JP2001271894A - 遊星歯車装置 - Google Patents
遊星歯車装置Info
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- JP2001271894A JP2001271894A JP2000082307A JP2000082307A JP2001271894A JP 2001271894 A JP2001271894 A JP 2001271894A JP 2000082307 A JP2000082307 A JP 2000082307A JP 2000082307 A JP2000082307 A JP 2000082307A JP 2001271894 A JP2001271894 A JP 2001271894A
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- gear
- support shaft
- sun gear
- sun
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Abstract
(57)【要約】
【課題】各部材に高度な寸法精度を必要とせずに、振動
や異音の発生を低減することができる遊星歯車装置を提
供する。 【解決手段】遊星歯車装置は、太陽歯車28と太陽歯車
28の周囲に配設される内歯歯車26と、太陽歯車28
と同一軸線上に回転可能に設けられるキャリアと、キャ
リアから延びて太陽歯車28と内歯歯車26間に配設さ
れる支持軸部29bと、支持軸部29bに回転可能に支
持され、太陽歯車28及び内歯歯車26に噛合される遊
星歯車30とを備える。支持軸部29bに外嵌される遊
星歯車30の内周面30aは真円形状とされ、支持軸部
29bは太陽歯車28の接線方向と平行方向に長い楕円
形状とされる。これにより遊星歯車30が支持軸部29
bに対して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大きく
移動できる。
や異音の発生を低減することができる遊星歯車装置を提
供する。 【解決手段】遊星歯車装置は、太陽歯車28と太陽歯車
28の周囲に配設される内歯歯車26と、太陽歯車28
と同一軸線上に回転可能に設けられるキャリアと、キャ
リアから延びて太陽歯車28と内歯歯車26間に配設さ
れる支持軸部29bと、支持軸部29bに回転可能に支
持され、太陽歯車28及び内歯歯車26に噛合される遊
星歯車30とを備える。支持軸部29bに外嵌される遊
星歯車30の内周面30aは真円形状とされ、支持軸部
29bは太陽歯車28の接線方向と平行方向に長い楕円
形状とされる。これにより遊星歯車30が支持軸部29
bに対して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大きく
移動できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊星歯車装置に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】従来、遊星歯車装置は、同一軸線上に設
けられる太陽歯車と内歯歯車、及び、それら両歯車に噛
合される1個又は複数の遊星歯車を備えている。
けられる太陽歯車と内歯歯車、及び、それら両歯車に噛
合される1個又は複数の遊星歯車を備えている。
【0003】この遊星歯車装置としては、実開平6−6
7949号公報に開示されたものがある。この遊星歯車
装置では、遊星歯車を回転可能に支持するための支持軸
と該支持軸に外嵌される遊星歯車の軸孔内周との間に弾
性を有するブッシュを嵌合している。これにより、遊星
歯車は、支持軸に対してブッシュの弾性変形分だけ移動
可能となり、太陽歯車の径方向へ移動が可能となる。従
って、各部材に高度な寸法精度を必要とせずに、遊星歯
車と各(太陽及び内歯)歯車との正常な噛合いを維持す
ることができ、振動や異音の発生を低減することができ
る。
7949号公報に開示されたものがある。この遊星歯車
装置では、遊星歯車を回転可能に支持するための支持軸
と該支持軸に外嵌される遊星歯車の軸孔内周との間に弾
性を有するブッシュを嵌合している。これにより、遊星
歯車は、支持軸に対してブッシュの弾性変形分だけ移動
可能となり、太陽歯車の径方向へ移動が可能となる。従
って、各部材に高度な寸法精度を必要とせずに、遊星歯
車と各(太陽及び内歯)歯車との正常な噛合いを維持す
ることができ、振動や異音の発生を低減することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
6−67949号公報に開示された遊星歯車装置では、
遊星歯車が太陽歯車の回転方向にも同様にブッシュの弾
性変形分だけ移動可能となってしまうため、遊星歯車と
支持軸間におけるバックラッシュが大きくなってしまう
という問題がある。このことは、変動する負荷に対する
追従性が悪く、駆動するシステムの動きが不安定になっ
たり、振動や異音の発生の原因となる。又、高負荷時に
はブッシュが破断するなどの不具合発生の可能性があ
る。
6−67949号公報に開示された遊星歯車装置では、
遊星歯車が太陽歯車の回転方向にも同様にブッシュの弾
性変形分だけ移動可能となってしまうため、遊星歯車と
支持軸間におけるバックラッシュが大きくなってしまう
という問題がある。このことは、変動する負荷に対する
追従性が悪く、駆動するシステムの動きが不安定になっ
たり、振動や異音の発生の原因となる。又、高負荷時に
はブッシュが破断するなどの不具合発生の可能性があ
る。
【0005】本発明の目的は、各部材に高度な寸法精度
を必要とせずに、振動や異音の発生を低減することがで
きる遊星歯車装置を提供することにある。
を必要とせずに、振動や異音の発生を低減することがで
きる遊星歯車装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】請求項1に記載の発明
は、太陽歯車と前記太陽歯車の周囲に配設される内歯歯
車と、前記太陽歯車と同一軸線上に回転可能に設けられ
るキャリアと、前記キャリアから延びて前記太陽歯車と
前記内歯歯車間に配設される支持軸部と、前記支持軸部
に回転可能に支持され、前記太陽歯車及び前記内歯歯車
