JP2001268445A - 光センサおよび三次元形状計測装置 - Google Patents
光センサおよび三次元形状計測装置Info
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Abstract
間かつ高精度に計測することが可能な光センサおよび三
次元形状計測装置を提供すること。 【解決手段】 入射光を信号電流に変換する光電変換部
90と、信号電流を所定の周期でサンプリングするサンプ
リング部91と、サンプリングされた信号電流に対応する
信号電荷を蓄積する蓄積部92と、サンプリング部がサン
プリングしていない期間に光電変換部とその周辺に形成
された寄生容量に蓄積された不要電荷を排出する排出部
93とを有して2次元状に配列された複数の信号発生手段
96と、複数の信号発生手段の蓄積部に蓄積された信号電
荷を読み出す読み出し手段97とを備える。
Description
離を計測する光センサおよび三次元形状計測装置に関
し、特に、小型かつ安価で、対象物体までの距離を短時
間かつ高精度に計測することが可能な光センサおよび三
次元形状計測装置に関するものである。
シブ方式とアクティブ方式の2つが提案されている。パ
ッシブ方式は、エネルギーを対象物体に放射することな
しに形状を計測する方式であり、アクティブ方式は、何
らかのエネルギーを対象物体に放射しその反射を検出す
ることによって形状を計測する方式である。
数点の距離を計測する方法の一つとしてステレオ法があ
る。このステレオ法は、2台のカメラをある間隔をおい
て設置し、得られた2つの画像の視差から三角法により
対象物体までの距離を計測する方式である。この方式
は、画像として取り込むことができれば遠方までの距離
を計測することができるという特長はあるが、模様のな
い滑らかな面を持った表面全体の三次元計測を行うこと
ができないという重大な問題点が存在する。また、2台
のカメラの光軸を一致させることが原理的にできないた
め、距離を測定できない領域(オクルージョン)が発生
するという欠点があった。
数点の距離を計測する方法の一つとして光切断法があ
る。この光切断法は、スリット光をある角度で対象物体
に照射し、それとは別の角度から撮像した画像から三角
法により対象物体までの距離を計測する方式である。こ
の方式は、比較的簡単な構成で実現できるという特長は
あるが、スリット光を微少な角度単位で走査しなければ
ならず、その度に画像を撮像するため、計測時間が長く
なるという問題点がある。この問題点を解決するために
光切断法を応用した方式に空間コード化法がある。この
空間コード化法は、スリット光を何回も照射する替わり
に、投影光のパターンをコード化することにより、少な
い投影回数で距離を計測する方式であるが、水平方向の
サンプル数をnとすると、log2n回(n=512ポ
イントとして9回)の撮像を行わなければならないた
め、測定時間が長くなるという問題点があった。また、
投光器と撮像器の光軸を一致させることが原理的にでき
ないため、距離を測定できない領域(オクルージョン)
が発生するという欠点があった。
点の距離を計測できる方式の一つとして、強度変調され
た光を対象物体に照射し、その反射光の位相分布を計測
する位相分布計測方式がある。
ば、文献1「SPIE Vol.2588,1995年,126 〜134 ページ
に記載された論文(An new active3D-Vision system b
ased on rf-modulation interferometry light )」、
および特許第2690673号および、SPIEVol.2748,1
996年、47〜59ページ「The Emerging Versatility of a
Scannless Range Imager」に示されるものがある。
状計測装置を示す。この三次元形状計測装置100は、
光源101Aから集光レンズ102を介してポッケルズ
セルのような結晶を用いた平面変調器103に出射され
た光に強度変調を施す変調/復調信号発生器104と、
強度変調された光105aを対象物体6に平面照射する
投影レンズ106と、対象物体6で反射し結像レンズ1
07を介してポッケルズセルのような結晶を用いた平面
復調器108に入射した反射光105bに強度復調を施
す変調/復調信号発生器104と、強度復調を施された
光信号を撮像するCCDカメラ109とを有する。この
ような構成において、光源101Aから発せられた光
は、集光レンズ102により、平面変調器103に入射
し、変調/復調信号発生器104の信号に基いて強度変
調を施された後、その強度変調された光105aは、投
