JP2001266799A - グロー放電装置及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

グロー放電装置及びこれを用いた表示装置

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JP2001266799A
JP2001266799A JP2000074278A JP2000074278A JP2001266799A JP 2001266799 A JP2001266799 A JP 2001266799A JP 2000074278 A JP2000074278 A JP 2000074278A JP 2000074278 A JP2000074278 A JP 2000074278A JP 2001266799 A JP2001266799 A JP 2001266799A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隔壁拡散を抑制することにより、高発光効率
・高輝度の放電を安定に維持し、かつ低電圧駆動,低E
MIを実現する。 【解決手段】 内部が放電空間3となるガラス管チュー
ブ2内の端部6−1,6−2夫々に放電電極4,5のリ
ード9−1,9−2を互いに対向させ、かつ長ギャップ
1の間隔で配置し、ガラス管チューブ2の外面に、こ
の長ギャップg1の範囲にわたって、放電電極12を設
ける。また、ガラス管チューブ2の内面に放電電極12
に対向して蛍光体8を設ける。リード9−1,9−2
は、その表面に酸化アルミ膜、さらにその上にMgO膜
が形成されてAC型の電極構造とし、また、放電電極1
2は、ガラス管チューブ2の全周に形成された透明導体
のITO膜13とほぼ半周にわたって形成された不透明
導体のAg導体膜との積層体からなっている。放電電極
12はグランド接地されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理端末や平
面型,壁掛けテレビなどの高輝度発生用光源としてのグ
ロー放電装置及びこれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置の画質向上には、高輝度,高効
率化が必要である。さらに、Hg(水銀)レス,低消費
電力,低EMI(Electromagnetic Interference:電波
雑音干渉)などの環境に優しい表示装置(製品)へのニ
ーズも高まっている。表示装置に用いられるグロー放電
管の場合、水銀レス化に伴い、希ガスを主体とした放電
ガスを用いる方法があるが、輝度,発光効率の低下や放
電の不安定性の問題がある。
【0003】特開平8ー102292号公報に記載の従
来技術では、輝度を向上させるために、放電管に封入す
るガス圧を高くしている。この場合、陽光柱が絞られて
細くなると、陽光柱自体の揺れの発生により、放電が不
安定になる。そこで、近接導体を反射体側の一部の領域
に配置し、絞られた陽光柱をこれに引き寄せて放電の安
定性を確保している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、グロー
放電に陽光柱モードを用いる高発光効率,高輝度のグロ
ー放電装置及びこれを用いた表示装置を開発している。
この中で、さらに環境に優しく、安全性の高い高付加価
値機能,性能を組み込む製品開発も同時に狙っている。
即ち、メインの高輝度,高発光効率を達成し、同時に水
銀レス,低消費電力,低EMI及び低電圧点灯の付加価
値をもつグロー放電装置及びこれを用いた表示装置であ
る。
【0005】本発明者等の研究によると、希ガスを用い
たグロー放電装置では、安定放電は必要条件であるが、
このことが必ずしも輝度,発光効率を増加させるもので
はないことが明らかになっている。即ち、上記従来技術
のように、陽光柱が絞り込まれた状態では、近接導体に
よって陽光柱を引き寄せて安定な放電を確保しても、発
光効率は低下する。これは、希ガスの封入圧力が高いた
め、放電を維持する電流(電流密度)の増加に伴う陽光
柱の収縮や累積電離などが発生し、放電管の軸方向の電
界強度の低下や紫外線飽和(共鳴線の自己吸収など)に
より、放電効率の低下が起こるためである。上記従来技
術では、発光効率の向上、即ち、放電効率の向上の前に
安定な放電の基で輝度を確保する必要から、グロー放電
装置の放電電流(消費電力)を増加させていた。
【0006】本発明の第1の目的は、安定放電を維持し
ながら、高輝度,高発光効率(高放電効率)が得られる
低消費電力型のグロー放電装置及びこれを用いた表示装
置を提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、低い印加電圧で点
灯,維持できるグロー放電装置及びこれを用いた表示装
置を提供することにある。
【0008】本発明の第3の目的は、電磁不要輻射を抑
制した環境に優しいグロー放電装置及びこれを用いた表
示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来技術では、上記
のように、安定放電を維持しながら、高発光効率(高放
電効率)を達成することが困難であり、輝度を確保する
ためには、消費電力を増加させる必要があった。本発明
者等の研究によると、放電の不安定化が管径(最小サイ
ズ)の減少に伴う荷電粒子の隔壁拡散増加により起こる
ことが明らかになっている。従って、上記従来のよう
に、安定放電を維持するために放電電流(電流密度j)
