスタミンとその他の成分とを分離する。
抗ヒスタミン抗体に結合した放射能を測定することによ
り、試料中のヒスタミン量を求める。この方法において
も、血液の前処理は必要であり、また、競合反応には長
時間を必要とし、実際に測定結果を得るのは翌日になる
ことから、作業コストを圧迫していた。さらに放射性同
位元素を使用するため特別な施設を必要とし、一般の実
験室では行えないという制約がある。
法である。具体的に血液中のヒスタミンを測定する例で
は、血液から遠心分離などにより血球成分を除き、試料
とする。アシル化試薬チューブに試料とアシル化緩衝液
を加え、試料中のヒスタミンをアシル化する。続いてア
シル化された125I−ヒスタミンを加え、その混合液を
抗ヒスタミン抗体を固相化した試験管に加え、4℃で1
6〜24時間競合反応させる。反応後、未反応の125I
−ヒスタミンを除去、洗浄し、抗ヒスタミン抗体に結合
したアシル化ヒスタミンとその他の成分とを分離する。
抗ヒスタミン抗体に結合した放射能を測定することによ
り、試料中のヒスタミン量を求める。この方法において
も、血液の前処理は必要であり、また、競合反応には長
時間を必要とし、実際に測定結果を得るのは翌日になる
ことから、作業コストを圧迫していた。さらに放射性同
位元素を使用するため特別な施設を必要とし、一般の実
験室では行えないという制約がある。
【0012】EIA法は酵素標識体を用いた免疫測定法
である。例えば、RIA法で示した例と同じ原理に基づ
く次のようなキットが市販されているが、この方法にお
いてもやはり血液から遠心分離などにより血球成分を除
き、試料としなければならない。具体的には、試料とア
シル化試薬を反応させ、試料中のヒスタミンをアシル化
する。次に、抗アシル化抗体を固相化したマイクロプレ
ートにアシル化したヒスタミンと酵素標識したヒスタミ
ンを添加し、2〜6℃で18時間競合反応させる。反応
後未反応物を除去、洗浄し、抗アシル化抗体に結合した
ヒスタミンとその他の成分を分離する。続いて基質と反
応させ、標識酵素活性を測定することにより、抗アシル
化ヒスタミン抗体に結合した酵素標識ヒスタミン量を求
め、そこからアシル化ヒスタミン量を求める方法であ
る。この方法もRIA法同様、血液の前処理が必要であ
り、かつ競合反応に長時間を要するため、作業コストを
圧迫していた。
である。例えば、RIA法で示した例と同じ原理に基づ
く次のようなキットが市販されているが、この方法にお
いてもやはり血液から遠心分離などにより血球成分を除
き、試料としなければならない。具体的には、試料とア
シル化試薬を反応させ、試料中のヒスタミンをアシル化
する。次に、抗アシル化抗体を固相化したマイクロプレ
ートにアシル化したヒスタミンと酵素標識したヒスタミ
ンを添加し、2〜6℃で18時間競合反応させる。反応
後未反応物を除去、洗浄し、抗アシル化抗体に結合した
ヒスタミンとその他の成分を分離する。続いて基質と反
応させ、標識酵素活性を測定することにより、抗アシル
化ヒスタミン抗体に結合した酵素標識ヒスタミン量を求
め、そこからアシル化ヒスタミン量を求める方法であ
る。この方法もRIA法同様、血液の前処理が必要であ
り、かつ競合反応に長時間を要するため、作業コストを
圧迫していた。
【0013】最近では血液中のヒスタミンを分離する方
法として、遠心分離による血球成分の分離操作を必要と
しない方法も考案されてきている。例えば、特開平3−
19948が良く知られており、全血を用いて血液中の
ヒスタミンをグラスファイバーを固定化したマイクロプ
レートと接触させ、分離する方法が開示されている。具
体的には、ヘパリン採血した血液をグラスファイバーを
固定化したマイクロプレートに分注し、血液中のヒスタ
ミンをグラスファイバーに吸着させ、次にプレートを洗
浄して血液とヒスタミンを分離し、これを定量する方法
である。しかしながら、この方法をもってしてもヒスタ
ミンの吸着担体であるグラスファイバーをマイクロプレ
ートに接着剤を用いて固定化しているため、ヒスタミン
以外の血液成分まで吸着し、以後のヒスタミン検出へ感
度や再現性の点で悪影響を及ぼすという問題点を抱えて
いた上、これを解決するために、ヒスタミン以外の成分
を分離、除去するための洗浄工程に長い時間が必要であ
った。
法として、遠心分離による血球成分の分離操作を必要と
しない方法も考案されてきている。例えば、特開平3−
19948が良く知られており、全血を用いて血液中の
ヒスタミンをグラスファイバーを固定化したマイクロプ
レートと接触させ、分離する方法が開示されている。具
体的には、ヘパリン採血した血液をグラスファイバーを
固定化したマイクロプレートに分注し、血液中のヒスタ
ミンをグラスファイバーに吸着させ、次にプレートを洗
浄して血液とヒスタミンを分離し、これを定量する方法
である。しかしながら、この方法をもってしてもヒスタ
ミンの吸着担体であるグラスファイバーをマイクロプレ
ートに接着剤を用いて固定化しているため、ヒスタミン
以外の血液成分まで吸着し、以後のヒスタミン検出へ感
度や再現性の点で悪影響を及ぼすという問題点を抱えて
いた上、これを解決するために、ヒスタミン以外の成分
を分離、除去するための洗浄工程に長い時間が必要であ
った。
【0014】また、血液中のヒスタミンを分離してそれ
を測定する方法は、例えばアレルギー診断分野において
原因アレルゲンの同定を目的としてよく利用されてい
る。一般的に、血液に含まれる細胞から遊離されたヒス
タミンを測定する場合、血液中のヒスタミンの良い分離
方法が無かったため、血液中のヒスタミン含有細胞であ
る好塩基球細胞からヒスタミンを細胞外に遊離させる工
程と、遊離したヒスタミンを細胞と分離するための工程
を含む試料の前処理が必要とされていた。
を測定する方法は、例えばアレルギー診断分野において
原因アレルゲンの同定を目的としてよく利用されてい
る。一般的に、血液に含まれる細胞から遊離されたヒス
タミンを測定する場合、血液中のヒスタミンの良い分離
方法が無かったため、血液中のヒスタミン含有細胞であ
る好塩基球細胞からヒスタミンを細胞外に遊離させる工
程と、遊離したヒスタミンを細胞と分離するための工程
を含む試料の前処理が必要とされていた。
【0015】血液から好塩基球細胞を分離した後、その
細胞からヒスタミンを遊離させる方法としては、次の方
法が良く知られている。具体的に説明すると、まず好塩
基球細胞を含む白血球を分離する操作として、ヘパリン
採血した血液からデキストラン沈殿法を行い、得られた
白血球を洗浄した後、カルシウム、マグネシウムイオン
を含む緩衝液に浮遊させ、アレルゲン溶液を加えてヒス
タミンを遊離させる。氷冷して反応を停止後、ヒスタミ
ンと血球成分を分離するために遠心し、上清中の遊離し
たヒスタミンを先に述べた蛍光法、酵素アイソトープ
法、HPLC法、RIA法、EIA法などを用いて分離
した後、定量する方法である。
細胞からヒスタミンを遊離させる方法としては、次の方
法が良く知られている。具体的に説明すると、まず好塩
基球細胞を含む白血球を分離する操作として、ヘパリン
採血した血液からデキストラン沈殿法を行い、得られた
白血球を洗浄した後、カルシウム、マグネシウムイオン
を含む緩衝液に浮遊させ、アレルゲン溶液を加えてヒス
タミンを遊離させる。氷冷して反応を停止後、ヒスタミ
ンと血球成分を分離するために遠心し、上清中の遊離し
たヒスタミンを先に述べた蛍光法、酵素アイソトープ
法、HPLC法、RIA法、EIA法などを用いて分離
した後、定量する方法である。
【0016】この場合のデキストラン沈殿法を具体的な
例を挙げて説明すると、ヘパリン採血した末梢血に4.5%
デキストラン溶液を加え穏やかに混和した後、室温で30
から45分間静置して血漿および白血球層と赤血球層に分
離させ、血漿および白血球層を別の容器に移し、遠心後
白血球ペレットを得、得られた白血球を緩衝液にて浮遊
後遠心する操作を複数回繰り返し洗浄し、最終的に必要
量のカルシウム、マグネシウムイオンを含む緩衝液に浮
遊させる方法である。この方法は技術的に難しく、操作
は煩雑で大変な手間と時間を必要とし、同時に多数の試
料を処理することが容易ではない。また、操作に習熟し
ていないと再現の良い結果を得ることは困難であった。
例を挙げて説明すると、ヘパリン採血した末梢血に4.5%
デキストラン溶液を加え穏やかに混和した後、室温で30
から45分間静置して血漿および白血球層と赤血球層に分
離させ、血漿および白血球層を別の容器に移し、遠心後
白血球ペレットを得、得られた白血球を緩衝液にて浮遊
後遠心する操作を複数回繰り返し洗浄し、最終的に必要
量のカルシウム、マグネシウムイオンを含む緩衝液に浮
遊させる方法である。この方法は技術的に難しく、操作
は煩雑で大変な手間と時間を必要とし、同時に多数の試
料を処理することが容易ではない。また、操作に習熟し
ていないと再現の良い結果を得ることは困難であった。
【0017】また、血液から遠心分離操作を用いずに白
血球を分離して測定する方法の例としては、特許公開番
号特開平6−205695が挙げられる。マイクロプレ
ートにEDTA採血した血液と磁性粒子に固着化した抗
好塩基球モノクローナル抗体を加え、室温で5分間反応
を行わせ、好塩基球を血液から分離する。磁性粒子をア
ビジン固層化マイクロプレートに移し、アレルゲンをマ
イクロプレートのウェル内に分注し、好塩基球からヒス
タミンを遊離させる。その時に、反応液にビオチン標識
ヒスタミン、酵素標識抗ヒスタミン抗体を同時に加えて
おく。洗浄後、アビジン固層化抗体に結合したビオチン
標識ヒスタミン−酵素標識抗ヒスタミン抗体複合体の酵
素活性を求め、ヒスタミン量を測定する方法が開示され
ている。しかしながら、この方法においてさえも血液か
らの白血球の分離工程と、白血球からのヒスタミンの遊
離工程を別々に行わなければならず、さらにEIA法を
用いているため、前述の通り測定時間が長時間である
上、煩雑な操作を必要とする。
血球を分離して測定する方法の例としては、特許公開番
号特開平6−205695が挙げられる。マイクロプレ
ートにEDTA採血した血液と磁性粒子に固着化した抗
好塩基球モノクローナル抗体を加え、室温で5分間反応
を行わせ、好塩基球を血液から分離する。磁性粒子をア
ビジン固層化マイクロプレートに移し、アレルゲンをマ
イクロプレートのウェル内に分注し、好塩基球からヒス
タミンを遊離させる。その時に、反応液にビオチン標識
ヒスタミン、酵素標識抗ヒスタミン抗体を同時に加えて
おく。洗浄後、アビジン固層化抗体に結合したビオチン
標識ヒスタミン−酵素標識抗ヒスタミン抗体複合体の酵
素活性を求め、ヒスタミン量を測定する方法が開示され
ている。しかしながら、この方法においてさえも血液か
らの白血球の分離工程と、白血球からのヒスタミンの遊
離工程を別々に行わなければならず、さらにEIA法を
用いているため、前述の通り測定時間が長時間である
上、煩雑な操作を必要とする。