影レンズ106によって対象物体6に平面照射される。
対象物体6からの反射光105bは、結像レンズ107
により平面復調器108に入射し、変調/復調信号発生
器104の信号に基いて強度復調を施された後、CCD
カメラ109上に結像する。CCDカメラ109で撮像
された濃淡画像は、対象物体6までの距離に起因する位
相情報を含んでいる。コンピュータ110でこの濃淡画
像を処理することにより、1回の撮像で対象物体6の距
離データを得ることができる。
載された従来の三次元形状計測装置を示す。図8との相
違点は、光源として半導体レーザ101Bを用いている
こと、ポッケルズセルのような結晶を用いた変調器は用
いずに半導体レーザ101Bで直接強度変調を行ってい
ること、ポッケルズセルのような結晶を用いた復調器は
用いずにイメージインテンシファイア111で復調を行
っていることの3点である。変調/復調信号発生器10
4の信号に基いて強度変調を施された光は、半導体レー
ザ101Bから放射された後、投影レンズ106によっ
て対象物体6に平面照射される。対象物体6からの反射
光105bは、結像レンズ107によりイメージインテ
ンシファイア111に結像される。変調/復調信号発生
器104の信号を高圧ドライブ回路112により高圧信
号に変換し、イメージインテンシファイア111のゲイ
ンコントローラ端子に入力することにより強度復調され
た反射光は、CCDカメラ109で撮像される。CCD
カメラ109で撮像された濃淡画像は、対象物体6まで
の距離に起因する位相情報を含んでいる。コンピュータ
110でこの濃淡画像を処理することにより、1回の撮
像で対象物体6の距離データを得ることができる。
来の三次元形状計測装置によると、平面変調器103、
平面復調器108にポッケルズセルのような結晶を用い
た変調器/復調器を用いているため、非常に高価な装置
となってしまうという欠点があった。また、この結晶を
用いた変調器/復調器は開口が約数ミリ程度と小さいた
め、光源101Aから放射された光および対象物体6で
反射された光をこの開口に合わせて集光レンズ102、
107を用いて集光しなければならず、装置が大型化し
てしまうという欠点があった。
置によると、イメージインテンシファイア111を用い
ているため、非常に高価な装置となってしまうという欠
点があった。また、このイメージインテンシファイア1
11を駆動するためには数百ボルトという高電圧信号を
強度変調することが必要なため、駆動回路が複雑になる
という欠点があった。また、このイメージインテンシフ
ァイア111はCCDカメラ109に比べて大きいため
装置全体が大型化してしまうという欠点があった。
型化を図るために代表的な2次元センサである2次元M
OSイメージセンサや2次元CCDイメージセンサを用
いることも考えられるが、これらのイメージセンサは、
信号電荷を蓄積時間分だけ積分する機能しか有していな
いため、距離計測に必要な復調機能はなく、これらを3
次元形状計測装置の光センサとして用いることはできな
い。
で、対象物体までの距離を短時間かつ高精度に計測する
ことが可能な光センサおよび三次元形状計測装置を提供
することにある。
現するため、入射光を信号電流に光電変換する光電変換
部と、前記信号電流を所定の周期でサンプリングするサ
ンプリング部と、前記サンプリング部によってサンプリ
ングされた前記信号電流に対応する信号電荷を蓄積する
蓄積部と、前記サンプリング部がサンプリングしていな
い期間に前記光電変換部および前記光電変換部の周辺に
形成された寄生容量に蓄積された不要電荷を排出する排
出部とを有して2次元状に配列された複数の信号発生手
段と、前記複数の信号発生手段の前記蓄積部に蓄積され
た前記信号電荷を読み出す読み出し手段とを備え、前記
サンプリング部および前記排出部は、フォトゲートを用
いて構成されたことを特徴とする光センサを提供する。
上記構成によれば、サンプリング部がサンプリングして
いない期間に光電変換部および光電変換部の周辺に形成
された寄生容量に蓄積された不要電荷を排出することに
より、蓄積部には、サンプリング部によるサンプリング
の期間に発生した信号電荷のみが蓄積され、正確な信号
電荷が得られる。
の周波数で強度変調された強度変調光を物体に向けて出
射する光出射手段と、前記物体からの反射光と前記強度
変調光との合成光を受光して検出信号を出力する光セン
サと、前記検出信号に基づいて前記物体までの距離を演
算する演算手段とを有する三次元形状計測装置におい
て、前記光センサは、前記強度変調光を信号電流に光電
変換する光電変換部と、前記信号電流を所定の周期でサ
ンプリングするサンプリング部と、前記サンプリング部
によってサンプリングされた前記信号電流に対応する信