を増加させると、上記の累積電離による電界強度減少や
紫外線の自己吸収によって放電効率が減少し、さらに、
蛍光体の輝度飽和の発生も加わるために、発光効率は大
幅に減少する。
【0010】そこで、上記第1の目的を達成するため
に、本発明は、陽光柱を形成したグロー放電を安定かつ
効率良く維持するための新たな原理を用いる。即ち、上
記の本質的な課題である隔壁拡散を抑制することによ
り、放電維持電流I(電流密度j)を低減させて安定な
放電を得るものである。
【0011】具体的には、放電ガスが封入された放電空
間の周辺に放電電極を配置し、該放電電極の該放電空間
に接する電極表面全体が絶縁物を介して形成されるAC
型のグロー放電装置とするものであり、互いに対向して
配置されるほぼ同一形状の第1,第2の放電電極間で長
ギャップを形成し、これら第1,第2の放電電極間に第
3の放電電極を配置して、これら第1,第2の放電電極
と第3の放電電極との間で短ギャップを形成する構造を
用いるものである。
【0012】これら第1〜第3の放電電極の駆動として
は、該第3の放電電極に常時零ボルトのアノード電圧を
印加し、第1,第2の放電電極については、これらに同
時にアノード電圧を印加する第1の期間(放電休止期
間)t1と、これら第1,第2の放電電極のいずれか一
方に負のカソード電圧を、他方にアノード電圧を夫々駆
動電圧として印加する第2の期間(放電期間)t2とを
設定し、1つおきの該第2の期間と他の1つおきの第2
の期間とで該第1,第2の放電電極に印加する駆動電圧
を切り替えるようにする。従って、これら第1,第2の
放電電極の駆動電圧は、T=2(t1+t2)の周期を持
つ。このように、第1,第2の放電電極にかかる周期T
の駆動電圧を印加するのに対し、第3の放電電極には、
常時零ボルトのアノード電圧が印加されるものであるか
ら、この第3の放電電極をグランド接地で駆動すること
ができる。
【0013】かかる構成により、放電空間の外部からグ
ロー放電を安定に維持する条件である陰極暗部の高電界
領域と陽光柱の等電位領域とを同時に形成して、放電空
間内部の最小サイズ(管径)減少に伴って顕著になる荷
電粒子の隔壁拡散(エネルギー損失)の増加を抑制して
いる。即ち、グロー放電管の内部に形成された陽光柱
は、適正な外部電位条件が与えられることにより、シー
スの幅を減少させて均一に広がる。内部エネルギーの損
失(隔壁拡散)により維持されてきたグロー放電管の電
位分布(グロー放電の維持条件)が、外部電位及び誘電
体表面に形成される壁電荷・壁電圧のセルフバランスに
よって供給されて、隔壁拡散を抑制している。
【0014】このため、電流密度(放電維持電流)を減
少させて高効率な安定放電を維持でき、また、逆に、放
電維持電流を増加させても、電流密度の増加が抑制され
るため、放電効率が大幅に向上して高輝度を得ることが
できる。
【0015】以上のように、放電維持電流の減少に対し
ては、高効率な放電を安定に維持することができ、逆
に、放電維持電流の増加に対しても、輝度飽和(紫外線
飽和)や電界強度低下の発生を抑制できるため、高い発
光効率(放電効率)の基で高輝度低消費電力型のグロー
放電管(グロー放電装置)が得られることになる。
【0016】上記第2の目的を達成するために、本発明
は、第1,第2の放電電極間の長ギャップ内に第3の放
電電極を配置し、これら第1,第2の放電電極第3の放
電電極との間に短ギャップをもつ電界集中型の電極構造
を形成し、かつこの短ギャップを形成する第1または第
2の放電電極と第3の放電電極との間にアノード電圧と
カソード電圧との電位差分を全て印加する駆動方法を用
いる。これは、以下に説明するように、上記第1の目的
を達成する中で実現できる。
【0017】第1の放電電極と第3の放電電極との互い
に向かい合った先端を放電管の中心軸(Z軸)方向での
位置Z=Z0でほぼ一致させ、また、第2の放電電極と
第3の放電電極との互いに向かい合った先端を放電管の
中心軸(Z軸)方向での位置Z=Z1でほぼ一致させ、
第1,第2の放電電極と第3の放電電極との間のグロー
放電管の半径方向に短ギャップを形成する。そして、第
1,第2の放電電極と第3の放電電極との間に電圧を印
加すると、発生する電気力線は、Z=Z0,Z1の近傍で
電界強度が集中する分布となる。これにより、点灯電圧
(放電開始電圧)を低減している。さらに、放電時に第
3の放電電極に対してカソード(陰極)となる第1,第
2の放電電極の絶縁層(酸化アルミ膜)表面に二次電子
放出係数γの大きなMgO膜、或いは陰極降下電圧Vc
の小さなY23膜を形成し、点灯電圧をさらに減少させ
ている。
【0018】これらにより、低電圧での点灯及び維持放
電が可能となり、安全性が高くグロー放電管の長寿命化
や駆動回路の簡易化、さらには、低コスト化や高発光効
率化が実現可能となる。
【0019】上記第3の目的を達成するために、本発明
は、グロー放電管の周囲全体を第3の放電電極の導体及
びこれに接続した導体で覆った密閉型のシールド構造と
し、かつシールドした導体をグランド接地させる駆動方
式を用いる。これは、以下に説明するように、上記の第
1,第2の目的を達成する中で実現できる。
【0020】基本的には、透明導体と不透明導体を組み
合わせた第3の放電電極でグロー放電管の周囲全体を覆
うシールド構造とするとともに、この第3の放電電極を
常時零ボルトのアノードで駆動する(即ち、グランド接
地する)方法をとり、これにより、不要電磁輻射の大幅
な抑制を実現している。
【0021】電界エネルギーを閉じ込めるための近傍電
