JP2001266921A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2001266921A
JP2001266921A JP2000077288A JP2000077288A JP2001266921A JP 2001266921 A JP2001266921 A JP 2001266921A JP 2000077288 A JP2000077288 A JP 2000077288A JP 2000077288 A JP2000077288 A JP 2000077288A JP 2001266921 A JP2001266921 A JP 2001266921A
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Munehisa Horiguchi
宗久 堀口
Masataka Ueno
正隆 上野
Nobuhiko Hirai
信彦 平井
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Equos Research Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より小型化が可能な構成を有する燃料電池シス
テムを提供する。 【解決手段】車両に搭載される燃料電池システム1で、
車両の進行方向に沿って、燃料電池本体2と水素吸蔵合
金11を並設し、燃料電池本体2から排出される空気に
よって、水素吸蔵合金11を暖める構成とするととも
に、燃料電池本体2を水素吸蔵合金11の前方に配置
し、車両走行時の空気の流れに沿った配置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料電池システ
ムにかかり、詳しくは、燃料電池システムにおける燃料
電池本体と水素吸蔵合金の配置に特徴を有する燃料電池
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池システムは燃料電池本体、空気
供給系及び燃料供給系から大略構成される。燃料電池本
体は電解質膜を空気極と燃料極とで挟持した構成であり
(通常は複数のセルを重ねてスタックとする)、この燃
料電池本体の空気極に空気供給系から外気(若しくは酸
素)を供給し、一方、燃料極に燃料供給系から水素ガス
を供給して電解質膜を介して両者を電気化学的に反応さ
せ、もって燃料電池本体に起電力を発生させる。
【0003】ここで、水素ガスの供給源として水素吸蔵
合金の利用が提案されている。例えば特開平7―192
743号公報に記載の燃料電池システムでは、燃料電池
本体の冷却水系と水素吸蔵合金の冷却水系とが統合され
ている。即ち、燃料電池本体の発電反応の熱が当該冷却
水系により水素吸蔵合金に運ばれ、水素吸蔵合金から水
素を放出させる際の熱源として使用される。よって、燃
料電池システムとして熱を有効利用できることとなる。
なお、水素吸蔵合金は使用環境温度や周囲水素分圧で可
逆的に水素を放出する。水素吸蔵合金より水素を放出す
る過程は吸熱反応であり、他方水素を吸蔵する過程は発
熱反応である。
【0004】また、特開2000−12056号公報に
記載の燃料電池システムには、燃料電池本体の下に水素
吸蔵合金を配置し、燃料電池本体を通過する冷却水を、
そのまま直接水素吸蔵合金に落下させる構成も提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような燃料電池シ
ステムは、例えば、電気自動車などの移動体の電源とし
て使用される場合がある。この場合、燃料電池システム
の搭載領域をできる限り縮小することが要求される。し
かし、上記従来の燃料電池システムでは、システム全体
のサイズが大きく、自動車などの移動体に搭載するため
に適したサイズに納めることは難しい。
【0006】例えば、特開平7―192743号公報に
記載の燃料電池システムでは、、燃料電池本体と、水素
吸蔵合金との間で熱交換をするための冷却水系が独立し
て設けられており、システム全体の小型化が十分に図ら
れていない。また、特開2000−12056号公報に
記載の燃料電池システムでは、燃料電池本体と水素吸蔵
合金とが上下位置に配置した結果、自動車などの移動体
に適した大きさにすることが困難な構成となっている。
この発明は、小型化が可能な構成を有する燃料電池シス
テムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような目的は、以
下の本発明によって達成される。 (1) 水素ガスと空気を反応させることにより電流を