に噛合される遊星歯車とを備えた遊星歯車装置におい
て、前記支持軸部と前記遊星歯車との隙間を、前記太陽
歯車の径方向に大きく、同太陽歯車の回転方向に小さく
することで、該遊星歯車が該支持軸部に対して該太陽歯
車の回転方向より径方向へ大きく移動できるようにした
ことを要旨とする。
は、太陽歯車と前記太陽歯車の周囲に配設される内歯歯
車と、前記太陽歯車と同一軸線上に回転可能に設けられ
るキャリアと、前記キャリアから延びて前記太陽歯車と
前記内歯歯車間に配設される支持軸部と、前記支持軸部
に回転可能に支持され、前記太陽歯車及び前記内歯歯車
に噛合される遊星歯車とを備えた遊星歯車装置におい
て、前記支持軸部と前記遊星歯車との隙間を、前記太陽
歯車の径方向に大きく、同太陽歯車の回転方向に小さく
することで、該遊星歯車が該支持軸部に対して該太陽歯
車の回転方向より径方向へ大きく移動できるようにした
ことを要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の遊星歯車装置において、前記遊星歯車が前記支持軸部
に対して前記太陽歯車の回転方向より径方向へ大きく移
動できるように、前記支持軸部に外嵌される前記遊星歯
車の内周面を真円とし、同支持軸部を前記太陽歯車の接
線方向と平行方向に長い楕円としたことを要旨とする。
の遊星歯車装置において、前記遊星歯車が前記支持軸部
に対して前記太陽歯車の回転方向より径方向へ大きく移
動できるように、前記支持軸部に外嵌される前記遊星歯
車の内周面を真円とし、同支持軸部を前記太陽歯車の接
線方向と平行方向に長い楕円としたことを要旨とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の遊星歯車装置において、前記支持軸部に外嵌される前
記遊星歯車の内周面を真円とし、同支持軸部の太陽歯車
回転方向側の両端部に前記遊星歯車の真円に略沿った円
弧状の回転方向係合部を形成したことを要旨とする。
の遊星歯車装置において、前記支持軸部に外嵌される前
記遊星歯車の内周面を真円とし、同支持軸部の太陽歯車
回転方向側の両端部に前記遊星歯車の真円に略沿った円
弧状の回転方向係合部を形成したことを要旨とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の遊星歯車装置において、前記支持軸部に外嵌される前
記遊星歯車の内周面を真円とし、同支持軸部の太陽歯車
回転方向側の一方の端部に前記遊星歯車の真円に略沿っ
た円弧状の一方回転方向係合部を形成し、同支持軸部の
太陽歯車回転方向側の他方の端部に楕円の曲線形状の楕
円部を形成したことを要旨とする。
の遊星歯車装置において、前記支持軸部に外嵌される前
記遊星歯車の内周面を真円とし、同支持軸部の太陽歯車
回転方向側の一方の端部に前記遊星歯車の真円に略沿っ
た円弧状の一方回転方向係合部を形成し、同支持軸部の
太陽歯車回転方向側の他方の端部に楕円の曲線形状の楕
円部を形成したことを要旨とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれか1項に記載の遊星歯車装置において、前記前
記支持軸部と前記遊星歯車との隙間に、潤滑油を充填し
たことを要旨とする。
のいずれか1項に記載の遊星歯車装置において、前記前
記支持軸部と前記遊星歯車との隙間に、潤滑油を充填し
たことを要旨とする。
【0011】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
遊星歯車が支持軸部に対して太陽歯車の径方向へ大きく
移動できるようにされていることから、各部材に高度な
寸法精度を必要とせずに、遊星歯車と各(太陽及び内
歯)歯車との正常な噛合いを維持することができる。し
かも、遊星歯車が支持軸部に対して太陽歯車の回転方向
へ移動可能とされる範囲は、太陽歯車の径方向へ移動可
能とされる範囲より小さいことから、遊星歯車と支持軸
部間におけるバックラッシュを小さくすることができ
る。
遊星歯車が支持軸部に対して太陽歯車の径方向へ大きく
移動できるようにされていることから、各部材に高度な
寸法精度を必要とせずに、遊星歯車と各(太陽及び内
歯)歯車との正常な噛合いを維持することができる。し
かも、遊星歯車が支持軸部に対して太陽歯車の回転方向
へ移動可能とされる範囲は、太陽歯車の径方向へ移動可
能とされる範囲より小さいことから、遊星歯車と支持軸
部間におけるバックラッシュを小さくすることができ
る。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、支持軸部
に外嵌される遊星歯車の内周面は真円とされ、支持軸部
は太陽歯車の接線方向と平行方向に長い楕円とされるた
め、該遊星歯車は支持軸部に対して太陽歯車の回転方向
より径方向へ大きく移動可能とされる。
に外嵌される遊星歯車の内周面は真円とされ、支持軸部
は太陽歯車の接線方向と平行方向に長い楕円とされるた
め、該遊星歯車は支持軸部に対して太陽歯車の回転方向
より径方向へ大きく移動可能とされる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、支持軸部
の太陽歯車回転方向側の両端部に遊星歯車の真円に略沿
った円弧状の回転方向係合部が形成されるため、支持軸
部と遊星歯車間における動力伝達時に該支持軸部の一点
に押圧力が集中しない。従って、請求項1に記載の発明
の効果に加えて、支持軸部が磨耗し難くなる。
の太陽歯車回転方向側の両端部に遊星歯車の真円に略沿
った円弧状の回転方向係合部が形成されるため、支持軸
部と遊星歯車間における動力伝達時に該支持軸部の一点
に押圧力が集中しない。従って、請求項1に記載の発明
の効果に加えて、支持軸部が磨耗し難くなる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、支持軸部
と遊星歯車間における動力伝達時に該支持軸部の太陽歯
車回転方向側の一方の端部の一点に押圧力が集中しない
ようにしながら、他方の端部側で遊星歯車が太陽歯車の
径方向へ大きく移動可能とすることができる。従って、
例えば支持軸部と遊星歯車間における動力伝達が一方向
に限られた場合、前記一方の端部にて耐磨耗性を向上さ
せながら、前記他方の端部側にて遊星歯車の太陽歯車の
径方向への移動を大きく確保することができる。