界シールドは、透明導体により可視光の取出領域を覆う
構造と、これに不透明な外部導体を加えてグロー放電管
の全周囲を覆う密閉シールド構造としたことにより、容
易に実現している。
【0022】一方、磁界エネルギーを閉じ込めるための
近傍磁界シールドは、可視光の取出領域に用いられる透
明導体の抵抗率が高すぎる場合、渦電流(磁界打ち消し
電流)が流れにくくなって不充分になる。そこで、可視
光の取出領域とは反対側に抵抗率の小さい材料、或いは
材質(厚膜導体,金属薄膜など)からなるバス電極を形
成、或いは配置している。このバス電極が放電電流の電
流路に近接して配置されるため、磁界打ち消し電流(渦
電流)が発生して近傍磁界を容易に抑制することができ
る。例えば、グロー放電管の管径が2mm程度と細い場
合、バス電極の構造や材質等の条件にも依存するが、約
300mm離れた点での低減効果は最大で80dB程度
期待できる。特に、グロー放電管の全周囲を覆う密閉シ
ールド構造を用いることにより、リターンパスの形成や
制御が容易になり、大きな閉じ込め効果が得られてい
る。以上の電界,磁界シールドにより、電磁波の発生源
も抑制され、不要電磁輻射が効果的に低減(低EMI
化)される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0024】図1は本発明によるグロー放電装置の第1
の実施形態を示す縦断面図であって、1はグロー放電
管、2はガラス管チューブ、3は放電空間、4,5は放
電電極(X),(Y)、6ー1,6ー2はガラス管チュ
ーブ2の端部、7ー1,7ー2はフリットガラス、8は
蛍光体、9ー1,9ー2は放電電極(X)4,(Y)5
のリード、10は酸化アルミ膜、11はMgO膜、12
は放電電極(M)、13はITO(SnO2−In
23)膜、14はAg導体膜である。なお、Zはガラス
管チューブ2の中心軸に沿う方向を示し、rは同じく半
径方向を示す。
【0025】また、図2は図1での分断線A−Aに沿う
横断面図であり、15は可視光取出領域であって、図1
に対応する部分には同一符号を付けている。
【0026】図1において、ホウ珪酸のガラス管チュー
ブ2内には、Neを主体とした希ガス(例えば、Ne―
Xe(6%))を主成分とする放電ガスが封入された放
電空間3が形成されている。この放電空間3内には、ガ
ラス管チューブ2の一方の端部6ー1に放電電極(X)
4のリード9ー1が、他方の端部6ー2にこの放電電極
(X)4とほぼ同一構造をなす放電電極(Y)5のリー
ド9ー2とが互いに対向し、ガラス管チューブ2の中心
軸方向Zにギャップg0(これを、以下、長ギャップg0
という)をもって配置されている。これらリード9ー
1,9ー2は夫々、ガラス管チューブ2の両端部6ー
1,6ー2の絞り込みとフリットガラス7ー1,7ー2
とによる放電ガスの封着とともに、ガラス管チューブ2
に固着される。また、これらリード9ー1,9ー2に
は、ガラス管チューブ2のガラス材料との熱膨張歪みな
どを考慮して、アロイ合金系の材料が用いられ、少なく
ともそれらの放電空間3に接する表面を酸化アルミ膜1
0とMgO膜11とで順に覆われており、これにより、
放電電極(X)4,(Y)5はAC(交流)型の電極構
造をなしている。これらリード9ー1,9ー2の中心軸
は、図2でも示すように、ガラス管チューブ2の中心軸
(Z方向)とほぼ一致している。
【0027】ガラス管チューブ2の内側表面には、ほぼ
長ギャップg0 の範囲にわたって、蛍光体8が5〜数1
0μm程度の均一な厚さで形成されている。
【0028】ガラス管チューブ2の外側表面外周には、
透明導体のITO膜13とその上に形成された不透明導
体のバス電極としての厚膜であるAg導体膜14とから
なる放電電極(M)12が、その中心軸がガラス管チュ
ーブ2の中心軸とほぼ一致するようにして(図2)、設
けられている。即ち、ガラス管チューブ2の外側表面外
周でのリード9ー1の先端に対向するZ方向の位置(Z
=Z0)からリード9ー2の先端に対向するZ方向の位
置(Z=Z1)までの長ギャップg0の範囲にわたってI
TO膜13が形成され、このITO膜13上での、この
ITO膜13の両端部から距離dよりも内側の範囲内に
Ag導体膜14が形成されている。
【0029】また、この不透明なAg導体膜14は、図
2に示すように、ガラス管チューブ2のほぼ半周にわた
って形成されており、放電電極(M)12のこのAg導
体膜14が形成されていない領域が、放電空間3で発生
した可視光を外部に放出させるための可視光取出領域1
5をなしている。この可視光取出領域15の縦寸法L
(図2)は、この場合、ガラス管チューブ2の直径にほ
ぼ等しく、横寸法は長ギャップg0の長さにほぼ等し
い。ここで、長ギャップg0の長さは、例えば、10m
m以上とする。また、放電空間3の最小サイズ(管径)
に対するアスペクト比(縦横比)は10以上とする。
【0030】ここで、ガラス管チューブ2の壁が一部蛍
光体8とともに放電電極(M)12に対して壁電化・壁
電圧を形成する誘電体層として機能するが、この壁電荷
・壁電圧の形成の適正化と機械的強度とを考慮して、放
電電極(X)4,(Y)5のリード9ー1,9ー2の表
面から放電電極(M)12の内面(即ち、ITO膜13
の内面)までのガラス管チューブ2の半径方向rのギャ
ップ(以下、これを短ギャッブという)g1が形成され
る。即ち、リード9ー1,9ー2と放電電極(M12)
との間に形成する放電ギャップ(短ギャップg1)の大
きさやガラス管チューブ2の管径,壁厚が所定の値に決
