JP2001268822A - エネルギー貯蔵装置 - Google Patents

エネルギー貯蔵装置

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JP2001268822A
JP2001268822A JP2000074033A JP2000074033A JP2001268822A JP 2001268822 A JP2001268822 A JP 2001268822A JP 2000074033 A JP2000074033 A JP 2000074033A JP 2000074033 A JP2000074033 A JP 2000074033A JP 2001268822 A JP2001268822 A JP 2001268822A
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眞一郎 住吉
Katsunori Zaizen
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Tetsuya Koda
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  • Synchronous Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の構成のエネルギー貯蔵装置は、同期機
が起動時に起動トルクが零であり、励磁電流値が低速時
には不足、高速時には過多となるという課題を有してい
る。 【解決手段】 固定子16に対して相対的に回転する第
3の巻線22と第4の巻線33と整流回路34を有する
回転子17、回転子17によって駆動されるフライホイ
ル14を備え、第3の巻線22は第2の巻線20と磁気
的に結合し、整流回路34の入力を第3の巻線22に接
続し、整流回路34の出力を第4の巻線33に接続し、
起動トルクがあり、また第4の巻線33が発生する磁束
を自由に可変できるエネルギー貯蔵装置としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用や産業用に
使用され、深夜電力などを運動エネルギーとして蓄えた
後、再び電力として利用するエネルギー貯蔵装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエネルギー貯蔵装置を図10に基
づいて説明する。1は鉄製のフライホイル、2はフライ
ホイル1の軸に直接接続した同期機であり、電機子巻線
を有する固定子3と界磁巻線を有する回転子4によって
構成されている。
【0003】5は同期機2の界磁巻線に励磁電流を供給
するための励磁機であり、固定子6と回転子7により構
成され、やはりフライホイル1の軸に直接接続されてい
る。
【0004】8はフライホイル1の軸に直接接続された
ポニーモータなどと称される誘導電動機で、一次巻線を
有する固定子9と、鉄心にアルミニウムを鋳込んで製造
されたカゴ形と呼ばれる構造の回転子10によって構成
されている。
【0005】11と12は、いずれもフライホイル1の
軸を回転自在に支持するベアリングであり、13はベア
リング11、12に加わる垂直方向の力を軽減するため
の磁気軸受けである。
【0006】磁気軸受け13は、永久磁石の吸引力を重
力と逆方向に働かせることにより、フライホイル1の重
さと、同軸に設けられた同期機2、励磁機5、誘導電動
機8の各回転子の重さの和のおよそ9割に相当する力を
上方向に作用させている。
【0007】以上の構成における従来のエネルギー貯蔵
装置は、まずフライホイル1の回転が零の状態から、誘
導電動機8の固定子9の一次巻線に交流電流を供給する
ことにより動作させ、フライホイル1を毎分約1800
回転にまで加速させる。
【0008】この段階で、励磁機5の固定子6の界磁巻
線に直流電流を供給すると、回転子7内の電機子巻線に
誘導起電力が発生し、それを軸上に設けたダイオード等
で構成した整流回路(図示せず)で直流に変換して、同
期機2の回転子4の界磁巻線に励磁電流を供給するもの
となっている。
【0009】同期機2の固定子3には、回転子4からの
界磁が作用し、この状態で電機子巻線に電流が供給され
ると、トルクが発生されるものとなる。
【0010】したがって、同期機2は電動機として動作
し、フライホイル1を加速させることにより、電気エネ
ルギーを運動エネルギーに変換して貯蔵する動作(充電
動作)が行われる。
【0011】そして、蓄えられた運動エネルギーを電気
エネルギーとして取り出す場合(放電動作)は、やはり
励磁機5の固定子6の界磁巻線に電流を供給し、励磁機
5の出力によって同期機2に励磁電流を供給し、固定子
3に誘導起電力を発生させる。
【0012】固定子3の電機子巻線に負荷が接続されて
いれば、前記誘導起電力による電力の供給が行われるの
で、フライホイル1の運動エネルギーが、電気エネルギ
ーに変換されて負荷で使用することができるものとな
る。
【0013】図11は、従来の技術において、励磁機5
の界磁巻線の電流を一定値とした状態での回転の速度
と、同期機2に供給される励磁電流の関係を実線で示し
たものである。
【0014】励磁機5は、界磁電流が供給されている状
態であっても速度零では誘導起電力が発生しないことか
ら、同期機2の励磁電流値は零となり、速度が高速にな
るに従って、励磁機5の出力が大となって、同期機2の
励磁電流も大となるものとなる。
【0015】これに対して、各速度において必要となる
励磁電流値は、破線で示している様に速度に反比例し、
高速となるほど必要となる励磁電流値は小となる。
【0016】その理由は、同期機2の電機子巻線に発生
する誘導起電力の値は、励磁電流にほぼ比例して発生す
る鎖交磁束に速度を乗じた値にほぼ等しくなるものであ
り、充電時において電機子巻線に一定の電気パワーを供
給する場合、および放電時に電機子巻線から一定の電気
パワーを取り出す場合には、電機子巻線の電流値を所定
値以下に保とうとするならば、励磁電流値は、速度に反
