JP2001264355A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JP2001264355A
JP2001264355A JP2000077094A JP2000077094A JP2001264355A JP 2001264355 A JP2001264355 A JP 2001264355A JP 2000077094 A JP2000077094 A JP 2000077094A JP 2000077094 A JP2000077094 A JP 2000077094A JP 2001264355 A JP2001264355 A JP 2001264355A
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vibrator
displacement
acceleration
acceleration sensor
measurement
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JP2000077094A
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Hideya Kurachi
秀哉 倉知
Manabu Kato
加藤  学
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0808Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate
    • G01P2015/0811Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0814Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass for translational movement of the mass, e.g. shuttle type

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加速度感度を簡易に測定してその感度調整を
行うことができる加速度センサを提供する。 【解決手段】 振動子11はシリコン基板10に対して
浮動支持されている。振動子11は、y方向(変位方
向)に加速度が加えられると、同方向に変位する。この
振動子11のy方向の変位は、変位信号として検出さ
れ、同変位信号に基づき加えられた加速度が検出され
る。この加速度センサは、振動子11との間の静電引力
が変動するように駆動信号が入力されて同振動子11を
y方向に振動駆動する測定電極16a,16bを備えて
いる。測定電極16a,16bに入力される駆動信号及
び変位信号に基づき振動子11のy方向の共振周波数が
測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に対して浮動
支持された振動子を備え、該振動子の変位に基づき加速
度を検出する加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加速度センサとしては、例えば、
特開平10−335675号公報に示されるように、所
定の変位方向を有して基板に対して浮動支持される振動
子を備えた構造のものがある。この加速度センサは、変
位方向に加速度が加えられると、同方向に変位する。加
速度センサは、この振動子の変位方向の変位に基づき加
えられた加速度を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の加
速度センサにおいては、振動子の製造ばらつきによりそ
の感度(加速度感度)がばらつくことがある。このよう
な加速度感度のばらつきによりセンサの検出精度の低減
を余儀なくされるため、同センサの検出回路のゲインを
調整等することによって同感度を予め調整する必要があ
る。
【0004】しかし、このような加速度感度のばらつき
を検出する手段がないため、同感度の調整においては、
振動子に実際に加速度を加えながら同センサの検出回路
のゲイン調整等により同感度の調整を行っていた。従っ
て、このような加速度を加えながらの感度調整の工程に
多大な時間が必要とされ、結果として製造コストが増大
することとなっていた。
【0005】本発明の目的は、加速度感度を簡易に測定
してその感度調整を行うことができる加速度センサを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、所定の変位方向を有し
て基板に対して浮動支持され、該変位方向に加速度が加
えられることにより該変位方向に変位する振動子と、該
振動子の変位信号を検出する変位検出手段とを備え、該
検出された振動子の変位信号に基づき加えられた加速度
を検出する加速度センサにおいて、前記振動子との間の
静電引力が変動するように駆動信号が入力されて該振動
子を変位方向に振動駆動する測定電極を備え、前記測定
電極に入力される駆動信号及び前記変位検出手段により
検出される変位信号に基づき、該振動子の変位方向の共
振周波数を測定することを要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の加速度センサにおいて、前記測定電極は、前記振動子
の変位方向一側に配置される第1測定電極と、該振動子
の変位方向他側に配置される第2測定電極であることを
要旨とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の加速度センサにおいて、前記測定電極は、前記振動子
の変位方向一側において該変位方向と略直交し、且つ、
前記基板と略平行な方向に沿って並設される第1測定電
極及び第2測定電極であることを要旨とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の加速度センサにおいて、前記測定電極は、前記振動子
の変位方向一側において該変位方向と略直交し、且つ、
前記基板と略平行な方向に交互に並設される複数の第1
