JP4426692B2 - グロー放電装置とその駆動方法及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

グロー放電装置とその駆動方法及びこれを用いた表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理端末や平面型,壁掛けテレビなどの高輝度発生用光源としてのグロー放電装置とその駆動方法及びこれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示装置の画質向上には、高輝度,高効率化が必要である。さらに、Hg(水銀)レス,低消費電力,低EMI(Electromagnetic Interference:電波雑音干渉)などの環境に優しい表示装置(製品)へのニーズも高まっている。表示装置に用いられるグロー放電管の場合、水銀レス化に伴い、希ガスを主体とした放電ガスを用いる方法があるが、輝度,発光効率の低下や放電の不安定性の問題がある。
【0003】
特開平8ー102292号公報に記載の従来技術では、輝度を向上させるために、放電管に封入するガス圧を高くしている。この場合、陽光柱が絞られて細くなると、陽光柱自体の揺れの発生により、放電が不安定になる。そこで、近接導体を反射体側の一部の領域に配置し、絞られた陽光柱をこれに引き寄せて放電の安定性を確保している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、グロー放電に陽光柱モードを用いる高発光効率,高輝度のグロー放電装置及びこれを用いた表示装置を開発している。この中で、さらに環境に優しく、安全性の高い高付加価値機能,性能を組み込む製品開発も同時に狙っている。即ち、メインの高輝度,高発光効率を達成し、同時に水銀レス,低消費電力,低EMI及び低電圧点灯の付加価値をもつグロー放電装置及びこれを用いた表示装置である。
【0005】
本発明者等の研究によると、希ガスを用いたグロー放電装置では、安定放電は必要条件であるが、このことが必ずしも輝度,発光効率を増加させるものではないことが明らかになっている。即ち、上記従来技術のように、陽光柱が絞り込まれた状態では、近接導体によって陽光柱を引き寄せて安定な放電を確保しても、発光効率は低下する。これは、希ガスの封入圧力が高いため、放電を維持する電流(電流密度)の増加に伴う陽光柱の収縮や累積電離などが発生し、放電管の軸方向の電界強度の低下や紫外線飽和(共鳴線の自己吸収など)により、放電効率の低下が起こるためである。上記従来技術では、発光効率の向上、即ち、放電効率の向上の前に安定な放電の基で輝度を確保する必要から、グロー放電装置の放電電流(消費電力)を増加させていた。
【0006】
本発明の第1の目的は、安定放電を維持しながら、高輝度,高発光効率(高放電効率)が得られる低消費電力型のグロー放電装置とその駆動方法及びこれを用いた表示装置を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、低い印加電圧で点灯,維持できるグロー放電装置とその駆動方法及びこれを用いた表示装置を提供することにある。
【0008】
本発明の第3の目的は、電磁不要輻射を抑制した環境に優しいグロー放電装置とその駆動方法及びこれを用いた表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術では、上記のように、安定放電を維持しながら、高発光効率(高放電効率)を達成することが困難であり、輝度を確保するためには、消費電力を増加させる必要があった。本発明者等の研究によると、放電の不安定化が管径(最小サイズ)の減少に伴う荷電粒子の隔壁拡散増加により起こることが明らかになっている。従って、上記従来のように、安定放電を維持するために放電電流(電流密度j)を増加させると、上記の累積電離による電界強度減少や紫外線の自己吸収によって放電効率が減少し、さらに、蛍光体の輝度飽和の発生も加わるために、発光効率は大幅に減少する。
【0010】
そこで、上記第1の目的を達成するために、本発明は、陽光柱を形成したグロー放電を安定かつ効率良く維持するための新たな原理を用いる。即ち、上記の本質的な課題である隔壁拡散を抑制することにより、放電維持電流I(電流密度j)を低減させて安定な放電を得るものである。
【0011】
具体的には、放電ガスが封入された放電空間の周辺に放電電極を配置し、該放電電極の該放電空間に接する電極表面全体が絶縁物を介して形成されるAC型のグロー放電装置とするものであり、互いに対向して配置されるほぼ同一形状の第1,第2の放電電極間で長ギャップを形成し、これら第1,第2の放電電極間に第3の放電電極を配置して、これら第1,第2の放電電極と第3の放電電極との間で短ギャップを形成する構造を用いるものである。
【0012】