【0018】そこで、前記グラスファイバープレートを
用いる方法により、ヒスタミンを遊離させる工程と、細
胞を分離させる工程を簡略化させる方法が開示されてい
る。具体的には、ヘパリン採血した血液とアレルゲン溶
液を、グラスファイバーを固定化したマイクロプレート
に分注し、血液中の好塩基球からヒスタミンを遊離さ
せ、遊離したヒスタミンをグラスファイバーに吸着さ
せ、次にプレートを洗浄して血液とヒスタミンを分離し
た後、ヒスタミンを定量する方法である。しかしなが
ら、この方法では前記同様、満足のいく感度や再現性が
得られず、より簡便で再現性の良い血液中のヒスタミン
の分離方法が求められていた。
用いる方法により、ヒスタミンを遊離させる工程と、細
胞を分離させる工程を簡略化させる方法が開示されてい
る。具体的には、ヘパリン採血した血液とアレルゲン溶
液を、グラスファイバーを固定化したマイクロプレート
に分注し、血液中の好塩基球からヒスタミンを遊離さ
せ、遊離したヒスタミンをグラスファイバーに吸着さ
せ、次にプレートを洗浄して血液とヒスタミンを分離し
た後、ヒスタミンを定量する方法である。しかしなが
ら、この方法では前記同様、満足のいく感度や再現性が
得られず、より簡便で再現性の良い血液中のヒスタミン
の分離方法が求められていた。
【0019】このように、従来の血液中のヒスタミンと
それ以外の成分、例えば血球成分や種々のタンパク、ア
ミンなどとを分離するための方法においては、1)血液
の前処理を含む工程に遠心操作が複数回含まれたり、煩
雑かつ熟練を要する操作を必要とする、2)分離工程に
時間がかかり、翌日まで結果が得られず作業コストを圧
迫する、3)同時に多数の試料を処理できない、4)特
殊な装置を必要とする、5)感度や再現性が悪い、など
の問題があり、いまだ満足のいく分離方法が開発されて
いない。
それ以外の成分、例えば血球成分や種々のタンパク、ア
ミンなどとを分離するための方法においては、1)血液
の前処理を含む工程に遠心操作が複数回含まれたり、煩
雑かつ熟練を要する操作を必要とする、2)分離工程に
時間がかかり、翌日まで結果が得られず作業コストを圧
迫する、3)同時に多数の試料を処理できない、4)特
殊な装置を必要とする、5)感度や再現性が悪い、など
の問題があり、いまだ満足のいく分離方法が開発されて
いない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決した簡便、迅速な血液中のヒスタミン分離方法なら
びに、本分離技術を用いた高感度かつ再現性のよい血液
中のヒスタミン測定方法、および血液中のヒスタミン測
定用組成物を提供することを目的とする。
解決した簡便、迅速な血液中のヒスタミン分離方法なら
びに、本分離技術を用いた高感度かつ再現性のよい血液
中のヒスタミン測定方法、および血液中のヒスタミン測
定用組成物を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意研究を行った結果、少なくとも血
液と磁性化されたイオン交換体を直接接触させ、血液中
に含まれるヒスタミンと磁性化されたイオン交換体とを
結合させる工程1と、工程1により得られた結合物を磁
力を用いて血液から分離する工程2とを含むことを特徴
とする血液中のヒスタミンの分離方法ならびに、少なく
とも血液と磁性化されたイオン交換体を直接接触させ、
血液中に含まれるヒスタミンと磁性化されたイオン交換
体とを結合させる工程1と、工程1により得られた結合
物を磁力を用いて血液から分離する工程2と、工程2に
より分離された結合物中のヒスタミンを溶出した後、あ
るいは溶出しながら該ヒスタミンの検出または定量を行
う工程3とを含む血液中のヒスタミン測定方法および、
少なくとも磁性化イオン交換体と、血液中の好塩基球細
胞からヒスタミンを放出させることのできる物質と、イ
オン交換体に結合したヒスタミンを溶出可能な試薬とを
含む血液中のヒスタミン測定用組成物を見出し、本発明
をなすに至った。
を解決するため、鋭意研究を行った結果、少なくとも血
液と磁性化されたイオン交換体を直接接触させ、血液中
に含まれるヒスタミンと磁性化されたイオン交換体とを
結合させる工程1と、工程1により得られた結合物を磁
力を用いて血液から分離する工程2とを含むことを特徴
とする血液中のヒスタミンの分離方法ならびに、少なく
とも血液と磁性化されたイオン交換体を直接接触させ、
血液中に含まれるヒスタミンと磁性化されたイオン交換
体とを結合させる工程1と、工程1により得られた結合
物を磁力を用いて血液から分離する工程2と、工程2に
より分離された結合物中のヒスタミンを溶出した後、あ
るいは溶出しながら該ヒスタミンの検出または定量を行
う工程3とを含む血液中のヒスタミン測定方法および、
少なくとも磁性化イオン交換体と、血液中の好塩基球細
胞からヒスタミンを放出させることのできる物質と、イ
オン交換体に結合したヒスタミンを溶出可能な試薬とを
含む血液中のヒスタミン測定用組成物を見出し、本発明
をなすに至った。
【0022】すなわち、本発明は迅速かつ簡便な血液中
のヒスタミン分離方法ならびに、高感度かつ再現性の良
い血液中のヒスタミン測定方法および血液中のヒスタミ
ン測定用組成物に関する。
のヒスタミン分離方法ならびに、高感度かつ再現性の良
い血液中のヒスタミン測定方法および血液中のヒスタミ
ン測定用組成物に関する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説
明する。本発明で用いられる血液とは、血球細胞を含む
物であれば良く、その由来はヒトまたはその他の動物、
例えばイヌ、ネコ、サル、ウマ、ウシ、ブタなどが挙げ
られるが、好ましくはヒト由来が良い。血液は全血をそ
のまま用いても良く、または適当な生理的塩類溶液にて
希釈して用いることができ、好ましくは1〜100倍希釈し
た血液であれば良い。
明する。本発明で用いられる血液とは、血球細胞を含む
物であれば良く、その由来はヒトまたはその他の動物、
例えばイヌ、ネコ、サル、ウマ、ウシ、ブタなどが挙げ
られるが、好ましくはヒト由来が良い。血液は全血をそ
のまま用いても良く、または適当な生理的塩類溶液にて
希釈して用いることができ、好ましくは1〜100倍希釈し
た血液であれば良い。
【0024】血液は、抗血液凝固剤が一種またはそれ以
上添加されると好ましく、抗血液凝固剤の例としては、
例えばEDTA、クエン酸、シュウ酸、クラウンエーテ
ル、ニトリロ三酢酸、ヘパリン、プラスミン、ヒルジ
ン、アンチトロンビンIII、トロンボモジュリン、プ
ロスタグランジン、血液凝固カスケード反応を阻害し得
る抗体あるいはレセプターなどが挙げられるが、これら
抗血液凝固剤として、好ましくはEDTA、ヘパリンが
良く、さらに好ましくはEDTAが望ましい。
上添加されると好ましく、抗血液凝固剤の例としては、
例えばEDTA、クエン酸、シュウ酸、クラウンエーテ
ル、ニトリロ三酢酸、ヘパリン、プラスミン、ヒルジ
ン、アンチトロンビンIII、トロンボモジュリン、プ
ロスタグランジン、血液凝固カスケード反応を阻害し得
る抗体あるいはレセプターなどが挙げられるが、これら
抗血液凝固剤として、好ましくはEDTA、ヘパリンが
良く、さらに好ましくはEDTAが望ましい。
【0025】抗血液凝固剤は採血と同時に加えればそれ
で良く、二種類以上の抗血液凝固剤を加える場合は、全
てを採血と同時に加えても、必要に応じて採血時に一種
類以上添加し、採血後別に添加しても良い。抗血液凝固
剤は血液に直接加えるのが良く、例えば、あらかじめ必
要量の抗血液凝固剤が封入された市販の採血用容器など
を使用することができ、また、あらかじめ抗血液凝固剤
を生理的塩類溶液に溶解後、血液に添加しても良い。
で良く、二種類以上の抗血液凝固剤を加える場合は、全
てを採血と同時に加えても、必要に応じて採血時に一種
類以上添加し、採血後別に添加しても良い。抗血液凝固
剤は血液に直接加えるのが良く、例えば、あらかじめ必
要量の抗血液凝固剤が封入された市販の採血用容器など
を使用することができ、また、あらかじめ抗血液凝固剤
を生理的塩類溶液に溶解後、血液に添加しても良い。
【0026】生理的塩類溶液とは、細胞の機能を損なわ
ない程度に適当な緩衝液の浸透圧を調節してあれば良
く、例えば緩衝液としてはリン酸緩衝液、酢酸緩衝液、
クエン酸緩衝液、HEPES緩衝液、MOPS緩衝液、
PIPES緩衝液、TAPS緩衝液などが挙げられ、浸
透圧を調節するために例えば塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、糖などが一
種またはそれ以上添加されていれば良い。良く用いられ
る物としては、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、トリ
ス緩衝生理食塩水(TBS)などが挙げられる。
ない程度に適当な緩衝液の浸透圧を調節してあれば良
く、例えば緩衝液としてはリン酸緩衝液、酢酸緩衝液、
クエン酸緩衝液、HEPES緩衝液、MOPS緩衝液、
PIPES緩衝液、TAPS緩衝液などが挙げられ、浸
透圧を調節するために例えば塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、糖などが一
種またはそれ以上添加されていれば良い。良く用いられ
る物としては、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、トリ
ス緩衝生理食塩水(TBS)などが挙げられる。
【0027】本発明における磁性化されたイオン交換体
とは、磁力によって動かすことのできる物質を一種また
はそれ以上含むイオン交換体であって、その物質として
は磁性体が挙げられる。磁性体は、例えば鉄、ニッケ
ル、コバルトなどの金属およびこれら金属を含んだ合
金、磁石、酸化鉄、すなわち酸化第二鉄や四三酸化鉄な
どが挙げられ、好ましくは酸化鉄が良く、より好ましく
は四三酸化鉄が望ましい。磁石はいずれの磁石を用いて
も良く、代表的な例では、アルニコ磁石、フェライト磁
石、サマリウム・コバルト磁石、ネオジウム・鉄・ボロ
ン磁石などが挙げられる。
とは、磁力によって動かすことのできる物質を一種また
はそれ以上含むイオン交換体であって、その物質として
は磁性体が挙げられる。磁性体は、例えば鉄、ニッケ
ル、コバルトなどの金属およびこれら金属を含んだ合
金、磁石、酸化鉄、すなわち酸化第二鉄や四三酸化鉄な
どが挙げられ、好ましくは酸化鉄が良く、より好ましく
は四三酸化鉄が望ましい。磁石はいずれの磁石を用いて
も良く、代表的な例では、アルニコ磁石、フェライト磁
石、サマリウム・コバルト磁石、ネオジウム・鉄・ボロ
ン磁石などが挙げられる。
【0028】磁性化イオン交換体に含まれる磁性体は、
イオン交換体のヒスタミンの結合能を保持した状態で含
まれていれば良く、イオン交換体の表面にコートされて