比例した値となるものである。
【0017】ただし、励磁電流が過大となると界磁巻線
の損失が大きくなったり、磁気飽和を起こすことから、
起動時および低速の条件においても制限を設ける必要が
あり、ここで説明している従来の技術では、励磁電流は
3.9Aに制限する必要があるものとしている。
【0018】このような、起動時および低速時における
励磁電流の不足をカバーするため、従来の技術では、誘
導電動機8を設けているものであり、充電時の起動時か
ら低速時には誘導電動機8に例えばインバータ等の可変
周波数、可変電圧(VVVF)の電源を供給するものと
なっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成のエネ
ルギー貯蔵装置は、速度に対して同期機2に供給される
励磁電流が、必要な励磁電流に対して逆の特性でなり、
すなわち低速時においては励磁電流が不足し、高速時に
おいては励磁電流が過多となるものであった。
【0020】その特性をカバーし、充電時の起動時に
は、従来の技術ではさらに誘導電動機を設けていたが、
そのため装置が大きく重いものになるという第1の課題
を有していた。
【0021】また、速度に対する励磁機の出力の特性が
必要となる特性と全く異なることから、充電時および放
電時の両方の動作において、速度の変化に対する誘導起
電力の変化が非常に大きく、装置が接続される電源や負
荷との電圧の整合を行うために、別途複雑な構成の電圧
変換装置が必要となるという第2の課題を有するもので
あった。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、 第1の巻線
と第2の巻線とを有する固定子と、前記固定子に対して
相対的に回転する第3の巻線と第4の巻線と整流回路と
を有する回転子と、前記回転子によって駆動されるフラ
イホイルと、前記第1の巻線に電流を供給する第1の電
源と、前記第1の巻線から電力が供給される負荷と、第
2の巻線に高周波電流を供給する第2の電源とを備え、
前記第3の巻線は第2の巻線と磁気的に結合し、前記整
流回路の入力を第3の巻線に接続し、整流回路の出力を
第4の巻線に接続したものである。
【0023】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、第1
の巻線と第2の巻線とを有する固定子と、前記固定子に
対して相対的に回転する第3の巻線と第4の巻線と整流
回路とを有する回転子と、前記回転子によって駆動され
るフライホイルと、前記第1の巻線に電流を供給する第
1の電源と、前記第1の巻線から電力が供給される負荷
と、第2の巻線に高周波電流を供給する第2の電源とを
備え、前記第3の巻線は第2の巻線と磁気的に結合し、
前記整流回路の入力を第3の巻線に接続し、整流回路の
出力を第4の巻線に接続した構成とすることにより、簡
単な構成でありながら、速度に関わらず第2の電源から
の電力供給の制御により、第4の巻線に供給する励磁電
流の値を自在に制御することができ、起動トルクも確保
することができる。
【0024】また、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載したエネルギー貯蔵装置の第2の電源を、直流
電源とスイッチング素子と共振コンデンサとスイッチン
グ素子を駆動する駆動回路を有し、第2の巻線と前記ス
イッチング素子とを直列に接続し、この直列回路の両端
を前記直流電源の出力端子間に接続し、共振コンデンサ
を前記スイッチング素子と第2の巻線の接続点と前記直
流電源の一端子の間に接続した構成とすることにより、
やはり簡単な構成でありながら、速度に関わらず第2の
電源からの電力供給の制御により、第4の巻線に供給す
る励磁電流の値を自在に制御することができ、起動トル
クも確保することができ、特に第2の電源の構成が非常
に簡単で、低コスト、小形、軽量とすることができるも
のである。
【0025】また、請求項3に記載した発明は、請求項
1に記載したエネルギー貯蔵装置の第2の電源を、直流
電源と、直列に接続した第1のスイッチング素子及び第
2のスイッチング素子と、共振コンデンサと、駆動回路
を有し、前記共振コンデンサと前記第2の巻線との直列
回路を第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素
子との接続点と直流電源の一端子との間に接続した構成
とすることにより、やはり簡単な構成でありながら、速
度に関わらず第2の電源からの電力供給の制御により、
第4の巻線に供給する励磁電流の値を自在に制御するこ
とができ、起動トルクも確保することができ、特に第2
の電源の構成がかなり簡単で、低コスト、小形、軽量と
することができるものである。
【0026】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から請求項3いずれか1項記載のエネルギー貯蔵装置
に、速度検知手段を有し、駆動回路は、前記速度検知手
段の出力信号に応じて第2の電源の出力を変化させる構
成とすることにより、速度に応じた励磁電流を第4の巻
線に供給し、第1の巻線に発生する誘導起電力の値を適
正に制御し、広い速度範囲で効率の高い運転が可能な装
置を実現するものである。
【0027】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
から請求項4のいずれか1項記載のエネルギー貯蔵装置
が、第1の電源からの電力によってフライホイルを加速
する充電期間と、前記フライホイルの運動エネルギーを
負荷に電力として供給する放電期間の間に、第2の巻線
の電力供給をほぼ零とする慣性運転期間を有するものと
することにより、充電期間が終了した後、放電期間に至
るまでの時間が長い場合でも、無駄な損失を抑え、エネ
ルギー利用を有効に行うことができる、経済的な装置を
実現することができるものである。
【0028】また、請求項6に記載の発明は、軸を垂直
としたフライホイルと、前記フライホイルを非接触で支
持する支持手段を有し、前記支持手段は、円形に巻かれ