測定電極及び第2測定電極であることを要旨とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の加速度センサにおいて、前記変位検出
手段は、前記振動子との間の静電容量の変動を変位信号
として検出する加速度検出電極を備え、前記振動子の静
止状態において前記測定電極と該振動子との間の変位方
向の距離は、前記加速度検出電極と該振動子との間の変
位方向の距離よりも短く設定されていることを要旨とす
る。
【0011】(作用)振動子に変位方向の加速度が加え
られると、同振動子は変位方向に変位する。この加速度
に対応する慣性力及び振動子の変位Δyは、 Fg=ms・g=ks・Δy…(1) の関係を有する。従って、 Δy=ms/ks・g…(2) と表される。ここで、Fgは慣性力、msは振動子の質
量、ksは振動子の変位方向のばね定数、gは加えられ
た加速度をそれぞれ示す。上記質量ms及びばね定数k
s間には、下記数式(3)にて表される関係を有するこ
とが一般に知られている。
【0012】
【数1】 ここで、fsは振動子の変位方向の共振周波数を示す。
上記数式(3)を数式(2)に代入することにより、変
位Δyは下記数式(4)にて表される。
【0013】
【数2】 従って、少なくとも共振周波数fsが検出されれば、加
速度gに対する振動子の変位Δyの勾配、すなわち加速
度センサの感度が予め確認される。
【0014】請求項1に記載の発明によれば、振動子と
の間の静電引力が変動するように給電されて同振動子を
変位方向に振動駆動する測定電極を備えている。そし
て、この測定電極に入力される駆動信号及び変位検出手
段により検出される変位信号に基づき、振動子の変位方
向の共振周波数が測定される。これにより、加速度に対
する振動子の変位(Δy)の勾配、すなわち加速度セン
サの感度が簡易に確認される。従って、加速度を加える
ことなく、この確認された加速度感度に基づきセンサの
検出回路のゲイン調整等による感度調整が簡易に行いう
る。そして、加速度感度調整の工程に必要とされる時間
が低減されて製造コストも削減される。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、上記測定
電極は、振動子の変位方向一側に配置される第1測定電
極と、同振動子の変位方向他側に配置される第2測定電
極からなる。従って、これら第1及び第2測定電極に対
して、例えば同一の直流バイアス及び位相が互いに反転
した駆動信号を入力して同振動子を変位方向に駆動した
場合、上記変位検出手段の変位信号に重畳される同駆動
信号のノイズは低減しうるようになり、同振動子の変位
方向の共振周波数、すなわち加速度センサの感度がより
高精度に測定される。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、上記測定
電極は、振動子の変位方向一側において同変位方向と略
直交し、且つ、基板と略平行な方向に沿って並設される
第1測定電極及び第2測定電極からなる。従って、これ
ら第1及び第2測定電極に対して、例えば互いに逆向き
の直流バイアス及び位相が互いに反転した駆動信号を入
力して同振動子を変位方向に駆動した場合、上記変位検
出手段の変位信号に重畳される同駆動信号のノイズは低
減しうるようになり、同振動子の変位方向の共振周波
数、すなわち加速度センサの感度がより高精度に測定さ
れる。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、上記測定
電極は、振動子の変位方向一側において同変位方向と略
直交し、且つ、基板と略平行な方向に沿って交互に並設
される複数の第1測定電極及び第2測定電極からなる。
従って、これら複数の第1及び第2測定電極に対して、
例えば互いに逆向きの直流バイアス及び位相が互いに反
転した駆動信号を入力して同振動子を変位方向に駆動し
た場合、上記変位検出手段の変位信号に重畳される同駆
動信号及びその他の外部信号のノイズは低減しうるよう
になり、同振動子の変位方向の共振周波数、すなわち加
速度センサの感度がより高精度に測定される。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、振動子の
静止状態において上記測定電極と振動子との間の変位方
向の距離は、上記加速度検出電極と振動子との間の変位
方向の距離よりも短く設定されている。従って、加速度
の検出時において、これら振動子及び測定電極を等電位
に維持することで、例えば同振動子が外部からの衝撃等
により変位方向に過大に変位した場合には、同振動子が
加速度検出電極と接触する前に測定電極と接触する。こ
のように振動子の過大な変位を規制することで、上記振
動子及び加速度検出電極間の短絡、並びに振動子そのも
のの破壊が防止される。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した加速度センサの第1実施形態を図1〜図11
に従って説明する。
【0020】図1に示されるように、絶縁層を形成する
基板としてのシリコン基板10には、例えば導電性とす
るために不純物の添加されたポリシリコン(以下、「導
電性ポリシリコン」という)にて形成された振動子1
1、加速度検出電極12a,12b、第1、第2測定電
極16a,16b及び浮動体アンカーa11,a12,
a13,a14が設けられている。なお、上記加速度検
出電極12a,12b、第1、第2測定電極16a,1
6b及び浮動体アンカーa11〜a14はシリコン基板
上に接合されている。
【0021】上記振動子11は略四角枠状に形成されて
おり、その内側はx方向に延びる渡し梁にてy方向に複
数(6つ)に均等に区画されている。なお、y方向は振
動子11の変位方向となっており、x方向はy方向(変
位方向)と略直交し、且つ、シリコン基板10と略平行
な方向となっている。
【0022】この振動子11の四隅はy方向に撓み性が
高くなるようにx方向外側に延びる導電性ポリシリコン
のばね梁21,22,23,24を介して上記浮動体ア
ンカーa11〜a14にぞれぞれ連続している。これら
振動子11及びばね梁21〜24は、例えばリソグラフ