いても、中に分散していても、また中心にあっても良
く、その何れかが組み合わされていても問題ない。例え
ば、表面にコートするには、市販されている乾式ハイブ
リダイゼーションシステムを用いてもでき、また、中に
分散させるには、懸濁重合法を用いてもできる。好まし
くは、表面にコートされていれば良く、その場合はヒス
タミンの結合能が保持されるようにイオン交換体の表面
積の100%未満であることが望ましい。
イオン交換体のヒスタミンの結合能を保持した状態で含
まれていれば良く、イオン交換体の表面にコートされて
いても、中に分散していても、また中心にあっても良
く、その何れかが組み合わされていても問題ない。例え
ば、表面にコートするには、市販されている乾式ハイブ
リダイゼーションシステムを用いてもでき、また、中に
分散させるには、懸濁重合法を用いてもできる。好まし
くは、表面にコートされていれば良く、その場合はヒス
タミンの結合能が保持されるようにイオン交換体の表面
積の100%未満であることが望ましい。
【0029】乾式ハイブリダイゼーションシステムと
は、乾式粉体表面改質装置であって、物理的手法を用い
て乾式で微粉体(母粒子)の表面をさらに細かい微粉体
(子粒子)でコートし、表面改質を行うことができる。
その原理は、混合分散作用により母粒子に子粒子をまぶ
したオーダードミクスチャーを形成し、続いてそれを気
相中に分散させながら、衝撃力を主体とする機械的熱的
エネルギーを与え、1〜5分程度の短時間で表面にまぶ
された子粒子の固定化、または成膜処理を行うものであ
る。
は、乾式粉体表面改質装置であって、物理的手法を用い
て乾式で微粉体(母粒子)の表面をさらに細かい微粉体
(子粒子)でコートし、表面改質を行うことができる。
その原理は、混合分散作用により母粒子に子粒子をまぶ
したオーダードミクスチャーを形成し、続いてそれを気
相中に分散させながら、衝撃力を主体とする機械的熱的
エネルギーを与え、1〜5分程度の短時間で表面にまぶ
された子粒子の固定化、または成膜処理を行うものであ
る。
【0030】ここでいう磁力とは、磁性体を引きつける
力であれば良く、磁石を用いても、電気的に起こした磁
力、例えば電磁石を用いても良く、好ましくは磁石を用
いると望ましい。電磁石は、導線に電流を流すとその周
りに磁力線ができることを利用し、例えば鉄のしんに導
線をコイル状に巻き、電流を流すことにより作ることが
できる。イオン交換体は、ヒスタミンとの結合能を持つ
ものであればどれを用いても良い。ヒスタミンはイオン
性の物質であり、イオン交換体と主にイオン結合によっ
て結合することは良く知られており、これを利用して従
来の技術で述べた高速液体クロマトグラフィー法におい
て、イオン交換体を充填したカラムを用いてヒスタミン
を分離、検出することが行われている(J.Chromatogr.,
344:115〜123(1985))。
力であれば良く、磁石を用いても、電気的に起こした磁
力、例えば電磁石を用いても良く、好ましくは磁石を用
いると望ましい。電磁石は、導線に電流を流すとその周
りに磁力線ができることを利用し、例えば鉄のしんに導
線をコイル状に巻き、電流を流すことにより作ることが
できる。イオン交換体は、ヒスタミンとの結合能を持つ
ものであればどれを用いても良い。ヒスタミンはイオン
性の物質であり、イオン交換体と主にイオン結合によっ
て結合することは良く知られており、これを利用して従
来の技術で述べた高速液体クロマトグラフィー法におい
て、イオン交換体を充填したカラムを用いてヒスタミン
を分離、検出することが行われている(J.Chromatogr.,
344:115〜123(1985))。
【0031】イオン交換体は、イオン性の官能基とそれ
が共有結合した不溶性の基材から構成されるものであれ
ば良く、例えば、正に荷電した官能基を持つ陰イオン交
換体、負に荷電した官能基を持つ陽イオン交換体が挙げ
られる。また、広範囲のpHで完全に解離する強イオン
交換体と、解離度がpHによって著しく変化する弱イオ
ン交換体にも分類でき、例えば官能基として四級アンモ
ニウム基、四級アミノエチル基などをもつ強陰イオン交
換体、硫酸基をもつ強陽イオン交換体、ジエチルアミノ
エチル基をもつ弱陰イオン交換体、カルボキシメチル
基、カルボキシル基などをもつ弱陽イオン交換体などが
挙げられるが、ヒスタミンを選択的に結合するには陽イ
オン交換体を用いると好ましく、より好ましくは弱陽イ
オン交換体が良く、さらに好ましくはカルボキシル基を
持つ弱陽イオン交換体が望ましい。
が共有結合した不溶性の基材から構成されるものであれ
ば良く、例えば、正に荷電した官能基を持つ陰イオン交
換体、負に荷電した官能基を持つ陽イオン交換体が挙げ
られる。また、広範囲のpHで完全に解離する強イオン
交換体と、解離度がpHによって著しく変化する弱イオ
ン交換体にも分類でき、例えば官能基として四級アンモ
ニウム基、四級アミノエチル基などをもつ強陰イオン交
換体、硫酸基をもつ強陽イオン交換体、ジエチルアミノ
エチル基をもつ弱陰イオン交換体、カルボキシメチル
基、カルボキシル基などをもつ弱陽イオン交換体などが
挙げられるが、ヒスタミンを選択的に結合するには陽イ
オン交換体を用いると好ましく、より好ましくは弱陽イ
オン交換体が良く、さらに好ましくはカルボキシル基を
持つ弱陽イオン交換体が望ましい。
【0032】基材は、無機化合物、合成樹脂、多糖類な
どのいずれを用いても良い。例えばシリカゲル、ポリス
チレン、エポキシポリアミン、フェノール、フェノール
性ポリアミン、アクリル、ポリヒドロキシメタクリレー
ト、ポリビニルアルコール、スチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体、セルロース、デキストラン、アガロースな
どが挙げられるが、好ましくはポリスチレン、ポリヒド
ロキシメタクリレート、アクリルが挙げられ、より好ま
しくはアクリルが望ましい。また、これら基材は多孔性
であってもよい。イオン交換体はどんな形状でも良く、
例えば粒子状または成形されたビーズ状であることが好
ましい。この場合の粒径は好ましくは0.1〜2000μmで
あり、より好ましくは1〜200μmである。
どのいずれを用いても良い。例えばシリカゲル、ポリス
チレン、エポキシポリアミン、フェノール、フェノール
性ポリアミン、アクリル、ポリヒドロキシメタクリレー
ト、ポリビニルアルコール、スチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体、セルロース、デキストラン、アガロースな
どが挙げられるが、好ましくはポリスチレン、ポリヒド
ロキシメタクリレート、アクリルが挙げられ、より好ま
しくはアクリルが望ましい。また、これら基材は多孔性
であってもよい。イオン交換体はどんな形状でも良く、
例えば粒子状または成形されたビーズ状であることが好
ましい。この場合の粒径は好ましくは0.1〜2000μmで
あり、より好ましくは1〜200μmである。
【0033】本発明における血液と磁性化イオン交換体
を直接接触させるとは、少なくとも血液と磁性化イオン
交換体が同一容器内に存在すれば良く、両者を容器に添
加する順番は問わず、いずれの順序で添加してもヒスタ
ミンの分離、測定が可能である。例えば、容器に血液を
加えた後に磁性化イオン交換体を加えても良く、あらか
じめ磁性化イオン交換体を加えた容器に血液を加えても
良い。また、接触の効率を高めるために、攪拌または振
とうを行えばそれで良い。
を直接接触させるとは、少なくとも血液と磁性化イオン
交換体が同一容器内に存在すれば良く、両者を容器に添
加する順番は問わず、いずれの順序で添加してもヒスタ
ミンの分離、測定が可能である。例えば、容器に血液を
加えた後に磁性化イオン交換体を加えても良く、あらか
じめ磁性化イオン交換体を加えた容器に血液を加えても
良い。また、接触の効率を高めるために、攪拌または振
とうを行えばそれで良い。
【0034】容器は、ヒスタミンと磁性化イオン交換体
との結合を阻害しないものであれば何でも良く、試験
管、マイクロチューブ、エッペンドルフチューブ、マイ
クロプレートなど何でも用いることができる。容器の材
質は、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、テフロ
ン、ポリエチレン、メチルペンテン樹脂(TPX)、フ
ッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリウレ
タン、塩化ビニル樹脂などのプラスチック、ステンレ
ス、金属、ゴムなどどれを用いても良い。容器の色に関
しては、透明、半透明、着色したものなど何でも用いる
ことができる。
との結合を阻害しないものであれば何でも良く、試験
管、マイクロチューブ、エッペンドルフチューブ、マイ
クロプレートなど何でも用いることができる。容器の材
質は、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、テフロ
ン、ポリエチレン、メチルペンテン樹脂(TPX)、フ
ッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリウレ
タン、塩化ビニル樹脂などのプラスチック、ステンレ
ス、金属、ゴムなどどれを用いても良い。容器の色に関
しては、透明、半透明、着色したものなど何でも用いる
ことができる。
【0035】本発明における血液中のヒスタミンとは、
血液中にあらかじめ含まれているヒスタミンでも、血液
中に含まれているヒスタミン含有細胞である好塩基球細
胞から遊離されたヒスタミンであってもどちらでも良
く、好ましくは血液中に遊離されたヒスタミンが望まし
い。遊離されたヒスタミンは例えば血液に好塩基球細胞
からヒスタミンを放出させることのできる物質を作用さ
せ、細胞反応を行わせた結果、遊離されたヒスタミンで
あることもできる。
血液中にあらかじめ含まれているヒスタミンでも、血液
中に含まれているヒスタミン含有細胞である好塩基球細
胞から遊離されたヒスタミンであってもどちらでも良
く、好ましくは血液中に遊離されたヒスタミンが望まし
い。遊離されたヒスタミンは例えば血液に好塩基球細胞
からヒスタミンを放出させることのできる物質を作用さ
せ、細胞反応を行わせた結果、遊離されたヒスタミンで
あることもできる。
【0036】好塩基球からヒスタミンを放出させること
のできる物質は、好塩基球細胞を刺激し、脱顆粒を起こ
す物質であれば良く、例えばアレルゲン、抗ヒトIgE抗
体、カルシウムイオノフォアなどが挙げられ、好ましく
はアレルゲン、抗ヒトIgE抗体が望ましい。アレルゲン
の例には、通常環境中に存在し、吸入され得るアレルゲ
ン、例えばスギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなど植物
花粉中のアレルゲン、イヌ、ネコなど動物の毛やフケ中