たコイルと、円形の永久磁石と、円形の鉄心によって構
成され、前記鉄心は前記コイルおよび前記永久磁石から
発生する磁束を通す磁路であり、前記永久磁石による吸
引力は前記フライホイルに働く重力と逆向きとした構成
とすることにより、軸受けに発生する損失を抑え、また
フライホイル等の重量を上方向に引き上げるために必要
となる電力を非常に小さくし、また鉄損も低く抑えられ
る効率の高い装置を実現することを可能とさせるもので
ある。
【0029】
【実施例】(実施例1)以下本発明の第1の実施例につ
いて説明する。図1は請求項1、2、5を用いた実施例
1のエネルギー貯蔵装置の断面図を示している。
【0030】図1において、14はフライホイル、15
は同期機で固定子16と回転子17を有している。
【0031】ロータリトランス18は、固定されたフェ
ライト製の固定コア19と第2の巻線20、フライホイ
ル14の軸に取り付けられてフライホイル14と一緒に
回転するフェライト製の回転コア21と第3の巻線22
により構成されている。
【0032】ベアリング23、24は、従来の技術と同
様、フライホイル14を回転自在に支持するものであ
る。
【0033】実施例1では、円形に巻かれたコイル25
と溝のあるリング状の鉄心26によって構成した支持手
段27が設けられている。
【0034】図2は実施例1の回路図を示している。
【0035】図2において、第1の巻線30、31、3
2はいずれも固定子16に巻かれた3相の電機子巻線で
ある。
【0036】固定子16に対して相対的に回転する回転
子17には、第3の巻線22および第4の巻線33、整
流回路34が設けられている。
【0037】第1の巻線30、31、32に電流を供給
する第1の電源35と、第1の巻線30、31、32か
ら電力が供給される負荷36と、第2の巻線20に高周
波電流を供給する第2の電源37とを備え、ロータリト
ランス18として構成された、第3の巻線22と第2の
巻線20は磁気的に結合されて、整流回路34の入力が
第3の巻線22に接続され、整流回路34の出力は第4
の巻線33に接続されているものとなっている。
【0038】第2の巻線20に対して高周波電流を供給
する第2の電源37の構成は、直流電源38とスイッチ
ング素子39と共振コンデンサ40とスイッチング素子
39を駆動する駆動回路64を備えている。直流電源3
8は、交流電源41の出力を、整流ブリッジ42で整流
し、チョークコイル43とコンデンサ44によって構成
したフィルタ回路45によってリプルの少ない直流に変
換しているものである。スイッチング素子39は、IG
BTチップとダイオードチップとを並列に接続した構成
としている。
【0039】第2の巻線20とスイッチング素子39と
は直列に接続しており、この直列体の両端に、直流電源
38出力を接続している。
【0040】また共振コンデンサ40は、スイッチング
素子39のコレクタ端子と第2の巻線20の接続点と、
直流電源38のプラス端子の間に接続しているものであ
る。
【0041】駆動回路64は、スイッチング素子39の
ゲートに接続しており、スイッチング素子39のゲート
電圧をエミッタ端子に対して15V上昇させ、または0
Vに低下することによって、スイッチング素子39をオ
ンオフしている。
【0042】以上の構成で、直流電源38の出力を、駆
動回路64が駆動するスイッチング素子39によって高
周波に変換して、共振コンデンサ40と第2の巻線20
が構成する共振回路に供給するものである。従って第2
の巻線20には、高周波の電圧が発生する。
【0043】ロータリトランス18の構成によって、第
3の巻線22は第2の巻線20と磁気結合しているた
め、第2の巻線20に発生した高周波の電圧は第3の巻
線22に誘導され、第3の巻線22にも同様の高周波の
誘導電圧が発生する。
【0044】この高周波の電圧は、ダイオード46、4
7によって構成した整流回路34によって直流に変換さ
れ、第4の巻線33に供給される。
【0045】第4の巻線33は、回転子17を構成する
鉄心のスロット中に配置しているため、同期機15の励
磁がなされるものである。
【0046】本実施例では、極数を4極としており、機
械角360度に対して、N極とS極が2つずつ生ずる構
成を取っている。
【0047】一方第1の電源35は、直流電源48と、
IGBTによって構成したスイッチング素子49、5
0、51、52、53、54、各スイッチング素子のゲ
ートに接続されてオンオフの制御を行う制御回路55、
固定子16に対する回転子17の相対位置を検知する位
置検知手段56を有しており、実施例1では位置検知手
段56は、ホールIC57、58、59によって構成し
ている。
【0048】また、直流電源48は、交流電源60、整
流回路61、チョークコイル62、電解形のコンデンサ
63によって構成しているものを使用している。
【0049】図3は、第2の電源20の実働波形図で、
(a)は直流電源38の出力電圧VdCとスイッチング
素子39のコレクタ・エミッタ間電圧VCeを、(b)
はスイッチング素子39に流れる電流ICを、(C)は
第2の巻線20の両端子間に発生する電圧VLと電流I
Lの波形を示している。このとき本実施例では、駆動回
路64は25kHzでスイッチング素子39をオンオフ
しているものである。
【0050】スイッチング素子39が駆動回路64によ
ってオンされるオン期間Tonにおいては、直流電源3
8からスイッチング素子39を介して、第2の巻線20
に電流ILが、共振コンデンサ40には電流ICが供給
される。この電流ILは、第2の巻線20に印加されて
いる電圧VdCが図3(a)に示しているようにほぼ直
流となっているため、図3(C)に示しているようにほ
ぼ直線的に増加していく。また電流ICも同様の理由
で、図3(b)に示しているように、ほぼ直線的に増加
するものである。スイッチング素子39が駆動回路64
によってオフされると、この瞬間に第2の巻線20に流
れていた電流は共振コンデンサ40に流れ、第2の巻線
20と共振コンデンサ40とは共振状態となる。このた
め、スイッチング素子39のコレクタ・エミッタ間に発