と遊星歯車間における動力伝達時に該支持軸部の太陽歯
車回転方向側の一方の端部の一点に押圧力が集中しない
ようにしながら、他方の端部側で遊星歯車が太陽歯車の
径方向へ大きく移動可能とすることができる。従って、
例えば支持軸部と遊星歯車間における動力伝達が一方向
に限られた場合、前記一方の端部にて耐磨耗性を向上さ
せながら、前記他方の端部側にて遊星歯車の太陽歯車の
径方向への移動を大きく確保することができる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、支持軸部
と遊星歯車間には太陽歯車の径方向に大きな隙間が形成
されるため、潤滑油を十分に充填することができる。
と遊星歯車間には太陽歯車の径方向に大きな隙間が形成
されるため、潤滑油を十分に充填することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をワイパ用のモータ
に具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明す
る。
に具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明す
る。
【0017】図1に示すように、モータ1は、モータ本
体2と減速部3とを備えている。モータ本体2は、一端
開放の略有底円筒形状のヨークハウジング(以下、単に
ヨークという)4と、該ヨーク4の内周面に固定される
複数のマグネット5と、同ヨーク4内に略収容されるロ
ータ(回転子)6とを備えている。
体2と減速部3とを備えている。モータ本体2は、一端
開放の略有底円筒形状のヨークハウジング(以下、単に
ヨークという)4と、該ヨーク4の内周面に固定される
複数のマグネット5と、同ヨーク4内に略収容されるロ
ータ(回転子)6とを備えている。
【0018】ロータ6は、回転軸7と、アーマチャ(電
機子)8と、コンミテータ(整流子)9とを備えてい
る。回転軸7は、ヨーク4の底部(図1中、左側端部)
に配設された軸受10に基端部が回転可能に支持されて
いる。アーマチャ8は、マグネット5と対向するように
回転軸7の基端側に配置固定されている。コンミテータ
9は、ヨーク4の開口部から突出するように回転軸7の
減速部3側に配置固定されている。回転軸7の先端側に
は、ウォーム11が形成されている。
機子)8と、コンミテータ(整流子)9とを備えてい
る。回転軸7は、ヨーク4の底部(図1中、左側端部)
に配設された軸受10に基端部が回転可能に支持されて
いる。アーマチャ8は、マグネット5と対向するように
回転軸7の基端側に配置固定されている。コンミテータ
9は、ヨーク4の開口部から突出するように回転軸7の
減速部3側に配置固定されている。回転軸7の先端側に
は、ウォーム11が形成されている。
【0019】減速部3は、ギヤハウジング20と、カバ
ー21(図2参照)と、減速部材としての減速ユニット
22とを備えている。ギヤハウジング20の前記ヨーク
4に連結固定される側端部は、回転軸7軸線方向から見
て略四角形に形成され、同端部には回転軸7軸線方向か
ら見て略四角形のブラシ収容凹部20aが凹設されてい
る。又、ギヤハウジング20には、ブラシ収容凹部20
aの底部中央から延びて、前記回転軸7の先端側(ウォ
ーム11)を収容するウォーム収容部20bが形成され
ている。又、ギヤハウジング20において、ウォーム収
容部20bの中間部の軸線直交方向(図1中、下方向)
には、ウォーム収容部20bと連通するホイール収容部
20cが形成されている。このホイール収容部20c
は、回転軸7軸直交方向から見て略円形に形成され、図
2に示すように、その一端側(図中、左側)が開放され
ている。又、ホイール収容部20cの他端側の中央には
外部に貫通する出力軸心孔20dが形成されている。
ー21(図2参照)と、減速部材としての減速ユニット
22とを備えている。ギヤハウジング20の前記ヨーク
4に連結固定される側端部は、回転軸7軸線方向から見
て略四角形に形成され、同端部には回転軸7軸線方向か
ら見て略四角形のブラシ収容凹部20aが凹設されてい
る。又、ギヤハウジング20には、ブラシ収容凹部20
aの底部中央から延びて、前記回転軸7の先端側(ウォ
ーム11)を収容するウォーム収容部20bが形成され
ている。又、ギヤハウジング20において、ウォーム収
容部20bの中間部の軸線直交方向(図1中、下方向)
には、ウォーム収容部20bと連通するホイール収容部
20cが形成されている。このホイール収容部20c
は、回転軸7軸直交方向から見て略円形に形成され、図
2に示すように、その一端側(図中、左側)が開放され
ている。又、ホイール収容部20cの他端側の中央には
外部に貫通する出力軸心孔20dが形成されている。
【0020】ウォーム収容部20bの開口部には軸受2
5が配設され、該軸受25により回転軸7の中間部が回
転可能に支持されている。ホイール収容部20cの内周
には、図2に示すように(図1中は、省略)、内歯歯車
26が配設されている。この内歯歯車26は、前記ウォ
ーム11に対してホイール収容部20cの軸線方向(図
1中、紙面直交方向、図2中、左方向)にずれて配置さ
れている。
5が配設され、該軸受25により回転軸7の中間部が回
転可能に支持されている。ホイール収容部20cの内周
には、図2に示すように(図1中は、省略)、内歯歯車
26が配設されている。この内歯歯車26は、前記ウォ
ーム11に対してホイール収容部20cの軸線方向(図
1中、紙面直交方向、図2中、左方向)にずれて配置さ
れている。
【0021】ホイール収容部20cには減速ユニット2
2が収容されている。詳述すると、減速ユニット22
は、図2に示すように、ホイール27と、太陽歯車28
と、キャリア29と、3つ(図2中、2つのみ図示)の
遊星歯車30と、出力軸31とを備えている。尚、本実
施の形態では、前記内歯歯車26と、太陽歯車28と、
キャリア29と、3つの遊星歯車30が遊星歯車装置を
構成している。
2が収容されている。詳述すると、減速ユニット22
は、図2に示すように、ホイール27と、太陽歯車28
と、キャリア29と、3つ(図2中、2つのみ図示)の
遊星歯車30と、出力軸31とを備えている。尚、本実
施の形態では、前記内歯歯車26と、太陽歯車28と、
キャリア29と、3つの遊星歯車30が遊星歯車装置を