のアレルゲン、ダニ、ハウスダストおよびカビなどに含
まれるアレルゲンなどがある。また、食物中に存在し、
食べることにより体内に入るアレルゲンには、例えば牛
乳、卵や、大豆、小麦などの穀物類、豚肉、牛肉などの
肉類、エビ、カニ、マグロなどの魚介類、スイカ、メロ
ンなどの果物類が挙げられる。これらのアレルゲンは皮
膚試験用試薬やアレルゲン抽出物として通常市販されて
いる物を用いることができる。また、適当な緩衝液など
を用いてそれぞれの物質から抽出したアレルゲンを用い
ても良い。
のできる物質は、好塩基球細胞を刺激し、脱顆粒を起こ
す物質であれば良く、例えばアレルゲン、抗ヒトIgE抗
体、カルシウムイオノフォアなどが挙げられ、好ましく
はアレルゲン、抗ヒトIgE抗体が望ましい。アレルゲン
の例には、通常環境中に存在し、吸入され得るアレルゲ
ン、例えばスギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなど植物
花粉中のアレルゲン、イヌ、ネコなど動物の毛やフケ中
のアレルゲン、ダニ、ハウスダストおよびカビなどに含
まれるアレルゲンなどがある。また、食物中に存在し、
食べることにより体内に入るアレルゲンには、例えば牛
乳、卵や、大豆、小麦などの穀物類、豚肉、牛肉などの
肉類、エビ、カニ、マグロなどの魚介類、スイカ、メロ
ンなどの果物類が挙げられる。これらのアレルゲンは皮
膚試験用試薬やアレルゲン抽出物として通常市販されて
いる物を用いることができる。また、適当な緩衝液など
を用いてそれぞれの物質から抽出したアレルゲンを用い
ても良い。
【0037】細胞反応を行わせるには、容器内で血液と
磁性化されたイオン交換体と好塩基球からヒスタミンを
放出させることのできる物質とを直接接触させればそれ
で良く、容器に添加する順序は問わず、いずれの順序で
添加しても遊離されたヒスタミンの分離、測定が可能で
ある。例えば、容器に予め磁性化イオン交換体を添加し
ておき、続いて血液、好塩基球からヒスタミンを放出さ
せることのできる物質の順に加えても良く、逆すなわち
好塩基球からヒスタミンを放出させることのできる物
質、血液の順に加えても良く、また血液と好塩基球から
ヒスタミンを放出させることのできる物質を予め別の容
器で混和した混合液を加えても良い。あるいは、容器に
血液と好塩基球からヒスタミンを放出させることのでき
る物質を添加し、細胞反応を行わせ、最後に磁性化イオ
ン交換体を加えても良い。
磁性化されたイオン交換体と好塩基球からヒスタミンを
放出させることのできる物質とを直接接触させればそれ
で良く、容器に添加する順序は問わず、いずれの順序で
添加しても遊離されたヒスタミンの分離、測定が可能で
ある。例えば、容器に予め磁性化イオン交換体を添加し
ておき、続いて血液、好塩基球からヒスタミンを放出さ
せることのできる物質の順に加えても良く、逆すなわち
好塩基球からヒスタミンを放出させることのできる物
質、血液の順に加えても良く、また血液と好塩基球から
ヒスタミンを放出させることのできる物質を予め別の容
器で混和した混合液を加えても良い。あるいは、容器に
血液と好塩基球からヒスタミンを放出させることのでき
る物質を添加し、細胞反応を行わせ、最後に磁性化イオ
ン交換体を加えても良い。
【0038】本発明における、結合物を磁力を用いて血
液から分離するとは、磁力によって結合物を引きつけ、
その間に周囲の血液を取り除いて分離しても、磁力によ
って引きつけた結合物を血液から取り出すことにより分
離してもどちらでも良く、好ましくは周囲の血液を取り
除いて分離すると望ましい。
液から分離するとは、磁力によって結合物を引きつけ、
その間に周囲の血液を取り除いて分離しても、磁力によ
って引きつけた結合物を血液から取り出すことにより分
離してもどちらでも良く、好ましくは周囲の血液を取り
除いて分離すると望ましい。
【0039】磁力によって結合物を引きつけるには、例
えば磁性化イオン交換体に含まれる磁性体が鉄、コバル
ト、ニッケルなどの金属およびこれら金属を含んだ合
金、酸化鉄など磁石以外の磁性体の場合は、磁石や電磁
石などの磁性体を接触させるかまたは近づければ良く、
磁性化イオン交換体に含まれる磁性体が磁石の場合は、
磁石や電磁石、鉄、コバルト、ニッケルなどの金属およ
びこれら金属を含んだ合金などの磁性体を接触させるか
または近づければ良い。磁性体を接触させる方法は、磁
性体と結合物を含んだ血液とを直接接触させても、間接
的に接触させても良く、好ましくは間接的に接触させる
と望ましい。間接的に接触させるとは、例えば血液と結
合物の入った容器の外側に磁性体を接触させても、磁性
体を別の容器に接触させ、それを介して血液に接触させ
ても良く、好ましくは容器の外側に磁性体を接触させる
と望ましい。
えば磁性化イオン交換体に含まれる磁性体が鉄、コバル
ト、ニッケルなどの金属およびこれら金属を含んだ合
金、酸化鉄など磁石以外の磁性体の場合は、磁石や電磁
石などの磁性体を接触させるかまたは近づければ良く、
磁性化イオン交換体に含まれる磁性体が磁石の場合は、
磁石や電磁石、鉄、コバルト、ニッケルなどの金属およ
びこれら金属を含んだ合金などの磁性体を接触させるか
または近づければ良い。磁性体を接触させる方法は、磁
性体と結合物を含んだ血液とを直接接触させても、間接
的に接触させても良く、好ましくは間接的に接触させる
と望ましい。間接的に接触させるとは、例えば血液と結
合物の入った容器の外側に磁性体を接触させても、磁性
体を別の容器に接触させ、それを介して血液に接触させ
ても良く、好ましくは容器の外側に磁性体を接触させる
と望ましい。
【0040】具体的に説明すると、例えば血液と結合物
の入った容器の外側に磁性体を接触させ、容器壁面に結
合物を引きつけた後、血液を取り除くことができる。血
液を取り除くには、容器壁面に結合物を引きつけた状態
で容器を逆さにしても良く、また、血液を吸引して取り
除いても良い。また、磁性体を別の容器に接触させ、そ
れを介して血液に接触させる例としては、特許公開番号
特開平9−304385による方法を用いれば簡単にで
きる。
の入った容器の外側に磁性体を接触させ、容器壁面に結
合物を引きつけた後、血液を取り除くことができる。血
液を取り除くには、容器壁面に結合物を引きつけた状態
で容器を逆さにしても良く、また、血液を吸引して取り
除いても良い。また、磁性体を別の容器に接触させ、そ
れを介して血液に接触させる例としては、特許公開番号
特開平9−304385による方法を用いれば簡単にで
きる。
【0041】すなわち、上部に開口部を有する反応容
器、その反応容器に遊挿するインナープレート、及びイ
ンナープレートの内部に嵌合する磁石から構成されてお
り、インナープレートと磁石が嵌脱可能であると共に、
反応容器内にインナープレートが遊挿された際に反応容
器とインナープレート間に磁性粒子を含む試料液を存在
させるに充分な空隙をもって遊挿している事を特徴とす
る磁性粒子分離装置を用いて分離する方法が開示されて
いる。この方法によれば、インナープレートを介して磁
石に磁性粒子を引きつけ、インナープレートごと反応容
器から引き上げることにより、試料から磁性粒子を分離
することができる。
器、その反応容器に遊挿するインナープレート、及びイ
ンナープレートの内部に嵌合する磁石から構成されてお
り、インナープレートと磁石が嵌脱可能であると共に、
反応容器内にインナープレートが遊挿された際に反応容
器とインナープレート間に磁性粒子を含む試料液を存在
させるに充分な空隙をもって遊挿している事を特徴とす
る磁性粒子分離装置を用いて分離する方法が開示されて
いる。この方法によれば、インナープレートを介して磁
石に磁性粒子を引きつけ、インナープレートごと反応容
器から引き上げることにより、試料から磁性粒子を分離
することができる。
【0042】本発明における結合物中のヒスタミンを溶
出するとは、結合物と、ヒスタミンを分解することなく
磁性化イオン交換体との結合を解離することのできる溶
液とを直接接触させ、溶液中にヒスタミンを溶かし出せ
ば良く、例えば溶液の極性の変化、イオン強度の変化、
pHの変化など、条件を変えることによりヒスタミンを
溶出することができる。具体的にその溶液は、例えばp
Hの低い酸性溶液やpHの高いアルカリ性溶液などであ
ることができ、好ましくはpH3以下、またはpH10
以上に調整されていると望ましい。主な酸性溶液の例と
しては、塩酸、硫酸、リン酸、クエン酸、過塩素酸溶
液、主なアルカリ性溶液の例としては、水酸化ナトリウ
ム溶液、水酸化カリウム溶液などを用いることができる
が、好ましくは水酸化ナトリウム溶液を用いると望まし
い。また、溶出後に得られた酸性またはアルカリ性のヒ
スタミン溶液は、必要に応じて磁性化イオン交換体と分
離した後、中和しても良い。
出するとは、結合物と、ヒスタミンを分解することなく
磁性化イオン交換体との結合を解離することのできる溶
液とを直接接触させ、溶液中にヒスタミンを溶かし出せ
ば良く、例えば溶液の極性の変化、イオン強度の変化、
pHの変化など、条件を変えることによりヒスタミンを
溶出することができる。具体的にその溶液は、例えばp
Hの低い酸性溶液やpHの高いアルカリ性溶液などであ
ることができ、好ましくはpH3以下、またはpH10
以上に調整されていると望ましい。主な酸性溶液の例と
しては、塩酸、硫酸、リン酸、クエン酸、過塩素酸溶
液、主なアルカリ性溶液の例としては、水酸化ナトリウ
ム溶液、水酸化カリウム溶液などを用いることができる
が、好ましくは水酸化ナトリウム溶液を用いると望まし
い。また、溶出後に得られた酸性またはアルカリ性のヒ
スタミン溶液は、必要に応じて磁性化イオン交換体と分
離した後、中和しても良い。
【0043】本発明における検出または定量とは、従来
行われているヒスタミンの検出および定量方法のうち、
いずれを用いても良く、例えば蛍光法、RIA法、EI
A法などが挙げられるが、蛍光法を用いるとより簡便で
好ましい。蛍光法は、ヒスタミンに水酸化ナトリウムと
オルトフタルアルデヒドを加え、アルカリ性条件下でヒ
スタミンとオルトフタルアルデヒドを反応させ、続いて
酸を加え反応を停止後、生成物の蛍光強度を測定する方
法であり、具体的には、結合物にオルトフタルアルデヒ
ドを含む水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、
結合物からヒスタミンを溶出しつつオルトフタルアルデ
ヒドと反応させることができ、続いて酸を加えることに
より簡単に短時間で測定できる。このときの水酸化ナト
リウムの濃度は1〜500mMが良く、好ましくは10〜250mM
が望ましい。
行われているヒスタミンの検出および定量方法のうち、
いずれを用いても良く、例えば蛍光法、RIA法、EI
A法などが挙げられるが、蛍光法を用いるとより簡便で
好ましい。蛍光法は、ヒスタミンに水酸化ナトリウムと
オルトフタルアルデヒドを加え、アルカリ性条件下でヒ
