JP2001266640A - 活性多環芳香族系炭化水素材料およびその製造方法 - Google Patents
活性多環芳香族系炭化水素材料およびその製造方法Info
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Abstract
に、イオンの吸着サイトとなるマイクロ孔量を増大しつ
つ、メソ孔の細孔量を適度に抑制した、イオン有効吸着
量の高い活性多環芳香族系炭化水素材料を得ることを主
な目的とする。 【解決手段】炭素と水素を主成分とする多環芳香族系炭
化水素において、 水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5であり、 BET法による比表面積値が1500m2/g以上であり、 BJH法による30Åの微分細孔容積が0.4ml/g以下であ
り、MP法による7〜8Å の細孔容積が0.4ml/g以上であ
ることを特徴とする活性多環芳香族系炭化水素材料。
Description
る活性多環芳香族系炭化水素材料に関する。
量産性に優れている。特にエレクトロニクス産業を代表
とする多くの産業分野においては、これらの特性に加え
て、さらに電気的に半導性あるいは伝導性を有する高分
子系材料が必要とされている。
半導体あるいは伝導体領域にあるというだけでなく、シ
リコン、ゲルマニウムなどのように、n型あるいはp型半
導体としての性質を有し、それらのp-n接合などを利用
してダイオードあるいは太陽電池などへの応用が可能で
ある有機高分子系半導体である。n型あるいはp型半導体
としての性質を持つ有機高分子系材料としては、ポリア
セチレン、ポリフェニレンなどが知られている。
80年発行、15-28)は、アセチレンを重合して直接フィ
ルム状のポリアセチレンを得た後、これに電子供与性ド
ーピング剤あるいは電子受容性ドーピング剤をドーピン
グすることにより、大幅に電気伝導度を増加させたp型
あるいはn型の半導体を得る手法を開示している。しか
しながら、ポリアセチレンは酸素によって酸化されやい
ので、実用性に極めて乏しい。
とは異なり、比較的酸化安定性には優れている。しかし
ながら、ポリフェニレンにおいては、フェニレン骨格が
単結合で線上に結合しており、炭素原子間の共役系が小
さいので、ドーピング剤をドーピングすることによって
達成される電子伝導度に限界があると考えられ、またド
ーピング剤による不純物制御にも限界があると考えられ
ている。
伝導性を有し、かつ優れた物理的性質を有するだけでな
く、酸化安定性にも優れた電気伝導性有機高分子材料が
開発された(特公平6-43545号公報参照)。この材料は、
多環芳香族系炭化水素材料(低温処理炭素材料あるいは
ポリアセン系有機半導体と一般に呼ばれている)であ
り、現在半導体材料として製造され、広く応用されてい
る。ポリアセン系有機半導体は、耐酸化性、耐薬品性、
耐熱性などの材料安定性に優れていること、反応条件を
選択することにより幅広い導電率が得られること、多く
の導電性高分子(ポリアニリン、ポリピロールなど)では
困難であった、p型(負イオン)およびn型(陽イオン)の両
ドーピングが可能であることなどの多くの利点を有して
いる。
ァイトの切端が3次元網目状に発達してできた分子レベ
ルの隙間を有した高次構造を持つ。このため、活性炭に
比べてイオン吸着能が強く、迅速に大量のドーパントを
蓄えることができる。また、ドーパントの出し入れに際
しても、材料の体積変化が少なく、非常に安定であるた
め、二次電池、キャパシタ材料としても注目を集めてい
る。また、この材料は、重金属を全く含まないので、環
境にやさしい、安全な高信頼性材料である。
ングのメカニズムとしては、メソ孔から導入されて拡散
してきたドーパントが、マイクロ孔に吸着されるという
モデルが考えられている。ここで、吸着に有効な細孔量
を示す指標として、「全細孔容積当たりのイオン吸着量
をイオン有効吸着量」と定義すると、ポリアセン系有機
半導体の細孔は、メソ孔が多く、吸着サイトとなるマイ
クロ孔が少ないので、そのイオン有効吸着量は、低い。
また、イオンの導入および拡散には、ある程度のメソ孔