生する電圧VCeは、図3(a)に示しているような共
振電圧波形となる。
【0051】この共振状態が約半周期続いた後に、VL
=VdC、すなわち第2の巻線20に印加される電圧V
Lが再び直流電源38の電圧VdCと等しくなってスイ
ッチング素子39が再びオンするTon期間に入る。T
on期間に入った瞬間に、共振コンデンサ40の電流が
なくなって、代わってスイッチング素子39を構成する
ダイオードが導通状態となって、それによってスイッチ
ング素子39の電圧VCeはほぼ0となる。
【0052】駆動回路64は、スイッチング素子39を
構成するダイオードがオンしている状態で、スイッチン
グ素子39のゲート電圧を約15V出力するものであ
る。このためスイッチング素子39は、ターンオンさ
れ、やがてダイオードに流れる電流が0となった後も、
引き続いてIGBTに電流が流れ、オン状態を継続する
ことができる。
【0053】以上のような動作を繰り返すことによっ
て、本実施例の第2の電源37は25kHzの高周波電
流を第2の巻線20に供給し続けるものである。
【0054】第2の巻線20は第3の巻線22に磁気結
合しているため、第3の巻線22にも高周波の誘導電圧
が発生する。この誘導電圧は、整流回路34によって整
流され直流に変換されて、第4の巻線33に供給され
る。つまり第4の巻線33には、励磁電流Ifが供給さ
れるものとなる。
【0055】従って、充電時には、固定子16に配置し
ている第1の巻線30、31、32の電流と、第4の巻
線33との間にはトルクが発生し、同期機15は、動力
を発生するものとなる。
【0056】また、放電時には第1の巻線30、31、
32に誘導起電力が発生して、負荷36に電力が供給さ
れるものとなる。
【0057】ここで、本実施例では、駆動回路64がス
イッチング素子39をオンするオン信号の期間を可変で
きるようにしているものである。
【0058】このため、第3の巻線22に発生する誘導
電圧の大きさを加減でき、従って第4の巻線33に流れ
る励磁電流Ifの大きさを加減することが可能となって
いる。
【0059】なお本実施例においては、駆動回路64と
して集積回路AN6715またはAN6728を用いて
いるものである。このため、部品点数を抑えることがで
き、低コストで駆動回路64を構成できるものである。
ただし、特にこのような集積回路に限定する必要はな
く、トランジスタやダイオードや抵抗・コンデンサなど
のディスクリート部品を使用しても支障はないものであ
る。
【0060】また本実施例では共振コンデンサ40を使
用しているため、スイッチング素子39のターンオフ時
に急激な電圧の立ち上がりが発生しないものである。こ
のため、ノイズの発生を抑えることができ、またスイッ
チング素子39のターンオフ損失が小となり、またラッ
チアップ耐量を低減できるものである。またスイッチン
グ素子39に使用するダイオードについても、ターンオ
フ時に急激な逆電圧が印加されないため、逆回復時間が
比較的長くかかるものを使用でき、スイッチング素子3
9を低価格で構成できるものである。このため、装置全
体を低価格とすることも可能となる。
【0061】また本実施例では、第2の巻線20をフェ
ライト製の固定コア19を使用しており、同様にフェラ
イト製の回転コア21を使用している第3の巻線22で
ロータリトランス18が構成されていて、固定コア19
と回転コア21間に適切な空隙を設けた構成としている
ものである。
【0062】このため第2の巻線20は、適度なインダ
クタンス成分を有するものとなっている。このため、ス
イッチング素子39のターンオンに際してターンオン損
失が極めて小さくなるものである。
【0063】また本実施例においては第2の電源37の
動作周波数を25kHzに設定して、スイッチング素子
39のスイッチング損失を抑えると共に、耳障りな騒音
を防止できるようにしているが、動作周波数を特に25
kHzに限定する必要はないものである。つまり、例え
ば100kHzあるいは1MHzと高周波の設定とした
場合には、ロータリトランス18をより小形化できるも
のである。
【0064】また本実施例においては、共振コンデンサ
40の一端子を直流電源38のプラス側に接続し、第2
の巻線20と並列になるように接続しているが、直流電
源38のマイナス端子側に接続して、スイッチング素子
39のコレクタ・エミッタ間に並列に接続する構成とし
ても支障はないものである。
【0065】さらにスイッチング素子39と第2の巻線
20の接続の順序についても、プラス側にスイッチング
素子39を配置する構成としても支障はないものであ
る。
【0066】またスイッチング素子39として、IGB
Tの他にバイポーラ形MOSFETあるいはGTO等も
使用できるものである。
【0067】また回転子17に設けている整流回路34
は、本実施例ではダイオード46、47を使用している
が、全波整流ブリッジとしても、単に1石のダイオード
を第3の巻線22に直列接続したものとしても支障はな
いものである。
【0068】また極性についても、スイッチング素子3
9のオンオフに対してフォワード接続であってもフライ
バック接続であってもよい。
【0069】図4は、実施例1の支持手段27の構成を
示している。
【0070】図4においては、円形のコイル26は、樹
脂製のボビン66に巻かれたものを使用して、鉄心25
の溝内に納めて構成している。
【0071】図5は、図4に示した支持手段27が動作
している状態における磁気回路を示しているものであ
り、鉄製のフライホイル14との間に空隙長dを隔て
て、鉄心25はフライホイル14と対抗している。
【0072】コイル26に電流を供給することにより、
破線で示されているように磁束が発生して、フライホイ
ル14の上面は、吸引力によって重力と逆向きである上
向きの力を受けて上昇することになる。
【0073】空隙長dがほぼ一定の値となるようにコイ
ル26に供給する電流値を加減するという制御を行うも
のである。
【0074】ここで、空隙長dを検知するためには、フ
ライホイル14の上下方向の位置を検知する位置センサ