スタミンとオルトフタルアルデヒドを反応させ、続いて
酸を加え反応を停止後、生成物の蛍光強度を測定する方
法であり、具体的には、結合物にオルトフタルアルデヒ
ドを含む水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、
結合物からヒスタミンを溶出しつつオルトフタルアルデ
ヒドと反応させることができ、続いて酸を加えることに
より簡単に短時間で測定できる。このときの水酸化ナト
リウムの濃度は1〜500mMが良く、好ましくは10〜250mM
が望ましい。
【0044】オルトフタルアルデヒドとの反応時間は1
分以上が良く、好ましくは5分以上が望ましい。酸は塩
酸、硫酸、リン酸、クエン酸、過塩素酸など何でも用い
ることができるが、過塩素酸溶液を用いると好ましく、
その濃度は0.01%〜20%が良く、好ましくは0.1%〜10%が
望ましい。RIA法やEIA法で測定する場合は、例え
ば溶出後に磁性化イオン交換体と分離し、中和したヒス
タミン溶液を、市販のヒスタミン測定用RIAキットや
EIAキットを用いることにより測定する事ができる。
分以上が良く、好ましくは5分以上が望ましい。酸は塩
酸、硫酸、リン酸、クエン酸、過塩素酸など何でも用い
ることができるが、過塩素酸溶液を用いると好ましく、
その濃度は0.01%〜20%が良く、好ましくは0.1%〜10%が
望ましい。RIA法やEIA法で測定する場合は、例え
ば溶出後に磁性化イオン交換体と分離し、中和したヒス
タミン溶液を、市販のヒスタミン測定用RIAキットや
EIAキットを用いることにより測定する事ができる。
【0045】本発明における、イオン交換体に結合した
ヒスタミンを溶出可能な試薬とは、ヒスタミンを分解す
ることなくイオン交換体との結合をはずすことのできる
試薬であれば良く、例えばpHの低い酸性溶液やpHの
高いアルカリ性溶液などが挙げられ、好ましくはpH3
以下、またはpH10以上に調整されると望ましい。例
えば、主な酸性溶液の例としては、塩酸、硫酸、過塩素
酸溶液、主な塩基性溶液の例としては、水酸化ナトリウ
ム溶液、水酸化カリウム溶液などが挙げられるが、好ま
しくは水酸化ナトリウム溶液が望ましい。その濃度は1
〜500mMが良く、好ましくは10〜250mMが望ましい。
ヒスタミンを溶出可能な試薬とは、ヒスタミンを分解す
ることなくイオン交換体との結合をはずすことのできる
試薬であれば良く、例えばpHの低い酸性溶液やpHの
高いアルカリ性溶液などが挙げられ、好ましくはpH3
以下、またはpH10以上に調整されると望ましい。例
えば、主な酸性溶液の例としては、塩酸、硫酸、過塩素
酸溶液、主な塩基性溶液の例としては、水酸化ナトリウ
ム溶液、水酸化カリウム溶液などが挙げられるが、好ま
しくは水酸化ナトリウム溶液が望ましい。その濃度は1
〜500mMが良く、好ましくは10〜250mMが望ましい。
【0046】本発明の好ましい実施態様においては、例
えば次のようにして血液中のヒスタミンを分離、定量す
ることができる。マイクロプレートに磁性化イオン交換
体と採血時に抗血液凝固剤を添加した血液と好塩基球か
らヒスタミンを放出させることのできる物質を添加し、
プレートミキサーを用いて攪拌し、好塩基球細胞から遊
離したヒスタミンを磁性化イオン交換体に結合させる。
磁石によるヒスタミンと磁性化イオン交換体の結合物と
液層との分離操作として、磁石をマイクロプレート底面
に接触させ、液層を吸引除去することにより、簡単に血
液からヒスタミンを分離する。
えば次のようにして血液中のヒスタミンを分離、定量す
ることができる。マイクロプレートに磁性化イオン交換
体と採血時に抗血液凝固剤を添加した血液と好塩基球か
らヒスタミンを放出させることのできる物質を添加し、
プレートミキサーを用いて攪拌し、好塩基球細胞から遊
離したヒスタミンを磁性化イオン交換体に結合させる。
磁石によるヒスタミンと磁性化イオン交換体の結合物と
液層との分離操作として、磁石をマイクロプレート底面
に接触させ、液層を吸引除去することにより、簡単に血
液からヒスタミンを分離する。
【0047】血液から分離したヒスタミンを含む結合物
は、ヒスタミンと磁性化イオン交換体の結合を妨げない
洗浄液で、非特異的に付着あるいは結合しているヒスタ
ミン以外の成分、例えば血球、タンパク、アミンなどを
取り除くことが好ましい。洗浄液としては、適当な生理
的塩類溶液、界面活性剤を含む溶液などが挙げられ、こ
れらの中から一種またはそれ以上を選択することがで
き、また、二種類以上を同時に組み合わせて使用するこ
ともできる。
は、ヒスタミンと磁性化イオン交換体の結合を妨げない
洗浄液で、非特異的に付着あるいは結合しているヒスタ
ミン以外の成分、例えば血球、タンパク、アミンなどを
取り除くことが好ましい。洗浄液としては、適当な生理
的塩類溶液、界面活性剤を含む溶液などが挙げられ、こ
れらの中から一種またはそれ以上を選択することがで
き、また、二種類以上を同時に組み合わせて使用するこ
ともできる。
【0048】界面活性剤は、界面、つまり気体や液体、
個体が互いに接する境界面の性質を変える効果の大きい
物質であれば良く、非イオン性界面活性剤、あるいは陽
イオン性、陰イオン性、両イオン性などのイオン性界面
活性剤であることができ、好ましくはイオン性界面活性
剤が良く、より好ましくは陰イオン性界面活性剤が望ま
しく、さらに好ましくはラウリル硫酸ナトリウムが望ま
しい。界面活性剤の例を以下に挙げる。
個体が互いに接する境界面の性質を変える効果の大きい
物質であれば良く、非イオン性界面活性剤、あるいは陽
イオン性、陰イオン性、両イオン性などのイオン性界面
活性剤であることができ、好ましくはイオン性界面活性
剤が良く、より好ましくは陰イオン性界面活性剤が望ま
しく、さらに好ましくはラウリル硫酸ナトリウムが望ま
しい。界面活性剤の例を以下に挙げる。
【0049】主な非イオン性界面活性剤の例としては、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレ
ングリセリド、アルキルアルカノールアミドなどが挙げ
られる。主な陽イオン性界面活性剤の例としては、アル
キルアミン塩、第四級アンモニウム塩などが挙げられ
る。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレ
ングリセリド、アルキルアルカノールアミドなどが挙げ
られる。主な陽イオン性界面活性剤の例としては、アル
キルアミン塩、第四級アンモニウム塩などが挙げられ
る。
【0050】主な陰イオン性界面活性剤の例としては、
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン
スルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエー
テルジスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルカン
スルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮
合物のナトリウム塩などが挙げられる。主な両イオン性
界面活性剤の例としては、アルキルベタイン、イミダゾ
リニウムベタイン、アミンオキサイドなどが挙げられ
る。
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン
スルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエー
テルジスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルカン
スルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮
合物のナトリウム塩などが挙げられる。主な両イオン性
界面活性剤の例としては、アルキルベタイン、イミダゾ
リニウムベタイン、アミンオキサイドなどが挙げられ
る。
【0051】本発明の好ましい実施態様においては、血
液から分離したヒスタミンを含む結合物に適当な生理的
塩類溶液を加え、攪拌後、磁石を用いた分離操作にて液
層を吸引除去し、結合物を洗浄する。続いて、適当な界
面活性剤で同様に洗浄し、次に蒸留水で洗浄する。次
に、オルトフタルアルデヒドを含む水酸化ナトリウム溶
液を加え、結合物からヒスタミンを溶出させると同時に
オルトフタルアルデヒドと反応させる。続いて酸を加
え、反応を停止後、生成物の蛍光強度を測定する。
液から分離したヒスタミンを含む結合物に適当な生理的
塩類溶液を加え、攪拌後、磁石を用いた分離操作にて液
層を吸引除去し、結合物を洗浄する。続いて、適当な界
面活性剤で同様に洗浄し、次に蒸留水で洗浄する。次
に、オルトフタルアルデヒドを含む水酸化ナトリウム溶
液を加え、結合物からヒスタミンを溶出させると同時に
オルトフタルアルデヒドと反応させる。続いて酸を加
え、反応を停止後、生成物の蛍光強度を測定する。
【0052】本発明の方法では、磁性化イオン交換体を
用いることにより、従来法で必要とされた血液の前処理
を行うことなく血液中のヒスタミンを分離できる。この
ことは、特に血液中に遊離させたヒスタミンを測定する
場合において有利である。すなわち、上記例のように、
血液と磁性化イオン交換体と血液中の好塩基球細胞から
ヒスタミンを放出させることのできる物質とを容器内で
直接接触させる簡便な操作のみで良く、従来法における
遠心操作による血球成分の除去や抗白血球抗体による白
血球の分離操作などの煩雑な工程を必要としない。結合
物と液層の分離は磁石を用いることにより簡便に分離で
き、また、容器にマイクロプレートを用いると、同時に
多数の試料を処理することも可能である。
用いることにより、従来法で必要とされた血液の前処理
を行うことなく血液中のヒスタミンを分離できる。この
ことは、特に血液中に遊離させたヒスタミンを測定する
場合において有利である。すなわち、上記例のように、
血液と磁性化イオン交換体と血液中の好塩基球細胞から
ヒスタミンを放出させることのできる物質とを容器内で
直接接触させる簡便な操作のみで良く、従来法における
遠心操作による血球成分の除去や抗白血球抗体による白
血球の分離操作などの煩雑な工程を必要としない。結合
物と液層の分離は磁石を用いることにより簡便に分離で
き、また、容器にマイクロプレートを用いると、同時に
多数の試料を処理することも可能である。
【0053】更に、結合物中のヒスタミンを定量する
際、オルトフタルアルデヒドを用いた蛍光法を用いた場
合、結合物中のヒスタミンの溶出とオルトフタルアルデ
ヒドとの反応を同時に行うことができるため、操作のよ
り簡便化、迅速化が可能となり、全ての分離、定量操作
を1時間以内で終了させることができる。以下、本発明
を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は