号電荷を蓄積する蓄積部と、前記サンプリング部がサン
プリングしていない期間に前記光電変換部および前記光
電変換部の周辺に形成された寄生容量に蓄積された不要
電荷を排出する排出部とを有して2次元状に配列された
複数の信号発生手段と、前記複数の信号発生手段の前記
蓄積部に蓄積された前記信号電荷を読み出す読み出し手
段とを備え、前記サンプリング部および前記排出部は、
フォトゲートを用いて構成されたことを特徴とする三次
元形状計測装置を提供する。
態に係る三次元形状計測装置を示す。この装置1は、変
調信号を発生する変調信号発生器2と、変調信号発生器
2からの変調信号に基づいてレーザ光からなる照明光4
aを出射する半導体レーザ3と、半導体レーザ3からの
照明光4aを対象物体6に向けて照射する投影レンズ5
と、対象物体6で反射した物体光4bを光学フィルタ8
を介して光センサ9上に結像させる結像レンズ7と、半
導体レーザ3からの照明光4aの一部を透過させ、残り
を参照光4cとして反射させ、光学フィルタ8を介して
光センサ9上に導くハーフミラー10と、対象物体6と
光学フィルタ8との間に配置された第1の液晶シャッタ
11Aと、ハーフミラー10と光学フィルタ8との間に
配置された第2の液晶シャッタ11Bと、光センサ9に
パルス信号を出力するパルス発生部12と、光センサ9
の出力信号の大小を比較する比較回路13と、比較回路
13の比較結果に基づいて対象物体6の表面形状に関す
る距離データを2次元的に算出する距離演算部14と、
CPU、ROM、RAM等を備え、この装置1の各部を
制御するとともに、距離演算部14の演算結果を表示す
るコンピュータ15とを有する。
の変調信号に基づいて強度変調されたレーザ光からなる
照明光4aを出射するとともに、変調信号発生器2から
の定常信号に基づいて強度変調されていない定常光から
なる照明光4aを出射するものである。この定常光は、
強度変調された照明光4aの平均強度に一致した光強度
を有する。
1Bは、例えば、画素毎に印加電圧を制御することによ
り透過率を0〜100%の範囲で制御できるようになっ
ている。なお、シャッタ11A、11Bは、画素毎でな
くても構わず、全画素同じ透過率でもよい。また、シャ
ッタとしてメカニカルシャッタを用いて一括遮断しても
よい。
ートを駆動する蓄積パルス信号Sc、および電荷排出用
フォトゲートを駆動する排出パルス信号Sdを発生する
とともに、電荷蓄積部に印可するパルスである電荷蓄積
部印可パルスΦCH、電荷蓄積部に蓄積された信号電荷を
外部に読み出す読み出すために機能するトランスファー
ゲートおよびアナログレジスタ(CCD)に印可するパ
ルスであるトランスファーゲートパルスΦTG、垂直CC
D印可パルスΦV1、ΦV2、ΦV3および水平CCD印可パ
ルスΦH1、ΦH2、ΦH3を発生するものである。
号発生器2は、変調信号を出力する変調電流源20と、
定常信号を出力する直流電流源21と、変調電流源20
の出力信号と、直流電流源21の出力信号とを合成して
半導体レーザ3に出力する電流信号ミキサ22とを備え
る。
9は、2次元CCD(Charge Coupled Device )センサ
を基本構成としており、入射光をその光強度に応じた信
号電流に光電変換する2次元状に配列された複数のフォ
トダイオード90と、各フォトダイオード90毎に設け
られフォトダイオード90によって光電変換された信号
電流をパルス発生部12からの所定の周期の蓄積パルス
信号Scに従ってサンプリングする電荷蓄積用フォトゲ
ート91と、サンプリングされた信号電流に対応する信
号電荷を蓄積し、さらにパルス発生部12からの転送パ
ルス信号ΦCHにより電荷転送機能も有する電荷蓄積部9
2と、パルス発生部12から発生され、蓄積パルス信号
Scと逆相の排出パルス信号Sdに従ってフォトダイオ
ード90およびフォトダイオード90の周辺に形成され
た寄生容量に蓄積された不要電荷を排出する電荷排出用
フォトゲート93と、電荷排出用フォトゲート93から
排出された不要電荷をグランドに排出するドレイン94
と、電荷蓄積部92に蓄積された信号電荷をパルス発生
部12からの転送パルス信号ΦTGにより垂直CCD96
に転送するためのトランスファーゲート95と、トラン
スファーゲート95を介して転送された信号電荷を受
け、さらにパルス発生部12からの3段の転送パルス信
号ΦV1、ΦV2、ΦV3により水平CCD97に転送する垂
直CCD96と、各垂直CCD96毎に設けられ、パル
ス発生部12からの3段の転送パルス信号ΦH1、ΦH2、
ΦH3により外部にビデオ出力として出力するための水平
CCD97とを備える。
形態に係る三次元形状計測装置1の動作を説明する。