められている。
【0031】以上のように、放電電極(X)4,(Y)
5は、リード9ー1,9ー2の放電空間3と接する表面
に酸化アルミ膜10やMgO膜といった絶縁物(誘電体
層)が形成されたAC型の電極構成をなし、また、放電
電極(M)12も、その放電空間3側の面にガラス管チ
ューブ2の壁が一部蛍光体8とともに誘電体層として設
けられてAC型の電極構成をなしており、この実施形態
は、かかる構成の放電電極(X)4,(Y)5,(M)
12を用いたAC型のグロー放電管1をなしている。
【0032】なお、以上の構成では、放電電極(M)1
2をガラス管チューブ2の外側表面外周に形成したもの
であるが、逆に、ガラス管チューブ2の内側表面内周に
形成するようにしてもよい。この場合には、放電電極
(M)12は、In錯体とSn錯体を有機溶媒で溶かし
た溶液をデイップでガラス管チューブ2の内面全面に塗
布し、乾燥焼成することにより、0.1μm以下の厚さ
のITO膜を形成し、この上に、壁電荷・壁電圧を形成
するための厚膜による透明誘電体層を数10μm(5μ
m〜50μm)で厚さが均一になるように形成し、最後
に、蛍光体を同様に数10μmの厚さで形成する。
【0033】かかる構成によると、ガラス管チューブ2
の厚さとは独立に透明誘電体層の厚みを制御できるた
め、壁電荷・壁電圧の形成が容易に適正化される。放電
電極(M)12上に形成される透明誘電体層は、耐電圧
特性を向上させるために、複数回のデイップ塗布・乾燥
を繰り返した後に焼成されるようにしてもよい。
【0034】以上の構成において、短ギャップg1は、
放電電極(X)4,(Y)5のリード9ー1,9ー2の
先端部と透明導体であるITO膜13で形成された放電
電極(M)12の両側先端部との間で形成される。これ
ら夫々の先端部の位置はガラス間チューブ2の半径方向
rのほぼ同一断面上にあり、短ギャップg1は、これら
先端部、即ち、長ギャップg0の両端位置Z=Z0,Z1
で設定されるものである。
【0035】この実施形態によると、放電電極(X)
4,(Y)5と放電電極(M)12との間に電圧を印加
することにより、これらの間に図3(a),(b)に破
線で示すような電気力線分布が得られ、中心軸近傍で電
界強度を集中させて点灯電圧を低電圧化している。ま
た、放電電極(M)12を構成するバス電極としての厚
膜Ag導体膜14の両端をITO膜13の両端部との間
に一定の距離dのずれを形成することにより、放電直後
に流れる電流をITO膜13の抵抗を用いて適正な値に
制限することができるようにしている。この距離dとし
ては、例えば、0.5〜5mmに設定される。
【0036】この実施形態の変形例として、図4(a)
に示すように、リード9ー1,9ー2の中心軸をガラス
管チューブ2の中心軸とほぼ一致させるものであるが、
放電電極(M)12のITO膜13の両端部を先細状な
どにして、ガラス管チューブ2の中心軸の周りに非対称
形状にしてもよいし、また、図4(b)に示すように、
放電電極(M)12は図1,図2に示した構造と同様で
あるが、放電電極(X)4,(Y)5の中心軸をガラス
管チューブ2の中心軸からずらして偏芯させ、短ギャッ
プg1’を図1,図2での短ギャップg1よりも小さくす
るようにしてもよい。これらいずれの場合においても、
破線で示すように、局所的に電界集中を発生させて点灯
電圧を低減させることになる。
【0037】図1,図2における放電電極(M)12の
Ag導体膜14は、バス電極としてとともに、可視光を
効率良く取り出すための反射板としても兼用され、発光
輝度の向上を図っている。また、このAg導体膜14の
代わりに、或いはこの上に、薄い金属導体箔を密着させ
てITO膜13と電気的導通をとると同時に、放熱板や
ヒートパイプとして用いるように構成することができ
る。さらに、ガラス管チューブ2のガラス材料との熱膨
張歪みを低減するために、Ag導体膜14の代わりに、
アロイ合金系の金属箔を用いるようにしてもよい。
【0038】図5は図1に示す実施形態での駆動電圧の
一具体例を示す波形図であって、Vxは放電電極(X)
4に印加されるパルス電圧、Vyは放電電極(Y)5に
印加されるパルス電圧、Vmは放電電極(M)12に印
加されるグランド接地電圧である。
【0039】同図において、放電電極(X)4,(Y)5
に印加されるパルス電圧Vx,Vyは波高値V1の負の
パルス電圧により、カソード電圧が与えられ、交互に波
高値V1をとり、周期Tをもつ。この波高値V1のパルス
幅(放電期間)t2はパルス間の期間(放電休止期間)t
1よりも大きく、パルス周期Tは、T=2(t1+t2)で
ある。また、放電電極(M)12の電圧Vmは、常時、
アノード電圧として、零ボルトに設定されている。
【0040】放電現象としては、放電電極(X)4,
(Y)5のいずれか一方に負値V1のカソード電圧V
x,Vyが印加される放電期間t2では、放電電極
(X)4,(Y)5のいずれか一方にこのカソード電圧
が印加され、他方に零ボルトのアノード電圧が印加され
ることにより、この放電電極と放電電極(M)12との
間に陽光柱の等電位領域が形成され、次の放電期間t2
で他方にこのカソード電圧が印加されることにより、こ
の放電電極側の陰極暗部の高電界領域が放電空間3の短
ギャップg1近傍に形成される。このとき、移動度の大
きい電子が放電電極(X)4,(Y)5間の長ギャップ
go内で移動し、一方、移動度が電子に比べて3桁以上
も小さい正イオンが放電電極(X)4,(Y)5のいず
れかと放電電極(M)12との間の短ギャップg1 内で