何らこれに限定される物ではない。
際、オルトフタルアルデヒドを用いた蛍光法を用いた場
合、結合物中のヒスタミンの溶出とオルトフタルアルデ
ヒドとの反応を同時に行うことができるため、操作のよ
り簡便化、迅速化が可能となり、全ての分離、定量操作
を1時間以内で終了させることができる。以下、本発明
を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は
何らこれに限定される物ではない。
【0054】
【実施例1】1)磁性化イオン交換体の調製 アクリルを基材とし、官能基としてカルボキシル基を持
つイオン交換体であるバイオレックス70レジン(バイ
オ・ラッド社製)と、四三酸化鉄(和光純薬工業社製)
とを100:7の重量配合比で混和し、その32.1gを乾式ハイ
ブリダイゼーションシステム NHS-0型(株式会社奈良
機械製作所)を用い、周速度60m/s、処理時間1分の条
件で複合化処理を行い、イオン交換体表面を四三酸化鉄
でコートし、磁性化イオン交換体を得た。得られた磁性
化イオン交換体240mgを試験管に取り、蒸留水10mlを
加えて良く懸濁させた後、試験管の壁面に磁石を接触さ
せて磁性化イオン交換体を引きつけ、水層を吸引除去し
た。この操作を20回行い、磁性化イオン交換体を洗浄し
た後、蒸留水10mlを添加し、磁性化イオン交換体懸濁液
を得た。
つイオン交換体であるバイオレックス70レジン(バイ
オ・ラッド社製)と、四三酸化鉄(和光純薬工業社製)
とを100:7の重量配合比で混和し、その32.1gを乾式ハイ
ブリダイゼーションシステム NHS-0型(株式会社奈良
機械製作所)を用い、周速度60m/s、処理時間1分の条
件で複合化処理を行い、イオン交換体表面を四三酸化鉄
でコートし、磁性化イオン交換体を得た。得られた磁性
化イオン交換体240mgを試験管に取り、蒸留水10mlを
加えて良く懸濁させた後、試験管の壁面に磁石を接触さ
せて磁性化イオン交換体を引きつけ、水層を吸引除去し
た。この操作を20回行い、磁性化イオン交換体を洗浄し
た後、蒸留水10mlを添加し、磁性化イオン交換体懸濁液
を得た。
【0055】2)血液からのヒスタミン分離 健常人ボランティア血液を用いて血液に添加したヒスタ
ミンの分離を行った。ヒスタミン二塩酸塩(和光純薬工
業社製)を、50mM Pipes(同仁化学社製)、140mM酢酸
ナトリウム(和光純薬工業社製)、5mM酢酸カリウム
(和光純薬工業社製)、30mM塩化カルシウム(和光純薬
工業社製)、10mM塩化マグネシウム(和光純薬工業社
製)、10U/mlヘパリンナトリウム(ヘキスト・マリオン
・ルセル社)、0.01%アジ化ナトリウム(和光純薬工業
社製)を含み、トリスヒドロキシメチルアミノメタン
(メルク社製)にてpH7.4となるようにされた緩衝液中
にとり、0ng、6.25ng、12.5ng、25ng、50ng、100ng、20
0ng/mlとなるように調製したヒスタミン溶液を用意し
た。EDTAナトリウム(同仁化学社製)が1.5mg/mlと
なるように調製された血液を各濃度のヒスタミン溶液を
用いて2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調製
した。1)の方法で得た磁性化イオン交換体懸濁液をフ
レキシブルアッセイプレート(ファルコン社製)のウェ
ルに150μl添加した後、磁石による液と磁性化イオン交
換体との分離操作としてプレート底面に磁石を接触さ
せ、磁性化イオン交換体を引きつけ、液層を吸引除去し
た。次に蒸留水75μlを加え、磁石を用いた液の吸引除
去により磁性化イオン交換体を3回洗浄した。ウェルに
各濃度の添加ヒスタミンを含む血液50μlを分注し、室
温に5分間静置した。次にプレート底面に磁石を接触さ
せ、ヒスタミン−磁性化イオン交換体結合物を引きつ
け、血液を吸引除去し、結合物を分離した。
ミンの分離を行った。ヒスタミン二塩酸塩(和光純薬工
業社製)を、50mM Pipes(同仁化学社製)、140mM酢酸
ナトリウム(和光純薬工業社製)、5mM酢酸カリウム
(和光純薬工業社製)、30mM塩化カルシウム(和光純薬
工業社製)、10mM塩化マグネシウム(和光純薬工業社
製)、10U/mlヘパリンナトリウム(ヘキスト・マリオン
・ルセル社)、0.01%アジ化ナトリウム(和光純薬工業
社製)を含み、トリスヒドロキシメチルアミノメタン
(メルク社製)にてpH7.4となるようにされた緩衝液中
にとり、0ng、6.25ng、12.5ng、25ng、50ng、100ng、20
0ng/mlとなるように調製したヒスタミン溶液を用意し
た。EDTAナトリウム(同仁化学社製)が1.5mg/mlと
なるように調製された血液を各濃度のヒスタミン溶液を
用いて2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調製
した。1)の方法で得た磁性化イオン交換体懸濁液をフ
レキシブルアッセイプレート(ファルコン社製)のウェ
ルに150μl添加した後、磁石による液と磁性化イオン交
換体との分離操作としてプレート底面に磁石を接触さ
せ、磁性化イオン交換体を引きつけ、液層を吸引除去し
た。次に蒸留水75μlを加え、磁石を用いた液の吸引除
去により磁性化イオン交換体を3回洗浄した。ウェルに
各濃度の添加ヒスタミンを含む血液50μlを分注し、室
温に5分間静置した。次にプレート底面に磁石を接触さ
せ、ヒスタミン−磁性化イオン交換体結合物を引きつ
け、血液を吸引除去し、結合物を分離した。
【0056】3)結合物中のヒスタミンの定量 続いてダルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社製)
9.6gを蒸留水に溶解して全量を1000mlとしたリン酸緩衝
生理食塩水75μlを加え、磁石による分離操作にて4回
洗浄した後、15mMラウリル硫酸ナトリウム溶液(和光純
薬工業社製)75μlを加え、室温で5分間プレートをプ
レートミキサーにて攪拌し、同様に磁石による分離操作
により溶液を吸引除去後、蒸留水75μlを加え、磁石に
より分離して3回洗浄した。ウェルに0.05%オルトフタ
ルアルデヒド(和光純薬工業社製)を含む50mM水酸化ナ
トリウム溶液(和光純薬工業社製)75μlを添加し、室
温で10分間静置し、蛍光体を形成させた後、0.06%過塩
素酸溶液(和光純薬工業社製)75μlを添加して反応を
停止後、蛍光強度を励起中心波長365nm±10nm、測定中
心波長445nm±10nmの条件で測定した。図1に結果を示
した。得られた蛍光強度は、ヒスタミン濃度依存的で、
正比例の関係が認められた。このことから、血液中に存
在するヒスタミンを簡便に分離でき、これを測定できる
ことが示された。
9.6gを蒸留水に溶解して全量を1000mlとしたリン酸緩衝
生理食塩水75μlを加え、磁石による分離操作にて4回
洗浄した後、15mMラウリル硫酸ナトリウム溶液(和光純
薬工業社製)75μlを加え、室温で5分間プレートをプ
レートミキサーにて攪拌し、同様に磁石による分離操作
により溶液を吸引除去後、蒸留水75μlを加え、磁石に
より分離して3回洗浄した。ウェルに0.05%オルトフタ
ルアルデヒド(和光純薬工業社製)を含む50mM水酸化ナ
トリウム溶液(和光純薬工業社製)75μlを添加し、室
温で10分間静置し、蛍光体を形成させた後、0.06%過塩
素酸溶液(和光純薬工業社製)75μlを添加して反応を
停止後、蛍光強度を励起中心波長365nm±10nm、測定中
心波長445nm±10nmの条件で測定した。図1に結果を示
した。得られた蛍光強度は、ヒスタミン濃度依存的で、
正比例の関係が認められた。このことから、血液中に存
在するヒスタミンを簡便に分離でき、これを測定できる
ことが示された。
【0057】
【比較例1】血液の代わりに実施例1の2)に記載の緩
衝液を用いた以外は実施例1と同様の方法にて試験を行
った。結果を図1に示した。実施例1の結果と合わせ、
得られた蛍光強度は緩衝液中のヒスタミンと血液中のヒ
スタミンにおいて差がないことから、本発明の方法は血
液中の成分の影響をほとんど受けずに血液中のヒスタミ
ンを簡便に分離でき、これを測定できることが示され
た。
衝液を用いた以外は実施例1と同様の方法にて試験を行
った。結果を図1に示した。実施例1の結果と合わせ、
得られた蛍光強度は緩衝液中のヒスタミンと血液中のヒ
スタミンにおいて差がないことから、本発明の方法は血
液中の成分の影響をほとんど受けずに血液中のヒスタミ
ンを簡便に分離でき、これを測定できることが示され
た。
【0058】
【実施例2】健常人ボランティア血液を用いて血液に添
加したヒスタミン測定の再現性を評価した。EDTAナ
トリウム(同仁化学社製)が1.5mg/mlとなるように調製
された血液を、実施例1の2)に記載の緩衝液にてヒス
タミン濃度が0ng、50ng/mlとなるように調製された溶液
で2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調製し
た。実施例1の1)に記載の方法で得た磁性化イオン交
換体懸濁液をフレキシブルアッセイプレートのウェルに
150μl添加した後、磁石を用いた分離操作により、蒸留
水で3回洗浄した。次に各濃度の添加ヒスタミンを含む
血液を50μl添加し、室温に5分間静置し、磁石を用い
た分離操作によりヒスタミン−磁性化イオン交換体結合
物を分離した。
加したヒスタミン測定の再現性を評価した。EDTAナ
トリウム(同仁化学社製)が1.5mg/mlとなるように調製
された血液を、実施例1の2)に記載の緩衝液にてヒス
タミン濃度が0ng、50ng/mlとなるように調製された溶液
で2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調製し
た。実施例1の1)に記載の方法で得た磁性化イオン交
換体懸濁液をフレキシブルアッセイプレートのウェルに
150μl添加した後、磁石を用いた分離操作により、蒸留
水で3回洗浄した。次に各濃度の添加ヒスタミンを含む
血液を50μl添加し、室温に5分間静置し、磁石を用い
た分離操作によりヒスタミン−磁性化イオン交換体結合
物を分離した。
【0059】続いて実施例1の3)に記載の方法で結合
物中のヒスタミンの測定を行った。測定は同時に6回行
い、得られた50ng/mlヒスタミンの蛍光強度から0ng/ml
ヒスタミンの蛍光強度を差し引いた蛍光強度差の平均値
と、標準偏差を平均値で割った値を100倍し、Coefficie
nt of Variation(CV)(%)とを求めた。同じ試験を3回行
った結果を表1に示す。結果から明らかなように、同時
に6回測定したときのCV値は5.4、5.3、7.6%、3回の測
定間のCV値は9.1%と良好であり、血液中のヒスタミンを
簡便に分離し、これを再現良く定量できることが示され