発生させる燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック
に水素を供給する水素供給手段と、前記燃料電池スタッ
クから排出されたガスを前記水素供給装置に導く導流手
段とを備え、車両の前方から前記燃料電池スタック、前
記導流手段、前記水素供給手段の順に配置することを特
徴とする燃料電池システム。
【0008】(2) 前記燃料電池スタックの車両前方
側に、前記燃料電池スタックに空気を供給する吸気手段
を備えたことを特徴とする上記(1)に記載の燃料電池
システム。
【0009】(3) 前記水素供給装置の車両後方側
に、水凝縮器を備えたことを特徴とする上記(1)また
は(2)に記載の燃料電池システム。
【0010】(4) 前記導流手段は、前記水素供給装
置に冷却水を供給する給水部を有することを特徴とする
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の燃料電池システ
ム。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料電池システム
の好適実施形態について、添付図面に基づいて詳細に説
明する。図1には、この発明の実施形態の燃料電池シス
テム1の構成を示す。図1に示すように、この燃料電池
システム1は燃料電池本体2、水素供給手段としての水
素吸蔵合金11を含む燃料供給系10、空気供給系4
0、水供給系50及び負荷系70から大略構成される。
【0012】燃料電池本体2は燃料電池の単位ユニット
を複数接続したスタックで構成されている。この単位ユ
ニットは、図2に示されているように、空気極3と燃料
極4とで固体高分子電解質5を挟持したものを、更にカ
ーボンブラックのセパレータ6、7で挟持した構成であ
る。この単位ユニットの形状は特に限定されないが、セ
パレータ6と空気極3との間には空気を流通させる空気
流路8が上下方向に形成される。セパレータ7と燃料極
4との間には水素ガスを流通させる水素ガス流路9が形
成されている。このような構成において、電解質5にお
いて空気極3に接触した酸素と、燃料極4の水素との反
応が電解質5において生じ、これによって電圧が発生す
る。なお、空気極3に供給される空気に代えて、酸素を
供給することもできる。
【0013】水素吸蔵合金11にはTiZrCrFeM
nCuを用いた。この水素吸蔵合金11から水素を放出
させるために周知のシステムを用いている。図示はして
いないが、水素を放出させるために、水素吸蔵合金11
及びそのケーシングを加熱するための加熱ヒータが設け
られる。この加熱ヒータは、燃料電池本体2の始動時や
作動環境が冷間時の場合において、燃料電池排気空気が
十分に暖まっていない場合に、補助的に水素吸蔵合金1
1のケーシングを水素放出可能温度まで加熱するために
用いられる。加熱後、水素が供給され燃料電池本体が始
動し、燃料電池排出空気若しくは燃料電池本体2の温度
が充分に暖まったときに、加熱ヒータを停止させる。
【0014】この実施形態では、燃料電池本体2から排
出される空気との熱交換を効率良くし、かつ空気流の抵
抗を小さくするため水素吸蔵合金のケーシングの構造と
して、図3に示すものを採用した。水素吸蔵合金を収納
しているケーシング12は、内部に水素吸蔵合金を収納
したケース15を所定の間隔13を空けて重ねた構成と
なっており、該間隔13には、熱交換効率を上げるため
のフィン14が設けられている。ケーシング12は、車
両の進行方向側の面と、この面に対向した後方の面に開
口部を有し、前側から後ろ側へ空気が流通できる構成と
なっている。また、フィン14も流通する空気の流れに
沿って、前方から後方へ向けて、つまり車両の進行方向
に沿って配置されている。燃料電池本体2から排気され
た、加熱された空気が間隔13を通過すると、加熱空気
がフイン14に接触することによってケース15が暖め
られ、水素の放出が確保される構成となっている。以上
は水素供給手段としての水素吸蔵合金であるが、水素供
給手段としては、熱の吸収によって水素を放出し、放熱
によって水素を吸収する水素担持媒体を用いた構成であ
ればよい。
【0015】燃料供給系10では、水素供給路20を介
して水素吸蔵合金11から放出された水素を燃料本体2
の各単位ユニットの水素ガス流路9へ送る。水素供給路
20には、水素吸蔵合金11側から燃料電池本体2側へ
向けて、水素一次圧センサ25b、水素調圧弁21、水
素供給電磁弁23、水素二次圧センサ25aが設けられ
ている。水素一次圧センサ25bによって水素吸蔵合金
11側の水素圧がモニターされている。水素調圧弁21
によって、燃料電池本体2へ供給するために適した圧力
に調整される。また水素供給電磁弁23の開閉によっ