荷発生から電荷転送を模式的に示し、同図に基づいてC
CDにみられるMOS構造におけるゲートに電圧を印可
することにより電荷が転送されるメカニズムを説明す
る。フォトゲート910が電荷蓄積を行うポテンシャル
の高さを決めるゲートとなる。フォトダイオード900
で光電変換されたフォトキャリア980はフォトゲート
910下のポテンシャル井戸に蓄積される。トランスフ
ァーゲート950下のポテンシャルの高さがHighからLo
wになると、フォトゲート下の蓄積電荷がCCDレジス
タ960に転送される。
基本構成とした光センサの電荷発生から電荷転送を模式
的に示したものである。CCDの電荷転送メカニズムを
利用し、フォトダイオード90から発生した電荷を高周
波サンプリングする。フォトダイオード90の隣に電荷
蓄積用フォトゲート91を設け、この電荷蓄積用フォト
ゲート91とトランスファーゲート95の間に電荷蓄積
部92を設ける。電荷蓄積用フォトゲート91とは別の
場所にフォトダイオード90に隣接した電荷排出用フォ
トゲート93を設け、さらに電荷排出用フォトゲート9
3の先にドレイン94を設ける。電荷蓄積部92に接続
されたトランスファーゲート95の先にCCDアナログ
レジスタ960を設ける。
トゲート91(Sc)、電荷蓄積部92(ΦCH)、トラ
ンスファーゲート95(ΦTG)のそれぞれのポテンシャ
ルの高さをHigh、Middle、Low、Highに設定する。これ
らは先のパルス発生部12からのパルス信号Sd、S
c、ΦCH、ΦTGにより制御される。ここで印可パルス電
圧とポテンシャルの高さは逆の関係になる。すなわち印
可電圧がHighのときはポテンシャルの高さはLowとな
る。フォトダイオード90で光電変換されたフォトキャ
リア98は電荷蓄積部92下のポテンシャル井戸に蓄積
される。フォトキャリア98は信号電荷に相当する。
トゲート91(Sc)、電荷蓄積部92(ΦCH)、トラ
ンスファーゲート95(ΦTG)のそれぞれのポテンシャ
ルの高さをLow、High、Low 、Highに設定する。これら
は先のパルス発生部12からのパルス信号Sd、Sc、
ΦCH、ΦTGにより制御される。フォトダイオード90で
光電変換されたフォトキャリア98は電荷排出用フォト
ゲート93を経由して、ドレイン94に排出される。こ
の際、電荷蓄積部92に蓄積されたフォトキャリア(信
号電荷)は、ポテンシャルの壁に阻まれているためどこ
にも流出することなく一定値を保つことができる。
( 図示せず) 電荷排出用フォトゲート93(Sd)、電荷蓄積用フォ
トゲート91(Sc)、電荷蓄積部92(ΦCH)、トラ
ンスファーゲート95(ΦTG)のそれぞれのポテンシャ
ルの高さをLow、High、Middle、Low に設定する。これ
らは先のパルス発生部12からのパルス信号Sd、S
c、ΦCH、ΦTGにより制御される。電荷蓄積部92に蓄
積された信号電荷はトランスファーゲート95を経由し
てCCDレジスタ960に転送される。CCDレジスタ
から外部への出力は既存のCCDイメージセンサに見ら
れるように例えば3段の転送パルスΦ1、Φ1 、Φ1 に
より、ポテンシャルの高さを3つのレベルに制御したい
わゆるバケツリレーにより行われる。
示し、図6は、図5(b)に示す物体光4b、および図
5(c)に示す参照光4cのサンプリングのタイミング
を示し、図7は、物体光4bと参照光4cとの図5
(d)に示す合成光のサンプリングのタイミングを示
す。
ピュータ15は、変調信号発生器2の電流信号ミキサ2
2を制御して直流電流源21からの直流信号のみを半導
体レーザ3に出力させる。半導体レーザ3は、定常光か
らなる照明光4aを出射する。また、コンピュータ15
は、第1および第2の液晶シャッタ11A、11Bへの
制御信号により、第1の液晶シャッタ11Aを開状態に
し、第2の液晶シャッタ11Bを閉状態にする。半導体
レーザ3からの照明光4aは、その一部がハーフミラー
10を透過し、投影レンズ5によって対象物体6に投影
され、その対象物体6で反射した物体光4bは、結像レ
ンズ7によって光学フィルタ8を介して光センサ9上に
結像する。
ードと電荷排出モードで示したタイミングでパルスを発
生させ、これを繰り返す(図6)。対象物体6からの物
体光4bは、フォトダイオード90によって信号電流に
光電変換され、その信号電流は、電荷蓄積用フォトゲー
ト91を介して電荷蓄積部92に信号電荷として所定の
回数分蓄積される。
先のCCDレジスタ転送から外部出力モードにて示した
通りである。電荷蓄積部92に蓄積された信号電荷はト
ランスファーゲート95を経由して、まず図3に示す垂
直CCD96に転送される。垂直CCD96から水平C