を別途設ける方法もあるが、コイル26に対して所定周
波数の交流成分を重畳し、当該周波数成分の電流値を検
出することにより、コイル26のインダクタンスから空
隙dを検知してもよい。
【0075】図6は、実施例1のエネルギー貯蔵装置の
速度、パワー、励磁電流を請求項6を実施した場合の構
成である装置の動作説明したものである。
【0076】図6においては、横軸が時刻であり、本実
施例では前日の23時、すなわち夜間電力が使用できる
時刻にて、充電動作が開始されるものとなっている。
【0077】なお、図6においては、充電動作の開始時
においては、フライホイル14の速度は零であり、エネ
ルギーは全く蓄えられていない状態となっている。
【0078】本実施例においては、まず励磁電流Ifが
供給され、第1の巻線30、31、32からも電機子電
流が供給されることから、同期機15は電動機として動
作を行う。
【0079】ここで、発生するトルクの値については、
電機子電流の値を一定とし、スイッチング素子49、5
0、51、52、53、54とすること、および位置検
知手段56からの位置検知信号より制御回路55が、磁
束と電機子電流との電気角がほぼ直交するように各スイ
ッチング素子のオンオフの制御を行うことにより、一般
のブラシレスDCモータと称される電動機と類似の動作
が行われるものとなり、よって発生トルクは一定値、電
動機としての出力は、速度に比例したものとなる。
【0080】実施例1においては、起動から1時間後で
ある0時には、速度の上昇からパワーが1.3kWとい
う値に達し、その後は、パワー制限動作を行わせてい
る。
【0081】すなわち、第1の電源35からの供給パワ
ーを1.3キロワットの一定値となるように速度に対す
るトルクの値を暫減する制御を行うものとなっている
が、ここで、本実施例においては、図6(ウ)で示して
いるように、その後の励磁電流値をほぼ速度に対して反
比例となるように絞っているため、第1の巻線30、3
1、32に発生する誘導起電力の値は、速度の変化に対
してもほぼ一定値とする事ができるものとなっている。
【0082】これにより、一定電圧を出力する直流電源
48からの電力供給が、スイッチング素子49、50、
51、52、53、54を通してスムーズに行われ、一
般のインバータ装置でよく使用されるような導通比の制
御、すなわち各スイッチング素子のオンオフを電気角6
0度(あるいは120度)の範囲内で、さらに高周波の
キャリア周波数毎にオンオフの動作が行われる方式とし
て、かつその導通比大きさで、等価的な直流電源48の
出力電圧値が変化したと同等の動作を行わせることによ
り、第1の巻線30、31、32に発生する誘導起電力
の大きさとの整合をとる方法を使用せずとも、スイッチ
ング素子39のオン時間の制御のみで、良好なパワー制
御がなされるものとなっている。
【0083】ただし、上記のスイッチング素子49、5
0、51、52、53、54に対する導通比の制御(チ
ョッパ制御、もしくはPWM制御などとも称される)を
併用してもよく、その場合にあっても、導通比の変化の
範囲は、励磁電流が加減される分だけ抑えることがで
き、スイッチング素子49、50、51、52、53、
54の耐電圧、電流定格を効果的に活用したパワーの供
給が可能となるものであるという効果が上げられる。
【0084】午前7時において、深夜電力の契約が完了
した時点で充電動作は停止され、その後は請求項5に記
載された慣性運転期間に入るが、この時点での速度は、
本実施例では毎分9000回転となる。
【0085】この期間においては、スイッチング素子3
9は完全にオフの状態となり、励磁電流Ifの値も零と
なるため、励磁動作を行うための電力の消費が無くなる
と同時に、同期機15の固定子16の鉄損もほぼ零とす
ることができるものとなる。
【0086】一般に高周波における鉄損は、周波数の2
乗に比例する渦電流損が支配的となることから、たとえ
ば板の厚さが0.2mmというような相当薄い材料を使
用したとしても、励磁がなされた状態のままで毎分90
00回転という運転を行うと、鉄損が問題となる。
【0087】しかし、本実施例では慣性運転期間は、励
磁をなくして、その鉄損を効果的に抑えるものとなって
いる。
【0088】例えば特に夏場などには、一般家庭におい
ては、電力を朝晩よりも昼間時間に集中的に消費すると
いう傾向があり、電力消費の少ない朝の時間帯に放電動
作を行わせると、励磁のための電力消費および高周波に
よる鉄損により効率が著しく低下するという傾向がある
ので、その後の大電力消費が行われる時間帯まで慣性運
転をさせ、その後放電動作を行って、電力消費を補わせ
るという動作にした方がより効果的なエネルギー利用が
できるものとなり、本実施例においては、慣性運転期間
を設けて、第2の巻線への電力供給を零にダウンさせる
ことにより、それが実現されるものとなっている。
【0089】なお、放電期間についても、本実施例では
励磁電流の値をほぼ速度に反比例した値として放電パワ
ーを制御し、その上充電期間中と同様に、励磁電流値が
最大値となっている条件における第1の巻線の電流の値
の上限を設定した、トルク制限も設けたものとしてい
る。
【0090】(実施例2)続いて本発明の請求項6を用
いた実施例2について説明する。図7は実施例2におけ
る支持手段68の構成と磁路の説明を行う断面図であ
る。
【0091】実施例2においても、全体の構成は支持手
段を除いて実施例1にて説明した構成に同等のものであ
り、実施例1において用いた支持手段27が、図7に示
した支持手段67に差し替えられたものとなっている。
【0092】したがって、図7に見られるように、実施
例2においては支持手段67が、円形に巻かれたコイル
26、円形の永久磁石68、円形の鉄心69a、69b
を有しており、コイル26は実施例1と同様に樹脂製の
ボビン66に巻かれている。
【0093】なお、図7は実施例1の図5と同様に、上
面から見た場合には円形となる各構成要素の断面の片側
のみを示しているものであって、実際には中心が図7の
右側の外にあって、360度つながっている円形のもの