による半導体プロセス加工にて、上記シリコン基板10
から浮くように形成されており、同ばね梁21〜24
は、互いに同等の幅及び長さを有している。
【0023】上記加速度検出電極12a,12bは、上
記振動子11内に渡し梁にて区画された各空間内の一側
及び他側(図1の上側及び下側)において対向する渡し
梁に対して所定距離d(図2参照)だけ離隔されてそれ
ぞれ形成されている(ただし、静止状態において)。こ
れら加速度検出電極12a,12bは、上記振動子11
のy方向の変位に基づく同振動子11との間の静電容量
の変動により、同振動子11のy方向の変位を検出す
る。すなわち、振動子11が一側(図1の上側)に移動
したときには、同振動子11と加速度検出電極12aと
の間の静電容量が減少するとともに、振動子11と駆動
検出電極14bとの間の静電容量が増加する。また、振
動子11が他側(図1の下側)に移動したときには、こ
れらの関係は逆となる。すなわち、上記加速度検出電極
12a,12bの静電容量の変動は、互いに逆向きとな
っている。
【0024】上記第1、第2測定電極16a,16b
は、振動子11の一側及び他側(図1の上側及び下側)
の外側に同振動子11を挟みこむようにして、それぞれ
x方向に延びる態様で形成されている。そして、第1、
第2測定電極16a,16bは、振動子11の静止状態
において、上記距離dよりも小さい距離lにて同振動子
11からy方向に離隔されている。従って、上記振動子
11が外部からの衝撃等によりy方向に過大に変位した
場合には、同振動子11と加速度検出電極12a,12
bとが接触する前に、振動子11と第1若しくは第2測
定電極16a,16bとが接触するようになっている。
これら第1、第2測定電極16a,16bは、後述する
態様で振動子11をy方向に励振し、同振動子11のy
方向の共振周波数を求めるためのものである。次に、こ
の加速度センサの加速度検出に係る電気的構成について
説明する。
【0025】図1に示されるように、この加速度センサ
が備える検出回路部31は、第1電源32及び第2電源
33と、チャージアンプ34と、増幅器35とを有して
いる。
【0026】上記第1電源32及び第2電源33は、互
いに逆相となる交流電圧Va,Vb(=−Va)を上記
加速度検出電極12a,12bにそれぞれ印加する。従
って、図3に等価回路が示されるように、振動子11と
全加速度検出電極12aとで形成される静電容量C1及
び同振動子11と全加速度検出電極12bとで形成され
る静電容量C2には、互いに逆相となる電源電圧が印加
されている。従って、これら静電容量C1,C2の接続
点、すなわち振動子11からは、同静電容量C1,C2
の容量偏差ΔCに略比例した交流電流が検出される。
【0027】ここで、振動子11に加速度が加わると、
同振動子11はy方向に変位することは既述のとおりで
ある。このときの振動子11のy方向の変位Δyは、加
えられた加速度との間に所定の関係を有している。ま
た、振動子11のy方向の変位Δyと上記容量偏差ΔC
との間には、下記数式(1)で示される関係を有してい
る。
【0028】
【数3】 なお、ε0は真空の誘電率を示す。また、nは加速度検
出電極12a,12bの各数量(本実施形態では6
個)、Lは加速度検出電極12a,12bの長さ、Tは
加速度検出電極12a,12bの厚さをそれぞれ示す。
従って、n・L・Tは加速度検出電極12a,12bの
総面積となる。
【0029】ちなみに、上記変位Δyに対する容量偏差
ΔCの勾配は、加速度センサの感度のうち、特に電気的
感度に係る因子となっている。従って、上記加速度検出
電極12a,12bの総面積(数量n、長さL、厚さ
T)及び距離dを測定することで、加速度センサの電気
的感度が検出される。これら加速度検出電極12a,1
2bの総面積(数量n、長さL、厚さT)及び距離dの
測定としては、例えば同一ウェハー内のサンプルを使用
し、例えば破壊測定、光学的測定若しくは電気的測定な
どの各種測定法を用いればよい。
【0030】上記容量偏差ΔCに略比例して検出された
交流電流は、上記チャージアンプ34において電圧に変
換され、出力電圧Voutとして出力される。なお、こ
の出力電圧Voutは、下記数式(2)に示されるよう
に、入力電圧Vaに対して上記容量偏差ΔCと容量C3
との比率に基づき、 Vout=ΔC/C3・Va…(2) と表される。この出力電圧Voutは、上記増幅器35
において増幅され、加速度信号へと変換される。そし
て、この加速度信号に基づきy方向の加速度が検出され
る。
【0031】なお、前記第1、第2測定電極16a,1
6bは、上記振動子11と短絡されて同振動子11と等
電位にされている。次に、本実施形態の加速度センサの
感度を測定する装置の電気的構成について説明する。
【0032】図4に示されるように、この測定装置は大
きくは駆動回路部61と、検出回路部62とを有してい
る。上記駆動回路部61は、ファンクションジェネレー
タ63及び反転回路64を備えており、上記振動子11
のy方向の共振周波数(共振周波数)fs[Hz]を検
出するために、駆動信号(電圧)の周波数(検出共振周
波数f)を推移させて前記第1、第2測定電極16a,
16bに印加する。
【0033】すなわち、上記ファンクションジェネレー
タ63は、上記検出共振周波数fを推移しながらその発
生信号(電圧)をそのまま上記第2測定電極16bに印
加し、また、同信号(電圧)を上記反転回路64を介し
て逆相として第1測定電極16aに印加する。そして、
図5に示されるように、第1測定電極16aに直流電圧
と交流電圧からなる Vdc+Vacsin(2π・f・t+π)[V] を印加し、第2測定電極16bに同様に直流電圧と交流
電圧からなる Vdc+Vacsin(2π・f・t)[V] を印加する。ここで、Vdcは直流電圧を、Vacは振幅
(定数)を、fは検出共振周波数をそれぞれ示す。
【0034】このような構成を有する駆動回路部61に
より、上記振動子11は検出共振周波数fにてy方向に
振動駆動される。なお、上記ファンクションジェネレー
タ63の発生信号(電圧)は、信号端子Aにおいてモニ
タしうるようになっている。
【0035】上記検出回路部62は、電荷−電圧変換回