CD97への転送は既存のCCDに見られるように3段
の転送パルスΦV1、ΦV2、ΦV3により、ポテンシャルの
高さを3つのレベルに制御したいわゆるバケツリレーに
より行われる。水平CCD97から外部出力への転送の
仕方も垂直CCD96の場合と同様である。出力信号
は、図1の比較回路13を経由し距離演算部14にて1
画素に相当するフォトダイオード90毎にメモリされ
る。これら画素毎にメモリされた出力信号の値は、図5
(b)に示す物体光4bの振幅(Cn・aE)に対応
し、その値をA11,A12,…とする。
ピュータ15は、変調信号発生器2の電流信号ミキサ2
2を制御して直流電流源21からの直流信号のみを半導
体レーザ3に出力させる。半導体レーザ3は、定常光か
らなる照明光4aを出射する。また、コンピュータ15
は、第1および第2の液晶シャッタ11A,11Bへの
制御信号により、第1の液晶シャッタ11Aを閉状態に
し、第2の液晶シャッタ11Bを開状態にする。半導体
レーザ3からの照明光4aは、その一部がハーフミラー
10で反射し、光学フィルタ8を介して光センサ9上に
照射される。参照光4cは、フォトダイオード90によ
って信号電流に光電変換され、その信号電流は、定常光
からなる物体光4bを検出したのと同様にサンプリング
される。サンプリング回数(蓄積回数)は、物体光4b
の検出時と同じである。距離演算部14において画素毎
にメモリされた出力信号の値は、図5(c)に示す参照
光4cの振幅(bE)に対応し、その値をB11,B12,
…とする。なお、物体光4bおよび参照光4cの検出の
際のいずれも、サンプリングのスタート時刻は特に指定
は無い。またサンプリングの回数は、次の合成光の検出
時のサンプリング回数と同じにする。
び参照光4cの合成光の検出 強度変調光からなる照明光4aおよび参照光4cの合成
光を検出する。すなわち、コンピュータ15は、変調信
号発生器2の電流信号ミキサ22を制御して変調電流源
20からの変調電流と直流電流源21からの直流電流を
合成して半導体レーザ3に出力させる。半導体レーザ3
は、図5(a)に示すような強度変調光からなる照明光
4aを出射する。また、コンピュータ15は、第1およ
び第2の液晶シャッタ11A,11Bへの制御信号によ
り、第1および第2の液晶シャッタ11Aを開状態にす
る。半導体レーザ3からの照明光4aは、一部はハーフ
ミラー10を透過し、残りはハーフミラー10で反射す
る。ハーフミラー10を透過した照明光4aは、対象物
体6に投影され、その対象物体6で反射した図5(b)
に示すような物体光4bは、結像レンズ7によって光学
フィルタ8を介して光センサ9上に結像する。一方、ハ
ーフミラー10で反射した図5(c)に示すような参照
光4cは、光学フィルタ8を介して光センサ9上に投影
される。従って、光センサ9上には、物体光4bと参照
光4cからなる図5(d)に示すような合成光が入射す
る。
なる合成光のサンプリングのタイミングを示す。パルス
発生部12は、各フォトダイオード90の電荷蓄積用フ
ォトゲート91および電荷排出用フォトゲート93に図
7に示すタイミングで蓄積パルス信号Sc1(α1),Sd
1(β1 ),…,Sc2(α2 ),Sd2(β2 ),…,Sc
k(αk),Sdk(βk ),…,Scn(αn ),Sdn(β
n ),…を順次出力する。ここでは、サンプリングの位
相αは、合成光の1周期の中に強度変調光の最大振幅に
対応する位相が含まれるように略等間隔で複数設定して
いる。その設定された位相をα1,α2 ,…,αk ,
…,αn とし、その逆相である排出パルス信号Sd1〜S
dnの位相をβ1,β2 ,…,βk ,…,βn とする。
(α1 )に基づいて電荷蓄積を行う。各フォトダイオー
ド90に入射した合成光は、そのフォトダイオード90
によって信号電流に光電変換され、その信号電流は、所
定の回数の蓄積パルス信号Sc1(α1)に基づいて電荷
蓄積部92に信号電荷として所定の回数分蓄積される。
また、パルス発生部12は、各フォトダイオード90の
電荷排出用フォトゲート93に排出パルス信号Sd1(β
1)を出力してフォトダイオード90とその周辺の寄生
容量に蓄積された不要電荷をドレイン94に排出する。
電荷蓄積用フォトゲート91と電荷排出用フォトゲート
93とは逆相で駆動されているので、電荷蓄積部92に
は、位相α1に対応する電荷のみが所定回数分蓄積され
る。
既存のCCDイメージセンサと同様の方法で読み出され
る。読み出された出力信号は、図1の比較回路13にて
1画素に相当するフォトダイオード90毎にメモリされ
る。これら画素毎にメモリされた出力信号の値をP1-1
1,P1-12,…とする。