これら第1〜第3の放電電極の駆動としては、該第3の放電電極に常時零ボルトのアノード電圧を印加し、第1,第2の放電電極については、これらに同時にアノード電圧を印加する第1の期間(放電休止期間)t1と、これら第1,第2の放電電極のいずれか一方に負のカソード電圧を、他方にアノード電圧を夫々駆動電圧として印加する第2の期間(放電期間)t2とを設定し、1つおきの該第2の期間と他の1つおきの第2の期間とで該第1,第2の放電電極に印加する駆動電圧を切り替えるようにする。従って、これら第1,第2の放電電極の駆動電圧は、T=2(t1+t2)の周期を持つ。このように、第1,第2の放電電極にかかる周期Tの駆動電圧を印加するのに対し、第3の放電電極には、常時零ボルトのアノード電圧が印加されるものであるから、この第3の放電電極をグランド接地で駆動することができる。
【0013】
かかる構成により、放電空間の外部からグロー放電を安定に維持する条件である陰極暗部の高電界領域と陽光柱の等電位領域とを同時に形成して、放電空間内部の最小サイズ(管径)減少に伴って顕著になる荷電粒子の隔壁拡散(エネルギー損失)の増加を抑制している。即ち、グロー放電管の内部に形成された陽光柱は、適正な外部電位条件が与えられることにより、シースの幅を減少させて均一に広がる。内部エネルギーの損失(隔壁拡散)により維持されてきたグロー放電管の電位分布(グロー放電の維持条件)が、外部電位及び誘電体表面に形成される壁電荷・壁電圧のセルフバランスによって供給されて、隔壁拡散を抑制している。
【0014】
このため、電流密度(放電維持電流)を減少させて高効率な安定放電を維持でき、また、逆に、放電維持電流を増加させても、電流密度の増加が抑制されるため、放電効率が大幅に向上して高輝度を得ることができる。
【0015】
以上のように、放電維持電流の減少に対しては、高効率な放電を安定に維持することができ、逆に、放電維持電流の増加に対しても、輝度飽和(紫外線飽和)や電界強度低下の発生を抑制できるため、高い発光効率(放電効率)の基で高輝度低消費電力型のグロー放電管(グロー放電装置)が得られることになる。
【0016】
上記第2の目的を達成するために、本発明は、第1,第2の放電電極間の長ギャップ内に第3の放電電極を配置し、これら第1,第2の放電電極第3の放電電極との間に短ギャップをもつ電界集中型の電極構造を形成し、かつこの短ギャップを形成する第1または第2の放電電極と第3の放電電極との間にアノード電圧とカソード電圧との電位差分を全て印加する駆動方法を用いる。これは、以下に説明するように、上記第1の目的を達成する中で実現できる。
【0017】
第1の放電電極と第3の放電電極との互いに向かい合った先端を放電管の中心軸(Z軸)方向での位置Z=Z0でほぼ一致させ、また、第2の放電電極と第3の放電電極との互いに向かい合った先端を放電管の中心軸(Z軸)方向での位置Z=Z1でほぼ一致させ、第1,第2の放電電極と第3の放電電極との間のグロー放電管の半径方向に短ギャップを形成する。そして、第1,第2の放電電極と第3の放電電極との間に電圧を印加すると、発生する電気力線は、Z=Z0,Z1の近傍で電界強度が集中する分布となる。これにより、点灯電圧(放電開始電圧)を低減している。さらに、放電時に第3の放電電極に対してカソード(陰極)となる第1,第2の放電電極の絶縁層(酸化アルミ膜)表面に二次電子放出係数γの大きなMgO膜、或いは陰極降下電圧Vcの小さなY23膜を形成し、点灯電圧をさらに減少させている。
【0018】
これらにより、低電圧での点灯及び維持放電が可能となり、安全性が高くグロー放電管の長寿命化や駆動回路の簡易化、さらには、低コスト化や高発光効率化が実現可能となる。
【0019】
上記第3の目的を達成するために、本発明は、グロー放電管の周囲全体を第3の放電電極の導体及びこれに接続した導体で覆った密閉型のシールド構造とし、かつシールドした導体をグランド接地させる駆動方式を用いる。これは、以下に説明するように、上記の第1,第2の目的を達成する中で実現できる。
【0020】
基本的には、透明導体と不透明導体を組み合わせた第3の放電電極でグロー放電管の周囲全体を覆うシールド構造とするとともに、この第3の放電電極を常時零ボルトのアノードで駆動する(即ち、グランド接地する)方法をとり、これにより、不要電磁輻射の大幅な抑制を実現している。
【0021】
電界エネルギーを閉じ込めるための近傍電界シールドは、透明導体により可視光の取出領域を覆う構造と、これに不透明な外部導体を加えてグロー放電管の全周囲を覆う密閉シールド構造としたことにより、容易に実現している。
【0022】
一方、磁界エネルギーを閉じ込めるための近傍磁界シールドは、可視光の取出領域に用いられる透明導体の抵抗率が高すぎる場合、渦電流(磁界打ち消し電流)が流れにくくなって不充分になる。そこで、可視光の取出領域とは反対側に抵抗率の小さい材料、或いは材質(厚膜導体,金属薄膜など)からなるバス電極を形成、或いは配置している。このバス電極が放電電流の電流路に近接して配置されるため、磁界打ち消し電流(渦電流)が発生して近傍磁界を容易に抑制することができる。例えば、グロー放電管の管径が2mm程度と細い場合、バス電極の構造や材質等の条件にも依存するが、約300mm離れた点での低減効果は最大で80dB程度期待できる。特に、グロー放電管の全周囲を覆う密閉シールド構造を用いることにより、リターンパスの形成や制御が容易になり、大きな閉じ込め効果が得られている。以上の電界,磁界シールドにより、電磁波の発生源も抑制され、不要電磁輻射が効果的に低減(低EMI化)される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0024】