路65,66及び差動増幅器67を備えており、上記振
動子11のy方向の振動状態を検出する。上記電荷−電
圧変換回路65,66はそれぞれ前記加速度検出電極1
2a,12bに接続されており、同加速度検出電極12
a,12bとGNDレベルにある振動子11全体との間
での静電容量の振動に相当する電気信号(電圧)を発生
する。この電気信号(電圧)は、振動子11のy方向の
振動に同期したレベル変化を示す交流信号となってい
る。なお、上記加速度検出電極12a,12bの静電容
量の振動は、互いに逆相となっているため、これら電荷
−電圧変換回路65,66においてそれぞれ発生する電
気信号(電圧)も、互いに逆相となっている。
【0036】上記差動増幅器67は電荷−電圧変換回路
65,66に接続されており、各電荷−電圧変換回路6
5,66において互いに逆相に発生した電気信号(電
圧)を差動増幅する。そして、差動増幅器67は、例え
ば上記第1、第2測定電極16a,16bに印加された
駆動信号(電圧)により上記加速度検出電極12a,1
2bに重畳されたノイズの相殺された差動増幅信号(電
圧)を発生する。この差動増幅信号(電圧)は、信号端
子Bにおいてモニタしうるようになっている。
【0037】ここで、上記信号端子A,Bの各出力信号
間の位相差が90度となるときの周波数を測定すること
により、精度よく共振周波数fs[Hz]が測定され
る。次に、上記検出された共振周波数fs[Hz]等に
基づく加速度センサの感度の算出態様について以下に説
明する。
【0038】振動子11にy方向の加速度gが加えられ
ると、同加速度gに基づき同振動子11はy方向に変位
する。この加速度に対応する慣性力及び振動子の変位Δ
yは、 Fg=ms・g=ks・Δy…(3) の関係を有する。従って、 Δy=ms/ks・g…(4) と表される。ここで、Fg[N]は慣性力、ms[k
g]は振動子の質量、ks[N/m]は振動子の変位方
向のばね定数をそれぞれ示す。上記質量ms及びばね定
数ks間には、下記数式(5)にて表される関係を有す
ることが一般に知られている。
【0039】
【数4】 ここで、fsは振動子の変位方向の共振周波数を示す。
上記数式(5)を数式(4)に代入することにより、変
位Δyは下記数式(6)にて表される。
【0040】
【数5】 従って、上記数式(6)において、検出された共振周波
数fs[Hz]を代入することで、加速度gに対する振
動子11のy方向の変位Δyの勾配、すなわち加速度セ
ンサの感度が予め確認される。ちなみに、上記加速度g
に対する変位Δyの勾配は、加速度センサの感度のう
ち、特に機械的感度に係る因子となっている。なお、電
気的・機械的感度を含めた加速度センサとしての検出感
度は、前記数式(1)に数式(6)を代入することで、
下記数式(7)にて表される。
【0041】
【数6】 従って、加速度検出電極12a,12bの総面積(数量
n、長さL、厚さT)及び距離d、並びに共振周波数f
s[Hz]を測定することで、加速度感度は高精度に検
出される。
【0042】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、振動子11の共振周波数fs
[Hz]を検出するための第1、第2測定電極16a,
16bを設けた。これら共振周波数fs[Hz]に基づ
き、加速度gに対する振動子11のy方向の変位Δyの
勾配、すなわち加速度センサの感度(機械的感度)が簡
易に確認される。また、加速度検出電極12a,12b
の総面積(数量n、長さL、厚さT)及び距離dの測定
により変位Δyに対する容量偏差ΔCの勾配、すなわち
加速度センサの感度(電気的感度)が併せ確認される。
従って、加速度を加えることなく、この確認された感度
に基づきセンサの検出回路のゲイン調整等による感度調
整を簡易に行うことができる。そして、加速度感度調整
の工程に必要とされる時間を低減して製造コストも削減
することができる。
【0043】(2)本実施形態では、加速度検出電極1
2a,12bの総面積(数量n、長さL、厚さT)及び
距離dの測定により変位Δyに対する容量偏差ΔCの勾
配(加速度センサの電気的感度)を併せ測定した。従っ
て、この加速度センサの感度をより高精度に検出するこ
とができる。
【0044】(3)本実施形態では、振動子11の一側
及び他側(図1の上側及び下側)の外側に同振動子11
を挟みこむようにして第1、第2測定電極16a,16
bを設けた。そして、これら第1、第2測定電極16
a,16bに対して、同一の直流バイアス及び位相が互
いに反転した駆動信号を入力して振動子11をy方向に
振動駆動するようにした。従って、上記第1、第2測定
電極16a,16bに印加された駆動信号(電圧)によ
り上記加速度検出電極12a,12bに重畳されたノイ
ズは、差動増幅器67により相殺される。このため、上
記振動子11の共振周波数fs[Hz]、すなわち加速
度センサの感度をより高精度に測定することができる。
【0045】(4)本実施形態では、振動子11の静止
状態において、第1、第2測定電極16a,16bと振
動子11との間のy方向の距離lを、加速度検出電極1
2a,12bと振動子11との間のy方向の距離dより
も短く設定した。従って、加速度の検出時において、こ
れら振動子11及び第1、第2測定電極16a,16b
を等電位に維持することで、例えば同振動子11が外部
からの衝撃等によりy方向に過大に変位した場合、同振
動子11は加速度検出電極12a,12bと接触する前
に第1若しくは第2測定電極16a,16bと接触す
る。このように振動子11の過大な振動を規制すること
で、同振動子11及び加速度検出電極12a,12b間
の短絡、並びに振動子11そのものの破壊を防止するこ
とができる。
【0046】なお、図6に示されるように、上記駆動回
路部61により上記第1測定電極16aに印加される信
号を直流電圧からなる Vdc[V] とし、第2測定電極16bに印加される信号を直流電圧
と交流電圧からなる Vdc+Vacsin(2π・f・t)[V] としてもよい。この場合においても、差動増幅器67
は、例えば上記第1、第2測定電極16a,16bに印