て、水素の燃料電池本体2への供給が電気的に制御さ
れ、水素ガスの供給を行わない場合には、この電磁弁2
3が閉じられ、水素ガスの供給が止められる。また、水
素二次圧センサ25aによって、燃料電池本体2に供給
される直前の水素ガス圧がモニタされる。
【0016】また、水素供給路20には、水素吸蔵合金
11に対して水素を外部より補給するための水素補給系
が接続されている。水素補給系は、水素供給路20の一
次圧側に接続されている。水素供給系は、外部充填手段
に接続される充填バルブ24と、パージ電磁弁26を備
え、パージ電磁弁26を開放して、水素ガスを補給す
る。この水素補給系には、さらにリリーフ弁28とパー
ジ弁27を備えられ、パージ弁27によって、水素供給
系内に滞留しているガスを排出した後、水素ガスの供給
が行われる。水素吸蔵合金11における水素残量は、水
素残量計111によりモニタされている。
【0017】この水素供給系を介して、外部より水素吸
蔵合金11に対して水素を補給するとともに、燃料電池
本体の空気極に供給された水により、この水素吸蔵合金
が冷却され、効率良く水素吸蔵反応が行われる。この冷
却手段については、後述する。
【0018】燃料供給系10において、燃料電池本体2
から排出される水素ガスは水素排気路30を介して大気
へ放出される。水素排気路30には逆止弁31と電磁弁
33が設けられている。逆止弁31は水素排気路30を
介して空気が燃料電池本体2の燃料極に進入することを
防止する。電磁弁33は間欠的に駆動されて水素の完全
燃焼を図る。
【0019】空気供給系40は大気から空気を燃料電池
本体2の空気流路8に供給し、燃料電池本体2から排出
された空気を水素吸蔵合金11及び水凝縮器51を通過
させて排気する。空気供給路41には、吸気手段として
のファン43が備えられ、大気から空気を空気マニホー
ルド45へ送る。空気はマニホールド45から燃料電池
本体2の空気流路8へ流入して空気極3へ酸素を供給す
る。燃料電池本体2から排出された空気は水素吸蔵合金
11と熱交換し、水凝縮器51で排気空気中の水分が凝
縮・回収されて大気へ放出される。燃料電池本体2から
排出される温度は排気温度センサ47によりモニタされ
ている。また、水凝縮器51から排出される際にも、排
気空気温度センサ461によってモニタされている。
【0020】この実施形態では、空気マニホールド45
にノズル55が配設されて、これより吸気中に水が液体
の状態で、電解質5を湿らせるために燃料電池本体2に
供給される。この水の大部分は液体の状態を維持したま
ま、燃料電池本体2の下側に設けられた、容器53内に
回収される。なお、燃料電池本体2からの排出空気に含
まれる水蒸気には燃料電池本体2の発電反応に伴う反応
水(生成水)に起因するものもあると考えられる。
【0021】タンク53の水はポンプ61により空気マ
ニホールド内に配設されたノズル55へ圧送され、ここ
から空気マニホールド45内で連続的若しくは間欠的に
噴出される。この水は燃料電池本体2の空気極3に供給
され、ここにおいて優先的に水分から潜熱を奪うので、
空気極3側の電解質膜5からの水分の蒸発が防止され
る。従って、電解質膜5はその空気極3側で乾燥するこ
となく、生成水により常に均一な湿潤状態を維持する。
また、空気極3の表面に供給された水は空気極3自体か
らも熱を奪いこれを冷却するので、これにより燃料電池
本体2の温度を制御できる。即ち、燃料電池本体2へ特
に冷却水系を付加しなくても当該燃料電池本体2を充分
に冷却することができる。なお、排気温度センサ47で
検出された排出空気の温度に対応してポンプ61の出力
を制御し、燃料電池本体2の温度を所望の温度に維持す
る。ノズル55とポンプ61の間には、フィルタ551
と電磁弁552が設けられており、電磁弁552によっ
て、ノズル55からの噴射量が制御される。
【0022】水供給系50は、4つの循環サイクルを有
している。1つは、既述のように、燃料電池本体2タン
ク53の水を空気マニホールド45内に配設されたノズ
ル55から空気極3の表面に供給し、この水を水凝縮器
51で回収してタンク53に戻すサイクルである。2つ
目は、燃料電池本体2から排出された空気が、水素吸蔵
合金11のケーシング13内を通過する際に、水素吸蔵
合金11との間で行われる熱交換によって生ずる結露
を、タンク53で回収し、さらにこの水を空気マニホー
ルド45から燃料電池本体2へ供給するサイクルであ
る。3つ目は、燃料電池本体2から排出された空気が、
水素吸蔵合金11を経て、更に水凝縮器51内を通過す
る際に回収された水を、タンク53に戻し、さらにこの
水を空気マニホールド45から燃料電池本体2へ供給す