移動する。これにより、上記の陰極暗部で発生した荷電
粒子が効率良く高速で移動し、放電(発光放電)が発生
する。
【0041】放電期間t2で発生するこの放電(発光放
電)は、上記のように、AC型の電極構造を持つ放電電
極(X)4,(Y)5の絶縁層(誘電体層)表面に壁電
圧(壁電荷)が形成され、これによって一定の逆バイア
ス電圧が形成されることにより、終了する。次の放電休
止期間t1を経た後の放電期間t2では、放電電極(X)
4,(Y)5の一方の駆動電圧がカソード電圧,アノー
ド電圧の一方から他方に、他方の駆動電圧がその逆に夫
々反転するため、放電電極(X)4または(Y)5に形
成された上記の壁電圧が順バイアス電圧となり、AC型
駆動の特徴である放電電圧の増加による輝度の増加が容
易に得られることになる。
【0042】酸化アルミ膜10の表面に形成されたMg
O膜11は、二次電子放出係数γを増加させて放電開始
電圧(点灯電圧)をさらに低減可能とするとともに、放
電時における誘電体膜の耐イオンスパッタ性を確保して
いる。この耐イオンスパッタ性と同時に陰極降下電圧V
cをさらに低減させるために、MgO膜11に代わり
に、Y23膜を用いるようにしてもよい。
【0043】図1及び図2から明らかなように、この実
施形態では、ガラス間チューブ2の内部(即ち、グロー
放電する放電空間)が放電電極(M)12の透明導体の
ITO膜13で密閉されたシールド構造をなしており、
しかも、駆動中では、このITO膜13に常時零ボルト
のアノード電圧が印加された状態、即ち、グランド接地
された状態にある。
【0044】かかる状態では、放電空間3内で発生した
電磁エネルギーのうちの電界エネルギーをこの放電空間
3内に閉じ込めるための近傍電界シールドが、透明導体
のITO膜13で可視光取出領域15をも覆うようにし
た構造と、これに不透明な外部導体としてのAg導体膜
14を加えてグロー放電管2の全周囲を覆う密閉シール
ド構造としたことにより、容易に実現されている。
【0045】また、この電磁エネルギーの磁界エネルギ
ーをこの放電空間3内に閉じ込めるための近傍磁界シー
ルドは、可視光取出領域15での透明導体のITO膜1
3の抵抗率が高すぎる場合、渦電流(磁界打ち消し電
流)が流れにくくなって不充分になる。そこで、この実
施形態では、可視光取出領域15とは反対側に抵抗率の
小さい材料、或いは材質(厚膜導体,金属薄膜など)か
らなるバス電極(即ち、Ag導体膜14)を形成、或い
は配置している。このバス電極が放電電流の電流路に近
接して配置されるため、磁界打ち消し電流(渦電流)が
発生し易くなって近傍磁界を容易に抑制することができ
る。例えば、グロー放電管2の管径が2mm程度と細い
場合、上記バス電極の構造や材質などの条件にも依存す
るが、約300mm離れた点での低減効果は最大で80
dB程度期待できる。特に、グロー放電管2の全周囲を
覆う密閉シールド構造を用いることにより、リターンパ
スの形成や制御が容易になり、大きな閉じ込め効果が得
られている。
【0046】以上の電界,磁界シールドにより、放電空
間3内で発生するノイズエネルギー減が抑圧され、電磁
波の外部への放射も抑制され、不要電磁輻射が効果的に
低減されて低EMI化が実現する。
【0047】図6は図1に示す実施形態での駆動電圧の
他の具体例を示す波形図であって、図5に対応する部分
には同一符号を付けている。
【0048】同図において、放電電極(X)4,(Y)
5の一方に負値V1’のパルス電圧(カソード電圧)が
印加される放電期間t2では、放電電極(X)4,
(Y)5の他方には、正値V2(即ち、V2>0)のアノ
ード電圧が印加される。これにより、これら放電電極
(X)4,(Y)5に印加されるカソード電圧V1
は、図5におけるカソード電圧V1よりもほぼV2だけ絶
対値レベルを小さくすることができ、カソード電圧の波
高値を減少させることができて、さらに低い駆動電圧で
高輝度・高効率な発光を得ることができる。
【0049】図7は図5における放電期間t2でのグロ
ー放電管1の中心軸(Z軸)上の電位分布を示す図であ
り、時刻t=t0,ta,tb,tcは夫々、放電期間t2
の開始から変化する時刻を表わし、夫々の時刻での電位
分布Vi を示す。
【0050】同図において、負値V1(図5)のパルス
電圧の印加時t=toでは、カソード電圧Vi(i=x,
y(放電電極(X)4,(Y)5による))或いはこれ
に壁電圧による順バイアスが加わった電圧Vi+Vqが放
電電極(M)12との間に印加され、短ギャップgi
間に陰極暗部の高電界領域を形成している。放電後、時
刻t=ta,tb,tc(ta<tb<tc)と時間が経過す
るに従い、カソード電圧が壁電圧形成によって減少し、
これによって短ギャップgi間に形成される高電界領域
が消滅することにより、放電が終了する。このときの放
電時間t(<t2)は、壁電圧Vqによる逆バイアス電圧
の形成条件などで決まり、通常、印加電圧波形で設定す
る放電期間t2内に設定される。
【0051】図7は放電電極(X)4,(Y)5の一方
側に負値V1のパルス電圧の印加された場合を示すが、
他方側に印加された場合には、図7の他方側に陰極暗部
の高電界領域が形成され、上記の動作が行なわれる。
【0052】図8及び図9は夫々図1に示す実施形態で
の駆動電圧のさらに他の具体例を示す波形図であって、
図5に対応する部分には同一符号を付けている。これら
の具体例においても、放電電極(M)12がグランド接
地されており、そこに印加される電圧は、アノード電圧
として、零ボルトとしている。