図1は本発明によるグロー放電装置の第1の実施形態を示す縦断面図であって、1はグロー放電管、2はガラス管チューブ、3は放電空間、4,5は放電電極(X),(Y)、6ー1,6ー2はガラス管チューブ2の端部、7ー1,7ー2はフリットガラス、8は蛍光体、9ー1,9ー2は放電電極(X)4,(Y)5のリード、10は酸化アルミ膜、11はMgO膜、12は放電電極(M)、13はITO(SnO2−In23)膜、14はAg導体膜である。なお、Zはガラス管チューブ2の中心軸に沿う方向を示し、rは同じく半径方向を示す。
【0025】
また、図2は図1での分断線A−Aに沿う横断面図であり、15は可視光取出領域であって、図1に対応する部分には同一符号を付けている。
【0026】
図1において、ホウ珪酸のガラス管チューブ2内には、Neを主体とした希ガス(例えば、Ne―Xe(6%))を主成分とする放電ガスが封入された放電空間3が形成されている。この放電空間3内には、ガラス管チューブ2の一方の端部6ー1に放電電極(X)4のリード9ー1が、他方の端部6ー2にこの放電電極(X)4とほぼ同一構造をなす放電電極(Y)5のリード9ー2とが互いに対向し、ガラス管チューブ2の中心軸方向Zにギャップg0(これを、以下、長ギャップg0という)をもって配置されている。これらリード9ー1,9ー2は夫々、ガラス管チューブ2の両端部6ー1,6ー2の絞り込みとフリットガラス7ー1,7ー2とによる放電ガスの封着とともに、ガラス管チューブ2に固着される。また、これらリード9ー1,9ー2には、ガラス管チューブ2のガラス材料との熱膨張歪みなどを考慮して、アロイ合金系の材料が用いられ、少なくともそれらの放電空間3に接する表面を酸化アルミ膜10とMgO膜11とで順に覆われており、これにより、放電電極(X)4,(Y)5はAC(交流)型の電極構造をなしている。これらリード9ー1,9ー2の中心軸は、図2でも示すように、ガラス管チューブ2の中心軸(Z方向)とほぼ一致している。
【0027】
ガラス管チューブ2の内側表面には、ほぼ長ギャップg0 の範囲にわたって、蛍光体8が5〜数10μm程度の均一な厚さで形成されている。
【0028】
ガラス管チューブ2の外側表面外周には、透明導体のITO膜13とその上に形成された不透明導体のバス電極としての厚膜であるAg導体膜14とからなる放電電極(M)12が、その中心軸がガラス管チューブ2の中心軸とほぼ一致するようにして(図2)、設けられている。即ち、ガラス管チューブ2の外側表面外周でのリード9ー1の先端に対向するZ方向の位置(Z=Z0)からリード9ー2の先端に対向するZ方向の位置(Z=Z1)までの長ギャップg0の範囲にわたってITO膜13が形成され、このITO膜13上での、このITO膜13の両端部から距離dよりも内側の範囲内にAg導体膜14が形成されている。
【0029】
また、この不透明なAg導体膜14は、図2に示すように、ガラス管チューブ2のほぼ半周にわたって形成されており、放電電極(M)12のこのAg導体膜14が形成されていない領域が、放電空間3で発生した可視光を外部に放出させるための可視光取出領域15をなしている。この可視光取出領域15の縦寸法L(図2)は、この場合、ガラス管チューブ2の直径にほぼ等しく、横寸法は長ギャップg0の長さにほぼ等しい。ここで、長ギャップg0の長さは、例えば、10mm以上とする。また、放電空間3の最小サイズ(管径)に対するアスペクト比(縦横比)は10以上とする。
【0030】
ここで、ガラス管チューブ2の壁が一部蛍光体8とともに放電電極(M)12に対して壁電化・壁電圧を形成する誘電体層として機能するが、この壁電荷・壁電圧の形成の適正化と機械的強度とを考慮して、放電電極(X)4,(Y)5のリード9ー1,9ー2の表面から放電電極(M)12の内面(即ち、ITO膜13の内面)までのガラス管チューブ2の半径方向rのギャップ(以下、これを短ギャッブという)g1が形成される。即ち、リード9ー1,9ー2と放電電極(M12)との間に形成する放電ギャップ(短ギャップg1)の大きさやガラス管チューブ2の管径,壁厚が所定の値に決められている。
【0031】
以上のように、放電電極(X)4,(Y)5は、リード9ー1,9ー2の放電空間3と接する表面に酸化アルミ膜10やMgO膜11といった絶縁物(誘電体層)が形成されたAC型の電極構成をなし、また、放電電極(M)12も、その放電空間3側の面にガラス管チューブ2の壁が一部蛍光体8とともに誘電体層として設けられてAC型の電極構成をなしており、この実施形態は、かかる構成の放電電極(X)4,(Y)5,(M)12を用いたAC型のグロー放電管1をなしている。
【0032】