るサイクルである。4つ目は、水素を吸蔵する際に行わ
れるもので、ケーシング13及びケース15を冷却する
目的で、ケーシング13の上流側に設けられたノズル5
22から、水素吸蔵合金11のケーシング13へ向けて
水を噴射し、さらに噴射された水をタンク53で回収す
るサイクルである。
【0023】ポンプ61からノズル522への配管52
0には、吸蔵電磁弁521が設けられ、この吸蔵電磁弁
521によってノズル522からの噴射量が制御され
る。さらに、タンク53には給水系が設けられ、給水電
磁弁542を介して、給水口541が接続されている。
また、水供給系50を完全に閉じることは不可能である
ので、タンク53の水位を水位センサ56でモニタして
この水位が所定の閾値を超えたら外部より水を補給す
る。冬季にタンク53中の水が凍結しないようにタンク
53にはヒータ57と凍結防止電磁バルブ58が取り付
けられている。水凝縮器51とタンク53を連結する配
管540は電磁バルブ543が取り付けられてタンク5
3内の水が蒸発するのを防止している。
【0024】負荷系70は燃料電池本体2の出力を、イ
ンバータ78を介して外部に取り出し、モータ77等の
負荷を駆動させる。この負荷系70にはスイッチのため
のリレー71と補助出力源となる2次電池75が設けら
れ、2次電池75とリレー71との間に整流用のダイオ
ード73が介在されている。なお、燃料電池本体2自体
の出力は電圧センサ76aで常にモニタされている。こ
のモニタ結果に基づき、図示しない制御回路で水素排気
電磁弁33の開閉が制御される。
【0025】次に、上記説明した燃料電池システム1が
車両に搭載された場合の配置構成について説明する。図
4に示されているように、本実施形態の燃料電池システ
ム1は、車両の底部に配置されており、図5に示されて
いるように、車体底部に設けられたトレー80上に載置
されている。車両が通常走行する場合の進行方向を前方
と定義すると、この燃料電池システム1は、車体の前側
から後ろ側へ向けて、或いは、車両が走行する際に、相
対的に車体に受ける風圧が生じる方向へ向けて、換言す
ると車両の進行方向に沿った方向へ向けて、各構成要素
が順に並設されている。つまり、走行時に車体内に取入
れられた空気が流れる方向に沿って、空気供給系40の
空気が流れるように、各構成要素が順に並設されてい
る。
【0026】具体的には、車両の前側から後ろ側へ、順
に、空気供給ファン43、燃料電池本体2、水素吸蔵合
金11、水凝縮器51が、車両の進行方向を示す軸線上
に沿って配設されている。車両の進行方向は、前輪と後
輪の位置によって決定されるから、換言すると、左右前
輪の間の中心位置と左右後輪の間の中心位置とを結ぶ直
線に沿って、上記各構成要素が配置されている。また、
燃料電池本体2の下側には、回収した水を貯めるための
容器としてのタンク53が設けられている。タンク53
は、トレー状に形成されており、各要素の下側に位置す
るため、結露水や冷却の為に噴射された水などの回収が
容易にできる。
【0027】また、燃料電池本体1を構成するスタック
は、平たく構成されており、つまり、十分な電力が得ら
れるような電極の面積を確保するため、平たくする代わ
りに、互いに対向する上面と下面の面積が十分に広く取
られ、トレー80と床面との間の狭い空間に載置できる
ような形状となっている。同様に、水素吸蔵合金11の
ケーシング12についても、同様に平たい形状となって
いる。
【0028】以下上記構成における具体的な空気の流れ
を説明する。最初に外部空気aを取入れる空気供給フ
ァン45は、最も前側に配置され、空気取入れ口も前方
に開口している。空気供給ファン45で空気を取入れる
際、取入れ口が前方に開口しているため、車両の走行中
では風圧が加わり、この風圧によって空気が取入れられ
るので、ファン45を駆動さる出力を省力化できエネル
ギー消費量を抑えることができる。また、これにより、
ファン自体の小型化を図ることもできる。
【0029】空気マニホールド45は、平たい燃料電池
本体2の上面に設けられ、空気供給ファン45から送ら
れて来た空気を燃料電池本体2の上面に導き、該上面か
ら下方へ向けて、空気流路8へ空気を供給する。空気流
路8を通過した空気は、燃料電池本体2の下側面に排出
され、タンク53に到達する。ここで、空気は、ノズル
55から噴射された水や、燃料電池内での反応によって
生成された水などを水蒸気として含み、さらにダクト4
6に送り込まれる。タンク53は、燃料電池本体2と水
素吸蔵合金11との間に位置しているため、燃料電池本
体2から排出された空気を水素吸蔵合金11へ誘導する
導流路としても機能し、別個にダクトなどの導流路を設
ける必要がなく、システムの小型化が図れるといった作