加された駆動信号(電圧)により上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳されたノイズをほぼ消去する。そし
て、同様に上記信号端子A,Bの各出力信号間の位相差
が90度となるときの周波数を測定することにより、共
振周波数fs[Hz]が測定される。
【0047】また、図7に示されるように、上記駆動回
路部61により上記第1測定電極16aに印加される信
号を直流電圧と交流電圧からなる Vdc+Vacsin(2π・f・t)[V] とし、第2測定電極16bに印加される信号を直流電圧
と交流電圧からなる −Vdc+Vacsin(2π・f・t)[V] としてもよい。この場合においても、差動増幅器67
は、例えば上記第1、第2測定電極16a,16bに印
加された駆動信号(電圧)により上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳されたノイズをほぼ消去する。そし
て、同様に上記信号端子A,Bの各出力信号間の位相差
が90度となるときの周波数を測定することにより、共
振周波数fs[Hz]が測定される。
【0048】さらに、図8に示されるように、上記駆動
回路部61により上記第1測定電極16aに印加される
信号を直流電圧からなる Vdc[V] とし、第2測定電極16bに印加される信号を直流電圧
と高周波の交流電圧を共振点付近の周波数でAM変調し
た交流電圧からなる Vdc+Vaccos(2π・f・t+θ1+π)sin
(2π・fh・t+θ2)[V] としてもよい。ここで、fは変調周波数を、fhは搬送
波(高周波)の周波数を、θ1,θ2は任意の定数をそ
れぞれ示す。この場合、上記加速度検出電極12a,1
2bに重畳された高周波ノイズをローパスフィルタで取
り除くことにより、共振周波数fs[Hz]が精度よく
測定される。
【0049】さらにまた、図9に示されるように、上記
駆動回路部61により上記第1測定電極16aに印加さ
れる信号を直流電圧と高周波の交流電圧を共振点付近の
周波数でAM変調した交流電圧からなる Vdc+Vaccos(2π・f・t+θ1)sin(2π
・fh・t+θ2)[V] とし、第2測定電極16bに印加される信号を直流電圧
と高周波の交流電圧を共振点付近の周波数でAM変調し
た交流電圧からなる Vdc+Vaccos(2π・f・t+θ1+π)sin
(2π・fh・t+θ3)[V] としてもよい。ここで、fは変調周波数を、fhは搬送
波(高周波)の周波数を、θ1,θ2,θ3は任意の定
数をそれぞれ示す。この場合も、上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳された高周波ノイズをローパスフィ
ルタで取り除くことにより、共振周波数fs[Hz]が
精度よく測定される。
【0050】また、図10に示されるように、上記駆動
回路部61により上記第1測定電極16aに印加される
信号を直流電圧からなる Vb[V] とし、第2測定電極16bに印加される信号を直流電圧
と予測される検出共振周波数の1/2の周波数の交流電
圧からなる Vb+Vacsin(2π・(1/2)f・t)[V] としてもよい。ここで、Vbは振動子11と等電位(G
ND)となるような直流電圧を、fは予測される検出共
振周波数をそれぞれ示す。この場合、上記加速度検出電
極12a,12bに重畳された共振周波数の1/2の周
波数をハイパスフィルタで取り除くことにより、共振周
波数fs[Hz]が精度よく測定される。
【0051】さらに、図11に示されるように、上記駆
動回路部61により上記第1測定電極16aに印加され
る信号を直流電圧と予測される検出共振周波数の1/2
の周波数の交流電圧からなる Vb+Vacsin(2π・(1/2)f・t)[V] とし、第2測定電極16bに印加される信号を直流電圧
と予測される検出共振周波数の1/2の周波数の交流電
圧からなる Vb+Vacsin(2π・(1/2)f・t+π/2)
[V] としてもよい。この場合も、上記加速度検出電極12
a,12bに重畳された共振周波数の1/2の周波数を
ハイパスフィルタで取り除くことにより、共振周波数f
s[Hz]が精度よく測定される。 (第2実施形態)以下、本発明を加速度センサに具体化
した第2実施形態を図12〜図16に従って説明する。
なお、第1実施形態においては、振動子11の一側及び
他側(図12の上側及び下側)の外側に同振動子11を
挟みこむように配設される第1、第2測定電極16a,
16bを採用した。第2実施形態の加速度センサは、振
動子11の一側(図12の上側)の外側において、x方
向に2分割されて同x方向に延びる第1、第2測定電極
70a,70bを採用したことが第1実施形態と異な
る。そして、その他の構成及び加速度検出に係る電気的
構成は第1実施形態と同様であるためその詳細な説明は
省略する。
【0052】本実施形態の加速度センサの感度を測定す
る際の電気的構成について図12に基づき更に説明す
る。図12に示されるように、この測定装置は大きくは
駆動回路部71と、前記検出回路部62とを有してい
る。
【0053】上記駆動回路部71は、ファンクションジ
ェネレータ73を備えており、上記振動子11の共振周
波数fs[Hz]を検出するために、駆動信号(電圧)
の周波数(検出共振周波数f)を推移させて前記第1、
第2測定電極70a,70bに印加する。
【0054】すなわち、上記ファンクションジェネレー
タ73は、上記検出共振周波数fを推移しながらその発
生信号(電圧)をそのまま上記第1、第2測定電極70
a,70bにそれぞれ印加する。そして、図13に示さ
れるように、第1、第2測定電極70a,70bに直流
電圧と交流電圧からなる Vdc+Vacsin(2π・f・t)[V] を印加する。ここで、Vdcは直流電圧を、Vacは振幅
(定数)を、fは検出共振周波数をそれぞれ示す。
【0055】このような構成を有する駆動回路部71に
より、上記振動子11は検出共振周波数fにてy方向に
振動駆動される。なお、上記ファンクションジェネレー
タ73の発生信号(電圧)は、信号端子Aにおいてモニ
タしうるようになっている。
【0056】また、第1実施形態と同様に検出回路部6