なお、以上の構成では、放電電極(M)12をガラス管チューブ2の外側表面外周に形成したものであるが、逆に、ガラス管チューブ2の内側表面内周に形成するようにしてもよい。この場合には、放電電極(M)12は、In錯体とSn錯体を有機溶媒で溶かした溶液をデイップでガラス管チューブ2の内面全面に塗布し、乾燥焼成することにより、0.1μm以下の厚さのITO膜を形成し、この上に、壁電荷・壁電圧を形成するための厚膜による透明誘電体層を数10μm(5μm〜50μm)で厚さが均一になるように形成し、最後に、蛍光体を同様に数10μmの厚さで形成する。
【0033】
かかる構成によると、ガラス管チューブ2の厚さとは独立に透明誘電体層の厚みを制御できるため、壁電荷・壁電圧の形成が容易に適正化される。放電電極(M)12上に形成される透明誘電体層は、耐電圧特性を向上させるために、複数回のデイップ塗布・乾燥を繰り返した後に焼成されるようにしてもよい。
【0034】
以上の構成において、短ギャップg1は、放電電極(X)4,(Y)5のリード9ー1,9ー2の先端部と透明導体であるITO膜13で形成された放電電極(M)12の両側先端部との間で形成される。これら夫々の先端部の位置はガラス間チューブ2の半径方向rのほぼ同一断面上にあり、短ギャップg1は、これら先端部、即ち、長ギャップg0の両端位置Z=Z0,Z1で設定されるものである。
【0035】
この実施形態によると、放電電極(X)4,(Y)5と放電電極(M)12との間に電圧を印加することにより、これらの間に図3(a),(b)に破線で示すような電気力線分布が得られ、中心軸近傍で電界強度を集中させて点灯電圧を低電圧化している。また、放電電極(M)12を構成するバス電極としての厚膜Ag導体膜14の両端をITO膜13の両端部との間に一定の距離dのずれを形成することにより、放電直後に流れる電流をITO膜13の抵抗を用いて適正な値に制限することができるようにしている。この距離dとしては、例えば、0.5〜5mmに設定される。
【0036】
この実施形態の変形例として、図4(a)に示すように、リード9ー1,9ー2の中心軸をガラス管チューブ2の中心軸とほぼ一致させるものであるが、放電電極(M)12のITO膜13の両端部を先細状などにして、ガラス管チューブ2の中心軸の周りに非対称形状にしてもよいし、また、図4(b)に示すように、放電電極(M)12は図1,図2に示した構造と同様であるが、放電電極(X)4,(Y)5の中心軸をガラス管チューブ2の中心軸からずらして偏芯させ、短ギャップg1’を図1,図2での短ギャップg1よりも小さくするようにしてもよい。これらいずれの場合においても、破線で示すように、局所的に電界集中を発生させて点灯電圧を低減させることになる。
【0037】
図1,図2における放電電極(M)12のAg導体膜14は、バス電極としてとともに、可視光を効率良く取り出すための反射板としても兼用され、発光輝度の向上を図っている。また、このAg導体膜14の代わりに、或いはこの上に、薄い金属導体箔を密着させてITO膜13と電気的導通をとると同時に、放熱板やヒートパイプとして用いるように構成することができる。さらに、ガラス管チューブ2のガラス材料との熱膨張歪みを低減するために、Ag導体膜14の代わりに、アロイ合金系の金属箔を用いるようにしてもよい。
【0038】
図5は図1に示す実施形態での駆動電圧の一具体例を示す波形図であって、Vxは放電電極(X)4に印加されるパルス電圧、Vyは放電電極(Y)5に印加されるパルス電圧、Vmは放電電極(M)12に印加されるグランド接地電圧である。
【0039】
同図において、放電電極(X)4,(Y)5に印加されるパルス電圧Vx,Vyは波高値V1の負のパルス電圧により、カソード電圧が与えられ、交互に波高値V1をとり、周期Tをもつ。この波高値V1のパルス幅(放電期間)t2はパルス間の期間(放電休止期間)t1よりも大きく、パルス周期Tは、T=2(t1+t2)である。また、放電電極(M)12の電圧Vmは、常時、アノード電圧として、零ボルトに設定されている。
【0040】
放電現象としては、放電電極(X)4,(Y)5のいずれか一方に負値V1のカソード電圧Vx,Vyが印加される放電期間t2では、放電電極(X)4,(Y)5のいずれか一方にこのカソード電圧が印加され、他方に零ボルトのアノード電圧が印加されることにより、この放電電極と放電電極(M)12との間に陽光柱の等電位領域が形成され、次の放電期間t2で他方にこのカソード電圧が印加されることにより、この放電電極側の陰極暗部の高電界領域が放電空間3の短ギャップg1近傍に形成される。このとき、移動度の大きい電子が放電電極(X)4,(Y)5間の長ギャップgo内で移動し、一方、移動度が電子に比べて3桁以上も小さい正イオンが放電電極(X)4,(Y)5のいずれかと放電電極(M)12との間の短ギャップg1 内で移動する。これにより、上記の陰極暗部で発生した荷電粒子が効率良く高速で移動し、放電(発光放電)が発生する。
【0041】