用がある。また、燃料電池本体2と水素吸蔵合金11と
の間に位置させることによって、燃料電池本体2と水素
吸蔵合金11の両方で排出される水を回収し易いという
利点がある。
【0030】導流手段としてのダクト46は、水素吸蔵
合金11のケーシング12に設けられた間隔13へ空気
を導く。このダクト46には、水素吸蔵時に用いる
ノズル522が設けられており、水素吸蔵合金11を冷
却する際に水を噴射する。間隔13を空気aが通過す
る際、水素吸蔵合金11との間で熱交換が行われ、空気
に含まれる水蒸気は、水として回収される。水素吸蔵合
金11のケーシング13から排出された空気aは、後
方の水凝縮器51に送られ、さらにその後方に排出a
される。
【0031】このような一連の空気の流れは、車両の前
側から後ろ側に向けた流れとなり、途中で滞ることがな
く、効率の良い熱交換が行われる。また、燃料電池本体
2の後方に水素吸蔵合金11を配置すると、車両走行時
には、燃料電池本体2周囲の暖められた雰囲気も後方へ
流されることとなり、この雰囲気によっても水素吸蔵合
金11が暖められることとなるので、水素吸蔵合金を暖
めるための熱効率も一層向上する。
【0032】このように構成された実施形態の燃料電池
システム1によれば、燃料電池本体2の排出空気が水素
吸蔵合金11へ送られてここで水素吸蔵合金11を加熱
する。また、燃料電池本体2の排出空気に含まれている
水分(水蒸気)が、水素吸蔵合金11へ接触したとき、
前記水素吸蔵合金11内で行われている吸熱反応に対し
て、水蒸気から水へ凝縮する時の潜熱を与えることによ
り加熱することができる。よって、排出空気による加熱
と水蒸気の凝縮する際の潜熱による加熱とを行い得るよ
う構成されるので、水素の放出が効率よく行える。この
ようにして水素吸蔵合金から水素が放出され、この水素
が燃料電池本体2の燃料となる。従って、従来のように
水を熱媒体として燃料電池本体の熱を水素吸蔵合金まで
運ぶ熱運搬系を別個に設ける必要がなくなる。つまり、
この発明の燃料電池装置によれば、部品点数を少なくで
きるのでその構成がシンプルとなる。もって、燃料電池
装置を低い製造コストで提供できるばかりでなく、その
性能及び/又は耐久性が向上する。
【0033】特に、この実施形態では、自動車の車両に
搭載した場合の、熱媒体として用いられる排出空気の流
れに沿って、燃料電池本体2と水素吸蔵合金11が配置
されているので、システム全体の構造がシンプルになる
とともに、配置スペースが小さくできるといった利点が
ある。
【0034】次に、水素吸蔵合金11に対して、水素を
供給する場合について説明する。水素を供給する際は、
基本的に燃料電池の発電操作は行われない。このため、
水素供給系10では、水素供給電磁弁23を閉じるよう
制御され、燃料電池本体2へ水素は供給されない。空気
供給系40では、空気供給路41に接続されるファン4
3を駆動させる。そして、燃料電池本体2を経て、空気
(酸素)はダクト46に供給される。
【0035】水素吸蔵合金11に対して、図6に示され
ているように、ノズル522より水を噴射する。一方、
水素補給系では、水素供給電磁弁23を閉じ、パージ弁
26を開放して、水素を補給する。ファン43を駆動さ
せることによって、空気流を発生させ、ノズル522か
ら噴射された水を、空気流a、aとともに水素吸蔵
合金11の後方まで到達させることができる。これによ
り、外部より水素を補給した場合の水素吸蔵反応に伴う
発熱が、十分に冷却される。ノズル522から供給する
水の量は、水素吸蔵合金11内に設けられた図示しない
温度センサにより調整されると共に、ノズル522によ
り間欠的に、若しくは連続的に供給される。
【0036】上記ノズル522は、ケーシング12の後
方にも設け、前方側と後方側からそれぞれ水を噴射して
水素吸蔵合金11を冷却する構成としてもよい。このよ
うな構成とすることによって、一層均一、かつ迅速に水
素吸蔵合金を冷却することができ、吸蔵速度を向上させ
ることができる。フィン14の形状は、前側から後ろ側
に向けて連続した板状のものとなっているが、この他、
空気流の流れに対して直角方向に配置された棒状又は短
い板状のものを、所定間隔で規則的に又は不規則に配置
した構成としてもよい。このような構成とすることによ
って、空気流の流れる方向に対して、直角の方向から水
を噴射させることも可能となり、水素吸蔵合金に対して
4方向から水を噴射させることができるようになる。こ
れにより、より一層均一、かつ迅速に水素吸蔵合金を冷
却することができ、吸蔵速度を向上させることができ
る。なお、水素吸蔵合金11を冷却する際には、ファン
43を駆動させず、ノズル522から噴射される水のみ