2の差動増幅器67は、例えば上記第1、第2測定電極
70a,70bに印加された駆動信号(電圧)により上
記加速度検出電極12a,12bに重畳されたノイズを
ほぼ消去した差動増幅信号(電圧)を発生する。この差
動増幅信号(電圧)は、信号端子Bにおいてモニタしう
るようになっている。そして、同様に上記信号端子A,
Bの各出力信号間の位相差が90度となるときの周波数
を測定することにより、共振周波数fs[Hz]が測定
される。
【0057】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、前記第1実施形態における(1)〜(4)の効果と
同様の効果が得られるようになる。なお、図14に示さ
れるように、上記駆動回路部71により上記第1測定電
極70aに印加される信号を直流電圧と交流電圧からな
る Vdc+Vacsin(2π・f・t)[V] とし、第2測定電極70bに印加される信号を直流電圧
と交流電圧からなる −Vdc+Vacsin(2π・f・t+π)[V] としてもよい。この場合、検出回路部62の差動増幅器
67は、例えば上記第1、第2測定電極70a,70b
に印加された駆動信号(電圧)により上記加速度検出電
極12a,12bに重畳されたノイズの相殺された差動
増幅信号(電圧)を発生する。そして、同様に上記信号
端子A,Bの各出力信号間の位相差が90度となるとき
の周波数を測定することにより、精度よく共振周波数f
s[Hz]が測定される。
【0058】また、図15に示されるように、上記駆動
回路部71により上記第1測定電極70aに印加される
信号を直流電圧と高周波の交流電圧を共振点付近の周波
数でAM変調した交流電圧からなる Vdc+Vaccos(2π・f・t+θ1)・sin(2
π・fh・t+θ2)[V] とし、第2測定電極70bに印加される信号を直流電圧
と高周波の交流電圧を共振点付近の周波数でAM変調し
た交流電圧からなる Vdc+Vaccos(2π・f・t+θ1)・sin(2
π・fh・t+θ3)[V] としてもよい。ここで、fは変調周波数を、fhは搬送
波(高周波)の周波数を、θ1,θ2,θ3は任意の定
数をそれぞれ示す。この場合も、上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳された高周波ノイズをローパスフィ
ルタで取り除くことにより、共振周波数fs[Hz]が
精度よく測定される。
【0059】さらに、図16に示されるように、上記駆
動回路部71により第1、第2測定電極70a,70b
に印加される信号を直流電圧と予測される検出共振周波
数の1/2の周波数の交流電圧からなる Vb+Vacsin(2π・(1/2)f・t)[V] としてもよい。ここで、Vbは振動子11と等電位(G
ND)となるような直流電圧を、fは予測される検出共
振周波数をそれぞれ示す。この場合、上記加速度検出電
極12a,12bに重畳された共振周波数の1/2の周
波数をハイパスフィルタで取り除くことにより、共振周
波数fs[Hz]が精度よく測定される。
【0060】なお、本発明の実施の形態は上記実施形態
に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。・前記第1実施形態において採用された測定装置に
代えて、図17に示される測定装置を採用してもよい。
すなわち、この測定装置は前記検出回路部62と駆動回
路部75とを備えており、同駆動回路部75は、移相器
76、増幅器77及び反転回路78を有している。そし
て、上記移相器76は前記差動増幅器67に接続されて
おり、前記振動子11のy方向の振動を共振点とするた
めに、上記差動増幅器67において発生した差動増幅信
号を略90度移相する。そして、前記第1、第2測定電
極16a,16b、加速度検出電極12a,12b、検
出回路部62及び駆動回路部75等によって形成される
ループの位相が2nπ(nは整数)となるようにする。
【0061】上記増幅器77は、移相器76に接続され
ており、前記第1、第2測定電極16a,16b、加速
度検出電極12a,12b、検出回路部62及び駆動回
路部75等によって形成されるループゲインが1よりも
大きくなるように上記移相された差動増幅信号を増幅す
る。
【0062】上記第2測定電極16bにはこの増幅器7
7において増幅された信号(電圧)がそのままに印加さ
れ、第1測定電極16aには同信号(電圧)が上記反転
回路78を介して逆相とされて印加される。すなわち、
上記駆動回路部75により第1、第2測定電極16a,
16bに図5と同様の駆動信号(電圧)を印加する。
【0063】このような構成を有する駆動回路部75に
より、上記振動子11は共振周波数fs[Hz]にてy
方向に振動駆動される(自励発振する)。そして、この
ときの差動増幅器67からの出力信号に基づき共振周波
数fs[Hz]が測定される。
【0064】なお、上記駆動回路部75により、第1、
第2測定電極16a,16bに図6若しくは図7と同様
の駆動信号(電圧)を印加するようにしてもよい。・前
記第1実施形態においては、振動子11の一側及び他側
(図1の上側及び下側)の外側にそれぞれ1本ずつ配設
される第1、第2測定電極16a,16bを採用した。
これに対して、図18に示されるように、x方向に複数
個(同図においては4つ)に分割されてx方向に交互に
配置される第1、第2測定電極96,97としてもよ
い。この場合、特に上記第1、第2測定電極96,97
を振動子11の一側及び他側(図18の上側及び下側)
に互い違いに配置して前記駆動回路部41からの駆動信
号(電圧)を印加する。これにより、例えば上記第1、
第2測定電極96,97に印加された駆動信号(電圧)
及びその他の外部ノイズも均等に上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳される。従って、検出回路部62の
差動増幅器67(図3参照)は、上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳された均等なノイズを相殺し、更に
精度よく共振周波数fs[Hz]が測定される。