であり、すなわち鉄心69aは内側の鉄心であり、鉄心
69bは外側の鉄心であり、その間にリング形の永久磁
石68が設けられているものとなっている。
【0094】本実施例においても、破線で示しているよ
うに磁束は、永久磁石68、鉄心69b、フライホイル
14、鉄心69aを通って形成されるものとなる。
【0095】特に本実施例では、永久磁石をネオジ焼結
のものを使用していることから、厚さxが小であっても
大きな磁束が破線で示した磁路内に発生されるものとな
り、コイル26に電流が流れていない状態にあっても、
永久磁石68により、フライホイル14には、吸引力が
上向きに発生されるものとなっている。
【0096】ネオジ磁石の使用によって、xが小とする
ことができることから、破線で示している磁路の磁気抵
抗も小となり、よってコイル26のインダクタンスは大
きくすることができる。
【0097】したがって、コイル26に僅かな電流を通
ずることにより、大きな磁束の変化が起こるものとな
り、吸引力をコントロールするのに必要なコイル26へ
の供給電流を抑えることができ、支持手段67に必要な
電力を抑えられるか、もしくはコンパクトなものにする
ことができるという効果を上げているものである。
【0098】また、コイル26については、紙面の向こ
う側から手前側に電流が流れた場合には、案ペールの右
ねじの法則に従って、永久磁石68が発する磁束を強め
る方向となり、吸引力が増加し、逆に紙面の手前側から
向こう側に電流が供給された場合には、永久磁石68の
発する磁束を殺す作用が見られて、吸引力の減少が起こ
るものとなる。
【0099】したがって、空隙の大きさを適当に設定す
ることにより、定常的なコイル26の供給電流の大きさ
をかなり小とすることができ、これによって、垂直方向
の重量と等しい吸引力に保たせることが可能となり、極
めて損失が小さい軸受け機能を持たせることができるも
のとなる。
【0100】なお、特に鉄心69a、69b、コイル2
6の形状をいずれも円形としていることにより、フライ
ホイル14が高速で回転していても、渦電流は発生せ
ず、渦電流による損失もほぼ零とすることができるもの
となっている。
【0101】(実施例3)図8は、請求項3、4を用い
た実施例3におけるエネルギー貯蔵装置の回路図を示し
ている。
【0102】実施例3においても、断面図の面では実施
例1と同等であり、回路図が異なるものとなっている。
【0103】実施例3では、実施例1で使用している第
2の電源37に代えて、第2の電源70が用いられてい
る。
【0104】第2の電源70は、第1のスイッチング素
子71と第2のスイッチング素子72と、共振コンデン
サ73を使用しており、共振コンデンサ73は、第2の
巻線20と直列に接続している。
【0105】第1のスイッチング素子71と第2のスイ
ッチング素子72は、直列に接続されている。
【0106】また共振コンデンサ73と第2の巻線20
とは直列に接続しており、この直列回路を第1のスイッ
チング素子71と第2のスイッチング素子72との接続
点と直流電源48のプラス端子との間に接続しているも
のである。
【0107】本実施例においては、直流電源48は、第
1の電源の構成要素の一つであるものを、共用した形と
なっているが、実施例1のように第1の電源の構成要素
と完全に分けて設けてもよく、また放電時の起動時にお
いて例えばバッテリなどによって直流電源を供給して励
磁動作を行った後、負荷への電力供給ができるようにな
った際に、その直流電圧を第2の電源として供給させる
ようにしてもよい。
【0108】また駆動回路74は、第1のスイッチング
素子71と第2のスイッチング素子72を交互にオンオ
フ駆動するものである。
【0109】すなわち、第1のスイッチング素子71が
オンされると、直流電源48は第1のスイッチング素子
71と、第2の巻線20と、共振コンデンサ73に電流
を供給するものである。
【0110】また駆動回路74によって第1のスイッチ
ング素子71がオフされて第2のスイッチング素子72
がターンオンされると、共振コンデンサ73が、第2の
巻線20と第2のスイッチング素子72に電流を供給す
るものである。
【0111】このため、第1のスイッチング素子71と
第2のスイッチング素子72に発生する損失を最小限に
抑えることができるものである。
【0112】本実施例では、第2の巻線20と共振コン
デンサ73の共振周波数にほぼ等しい25kHzとして
おり、共振コンデンサ73は、第2の巻線20と直列共
振するものとしている。
【0113】その上で、本実施例では、駆動回路74は
動作周波数を可変としており、前記共振周波数よりも高
くすることにより、励磁電流Ifを減少させるという動
作を行わせているものとなっている。
【0114】ただし、逆に動作周波数を共振周波数より
も低くした場合にも、やはりIfは減少することになる
が、その場合には、第1のスイッチング素子71と第2
のスイッチング素子72とが切り替わるタイミングで、
スイッチング素子を構成するダイオードに逆回復電流が
発生することから、高速リカバリのダイオードチップが
必要となる。しかし、ターンオフ損失はほとんど発生し
ないものである。
【0115】また、第1のスイッチング素子71と第2
のスイッチング素子72のオン期間の比率を変えて、I
fを変化することもできる。
【0116】また、直流電源48の出力電圧を可変でき
る構成として、駆動回路74の発振周波数を一定とし
て、Ifを調整することもできるものである。
【0117】以上のように本実施例においても、励磁電
流Ifの値を加減できるものとなる。
【0118】実施例3では、実施例1で説明した1個の
スイッチング素子を使用する構成としたものに比べて、
第1のスイッチング素子71と第2のスイッチング素子
72に、耐電圧の低い定格のものを使用できる。
【0119】また、本実施例では、速度検知手段75を
設けており、フライホイル14の回転の速度を検知する
ことができるものとなっている。
【0120】図9(ア)(イ)(ウ)は、毎分9000