放電期間t2で発生するこの放電(発光放電)は、上記のように、AC型の電極構造を持つ放電電極(X)4,(Y)5の絶縁層(誘電体層)表面に壁電圧(壁電荷)が形成され、これによって一定の逆バイアス電圧が形成されることにより、終了する。次の放電休止期間t1を経た後の放電期間t2では、放電電極(X)4,(Y)5の一方の駆動電圧がカソード電圧,アノード電圧の一方から他方に、他方の駆動電圧がその逆に夫々反転するため、放電電極(X)4または(Y)5に形成された上記の壁電圧が順バイアス電圧となり、AC型駆動の特徴である放電電圧の増加による輝度の増加が容易に得られることになる。
【0042】
酸化アルミ膜10の表面に形成されたMgO膜11は、二次電子放出係数γを増加させて放電開始電圧(点灯電圧)をさらに低減可能とするとともに、放電時における誘電体膜の耐イオンスパッタ性を確保している。この耐イオンスパッタ性と同時に陰極降下電圧Vcをさらに低減させるために、MgO膜11に代わりに、Y23膜を用いるようにしてもよい。
【0043】
図1及び図2から明らかなように、この実施形態では、ガラス間チューブ2の内部(即ち、グロー放電する放電空間)が放電電極(M)12の透明導体のITO膜13で密閉されたシールド構造をなしており、しかも、駆動中では、このITO膜13に常時零ボルトのアノード電圧が印加された状態、即ち、グランド接地された状態にある。
【0044】
かかる状態では、放電空間3内で発生した電磁エネルギーのうちの電界エネルギーをこの放電空間3内に閉じ込めるための近傍電界シールドが、透明導体のITO膜13で可視光取出領域15をも覆うようにした構造と、これに不透明な外部導体としてのAg導体膜14を加えてグロー放電管2の全周囲を覆う密閉シールド構造としたことにより、容易に実現されている。
【0045】
また、この電磁エネルギーの磁界エネルギーをこの放電空間3内に閉じ込めるための近傍磁界シールドは、可視光取出領域15での透明導体のITO膜13の抵抗率が高すぎる場合、渦電流(磁界打ち消し電流)が流れにくくなって不充分になる。そこで、この実施形態では、可視光取出領域15とは反対側に抵抗率の小さい材料、或いは材質(厚膜導体,金属薄膜など)からなるバス電極(即ち、Ag導体膜14)を形成、或いは配置している。このバス電極が放電電流の電流路に近接して配置されるため、磁界打ち消し電流(渦電流)が発生し易くなって近傍磁界を容易に抑制することができる。例えば、グロー放電管2の管径が2mm程度と細い場合、上記バス電極の構造や材質などの条件にも依存するが、約300mm離れた点での低減効果は最大で80dB程度期待できる。特に、グロー放電管2の全周囲を覆う密閉シールド構造を用いることにより、リターンパスの形成や制御が容易になり、大きな閉じ込め効果が得られている。
【0046】
以上の電界,磁界シールドにより、放電空間3内で発生するノイズエネルギー減が抑圧され、電磁波の外部への放射も抑制され、不要電磁輻射が効果的に低減されて低EMI化が実現する。
【0047】
図6は図1に示す実施形態での駆動電圧の他の具体例を示す波形図であって、図5に対応する部分には同一符号を付けている。
【0048】
同図において、放電電極(X)4,(Y)5の一方に負値V1’のパルス電圧(カソード電圧)が印加される放電期間t2では、放電電極(X)4,(Y)5の他方には、正値V2(即ち、V2>0)のアノード電圧が印加される。これにより、これら放電電極(X)4,(Y)5に印加されるカソード電圧V1’は、図5におけるカソード電圧V1よりもほぼV2だけ絶対値レベルを小さくすることができ、カソード電圧の波高値を減少させることができて、さらに低い駆動電圧で高輝度・高効率な発光を得ることができる。
【0049】
図7は図5における放電期間t2でのグロー放電管1の中心軸(Z軸)上の電位分布を示す図であり、時刻t=t0,ta,tb,tcは夫々、放電期間t2の開始から変化する時刻を表わし、夫々の時刻での電位分布Vi を示す。
【0050】
同図において、負値V1(図5)のパルス電圧の印加時t=toでは、カソード電圧Vi(i=x,y(放電電極(X)4,(Y)5による))或いはこれに壁電圧による順バイアスが加わった電圧Vi+Vqが放電電極(M)12との間に印加され、短ギャップgiの間に陰極暗部の高電界領域を形成している。放電開始後、時刻t=ta,tb,tc(ta<tb<tc)と時間が経過するに従い、カソード電圧が壁電圧形成によって減少し、これによって短ギャップgi間に形成される高電界領域が消滅することにより、放電が終了する。このときの放電時間t(<t2)は、壁電圧Vqによる逆バイアス電圧の形成条件などで決まり、通常、印加電圧波形で設定する放電期間t2内に設定される。
【0051】
図7は放電電極(X)4,(Y)5の一方側に負値V1のパルス電圧の印加された場合を示すが、他方側に印加された場合には、図7の他方側に陰極暗部の高電界領域が形成され、上記の動作が行なわれる。
【0052】
図8及び図9は夫々図1に示す実施形態での駆動電圧のさらに他の具体例を示す波形図であって、図5に対応する部分には同一符号を付けている。
これらの具体例においても、放電電極(M)12がグランド接地されており、そこに印加される電圧は、アノード電圧として、零ボルトとしている。
【0053】