が必要であるが、ポリアセン系有機半導体中の過剰なメ
ソ孔は、各種用途における材料としての充填密度の低下
を招く。
系有機半導体を電極材料として使用する場合には、二次
電池やキャパシタの容量が小さくなってしまうという問
題点がある。
量のイオンのドーピングを可能とするために、イオンの
吸着サイトとなるマイクロ孔量を増大しつつ、メソ孔の
細孔量を適度に抑制した、イオン有効吸着量の高い活性
多環芳香族系炭化水素材料を得ることを主な目的とす
る。
を解決するために、鋭意研究を行なった結果、炭素と水
素を主成分とする多環芳香族系炭化水素に特定の物性を
付与する場合には、その目的を達成しうることを見出し
た。
族系炭化水素材料およびその製造方法を提供する。 1.炭素と水素を主成分とする多環芳香族系炭化水素に
おいて、 水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5であり、 BET法による比表面積値が1500m2/g以上であり、 BJH法による30Åの微分細孔容積が0.4ml/g以下であ
り、MP法による7〜8Å の細孔容積が0.4ml/g以上であ
ることを特徴とする活性多環芳香族系炭化水素材料。 2.ピッチを主成分とする炭化水素原材料を不活性雰囲
気下で熱処理することを特徴とする下記の特性を備えた
活性多環芳香族系炭化水素材料の製造方法: 水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5であり、 BET法による比表面積値が1500m2/g以上であり、 BJH法による30Åの微分細孔容積が0.4ml/g以下であ
り、MP法による7〜 8Åの細孔容積が0.4ml/g以上であ
る。
素材料は、炭化水素を主とする原材料を不活性雰囲気下
に熱反応処理に供することにより、得られる。
ピッチ、コークス、セルロースなどが挙げられる。これ
らの原材料は、単独で使用して良く、あるいは2種以上
の混合物を使用しても良い。特に、広い分野での実用性
を左右する材料コストを考慮すると、炭化水素原材料と
しては、ピッチ、コークスなどの安価な材料がより好ま
しく、ピッチを主成分とする材料が特に好ましい。
る「ピッチを主成分とする炭化水素」は、所望の物性を
備えた多環芳香族系炭化水素材料を得ることができる限
り、特に限定されるものでないが、石油系ピッチおよび
石炭系ピッチが例示される。石油系ピッチの場合には、
原油の蒸留残査、流動性接触分解残査(デカントオイル
など)、サーマルクラッカーからのボトム油、ナフサク
ラッキングに際して得られるエチレンタールなどを熱処
理により重縮合させた生成物などが挙げられる。また、
石炭系ピッチの場合には、石炭の乾留で得られる油分で
あるコールタールを蒸留し、軽質分を流出させた残渣で
あるストレートピッチ、およびこれにアントラセン油、
タールなどを添加し、加圧下に重縮合させた生成物など
が挙げられる。また、これらのピッチを原料として合成
されるメソフェーズピッチも、本発明の炭化水素原材料
として使用することが出来る。
コークスバインダー、電極用含浸材、コークス用原料、
炭素繊維の原料、成形炭素材料バインダーなどの用途に
大量に生産されている。本発明においては、この様な汎
用のピッチを主たる原材料として使用することができ
る。
は、具体的には、例えば、以下の様な過程を経て製造さ
れる。なお、説明を簡略に行うために、ピッチにより、
原材料中の炭化水素源を代表させる。 1.ピッチの不融化処理 ピッチをそのままの状態で熱反応処理に供すると、一度
溶融して、所望の性状が得られ難いので、熱反応処理前
に不融化処理(架橋処理)しておくことが望ましい。ピ
ッチの不融化処理は、例えば100〜400℃程度(より好ま
しくは200〜380℃程度の温度)において、ピッチを空気
中で加熱する方法、ピッチと硝酸、硫酸などの酸性液体
とを接触させる方法などの各種の手法により、行なうこ
とができる。 2.原材料の調製 次いで、上記の不融化処理を行なったピッチに熱反応助
材を加え、均一に混合して、原材料とする。
燐酸ナトリウムなどの無機塩を用いることが好ましい。
不融化生成物に対する熱反応助材の配合量は、炭化水素