構成している。
【0022】ホイール27は、外周に歯を有し前記ウォ
ーム11と噛合するリング状のウォームホイール部27
aと、ウォームホイール部27aの内周からその軸線方
向(図2中、左方向)に突出し内歯歯車26の内側に配
置される筒部27bとを備えている。太陽歯車28は筒
部27bに一体回転可能に外嵌される。キャリア29は
太陽歯車28と同一軸線上に設けられる環状の円盤部2
9aと、円盤部29a表面から等角度(120°)間隔
で軸線方向(図2中、右方向)に突出し内歯歯車26と
太陽歯車28間に配置される3つの支持軸部としての支
持軸29bとを備えている。各遊星歯車30は各支持軸
29bに外嵌されることで同支持軸29bに対して回転
可能に支持され、前記内歯歯車26と太陽歯車28とに
噛合されている。尚、内歯歯車26と太陽歯車28は、
同一軸線状に設けられ、且つその径方向の間の中心位置
に遊星歯車30が配置された状態で、遊星歯車30と各
(太陽及び内歯)歯車26,28間のバックラッシュが
小さくなるように、言い換えると遊星歯車30と適正な
径方向の隙間(図3では、図示しない)を有するよう
に、その直径(内径と外径)が設定されている。
ーム11と噛合するリング状のウォームホイール部27
aと、ウォームホイール部27aの内周からその軸線方
向(図2中、左方向)に突出し内歯歯車26の内側に配
置される筒部27bとを備えている。太陽歯車28は筒
部27bに一体回転可能に外嵌される。キャリア29は
太陽歯車28と同一軸線上に設けられる環状の円盤部2
9aと、円盤部29a表面から等角度(120°)間隔
で軸線方向(図2中、右方向)に突出し内歯歯車26と
太陽歯車28間に配置される3つの支持軸部としての支
持軸29bとを備えている。各遊星歯車30は各支持軸
29bに外嵌されることで同支持軸29bに対して回転
可能に支持され、前記内歯歯車26と太陽歯車28とに
噛合されている。尚、内歯歯車26と太陽歯車28は、
同一軸線状に設けられ、且つその径方向の間の中心位置
に遊星歯車30が配置された状態で、遊星歯車30と各
(太陽及び内歯)歯車26,28間のバックラッシュが
小さくなるように、言い換えると遊星歯車30と適正な
径方向の隙間(図3では、図示しない)を有するよう
に、その直径(内径と外径)が設定されている。
【0023】ここで、図3に示すように、遊星歯車30
の内周面30aは真円形状とされている。そして、各支
持軸29bは、太陽歯車28の接線方向と平行に長い楕
円形状に形成されている。尚、前記真円形状の内周面3
0aの直径は、前記楕円形状の最大直径より若干大きく
設定され、遊星歯車30と支持軸29bとの太陽歯車2
8の回転方向における隙間が、従来の内周面が真円形状
の遊星歯車と真円形状の支持軸間におけるバックラッシ
ュが小くなる隙間と同程度に設定されている。
の内周面30aは真円形状とされている。そして、各支
持軸29bは、太陽歯車28の接線方向と平行に長い楕
円形状に形成されている。尚、前記真円形状の内周面3
0aの直径は、前記楕円形状の最大直径より若干大きく
設定され、遊星歯車30と支持軸29bとの太陽歯車2
8の回転方向における隙間が、従来の内周面が真円形状
の遊星歯車と真円形状の支持軸間におけるバックラッシ
ュが小くなる隙間と同程度に設定されている。
【0024】即ち、支持軸29bと遊星歯車30との隙
間は、太陽歯車28の径方向(図中、矢印Y方向)に大
きく回転方向(図中、矢印X方向)に小さく設定されて
いる。よって、遊星歯車30は、図4(a),(b)に
示すように、支持軸29bに対して太陽歯車28の回転
方向(図中、矢印X方向)より径方向(図中、矢印Y方
向)へ大きく移動可能とされる。この支持軸29bと遊
星歯車30との隙間には、図示しない潤滑油が充填され
ている。尚、図3及び図4では、視覚的に分かり易くす
るために、支持軸29bの形状を誇張して模式的に図示
している。
間は、太陽歯車28の径方向(図中、矢印Y方向)に大
きく回転方向(図中、矢印X方向)に小さく設定されて
いる。よって、遊星歯車30は、図4(a),(b)に
示すように、支持軸29bに対して太陽歯車28の回転
方向(図中、矢印X方向)より径方向(図中、矢印Y方
向)へ大きく移動可能とされる。この支持軸29bと遊
星歯車30との隙間には、図示しない潤滑油が充填され
ている。尚、図3及び図4では、視覚的に分かり易くす
るために、支持軸29bの形状を誇張して模式的に図示
している。
【0025】出力軸31は、その中間部がホイール27
の筒部27bを貫通し、該筒部27b内周面に対して回
転可能とされ、その基端部がキャリア29の円盤部29
aに一体回転可能に内嵌される。
の筒部27bを貫通し、該筒部27b内周面に対して回
転可能とされ、その基端部がキャリア29の円盤部29
aに一体回転可能に内嵌される。
【0026】つまり、減速ユニット22は、出力軸31
の先端側が出力軸心孔20dに固定された一対のすべり
軸受33に対して貫通支持され、ウォームホイール部2
7aの歯が前記ウォーム11と噛合し、各遊星歯車30
が内歯歯車26と噛合するようにホイール収容部20c
内に収容されている。
の先端側が出力軸心孔20dに固定された一対のすべり
軸受33に対して貫通支持され、ウォームホイール部2
7aの歯が前記ウォーム11と噛合し、各遊星歯車30
が内歯歯車26と噛合するようにホイール収容部20c
内に収容されている。
【0027】図2に示すように、ギヤハウジング20の
ホイール収容部20cの開口部には、カバー21が固定
される。尚、前記出力軸31は、一方向回転を往復運動
に変換する図示しないリンク機構を介して図示しないワ
イパブレードに連結されている。
ホイール収容部20cの開口部には、カバー21が固定
される。尚、前記出力軸31は、一方向回転を往復運動
に変換する図示しないリンク機構を介して図示しないワ
イパブレードに連結されている。
【0028】このように構成されたモータ1では、回転
軸7(ウォーム11)が回転駆動されると、ホイール2
7及び太陽歯車28が一体回転し、その回転に基づいて
遊星歯車30が自転しながら太陽歯車28の周りを公転
し、その公転と共にキャリア29及び出力軸31が一体
回転する。すると、ワイパブレードが往復運動して払拭
動作を行う。即ち、このモータ1の減速機構は、ウォー