図8において、この具体例では、図5に示した具体例と同様、放電電極(X)4,(Y)5に交互に負のパルスとなるカソード電圧Vx,Vyを印加するものであるが、このパルス電圧の波高値を、図5に示した具体例のように一定値V1とするのではなく、時間経過とともに増大するように変化させるものである。この波高値の変化としては、直線状16としてもよいが、非直線状17,18としてもよい。
【0054】
図8に示す具体例では、放電期間t2、放電電極(X)4,(Y)5のうちの負のパルスが印加されない方のアノード電圧を零ボルトにするものであるが、図9に示す具体例では、アノード電圧として、この零ボルトの電圧に時間経過とともに波高値が正方向に増加する正電圧を加算するものである。これら負のパルスのカソード電圧の変化も、零ボルトのアノード電圧に加算するこの正電圧の変化も、図8に示した具体例と同様に、直線状であっても、非直線状であってもよい。
【0055】
これら具体例では、上記のように、負パルスの波高値を変化させるものであるから、1回の放電時間tを長く持続させて輝度を向上させることができる。そして、図9に示す具体例では、放電電極(X)4,(Y)5の一方に負のカソード電圧を印加しながら他方に正のアノード電圧を印加し、これらの差分が徐々に増加するものであって、これにより、放電時に形成される逆バイアス電圧(壁電圧)を打ち消す電圧を発生させている。従って、図6に示した具体例と同様、さらに低い駆動電圧で高輝度・高効率な発光を得ることができる。
【0056】
図10は図8及び図9における放電期間t2でのグロー放電管1の中心軸(Z軸)上の電位分布を示す図であり、時刻t=t0,ta,tb,tcは夫々、放電期間t2の開始から変化する時刻を表わし、夫々の時刻での電位分布Viを示す。
【0057】
同図において、図8,図9に示す駆動波形により、壁電圧により発生する逆バイアス電圧が打ち消され、駆動パルス電圧を印加直後のt=toから一定時間Δt=tc―toが経過しても、特に、陰極暗部の高電界領域は維持される。このため、一定の放電電流を維持しながら放電時間tを増加でき、発光効率とともに輝度が大幅に向上することになる。
【0058】
なお、この図10においても、放電電極(X)4,(Y)5の一方側に負値のパルス電圧の印加された場合を示すが、他方側に印加された場合には、図10の他方側に陰極暗部の高電界領域が形成され、上記の動作が行なわれる。
【0059】
図11は本発明によるグロー放電装置の第2の実施形態を示す縦断面図、図12はその平面図であって、19−1,19−2は突起部であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。この第2の実施形態は、基本的には、図1に示した第1の実施形態と同様の構成をなすものであるが、その全体形状が平面光源になる偏平型をなしている。ここで、図11は図12における分断線B−Bに沿う断面図である。
また、図13は図12における分断線C−Cに沿う横断面図であって、図2の円形型グロー放電管を押し潰したような断面形状をなしている。
【0060】
図13に示すように、ガラスチューブ2はZ方向に垂直なX方向に幅広の偏平状をなし、このガラス管チューブ2に、図1,図2で説明した第1の実施形態と同様、放電電極(M)12や蛍光体8が設けられている(勿論、放電電極(M)12をガラス管チューブ2内に設けるようにしてもよい)。また、放電電極(X)4,(Y)5のリード9−1,9−2はガラス管チューブ2の幅方向(X方向)に広い板状のものであって、図11に示すように、それらの先端部に放電電極(M)12のAg導体膜14の方に突出する突起部19−1,19−2が形成されており、これら突起部19−1,19−2から放電電極(M)12のITO膜13の内面までの短ギャップg1aはリード9−1,9−2の表面からITO膜13の内面までの短ギャップg1bよりも小さく設定されている。即ち、これら突起部19−1,19−2は、リード9−1,9−2の表面よりもITO膜13に近づいていることになる。
【0061】
図14はこの第2の実施形態での分断線D−Dに沿う断面でみた電気力線分布を示す図である。
【0062】
同図において、リード9−1,9−2と放電電極(M)12との間の電気力線分布は、突起部19−1,19−2に集中し、これらを中心とする分布となる。このように、局所的に電界集中が得られるので、点灯電圧を低減することができる。
【0063】
この第2の実施形態も、先の第1の実施形態と同様の駆動電圧で駆動され、これと同様の効果が得られる。
【0064】
図15は本発明によるグロー放電装置の第3の実施形態を示す縦断面図、図16はその平面図であって、20−1は背面基板、20−2は前面基板、21−1,21−2は誘電体層、22はリブ(隔壁)、23−1,23−2はバス電極、24はMgO膜であり、前出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0065】
図15及び図16において、この実施形態は、放電電極などが形成された背面基板20−1と前面基板20−2とを一定の間隔をもって対向配置し、それらの周辺部をリブ22を介して一体に付着させたものである。