源の種類、無機塩の種類、目的とする最終生成物の物性
などによって異なるが、通常不融化ピッチ重量に対し
て、0.5〜8倍量程度であり、より好ましくは1〜6倍量程
度である。
チと無機塩との混合物からなる原材料(この混合物を単
に「原材料混合物」ということがある)の取り扱いを容
易とするために、原材料混合物をフィルム状、板状、チ
ップ状などの所定形状に成形しても良い。成形を行う場
合には、必要に応じ、成形性を改善するための助材(成
形助材)をさらに配合することができる。成形助材とし
ては、例えば、原材料をそのままプレス成形する場合に
は、セルロースなどの結着性を有する材料を使用するこ
とができる。また、加熱成形を行なう場合には、フェノ
ール樹脂(例えば、レゾールなど)などの熱硬化性樹脂を
成形助材として使用することもできる。成形助材の配合
量は、その種類によって異なるが、フェノール樹脂を使
用する場合には、原材料の主成分であるピッチ重量に対
して、通常0.05〜0.5倍量であり、より好ましくは0.1〜
0.4倍量程度である。フェノール樹脂を成形助材に用い
る場合には、50〜250℃程度(より好ましくは100〜200℃
程度)の温度で1〜120分程度(より好ましくは5〜60分程
度)加熱することにより、硬化成形することも可能であ
る。あるいは、常温または高温においてプレス成形(ホ
ットプレス)することも可能である。成形助材は、本発
明による活性多環芳香族系炭化水素の構造形成に寄与す
るものであれば、特に限定されない。 3.熱反応処理 次いで、上記で得られた原材料混合物あるいはその成形
物を熱反応処理することにより、本発明の活性多環芳香
族系炭化水素材料を得ることができる。
熱反応処理は、窒素、アルゴン、真空などの不活性雰囲
気中で行われる。熱反応温度は、原材料混合物の組成、
熱反応条件(昇温速度、熱反応時間、反応雰囲気など)
に応じて適宜決定されるが、通常500〜750℃程度の範囲
内にあり、さらにはピーク温度を550〜700℃程度とする
ことがより好ましい。また、昇温速度は、通常10〜250
℃/時間程度であり、20〜200℃/時間程度とすること
が、より好ましい。
水素構造が形成される。反応度は、反応生成物中の水素
原子/炭素原子数比(以下、単に「H/C比」と記すことが
ある)を基準として、制御することができる。本発明に
よる活性多環芳香族系炭化水素材料のH/C比は、通常0.0
5〜0.5程度であり、より好ましくは0.1〜0.3程度であ
り、特に好ましくは0.15〜0.3程度である。H/C比が高す
ぎる場合には、充分に多環芳香族系共役構造が発達して
いないので、所定の電気伝導度が得られないため、充分
な吸着能が発揮されない。一方、H/C比が低すぎる場合
には、炭素化が進行しすぎて通常の活性炭となり、やは
り充分な吸着能が得られない。 4.洗浄および乾燥 次いで、上記で得られた熱反応処理物を洗浄材で洗浄し
て、熱反応物中に含まれている無機塩を除去する。洗浄
材としては、無機塩を除去しうる限り、特に限定されな
いが、水、希塩酸などが挙げられる。希塩酸を使用する
場合には、最終的に水によりさらに洗浄して、塩酸を除
去することが好ましい。次いで、洗浄物を乾燥すること
により、本発明の活性多環芳香族系炭化水素材料が得ら
れる。
は、下記の特性を備えている。
述した通り、0.05〜0.5の範囲内にある。
比が上記の範囲にある条件下において、通常1500m2/g以
上であり、好ましくは1800〜2500m2/gの範囲にある。比
表面積値が大きすぎる場合には、単位重量当たりの吸着
能は向上するものの、かさ密度が低下して、単位体積当
たりの吸着能が低下するので、好ましくない。一方、比
表面積値が小さすぎる場合には、細孔構造が充分に発達
していないので、単位重量当たりの吸着能が低くなる。
本発明の一つの特徴は、H/C比と比表面積とが同時に特
定の数値を充足することにある。
水素の一つの特徴は、BJH法による30Åの微分細孔容積
が0.4ml/g以下である点に存する。この値が大きすぎる
場合には、充填密度が低下するので、好ましくない。
ndaによって提唱された「メソ孔の分布を求める方法」
(E. P. Barrett,L. G. Joyner, and P. P. Halenda ,