c2(α2 )に基づいて電荷蓄積部92に信号電荷として
所定の回数分蓄積する。電荷蓄積部92には、位相α2
に対応する電荷のみが所定回数分蓄積される。電荷蓄積
部92に蓄積された信号電荷は、前述したのと同様に出
力信号として読み出される。読み出された出力信号は、
図1の比較回路13にて画素毎にメモリされる。これら
画素毎にメモリされた出力信号の値をP2-11,P2-12,
…とする。
とP2-12というように、画素毎にその大小を比較し、大
きいほうをPp-11,Pp-12,…とする。蓄積パルス信号
Sck,…,Scnにより、この作業を同様の手順で繰り返
し、最終的に得られたPp-11,Pp-12,…を距離演算部
14にメモリする。
明する。半導体レーザ3からの照明光4aの強度変調の
角周波数をω、変調の最大値および最小値を2Eおよび
0とすると、半導体レーザ3から出射される図6(a)
に示すような照明光4aの光強度Ioは、次の式(1)
のように表される。 Io =E(sinωt+1) ・・・(1)
ると、必要とされる変調周波数は30MHzとなる。ハ
ーフミラー10の光透過率をa、対象物体6上のある点
での反射係数をCnとすると、その点が光センサ9上に
結像された地点nに入射する図6(b)に示すような物
体光4bの強度は、次の式(2)のように表される。 An =Cn・aE{sin(ωt+φn )+1} ・・・(2) ここで、φn は光センサ9上に入射する光の光源からの
飛行距離に起因する位相遅れである。(半導体レーザ3
〜対象物体6)+(対象物体6〜光センサ9)間の距離
をLとすると、 φn =ωL/C 但し、Cは光速を表す。
し、半導体レーザ3からハーフミラー10を経由して光
センサ9までの光路長が変調波の波長と比較して十分に
小さいとすると、光センサ9の地点n上での参照光4c
は、次の式(3)のように表される。 Bn =bE(sinωt+1) ・・・(3)
Pn は、物体光4bの光強度を求める式(2)と参照光
4cの光強度を求める式(3)の加算により次の式
(4)のように表される。 Pn =An +Bn =Cn ・aE{sin(ωt+φn )+1}+bE(sinωt+1) =Cn ・aE{sinωtcosφn +cosωtsinφn +1} +bE(sinωt+1) =(Cn ・a+b)E+(Cn ・aEcosφn +bE)sinωt +Cn ・aEsinφn cosωt =(Cn ・a+b)E +√{(Cn ・aEcosφn +bE)2 +(Cn ・aEsinφn)2 } ・sin(ωt+θ) =(Cn ・a+b)E +√{(Cn ・aE)2 +(bE)2 +2Cn ・abE2cosφn } ・sin(ωt+θ) ・・・(4) ただし、 tanθ=Cn ・aEsinφn /(Cn ・aEcosφn +bE) 式(4)は、DC成分(Cna+b)E、および高周波成分 √{(Cn ・aE)2 +(bE)2 +2Cn ・abE2 cosφn} ・sin(ωt+θ) の和となる。Pn のピーク値をPp とするとPp は、 Pp =Cn ・aE+bE +√{(Cn ・aE)2 +(bE)2 +2Cn ・abE2cosφn } ・・・(5) と表される。
の振幅Cn ・aE、参照光の振幅bEを検出することが
できれば、距離情報を持つ位相遅れφnを算出すること
ができる。Cn ・aEおよびbEは参照光を強度変調せ
ずに放射したときの値であるので、これらを求める際に
は強度変調を行わない。Ppを求める際には、物体光4
bおよび参照光4cを強度変調させて合成光を形成し、
合成波を所定の複数のタイミングによりサンプリング
し、サンプリング結果が最大となるタイミングにおける
値を検出する。物体光4bの振幅に相当する信号(A1
1,A12,…)の中の1つの信号をAとし、参照光4c
の振幅に相当する信号(B11,B12,…)および合成光
のピーク信号(Pp-11,Pp-12,…)の中で信号Aに対
応する画素(フォトダイオード)に相当する信号をBお
よびPpとすると、式(5)は、 Pp =A+B+√(A2 +B2 +2ABcosφn ) ・・・(6) と表されるため、Pp ,A,Bに距離演算部14にメモ
リされていた所定の値を代入し、距離演算部14におい
てφn を算出し、 φn =ωl/C (ただし、Cは光速) に従って距離画像を取得する。これを全画素について行
うことにより、全画素における距離画像が取得できる。
の効果が得られる。 (イ)サンプリング期間以外に発生した不要電荷を排出
してサンプリング期間に発生した信号電荷にみを電荷蓄
積部に蓄積するようにしたので、正確な信号電荷が得ら
れ、また、強度変調光の同相について複数回蓄積した信