ムギヤと遊星歯車装置により2段階で回転軸7(ロータ
6)の回転速度を減速して出力する。
軸7(ウォーム11)が回転駆動されると、ホイール2
7及び太陽歯車28が一体回転し、その回転に基づいて
遊星歯車30が自転しながら太陽歯車28の周りを公転
し、その公転と共にキャリア29及び出力軸31が一体
回転する。すると、ワイパブレードが往復運動して払拭
動作を行う。即ち、このモータ1の減速機構は、ウォー
ムギヤと遊星歯車装置により2段階で回転軸7(ロータ
6)の回転速度を減速して出力する。
【0029】次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以
下に記載する。 (1)遊星歯車30は、図4(a)に示すように、支持
軸29bに対して太陽歯車28の径方向(図中、Y方
向)へ大きく移動可能とされていることから、各部材の
寸法精度誤差等(例えば樹脂成形ギヤの熱収縮による誤
差も含む)によって、各歯車26,28,30の噛合い
(ギヤ反力)の不釣合いが生じようとしても、遊星歯車
30が釣合う位置まで自動的に太陽歯車28の径方向に
移動する。
下に記載する。 (1)遊星歯車30は、図4(a)に示すように、支持
軸29bに対して太陽歯車28の径方向(図中、Y方
向)へ大きく移動可能とされていることから、各部材の
寸法精度誤差等(例えば樹脂成形ギヤの熱収縮による誤
差も含む)によって、各歯車26,28,30の噛合い
(ギヤ反力)の不釣合いが生じようとしても、遊星歯車
30が釣合う位置まで自動的に太陽歯車28の径方向に
移動する。
【0030】例えば、3つの支持軸29bを結ぶ3角形
の中心位置と、太陽歯車28と、出力軸31とが同一軸
線上にあり、すべり軸受33と内歯歯車26とが同一軸
線上からずれている場合、太陽歯車28と内歯歯車26
との径方向の間隔が周方向の場所によって異なることに
なる。この場合、太陽歯車28と内歯歯車26との径方
向の間隔が狭い箇所では、遊星歯車30が、支持軸29
bとの隙間分、又は太陽歯車28との前記適正な径方向
の隙間分の範囲内で、太陽歯車28側に移動する。又、
太陽歯車28と内歯歯車26との径方向の間隔が広い箇
所では、遊星歯車30が、支持軸29bとの隙間分、又
は内歯歯車26との前記適正な径方向の隙間分の範囲内
で、内歯歯車26側に移動する。
の中心位置と、太陽歯車28と、出力軸31とが同一軸
線上にあり、すべり軸受33と内歯歯車26とが同一軸
線上からずれている場合、太陽歯車28と内歯歯車26
との径方向の間隔が周方向の場所によって異なることに
なる。この場合、太陽歯車28と内歯歯車26との径方
向の間隔が狭い箇所では、遊星歯車30が、支持軸29
bとの隙間分、又は太陽歯車28との前記適正な径方向
の隙間分の範囲内で、太陽歯車28側に移動する。又、
太陽歯車28と内歯歯車26との径方向の間隔が広い箇
所では、遊星歯車30が、支持軸29bとの隙間分、又
は内歯歯車26との前記適正な径方向の隙間分の範囲内
で、内歯歯車26側に移動する。
【0031】従って、各部材に高度な寸法精度を必要と
せずに、遊星歯車30と各(太陽及び内歯)歯車26,
28との正常な噛合いが維持される。しかも、遊星歯車
30と支持軸29bとの太陽歯車28の回転方向におけ
る隙間は、従来の内周面が真円形状の遊星歯車と真円形
状の支持軸間におけるバックラッシュが小くなる隙間と
同程度に設定されていることから、遊星歯車30と支持
軸29b間におけるバックラッシュは小さい。これらの
ことから、振動や異音の発生は低減される。
せずに、遊星歯車30と各(太陽及び内歯)歯車26,
28との正常な噛合いが維持される。しかも、遊星歯車
30と支持軸29bとの太陽歯車28の回転方向におけ
る隙間は、従来の内周面が真円形状の遊星歯車と真円形
状の支持軸間におけるバックラッシュが小くなる隙間と
同程度に設定されていることから、遊星歯車30と支持
軸29b間におけるバックラッシュは小さい。これらの
ことから、振動や異音の発生は低減される。
【0032】(2)遊星歯車30は、支持軸29bに対
して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大きく移動可
能とされている。よって、遊星歯車が太陽歯車の径方向
に大きく移動しない遊星歯車装置において、バックラッ
シュを小さくするために高度な寸法精度で形成された各
歯車を組みつけるのに比べて、各歯車26,28,30
の組み付けが容易となる(各歯車26,28,30が嵌
り易くなる)。
して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大きく移動可
能とされている。よって、遊星歯車が太陽歯車の径方向
に大きく移動しない遊星歯車装置において、バックラッ
シュを小さくするために高度な寸法精度で形成された各
歯車を組みつけるのに比べて、各歯車26,28,30
の組み付けが容易となる(各歯車26,28,30が嵌
り易くなる)。
【0033】例えば、3つの支持軸29bを結ぶ3角形
の中心位置と、太陽歯車28と、出力軸31とが同一軸
線上にあり、すべり軸受33と内歯歯車26とが同一軸
線上からずれている。この状態で、出力軸31をすべり
軸受33に組み付けるとともに遊星歯車30を内歯歯車
26に組み付ける場合、すべり軸受33と内歯歯車26
の径方向の距離が短い箇所では、遊星歯車30を支持軸
29bとの隙間分、又は太陽歯車28との前記適正な径
方向の隙間分の範囲内で移動させることができるため、
遊星歯車30を太陽歯車28側に移動させることで該遊
星歯車30を内歯歯車26に容易に噛合わせることがで
きる。しかも、この場合、遊星歯車が太陽歯車の径方向
に大きく移動しない遊星歯車装置のように組み付けを容
易とするために内歯歯車を大きく設定するといった必要
がないため、すべり軸受33と内歯歯車26の径方向の
距離が長い箇所でも、遊星歯車30を各(太陽及び内
歯)歯車26,28に正常に噛合わせることができる。
の中心位置と、太陽歯車28と、出力軸31とが同一軸
線上にあり、すべり軸受33と内歯歯車26とが同一軸
線上からずれている。この状態で、出力軸31をすべり
軸受33に組み付けるとともに遊星歯車30を内歯歯車
26に組み付ける場合、すべり軸受33と内歯歯車26
の径方向の距離が短い箇所では、遊星歯車30を支持軸