J.Am. Chem. Soc., 73, 373(1951))を意味する。この
方法において、微分細孔容積とは、細孔径の変化量に対
する細孔容積の変化量を意味しており、一般的にΔV/Δ
logdで表される。ここでVは細孔容積(ml/g)を表し、dは
細孔直径(Å)を表す。微分細孔容積は、“新版活性炭
基礎と応用”(講談社サイエンティフィック)、p21、図
1.6に記載されている様に、細孔径分布曲線のプロット
に用いられる。
素材料のもう一つの特徴は、MP法による7〜8Åの細孔容
積が、0.4ml/g以上である点に存する。この値が低すぎ
る場合には、吸着サイトとなるマイクロ孔が少なくなる
ので、充分な吸着能が得られない。
されていると仮定して、相対圧力P/P0≒1(P:吸着平衡
圧、P0:飽和蒸気圧(77k、N2))付近で吸着した窒素ガス
の全量から求めることができる。
C. Lippens, J. H. de Boer,J. Catalysis, 4, 319(19
65))を用いて、マイクロ孔容積、マイクロ孔面積および
マイクロ孔の分布を求める方法を意味する。MP法は、Mi
khail, Brunauer, Bodorにより考案された方法である
(R. S. Mikhail, S. Brunauer, E. E. Bodor, J. Coll
oid Interface Sci. , 26, 45, (1968))。
芳香族系炭化水素材料は、細孔容積当たりの吸着量(特
にイオン有効吸着量)が多いので、キャパシタなどにお
ける電極用材料として有用であり、さらに水処理用吸着
材、排煙用吸着剤、脱臭用吸着剤などとしても有用であ
る。
は、ピッチの様な安価な原料を用いて、比較的低い温度
での熱反応によって得られるので、原料コスト、ランニ
ングコストなどを考慮した場合、工業的価値は非常に大
きい。
として使用する場合には、キャパシタの高容量化、低コ
スト化に貢献する。
ところをさらに明確にする 実施例1 まず、主原料であるピッチの不融化処理を行なった。す
なわち、石炭系等方性ピッチ(軟化点280℃)の粉末を磁
製の皿に入れ、小型円筒炉を用いて空気中で熱処理し
た。熱処理は、ピッチ粉末を室温から320℃まで2時間
かけて昇温し、同温度に2時間保持した後、室温まで冷
却し、円筒炉から取り出した。
材を加え、混合した。熱反応助材として塩化亜鉛を用い
た。混合比率は、不融化ピッチ100重量部に対し、塩化
亜鉛300重量部とした。これらを混合することにより得
た水性スラリー(固形分85重量%+水分15重量%)を得
た。
入れ、小型円筒炉を用いて熱反応処理を行った。熱反応
処理は、窒素雰囲気下で60℃/時間の昇温速度で600℃ま
で昇温を行い、同温度で1時間保持し、炉中で自然冷却
した後、炉から取り出した。
洗浄した後、pH値が約7となるまで蒸留水により洗浄し
た。この洗浄後の熱反応処理物を乾燥することにより、
本発明による活性多環芳香族系炭化水素材料を得た。
元素分析を行ない、H/C比を求めた(測定装置:パーキン
エルマー社製元素分析装置“PE2400シリーズII、CHNS/
O”)。
を行ない(測定装置:ユアサアイオニクス社製“NOVA120
0”)、得られた等温線からBET法により比表面積値を求
めた。
平衡圧、P0:飽和蒸気圧(77k、N2))付近で吸着した窒素
ガスの全量から求めた。
求めた。
は、MP法により計算した。
1に示す。
材料を粉砕し、この粉末100重量部に対し、カーボンブ
ラック10重量部とバインダーとしてのポリテトラフルオ
ロエチレン樹脂粉末8重量部を混合した後、プレス成形
することにより、厚さ0.5mmの電極を得た。
cmにカットし、150℃で2時間乾燥した。得られた電極を
正極および負極とし、集電体として厚さ0.2mmのステン
レスメッシュを用い、セパレータとして充分に乾燥した
電解コンデンサー紙を用い、電解液として、濃度1.0mol
/lのテトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレー
ト(Et4NBF4)/プロピレンカーボネート(PC)溶液を用い