号電荷を得ているので、S/N比が高くなり、物体6ま
での距離を高精度に計測することが可能となる。 (ロ)光を復調する手段として従来用いられてきた結晶
による光強度復調器やイメージインテンシティファイア
等の高価な手段を必要とせずに、光センサを小型かつ安
価で高速動作が可能なCCDイメージセンサによって構
成しているので、小型かつ安価で、物体6までの距離を
短時間に計測することが可能となる。 (ハ)本センサ9は、フォトダイオード90に隣接した
1つの電荷蓄積用フォトゲート91と電荷蓄積部92と
の間、および1つの電荷排出用フォトゲート93とドレ
イン94との間で電荷転送が行われるので、蓄積回路の
時定数を非常に小さく抑えられることから、電荷蓄積用
フォトゲート91および電荷排出用フォトゲート93を
駆動するパルス信号は、1kHz〜100MHzと高周
波側まで対応可能である。よって高速に計測することが
可能となり、また蓄積回路のサンプリング周波数と信号
読み出しの周波数を独立に制御することができるため、
電荷蓄積部92に高速で蓄積した信号電荷を通常のビデ
オレート等のように低速で読み出すことができる。 (ニ)本センサ9は、通常の画像センサとしても用いる
ことができる。先に示したタイミングにて動作させても
構わないが、電荷蓄積用フォトゲート91、電荷蓄積部
92、トランスファーゲート95、電荷排出用フォトゲ
ート93のポテンシャルの高さをmiddle,Low, High, Hi
gh にしておけば既存のCCDイメージセンサと同様な
読み出しタイミングにより、輝度画像を取得できる。従
って、1つの2次元CCDセンサで距離画像と輝度画像
の両方を得ることができ、しかも二つの画像は画素が1
対1に対応しているため、後の画像処理を容易に実行す
ることができる。
る。この第2の実施の形態は、第1の実施の形態とは、
距離演算部14のみが異なり、他は第1の実施の形態と
同様に構成されている。式(5)を変形すると、次の式
(7)のようになる。 Pp −(Cn ・aE+bE) =√{(Cn ・aE)2 +(bE)2 +2Cn ・abE2cosφn } ・・・(7) 左辺のPp −(Cn ・aE+bE)は、図5(d)から
も分かるように、合成光の振幅成分である。よって、合
成光のピーク値Ppの代わりに振幅成分を検出しても参
照光4cと物体光4bの位相差φn が求まり、距離を算
出できる。距離演算部14は、この式(7)に基づいて
合成光の振幅成分を検出する。
14の動作を説明する。まず、合成光の光強度の最大値
(サンプリング結果の最大値)を第1の実施の形態にお
ける合成光のピーク値を求める手順と同じ手順で求め
る。それぞれの画素(フォトダイオード90)におい
て、求められた最大値が距離演算部14内のメモリにス
トアされる。次に光強度の最小値(サンプリング結果の
最小値)を最大値を求めたアルゴリズムと逆のアルゴリ
ズムにより求める。すなわち、合成光を所定の複数のタ
イミングによりサンプリングし、サンプリング結果が最
小となるタイミングにおける値を比較回路13にて抽出
し、距離演算部14内の別のメモリにストアする。合成
光の振幅成分は、これらの光強度の最大値から最小値を
引いた値の1/2であるので、これに基づいて、距離演
算部14にて各画素における振幅成分を算出する。以上
により求めた合成光の振幅成分と、第1の実施の形態で
求めた参照光4cおよび物体光4bの振幅に相当する成
分を式(7)に代入し、位相差φnを距離演算部14に
て算出する。この第2の実施の形態によっても、第1の
実施の形態と同様の効果が得られる。なお、参照光4c
および物体光4bの振幅成分であるbEおよびCn ・a
Eを、それぞれのDC成分から求めるのではなく、照明
光4aを強度変調させて、その際の参照光4cおよび物
体光4bの振幅を上記に示した合成光の振幅成分を求め
た手順[(最大値−最小値)/2]から求めてもよい。
れず、種々に変形実施が可能である。例えば、上記実施
の形態では、光源として半導体レーザを用いたが、原理
的にコヒーレントな光を必要としないため一般的な光
源、例えば、キセノンランプ、ストロボ等を用いること
も可能である。
ンプリングの期間以外に発生した不要電荷を排出してサ
ンプリングの期間に発生した信号電荷のみを蓄積部に蓄
積するようにしたので、正確な信号電荷が得られ、対象
物体までの距離を高精度に計測することが可能となる。
また、信号発生手段を小型かつ安価で高速動作が可能な
CCDイメージセンサによって構成することが可能であ
るので、小型かつ安価で、対象物体までの距離を短時間
に計測することが可能となる。
測装置の構成図である。
図である。
る。
ら電荷転送を模式的に示した図である。