によって冷却することも可能である。
【0037】一方、図5に示されているように、水素吸
蔵合金11内を通過する空気の流路を中心にして両側に
は、補機類、バッテリ等が配置されている。この実施形
態では、車両の進行方向に向いた場合の左側に、補機類
と、バッテリ79L、右側にバッテリ79Rが配置され
ている。補機類は、水供給系を構成する弁、ポンプなど
を集約した水供給系ケース501、水素供給系を構成す
る電磁弁、調圧弁などを集約した水素供給系ケース10
1が取り付けられている。
【0038】車両の進行方向をX軸方向とすると、Y軸
方向の車両のバランスを採るため、左右のバッテリの搭
載量が調節されている。つまり、上記のように、システ
ムの構成から、既に配置されるべきものの位置が決めら
れたのち、バランスを採るために、左右に配置されるバ
ッテリの数が決められている。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、燃料電
池スタックから排出された空気を熱媒体として用い、導
流手段によって後方の水素供給手段に送るので、特別の
加熱手段が不要となり、小型化を図ることができる。ま
た、水素供給手段の進行方向側に燃料電池スタックが配
置されているので、空気の流通にロスが少ない。
【0040】請求項2に記載の発明によれば、燃料電池
スタックの進行方向側に吸気手段を設けたので、走行時
の風圧によって吸気効率が向上し、吸気手段に要求され
る出力を少なくし、小型化を図ることができる。
【0041】請求項3に記載の発明によれば、水素供給
手段の後ろ側に水凝縮器を配置したので、空気流のロス
を少なくしつつ水の回収を行うことができる。請求項4
に記載の発明によれば、燃料電池スタックから水素供給
手段へ流れる空気流路の途中に給水部を設けることで、
給水された水を空気流に乗せて水素供給手段の広い範囲
に水を及ぼすことができ、水素吸蔵時の発熱を吸熱し、
迅速な水素吸蔵を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池システムの構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】燃料電池本体の単位ユニットの断面図である。
【図3】水素吸蔵合金を収納しているケーシングの全体
斜視図である。
【図4】車両に燃料電池システムを搭載した状態を示す
全体側面図である。
【図5】車両に燃料電池システムを搭載した状態を示す
全体斜視図である。
【図6】水素吸蔵合金に冷却水を供給する構成を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 燃料電池システム 2 燃料電池本体 11 水素吸蔵合金 43 空気供給ファン 51 水凝縮器 53 タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 信彦 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内 Fターム(参考) 5H027 AA06 BA09 BA14 BC14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素ガスと空気を反応させることにより
    電流を発生させる燃料電池スタックと、前記燃料電池ス
    タックに水素を供給する水素供給手段と、前記燃料電池
    スタックから排出されたガスを前記水素供給装置に導く
    導流手段とを備え、車両の前方から前記燃料電池スタッ
    ク、前記導流手段、前記水素供給手段の順に配置するこ
    とを特徴とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 前記燃料電池スタックの車両前方側に、
    前記燃料電池スタックに空気を供給する吸気手段を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記水素供給装置の車両後方側に、水凝
    縮器を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載
    の燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記導流手段は、前記水素供給装置に冷
    却水を供給する給水部を有することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の燃料電池システム。
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