【0065】また、このようにそれぞれ複数個の第1、
第2測定電極96,97を備える場合、上記加速度検出
電極12a,12bに混入されるノイズが全体として低
減されるように各測定電極96,97に印加される駆動
信号の、例えば振幅を電極ごとに個別に設定してもよ
い。
【0066】・前記第2実施形態において採用された測
定装置に代えて、図19に示される測定装置を採用して
もよい。すなわち、この測定装置は前記検出回路部62
と駆動回路部100とを備えており、同駆動回路部10
0は、移相器101、増幅器102、反転回路103及
びバイアス設定回路104,105を有している。そし
て、上記移相器101は前記差動増幅器67に接続され
ており、前記振動子11のy方向の振動を共振点とする
ために、上記差動増幅器67において発生した差動増幅
信号を略90度移相する。そして、前記第1、第2測定
電極70a,70b、加速度検出電極12a,12b、
検出回路部62及び駆動回路部100等によって形成さ
れるループの位相が2nπ(nは整数)となるようにす
る。
【0067】上記増幅器102は、移相器101に接続
されており、前記第1、第2測定電極70a,70b、
加速度検出電極12a,12b、検出回路部62及び駆
動回路部100等によって形成されるループゲインが1
よりも大きくなるように上記移相された差動増幅信号を
増幅する。
【0068】上記第1測定電極70aにはこの増幅器1
02において増幅された信号(電圧)が上記バイアス設
定回路104を介して直流電圧Vdcが加えられて印加さ
れ、第2測定電極70bには同信号(電圧)が上記反転
回路103、バイアス設定回路105を介して直流電圧
−Vdcが加えられて逆相とされて印加される。すなわ
ち、上記駆動回路部100により第1、第2測定電極7
0a,70bに図14と同様の駆動信号(電圧)を印加
する。
【0069】このような構成を有する駆動回路部100
により、上記振動子11は共振周波数fs[Hz]にて
y方向に振動駆動される(自励発振する)。そして、こ
のときの差動増幅器67からの出力信号に基づき共振周
波数fs[Hz]が測定される。
【0070】なお、上記駆動回路部100により、第
1、第2測定電極70a,70bに図13と同様の駆動
信号(電圧)を印加するようにしてもよい。・前記第2
実施形態においては、振動子11の一側(図12の上
側)の外側にそれぞれ1本ずつ配設される第1、第2測
定電極70a,70bを採用した。これに対して、図2
0に示されるように、x方向に複数個(同図においては
4つ)に分割されて配設される第1、第2測定電極11
5,116としてもよい。この場合、特に上記第1、第
2測定電極115,116を1つおきに配置して前記駆
動回路部71からの駆動信号(電圧)を印加する。この
駆動信号(電圧)としては、例えば図13若しくは図1
4に示される信号であってよい。これにより、例えば上
記第1、第2測定電極115,116に印加された駆動
信号(電圧)及びその他の外部ノイズも均等に上記加速
度検出電極12a,12bに重畳される。そして、検出
回路部62の差動増幅器67は、上記加速度検出電極1
2a,12bに重畳された均等なノイズを相殺し、更に
精度よく共振周波数fs[Hz]が測定される。
【0071】また、このようにそれぞれ複数個の第1、
第2測定電極115,116を備える場合、上記加速度
検出電極12a,12bに混入されるノイズが全体とし
て低減されるように各測定電極115,116に印加さ
れる駆動信号の、例えば振幅を電極ごとに個別に設定し
てもよい。
【0072】・前記各実施形態においては、複数個の測
定電極16a,16b,70a,70b,96,97,
115,116を設けたが、振動子11をy方向に振動
駆動しうるのであれば、1個だけであってもよい。
【0073】・前記各実施形態においては、第1、第2
測定電極16a,16b,70a,70b,96,9
7,115,116をx方向に延びる板状に形成した
が、例えばこれら測定電極を振動子11,85,110
に対して突出する櫛歯状とし、対向する振動子11,8
3,110も互い違いとなるように突出する櫛歯状とし
てもよい。
【0074】・第1、第2測定電極16a,16b,7
0a,70b,96,97,115,116に対して互
いに逆相となる駆動信号を入力する場合、1出力のファ
ンクションジェネレータを使用する場合には、その出力
を2つに分岐してその一方に反転回路を介装すればよい
し、2出力のファンクションジェネレータを使用する場
合には、互いに逆相となる駆動信号をそれぞれ生成しす
ればよい。
【0075】・前記各実施形態において採用された測定
装置の回路構成は一例であって、その他の回路構成を採
用してもよい。・前記各実施形態におけるシリコン基板
10に代えて、例えば多結晶、単結晶、又は非晶質のS
i,Ge,SiC,SixGe1-x ,SixGeyC1-
x-y にて形成された基板としてもよい。
【0076】・前記各実施形態において採用された加速
度センサの構造は一例であって、y方向の振動に基づき
加速度を検出する構造であればその構造は任意である。
次に、以上の実施形態から把握することができる請求項
以外の技術的思想を、その効果とともに以下に記載す
る。
【0077】(イ)請求項2に記載の加速度センサにお
いて、前記変位検出手段は、前記振動子との間の静電容
量の変動を変位信号として検出する第1及び第2加速度
検出電極と、各検出された変位信号を差動増幅する差動
増幅器とを備えたことを特徴とする加速度センサ。同構
成によれば、これら第1及び第2測定電極に対して、例
えば同一の直流バイアス及び位相が互いに反転した駆動
信号を入力して同振動子を変位方向に駆動した場合、上
記第1及び第2加速度検出電極により検出される変位信
号に重畳される同駆動信号のノイズは差動増幅器により
相殺され、同振動子の変位方向の共振周波数、すなわち
加速度センサの感度がより高精度に測定される。
【0078】(ロ)請求項3又は4に記載の加速度セン
サにおいて、前記変位検出手段は、前記振動子との間の
静電容量の変動を変位信号として検出する第1及び第2
加速度検出電極と、各検出された変位信号を差動増幅す