ロファイルである。
ングのタイミングを示す図である。
ングのタイミングを示す図である。
した図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 入射光を信号電流に光電変換する光電変
換部と、前記信号電流を所定の周期でサンプリングする
サンプリング部と、前記サンプリング部によってサンプ
リングされた前記信号電流に対応する信号電荷を蓄積す
る蓄積部と、前記サンプリング部がサンプリングしてい
ない期間に前記光電変換部および前記光電変換部の周辺
に形成された寄生容量に蓄積された不要電荷を排出する
排出部とを有して2次元状に配列された複数の信号発生
手段と、 前記複数の信号発生手段の前記蓄積部に蓄積された前記
信号電荷を読み出す読み出し手段とを備え、前記サンプ
リング部および前記排出部は、フォトゲートを用いて構
成されたことを特徴とする光センサ。 - 【請求項2】 前記光電変換部は、前記入射光として所
定の周波数で強度変調された強度変調光を光電変換し、 前記サンプリング部は、前記強度変調光の複数の位相に
ついて前記信号電流をサンプリングし、 前記蓄積部は、前記信号電荷を前記位相毎に蓄積し、 前記読み出し手段は、前記信号電荷を前記位相毎に読み
出す構成であることを特徴とする請求項1に記載の光セ
ンサ。 - 【請求項3】 前記光電変換部は、前記入射光として所
定の周波数で強度変調された強度変調光を光電変換し、 前記サンプリング部は、前記強度変調光の複数の位相に
ついて前記信号電流をそれぞれ複数回サンプリングし、 前記蓄積部は、前記複数回分の前記信号電荷を前記位相
毎に蓄積し、 前記読み出し手段は、前記複数回分の信号電荷を前記位
相毎に読み出す構成であることを特徴とする請求項1に
記載の光センサ。 - 【請求項4】 前記サンプリング部は、前記強度変調光
の最大振幅に対応する位相が前記複数の位相に含まれる
ように構成されたことを特徴とする請求項2又は3に記
載の光センサ。 - 【請求項5】 前記サンプリング部は、前記光電変換部
の出力側に接続され、所定の周期の蓄積パルスで駆動さ
れる電荷蓄積用フォトゲートを備え、 前記蓄積部は、前記電荷蓄積用フォトゲートに隣接さ
れ、前記光電変換部から前記電荷蓄積用フォトゲートを
介して流入する前記信号電流に対応する前記信号電荷を
蓄積し、 前記排出部は、ドレインに接続され、前記蓄積パルスと
逆相の排出パルスで駆動される電荷排出用フォトゲート
を備えた構成であることを特徴とする請求項1に記載の
光センサ。 - 【請求項6】 所定の周波数で強度変調された強度変調
光を物体に向けて出射する光出射手段と、前記物体から
の反射光と前記強度変調光との合成光を受光して検出信
号を出力する光センサと、前記検出信号に基づいて前記
物体までの距離を演算する演算手段とを有する三次元形
状計測装置において、 前記光センサは、 前記強度変調光を信号電流に光電変換する光電変換部
と、前記信号電流を所定の周期でサンプリングするサン
プリング部と、前記サンプリング部によってサンプリン
グされた前記信号電流に対応する信号電荷を蓄積する蓄
積部と、前記サンプリング部がサンプリングしていない
期間に前記光電変換部および前記光電変換部の周辺に形
成された寄生容量に蓄積された不要電荷を排出する排出
部とを有して2次元状に配列された複数の信号発生手段
と、 前記複数の信号発生手段の前記蓄積部に蓄積された前記
信号電荷を読み出す読み出し手段とを備え、前記サンプ
リング部および前記排出部は、フォトゲートを用いて構
成されたことを特徴とする三次元形状計測装置。 - 【請求項7】 前記サンプリング部は、前記強度変調光
の複数の位相について前記信号電流をサンプリングし、 前記蓄積部は、前記信号電荷を前記位相毎に蓄積し、 前記読み出し手段は、前記信号電荷を前記位相毎に読み
出し、 前記演算手段は、前記複数の位相の前記信号電荷のうち
最大値を示す前記信号電荷に基づいて前記強度変調光の
最大振幅を演算する構成であることを特徴とする請求項
6に記載の三次元形状計測装置。 - 【請求項8】 前記サンプリング部は、前記強度変調光
の複数の位相について前記信号電流をそれぞれ複数回サ
ンプリングし、 前記蓄積部は、前記複数回分の前記信号電荷を前記位相
毎に蓄積し、 前記読み出し手段は、前記複数回分の信号電荷を前記位
相毎に読み出し、 前記演算手段は、前記複数の位相の前記信号電荷のうち
最大値を示す前記信号電荷に基づいて前記強度変調光の
最大振幅を演算する構成であることを特徴とする請求項
6に記載の三次元形状計測装置。
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