た。
物中のヒスタミンの測定を行った。測定は同時に6回行
い、得られた50ng/mlヒスタミンの蛍光強度から0ng/ml
ヒスタミンの蛍光強度を差し引いた蛍光強度差の平均値
と、標準偏差を平均値で割った値を100倍し、Coefficie
nt of Variation(CV)(%)とを求めた。同じ試験を3回行
った結果を表1に示す。結果から明らかなように、同時
に6回測定したときのCV値は5.4、5.3、7.6%、3回の測
定間のCV値は9.1%と良好であり、血液中のヒスタミンを
簡便に分離し、これを再現良く定量できることが示され
た。
【表1】
【0060】
【実施例3】健常人ボランティア血液を用いて血液に添
加したヒスタミンの回収率を求めた。EDTAナトリウ
ムが1.5mg/mlとなるように調製された血液を、実施例1
の2)に記載の緩衝液にてヒスタミン濃度が10ng、50n
g、100ng/mlとなるように調製された溶液で2倍に希釈
し、添加ヒスタミンを含む血液を調製した。実施例1の
1)に記載の方法で得た磁性化イオン交換体懸濁液をフ
レキシブルアッセイプレートのウェルに150μl添加した
後、磁石を用いた分離操作により、蒸留水で3回洗浄し
た。次に各濃度の添加ヒスタミンを含む血液を50μl添
加し、室温に5分間静置し、磁石を用いた分離操作によ
りヒスタミン−磁性化イオン交換体結合物を分離した。
続いて実施例1の3)に記載の方法で結合物中のヒスタ
ミンの測定を行った。同時に実施例1に記載の方法で作
成したヒスタミンの標準曲線を用いて、血液中の添加ヒ
スタミン濃度を計算により求めた。同時に3回測定を行
った結果、血液中の添加ヒスタミン濃度の平均値はそれ
ぞれ9.7ng/ml、48.0ng/ml、100.6ng/mlであり、その回
収率はそれぞれ97%、96%、101%であった。
加したヒスタミンの回収率を求めた。EDTAナトリウ
ムが1.5mg/mlとなるように調製された血液を、実施例1
の2)に記載の緩衝液にてヒスタミン濃度が10ng、50n
g、100ng/mlとなるように調製された溶液で2倍に希釈
し、添加ヒスタミンを含む血液を調製した。実施例1の
1)に記載の方法で得た磁性化イオン交換体懸濁液をフ
レキシブルアッセイプレートのウェルに150μl添加した
後、磁石を用いた分離操作により、蒸留水で3回洗浄し
た。次に各濃度の添加ヒスタミンを含む血液を50μl添
加し、室温に5分間静置し、磁石を用いた分離操作によ
りヒスタミン−磁性化イオン交換体結合物を分離した。
続いて実施例1の3)に記載の方法で結合物中のヒスタ
ミンの測定を行った。同時に実施例1に記載の方法で作
成したヒスタミンの標準曲線を用いて、血液中の添加ヒ
スタミン濃度を計算により求めた。同時に3回測定を行
った結果、血液中の添加ヒスタミン濃度の平均値はそれ
ぞれ9.7ng/ml、48.0ng/ml、100.6ng/mlであり、その回
収率はそれぞれ97%、96%、101%であった。
【0061】
【比較例2】実際のヒスタミン量を測定するために、実
施例2で用いた添加ヒスタミンを含む血液を、市販の方
法であるグラスファイバープレートを用いた蛍光法によ
り測定した。ルシカHRTキット(旭化成工業株式会社
製)に添付されているグラスファイバーを固定化したプ
レートに実施例2で用いた添加ヒスタミンを含む血液50
μlを分注し、37℃で90分間インキュベートした。プレ
ート洗浄機を用いて蒸留水にてプレートを6回洗浄し、
15mMラウリル硫酸ナトリウム溶液200μlを加え、37℃で
60分インキュベートし、洗浄反応を行った後、前記同様
に蒸留水で6回洗浄した。
施例2で用いた添加ヒスタミンを含む血液を、市販の方
法であるグラスファイバープレートを用いた蛍光法によ
り測定した。ルシカHRTキット(旭化成工業株式会社
製)に添付されているグラスファイバーを固定化したプ
レートに実施例2で用いた添加ヒスタミンを含む血液50
μlを分注し、37℃で90分間インキュベートした。プレ
ート洗浄機を用いて蒸留水にてプレートを6回洗浄し、
15mMラウリル硫酸ナトリウム溶液200μlを加え、37℃で
60分インキュベートし、洗浄反応を行った後、前記同様
に蒸留水で6回洗浄した。
【0062】次に0.05%オルトフタルアルデヒドを含む5
0mM水酸化ナトリウム溶液75μlを加え、室温で10分間静
置後、0.06%過塩素酸溶液75μlを添加して反応を停止
し、蛍光強度を励起中心波長365nm±10nm、測定中心波
長445nm±10nmの条件で測定した。同時に作成した標準
曲線を用いて、血液中の添加ヒスタミン濃度を計算によ
り求めた。同時に3回測定を行った結果、血液中の添加
ヒスタミン濃度の平均値はそれぞれ11.5ng/ml、47.3ng/
ml、98.4ng/mlであった。以上より、本発明の方法にお
いて、血液中のヒスタミンを簡便に分離し、これを定量
できることが確認できた。
0mM水酸化ナトリウム溶液75μlを加え、室温で10分間静
置後、0.06%過塩素酸溶液75μlを添加して反応を停止
し、蛍光強度を励起中心波長365nm±10nm、測定中心波
長445nm±10nmの条件で測定した。同時に作成した標準
曲線を用いて、血液中の添加ヒスタミン濃度を計算によ
り求めた。同時に3回測定を行った結果、血液中の添加
ヒスタミン濃度の平均値はそれぞれ11.5ng/ml、47.3ng/
ml、98.4ng/mlであった。以上より、本発明の方法にお
いて、血液中のヒスタミンを簡便に分離し、これを定量
できることが確認できた。
【0063】
【実施例4】健常人ボランティア血液5例を用いて血液
に添加したヒスタミンの分離、定量を行った。EDTA
ナトリウム(同仁化学社製)が1.5mg/mlとなるように調
製された血液を、実施例1の2)に記載の緩衝液にてヒ
スタミン濃度が50ng/mlとなるように調製された溶液で
2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調製した。
実施例1の1)に記載の方法で得た磁性化イオン交換体
懸濁液をフレキシブルアッセイプレートのウェルに150
μl添加した後、磁石を用いた分離操作により、蒸留水
で3回洗浄した。次に添加ヒスタミンを含む血液を50μ
l添加し、室温に5分間静置し、磁石を用いた分離操作
によりヒスタミン−磁性化イオン交換体結合物を分離し
た。
に添加したヒスタミンの分離、定量を行った。EDTA
ナトリウム(同仁化学社製)が1.5mg/mlとなるように調
製された血液を、実施例1の2)に記載の緩衝液にてヒ
スタミン濃度が50ng/mlとなるように調製された溶液で
2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調製した。
実施例1の1)に記載の方法で得た磁性化イオン交換体
懸濁液をフレキシブルアッセイプレートのウェルに150
μl添加した後、磁石を用いた分離操作により、蒸留水
で3回洗浄した。次に添加ヒスタミンを含む血液を50μ
l添加し、室温に5分間静置し、磁石を用いた分離操作
によりヒスタミン−磁性化イオン交換体結合物を分離し
た。
【0064】続いて実施例1の3)に記載の方法で結合
物中のヒスタミンの測定を行った。同時に実施例1に記
載の方法で作成したヒスタミンの標準曲線を用いて、血
液中の添加ヒスタミン濃度を計算により求めた。この結
果、血液中の添加ヒスタミン濃度はそれぞれ51、49、5
1、52、50ng/mlであった。結果から明らかなように、本
発明の方法は用いる血液を選ばずに血液中のヒスタミン
を簡便に分離し、これを定量することができた。
物中のヒスタミンの測定を行った。同時に実施例1に記
載の方法で作成したヒスタミンの標準曲線を用いて、血
液中の添加ヒスタミン濃度を計算により求めた。この結
果、血液中の添加ヒスタミン濃度はそれぞれ51、49、5
1、52、50ng/mlであった。結果から明らかなように、本
発明の方法は用いる血液を選ばずに血液中のヒスタミン
を簡便に分離し、これを定量することができた。
【0065】
【実施例5】種類の異なるイオン交換体に対するヒスタ
ミンの結合を評価した。評価したイオン交換体の基材、
官能基、メーカーを表2に示した。各イオン交換体は実
施例1の1)に記載の方法で磁性化し、磁性化イオン交
換体懸濁液を得た。
ミンの結合を評価した。評価したイオン交換体の基材、
官能基、メーカーを表2に示した。各イオン交換体は実
施例1の1)に記載の方法で磁性化し、磁性化イオン交
換体懸濁液を得た。
【表2】
【0066】EDTAナトリウムが1.5mg/mlとなるよう
に調製された血液を、実施例1の2)に記載の緩衝液に
てヒスタミン濃度が0ng、50ng/mlとなるように調製され
た溶液で2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調
製した。磁性化イオン交換体懸濁液をフレキシブルアッ
セイプレートのウェルに150μl添加した後、磁石を用い
た分離操作により、蒸留水で3回洗浄した。次に各濃度
の添加ヒスタミンを含む血液を50μl添加し、室温に5
分間静置し、磁石を用いた分離操作によりヒスタミン−
磁性化イオン交換体結合物を分離した。続いて実施例1
の3)に記載の方法で結合物中のヒスタミンの測定を行
った。結果の蛍光強度を表3に示す。これらの結果か
ら、バイオレックス70レジンに加え、他の種類のイオン
交換体を用いた磁性化イオン交換体によっても血液中の
ヒスタミンを簡便に分離し、これを定量できることが示
された。
に調製された血液を、実施例1の2)に記載の緩衝液に
てヒスタミン濃度が0ng、50ng/mlとなるように調製され
た溶液で2倍に希釈し、添加ヒスタミンを含む血液を調
製した。磁性化イオン交換体懸濁液をフレキシブルアッ
セイプレートのウェルに150μl添加した後、磁石を用い
た分離操作により、蒸留水で3回洗浄した。次に各濃度
の添加ヒスタミンを含む血液を50μl添加し、室温に5
分間静置し、磁石を用いた分離操作によりヒスタミン−
磁性化イオン交換体結合物を分離した。続いて実施例1
の3)に記載の方法で結合物中のヒスタミンの測定を行
った。結果の蛍光強度を表3に示す。これらの結果か
ら、バイオレックス70レジンに加え、他の種類のイオン
交換体を用いた磁性化イオン交換体によっても血液中の
ヒスタミンを簡便に分離し、これを定量できることが示
された。
【表3】
【0067】
【実施例6】本発明の方法を用いて、血液中に遊離され
たヒスタミンの測定を行った。EDTAナトリウムが1.
5mg/mlとなるように調製された、日本スギ、ハウスダス
トの何れかのアレルゲンに対して鼻炎などのアレルギー
自覚症状を持つ6例のボランティア血液(no.1〜no.6)
を用い、アレルゲンまたは抗ヒトIgE抗体の刺激により
血液中に遊離されたヒスタミンを測定した。
たヒスタミンの測定を行った。EDTAナトリウムが1.