【0066】
背面基板20−1の表面上には、その長さ方向(X方向)に伸延した放電電極(X)4,(Y)5が幅方向(Z方向)に所定の長ギャップg0の間隔をもって対向配置され、これら間に幅方向の寸法が長ギャップg0にほぼ等しく、長さ方向の寸法が放電電極(X)4,(Y)5の長さ方向寸法にほぼ等しい放電電極(M)12が配置されている。この放電電極(M)12は、放電電極(X)4,(Y)5と所定の短ギャップg3の間隔をもって形成された透明なITO膜13とその上に形成されたAg導体膜14とからなり、このAg導体膜14から外部に端子が導出されている。ITO膜13の周囲はAg導体膜14からはみ出している。また、放電電極(X)4,(Y)5は夫々、放電電極(M)12と同様に、透明なITO膜13上に厚膜のAg導体からなるバス電極23−1,23−2が形成されてなり、これらを通して外部に放電電極(X)4,(Y)5の端子が取り出されている。そして、これら放電電極(X)4,(Y)5や放電電極(M)12の短ギャップg3近傍表面には、MgO膜24が形成される。
【0067】
これら放電電極(X)4,(Y)5,(M)12は誘電体層21−1で覆われており、誘電体層21−1上のMgO膜24上の放電電極(M)12に対向する位置に蛍光体8が形成されている。
【0068】
一方、前面基板20−2の背面基板20−1に対向する表面には、ほぼ全面にわたって透明なITO膜13からなる放電電極(M)12が形成されており、これを誘電体層21−2が覆っている。そして、誘電体層21−2の表面に、可視光を取り出し易くして輝度を効率良く得るために厚さが適正化(数μm〜10μm)された蛍光体8が形成されている。
【0069】
この実施形態も、先の各実施形態と同様の効果が得られる。
【0070】
以上説明した実施形態のグロー放電装置は、情報処理端末の表示装置や平面型,壁掛け型のテレビ受像機などの表示装置の光源として用いることができ、高輝度,低消費電力の表示装置が得られることになる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、細管化の本質的な課題であった隔壁拡散を大幅に抑制できるため、紫外線飽和のない低い電流密度でも安定放電を維持することができ、発光効率や輝度が大幅に向上したグロー放電装置及びこれを用いた表示装置を提供できる。
【0072】
また、これと同時に、低電圧点灯,不要輻射抑制を実現するグロー放電装置及びこれを用いた表示装置も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるグロー放電装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の分断線A−Aに沿う横断面図である。
【図3】図1に示す第1の実施形態でのグロー放電管断面の電気力線分布を示す図である。
【図4】図1に示した第1の実施形態の変形例でのグロー放電管断面の電気力線分布を示す図である。
【図5】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧の一具体例を示す波形図である。
【図6】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧の他の具体例を示す波形図である。
【図7】図1に示した実施形態の図5で示した駆動電圧の放電期間におけるグロー放電管の中心軸上における放電時の電位分布を示す図である。
【図8】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧のさらに他の具体例を示す波形図である。
【図9】図1に示した第1の実施形態での駆動電圧のさらに他の具体例を示す波形図である。
【図10】図1に示した実施形態の図8,図9で示した駆動電圧の放電期間におけるグロー放電管の中心軸上における放電時の電位分布を示す図である。
【図11】本発明によるグロー放電装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。
【図12】図11に示した第2の実施形態の平面図である。
【図13】図12における分断線C−Cに沿う横断面図である。
【図14】図12における分断線D−Dに沿う横断面図である。
【図15】本発明によるグロー放電装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。
【図16】図15に示した第3の実施形態の平面図である。
【符号の説明】
1 グロー放電管
2 ガラス管チューブ
3 放電空間
4,5 放電電極(X),(Y)
6ー1,6ー2 ガラス管チューブ2の端部
7ー1,7ー2 フリットガラス
8 蛍光体
9ー1,9ー2 放電電極(X)4,(Y)5のリード
10 酸化アルミ膜
11 MgO膜
12 放電電極(M)
13 ITO(SnO2−In23)膜
14 Ag導体膜
15 可視光取出領域
19−1,19−2 突起部
20−1 背面基板
20−2 前面基板
21−1,21−2 誘電体層
22 リブ