29bとの隙間分、又は太陽歯車28との前記適正な径
方向の隙間分の範囲内で移動させることができるため、
遊星歯車30を太陽歯車28側に移動させることで該遊
星歯車30を内歯歯車26に容易に噛合わせることがで
きる。しかも、この場合、遊星歯車が太陽歯車の径方向
に大きく移動しない遊星歯車装置のように組み付けを容
易とするために内歯歯車を大きく設定するといった必要
がないため、すべり軸受33と内歯歯車26の径方向の
距離が長い箇所でも、遊星歯車30を各(太陽及び内
歯)歯車26,28に正常に噛合わせることができる。
【0034】(3)支持軸29bと遊星歯車30間には
太陽歯車28の径方向に大きな隙間が形成されるため、
潤滑油を十分に充填することができる。従って、長期的
に安定した潤滑が可能となる。
太陽歯車28の径方向に大きな隙間が形成されるため、
潤滑油を十分に充填することができる。従って、長期的
に安定した潤滑が可能となる。
【0035】(4)ブッシュを用いないため、高負荷時
にも従来で述べたようなブッシュが破断するといった不
具合は生じない。 上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
にも従来で述べたようなブッシュが破断するといった不
具合は生じない。 上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
【0036】・上記実施の形態では、遊星歯車30の内
周面30aを真円形状とし、支持軸29bを太陽歯車2
8の接線方向と平行に長い楕円形状としたが、遊星歯車
が支持軸に対して太陽歯車の回転方向より径方向へ大き
く移動できれば、他の形状に変更してもよい。
周面30aを真円形状とし、支持軸29bを太陽歯車2
8の接線方向と平行に長い楕円形状としたが、遊星歯車
が支持軸に対して太陽歯車の回転方向より径方向へ大き
く移動できれば、他の形状に変更してもよい。
【0037】・支持軸29bを、図5に示す支持軸51
に変更してもよい。遊星歯車30の内周面30aは真円
形状とされている。支持軸51において、太陽歯車28
回転方向側の両端部には遊星歯車30の内周面30aに
略沿った円弧状の回転方向係合部51aが形成されてい
る。又、支持軸51において、太陽歯車28径方向側の
両端部には平行な平行部51bが形成され、該平行部5
1bと前記回転方向係合部51aとを繋ぐ部分には曲面
状の面取り部51cが形成されている。尚、遊星歯車3
0と支持軸51との太陽歯車28の回転方向における隙
間は、従来の内周面が真円形状の遊星歯車と真円形状の
支持軸間におけるバックラッシュが小くなる隙間と同程
度に設定されている。又、図5では、視覚的に分かり易
くするために、支持軸51の形状を誇張して模式的に図
示している。
に変更してもよい。遊星歯車30の内周面30aは真円
形状とされている。支持軸51において、太陽歯車28
回転方向側の両端部には遊星歯車30の内周面30aに
略沿った円弧状の回転方向係合部51aが形成されてい
る。又、支持軸51において、太陽歯車28径方向側の
両端部には平行な平行部51bが形成され、該平行部5
1bと前記回転方向係合部51aとを繋ぐ部分には曲面
状の面取り部51cが形成されている。尚、遊星歯車3
0と支持軸51との太陽歯車28の回転方向における隙
間は、従来の内周面が真円形状の遊星歯車と真円形状の
支持軸間におけるバックラッシュが小くなる隙間と同程
度に設定されている。又、図5では、視覚的に分かり易
くするために、支持軸51の形状を誇張して模式的に図
示している。
【0038】このようにしても、遊星歯車30は支持軸
51に対して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大き
く移動可能とされ、上記実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。しかも、支持軸51の太陽歯車28回転
方向側の両端部には遊星歯車30の内周面30aに略沿
った円弧状の回転方向係合部51aが形成されるため、
支持軸51と遊星歯車30間における動力伝達時に該支
持軸51の一点に押圧力が集中しない。従って、支持軸
51が磨耗し難くなる。
51に対して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大き
く移動可能とされ、上記実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。しかも、支持軸51の太陽歯車28回転
方向側の両端部には遊星歯車30の内周面30aに略沿
った円弧状の回転方向係合部51aが形成されるため、
支持軸51と遊星歯車30間における動力伝達時に該支
持軸51の一点に押圧力が集中しない。従って、支持軸
51が磨耗し難くなる。
【0039】・支持軸29bを、図6に示す支持軸52
に変更してもよい。遊星歯車30の内周面30aは真円
形状とされている。支持軸52において、太陽歯車28
回転方向側の一方の端部には遊星歯車30の内周面30
aに略沿った円弧状の一方回転方向係合部52aが形成
されている。又、支持軸52において、太陽歯車28回
転方向側の他方の端部には楕円の曲線形状の楕円部52
bが形成されている。尚、遊星歯車30と支持軸52と
の太陽歯車28の回転方向における隙間は、従来の内周
面が真円形状の遊星歯車と真円形状の支持軸間における
バックラッシュが小くなる隙間と同程度に設定されてい
る。又、図6では、視覚的に分かり易くするために、支
持軸52の形状を誇張して模式的に図示している。
に変更してもよい。遊星歯車30の内周面30aは真円
形状とされている。支持軸52において、太陽歯車28
回転方向側の一方の端部には遊星歯車30の内周面30
aに略沿った円弧状の一方回転方向係合部52aが形成
されている。又、支持軸52において、太陽歯車28回
転方向側の他方の端部には楕円の曲線形状の楕円部52
bが形成されている。尚、遊星歯車30と支持軸52と
の太陽歯車28の回転方向における隙間は、従来の内周
面が真円形状の遊星歯車と真円形状の支持軸間における
バックラッシュが小くなる隙間と同程度に設定されてい
る。又、図6では、視覚的に分かり易くするために、支
持軸52の形状を誇張して模式的に図示している。
【0040】このようにしても、遊星歯車30は支持軸