回転で運転している状態における、速度検知手段75を
構成する各ホールICの出力波形を示しているものであ
るが、速度検知手段75は、実施例1の位置検知手段5
6と同じ構成であり、実施例3においても励磁されてい
る状態において、回転子17の磁極の位置を磁気的に検
知し、制御回路76から6石の各スイッチング素子をオ
ンオフするという実施例1と同様の動作を行うと同時
に、3つのホールICの出力信号の切り替わりの周期か
ら、フライホイル14の回転の速度を検知し、その出力
である速度信号を駆動回路74に出力するものとなって
いる。
【0121】本実施例では、同期機15の極数が4極で
あることから、毎分9000回転の場合には300Hz
の周波数となり、よって電気角の360度(1周期)
は、図9に示されているように3.33msとなる。
【0122】この周期を制御回路75で検出し、その逆
数を計算して速度を求めているものであるが、本実施例
のように電気角60度ごとの位置検知を行う目的から3
個のホールIC信号出力がある場合には、3つの信号の
排他的論理和(EX−OR)を例えばMN4030など
の論理回路ICのゲートを2個使用して構成して、0.
556ms毎にハイとローの論理が切り替わるようにし
た信号を出力を出力させた上で、そのエッジ間の期間を
計測して、速度を求めるようにしてもよい。
【0123】駆動回路74は、速度信号を受け、高速時
には共振コンデンサ73と第2の巻線20との共振周波
数に対して、駆動周波数をぐっと高くすることにより、
励磁を弱く制御し、低速時には、逆に共振周波数付近ま
で動作周波数を低下させ、励磁電流を大としていること
から、フライホイル14の速度が毎分2000回転か
ら、9000回転という広い範囲で、誘導起電力の大き
さをほぼ一定値に保つことができるものとなっている。
【0124】したがって、第1の電源が簡単な構成のも
のであっても、負荷に一定の電圧の電力を供給すること
ができるものとなる。
【0125】なお、実施例1から実施例3では、いずれ
も負荷には直流電圧を出力しているが、さらに直流を任
意の電圧、周波数に変換するインバータ回路を追加して
構成することもできる。
【0126】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、第1の巻線
と第2の巻線とを有する固定子と、前記固定子に対して
相対的に回転する第3の巻線と第4の巻線と整流回路と
を有する回転子と、前記回転子によって駆動されるフラ
イホイルと、前記第1の巻線に電流を供給する第1の電
源と、前記第1の巻線から電力が供給される負荷と、第
2の巻線に高周波電流を供給する第2の電源とを備え、
前記第3の巻線は第2の巻線と磁気的に結合し、前記整
流回路の入力を第3の巻線に接続し、整流回路の出力を
第4の巻線に接続した構成とすることにより、簡単な構
成でありながら、速度に関わらず第2の電源からの電力
供給の制御により、第4の巻線に供給する励磁電流の値
を自在に制御することができ、起動トルクも確保するこ
とができる。
【0127】また、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載したエネルギー貯蔵装置の第2の電源を、直流
電源とスイッチング素子と共振コンデンサとスイッチン
グ素子を駆動する駆動回路を有し、第2の巻線と前記ス
イッチング素子とを直列に接続し、この直列回路の両端
を前記直流電源の出力端子間に接続し、共振コンデンサ
を前記スイッチング素子と第2の巻線の接続点と前記直
流電源の一端子の間に接続した構成とすることにより、
やはり簡単な構成でありながら、速度に関わらず第2の
電源からの電力供給の制御により、第4の巻線に供給す
る励磁電流の値を自在に制御することができ、起動トル
クも確保することができ、特に第2の電源の構成が非常
に簡単で、低コスト、小形、軽量とすることができるも
のである。
【0128】また、請求項3に記載した発明は、請求項
1に記載したエネルギー貯蔵装置の第2の電源を、直流
電源と、直列に接続した第1のスイッチング素子及び第
2のスイッチング素子と、共振コンデンサと、駆動回路
を有し、前記共振コンデンサと前記第2の巻線との直列
回路を第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素
子との接続点と直流電源の一端子との間に接続した構成
とすることにより、やはり簡単な構成でありながら、速
度に関わらず第2の電源からの電力供給の制御により、
第4の巻線に供給する励磁電流の値を自在に制御するこ
とができ、起動トルクも確保することができ、特に第2
の電源の構成がかなり簡単で、低コスト、小形、軽量と
することができるものである。
【0129】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から請求項3いずれか1項記載のエネルギー貯蔵装置
に、速度検知手段を有し、駆動回路は、前記速度検知手
段の出力信号に応じて第2の電源の出力を変化させる構
成とすることにより、速度に応じた励磁電流を第4の巻
線に供給し、第1の巻線に発生する誘導起電力の値を適
正に制御し、広い速度範囲で効率の高い運転が可能な装
置を実現するものである。
【0130】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
から請求項4のいずれか1項記載のエネルギー貯蔵装置
が、第1の電源からの電力によってフライホイルを加速
する充電期間と、前記フライホイルの運動エネルギーを
負荷に電力として供給する放電期間の間に、第2の巻線
の電力供給をほぼ零とする慣性運転期間を有するものと
することにより、充電期間が終了した後、放電期間に至
るまでの時間が長い場合でも、無駄な損失を抑え、エネ
ルギー利用を有効に行うことができる、経済的な装置を
実現することができるものである。
【0131】また、請求項6に記載の発明は、軸を垂直
としたフライホイルと、前記フライホイルを非接触で支
持する支持手段を有し、前記支持手段は、円形に巻かれ
たコイルと、円形の永久磁石と、円形の鉄心によって構