【0053】図8において、この具体例では、図5に示
した具体例と同様、放電電極(X)4,(Y)5に交互
に負のパルスとなるカソード電圧Vx,Vyを印加する
ものであるが、このパルス電圧の波高値を、図5に示し
た具体例のように一定値V1とするのではなく、時間経
過とともに増大するように変化させるものである。この
波高値の変化としては、直線状16としてもよいが、非
直線状17,18としてもよい。
【0054】図8に示す具体例では、放電期間t2、放
電電極(X)4,(Y)5のうちの負のパルスが印加さ
れない方のアノード電圧を零ボルトにするものである
が、図9に示す具体例では、アノード電圧として、この
零ボルトの電圧に時間経過とともに波高値が正方向に増
加する正電圧を加算するものである。これら負のパルス
のカソード電圧の変化も、零ボルトのアノード電圧に加
算するこの正電圧の変化も、図8に示した具体例と同様
に、直線状であっても、非直線状であってもよい。
【0055】これら具体例では、上記のように、負パル
スの波高値を変化させるものであるから、1回の放電時
間tを長く持続させて輝度を向上させることができる。
そして、図9に示す具体例では、放電電極(X)4,
(Y)5の一方に負のカソード電圧を印加しながら他方
に正のアノード電圧を印加し、これらの差分が徐々に増
加するものであって、これにより、放電時に形成される
逆バイアス電圧(壁電圧)を打ち消す電圧を発生させて
いる。従って、図6に示した具体例と同様、さらに低い
駆動電圧で高輝度・高効率な発光を得ることができる。
【0056】図10は図8及び図9における放電期間t
2でのグロー放電管1の中心軸(Z軸)上の電位分布を
示す図であり、時刻t=t0,ta,tb,tcは夫々、放
電期間t2の開始から変化する時刻を表わし、夫々の時
刻での電位分布Viを示す。
【0057】同図において、図8,図9に示す駆動波形
により、壁電圧により発生する逆バイアス電圧が打ち消
され、駆動パルス電圧を印加直後のt=toから一定時
間Δt=tc―toが経過しても、特に、陰極暗部の高
電界領域は維持される。このため、一定の放電電流を維
持しながら放電時間tを増加でき、発光効率とともに輝
度が大幅に向上することになる。
【0058】なお、この図10においても、放電電極
(X)4,(Y)5の一方側に負値のパルス電圧の印加
された場合を示すが、他方側に印加された場合には、図
10の他方側に陰極暗部の高電界領域が形成され、上記
の動作が行なわれる。
【0059】図11は本発明によるグロー放電装置の第
2の実施形態を示す縦断面図、図12はその平面図であ
って、19−1,19−2は突起部であり、図1に対応
する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略す
る。この第2の実施形態は、基本的には、図1に示した
第1の実施形態と同様の構成をなすものであるが、その
全体形状が平面光源になる偏平型をなしている。ここ
で、図11は図12における分断線B−Bに沿う断面図
である。また、図13は図12における分断線C−Cに
沿う横断面図であって、図2の円形型グロー放電管を押
し潰したような断面形状をなしている。
【0060】図13に示すように、ガラス間チューブ2
はZ方向に垂直なX方向に幅広の偏平状をなし、このガ
ラス管チューブ2に、図1,図2で説明した第1の実施
形態と同様、放電電極(M)12や蛍光体8が設けられ
ている(勿論、放電電極(M)12をガラス管チューブ
2内に設けるようにしてもよい)。また、放電電極
(X)4,(Y)5のリード9−1,9−2はガラス管
チューブ2の幅方向(X方向)に広い板状のものであっ
て、図11に示すように、それらの先端部に放電電極
(M)12のAg導体膜14の方に突出する突起部19
−1,19−2が形成されており、これら突起部19−
1,19−2から放電電極(M)12のITO膜13の
内面までの短ギャップg1aはリード9−1,9−2の表
面からITO膜13の内面までの短ギャップg1bよりも
小さく設定されている。即ち、これら突起部19−1,
19−2は、リード9−1,9−2の表面よりもITO
膜13に近づいていることになる。
【0061】図14はこの第2の実施形態での分断線D
−Dに沿う断面でみた電気力線分布を示す図である。
【0062】同図において、リード9−1,9−2と放
電電極(M)12との間の電気力線分布は、突起部19
−1,19−2に集中し、これらを中心とする分布とな
る。このように、局所的に電界集中が得られるので、点
灯電圧を低減することができる。
【0063】この第2の実施形態も、先の第1の実施形
態と同様の駆動電圧で駆動され、これと同様の効果が得
られる。
【0064】図15は本発明によるグロー放電装置の第
3の実施形態を示す縦断面図、図16はその平面図であ
って、20−1は背面基板、20−2は前面基板、21
−1,21−2は誘電体層、22はリブ(隔壁)、23
−1,23−2はバス電極、24はMgO膜であり、前
出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説
明を省略する。
【0065】図15及び図16において、この実施形態
は、放電電極などが形成された背面基板20−1と前面
基板20−2とを一定の間隔をもって対向配置し、それ
らの周辺部をリブ22を介して一体に付着させたもので
ある。
【0066】背面基板20−1の表面上には、その長さ
方向(X方向)に伸延した放電電極(X)4,(Y)5
が幅方向(Z方向)に所定の長ギャップg0の間隔をも