52に対して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大き
く移動可能とされ、上記実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。しかも、支持軸52と遊星歯車30間に
おける動力伝達時に一方回転方向係合部52aにて支持
軸52の一点に押圧力が集中しないようにしながら、他
方の楕円部52b側で遊星歯車30が太陽歯車28の径
方向へ大きく移動可能とすることができる。そして、特
に上記のようにワイパ用のモータ1として、遊星歯車3
0と支持軸52間の動力伝達が一方向に限られた場合、
一方回転方向係合部52aにて耐磨耗性を向上させなが
ら、楕円部52b側で遊星歯車30の太陽歯車28の径
方向への移動を大きく確保することができる。よって、
ワイパ用のモータ1の耐久性を確保しながら、遊星歯車
30と各(太陽及び内歯)歯車26,28との正常な噛
合いを維持することができ、振動や異音の発生を低減す
ることができる。
52に対して太陽歯車28の回転方向より径方向へ大き
く移動可能とされ、上記実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。しかも、支持軸52と遊星歯車30間に
おける動力伝達時に一方回転方向係合部52aにて支持
軸52の一点に押圧力が集中しないようにしながら、他
方の楕円部52b側で遊星歯車30が太陽歯車28の径
方向へ大きく移動可能とすることができる。そして、特
に上記のようにワイパ用のモータ1として、遊星歯車3
0と支持軸52間の動力伝達が一方向に限られた場合、
一方回転方向係合部52aにて耐磨耗性を向上させなが
ら、楕円部52b側で遊星歯車30の太陽歯車28の径
方向への移動を大きく確保することができる。よって、
ワイパ用のモータ1の耐久性を確保しながら、遊星歯車
30と各(太陽及び内歯)歯車26,28との正常な噛
合いを維持することができ、振動や異音の発生を低減す
ることができる。
【0041】・上記実施の形態では、支持軸29b,5
1,52を支持軸部として直接遊星歯車30を支持させ
たが、支持軸部をキャリア29の円盤部29aから突出
する支持軸と、該支持軸に固定された前記支持軸29
b,51,52と同様の形状の軸受とから構成してもよ
い。このようにしても上記実施の形態と同様の効果を得
ることができる。
1,52を支持軸部として直接遊星歯車30を支持させ
たが、支持軸部をキャリア29の円盤部29aから突出
する支持軸と、該支持軸に固定された前記支持軸29
b,51,52と同様の形状の軸受とから構成してもよ
い。このようにしても上記実施の形態と同様の効果を得
ることができる。
【0042】・上記実施の形態では、支持軸29b及び
遊星歯車30をそれぞれ3つ備えたが、1つ又は3つ以
外の複数に変更してもよい。このようにしても上記実施
の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
遊星歯車30をそれぞれ3つ備えたが、1つ又は3つ以
外の複数に変更してもよい。このようにしても上記実施
の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0043】・上記実施の形態では、ワイパ用のモータ
1に具体化したが、他の用途に用いられるモータに具体
化してもよい。 ・上記実施の形態では、遊星歯車装置をモータ1に備え
たが、他の機器に備えて実施してもよい。
1に具体化したが、他の用途に用いられるモータに具体
化してもよい。 ・上記実施の形態では、遊星歯車装置をモータ1に備え
たが、他の機器に備えて実施してもよい。
【0044】上記実施形態から把握できる請求項以外の
技術的思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (イ)請求項4に記載の遊星歯車装置が減速機構を構成
するワイパ用モータであって、前記キャリアから一方向
の回転力を出力し、回転力を往復運動に変換するリンク
機構を介してワイパブレードを駆動するワイパ用モー
タ。このようにすると、支持軸部の太陽歯車回転方向側
の一方の端部に形成される円弧状の一方回転方向係合部
にて耐磨耗性を向上させながら、他方の端部側に形成さ
れる楕円の曲線形状の楕円部にて遊星歯車の太陽歯車の
径方向への移動を大きく確保することができる。よっ
て、キャリアから一方向の回転力を出力するワイパ用モ
ータの耐久性を確保しながら、遊星歯車と各(太陽及び
内歯)歯車との正常な噛合いを維持することができ、振
動や異音の発生を低減することができる。
技術的思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (イ)請求項4に記載の遊星歯車装置が減速機構を構成
するワイパ用モータであって、前記キャリアから一方向
の回転力を出力し、回転力を往復運動に変換するリンク
機構を介してワイパブレードを駆動するワイパ用モー
タ。このようにすると、支持軸部の太陽歯車回転方向側
の一方の端部に形成される円弧状の一方回転方向係合部
にて耐磨耗性を向上させながら、他方の端部側に形成さ
れる楕円の曲線形状の楕円部にて遊星歯車の太陽歯車の
径方向への移動を大きく確保することができる。よっ
て、キャリアから一方向の回転力を出力するワイパ用モ
ータの耐久性を確保しながら、遊星歯車と各(太陽及び
内歯)歯車との正常な噛合いを維持することができ、振
動や異音の発生を低減することができる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
各部材に高度な寸法精度を必要とせずに、振動や異音の
発生を低減することができる遊星歯車装置を提供するこ
とができる。
各部材に高度な寸法精度を必要とせずに、振動や異音の
発生を低減することができる遊星歯車装置を提供するこ
とができる。
【図1】本実施の形態のモータを説明するための要部断
面図。
面図。
【図2】図1のA−A線に略沿った断面図。
【図3】本実施の形態の遊星歯車装置を説明するための
要部模式図。
要部模式図。
【図4】(a)本実施の形態の遊星歯車装置を説明する
ための要部模式図。 (b)同じく遊星歯車装置を説明するための要部模式
図。