23−1,23−2 バス電極
24 ITO膜

Claims (13)

  1. ガラス管チューブ内の放電ガスが封入された放電空間の周辺に放電電極を配置し、該放電電極の該放電空間に接する電極表面全体が絶縁物を介して形成されるグロー放電装置であって、
    該放電電極として、
    該ガラス管チューブの夫々の端部に対向して配置されて長ギャップを形成するほぼ同一形状の第1,第2の放電電極と、
    該ガラス管チューブの外側表面外周上にあって、該第1,第2の放電電極間に配置され、かつ該第1,第2の放電電極との間で短ギャップを形成する第3の放電電極と
    を有し、
    該第3の放電電極は、透明導体膜と不透明導体膜とが重ねられて形成された構造をなし、該不透明導体膜の該長ギャップに沿う方向の幅寸法を該透明導体膜の該長ギャップに沿う方向の幅寸法及び該長ギャップよりも小さくして、該不透明導体と該透明導体膜との該長ギャップに沿う幅方向の両端部での端部間に一定の距離のずれを形成した
    ことを特徴とするグロー放電装置。
  2. 請求項1に記載のグロー放電装置において、
    前記長ギャップを、その長さを10mm以上とし
    かつ前記ガラス管チューブの管径に対するアスペクト比を10以上とすることを特徴とするグロー放電装置。
  3. 請求項1または2に記載のグロー放電装置において、
    前記第3の放電電極の前記透明導体膜が形成されて前記不透明導体膜が形成されていない領域が、前記放電空間から外部への可視光の取出領域として、形成されていることを特徴とするグロー放電装置。
  4. 請求項3に記載のグロー放電装置において、
    前記第3の放電電極は、前記不透明導体膜が前記ガラス管チューブのほぼ半周にわたって形成されている構造をなしていることを特徴とするグロー放電装置。
  5. 対向する前面基板と背面基板との間に放電ガスが封入された放電空間が形成され、該前面基板と該背面基板とに放電電極を配置し、該放電電極の該放電空間に接する電極表面全体が絶縁物を介して形成されるグロー放電装置であって、
    該放電電極として、該背面基板に対向して配置されて長ギャップを形成するほぼ同一形状の第1,第2の放電電極を有するとともに、該前面基板と該背面基板とに夫々配置された第3の放電電極を有し、
    該背面基板での該第3の放電電極は、該第1,第2の放電電極間に配置され、かつ該第1,第2の放電電極との間で短ギャップを形成する
    ことを特徴とするグロー放電装置。
  6. 請求項5に記載のグロー放電装置において、
    前記背面基板に配置される前記第3の放電電極は、材質の異なる導体膜が重ねられて形成された構造をなしていることを特徴とするグロー放電装置。
  7. 請求項6に記載のグロー放電装置において、
    前記導体膜の積層構造は、透明導体膜と不透明導体膜とで形成され、
    前記前面基板に配置された前記第3の放電電極は、透明導体膜で形成されていることを特徴とするグロー放電装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1つに記載のグロー放電装置の駆動方法であって、
    前記第1,第2の放電電極にアノード電圧を駆動電圧として同時に印加する第1の期間と、前記第1,第2の放電電極のいずれか一方にアノード電圧を、他方にカソード電圧を夫々駆動電圧として印加する第2の期間とを交互に繰り返し、
    1つおきの該第2の期間と他の1つおきの第2の期間とで、前記第1,第2の放電電極に印加する該駆動電圧を切り替え、
    かつ前記第3の放電電極には、常時、アノード電圧を印加して駆動することを特徴とするグロー放電装置の駆動方法。
  9. 請求項に記載のグロー放電装置の駆動方法において、
    前記第1,第2の放電電極と前記第3の放電電極とに印加する前記アノード電圧を零ボルトとし、前記カソード電圧のみを負のパルス電圧とすることを特徴とするグロー放電装置の駆動方法。
  10. 請求項に記載のグロー放電装置の駆動方法において、
    前記第2の期間で前記第1,第2の放電電極に印加される前記アノード電圧を、前記第3の放電電極に印加される前記アノード電圧よりも大きい正の値の電圧としたことを特徴とするグロー放電装置の駆動方法。
  11. 請求項8または9に記載のグロー放電装置の駆動方法において、
    前記第2の期間で前記第1,第2の放電電極に印加される前記カソード電圧は、負の矩形波に時間経過とともに波高値が増加する負の波形を加算した波形の負電圧であることを特徴とするグロー放電装置の駆動方法。
  12. 請求項11に記載のグロー放電装置の駆動方法において、
    前記第2の期間で前記第1,第2の放電電極に印加される前記アノード電圧は、時間経過とともに波高値が増加する正電圧であることを特徴とするグロー放電装置の駆動方法。
  13. 請求項1〜のいずれか1つに記載のグロー放電装置を高輝度発生用光源として用いたことを特徴とする表示装置。
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