成され、前記鉄心は前記コイルおよび前記永久磁石から
発生する磁束を通す磁路であり、前記永久磁石による吸
引力は前記フライホイルに働く重力と逆向きとした構成
とすることにより、軸受けに発生する損失を抑え、また
フライホイル等の重量を上方向に引き上げるために必要
となる電力を非常に小さくし、また鉄損も低く抑えられ
る効率の高い装置を実現することを可能とさせるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1であるエネルギー貯蔵装置の
断面図
【図2】同、回路図
【図3】同、動作波形図
【図4】(ア)同、支持手段の下面図 (イ)同、支持手段の断面図
【図5】同、支持手段の磁路の説明図
【図6】(ア)同、時刻−速度特性を示す図 (イ)同、時刻−パワー特性を示す図 (ウ)同、時刻−励磁電流特性を示す図
【図7】実施例2であるエネルギー貯蔵装置の支持手段
の磁路の説明図
【図8】実施例3であるエネルギー貯蔵装置の回路図
【図9】(ア)同、速度検知手段の各ホールICの出力
波形図 (イ)同、速度検知手段の各ホールICの出力波形図 (ウ)同、速度検知手段の各ホールICの出力波形図
【図10】従来の技術のエネルギー貯蔵装置の断面図
【図11】同、速度−励磁電流特性図
【符号の説明】
30、31、32 第1の巻線 20 第2の巻線 16 固定子 22 第3の巻線 33 第4の巻線 34 整流回路 17 回転子 14 フライホイル 35 第1の電源 36 負荷 37 第2の電源 38 直流電源 39 スイッチング素子 40 共振コンデンサ 64 駆動回路 71 第1のスイッチング素子 72 第2のスイッチング素子 74 速度検知手段 67 支持手段 26 コイル 68 永久磁石 25 鉄心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 19/36 H02K 19/36 B // H02P 9/14 H02P 9/14 E (72)発明者 財前 克徳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 甲田 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H590 AA02 AA03 CA16 CA21 CC05 CC29 CE02 DD33 DD70 EA10 EB02 FA06 FB01 FB03 FC12 FC14 FC17 GA05 GB07 HA27 HB12 5H607 AA12 BB01 BB02 BB07 BB14 BB25 CC03 EE42 GG02 GG19 5H619 BB01 BB02 BB06 BB10 BB13 PP22 PP36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の巻線と第2の巻線とを有する固定
    子と、前記固定子に対して相対的に回転する第3の巻線
    と第4の巻線と整流回路とを有する回転子と、前記回転
    子によって駆動されるフライホイルと、前記第1の巻線
    に電流を供給する第1の電源と、前記第1の巻線から負
    荷に電力が供給される構成とし、第2の巻線に高周波電
    流を供給する第2の電源とを備え、前記第3の巻線は第
    2の巻線と磁気的に結合し、前記整流回路の入力を第3
    の巻線に接続し、整流回路の出力を第4の巻線に接続し
    たエネルギー貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 第2の電源は、直流電源とスイッチング
    素子と共振コンデンサとスイッチング素子を駆動する駆
    動回路を有し、第2の巻線と前記スイッチング素子とを
    直列に接続し、この直列回路の両端を前記直流電源の出
    力端子間に接続し、共振コンデンサを前記スイッチング
    素子と第2の巻線の接続点と前記直流電源の一端子の間
    に接続した請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
  3. 【請求項3】 第2の電源は、直流電源と、直列に接続
    した第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素
    子と、共振コンデンサと、駆動回路を有し、前記共振コ
    ンデンサと前記第2の巻線との直列回路を第1のスイッ
    チング素子と第2のスイッチング素子との接続点と直流
    電源の一端子との間に接続した請求項1に記載のエネル
    ギー貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 速度検知手段を有し、駆動回路は、前記
    速度検知手段の出力信号に応じて第2の電源の出力を変
    化させる請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギ
    ー貯蔵装置。
  5. 【請求項5】 第1の電源からの電力によってフライホ
    イルを加速する充電期間と、前記フライホイルの運動エ
    ネルギーを負荷に電力として供給する放電期間の間に、
    第2の巻線の電力供給をほぼ零とする慣性運転期間を有
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載のエネルギー貯
    蔵装置。
  6. 【請求項6】 軸を垂直としたフライホイルと、前記フ
    ライホイルを非接触で支持する支持手段を有し、前記支
    持手段は、円形に巻かれたコイルと、円形の永久磁石
    と、円形の鉄心によって構成され、前記鉄心は前記コイ
    ルおよび前記永久磁石から発生する磁束を通す磁路であ
    り、前記永久磁石による吸引力は前記フライホイルに働
    く重力と逆向きとしたエネルギー貯蔵装置。
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