ための要部模式図。 (b)同じく遊星歯車装置を説明するための要部模式
図。
【図5】別例の支持軸を説明するための模式図。
【図6】別例の支持軸を説明するための模式図。
26…内歯歯車、28…太陽歯車、29…キャリア、3
0…太陽歯車、29b,51,52…支持軸部、30a
…内周面、51a…回転方向係合部、52a…一方回転
方向係合部、52b…楕円部。
0…太陽歯車、29b,51,52…支持軸部、30a
…内周面、51a…回転方向係合部、52a…一方回転
方向係合部、52b…楕円部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 敬一 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 Fターム(参考) 3J027 FA23 FB02 FB40 GA01 GB03 GC01 GC13 GC22 GD04 GD08 GD12 GE05 GE14 3J063 AA31 AB12 AC01 BA09 BA11 BB11 BB14 CA01 CB03 CB04 CB17 CB48 XB06 XD03 XD72 XD73 XF14
Claims (5)
- 【請求項1】 太陽歯車(28)と前記太陽歯車(2
8)の周囲に配設される内歯歯車(26)と、 前記太陽歯車(28)と同一軸線上に回転可能に設けら
れるキャリア(29)と、 前記キャリア(29)から延びて前記太陽歯車(28)
と前記内歯歯車(26)間に配設される支持軸部(29
b,51,52)と、 前記支持軸部(29b,51,52)に回転可能に支持
され、前記太陽歯車(28)及び前記内歯歯車(26)
に噛合される遊星歯車(30)とを備えた遊星歯車装置
において、 前記支持軸部(29b,51,52)と前記遊星歯車
(30)との隙間を、前記太陽歯車(28)の径方向に
大きく、同太陽歯車(28)の回転方向に小さくするこ
とで、該遊星歯車(30)が該支持軸部(29b,5
1,52)に対して該太陽歯車(28)の回転方向より
径方向へ大きく移動できるようにしたことを特徴とする
遊星歯車装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の遊星歯車装置におい
て、 前記遊星歯車(30)が前記支持軸部(29b)に対し
て前記太陽歯車(28)の回転方向より径方向へ大きく
移動できるように、前記支持軸部(29b)に外嵌され
る前記遊星歯車(30)の内周面(30a)を真円と
し、同支持軸部(29b)を前記太陽歯車(28)の接
線方向と平行方向に長い楕円としたことを特徴とする遊
星歯車装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の遊星歯車装置におい
て、 前記支持軸部(51)に外嵌される前記遊星歯車(3
0)の内周面(30a)を真円とし、同支持軸部(5
1)の太陽歯車(28)回転方向側の両端部に前記遊星
歯車(30)の真円に略沿った円弧状の回転方向係合部
(51a)を形成したことを特徴とする遊星歯車装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の遊星歯車装置におい
て、 前記支持軸部(52)に外嵌される前記遊星歯車(3
0)の内周面(30a)を真円とし、同支持軸部(5
2)の太陽歯車(28)回転方向側の一方の端部に前記
遊星歯車(30)の真円に略沿った円弧状の一方回転方
向係合部(52a)を形成し、同支持軸部(52)の太
陽歯車(28)回転方向側の他方の端部に楕円の曲線形
状の楕円部(52b)を形成したことを特徴とする遊星
歯車装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
遊星歯車装置において、 前記前記支持軸部(29b,51,52)と前記遊星歯
車(30)との隙間に、潤滑油を充填したことを特徴と
する遊星歯車装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000082307A JP2001271894A (ja) | 2000-03-23 | 2000-03-23 | 遊星歯車装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000082307A JP2001271894A (ja) | 2000-03-23 | 2000-03-23 | 遊星歯車装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001271894A true JP2001271894A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18599133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000082307A Pending JP2001271894A (ja) | 2000-03-23 | 2000-03-23 | 遊星歯車装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001271894A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007245301A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | トルクアップレンチ |
CN103513696A (zh) * | 2012-06-27 | 2014-01-15 | 本田技研工业株式会社 | 锁止装置 |
-
2000
- 2000-03-23 JP JP2000082307A patent/JP2001271894A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007245301A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | トルクアップレンチ |
CN103513696A (zh) * | 2012-06-27 | 2014-01-15 | 本田技研工业株式会社 | 锁止装置 |
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