って対向配置され、これら間に幅方向の寸法が長ギャッ
プg0にほぼ等しく、幅方向の寸法が放電電極(X)
4,(Y)5の長さ方向寸法にほぼ等しい放電電極
(M)12が配置されている。この放電電極(M)12
は、放電電極(X)4,(Y)5と所定の短ギャップg
3の間隔をもって形成された透明なITO膜13とその
上に形成されたAg導体膜14とからなり、このAg導
体膜14から外部に端子が導出されている。ITO膜1
3の周囲はAg導体膜14からはみ出している。また、
放電電極(X)4,(Y)5は夫々、放電電極(M)1
2と同様に、透明なITO膜13上に厚膜のAg導体か
らなるバス電極23−1,23−2が形成されてなり、
これらを通して外部に放電電極(X)4,(Y)5の端
子が取り出されている。そして、これら放電電極(X)
4,(Y)5や放電電極(M)12の短ギャップg3近
傍表面には、MgO膜24が形成される。
【0067】これら放電電極(X)4,(Y)5,
(M)12は誘電体層21−1で覆われており、誘電体
層21−1上のMgO膜24上の放電電極(M)12に
対向する位置に蛍光体8が形成されている。
【0068】一方、前面基板20−2の背面基板20−
1に対向する表面には、ほぼ全面にわたって透明なIT
O膜13からなる放電電極(M)12が形成されてお
り、これを誘電体層21−2が覆っている。そして、誘
電体層21−2の表面に、可視光を取り出し易くして輝
度を効率良く得るために厚さが適正化(数μm〜10μ
m)された蛍光体8が形成されている。
【0069】この実施形態も、先の各実施形態と同様の
効果が得られる。
【0070】以上説明した実施形態のグロー放電装置
は、情報処理端末の表示装置や平面型,壁掛け型のテレ
ビ受像機などの表示装置の光源として用いることがで
き、高輝度,低消費電力の表示装置が得られることにな
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
細管化の本質的な課題であった隔壁拡散を大幅に抑制で
きるため、紫外線飽和のない低い電流密度でも安定放電
を維持することができ、発光効率や輝度が大幅に向上し
たグロー放電装置及びこれを用いた表示装置を提供でき
る。
【0072】また、これと同時に、低電圧点灯,不要輻
射抑制を実現するグロー放電装置及びこれを用いた表示
装置も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるグロー放電装置の第1の実施形態
を示す縦断面図である。
【図2】図1の分断線A−Aに沿う横断面図である。
【図3】図1に示す第1の実施形態でのグロー放電管断
面の電気力線分布を示す図である。
【図4】図1に示した第1の実施形態の変形例でのグロ
ー放電管断面の電気力線分布を示す図である。
【図5】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧の一
具体例を示す波形図である。
【図6】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧の他
の具体例を示す波形図である。
【図7】図1に示した実施形態の図5で示した駆動電圧
の放電期間におけるグロー放電管の中心軸上における放
電時の電位分布を示す図である。
【図8】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧のさ
らに他の具体例を示す波形図である。
【図9】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧のさ
らに他の具体例を示す波形図である。
【図10】図1に示した実施形態の図8,図9で示した
駆動電圧の放電期間におけるグロー放電管の中心軸上に
おける放電時の電位分布を示す図である。
【図11】本発明によるグロー放電装置の第2の実施形
態を示す縦断面図である。
【図12】図11に示した第2の実施形態の平面図であ
る。
【図13】図12における分断線C−Cに沿う横断面図
である。
【図14】図12における分断線D−Dに沿う横断面図
である。
【図15】本発明によるグロー放電装置の第3の実施形
態を示す縦断面図である。
【図16】図15に示した第3の実施形態の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 グロー放電管 2 ガラス管チューブ 3 放電空間 4,5 放電電極(X),(Y) 6ー1,6ー2 ガラス管チューブ2の端部 7ー1,7ー2 フリットガラス 8 蛍光体 9ー1,9ー2 放電電極(X)4,(Y)5のリード 10 酸化アルミ膜 11 MgO膜 12 放電電極(M) 13 ITO(SnO2−In23)膜 14 Ag導体膜 15 可視光取出領域 19−1,19−2 突起部 20−1 背面基板 20−2 前面基板 21−1,21−2 誘電体層 22 リブ 23−1,23−2 バス電極 24 ITO膜

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ガスが封入された放電空間の周辺に
    放電電極を配置し、該放電電極の該放電空間に接する電
    極表面全体が絶縁物を介して形成されるグロー放電装置
    であって、 対向して配置されて長ギャップを形成するほぼ同一形状
    の第1,第2の放電電極と、 該第1,第2の放電電極間に配置され、かつ該第1,第
    2の放電電極との間で短ギャップを形成する第3の放電