て、ドライボックス中でキャパシタを組み立てた。
ン吸着量を求めた。イオン吸着量は、キャパシタの電気
容量(F/g)として測定した。すなわち、キャパシタの最
大充電電流を50mAに規制し、2.5Vで1時間充電した後、1
mAの定電流にてキャパシタ電圧が0Vになるまで放電し
た。放電曲線の傾きから電気容量(F)を求め、正極/負極
の全重量と電気容量とから、電極の重量当たりの容量(F
/g)を求め、この値をイオン吸着量とした。
に、上記イオン吸着量(F/g)をBJH法で得られた当該材料
の全細孔容積(ml/g)で割り、得られた値をイオン有効吸
着量(F/ml)とした。結果を表1に併せて示す。 実施例2 水性スラリーを調製するに当たり、不融化ピッチ100重
量部および塩化亜鉛450重量部に対し、成形助材として
水溶性フェノール樹脂50重量部(固形分換算)を混合し
た。次いで、得られた水性スラリー(固形分85重量%+水
分15重量%)を乾燥機により150℃で加熱硬化させて、不
定形の成形物を得た。次いで、この成型物を黒鉛製の皿
に入れ、以後実施例1と同様にして、本発明による活性
多環芳香族系炭化水素材料を得た。
て、実施例1と同様の手法により、電極を作成し、キャ
パシタを組み立て、充放電を行なった。得られた結果を
活性多環芳香族系炭化水素材料の諸物性と併せて表1に
示す。 比較例1 ピッチを使用することなく、水溶性フェノール樹脂/塩
化亜鉛の固形分混合比を25/75とする以外は実施例1と
同様にして熱反応処理を行って、活性多環芳香族系炭化
水素を得た。そのBET法による比表面積値は、2050m2/g
と高かった。
て、実施例1と同様の手法により、電極を作成し、キャ
パシタを組み立て、充放電を行なった。得られた結果を
活性多環芳香族系炭化水素材料の諸物性と併せて表1に
示す。 比較例2 比較例1におけると同様に、ピッチを使用することな
く、水溶性フェノール樹脂/塩化亜鉛混合物のみを使用
し、且つ熱反応の昇温速度を25℃/時間とする以外は実
施例1と同様にして熱反応処理を行って、活性多環芳香
族系炭化水素材料を得た。
て、実施例1と同様の手法により、電極を作成し、キャ
パシタを組み立て、充放電を行なった。得られた結果を
活性多環芳香族系炭化水素材料の諸物性と併せて表1に
示す。 比較例3 石炭系ピッチを不融化しない以外は実施例1と同様にし
て活性多環芳香族系炭化水素材料を調製し、次いでキャ
パシタを組み立て、充放電を行った。
キャパシタの性能とを併せて表1に示す。
環芳香族系炭化水素材料は、優れた炭化水素材料として
知られている比較例1および比較例2による材料に比し
て、単位重量当たり容量およびイオン有効吸着量におい
て、極めて優れていることが明らかである。
Claims (2)
- 【請求項1】炭素と水素を主成分とする多環芳香族系炭
化水素において、 水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5であり、 BET法による比表面積値が1500m2/g以上であり、 BJH法による30Åの微分細孔容積が0.4ml/g以下であ
り、MP法による7〜8Å の細孔容積が0.4ml/g以上であ
ることを特徴とする活性多環芳香族系炭化水素材料。 - 【請求項2】ピッチを主成分とする炭化水素原材料を不
活性雰囲気下で熱処理することを特徴とする下記の特性
を備えた活性多環芳香族系炭化水素材料の製造方法: 水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5であり、 BET法による比表面積値が1500m2/g以上であり、 BJH法による30Åの微分細孔容積が0.4ml/g以下であ
り、MP法による7〜 8Åの細孔容積が0.4ml/g以上であ
る。
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JP2000082260A JP2001266640A (ja) | 2000-03-23 | 2000-03-23 | 活性多環芳香族系炭化水素材料およびその製造方法 |
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