5mg/mlとなるように調製された、日本スギ、ハウスダス
トの何れかのアレルゲンに対して鼻炎などのアレルギー
自覚症状を持つ6例のボランティア血液(no.1〜no.6)
を用い、アレルゲンまたは抗ヒトIgE抗体の刺激により
血液中に遊離されたヒスタミンを測定した。
【0068】アレルゲン溶液と抗ヒトIgE抗体溶液の調
製は実施例1の2)に記載の緩衝液を用いて以下のよう
に行った。日本スギアレルゲン(グリアラボ社製)は2.
55μg/mlを最高濃度とし、15倍希釈系列で6濃度のアレ
ルゲン溶液を調製し、ハウスダストアレルゲン(グリア
ラボ社製)は0.52μg/mlを最高濃度とし、3.5倍希釈系
列で6濃度のアレルゲン溶液を調製した。抗ヒトIgE抗
体(ダコ社製)は0.77mg/mlを最高濃度とし、3.5倍希釈
系列で6濃度の抗ヒトIgE抗体溶液を調製した。
製は実施例1の2)に記載の緩衝液を用いて以下のよう
に行った。日本スギアレルゲン(グリアラボ社製)は2.
55μg/mlを最高濃度とし、15倍希釈系列で6濃度のアレ
ルゲン溶液を調製し、ハウスダストアレルゲン(グリア
ラボ社製)は0.52μg/mlを最高濃度とし、3.5倍希釈系
列で6濃度のアレルゲン溶液を調製した。抗ヒトIgE抗
体(ダコ社製)は0.77mg/mlを最高濃度とし、3.5倍希釈
系列で6濃度の抗ヒトIgE抗体溶液を調製した。
【0069】実施例1の1)記載の方法で得た磁性化イ
オン交換体懸濁液をフレキシブルアッセイプレートのウ
ェルに150μl添加した後、磁石を用いた分離操作によ
り、蒸留水で3回洗浄した。次にアレルゲン溶液または
抗ヒトIgE抗体溶液25μlと血液25μlとを分注し、プレ
ートミキサーで攪拌後、室温で10分間反応させ、磁石を
用いた分離操作によりヒスタミン−磁性化イオン交換体
結合物を分離した。続いて実施例1の3)に記載の方法
で結合物中のヒスタミンの測定を行った。同時に実施例
1に記載の方法で作成したヒスタミンの標準曲線を用い
て、アレルゲン刺激により血液中に遊離されたヒスタミ
ン濃度を計算により求めた。この結果、アレルゲンまた
は抗ヒトIgE抗体の刺激により遊離されたヒスタミン濃
度(ng/ml)を表4に示した。表中ではアレルゲンまた
は抗ヒトIgE抗体濃度は各溶液の最高濃度を1とし、以
下順番に最低濃度を6として表記した。全ての血液にお
いて、自覚症状のないアレルゲンと比較して自覚症状の
あるアレルゲンまたは抗ヒトIgE抗体では明らかに多く
のヒスタミンの遊離が認められた。
オン交換体懸濁液をフレキシブルアッセイプレートのウ
ェルに150μl添加した後、磁石を用いた分離操作によ
り、蒸留水で3回洗浄した。次にアレルゲン溶液または
抗ヒトIgE抗体溶液25μlと血液25μlとを分注し、プレ
ートミキサーで攪拌後、室温で10分間反応させ、磁石を
用いた分離操作によりヒスタミン−磁性化イオン交換体
結合物を分離した。続いて実施例1の3)に記載の方法
で結合物中のヒスタミンの測定を行った。同時に実施例
1に記載の方法で作成したヒスタミンの標準曲線を用い
て、アレルゲン刺激により血液中に遊離されたヒスタミ
ン濃度を計算により求めた。この結果、アレルゲンまた
は抗ヒトIgE抗体の刺激により遊離されたヒスタミン濃
度(ng/ml)を表4に示した。表中ではアレルゲンまた
は抗ヒトIgE抗体濃度は各溶液の最高濃度を1とし、以
下順番に最低濃度を6として表記した。全ての血液にお
いて、自覚症状のないアレルゲンと比較して自覚症状の
あるアレルゲンまたは抗ヒトIgE抗体では明らかに多く
のヒスタミンの遊離が認められた。
【表4】
【0070】
【比較例3】対象者の原因アレルゲンを特定するため
に、実施例6で使用した同じ血液について、市販のルシ
カHRTキットを用いて日本スギ、ハウスダストについ
てヒスタミン遊離試験を行った。測定はルシカHRTの
方法に従い行った。予めアレルゲンとヒスタミン濃度計
算用の標準ヒスタミンが固定化されているグラスファイ
バーアレルゲンプレートに実施例1の2)に記載の緩衝
液25μlと血液25μlとを分注し、37℃で90分間反応させ
た。プレート洗浄機を用いて蒸留水にてプレートを6回
洗浄し、15mMラウリル硫酸ナトリウム溶液200μlを加
え、37℃で60分インキュベートし、洗浄反応を行った
後、前記同様に蒸留水で6回洗浄した。
に、実施例6で使用した同じ血液について、市販のルシ
カHRTキットを用いて日本スギ、ハウスダストについ
てヒスタミン遊離試験を行った。測定はルシカHRTの
方法に従い行った。予めアレルゲンとヒスタミン濃度計
算用の標準ヒスタミンが固定化されているグラスファイ
バーアレルゲンプレートに実施例1の2)に記載の緩衝
液25μlと血液25μlとを分注し、37℃で90分間反応させ
た。プレート洗浄機を用いて蒸留水にてプレートを6回
洗浄し、15mMラウリル硫酸ナトリウム溶液200μlを加
え、37℃で60分インキュベートし、洗浄反応を行った
後、前記同様に蒸留水で6回洗浄した。
【0071】次に0.05%オルトフタルアルデヒドを含む5
0mM水酸化ナトリウム溶液75μlを加え、室温で10分間静
置後、0.06%過塩素酸溶液75μlを添加して反応を停止
し、蛍光強度を励起中心波長365nm±10nm、測定中心波
長445nm±10nmの条件で測定した。標準曲線を用いて、
アレルゲン刺激により血液中に遊離されたヒスタミン濃
度を計算により求め、キットの判定方法に従いアレルゲ
ンを特定した。この結果、表4に示した自覚症状のある
アレルゲンが原因アレルゲンと特定された。このことか
ら、本発明の方法は血液中の遊離されたヒスタミンを迅
速かつ簡便に分離でき、これを定量できることが示され
た。
0mM水酸化ナトリウム溶液75μlを加え、室温で10分間静
置後、0.06%過塩素酸溶液75μlを添加して反応を停止
し、蛍光強度を励起中心波長365nm±10nm、測定中心波
長445nm±10nmの条件で測定した。標準曲線を用いて、
アレルゲン刺激により血液中に遊離されたヒスタミン濃
度を計算により求め、キットの判定方法に従いアレルゲ
ンを特定した。この結果、表4に示した自覚症状のある
アレルゲンが原因アレルゲンと特定された。このことか
ら、本発明の方法は血液中の遊離されたヒスタミンを迅
速かつ簡便に分離でき、これを定量できることが示され
た。
【0072】
【発明の効果】このように本発明は、血液中のヒスタミ
ンを分離し、定量する方法において、磁性化イオン交換
体と血液とを直接接触させ、血液中のヒスタミンを結合
させた後、磁力を用いて結合物を分離することにより、
迅速、簡便に血液中のヒスタミンを分離でき、これを高
感度に再現良く定量できる効果を有するものである。従
って本発明は、血液中のヒスタミンを再現性よく定量で
きる効果、操作の簡便化による作業者の作業時間の軽減
およびそれに伴うコスト削減の効果を有する。
ンを分離し、定量する方法において、磁性化イオン交換
体と血液とを直接接触させ、血液中のヒスタミンを結合
させた後、磁力を用いて結合物を分離することにより、
迅速、簡便に血液中のヒスタミンを分離でき、これを高
感度に再現良く定量できる効果を有するものである。従
って本発明は、血液中のヒスタミンを再現性よく定量で
きる効果、操作の簡便化による作業者の作業時間の軽減
およびそれに伴うコスト削減の効果を有する。
【図1】本発明の方法による血液中および緩衝液中のヒ
スタミン定量の標準曲線を示すグラフである。
スタミン定量の標準曲線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03C 1/00 B03C 1/00 A 1/02 1/02 Z G01N 30/00 G01N 30/00 B 33/52 33/52 C
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも血液と磁性化されたイオン交換
体を直接接触させ、血液中に含まれるヒスタミンと磁性
化されたイオン交換体とを結合させる工程1と、工程1
により得られた結合物を磁力を用いて血液から分離する
工程2とを含むことを特徴とする血液中のヒスタミンの
分離方法 - 【請求項2】ヒスタミンが好塩基球細胞から遊離された
ヒスタミンである請求項1記載の血液中のヒスタミンの
分離方法 - 【請求項3】イオン交換体が陽イオン交換体である請求
項1または2記載の血液中のヒスタミンの分離方法 - 【請求項4】少なくとも血液と磁性化されたイオン交換
体を直接接触させ、血液中に含まれるヒスタミンと磁性
化されたイオン交換体とを結合させる工程1と、工程1
により得られた結合物を磁力を用いて血液から分離する
工程2と、工程2により分離された結合物中のヒスタミ
ンを溶出した後、あるいは溶出しながら該ヒスタミンの
検出または定量を行う工程3とを含む血液中のヒスタミ
ン測定方法 - 【請求項5】ヒスタミンが好塩基球細胞から遊離された
ヒスタミンである請求項4記載の血液中のヒスタミンの
測定方法 - 【請求項6】イオン交換体が陽イオン交換体である請求
項4または5記載の血液中のヒスタミンの測定方法 - 【請求項7】ヒスタミンの検出または定量がオルトフタ
ルアルデヒドを用いた蛍光法である請求項4から6記載
の血液中のヒスタミンの測定方法 - 【請求項8】少なくとも磁性化イオン交換体と、血液中
の好塩基球細胞からヒスタミンを放出させることのでき
る物質と、イオン交換体に結合したヒスタミンを溶出可
能な試薬とを含む血液中のヒスタミン測定用組成物
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000083602A JP2001272395A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 血液中のヒスタミン分離方法および測定方法並びに測定用組成物 |
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---|---|---|---|
JP2000083602A JP2001272395A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 血液中のヒスタミン分離方法および測定方法並びに測定用組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=18600206
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---|---|---|---|
JP2000083602A Withdrawn JP2001272395A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 血液中のヒスタミン分離方法および測定方法並びに測定用組成物 |
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---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006223723A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Hitachi Ltd | 血液浄化装置及び血液浄化方法 |
US8669316B2 (en) | 2011-12-07 | 2014-03-11 | National Chung Cheng University | Magnetic ion-exchange resin and method for the preparation thereof |
JP2016029400A (ja) * | 2007-03-20 | 2016-03-03 | ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company | 表面増強ラマン分光法(sers)活性粒子を使用するアッセイ |
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2000
- 2000-03-24 JP JP2000083602A patent/JP2001272395A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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