    電極1個とを少なくとも有することを特徴とするグロー
    放電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のグロー放電装置におい
    て、 前記長ギャップを長さを10mm以上とし、 かつ前記放電空間の最小サイズに対するアスペクト比を
    10以上とすることを特徴とするグロー放電装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のグロー放電装
    置において、 前記第3の放電電極が空間的に分離した複数個の放電電
    極で形成されていることを特徴とするグロー放電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載のグロー放
    電装置において、 前記第3の放電電極、または前記第3の放電電極を形成
    する空間的に分離した複数個の放電電極のうちの少なく
    とも1個を、材質の異なるパターン構造で形成したこと
    を特徴とするグロー放電装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載のグ
    ロー放電装置において、 前記第3の放電電極、または前記第3の放電電極を形成
    する空間的に分離した複数個の放電電極のうちの少なく
    とも1個を、透明導体電極と不透明導体電極で形成した
    ことを特徴とするグロー放電装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のグロー放電装置におい
    て、 前記第3の放電電極は、放電空間表面からの可視光取り
    出し領域を少なくとも前記透明導体電極が形成されて前
    記不透明導体電極が形成されていない領域を、放電空間
    からの可視光の取出領域として、有することを特徴とす
    るグロー放電装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つに記載のグ
    ロー放電装置において、 前記第3の放電電極、または前記第3の放電電極を形成
    する空間的に分離した複数個の放電電極の前記放電空間
    と接する全表面積が、前記放電空間の全表面積の半分以
    上を占める構造としたことを特徴とするグロー放電装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項3〜7のいずれか1つに記載のグ
    ロー放電装置において、 前記第3の放電電極を形成する空間的に分離した複数個
    の前記放電電極が、ほぼ同電位で駆動されることを特徴
    とするグロー放電装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1つに記載のグ
    ロー放電装置において、 前記第1,第2の放電電極にアノード電圧を駆動電圧と
    して同時に印加する第1の期間と、前記第1,第2の放
    電電極のいずれか一方にアノード電圧を、他方にカソー
    ド電圧を夫々駆動電圧として印加する第2の期間とを交
    互に繰り返し、 1つおきの該第2の期間と他の1つおきの第2の期間と
    で、前記第1,第2の放電電極に印加する該駆動電圧を
    切り替え、 かつ前記第3の放電電極には、常時、該アノード電圧を
    印加して駆動することを特徴とするグロー放電装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のグロー放電装置にお
    いて、 前記アノード電圧をほぼ零ボルトとし、前記カソード電
    圧のみを負のパルス電圧とすることを特徴とするグロー
    放電装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のグロー放電装置にお
    いて、 前記第2の期間で前記第1,第2の放電電極のうちの一
    方に印加される前記アノード電圧を、前記第3の放電電
    極に印加される前記アノード電圧よりも大きな値の正電
    圧としたことを特徴とするグロー放電装置。
  12. 【請求項12】 請求項9または10に記載のグロー放
    電装置において、 前記第2の期間で前記第1,第2の放電電極のうちの一
    方に印加される前記カソード電圧は、負の矩形波に時間
    経過とともに波高値が増加する負の波形を加算した波形
    の負電圧であることを特徴とするグロー放電装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のグロー放電装置に
    おいて、 前記第2の期間では、前記第1,第2の放電電極のうち
    の他方に印加される前記アノード電圧が、時間経過とと
    もに波高値が増加する正の波形の正電圧であることを特
    徴とするグロー放電装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1つに記載
    のグロー放電装置を高輝度発生用光源として用いたこと
    を特徴とする表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれか1つに記載
    のグロー放電装置を細長い管状または平板状にして高輝
    度発生光源として用いたことを特徴とする表示装置。
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