る差動増幅器とを備えたことを特徴とする加速度セン
サ。同構成によれば、これら第1及び第2測定電極に対
して、例えば互いに逆向きの直流バイアス及び位相が互
いに反転した駆動信号を入力して同振動子を変位方向に
駆動した場合、上記第1及び第2加速度検出電極により
検出される変位信号に重畳される同駆動信号のノイズは
差動増幅器により相殺され、同振動子の変位方向の共振
周波数、すなわち加速度センサの感度がより高精度に測
定される。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜4に記
載の発明によれば、加速度感度を簡易に測定してその感
度調整を行うことができる。
【0080】請求項5に記載の発明によれば、振動子の
過大な変位を規制することで、同振動子及び加速度検出
電極間の短絡、並びに振動子そのものの破壊を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加速度センサの第1実施形態を示
す概略図。
【図2】同実施形態を拡大して示す拡大図。
【図3】同実施形態を示す回路図。
【図4】同実施形態の共振周波数の測定態様を示す概略
図。
【図5】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号を
示すタイムチャート。
【図6】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号の
別例を示すタイムチャート。
【図7】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号の
別例を示すタイムチャート。
【図8】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号の
別例を示すタイムチャート。
【図9】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号の
別例を示すタイムチャート。
【図10】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号
の別例を示すタイムチャート。
【図11】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号
の別例を示すタイムチャート。
【図12】本発明に係る加速度センサの第2実施形態及
びその共振周波数の測定態様を示す概略図。
【図13】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号
を示すタイムチャート。
【図14】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号
の別例を示すタイムチャート。
【図15】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号
の別例を示すタイムチャート。
【図16】同実施形態の測定電極に印加される駆動信号
の別例を示すタイムチャート。
【図17】第1実施形態の共振周波数の測定態様の別例
を示す概略図。
【図18】第1実施形態の加速度センサの別例を示す概
略図。
【図19】第2実施形態の共振周波数の測定態様の別例
を示す概略図。
【図20】第2実施形態の加速度センサの別例を示す概
略図。
【符号の説明】
10 基板としてのシリコン基板 11 振動子 12a,12b 加速度検出電極 16a,70a,96,115 第1測定電極 16b,70b,97,116 第2測定電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の変位方向を有して基板に対して
    浮動支持され、該変位方向に加速度が加えられることに
    より該変位方向に変位する振動子と、該振動子の変位信
    号を検出する変位検出手段とを備え、該検出された振動
    子の変位信号に基づき加えられた加速度を検出する加速
    度センサにおいて、 前記振動子との間の静電引力が変動するように駆動信号
    が入力されて該振動子を変位方向に振動駆動する測定電
    極を備え、 前記測定電極に入力される駆動信号及び前記変位検出手
    段により検出される変位信号に基づき、該振動子の変位
    方向の共振周波数を測定することを特徴とする加速度セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加速度センサにおい
    て、 前記測定電極は、前記振動子の変位方向一側に配置され
    る第1測定電極と、該振動子の変位方向他側に配置され
    る第2測定電極であることを特徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の加速度センサにおい
    て、 前記測定電極は、前記振動子の変位方向一側において該
    変位方向と略直交し、且つ、前記基板と略平行な方向に
    沿って並設される第1測定電極及び第2測定電極である
    ことを特徴とする加速度センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の加速度センサにおい
    て、 前記測定電極は、前記振動子の変位方向一側において該
    変位方向と略直交し、且つ、前記基板と略平行な方向に
    交互に並設される複数の第1測定電極及び第2測定電極
    であることを特徴とする加速度センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の加速
    度センサにおいて、 前記変位検出手段は、前記振動子との間の静電容量の変
    動を変位信号として検出する加速度検出電極を備え、 前記振動子の静止状態において前記測定電極と該振動子
    との間の変位方向の距離は、前記加速度検出電極と該振
    動子との間の変位方向の距離よりも短く設定されている
    ことを特徴とする加速度センサ。
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